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2016年2月

2016年2月 3日 (水)

ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。見習おう。  GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書 –

引用


「ほめ達!」は、目の前の人や物・商品やサービス、起きる出来事などに独自の切り口で価値を見つけ出す『価値発見の達人』のことです。

「第1号の「ほめ達!」であり、当協会の発起人でもある西村貴好は、身近で立て続けにおきた知人の自殺に大変なショックを受け、何とか世の中を明るく、人々に笑顔を取り戻してもらいたいと考えていました。

日本国内だけを見ても、年間3万人を超える自殺者が続く異常な事態。

日本は物理的な戦争をしていないものの、これはまさに「心の内戦」ともいえる状態です。

そんな状態を打破したいと考えていたある日、自社事業で「人をほめる」ことが予想外に効果を発揮することに気づいたのです。

なお『心の内戦』とは、自殺者が3万人(※)を超えるような異常な状態のことです。 (日本ほめる達人協会設立時の2011年時点・警察発表による)

つまり、今の日本は物理的な戦争はしていないものの『心の内戦』状態。対人関係に悩み「ウツ」になる人が周囲に身近にいたり、毎日のように自殺者がでるなんて、そんな悲しい状態のままでいて、いいはずがありません。

相手の存在価値を認め、ピンチをチャンスに転換し、すべての事柄を「チャンス!」にするという、あらゆる人の生き方を変える「目からのウロコ」の発想! それがあなた自身からわき出てくるのが「ほめ達!」の考え方。

現代は色々な意味で、大変厳しい時代です。

この時代を生き抜こうとすれば、様々なカベにぶちあたり、周囲の人との衝突だってあることでしょう。上司であれば、部下に成長してもらいたいばかりに、厳しい指摘をしなければなりません。家庭でも、時には家族間で激しくぶつかることもあるでしょう。 

でもそこで思い出してほしいこと。それは、「正しいことは、モチベーションを下げる」ということです。正論をそのまま伝えても伝わりません。むしろ、相手は心を閉ざし、聞く耳を持たなくなることだってあるのです。

ほめることは、甘やかせたり迎合したりすることでは、ありません。ほめることによって「心のエアバッグ」が作動し、勇気がわくのです。自信がめばえるのです。心が開かれ、世界が広がるのです。

それこそがほめる達人「ほめ達!」の仕事です。

1903年12月17日午前10時35分、アメリカの片田舎、キティホークで人類初の動力付き飛行機の飛行実験が成功しました。それが「ライトフライヤー1号」しかし、今でこそ歴史にその名を残すライト兄弟も、当時は世間からまったく相手にされず、この歴史的成功に立ち会ったのは、わずか5名と言われています。

最初の飛行対空時間も、わずか12秒。飛距離は120フィート・・・つまり、36.6メートルです。けれども、この実験の成功のおかげで私達はいま、世界中を移動することが可能になっています。

実はこの航空力学は、「あとづけ」です。鳥が飛んでいるから・・・飛んだ人がいるから・・・ 

つまり、翼状のものに風を強くあてることで揚力が発生するという理論は、後付けされたのです「ほめ達!」も同じ。

ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。

http://ameblo.jp/nishitaka217/

http://www.hometatsu.jp/index.html

http://www.hometatsu.jp/goods/book.html 

9:07 2016/02/03 


GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書  – 2015/12/18 窪田 新之助 (著)  

2015年11月に発表される「農業センサス」で明らかになる衝撃の事実! 日本の農地は急速な勢いで大規模化され、生産効率も急上昇……輸出産業となる!!

日本経済団体連合会(経団連)も2015年1月1日、発表した政策提言『「豊かで活力ある日本」の再生』で、農業と食のGDPを合わせて20兆円増やせるとした。これは12兆円の輸送用機械(自動車製造業)よりも大きく、インターネット産業や金融・保険業に肩を並べる規模――日本のGDPは500兆円なので、農業が全体の4%を占める計算になる。

 「コメ農家は儲けてない振りをしているだけですよ」「本気でやっている専業農家はきちんと儲かっている」など、日本中の農業の現場を取材した渾身のレポートは、我々に勇気を与える。日本の農業は基幹産業だ!  

内容(「BOOK」データベースより) 

2025年には1戸あたり10ha!!超大規模化する農地。ヨーロッパの農地の平均を超えて集約化!日本農業はハイテク化も果たし輸出産業に。  

新書: 256ページ出版社: 講談社 (2015/12/18)発売日: 2015/12/18

 目次

第1章 農業を殺した「戦犯」たち

第2章 世界5位を誇ったコメの実力

第3章 大進化するコメ農業の可能性

第4章 輸出産業となった日本農業

第5章 ロボットと農業参入者のシナジー

第6章 農業の「多面的機能」で世界に


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農業についての固定概念を打ち破る一冊

もともと「攻めの農業」という言葉は好きでない方ですが、農家の事例紹介が丁寧だったので手に取りました。先進的な農家・法人では、省コスト化や異業種連携がここまで進んでいるのかと、驚かされました。

農家について倦怠感や無力感漂う報道が多い中で、この本ではやる気のある農家が多数紹介されていて、まさに「こういうのが読みたかった!」という一冊。最初から最後まで、目からウロコの連続でした。

題名詐欺だが内容はなかなか。

題名にひかれて購入したのですが、結局最後まで題名に至る結論や根拠のないまま終わってしまいます。農業が自動車産業を超えるというとんでもない主張をどう立証するのか興味をもって購入した私にとってはがっかりな内容でした。

中身はそこそこ。文章構成には疑問が残るものの、各項目で紹介される「成功例」は興味深い。まあ元農協関係者の書き物だなといった感想。

農業についての固定概念を打ち破る一冊

 

もともと「攻めの農業」という言葉は好きでない方ですが、農家の事例紹介が丁寧だったので手に取りました。先進的な農家・法人では、省コスト化や異業種連携がここまで進んでいるのかと、驚かされました。

農家について倦怠感や無力感漂う報道が多い中で、この本ではやる気のある農家が多数紹介されていて、まさに「こういうのが読みたかった!」という一冊。最初から最後まで、目からウロコの連続でした。

日本農業を勇気付ける良書

表紙が素晴らしいのに引かれて購入した。日本農業は衰退産業だと思っていたが、本書を読んでその認識が誤っていたことを確認した。データだけでなく、現場も歩いており、非常に説得力がある内容だった。

次回作にも期待したい。

これから始まる大量離農を日本農業の成長の好機と捉え、明日の日本農業のあるべき姿を提言している 

本書を読むのは、やはり農業関係者が大半なのだろうか。私は農業とは縁もゆかりもない人間なのだが、最近しばしばマスコミで報道されている農水産物を輸出しようとする様々な試み、農業を今後の成長産業にするという安倍首相の方針、TPP交渉の大筋合意といった動きを受け、日本の農業の行く末には大いに関心があり、本書を読んでみる気になった。  

筆者は『はじめに』で、日本の農政は半世紀以上にわたって、日本農業の脆弱さの要因となってきた圧倒的多数を占める零細な農家をいかに保護するかという社会保障政策と、強い農業をいかにつくるかという産業政策がブレーキとアクセルとなり、その狭間で揺れ動いてきたとしたうえで、ブレーキ役となって零細な農家の離農政策に強く反対してきた農水省、JAグループ、農林族議員でつくる「農政トライアングル」を厳しく批判している。  

筆者は続く第一章と第二章で、ブレーキ役となって日本の農業を衰退させてきた政策の問題点を具体的に詳述するとともに、これから始まる高齢化による大量離農は、日本農業の成長にとって危機ではなく、好機だとしている。要は、離農者の農地が優れた農家のもとに集まり、農業の合理化が進むということのようで、心配になる零細兼業農家の所得についても、農業所得は全体の一割にも満たず、農業を辞めても農地を貸し出せば地代収入が入ってくるので影響はないとし、むしろ所得は増えるという水田作農家についての試算例も紹介している。高齢化の進展は日本の社会保障制度の根幹を揺るがす深刻な問題とされているが、こと農業に限っては、こういう見方も成り立つのかと、私には目からうろこの発想だった。  

筆者は、日本の農業が躍進するも衰退するも、これから迎える変革の時期をどう乗り切るかにかかっているとし、第三章以降で、乾田直播のコメ作り、フランチャイズ型農業、不足する労働力確保策としての高齢者と障害者の活用、農業が持つ多面的機能を経営資源に変えた経営モデルなど、先進的な取り組みを行っている全国の農業経営者を自ら訪ね歩いてルポし、明日の日本農業のあるべき姿を提言している。 

 

筆者の大量離農好機説については、名指しされた零細農家や、TPPなどで今後の農業経営に危機感を抱いている農家からは、おそらく、筆者とは異なる見方からの反論もあるのだろう。ただ、農業とは縁もゆかりもなく、筆者の主張を客観的に受け止めることができる立場の者からすると、十分な説得力を感じることができる説だったとは思う。 

題名詐欺だが内容はなかなか。

題名にひかれて購入したのですが、結局最後まで題名に至る結論や根拠のないまま終わってしまいます。農業が自動車産業を超えるというとんでもない主張をどう立証するのか興味をもって購入した私にとってはがっかりな内容でした。

中身はそこそこ。文章構成には疑問が残るものの、各項目で紹介される「成功例」は興味深い。まあ元農協関係者の書き物だなといった感想。

TPP締結しての日本の農業の行方の本 

点数が高くない理由は、これまで農業関連の本を読んでる人間には新鮮味の無い内容だからです逆にTPPのニュースを聞いて不安などを感じた人には安心を得られると思いますそういう意味で5点はつくと思います農業に関心がある人は既に民主党政権以前から分かっていた流れなのではないかとだから今から動き出すのは少し遅いと感じますね大きく潮目が変わるように見えて実際はずっと兆候があったのでそんな話をザックリと書いてある本です、読みやすいですよ

実態農業

 

農業問題の書は、必要に迫られ数多く読んできた。学者さんではないが、農業新聞記者を経た若手ルポライターならではの問題提起が多々あった。日本農業、やっぱりそうだったのかという読後感であった。これからの日本農業、誰を信じていけばいいのかと、あらためて考えさせられた。新進気鋭の著者に、さらなる期待も込めて星5つとさせていただいた。

8:59 2016/02/03


 

おらがまち納豆

おひさま、ほめ経つ、ほめる達人協会・にしむらたかよしさん・

GDP4%の日本農業は自動車産業を超える

愛してと・髪のケア・

「2008年IMF占領」につきまして 「2008年IMF占領 財政史から見た日本破産 森木亮 光文社 1000円」を紹介します。

内容を簡単に要約しますと・日本は、60年償還ルール・巨額の借換債のために、「単年度の利払い費+借換債が税収の250%以上」という、返す当ての無い借金まみれ 

http://gijutsu.exblog.jp/1825821

 

・日本の国家会計はフローとストックが連動せず(単式簿記)、一般会計と特別会計が連結していないために、資産と負債の総額が不明

・税金にたかる存在(レントシーカー)のために、負債がさらに膨れ上がる

・今後、国債・借換債発行があまりに巨額のため消化できず、国家予算が組めないという事態も予想される

・単なる増税ではプライマリバランス達成は不可能。「国債のデフォルト・国債保有者への100%課税」「ハイパーインフレで債務を洗い流す」という手段が取れないなら、IMF(アメリカ)による破綻処理が待っている

(要約文は小職によるものです)

 

また、当該書籍で紹介されている「ネバダレポート」は皆様ご存知と思いますが、ご存知で無い方はこのリンクからご覧ください。

 

さて、この書籍に対する私のコメントは以下の通りです。

 

・大筋で指摘の通りと思います。財政資料について、事実誤認はないようです。

・財政の約半分を借金で賄うフロー、国債残高のGDP比が世界最大というストック、いずれも異常です。

・現在、ドーマー条件が満たされていない(名目成長率<名目金利)ので、数学的に破綻は避けられません。(といってインフレ誘導を行っても、狙い通りに「名目金利<インフレ率」となる保証はありません。名目金利=期待成長率+期待インフレ率+リスクプレミアム)

・国債残高の対GDP比の破綻限界ラインは明確には存在しませんが、200%~300%の間ではないでしょうか。国債発行残高をこれ以上増やす余地はありません。日本人がこれ以上国公債を買うと言う保証はないのです。

・国家財政の建て直しのためには、緊縮財政です。しかし、それは需要の冷え込みと恐慌を生む可能性もあります。

・この書籍に対する批判として、「円をどんどん刷ればいい」という意見もあるようです。しかし、ヘリコプターマネー・減税はある程度の景気拡大効果はありますが、政府・日銀を連結したバランスシートは悪化し、利払い負担も増加することから、財政を破綻させるのを早めます。しかも、負債GDP比率が非常に高く、短期の負債が多い状態でインフレにするというのは諸刃の剣です。インフレを抑制するためには、金利を物価上昇率以上に上げる必要があるが、そうすると利払い負担による資金繰りのショートが発生し、「国家財政破綻」になります。

 

長くなりました。一言で言うと「財政破綻はあと数年で来る可能性が高い。しかし、クラッシュが来るのか、じわじわ衰退するのかは分からない」ということになります。6:27 2016/02/036:27 2016/02/03

http://gijutsu.exblog.jp/1825821


 


2016年2月12日 (金)

第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日・・国のあり方を国民が考える・203頁・「デンマークはわずか535万人の人口だから…」と言う話をよく聞きます。たしかに、国の規模が小さいと、国家運営は楽かもしれません。国家の運営のあり方を語る場合、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、最も重要な要件は、その国に住む人々が「国のあるべき姿をどう考えているか」と言


引用

引用


第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日・・国のあり方を国民が考える・203頁・


「デンマークはわずか535万人の人口だから…」と言う話をよく聞きます。たしかに、国の規模が小さいと、国家運営は楽かもしれません。国家の運営のあり方を語る場合、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、最も重要な要件は、その国に住む人々が「国のあるべき姿をどう考えているか」と言うことだと思います。たとえば、北海道の国土面積は8万3000㌔平方メートルでデンマークの約2倍、人口はデンマークより約35万人多い570万人です。デンマークは国家で、北海道は地方自治体ですから、直接比較することはできませんが、少なくとも面積と人口だけで比較しますと、北海道の人々とはデンマーク人以上の生活ができる条件を十分持っているはずです。

デンマークの国の運営はデンマークの置かれた状況のもとにして創られたものであり、日本の国は日本が置かれた状況を踏まえて、創られて行かなければならないと思います。日本の置かれた状況を改善するためにはどのような施策が必要なのか、いくつかの提案をしてみたいと思います。203・


204頁・


「コンセンサス会議」を提唱する・

204頁・平成28年2月12日 金曜日


2002年1月に訪日した際、たまたまテレビの実況中継で中学生、高校生、社会人の県代表による全国マラソン大会を観戦しました。各県の中学生、高校生が県の代表として、他県の代表と競争している姿を見て、大変感銘を受けました。選手たちは、県の代表者であるという自覚を持って走っていると私には感じられました。


このような全国規模のマラソン大会があるなら、中学、高校、大学生、社会人を含めた「コンセンサス会議」(意見の一致、合意を見出す会議)が開催できると思いました。これは奇抜なアイデアではなく、すでにデンマークや諸外国でも行われています。私の提唱している「コンセンサス会議」は、市町村都道府県のレベルで開催し、その自治体の抱える問題を市民レベルで討論し、解決の方法を提起するための市民代表による会議です。


会議の構成員は、市町村レベルでの開催回数は年に二回、出席者人数は中学生五名、高校生五名、大学生を含めた社会人五名計15名程度として、出席者は公募します。構成メンバーに中学生、高校生を加えるのは、彼らに社会の構成人であることを自覚してもらうこと、「国家・社会の形成者として」育ってもらうためです。市町村レベルの会議は市町村役場が主催し、会場も市役所、町の集会施設を利用したらよいと思います。


県・市・町・村のレベルでそれぞれ取り上げられる議題はそれぞれ違ってくると思いますが、次のような条件を満たすように心がけたらよいと思います。204・


205頁・

・具体的な社会問題であること

・意見の対立があること(利害関係が存在するもの)

・社会的に解決方法が示される必要のある問題であること


例えば廃棄物処理の問題、地域における食糧・エネルギー供給の問題、水・大気汚染の問題、失業問題、高齢者の介護問題、自治体の財政問題など、その地域で生活をするうえで不可欠な条件で、個人の努力では解決できない問題が挙げられるべきでしょう。自分たちの生活する地域で、今何が一番問題なのかを話し合う中で問題点を絞り込まれていきますが、もし、解決の方向性の一致を見た場合、どのように実行に移していくか、コンセンサス会議で協議するべき課題でしょう。


コンセンサス会議は、市民のおける責任感と行動力を育て、それがこれからの国づくりに役立つと思います。これからの地域の問題を具体的に解決していく時間と能力、その問題の当事者になるのは、間違いなく10年後の中学生であり、五年後の高校生なのです。私たちを取り巻く状況は常に変化しています。時代に併せた対策を取るためには、その時代の状況をまえ判断する能力を若者の中から育てていくことが必要なのです。


つづきを

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本–2006・2 ケンジステファンスズキ (著) 食料の外国依存からの脱却を・206頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/20062-8a0d.html

17:31 2016/02/12


 

 

このようにデンマークという国自然エネルギー先進国・・・15歳から税金を自己申告している国民なので、国家予算の使い道、それを決める政治に対する興味と関心は非常に高く、国会議員選挙の投票率は80%を下回るということはありません。自分が納めた税金は教育や福祉・社会保障に多く当てられるべきだと考える国民が多く、政府が最終的に税金の使途と管理に責任を負うべきだと考えています。49頁から・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-13bf.html

6:11 2016/02/12 


第1章・デンマークという国・アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁42・平成28年2月10日 水曜日国家予算の約43%が社会保障と福祉に使われ、保健費、教育費を含めると国民の生活に密接に関連る予算総額は64%になっています。そして借金の返済分は10%以下です。つまり、1800年代の国家予算と福祉国家と言われる今日のデンマークの国家予算を比較すると、国民を大切にする政策に転換したことが読み取れます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/14028210-ccc1.html

8:31 2016/02/10 


グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁から平成28年2月9日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/262829-9a82.html

16:00 2016/02/09 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」・・・第1章・デンマークという国・国土は氷河の置き土産・13頁・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/113-80de.html

6:28 2016/02/09 


教育の機会均等・143頁・例えば、新たな資格を得たい人、転職のために別な資格を得たい人たちは、職業訓練所、夜間に開校している大学に入ります。製造業の中堅幹部あるいは経営陣の学歴を見ると、工業大学で機械技師、電気技師の資格を取得した後、数年してから夜間開校している商業大学で四、五年間、経済学の勉強をしている人が多数います。エンジニアとしての学歴の上に商学士の卒業資格を取得するものです。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/143-e5fc.html

9:07 2016/02/07 


普通高校の数理学科を卒業するためには、一五教科の筆記試験と口頭試問において全教科平均で13万点のうち六点以上の成績を採り、三年間を通じて提出する約一五〇本のレポート全部に六点以上の平均点を取る必要があります。高等学校の卒業資格試験で、13万点のうち平均点が10点あれば、どこの大学のどの学部にも無条件では入学できます。高校卒業試験の成績がそのまま大学入学資格になり、大学卒業資格は確実な国家資格でもあるわけです。140,

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/140-49aa.html

5:59 2016/02/07


宮脇 昭氏×山田 英生対談・地球温暖化、森林破壊、砂漠化・・・。地球規模で広がる環境破壊の影が、私たちの周辺にも忍び寄っています。 経済効率優先の自然開発と都市型ライフスタイルが招いた地球の危機。 「ミツバチの飛び交う自然が失われたら人間は、もう生きて行けません」と語る山田代表、一方、「生態系学的な脚本で緑復活を」と呼びかける宮脇さん。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-dd59.html

10:13 2016/02/06


第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会・平成28年2月6日 土曜日・市民が育ててきた環境産業・136頁・再生可能エネルギー源について、とりわけデンマークで取り組まれている風力発電の歴史と現状、バイオ学の利用、廃棄物発電のステムを紹介してきましたが、この章では北海道の約半分の国土面積しかなく、近年になって北海の石油の採掘が可能になったとしても

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/72826-7048.html

9:53 2016/02/06


みちのりホールディングス・松本順・路線バス運賃値下げ・混乗・混載・バス・みちのりホールディングス|メッセージ公共交通ネットワークの最適化 地域の観光産業への参画と貢献 環境適応型の新しい交通システムの確立 公共交通ネットワークの最適化

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-1850.html

16:09 2016/02/05 


第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・第10章・・「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。平成28年2月4日

17:02 2016/02/05平成28年2月4日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/2824-95e9.html

15:13 2016/02/04 


2016年の内外情勢を展望する~東京財団研究員討論会(国内問題)

https://www.youtube.com/watch?v=mYjNsIZ7-ik&utm_source=mailmaga_20160204&utm_medium=email

14:59 2016/02/04 


ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。見習おう。  GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書 –

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/gdp4-5e99.html

17:52 2016/02/03 


第8章・デンマークという国の政治・国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられないものでしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。平成28年2月3日 水曜日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/82823-0abe.html

17:45 2016/02/03 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006/2 ケンジステファンスズキ (著) 資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/20062-a299.html

15:42 2016/02/03

 

第10章・借金の残さないデンマーク・ツケを残す日本・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/post-cced.html

6:22 2016/01/30 


ここまでいれた・2016年1月30日 (土)?「名古屋地域委員会」 名古屋地域委員会 ・・・・・   内田 良子(うちだ りょうこ、1942年 - )は、日本の心理カウンセラー

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/1942---0848.html

http://www.city.nagoya.jp/

http://www.city.nagoya.jp/mayor/category/359-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html

5:17 2016/01/30 


河村たかし 名古屋市長 2010.4.14

https://www.youtube.com/watch?v=0AqrDtHdLh0

15:34 2016/01/29

河村たかし名古屋市長報道番組出演3/3

https://www.youtube.com/watch?v=GsBz8t6BArs

15:13 2016/01/29

下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29 


2016年1月29日 (金)この例のようにデンマークと言う国では国民の意思が政治に直接反映するシステムが出来上がっています。「国家運営」に国民1人一人が参加しているという実感が持てる国になっています。こうした意識の形成に学校教育が大きな役割を果たしています。166・第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること・平成28年1月29日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/9-28129-72e2.html

8:27 2016/01/29 


2016年1月28日 (木)第7章 福祉制度をつくり出したデンマーク・福祉を考えなかった日本・平成28年1月28日 木曜日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/7-28128-deb6.html

11:09 2016/01/28 


2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html

8:51 2016/01/28 

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/post-46fe.html

10:11 2016/01/27


3年前に自然養鶏を始めた・・・らの遺言 新書 – 2015129 倉本 聰 (著) 数多くの演劇やドラマ作品を通じて、自然環境の破壊や社会秩序の乱れについて警鐘を鳴らし続けている著者の最新エッセイ。貧しくはあったが光と幸せに満ちていた昭和の時代を、80歳になったのを機に自らの体験と独特の切り口でふりかえる。日本人は今後どのように生きていくべきかを考える上での指針となる一冊。全国自然養鶏会は中島正氏の著書「自然卵養鶏法」に共感し、循環農業の一環としての自然養鶏を確立すべく、情報交換や交流会を行っています。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/2015129-80-c9dc.html

8:40 2016/01/27  


下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


泰阜村在宅福祉事業の理念 行政の責任・使命 ・松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/post-52a3.html

15:24 2016/02/12


「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・平成28年2月4日

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

 

分かりきったことですが、国や町を守るのは、その場所に住む国民・住民です。そのためには政治に携わる人、行政機関に勤める人は、その場所を守るための知恵と行動力が必要です。国や町を守るというのはどういうことなのでしょうか?この意味を知ることによって、日本がデンマークから学ぶものがあるかどうかの答えが自ずから見えてくると私には思います。

どの国に住んでいようと、人々は「豊かな生活」がしたいと願っています。たしかに人間の欲望には限度が無く、「豊かな生活」への考え方や思いの強さは様々だと思いますが、ごく普通の人々が求める「豊かな生活」とは、「自分の能力が生かされる職業を持ち、その収入によって家族の衣食住、教育費に困らない程度の生活」と定義してもよいと思います。「豊かな生活」を求める国民の要望に沿って、国や町の「かたち」が創られていくことが必要だと思います。それが真に守られるべき「国や町」です。193・

 

194頁・そして「豊かな生活」の中心はやはり、仕事が確保されることにあると私は思っています。人間は動物と違い、生きる意味を実感するために仕事が必要です。どのような種類の職業であろうが、その人が満足できる職業を選択できる、それを社会が保証することが豊かさの一つでしょう。

デンマーク入国一年半後、入学したコペンハーゲン大学でたくさんの印象深い学生や教授に出会いました。ある教授が国家経済理論の講義で「国家経営とは改定経済を大きくしたものである」と語ったことが今も記憶に残っています。「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。

コペンハーゲン大学政治経済学部の卒業生はほとんどは中央官庁の役人や政治家になっていきますが、この教授の考え方は、デンマークと言う国のあり方を端的に表現していると思いました。そして、政治経済学部の教科書の半分は英語で書いたものを使い、授業はデンマーク語、一年生から経済理論の勉強が始まりましたが、唯一教養課程の科目でしかも必修だったのが、哲学の科目でした。なぜ哲学を勉強するのか、国の政治・行政官につくものには哲学が必要だという大学を営む国の信念からでした。

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

デンマークの政治の特徴は、次代の流れに合わせ、国民の「豊かな生活」への要望の満たすため、つねに政策の転換を図ってきたことにあると思います。194・

195頁・ここまで

1970年代の「オイルショック」を契機にしたエネルギーの自給政策への転換とその後の環境・エネルギー政策への展開がその典型と言ってよいでしょう。生きるうえで不可欠な安全な環境の保全とエネルギーの確保は国民一人ひとりの力で達成することは困難です。デンマーク人は政治を動かし、行政の手を借り、必要な政策を導入させることに成功したと言ってよいと思います。デンマークが導入した環境・エネルギー政策が今日、新しい産業を生み、新たな「豊かな生活」への道を開いています。

デンマークの過去10年間の統計を見ると、失業率は1990年の9・7%から2001年には4・8%と半減、貿易収支は1990年以降、98年を除き2000年に至るまで黒字を計上しています。2000年の貿易黒字額は約425億クローネで国民一人当たりに換算すると約8000クローネ(日本円で約12万円)の黒字になっています。国民総生産に占める政府債務額の割合は90年の約62%に対し、2001年は43%に減らしています。

国民に「豊かな生活」を保障するという政策を追求した結果、雇用が確保され、国際収支の問題もなく、国家財政もバランスが取れ、食料とエネルギーが確保され、社会保障制度も確立して「豊かな生活」が持続できる社会が形成されたということです。195・

ここまで

 

「日本の株だけは手を出すな」195頁・平成28年2月6日 土曜日・

「日本の株だけは手を出すな」という新聞記事(ユーランドポスト)が出たことがあります。この記事によると、日本経済は10年以上も不景気が続き、しかも

経済回復のシナリオが見えないし、その兆候も見えていないため、投資の対象としてはリスクが多すぎるというものでした。195・

196頁・

日本の現状は、国民が生きるうえで最低限必要な食料とエネルギーを国外に依存し、多額の債務を負い、しかも生産者人口が減り、高齢者数が増えています。

失業率は5・5%と言いますが、日本の失業者の定義は実態にそぐわないという指摘があり、今日、フリーターを含めた失業者数は1000万人にも上るとの声も聞こえてきています。もし、これが事実なら、日本の労働人口約6800万人に対し、約15%は定職がないか、全く仕事をしていないということになります。しかも、経済的理由を含め、40代の働き手が四年連続して一日平均85人も自殺しています。このような日本に投資するにはあまりにもリスクが大きいという主張は理解できます。例えば、次のような緊急の課題に対して、日本政府や国民は解決の方策を持っているのでしょうか。

・増え続ける失業者を減らすための雇用対策を元合わせているだろうか?

・食料とエネルギーの確保はどうしようとしているのか?

・増大する債務をどうやって減らそうとしているのか?

・生産人口が減る中で、高齢者をどのようにして介護していこうとしているのか?

日本はデンマークから学ぶものがあるか?その答えは、日本人が求める「豊かな生活」への処方せんを政治家、役人を含め、日本人が持っているかどうかにかかっていると思います。これらの課題を解決する道筋について、国民的合意形成ができているならば、時間はかかるかもしれませんが、日本は独自にこれらの改題を克服していくことでしょう。もし、解決への処方箋が見えてないというのであれば、デンマークに学ぶものがあると思います。196・ここまえ・

 

日本の教育は間違っていないか・197頁・平成二十八年二月六日・

デンマークで解決できたことが、日本ではなぜできないのか、この疑問に答えるためには、日本の教育の問題に触れる必要があると思います。デンマーク市民は「持続可能な社会形成」、私の理解では「限られた地球上の資源の中で、人類が継続して生存するための社会創り」への努力を積み重ねてきましたが、その行動力はデンマークの教育の中で育てられてきたと思います。

人間の行動力は教育によって育成されることを前提として話を進めますと、なぜ、デンマークでは「豊かな生活」の社会基盤の形成ができて、日本では出来ないのだろうかと言う疑問に至ります。

改めて日本の教育のあり方を検証する必要があるのではないかと思っています。

日本の教育の目的は「教育基本法」(第一条)で、「教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として、心理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身共に健康な国民の育成を期して行われなければならない」と規定しています。

ぜひ「教育基本法」「学校教育法」をお読みにいただきたいのですが、「学校教育法」では小学校の教育目標として、「郷土及び国家の現状と伝統について、正しい理解に導き、進んで国際協調の精神を養うこと」「日常生活に必要な衣、食、住、産業等について、基礎的な理解と技能を養うこと」を掲げています。

また、中学校では「小学校における教育の目標をなお充分に達成して、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと」197・

198頁・平成28年2月6日 土曜日・

高等学校では「社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること」を求め、しゃいいへの「健全な批判力」を養うためとしています。さらに、大学は「学術を中心として、広く知識を授けるとともに深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定めています。ここまえ

 

日本の学校教育の実体とその評価にまで言及することは、私の能力をはるかに超えるテーマですので差し控えますが、「教育基本法」「学校教育法」に掲げられた理念や目標が実際にどのように実現されているか、充分に普段のチェックがされているのでしょうか。日本では、法律や制度と実際の運用、理念と実際が掛け離れているのではないでしょうか。

 

「環境基本法」(1993年)には、「環境の保全について、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する政策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在および将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする」と書かれています。

日本の学校教育の目的も、掲げている理念や課題も、デンマークと大差はないと私には思えます。環境教育の目的も適切なものだと判断せざるを得ません。それにもかかわらず、日本では教育の効果が上がっていないと考えられているというのはどこに問題があるでしょうか。私の結論を先に述べますと、おそらく日本の学校行政は「教育基本法」や「学校教育法」に定められた理念や目的に沿って行われてこなかったことに原因があるのではないでしょうか。198・

ここまで

 

 

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

 

 

第11章・日本への私の提案

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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9:22 2016/02/03

 

 

第8章・デンマークという国の政治・平成28年2月3日 水曜日

投票率は87%・151頁・

2001年11月20日に投票が行われた国会議員、県会議員、市町村議会の選挙では、有権者数は約400万人、国会議員選挙の投票率は87%でした。デンマークの国会議員選出の選挙への投票率が高いのは今始まったことではなく、デンマークの伝統と言っていいでしょう。例えば今から約25年前、1977年2月15日の総選挙は88・7%でした。

国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられない者でしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。とりわけ、報道の自由・言論の自由を憲法で保障されているマスコミ各社は、その立場を自ら鮮明にするために政治献金はしていないと聞いています。151・

152頁・ここまで平成28年2月3日

 

 

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

2001年の総選挙は、革新連立政権から保守政権に政権交代が起こりましたが、この選挙結果からデンマーク政治のの特徴をあげてみたいと思います。

国会議員総勢179名(一院制。このうちグリーランドから二名、フェロー諸島から二名選出)の中で、デンマーク議会始まって以来、高校生(一九歳女性。デンマーク国民党)が当選し、また地方選でも一九歳の女性が当選しています。さらに地方選挙では、デンマーク第二の都市オーフス市に二九歳の女性市長が誕生し、ランダース市長に二五歳の男性が選出されました。

国会議員の平均年齢は二歳若返り四七歳になりました。日本では考えられないほどの若さでしょう。デンマークでは恒例の政治家では速いスピードで変化する世界の動きに対応できないとして、二〇代、三〇代の若者に国政への積極的参加を促しています。たとえば、政党には若い世代で組織されているグループが必ずあり、主に二〇代の政治家の卵が党内外で積極的に発言をしています。

五〇台を過ぎて大臣職を務める政治家は稀有で、議員の定年制あるいは多選禁止性の制限はないものの現国会議員のうち六〇歳以上の議員は一九名(約一〇・八%)しかいません。152・ここまで

 

難民・移民にも選挙権はある・152頁・平成28年2月4日 木曜日

デンマークは世界で紛争が起こるたびに発生する難民や移民を受け入れ、人口の七・四%が移民です。多くは旧ユーゴスラビア、トルコ、イギリス、スウェーデンのヨーロッパ諸国、アフリカのソマリア、レバノン、イラン、イラク、パキスタンなどからの流入者ですが、二〇〇一年現在、移民と難民の合計は約39万6000人(ちなみに二〇〇〇年現在、居住する日本国籍者は八八三名)になっています。152・

一五三頁・

このことを反映して、今回の総選挙では、11歳の時シリアから移民してきた元シリア人(社会自由党)、元パキスタン人(社会人民党)が国会議員に選出されています。デンマーク政府は、移民の文化、宗教などの背景を社会的に許容することで統合をはかっていますが、問題が無いわけではありません。

言葉ができないために仕事に就けないという社会的ハンディ、難民、移民による犯罪の増加、難民に支給される生活保護費の増大などが社会問題化しており、ヨーロッパ各国共通の悩みである移民問題にデンマークも直面していますが、「デンマークの政治は、デンマークに住む者の代表者で行われる」と言う基本原則は、一環として貫かれています。

国会議員選挙では、国籍がないと投票権も被選挙権もないのですが、地方議会への選挙権は、デンマーク国籍所持者以外では欧州諸国加盟国民とアイルランド、ノルウェー国籍所持者でデンマークに定住している一八歳以上の住民が対象になり、これ以外の国々の住民も三年以上デンマークに定住している一八歳以上の住民が投票できます。ここまで。

 

 

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・平成28年2月4日・

少し選挙制度の技術的な問題になりますが、デンマークでは小選挙区と比例代表制が併用されています。投票は小選挙区の候補者に投票するか、政党に投票するかします。この選挙方式には比例代表制を守りながら、選挙民と地元候補者との関係を保つことができる特徴があります。153・

一五四頁・

デンマークの選挙区制は、大きく分けて三つ(コペンハーゲンのある島、その他全島、ユトランド半島)に分けられ、この三つの区分をさらにコペンハーゲンのある島では三つ、その他全島七つ、ユトランド半島七つの大選挙区に区割りしています。この合計一七の大選挙区から四〇名は比例代表で選出され、この大選挙区が一〇三の小選挙区に区割りされて、そこから一三五名の議員が選出されます。

選挙権は一八歳以上のデンマーク国民に与えられ、被選挙権は地方、国会を問わず、選挙権と同じ一八歳以上です。国会議員の立候補者は、政党公認候補として出馬するか、最低一五〇名最大二〇〇名の推薦を得て立候補することができます。154・

 

二四回目の政権交代・154頁・平成28年2月4日・

デンマークの政権は、一九九三年以来、社会民主党と社会自由党の連立政権が担ってきました。

社会民主党の創立は一八七一年と古く、自由党に次ぐ大政党で、国民一人ひとりが共同社会の中で責任を持ち、自己の人生を自由に選択できる社会の実現を目標に、民主的社会主義を党是とにしています。もう一方の社会自由主義党は、一九〇一年自由党から離脱したメンバーによって創立された政党で、国さあい政党ともよばれ、公共と市場経済を基盤に人民政治を尊重し、国際協調を図る政治を目標にしています。

デンマークの現憲法が発効したのは一九五三年ですが、その後の政権は革新と保守が交互に政権交代を繰り返し、154・

一五五頁・一九五三年から二〇〇一年までに二四回の政権交代があり、社会民主党など革新政党が一六回、自由党を含む保守政権が八回政権を担っています・(表・一・参照)。

表・二・が二〇〇一年の国会議員選挙の結果ですが、自由党が大勝し、保守党との保守連立政権が誕生しました。自由党はデンマークの政党では最も古く、一八一四年に自由主義を掲げた「農民友好会」に淵源を持ちますが、政党設立は一八七〇年で、自由主義を基にした人間の生き方を基本とし、個人の自由を守ることを政治の重点課題にしています。

また、保守党の創立は一九一六年で、自由と責任を政治方針の基本にしています。デンマーク国民党の創立は一九九五年とごく最近で、国家の自立と自由、人民政治の確立を国創りの基本方針にしています。

二〇〇一年、フランスの大統領選挙での極右ジャン・マリー・ルパンの大量得票、オランダでの極右勢力の進出など、ヨーロッパ各国において保守・極右勢力の台頭が顕著になっています。155・

一五六頁・平成28年2月4日・

この流れはヨーロッパ諸国が抱える移民問題、EU統合によって国境がなくなることへの反動としての排他主義などの現れと考えられています。この流れと無縁でいられないデンマークでも、社会民主党政権が進めてきた難民・移民への優遇策への批判、財源の再分配に対する意見の相違(とりわけ、環境・エネルギー分野への予算配分)、減税のあり方、医療政策をめぐり、革新と保守との間で意見の対立がありました。

新内閣は所得税、不動産税の増税停止、医療改革、子育て家族と高齢者への補助金のアップなどの政策導入を掲げ、これらの政策による歳出増を失業者対策費の削減、建物改造費の削減、家庭サービス補助金の削除、各種協議会・委員会の閉鎖、後進国援助の削除などで賄うことにした二〇〇二年の国家予算案を議会に提出しました。

ただし、デンマークでは政府予算と地方自治体の予算配分は行政分担が法律で決められているものがたくさんあり、たとえば、国の行政業務の約四五%は地方自治体の課題となっていますが、費用負担では七〇%は政府予算から出すことになっています。156・ここまで

 

一五七頁・平成28年2月4日 木曜日・

とくに政府予算の約七一%は教育保険、社会福祉関係の諸費用に充てられ、政権が交代しても根分野の予算は削減ができないだけでなく、増加している状態でもあります。このような状況から、政府が自由に差配できる予算はごく限られた額で、二〇〇二年の中央政府予算総額約4300億クローネのうち、政策転換の対象になった額は約70億クローネ、予算全体の一・七%程度しかありません。予算の面から見ると、政権が交代したと言ってもそう大きな変化は起きようがないのですが、環境分野の助成が削減されたこと、政治犯、難民の受け入れ規制を厳しくしたことなど新内閣の政策変更が今後どのような変化をデンマーク社会に与えるかを見守る必要があります。

二〇〇二年三月二〇日、政権交代後三ヶ月目に一七年ぶりの国会へのデモが労働組合、芸能人、学生によって行われましたが、国内外から新内閣の政策に対する批判が出ています。特に再生可能エネルギーへの補助金削減、委員会、協議会の閉鎖によって解雇されるスタッフ、予算削減によって解雇が懸念される中央官庁の役人たちから不満が出ています。また、政治犯や難民の受け入れ規制の強化には関係国から批判が出ており、後進国援助の削減は産業界にも不評で将来、輸出への影響が出る可能性があると表明している企業もあります。156・

ここまで

 

試される新政権の判断・157頁・平成28年2月4日 木曜日・

政権交代で「再生可能エネルギー普及対策」の分野に影響が出始めています。新政権は約1億5000万クローネの普及対策分野の予算を全額カットしたため、政府の助成を受けて運営してきた多くの事業所は閉鎖を余儀なくされています。157・

一五八頁・例えば、日本人もたくさん訪れる「フォルケセンター」も、全予算の三分の二(800万クローネ)に当たる女性をカットされたため、約二〇名のスタッフのほとんどが解雇され、現在わずか四,五名のスタッフで運営管理をしています。

また、新政権は、環境汚染を理由に禁止されてきた缶ビール・缶ジュースの国内での販売を欧州裁判の判決を待たずに導入に踏み切りました(二〇〇二年九月二三日)。デポジェットが高いこと、また販売が開始されたばかりと言うこともあって、スーパーなどの販売量は予想を下回っていますが、空き缶を自然界に捨てる問題など環境保全への悪影響が出てくることが懸念されています。

この様に環境分野で部分的に後退が起こることは避けられませんが、政権交代で環境政策が大きく後退することは私は考えていません。デンマークでは環境・エネルギー、食料政策について国家の安全に関わる問題として各政党間で基本方針が確認されているため、大きな方針転換が行われるとは考えにくいのです。

それではなぜ、新政権が「再生可能エネルギー普及対策」の予算を削減したかという疑問が出てきますが、新政権から見ると「エネルギー二〇〇〇」で掲げた目標、例えば風力発電所の設備寮に二酸化炭素の削減量は既に目標を達成していると判断していて、これ以上予算をつけてその普及促進を啓蒙する必要が無いとしているのです。

こういう判断に立つ新政権によって「洋上ウインドファーム」の建設に歯止めをかかることになるのかが取り沙汰されていますが、私はそういう事態にはならないと考えています。そもそも「洋上ウインドファーム」は電力会社が独自にプロジェクトを組んでいるもので、デンマーク製による予算の執行はなく、政府・議会が電力会社に洋上ウインドファームの建設を強制するかどうかの違いなのです。158・

一五九頁・デンマークの電力供給事業は十分な発電を持っていて、国内外で新しいプロジェクトを手掛けないと、これ以上成長が期待できない状況にあります。電力会社は洋上風力発電のノウハウを一日も早く身につけ、国際プロジェクトを手掛けることで今後の生き残り戦略を立てています。

新政権は風力発電の建設には中立的な立場で、禁止も共生しない方針を取っています。政府の助成が無くても、内外の市場で競合できる姿を望ましいと考えているのであって、発電の方法を問題にしているわけではないのです。政府からの助成が無くても市場で競合できるまでに成長した再生可能エネルギー部門の予算は、増税の抑制・減税、医療費、・高齢者福祉に配分すべきだというのが新政権の政策なのです。

前政権が推進してきた環境・エネルギー政策によって、環境産業が小立雇用が確保されただけではなく、デンマークの風力発電は世界に広がって二〇〇一年末に約250万kWの設備が稼働しています。159・

160頁・新内閣がどの表な環境・エネルギー政策を採用していくのか、デンマークのこれまでの政策が試されています。各分野の予算削減によって、失業者が増大するような事態、あるいは大幅な環境政策の後退が現れてくると、三年後の総選挙で国民は別な政権を選ぶことになります。160・ここまで

 

 

2005年の国会議員選挙・160頁・

2005年2月8日、デンマークで国会議員選挙がありました。今回の選挙での投票率は84・5%でした。選挙結果は表・3・のとおりですが、自由党と保守党の二期目の連立政権が成立しました。2001年の政権交代後、増税がなされなかったことで国民の可処分所得が増えた結果が、現政権を選んだ理由だと思います。また、連立内閣の要であるデンマーク国民党の議席数が減らなかったのは難民や移民の削減政策もさることながら、国民に社会民主党の政策が見えなかったことに助けられたと思います。

また、2005年11月15日、地方議会選挙と市町議会議員選挙が実施されました。対都市のほとんどで社会民主党が勝ち、地方都市は自由党が押さえるという結果で、市町、町長のポストは社会民主党が45、自由党が36を獲得しました。地方選挙は社会民主党と自由党の二大政党で争われましたが、これが今後の国政にどのような影響を与えるか、気になるところです。

私はこれらの選挙の結果から、多くの国民が連立政権が進めている各種の政策に必ずしも満足しているとは言えないと考えています。特に難民・移民の締め出し政策に対する批判に注目しています。160・

161頁・デンマークは長い間人道主義を基本として、弱者保護の政策を採ってきたわけですが、現政権は外国人の締め出し政策を強化しています。例えば、本人がデンマーク国籍であっても、外国籍の相手と結婚した場合、24歳以下という年齢制限を設けて、結婚を理由にデンマークに滞在許可を申請しても許可しない、外国籍の相手と結婚する場合は、生活の保障ができる証明書の提出しなければならない、あるいはデンマーク人と結婚した外国人は離婚した時点で帰国命令が出されるなどの「排外政策」を採っています。現にこの政策導入によって、デンマークに入国し滞在する外国人の数が激減しています。

その他、強権的ともいわれる市町村合併策の導入、教育部門における10年生の廃止、年金年齢の引き上げ、増税ストップによる国民の所得格差の増大など、デンマーク国民が求めている政策とは必ずしも一致しない政策が導入されつつあります。

幸いデンマーク経済が好調であるため、今すぐ政情が不安定さを増すことはないと思いますが、少なくとも、経済的に恵まれていない層に対する政策を転換しないと、三年後の選挙は連立陣営は苦戦を強いられると思います。161・

ここまで

 

 

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・平成二十八年二月四日・さて、日本でも市町村を大きく揺さぶり続けた大型市町村合併が行われましたが、デンマークは2007年1月までに現在の市町村数271を98まで削減する大合併が動き出しています・表・4・それと並行して13の県行政区をすべて廃止し、新たに五つの地方行政が設けられることになります。

市町村数271を98まで削減する狙いは、県行政区で取り扱っていた社会福祉・教育などの業務を市町村業務に移管し、住民と行政との距離を近くすることにあります。

例えば、疾病予防対策、リハビリテーションや介護、職業あっせんと職業訓練、非行青少年の施設の管理、成人教育などの福祉教育分野、あるいは従来、県の業務であった県道の整備と管理業務、自然環境の保全業務(この中には風力発電の設置に関する認可も含む)も市町村業務に移管されることになっています。

162頁・平成28年2月4日 木曜日・

 

 

 

平成28年2月3日

 

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006・2 ケンジステファンスズキ (著)

資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

 

内容(「MARC」データベースより)

 

デンマークはどうしてこんなに水準の高い教育、医療、福祉社会を実現できたのか? デンマークはなぜ自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、「デンマークという国のかたち」を紹介する。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

単行本: 231ページ出版社: 合同出版; 増補版 (2006/02)発売日: 2006/02

 目次

はじめに・11頁・

いまから39年前、国民福祉の基礎となる「所得の再分配」のあり方をデンマークの実際から学びたいと思い立ち、コペンハーゲン大学に留学しましたが、いつの間にか生まれ育った日本での歳月より長い時間が過ぎ去りました。1967年、22歳で日本を出国した時には、三年間だけの留学計画でしたが、いつの間にか10倍以上もデンマークに住み、結婚して子供が三人、孫三人授かり、デンマークにすっかり根を下ろしました。

1990年10月には、デンマークと日本の再業界の橋渡しを主要な業務とする「スズキ・リサーチ&アシスタンス・デンマーク社」(S.R,A.)を設立しましたが、デンマークの大型風力発電システム、バイオガスシステムを日本へ紹介する仕事を手掛けるようになるとは予想もしませんでした。

1997年6月には、デンマークの環境政策や風力発電、バイオガスを中心にした「風のがっこう」を設立することができました。そして、2002年6月には、丹後半島に位置する京都府の弥栄町からお誘いで、「風のがっこう京都」を開設することも出来ました。11・

12頁・ここ数年、日本に招かれ自然エネルギーに関する入門的な講演会、あるいは風力発電、バイオガス発電に関する専門的な研修講座での講演を依頼されることがめっきり多くなりました。私としては、市民の皆さん、あるいは産業界、行政の方々など職業を別を問わず、自然エネルギーの科学的・技術的な側面だけではなく、なぜ、デンマークが自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、いわば「デンマークと言う国のかたち」をぜひ日本の皆さんにお伝えしたいと心がけております。しかし、氷河の去った後の半島にできた北欧の国の長い「物語り」を、私のつたない話術では到底カバーすることはできません。

この本は、そんな要求不満や、日本の友人・知人のすすめによって生まれたものです。デンマークと日本の橋渡し役が書いた「デンマーク自然エネルギー事情」「共生の国デンマーク」からのメッセージとしてお読み戴き、21世紀の共生時代を築いていく、何らかのヒントを見つけ出していただければ望外の喜びです。12・平成28年2月3日(水)

 

第1章・デンマークという国

国土は氷河の置き土産・13頁・

「デンマークを育てた最良の息子」15頁・

ドイツとの「三年戦争」・17頁・

ダルガスの原野開発会社・20頁・

農地を増やす・22頁・

酪農「らくのう」への生産転換と協同組合方式・23頁・

グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁・

学校はほぼ100%公立・29頁・

キリスト教が国教・29頁・

デンマーク王国である・31頁・

200年前、アンデルセンが生まれた・32頁・

アンデルセンの作品の世界・36頁・

讃美歌をかいたアンデス線・39頁・

アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁・

世界で一番後進国を援助している・42頁・

教育費は無料・43頁・

「扶養法」の精神・44頁・

入院費・出産費用はすべて公的負担・45頁・

住宅所有のすすめ・48頁・

高い税金・48頁・

15歳から所得を自己申告・49頁・

「個人番号制度」の導入・50頁・

女性の社会進出・51頁・

税負担と「共生への責任感」・53頁・

第2章・「オイルショック」から転換した環境・エネルギー政策

環境政策は国民の健康管理のため・55頁・

異常に低かったエネルギー自給率・57頁・

「エネルギー計画1976年」・58頁・

第二次オイルショックが政策転換に拍車・58頁・

「エネルギー2000年」が政策の柱・59頁・

洋上ウインドファームの建設が始まる・60頁・

四つの新エネルギー・62頁・

自然エネルギーの特徴・63頁・

自給率アップ政策は成功したか?・64頁・

国内エネルギーが増加する・65頁・

第3章・なぜ、デンマークで風力発電か

第一選択は風力発電・67頁・

風力発電機の仕組み・68頁・

「オーバープロダクション」を防ぐ・69頁・

100年の歴史を持つ・71頁・

世界最大の風力発電設備・73頁・

デンマークの風力発電の特徴・75頁・

発電量の計算方式・76頁・

風力発電所を設置する場合・79頁・

「自然保護法」「自然保存法」「航空法」による設置制限・80頁・

風力発電所の売電価格・82頁・

デンマークが風力発電先進国になった理由・84頁・

売電収入と税金との関係について・87頁・

投資して採算があうか・87頁・

採算が取れる法則とは・89頁・

リパワーと中古風車市場の開設・91頁・

増大する洋上ウインドファーム・95頁・

洋上ウインドファームの経済性・99頁・

第4章・バイオガスで電気と温水を供給する

 

バイオガスプラントの仕組み・100頁・

個人農場用のバイオガスプラント・104頁・

バイオガスプラント管理のポイント・107頁・

バイオガス発電の売電価格・109頁・

共同バイオガスプラントの利点・111頁・

共同バイオガスプラントの構造・112頁・

投入される原料・112頁・

共同バイオガスプラントの投資効率・114頁・

共同バイオ学プラントの現状・116頁・

ウスタゴー農業が導入したバイオガスプラント・116頁・

 

第5章・廃棄物をエネルギーに換えるシステムを作る

廃棄物の収集と処理は地方自治体が行う・119頁・

市町村の廃棄物処理に関する制度・120頁・

オーデンセ市の「廃棄物計画書」・121頁・

家庭ゴミは電気と熱になる・123頁・

産業廃棄物の収集・登録・報告義務制度・126頁・

「可燃物」の定義とダイオキシン対策・127頁・

コージェネ(熱電併給)発電所・128頁・

可燃廃棄物の処理と料金制度・129頁・

第6章・メタンガス・麦わら・木材をエネルギーに換える

「ゴミ捨て場ガス」の利用・131頁・

ガスの発生量・132頁・

麦藁の利用・134頁・

木材・廃材の利用・134頁・

第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会

市民が育ててきた環境産業・136頁・

デンマークの教育目標と試験制度・139頁・

卒業資格を厳しく審査する・140頁・

職に就くには資格が必要・142頁・

教育の機会均等・143頁・

企業家が生まれる仕組み・145頁・

「風のがっこう」開設までの顛末・146頁・

第8章・デンマークという国の政治

投票率は87%・151頁・

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

難民・移民にも選挙権はある・152頁・

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・

二四回目の政権交代・154頁・

試される新政権の判断・157頁・

2005年の国会議員選挙・160頁・

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・

第9章・今、日本の抱える問題は何か?

食料の自給に努めていた日本・163頁・

明治時代のエネルギー消費・164頁・

省エネが進まなかった日本社会・164頁・

食料・飲料水を国外に依存する日本・167頁・

減らないゴミ・増加する処理費用・169頁・

増え続ける高齢者層と社会保障関係費・170頁・

際立って日本的な問題・172頁・

増大する国と地方の借金・173頁・

北海道とデンマークの産業構造の相違・175頁・

北海道の農業には安価な電力が必要・178頁・

北海道をエネルギー供給技術センターに・179頁・

原子力発電依存による債務の増大・182頁・

風力発電では電力供給体制は組めない?・186頁・

日本の人口構成を分析すると・188頁・

大卒の初任給50万円の国・190頁・

収益力が非常に高い企業群・191頁・

第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

「日本の株だけは手を出すな」195頁・

日本の教育は間違っていないか・197頁・

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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9:22 2016/02/03

 

 

デンマークという国自然エネルギー先進国・

 

「2008年IMF占領」につきまして 「2008年IMF占領 財政史から見た日本破産 森木亮 光文社 1000円」を紹介します。

内容を簡単に要約しますと・日本は、60年償還ルール・巨額の借換債のために、「単年度の利払い費+借換債が税収の250%以上」という、返す当ての無い借金まみれ

http://gijutsu.exblog.jp/1825821

 

・日本の国家会計はフローとストックが連動せず(単式簿記)、一般会計と特別会計が連結していないために、資産と負債の総額が不明

・税金にたかる存在(レントシーカー)のために、負債がさらに膨れ上がる

・今後、国債・借換債発行があまりに巨額のため消化できず、国家予算が組めないという事態も予想される

・単なる増税ではプライマリバランス達成は不可能。「国債のデフォルト・国債保有者への100%課税」「ハイパーインフレで債務を洗い流す」という手段が取れないなら、IMF(アメリカ)による破綻処理が待っている

(要約文は小職によるものです)

 

また、当該書籍で紹介されている「ネバダレポート」は皆様ご存知と思いますが、ご存知で無い方はこのリンクからご覧ください。

 

さて、この書籍に対する私のコメントは以下の通りです。

 

・大筋で指摘の通りと思います。財政資料について、事実誤認はないようです。

・財政の約半分を借金で賄うフロー、国債残高のGDP比が世界最大というストック、いずれも異常です。

・現在、ドーマー条件が満たされていない(名目成長率<名目金利)ので、数学的に破綻は避けられません。(といってインフレ誘導を行っても、狙い通りに「名目金利<インフレ率」となる保証はありません。名目金利=期待成長率+期待インフレ率+リスクプレミアム)

・国債残高の対GDP比の破綻限界ラインは明確には存在しませんが、200%~300%の間ではないでしょうか。国債発行残高をこれ以上増やす余地はありません。日本人がこれ以上国公債を買うと言う保証はないのです。

・国家財政の建て直しのためには、緊縮財政です。しかし、それは需要の冷え込みと恐慌を生む可能性もあります。

・この書籍に対する批判として、「円をどんどん刷ればいい」という意見もあるようです。しかし、ヘリコプターマネー・減税はある程度の景気拡大効果はありますが、政府・日銀を連結したバランスシートは悪化し、利払い負担も増加することから、財政を破綻させるのを早めます。しかも、負債GDP比率が非常に高く、短期の負債が多い状態でインフレにするというのは諸刃の剣です。インフレを抑制するためには、金利を物価上昇率以上に上げる必要があるが、そうすると利払い負担による資金繰りのショートが発生し、「国家財政破綻」になります。 

長くなりました。一言で言うと「財政破綻はあと数年で来る可能性が高い。しかし、クラッシュが来るのか、じわじわ衰退するのかは分からない」ということになります。6:27 2016/02/036:27 2016/02/03

http://gijutsu.exblog.jp/1825821

 


引用下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2 

effectmangt   effectmangt

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか・第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景・平成28年1月26日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-28126-6e43.html

 16:46 2016/01/26


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4 12件のカスタマーレビュー

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-5-44-12-3881.html

9:36 2016/01/26 


2016年1月23日 (土)第2次世界大戦の敗北により、人心・国土とも荒廃したドイツ。その復興を担ったのが、73歳で首相に就任、14年間その座にあったアデナウアーである。戦前、ケルン市長として活躍した彼だが、ナチに迫害され引退。戦後、保守政党を率い、「復古」「反動」のレッテルを貼られながらも、常 著書に『ドイツの憂鬱』、『新生ドイツの挑戦』(丸善ライブラリー)、『あっぱれ技術大国ドイツ』、『ドイツ病に学べ』『住まなきゃわからないドイツ』『びっくり先進国ドイツ』『顔のない男・東ドイツ最強スパイの栄光と挫折』(以上、新潮社)など。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/27314-5f56.html

14:54 2016/01/23


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4   12件のカスタマーレビュー


世界最高レベルの社会保障制度を整え、食料もエネルギーも自活、世界でもっとも民主主義が進んでいる国、デンマーク。「共生」の政策理念の基盤となる国の歴史と国民の姿を通して、年金・雇用・貧困・格差・「愛国心」・環境・エネルギー・食料など問題の山積する日本社会を見つめ直す。  

・6・国際性は国土が狭く天然資源が無いからこそ育った・75頁・


第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景

・1・何百年もドイツと国境をめぐって争ってきた・77頁・


・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・3・何百年も国土の争奪戦が繰り返された・94頁・

・4・北欧三国の王家は親戚関係にある・99頁・

第5章 農奴が下支えした中世のデンマーク社会



第4章・84頁・ここまで16/1/27 9時3分9秒・

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・中央政府になびかない国民性・

さて、1,250年頃のデンマークの人口は約80万人といわれ、各地に集落をつくって散在していました。王は各種の法律を出して国家統一を進めますが、ユトランド半島では、地方の有力豪農がその領地を統治していました。ユトランド半島に住む人々の自律性は高く、王権には服従しない地方気質が育っていきます。

中央政府は1,241年、フェン島と南北ユトランド半島に適用する「ユトランド法」、シェーランド島は「エリック・シェーランド法」、東部には「スーコンスク法」を公布、その他の地域には「教会法」などを適用して、統一国家化や地方への支配権の強化を進めていきますが、デンマーク全土をカバーする法律が公布されたのは、クリスチャン5世(在位1,670~99年)が国民の人権、宗教、通商などを定めた「クリスチャン5世のデンマーク法」(1,683年)でした(127頁参照)。

2007年1月1日からデンマークの行政システムは、国の下に5つの地方行政区(日本の県に相当する)と98の市町村が置かれる形に再編成されましたが、それ以前は13の地方行政区と271の市町村で構成されていました。このように13の県を5つの県に大幅縮小したのは、これまで県で取り扱っていた社会福祉や教育などの業務を市町村へ移管することで、住民と行政の距離を短くするという制度設計の変更に伴うものでした。84・


85頁・

デンマークではできるだけ住民に近いところで行政が行われるというベクトルが働いているようです。

今日においてもデンマーク人は中央権力に迎合しない国民性を持っています。これは、国土が半島と点在する島で構成されているという地理的な事情から、地方の独立性が高く歴史的に中央集権国家の体制が発達しなかったためと考えられています。

・王権と神権・市民権が衝突して、王が譲歩していった・


1,215年、イギリスでは「マグナ・カルタ(大憲章)」(ラテン語でマグナは偉大な、カルタは憲章、契約書の意味)が公布されています。「マグナ・カルタ」は「イギリスの憲法の土台となった文書。封建貴族たちが、ジョン王の不法な政治に抵抗して承認を強制したもの」(「広辞苑」)で、国王の権力を限定する63カ条からなる条項でした。

とくに重要な項目は、「教会が王の支配から自由であると宣言」(第1条)、「王の徴税権を制限」(第12条、王家は戦争に際して戦争協力金などの名目で税金を集めていた)、「自由市は公益の自由を持ち、自らの権限で関税を決める権限の規定」(第13条)、「議会招集の規定」(第14条)、「市民は法から裁判によらなければ、自由や生命、財産を犯されない」(第38条)、など、教会や市民に対する王権の行使を制限する性格を持った文書でした。


この「マグナ・カルタ」の条項を改めて見ると、民主主義の基本原則が織り込まれていることに気付きます。当時は、「王権神授説」あるいは「帝王神授説」と言う「君主の権力は神から授けられたものであり、人民に反抗の権利はないとする説」(広辞苑)が信じられていた時代であったため、負う(君主)の権力は絶対であり、国王は自分の思うように国を治めることができていたのでした。85・


86頁・その時代に「マグナ・カルタ」は王権の権力の制限を設け、権力行使の正当性の担保に教会・市民の承認を求めたのです。


「マグナ・カルタ」によって近代の民主主義の重要な原理である「法治主義」「議会主義」が提示されたのですが、実は、「マグナ・カルタ」の少し後に、同じような事件がデンマークでも起きています。

バルダマー・サイヤーの3番目の息子クリストファー1世(在位1,252年~59年)は、教会との権力争いが原因で暗殺されます。その王位を継承した息子のエアリック・クリッピング(在位1,259年~86年)は公開の力に屈し、戴冠式に際して国家の運営は教会の指令に基づくことを「確約」しました。


このクリッピング王が教会(市民)から確約させられた最も重要な原則は「いかなるものでも法律と判決なしに拘束すべきではない」というものでした。つまり、中央政府の王の権威と言えども「法律と判決」から自由ではないという近代法の原則の承認でした。86・


・首都コペンハーゲンに本社が無い・

この様に早くから王権と教会・市民の主張が衝突して、王権が規制されていたこと、また、半島と島で構成されている地理的条件もあって、強力な中央集権国家体制が発達しなかったデンマークには、産業界と国家との間に癒着の構造が生まれることがありませんでした。86・


87頁・

日本のように中央政府の関係者(政権政党、国家官僚など)と関連業者が親密な関係になり、例えば防衛庁の役人のトップが300回以上のゴルフ接待を受けたり、その奥さんの高級カラオケ店の遊興費まで業者に面倒を見てもらったというような、スキャンダラスな報道にはデンマークではお目にかからないのです。

業者と中央政府の役人たちとの日常生活的な密接な付き合いがありませんから、大企業でも首都コペンハーゲンに本社、本社工場を構えていません。たとえば、世界最大の風力発電機メーカーであるベスタス・ウインド・システム社も、玩具メーカーのレゴ社も、ポンプメーカーのグロンホース社も首都のコペンハーゲンに本社、工場を構えていません。それぞれ起業した地方都市に工場や事業所を持っています。


・地方都市が健全な国は、国全体が健全・


日本では大企業の多くは「東京本社」を開設していますが、純粋に企業経営を考えたら、世界で最も土地の高い場所に本社を置くのは不合理です。

そもそも東京のように一極集中の大都市は大変不合理で、不便な住環境で、人間の生赤津環境としても健康的なものではありません。東京や大阪など大都市に住む人たちのために、毎日何百台、何千台と言うトラックや鉄道で食料を供給しています。渋滞を重ねながら、膨大な人的エネルギーを使って食糧を供給することによって得られる生産性は当然マイナスです。87・


88頁・また、食糧を遠距離輸送・長距離間販売するために加工食品には、食料添加物、保存料の使用が不可欠になります。さらに大消費地に向けて大量流通する結果、売れ残った食品を目の前にして、製造業者、販売業者は材料の再加工、製造月日を付け替えて再出荷する誘惑にさいなまれます。食品偽装問題を解くカギもここら辺にありそうです。不健康な生活環境は、最終的には医療費の負担につながることを考えると、大都市集中型の国土利用は決して良い結果を生まないのです。


首都に本社を構えないことは、地方都市にとっても企業にとってもメリットがあります。土地の値上がりや通勤の渋滞が無く、国民経済の観点から見てもプラスです。日本では100万人くらいの地方都市が経済的・文化的に自立したシステムで成立していれば、人々の通勤・通学の距離はバスでせいぜい20分程度「職住接近」が実現します。それによって、労働力移動の省エネルギーが可能になり、通勤や通学のストレスも解消されます。食料の供給もいわゆる「地産地消」が実現します。


そのためには地方都市の農業を活性化、仕事を創りだすインフラ(動力用電力供給や通信回路)の整備が必要です。また、企業化が育つような教育や社会の仕組みを作る、長期的なプランが必要になります。88・


89頁・

・デンマークでは「天下り」を聞いたことが無い・

デンマークの企業が、コペンハーゲンに本社を構えないのは、雇用者の確保、不動産の確保などから経済的メリットがあるからですが、国内市場が小さいデンマークにとって、国内販売もさることながら国外販売を見出さなければならない事情もあり、コペンハーゲンを飛び越えてロンドン、パリが重要なのです。


・このような実利的な理由も考えられますが、そもそも「コペンハーゲン本社」を設ける必要が無いのです。日本の企業がこぞって東京本社を開設する理由は、政治家や官僚との連絡機関、利権調整の舞台として必要とされているように思えてなりません。


デンマークの産業界が官僚や政治家とどのように関わりを持ち、頼みごとをする度合いが日本と比較して多いのか少ないのかは判断できませんが、産業界には政治や行政とは密接な関係を持たないとする企業風土があるように思えます。また、行政や官僚は産業間の存続に関して「口を出さない」し、「出させない」仕組みになっています。

まず・1・を見てください。このデータを見ると、大半の企業が起業の運営の必要上、公共機関との接触を持っていることが分かります。89・


90頁・

調査対象293社の約9割の企業が少なくとも年一回、企業の運営の必要から公共機関と接触しており、企業の規模が大きいほど公共機関への接触が多いことが分かります。

一方、企業の政治家や官への接触の頻度については表・2・の通り、60%以上の会社で接触はほとんどなく、欧州議会議員や役人のとの接触となると80%以上の企業が「接触はほとんどしていない」と回答しています。だだし、業務に関係する関係官庁や委員会メンバー、地方自治の政治家や役人との接触は多くなっています。企業が多く接触する関係官庁や委員会のメンバー地方自治の政治家や役人との接触の理由は業界によって違いますが、とくに建設業界では、建築の許認可のために接触が多く、IT部門では一般的規制の確認のために接触が多くなっています。


デンマークの産業界と各レベルの行政機関との関係、企業と政治家や官僚との接触度合いは、程度の差があれ日本とは違いはないと思いますが、その質に大きな違いがあるように思います。確かなことは言えませんが、日本に見られる「天下り」と言う話をデンマークでは聞いたことがありません。

日本では、関連部署にいた役人を雇用することで、その役人の人脈を通じて会社の業績を上げるという手法が残っているようですが、デンマークでは聞いたことが無い企業と行政の間の風習です。


官僚が中心となって業界を指導する日本の「護送船団方式」の手法もデンマークではお目にかかったことがありません。日本の官僚が相変わらず「護送船団方式」を完全に投げ捨てないのは、国益を守るという反面、国家の指導に従う企業を優先する、そして官僚や役人が企業経営に影響を及ぼす余地を確保しておくことで「将来の就職先」つまり天下り先を囲い込んでいるように思えます。90・

91頁・下に続きます

引用2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html


8:51 2016/01/28


 


泰阜村在宅福祉事業の理念 行政の責任・使命 ・松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。



「安心の村」は自律の村―平成の大合併と小規模町村の未来 単行本– 004/8

松島 貞治 (著),   加茂 利男 (著)

いま合併の道を選ばなかった小規模自治体で、自立の道を自ら切り拓こうとする新たな試みが始まっている。この困難な道を選んだ長野県泰阜村の松島村長がどうすれば自立が可能になるのかを語り、一つの「自立モデル」を示す。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松島/貞治

1950年(昭和25年)泰阜村生まれ。高校卒業後、泰阜村役場職員となる。88年から村診療所の事務長として高齢者の在宅医療・在宅福祉にかかわる。90年から下伊那郡町村会職員を経験。94年8月、村長選挙で初当選。現在、3期目。村長就任後、在宅福祉の村として福祉施策を推進中

 加茂/利男

1945年(昭和20年)和歌山県生まれ。大阪市立大学法学部卒業後、同大学法学部助教授を経て、現在大学院教授。専門は政治学。98年から自治体問題研究所理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

単行本: 113ページ出版社: 自治体研究社; 新版 (2004/08)

発売日: 2004/08

 目次

1 なぜ自律の道なのか―泰阜村からのメッセージ(わが泰阜村

村の三つの歴史在宅福祉の村過疎の山村から基礎的自治体の役割を考える市町村合併をどう考えているか ほか)

2 「基礎自治体」とはなにか―泰阜村から考える(「基礎自治体」という言葉の登場行政の二層化と「基礎」の考え方本当に「合併は避けられない」か?

どうやって「自立」の道をつけるのか―制度・政策手段もう一つの地方税財政改革を)

 良かった!投稿者古峰 紀子2014年11月10日

買って良かった。内容がよく良かったです。また読みたいですね。

15:04 2016/02/12


 

松島語録―地方自治は山村から考える 単行本  – 2007/1  松島 貞治   (著),    色平 哲郎 

批判覚悟で、いま山村の主張を繰り返さなければ、山村に生きる者として悔いが残る。本書は、これまでの新聞その他への原稿や、毎月村民向けに発行している『村長レポート』を整理してまとめたものである。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

 

松島/貞治 昭和25(1950)年、泰阜村生まれ。高校卒業後、村役場職員となる。昭和63(1988)年から村診療所事務長として、高齢者の在宅医療・福祉にかかわる。平成6(1994)年8月、村長選で初当選、現在4期目

 

 色平/哲郎 昭和35(1960)年、横浜市生まれ。東京大学で化学を専攻したが中退、世界を放浪し医学の道を志して京都大学医学部に入学、平成2(1990)年卒業後、長野県厚生連佐久総合病院などを経て平成10(1998)年、南相木村の初代診療所長となる。外国人HIV感染者・発症者の支援を行うNPO事務局長としても活躍、その実績によりタイ政府から表彰を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

単行本: 132ページ出版社: 自治体研究社 (2007/01)発売日: 2007/01

 目次

1 なぜ泰阜村は自立を決めたのか?

2 村民とともに泰阜村をつくる

3 過疎自治体の財政課題に挑戦する

4 過疎自治体の行政課題を考える

5 これからの高齢者福祉と介護の課題は何か

6 過疎地に対する国の方策に思う

過疎&在宅福祉ナンバーワンの村の村長が熱く語る投稿者  たけ  投稿日 2008/7/19

形式: 単行本

人口およそ2000人、実質公債費比率27.8パーセント。財政力指数0.17。数字だけ見ていると、合併しないとやっていけなそうなこの村は、しかし、地理的に合併すると確実に村落が消滅するだろう。

静岡県浜松市と境を接する泰阜村は、地方自治制度の根幹を考える際に必ず思い出す村。一方で、この村は在宅介護の村として全国的に有名でもある。その村長の政策と日々の想い、在宅介護に関する情報、それだけを読むためにこの本を求めても十分元が取れる一冊。しかし、ラストの部分の「道路の金よこせ」の連呼には正直、引くものが。

この村の中心には大型バスが入れない。それがかなうまで道路は必要、という論法だが、私は賛同できない。そういうところには金をかけないんだけど、このような限界村は生きていてほしい、そう思ったらやるべきことは道路ではなく、行政組織や福祉の維持のための経常的な業務の維持だろう。

ちなみに、この村は大それたばらまきなんかはやっていない。そして、(都会では難しいかもしれないが)在宅介護による医療費軽減のモデルケースだ。財政的にも(今となっては)借金をなるべく返そうという経営姿勢が数字に出ている。だからこそ、田中康夫さんが知事の時にここに住民票を移そうと考えたんだろう。

地方議員、公務員などは一読に値すると思う。

15:06 2016/02/12

 滝田 好治様

 はじめまして。泰阜村に関心をお寄せいただき有難うございます。

泰阜村は昭和の62年ころから在宅福祉に取り組んでまいりましたが、時代の変遷によりその頃のトップに近いランナーは今やズルズルと後方へという感があります。ただ常に住民に近いところでサービスを提供したいと思って取り組んでおります。


松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。

 泰阜村役場 村づくり振興室長 横前 明

〒399-1801

長野県下伊那郡泰阜村3236-1

電話 0260-26-2111

FAX  0260-26-2553

E-mail info@vill.yasuoka.nagano.jp

14:58 2016/02/12

 

 高齢者・障害者福祉

村の福祉の理念と在宅福祉の始まり「誰もが老いて死を迎える」

昭和59年泰阜村診療所へ着任した医師が言ったことばです。あたりまえですが、どんなに医療が進歩しても、老いを止めることはできません。

残念ながら、「死ぬまで健康」は幻想、「寝たきり」や「痴呆」にならないなんて奇跡。ならば、誰もが老いて死んでいく事実を認め、障害をもっても人間らしい老後を送り、幸せな死を迎えるお手伝いをすることが行政の責任ではないかと考え、在宅による高齢者福祉に取り組みました。

自分を育ててくれた親が直面している現実、やがて自分や伴侶にも訪れる事。人生の終焉の過ごし方を向き合い考えましょう

http://vill.yasuoka.nagano.jp/fukusijyouhou/koureisyafukusi/

13:50 2016/02/10


独自福祉の背景ときっかけ

泰阜村の人口と高齢者数の推移 

昭和10年の4725人をピークに、昭和10年代の戦争や満洲開拓団送出、30-40年代にかけての経済成長期の若者流出などにより、昭和60年には2461人とピーク時から半減しました。減少率は一時よりは鈍化の傾向ですが、徐々に減少しています。 

高齢者は急速に増加し、平成17年799人でピークを迎えました。以後徐々に減少傾向が続いています。

 泰阜村の高齢化率の推移 

65歳以上の高齢者の割合は、人口の減少、少子化、寿命の延長に伴い急激に増加し続け、平成17年でピーク38.4%となる。以後、一時的に率の変動はあるものの徐々に減少傾向を示す。高齢者対策にほっと一息。

 と思いきや、後期高齢化率はいまだ増加傾向にあり、高齢者全体の7割近くが後期高齢者となっている。支援や介護が必要な方が出現する割合は相変わらず高い状況がつづき、もうひとふんばり!

 時代の流れと高齢者の暮らし

昭和30後半—40年代   高度経済成長期 

若者が都会へ流出する 

高齢化率低く、こんにゃく、養蚕、林業生産に関わる

昭和50年代   村内に工場誘致

女性の社会進出  工場勤め担い手不足により農林業の衰退 高齢率まだ低い  農業に関わる  家族介護困難、病院、施設の利用が多くなる在宅死亡率激減

昭和60年―  高齢化率20%を超える

独居高齢者増加  介護が必要な高齢者が目立つ

年金額低い  生活支援必要  高齢者への施策乏しい

自宅での生活が続けられない 在宅福祉事業の始まり

在宅死亡率(在宅死亡率/高齢者死亡率)の推移

 65歳以上の高齢者の割合は、人口の減少、少子化、寿命の延長に伴い急激に増加し続け、平成17年でピークを迎え38.4%となりました。

 以後、一時的な率の変動はあるものの徐々に減少傾向を示しています。高齢者対策にほっと一息つきました。 

と思いきや、後期高齢化率はいまだ増加傾向にあり、高齢者全体の7割近くが後期高齢者となってきました。支援や介護が必要な方が出現する割合は相変わらず高い状況がつづき、もうひとふんばり!といったところです。 


在宅福祉事業のきっかけ

村の診療所に新医師赴任 昭和59年 

高齢者のおかれた状況にショック  村への提言

貧しい生活とさみしい終末

施設福祉と医療幻想   老いに対して医療は限界

 「老いと死」について 


老いと死は必ず誰にも訪れる 

老いること、障害をもつこと、病気に罹る、死ぬことはさけられない現実

人としての価値 人生の最後のステージの充実

介護をどうするかでなく、人としてどう生きるか

高齢化した社会において、高齢者を支え、救うのは「福祉」

 多くの高齢者は住み慣れた自宅での生活を望む     

昭 和60年ころの泰阜村は、高齢化が進み、要介護者が増加していたにもかかわらず、行政の福祉意識の低さ、介護力不足や介護サービスの不足、など多くの問題 を抱えていました。こうした中で、高齢者は年金額も低く、十分なサービスを受けることができず、少なからずさみしい終末が強いられるような状況でした。 


昭和59年に診療所に赴任した網野医師から、村に対して高齢者福祉事業や医療の在り方について様々な提言があり、各署での議論や村内へのアンケート、学習会などを重ねながら、在宅福祉事業を推進することとなります。

 

何より村の高齢者の多くは、どんな状況になっても住み慣れた自宅で最期まで暮らし続けることを望んでいたのです。

本ウェブサイトの全ての著作権は、泰阜村役場に帰属致します。

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泰阜村役場

〒399-1895 長野県下伊那郡泰阜村3236-1

Tel.0260-26-2111 Fax.0260-26-2553 E-mail info@vill.yasuoka.nagano.jp


泰阜村在宅福祉事業の理念 行政の責任・使命 

社会の発展、村の発展に尽くした高齢者に、幸せな老後と最期を提供するのは、行政の責任・使命(村の責任)である

 泰阜村では、高齢者福祉の中心に『在宅福祉』という考え方を据えています。

村では、これまで村を支え、守り続けてくれた私達の先輩である高齢者の皆さんに、「この村に生まれてよかった」「ここで最期まで暮らせて幸せだった」と思ってもらえるような最期を提供するのは、あくまで行政(村)の責任であると考えています。

13:52 2016/02/10


第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日・・国のあり方を国民が考える・203頁・「デンマークはわずか535万人の人口だから…」と言う話をよく聞きます。たしかに、国の規模が小さいと、国家運営は楽かもしれません。国家の運営のあり方を語る場合、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、最も重要な要件は、その国に住む人々が「国のあるべき姿をどう考えているか」と言

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/28212-1647.html

14:42 2016/02/12

 

このようにデンマークという国自然エネルギー先進国・・・15歳から税金を自己申告している国民なので、国家予算の使い道、それを決める政治に対する興味と関心は非常に高く、国会議員選挙の投票率は80%を下回るということはありません。自分が納めた税金は教育や福祉・社会保障に多く当てられるべきだと考える国民が多く、政府が最終的に税金の使途と管理に責任を負うべきだと考えています。49頁から・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-13bf.html

6:11 2016/02/12

 

第1章・デンマークという国・アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁42・平成28年2月10日 水曜日国家予算の約43%が社会保障と福祉に使われ、保健費、教育費を含めると国民の生活に密接に関連る予算総額は64%になっています。そして借金の返済分は10%以下です。つまり、1800年代の国家予算と福祉国家と言われる今日のデンマークの国家予算を比較すると、国民を大切にする政策に転換したことが読み取れます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/14028210-ccc1.html

8:31 2016/02/10

 

グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁から平成28年2月9日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/262829-9a82.html

16:00 2016/02/09

 

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」・・・第1章・デンマークという国・国土は氷河の置き土産・13頁・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/113-80de.html

6:28 2016/02/09

 

教育の機会均等・143頁・例えば、新たな資格を得たい人、転職のために別な資格を得たい人たちは、職業訓練所、夜間に開校している大学に入ります。製造業の中堅幹部あるいは経営陣の学歴を見ると、工業大学で機械技師、電気技師の資格を取得した後、数年してから夜間開校している商業大学で四、五年間、経済学の勉強をしている人が多数います。エンジニアとしての学歴の上に商学士の卒業資格を取得するものです。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/143-e5fc.html

9:07 2016/02/07

 

普通高校の数理学科を卒業するためには、一五教科の筆記試験と口頭試問において全教科平均で13万点のうち六点以上の成績を採り、三年間を通じて提出する約一五〇本のレポート全部に六点以上の平均点を取る必要があります。高等学校の卒業資格試験で、13万点のうち平均点が10点あれば、どこの大学のどの学部にも無条件では入学できます。高校卒業試験の成績がそのまま大学入学資格になり、大学卒業資格は確実な国家資格でもあるわけです。140,

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/140-49aa.html

5:59 2016/02/07

宮脇 昭氏×山田 英生対談・地球温暖化、森林破壊、砂漠化・・・。地球規模で広がる環境破壊の影が、私たちの周辺にも忍び寄っています。 経済効率優先の自然開発と都市型ライフスタイルが招いた地球の危機。 「ミツバチの飛び交う自然が失われたら人間は、もう生きて行けません」と語る山田代表、一方、「生態系学的な脚本で緑復活を」と呼びかける宮脇さん。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-dd59.html

10:13 2016/02/06

第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会・平成28年2月6日 土曜日・市民が育ててきた環境産業・136頁・再生可能エネルギー源について、とりわけデンマークで取り組まれている風力発電の歴史と現状、バイオ学の利用、廃棄物発電のステムを紹介してきましたが、この章では北海道の約半分の国土面積しかなく、近年になって北海の石油の採掘が可能になったとしても

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/72826-7048.html

9:53 2016/02/06

みちのりホールディングス・松本順・路線バス運賃値下げ・混乗・混載・バス・みちのりホールディングス|メッセージ公共交通ネットワークの最適化 地域の観光産業への参画と貢献 環境適応型の新しい交通システムの確立 公共交通ネットワークの最適化

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-1850.html

16:09 2016/02/05

 

第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・第10章・・「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。平成28年2月4日

17:02 2016/02/05平成28年2月4日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/2824-95e9.html

15:13 2016/02/04

 

2016年の内外情勢を展望する~東京財団研究員討論会(国内問題)

https://www.youtube.com/watch?v=mYjNsIZ7-ik&utm_source=mailmaga_20160204&utm_medium=email

14:59 2016/02/04

 

ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。見習おう。  GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書 –

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/gdp4-5e99.html

17:52 2016/02/03

 

第8章・デンマークという国の政治・国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられないものでしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。平成28年2月3日 水曜日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/82823-0abe.html

17:45 2016/02/03

 

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006/2 ケンジステファンスズキ (著) 資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/20062-a299.html

15:42 2016/02/03

 

第10章・借金の残さないデンマーク・ツケを残す日本・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/post-cced.html

6:22 2016/01/30 

ここまでいれた・2016年1月30日 (土)?「名古屋地域委員会」 名古屋地域委員会 ・・・・・   内田 良子(うちだ りょうこ、1942年 - )は、日本の心理カウンセラー

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/1942---0848.html

http://www.city.nagoya.jp/

http://www.city.nagoya.jp/mayor/category/359-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html

5:17 2016/01/30

 

河村たかし 名古屋市長 2010.4.14

https://www.youtube.com/watch?v=0AqrDtHdLh0

15:34 2016/01/29

河村たかし名古屋市長報道番組出演3/3

https://www.youtube.com/watch?v=GsBz8t6BArs

15:13 2016/01/29

下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


 泰阜村の在宅福祉三原則

 泰阜村の在宅福祉三原則 

ノーマライゼーション『老い』は誰にも訪れる  高齢になっても障害をもっても通常の人生の継続

自己決定どこでどのように暮らすか どのように人生を終えるか 、自己選択できるようにします。

 

社会参加残る能力を活かし地域へどう参加するか  村では、在宅福祉の理念を遂行するために3つの原則があります。 「ノーマライゼーション」に象徴されますがこれは精神薄弱者福祉の理念から発していますが、村の高 齢者の皆さんが、たとえ障害をもったり、寝たきりの状態になっても、最期まで自宅での生活を続けることができ、いままでと同じ生活が継続していくことがで きる村でありたいと考えます。また、自分の老後の在り方を自分自身で決定でき、それを村全体で支えられる村でありたいと思います。

泰阜村在宅福祉の特色

特色1

必要なサービスは充分に提供する高齢者の生活を支えるサービスに制限なし 

電話1本でサービスはタイムリーに面倒な申請は後回し独居でも終末まで在宅を継続する支援在宅での介護、看護、医療の提供

泰阜村の在宅福祉事業には、いくつかの特色があります。(1)在宅で暮らし続けるために必要なサービスは、介護保険の限度額などにしばらけることなく、充分に提供します。必要な方には必要なだけということです。

 

たとえば、独居で寝たきりに近い高齢者の方には、1日に5-7回ほどの訪問介護、デイサービス、入浴介助等々が必要な場合がありますが、サービスに制限は設けません。村で暮らし続けてほしいという思いから、在宅で暮らすために必要かサービスは必要なだけ提供します。

 

(2)とかくサービスをうける時には、まず役所へ申請書を提出するところから始まりますが、泰阜村では、とにかく困ったことがあれば役場、包括支援センター、社協へ電話を1本いただければすぐさま対応し、サービスの提供が行えます。申請書は後ほど。

(3)高齢者本人や家族が希望するならば、一人暮らしであっても、終末まで自宅での暮らしを応援するための医療や看護、介護などのサービスを充分提供できるシステムを整えています。

 (4)在宅福祉推進のための保険福祉医療の連携

特色2

保険福祉医療の連携と包括ケア会議

在宅福祉推進のための保険福祉医療の連携 行政・診療所・包括支援センター・社会福祉協議会が常に連携、連絡を取り合い、高齢者を終末まで在宅で支え包括ケア会議の開

 

必要に応じて随時包括ケア会議を開催各種の地域課題、ケースの支援法、サービスの在り方の検討地域包括支援センターの活動保健師、看護師、介護士、ケフマネージャーにより構成

毎日地域への訪問、服薬指導、生活相談、入浴介助等

 

高齢者全般、様々な障害者をもつ方、

子供、中国帰国者の皆さん 等支援が必要な方緊急対応 電話連絡により自宅へ訪問

 村では、25年以上前より地域包括ケア体制を組み、在宅での福祉推進に取り組んでいま す。診療所の医師はじめ看護師(医療)、行政(福祉、保健)、社会福祉協議会(福祉サービス)がチームとなって、村内の高齢者や障害を持つ方々の暮らしや 生活の質をよりよいものにするために努力しています。本ウェブサイトの全ての著作権は、泰阜村役場に帰属致します。

13:53 2016/02/10

在宅福祉事業の変遷

 

 

第1期 在宅福祉事業への挑戦  昭和60年—平成11年

 

 第2期 在宅福祉事業への挑戦  平成12年—いままで

在宅福祉推進の危機

第3期 在宅福祉事業への挑戦  将来に向けて・・・

泰阜村の在宅福祉を見つめなおす

泰阜村では、昭和60年ころから現在まで25年以上にわたり、在宅福祉事業に取り組んできました。時代の流れや人々の暮らし方の変化、国の制度の改正等々により、その都度多くの課題に直面し、困惑したり翻弄されたりしながらも、高齢者の皆さんが在宅で暮らし続けられることを目標にそれらの課題を乗り越えてきました。

 

在宅福祉事業の挑戦 第3期

 

泰阜村の在宅福祉を見つめなおす時

● 長寿の副産物

● 社会的介護と家族のあり方

● 施設志向への対応 

● 高齢者の尊厳

その人らしく どう生きるか

● 地域福祉

地域での支えあい 地域社会での老いの受容

● 高齢者の知恵と生きがい

 

泰阜村が在宅福祉事業取り組んで25年が経過しました。さまざまな課題に直面し、解決法を見つけてなんとか乗り越えてきました。そして、時代の変化とともに、人々の暮らしのスタイルも考え方も大きく変化している中、また新たな課題が見えてきています。

 

ここからは、もう一度今までの在宅福祉のあり方を見直す、自分たち自身への挑戦かもしれません。

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13:55 2016/02/10泰阜村独自の要介護者支援

介護保険限額上乗せ事業      高齢者のみの世帯、在宅寝たきり者等については、介護保険による限度額以内で、在宅で生活を生活を継続するための必要かつ充分なサービスを受けることは困難でるため、限度額を超えてサービスを受けた分の給付額については、全額村で負担し、在宅での生活を支援する。       泰阜村社会福祉協議会の提供する在宅サービスに限る。

介護保険居介護サービス利用料6割村負担  本人が負担すべき利用料の6割を村で負担する。(所得制限なし)         〃

泰阜村役場 福祉課 地域福祉係 0260—26—2111(内線231)

在宅福祉を支える施設

 

保健福祉支援センター

img-Z17150901-0001.jpg   

医療の中核を担う泰阜村診療所を中心に保健事業・デイサービスセンター・訪問看護ステーション・居住部門を併設し保健、医療、福祉を有機的に機能させ総合的にサービス供給体制の確立を図るため平成12年5月に開所しました。

 

豊かな自然に囲まれた緑濃い泰阜の地は静かに暮らす最適な場所です。その自然環境はそのままに充実した設備と心やさしいスタッフの笑い声が絶えません。

 

快適な介護サービスの提供をします。

IMG_1798.jpg   IMG_1799.jpg

居住部門    和室8畳と台所、トイレ  救急時、冬季避難等にご利用可能です

 

高齢者支援ハウス(やすらぎの家12戸)

 

s-CIMG1674.jpg     泰阜村の在宅福祉は、「住み慣れた我が家」が基本ですが、病気や不安などの理由で、自宅では生活できない人に提供する「終の棲み家」がこの高齢者支援ハウス「やすらぎの家」です。

 

障害を持っても自宅同様に介護サービスを受けることもできます。

 

どんなに豊かな社会であろうとも死を避けることは出来ません。誰もが必ず迎える終末を、尊厳を守りながらサービスの提供を受けられます。

     

IMG_1795.jpg   IMG_1796.jpg       

やすらぎの家 個室   6畳の居室と台所、トイレ、物置がついています。

介護予防拠点施設(あさぎり館)

 

s-CIMG1677.jpg     あさぎり館は、生きがいデイサービスを中心に、地域デイサービス・福祉ボランティア活動の拠点施設であり誰でも気軽に立ち寄れる憩いの場です。平成14年4月に開所しました。

 

地域の集会所としても活用され、特に歩行プールでは歩行浴を中心とした保健事業を展開していますが、足腰の痛みが和らぐ、体が軽くなるなど継続すればするほど効果があがる結果が出ております。

 

歩行浴の後はラドン温浴で効果も気分も倍増です。地元産の木材をふんだんに使用しサンクンホールはくつろぎ空間で癒しの場としても提供しております。

 あさぎり館2.jpg     「あさぎり館」歩行プールではインストラクターが手助けして障害歩行浴を行っています。

 

デイサロン

IMG_1797.jpg    CIMG1562.jpg

 みんなでお茶飲んでまーす。(H23.3.30)     お彼岸のぼた餅づくり。(H23.3.15)

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13:58 2016/02/10在宅支援事業

泰阜村在宅福祉支援事業

種類    対   象    者         事 業 内 容        利用料

配食サービス  概ね65歳以上の単身世帯、高齢者のみの世帯及び医師が必要と認めるもの

身体障害者であって、食事の調理が困難な方         調理が困難な方への弁当の

配食サービスを行う。         1食200円(週に2食の場合2食目500円)

 地域介護予防活動事業        概ね60歳以上の高齢者      閉じこもりがちな高齢者に対して、ディサービスセンター等を利用して、趣味、スポーツ活動、創作活動、日常動作訓練等提供する。     お元気ディサービス

まあき通所

訪問理美容サービス事業      理美容院に出向くことが困難な方    理美容院に出向くことができないの高齢者に対して、自宅等へ訪問して理美容サービスを提供する。         実費利用者負担

緊急通報体制整備事業         概ね65歳以上の独り暮らし老人、高齢者のみ世帯

         (向こう3軒隣組の協力を得て緊急を知らせる電話の貸出しを行います。)      通話料は利用者負担

外出支援事業  比較的元気な概ね60歳以上の方で、下肢が不自由な方、65歳以上で一般交通機関利用不可能な方(居宅と福祉及び医療機関の送迎をします)        居宅と医療機関、在宅福祉サービス提供場所等の送迎を行う事業。   1回500円

生活管理指導

短期宿泊事業

(ショートステイ)   何らかの理由により、在宅での生活が困難な高齢者等

 介護者の負担軽減を図ることを目的とし、短期保護,給食、入浴サービス等の提供を行う事業。

         1日(食費込み)3,000円生活管理指導員派遣事業(ヘルパー派遣事業)    体の不調等で生活支援が必要な高齢者等          ヘルパーが自宅へ伺い、日常生活の支援、指導、家事の支援、指導を行う事業。 1時間166円

家族介護用品

の支給 重度(要介護4・5)で住民税非課税世帯の高齢者

介護用品が概ね常時必要と村長が認めた方

 (おむつや、尿とりパットの支給を行います。)  給付上限1人年額

52,500円上限を超えた場合超過分の5割分※家族介護者交流事業   高齢者を介護している家族

         (介護者の方々の元気回

復事業です。)        基準額

1人13,000円

 生きがいと健康づくり事業  村内高齢者   高齢者の生きがいづくりと社会参加を目的に各種サービスを提供する。地域住民グループ支援事業 村内の高齢者、障害者のグループ村内の高齢者、障害者のグループで介護予防及び生きがいづくりを目的に活動する人たちを支援する。地区お楽しみ会

 県補助事業

高齢者にやさしい住宅改修事業                介護保険の住宅改修と併用して居室、浴室、トイレなどのバリアフリー化等の工事費用の一部を補助する。        限度額70万円

(うち1割は個人負担)

所得制限あり

 村単独事業

高齢者住宅改修事業           同上    限度額35万円

(県の事業要綱に該当しないもの)

※は、介護認定を受けている方も利用できます。

泰阜村 福祉課 地域福祉係

0260-26-2111(内線231)

 

平成28年2月12日

15:14 2016/02/12

 

 

「安心の村」は自律の村―平成の大合併と小規模町村の未来 単行本– 004/8

松島 貞治   (著),    加茂 利男   (著)

いま合併の道を選ばなかった小規模自治体で、自立の道を自ら切り拓こうとする新たな試みが始まっている。この困難な道を選んだ長野県泰阜村の松島村長がどうすれば自立が可能になるのかを語り、一つの「自立モデル」を示す。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松島/貞治

1950年(昭和25年)泰阜村生まれ。高校卒業後、泰阜村役場職員となる。88年から村診療所の事務長として高齢者の在宅医療・在宅福祉にかかわる。90年から下伊那郡町村会職員を経験。94年8月、村長選挙で初当選。現在、3期目。村長就任後、在宅福祉の村として福祉施策を推進中

 加茂/利男

1945年(昭和20年)和歌山県生まれ。大阪市立大学法学部卒業後、同大学法学部助教授を経て、現在大学院教授。専門は政治学。98年から自治体問題研究所理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

単行本: 113ページ出版社: 自治体研究社; 新版 (2004/08)

発売日: 2004/08

 目次

1 なぜ自律の道なのか―泰阜村からのメッセージ(わが泰阜村

村の三つの歴史在宅福祉の村過疎の山村から基礎的自治体の役割を考える市町村合併をどう考えているか ほか)

2 「基礎自治体」とはなにか―泰阜村から考える(「基礎自治体」という言葉の登場行政の二層化と「基礎」の考え方本当に「合併は避けられない」か?

どうやって「自立」の道をつけるのか―制度・政策手段もう一つの地方税財政改革を)

 良かった!投稿者古峰 紀子2014年11月10日

買って良かった。内容がよく良かったです。また読みたいですね。

15:04 2016/02/12

 

松島語録―地方自治は山村から考える 単行本  – 2007/1  松島 貞治   (著),    色平 哲郎 

批判覚悟で、いま山村の主張を繰り返さなければ、山村に生きる者として悔いが残る。本書は、これまでの新聞その他への原稿や、毎月村民向けに発行している『村長レポート』を整理してまとめたものである。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 

松島/貞治 昭和25(1950)年、泰阜村生まれ。高校卒業後、村役場職員となる。昭和63(1988)年から村診療所事務長として、高齢者の在宅医療・福祉にかかわる。平成6(1994)年8月、村長選で初当選、現在4期目

 

 色平/哲郎 昭和35(1960)年、横浜市生まれ。東京大学で化学を専攻したが中退、世界を放浪し医学の道を志して京都大学医学部に入学、平成2(1990)年卒業後、長野県厚生連佐久総合病院などを経て平成10(1998)年、南相木村の初代診療所長となる。外国人HIV感染者・発症者の支援を行うNPO事務局長としても活躍、その実績によりタイ政府から表彰を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

単行本: 132ページ出版社: 自治体研究社 (2007/01)発売日: 2007/01

 目次

1 なぜ泰阜村は自立を決めたのか?

2 村民とともに泰阜村をつくる

3 過疎自治体の財政課題に挑戦する

4 過疎自治体の行政課題を考える

5 これからの高齢者福祉と介護の課題は何か

6 過疎地に対する国の方策に思う

過疎&在宅福祉ナンバーワンの村の村長が熱く語る投稿者  たけ  投稿日 2008/7/19

形式: 単行本

人口およそ2000人、実質公債費比率27.8パーセント。財政力指数0.17。数字だけ見ていると、合併しないとやっていけなそうなこの村は、しかし、地理的に合併すると確実に村落が消滅するだろう。

静岡県浜松市と境を接する泰阜村は、地方自治制度の根幹を考える際に必ず思い出す村。

一方で、この村は在宅介護の村として全国的に有名でもある。その村長の政策と日々の想い、在宅介護に関する情報、それだけを読むためにこの本を求めても十分元が取れる一冊。しかし、ラストの部分の「道路の金よこせ」の連呼には正直、引くものが。

この村の中心には大型バスが入れない。それがかなうまで道路は必要、という論法だが、私は賛同できない。そういうところには金をかけないんだけど、このような限界村は生きていてほしい、そう思ったらやるべきことは道路ではなく、行政組織や福祉の維持のための経常的な業務の維持だろう。

ちなみに、この村は大それたばらまきなんかはやっていない。そして、(都会では難しいかもしれないが)在宅介護による医療費軽減のモデルケースだ。財政的にも(今となっては)借金をなるべく返そうという経営姿勢が数字に出ている。だからこそ、田中康夫さんが知事の時にここに住民票を移そうと考えたんだろう。

地方議員、公務員などは一読に値すると思う。

15:06 2016/02/12


 

滝田 好治様

 はじめまして。泰阜村に関心をお寄せいただき有難うございます。

 泰阜村は昭和の62年ころから在宅福祉に取り組んでまいりましたが、時代の変遷によりその頃のトップに近いランナーは今やズルズルと後方へという感があります。ただ常に住民に近いところでサービスを提供したいと思って取り組んでおります。

 松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。

 泰阜村役場 村づくり振興室長 横前 明

〒399-1801

長野県下伊那郡泰阜村3236-1

電話 0260-26-2111

FAX  0260-26-2553

E-mail 

info@vill.yasuoka.nagano.jp

14:58 2016/02/12

 

 

高齢者・障害者福祉

村の福祉の理念と在宅福祉の始まり「誰もが老いて死を迎える」

昭和59年泰阜村診療所へ着任した医師が言ったことばです。あたりまえですが、どんなに医療が進歩しても、老いを止めることはできません。


残念ながら、「死ぬまで健康」は幻想、「寝たきり」や「痴呆」にならないなんて奇跡。ならば、誰もが老いて死んでいく事実を認め、障害をもっても人間らしい老後を送り、幸せな死を迎えるお手伝いをすることが行政の責任ではないかと考え、在宅による高齢者福祉に取り組みました。

自分を育ててくれた親が直面している現実、やがて自分や伴侶にも訪れる事。人生の終焉の過ごし方を向き合い考えましょう

http://vill.yasuoka.nagano.jp/fukusijyouhou/koureisyafukusi/

13:50 2016/02/10

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本–2006・2 ケンジステファンスズキ (著) 食料の外国依存からの脱却を・206頁・



引用


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 11章・・・ 水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/11-6c95.html

8:37 2016/02/13


食料の国外依存主義からの脱却を・


206頁・平成28年2月12日・

日本の経済規模は世界で二番目です。国際貿易収支は何年も大幅な黒字を計上し、かつ外貨の準備高は41兆5000億円(2002年)と多額です。しかし一方では、食料・エネルギーの自給問題、失業問題、財政問題などを抱えています。


幸い、国際収支は黒字、外貨の蓄えがあるため、食料も購入できるお金があり、「食料の国内生産は高くつくので、輸入した方が安い。エネルギーも多額の外貨があるので、外国から調達した方が面倒がなくて良い」と言う主張をする慈雨県もありますが、こうした主張からは雇用の確保(失業問題)、財政問題は解決されていませんし、「自分だけ、わが国だけ」という狭い視点から、食料をカネで買い続ける政策では地球環境問題は解決されないところまで来ています。


経済力にまかせて世界中から食料を買い集めることは、有限な資源の公平な分配を損なう行為なのです。その結果、富める層と貧民層の二極化が世界の至る所で現れてきています。2001年9月11日、世界貿易センタービルへのテロは、富める国アメリカへの抗議・報復行動、戦闘機も戦車も食料さえ十分に変えない貧しい人々が選択した正当な行為である、と考えている人々がかなりいることを思うと、地球上の資源の分配への公平性の問題が今後ますます国際政治の課題になっていくでしょう。206・


207頁・2001年現在、世界中に上または栄養不良の状態で生きている人々が8億人以上いると言われています。また、一日当たり1・08ドルしか持たない人々を辺根者と定義していますが、表1のように世界人口の約四分の一が個の貧困者なのです。


1996年のFAO(国連食糧農業機関)の国際会議では、2015年を目標に上または栄養不良の人口を半分に減らす宣言をしていますが、会議後五年たった現在、残念ながらこの目標値に対する改善策が進んでいないと報道されています(2001年10月16日付のユーランドポスト)。


現在の世界人口は約60億人ですが、この人口が生きるために必要な耕作面積は135億㌶と推定される一方、地球上で耕作している面積は115億㌶と言われ、現在の人口では20億㌶の耕地が足りないという指摘もあります。さらに専門家の間で、近年の不安定な気候は地球温暖化の影響であると指摘され、農作物の収穫に大きな影響を与えています。2001年、デンマークでは収穫時期に雨降りが続き、私の知り合いの農家でも収穫を取り止めたところが少なからずいました。207・

208頁・ここまで平成28年2月12日


世界各地で砂漠化が進行し、農地を放棄せざるを得ず飢餓難民に陥る人々が多数出現しています。また、飢餓難民が戦争によって生み出されています。難民は新たな紛争の原因にもなって、政治難民、戦争難民、環境難民を連鎖的に生み出していきます。難民と化した人々は生活の安定を求めて、先進国、とくにヨーロッパ諸国に流入しています。


2002年1月31日付けの国連統計によると、約57万人の政治難民が先進国への入国申請をしていますが、約80%がヨーロッパ諸国への亡命を希望しています。このような世界の動きの中で、世界の経済大国である日本の果たせる役割は、大いにあると思います。食料の自給率の大幅アップに目標を置き、それに必要な漁業の振興策を採用することが必要です。これらによって国内の失業問題や世界の食料事情の改善、地球環境問題の解決に貢献できると思います。208・


・平成28年2月13日 土曜日

水資源の公平な分配を・208頁・


日本の食料自給の向上は、世界の食料事情の改善にとどまりません。水資源の公平な分配に繫がります。食料生産には、多量の水が必要なことはよく知られていますが、食料を輸入することは、その土地の水も一緒に買い上げていることになるのです。日本が一年間に輸入している穀物を生産するために、どれだけの水を必要としているかが分かれば、日本で食料を自給する大きな意味が理解出来ます。1985年から1998年における食糧輸入量の推移(「日本統計年鑑」2001年)を参考に、小麦、大麦、豆類を生産するために必要な水量を計算してみましょう。208・


209頁・表2を見てください。小麦、大麦、豆類の生産に必要な水の量を示したもので、表3は日本の穀類輸入量とそれの水換算量です。

1998年、日本が輸入した小麦の量が567万㌧を生産するために34億立方メートルの水が使われていますが、この量は大阪市の年間給水量(約5億3400立方メートル)の約六年分に匹敵します。また、98年に輸入した小麦、大麦、豆類の穀類三種類の生産に約90億立方メートルの水が必要だったのです。今世界では清潔な水が欠乏しているため、たくさんの人々が死亡していることはすでにご存知の通りです。209・


 

エネルギー消費は公平性が重要・

209頁・平成28年2月13日(土)

エネルギーの自給を高める理由は、食料と同様、エネルギー資源は有限であることから、世界の人々と分配し合って利用しなければならないからです。209・


210頁・

表4で見るとおり、1971年から今日にいたる、日本人の一次エネルギーの消費量は高度経済成長の影響だと思いますが、他の先進国に比べ増大しています。この量を減らすよう努力することで世界に貢献できるのではないでしょうか。

表5を見てください。高度経済成長の結果、この期間における日本の二酸化炭素(CO2)の排出量はアメリカ、イギリス、ドイツに比べ著しく伸びていますイギリス、ドイツにおける二酸化炭素の排出量の伸び率はマイナス成長になぅているのに比べ、日本における二酸化炭素の排出量は極端に増えています。

専門家の間で地球の温暖化が確実に始まっていると報告され、その原因は化石燃料消費による二酸化炭素の放出であると言われている現在、その削減に協力するのが、日本を含めた先進国の役割だと思います。210・


ここまで・

 

こまで・

 

 

 


第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日・・国のあり方を国民が考える・203頁・


「デンマークはわずか535万人の人口だから…」と言う話をよく聞きます。たしかに、国の規模が小さいと、国家運営は楽かもしれません。国家の運営のあり方を語る場合、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、最も重要な要件は、その国に住む人々が「国のあるべき姿をどう考えているか」と言うことだと思います。たとえば、北海道の国土面積は8万3000㌔平方メートルでデンマークの約2倍、人口はデンマークより約35万人多い570万人です。デンマークは国家で、北海道は地方自治体ですから、直接比較することはできませんが、少なくとも面積と人口だけで比較しますと、北海道の人々とはデンマーク人以上の生活ができる条件を十分持っているはずです。

デンマークの国の運営はデンマークの置かれた状況のもとにして創られたものであり、日本の国は日本が置かれた状況を踏まえて、創られて行かなければならないと思います。日本の置かれた状況を改善するためにはどのような施策が必要なのか、いくつかの提案をしてみたいと思います。203・


204頁・


「コンセンサス会議」を提唱する・

204頁・平成28年2月12日 金曜日


2002年1月に訪日した際、たまたまテレビの実況中継で中学生、高校生、社会人の県代表による全国マラソン大会を観戦しました。各県の中学生、高校生が県の代表として、他県の代表と競争している姿を見て、大変感銘を受けました。選手たちは、県の代表者であるという自覚を持って走っていると私には感じられました。


このような全国規模のマラソン大会があるなら、中学、高校、大学生、社会人を含めた「コンセンサス会議」(意見の一致、合意を見出す会議)が開催できると思いました。これは奇抜なアイデアではなく、すでにデンマークや諸外国でも行われています。私の提唱している「コンセンサス会議」は、市町村都道府県のレベルで開催し、その自治体の抱える問題を市民レベルで討論し、解決の方法を提起するための市民代表による会議です。


会議の構成員は、市町村レベルでの開催回数は年に二回、出席者人数は中学生五名、高校生五名、大学生を含めた社会人五名計15名程度として、出席者は公募します。構成メンバーに中学生、高校生を加えるのは、彼らに社会の構成人であることを自覚してもらうこと、「国家・社会の形成者として」育ってもらうためです。市町村レベルの会議は市町村役場が主催し、会場も市役所、町の集会施設を利用したらよいと思います。


県・市・町・村のレベルでそれぞれ取り上げられる議題はそれぞれ違ってくると思いますが、次のような条件を満たすように心がけたらよいと思います。204・


205頁・

・具体的な社会問題であること

・意見の対立があること(利害関係が存在するもの)

・社会的に解決方法が示される必要のある問題であること


例えば廃棄物処理の問題、地域における食糧・エネルギー供給の問題、水・大気汚染の問題、失業問題、高齢者の介護問題、自治体の財政問題など、その地域で生活をするうえで不可欠な条件で、個人の努力では解決できない問題が挙げられるべきでしょう。自分たちの生活する地域で、今何が一番問題なのかを話し合う中で問題点を絞り込まれていきますが、もし、解決の方向性の一致を見た場合、どのように実行に移していくか、コンセンサス会議で協議するべき課題でしょう。


コンセンサス会議は、市民のおける責任感と行動力を育て、それがこれからの国づくりに役立つと思います。これからの地域の問題を具体的に解決していく時間と能力、その問題の当事者になるのは、間違いなく10年後の中学生であり、五年後の高校生なのです。私たちを取り巻く状況は常に変化しています。時代に併せた対策を取るためには、その時代の状況をまえ判断する能力を若者の中から育てていくことが必要なのです。


日本の国会議員選出の投票率の低さは、国民と中央政治との距離が余りにも離れているためだと私は考えています。日本人の多くは「自分の投票で政治は変わらない・変えられない」と思っているのではないでしょうか。根幹の国づくりをしている、その意思決定をしている中央政府の選挙に過半数そこそこの人しか投票しないのは、実はとても重大な政治的な欠落なのです。

「自分」と国との間に大きいと感じるのは、「自分」と言う個人の希望と国のあり方の関係が見えてないためではないでしょうか。205・


206頁・個人の希望と国のあり方を関連付けて考えられない弱点は、義務教育の中で必要な政治教育・民主主義の原理を教えられていないためだとは考えられないでしょうか。206・


ここまで

ここまで

ここまで


 

 

このようにデンマークという国自然エネルギー先進国・・・15歳から税金を自己申告している国民なので、国家予算の使い道、それを決める政治に対する興味と関心は非常に高く、国会議員選挙の投票率は80%を下回るということはありません。自分が納めた税金は教育や福祉・社会保障に多く当てられるべきだと考える国民が多く、政府が最終的に税金の使途と管理に責任を負うべきだと考えています。49頁から・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-13bf.html

6:11 2016/02/12 


第1章・デンマークという国・アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁42・平成28年2月10日 水曜日国家予算の約43%が社会保障と福祉に使われ、保健費、教育費を含めると国民の生活に密接に関連る予算総額は64%になっています。そして借金の返済分は10%以下です。つまり、1800年代の国家予算と福祉国家と言われる今日のデンマークの国家予算を比較すると、国民を大切にする政策に転換したことが読み取れます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/14028210-ccc1.html

8:31 2016/02/10 


グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁から平成28年2月9日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/262829-9a82.html

16:00 2016/02/09 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」・・・第1章・デンマークという国・国土は氷河の置き土産・13頁・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/113-80de.html

6:28 2016/02/09 


教育の機会均等・143頁・例えば、新たな資格を得たい人、転職のために別な資格を得たい人たちは、職業訓練所、夜間に開校している大学に入ります。製造業の中堅幹部あるいは経営陣の学歴を見ると、工業大学で機械技師、電気技師の資格を取得した後、数年してから夜間開校している商業大学で四、五年間、経済学の勉強をしている人が多数います。エンジニアとしての学歴の上に商学士の卒業資格を取得するものです。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/143-e5fc.html

9:07 2016/02/07 


普通高校の数理学科を卒業するためには、一五教科の筆記試験と口頭試問において全教科平均で13万点のうち六点以上の成績を採り、三年間を通じて提出する約一五〇本のレポート全部に六点以上の平均点を取る必要があります。高等学校の卒業資格試験で、13万点のうち平均点が10点あれば、どこの大学のどの学部にも無条件では入学できます。高校卒業試験の成績がそのまま大学入学資格になり、大学卒業資格は確実な国家資格でもあるわけです。140,

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/140-49aa.html

5:59 2016/02/07


宮脇 昭氏×山田 英生対談・地球温暖化、森林破壊、砂漠化・・・。地球規模で広がる環境破壊の影が、私たちの周辺にも忍び寄っています。 経済効率優先の自然開発と都市型ライフスタイルが招いた地球の危機。 「ミツバチの飛び交う自然が失われたら人間は、もう生きて行けません」と語る山田代表、一方、「生態系学的な脚本で緑復活を」と呼びかける宮脇さん。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-dd59.html

10:13 2016/02/06


第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会・平成28年2月6日 土曜日・市民が育ててきた環境産業・136頁・再生可能エネルギー源について、とりわけデンマークで取り組まれている風力発電の歴史と現状、バイオ学の利用、廃棄物発電のステムを紹介してきましたが、この章では北海道の約半分の国土面積しかなく、近年になって北海の石油の採掘が可能になったとしても

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/72826-7048.html

9:53 2016/02/06


みちのりホールディングス・松本順・路線バス運賃値下げ・混乗・混載・バス・みちのりホールディングス|メッセージ公共交通ネットワークの最適化 地域の観光産業への参画と貢献 環境適応型の新しい交通システムの確立 公共交通ネットワークの最適化

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-1850.html

16:09 2016/02/05 


第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・第10章・・「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。平成28年2月4日

17:02 2016/02/05平成28年2月4日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/2824-95e9.html

15:13 2016/02/04 


2016年の内外情勢を展望する~東京財団研究員討論会(国内問題)

https://www.youtube.com/watch?v=mYjNsIZ7-ik&utm_source=mailmaga_20160204&utm_medium=email

14:59 2016/02/04 


ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。見習おう。  GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書 –

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/gdp4-5e99.html

17:52 2016/02/03 


第8章・デンマークという国の政治・国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられないものでしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。平成28年2月3日 水曜日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/82823-0abe.html

17:45 2016/02/03 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006/2 ケンジステファンスズキ (著) 資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/20062-a299.html

15:42 2016/02/03

 

第10章・借金の残さないデンマーク・ツケを残す日本・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/post-cced.html

6:22 2016/01/30 


ここまでいれた・2016年1月30日 (土)?「名古屋地域委員会」 名古屋地域委員会 ・・・・・   内田 良子(うちだ りょうこ、1942年 - )は、日本の心理カウンセラー

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/1942---0848.html

http://www.city.nagoya.jp/

http://www.city.nagoya.jp/mayor/category/359-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html

5:17 2016/01/30 


河村たかし 名古屋市長 2010.4.14

https://www.youtube.com/watch?v=0AqrDtHdLh0

15:34 2016/01/29

河村たかし名古屋市長報道番組出演3/3

https://www.youtube.com/watch?v=GsBz8t6BArs

15:13 2016/01/29

下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29 


2016年1月29日 (金)この例のようにデンマークと言う国では国民の意思が政治に直接反映するシステムが出来上がっています。「国家運営」に国民1人一人が参加しているという実感が持てる国になっています。こうした意識の形成に学校教育が大きな役割を果たしています。166・第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること・平成28年1月29日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/9-28129-72e2.html

8:27 2016/01/29 


2016年1月28日 (木)第7章 福祉制度をつくり出したデンマーク・福祉を考えなかった日本・平成28年1月28日 木曜日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/7-28128-deb6.html

11:09 2016/01/28 


2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html

8:51 2016/01/28 

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/post-46fe.html

10:11 2016/01/27


3年前に自然養鶏を始めた・・・らの遺言 新書 – 2015129 倉本 聰 (著) 数多くの演劇やドラマ作品を通じて、自然環境の破壊や社会秩序の乱れについて警鐘を鳴らし続けている著者の最新エッセイ。貧しくはあったが光と幸せに満ちていた昭和の時代を、80歳になったのを機に自らの体験と独特の切り口でふりかえる。日本人は今後どのように生きていくべきかを考える上での指針となる一冊。全国自然養鶏会は中島正氏の著書「自然卵養鶏法」に共感し、循環農業の一環としての自然養鶏を確立すべく、情報交換や交流会を行っています。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/2015129-80-c9dc.html

8:40 2016/01/27  


下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


泰阜村在宅福祉事業の理念 行政の責任・使命 ・松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/post-52a3.html

15:24 2016/02/12


「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・平成28年2月4日

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

 

分かりきったことですが、国や町を守るのは、その場所に住む国民・住民です。そのためには政治に携わる人、行政機関に勤める人は、その場所を守るための知恵と行動力が必要です。国や町を守るというのはどういうことなのでしょうか?この意味を知ることによって、日本がデンマークから学ぶものがあるかどうかの答えが自ずから見えてくると私には思います。

どの国に住んでいようと、人々は「豊かな生活」がしたいと願っています。たしかに人間の欲望には限度が無く、「豊かな生活」への考え方や思いの強さは様々だと思いますが、ごく普通の人々が求める「豊かな生活」とは、「自分の能力が生かされる職業を持ち、その収入によって家族の衣食住、教育費に困らない程度の生活」と定義してもよいと思います。「豊かな生活」を求める国民の要望に沿って、国や町の「かたち」が創られていくことが必要だと思います。それが真に守られるべき「国や町」です。193・

 

194頁・そして「豊かな生活」の中心はやはり、仕事が確保されることにあると私は思っています。人間は動物と違い、生きる意味を実感するために仕事が必要です。どのような種類の職業であろうが、その人が満足できる職業を選択できる、それを社会が保証することが豊かさの一つでしょう。

デンマーク入国一年半後、入学したコペンハーゲン大学でたくさんの印象深い学生や教授に出会いました。ある教授が国家経済理論の講義で「国家経営とは改定経済を大きくしたものである」と語ったことが今も記憶に残っています。「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。

コペンハーゲン大学政治経済学部の卒業生はほとんどは中央官庁の役人や政治家になっていきますが、この教授の考え方は、デンマークと言う国のあり方を端的に表現していると思いました。そして、政治経済学部の教科書の半分は英語で書いたものを使い、授業はデンマーク語、一年生から経済理論の勉強が始まりましたが、唯一教養課程の科目でしかも必修だったのが、哲学の科目でした。なぜ哲学を勉強するのか、国の政治・行政官につくものには哲学が必要だという大学を営む国の信念からでした。

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

デンマークの政治の特徴は、次代の流れに合わせ、国民の「豊かな生活」への要望の満たすため、つねに政策の転換を図ってきたことにあると思います。194・

195頁・ここまで

1970年代の「オイルショック」を契機にしたエネルギーの自給政策への転換とその後の環境・エネルギー政策への展開がその典型と言ってよいでしょう。生きるうえで不可欠な安全な環境の保全とエネルギーの確保は国民一人ひとりの力で達成することは困難です。デンマーク人は政治を動かし、行政の手を借り、必要な政策を導入させることに成功したと言ってよいと思います。デンマークが導入した環境・エネルギー政策が今日、新しい産業を生み、新たな「豊かな生活」への道を開いています。

デンマークの過去10年間の統計を見ると、失業率は1990年の9・7%から2001年には4・8%と半減、貿易収支は1990年以降、98年を除き2000年に至るまで黒字を計上しています。2000年の貿易黒字額は約425億クローネで国民一人当たりに換算すると約8000クローネ(日本円で約12万円)の黒字になっています。国民総生産に占める政府債務額の割合は90年の約62%に対し、2001年は43%に減らしています。

国民に「豊かな生活」を保障するという政策を追求した結果、雇用が確保され、国際収支の問題もなく、国家財政もバランスが取れ、食料とエネルギーが確保され、社会保障制度も確立して「豊かな生活」が持続できる社会が形成されたということです。195・

ここまで

 

「日本の株だけは手を出すな」195頁・平成28年2月6日 土曜日・

「日本の株だけは手を出すな」という新聞記事(ユーランドポスト)が出たことがあります。この記事によると、日本経済は10年以上も不景気が続き、しかも

経済回復のシナリオが見えないし、その兆候も見えていないため、投資の対象としてはリスクが多すぎるというものでした。195・

196頁・

日本の現状は、国民が生きるうえで最低限必要な食料とエネルギーを国外に依存し、多額の債務を負い、しかも生産者人口が減り、高齢者数が増えています。

失業率は5・5%と言いますが、日本の失業者の定義は実態にそぐわないという指摘があり、今日、フリーターを含めた失業者数は1000万人にも上るとの声も聞こえてきています。もし、これが事実なら、日本の労働人口約6800万人に対し、約15%は定職がないか、全く仕事をしていないということになります。しかも、経済的理由を含め、40代の働き手が四年連続して一日平均85人も自殺しています。このような日本に投資するにはあまりにもリスクが大きいという主張は理解できます。例えば、次のような緊急の課題に対して、日本政府や国民は解決の方策を持っているのでしょうか。

・増え続ける失業者を減らすための雇用対策を元合わせているだろうか?

・食料とエネルギーの確保はどうしようとしているのか?

・増大する債務をどうやって減らそうとしているのか?

・生産人口が減る中で、高齢者をどのようにして介護していこうとしているのか?

日本はデンマークから学ぶものがあるか?その答えは、日本人が求める「豊かな生活」への処方せんを政治家、役人を含め、日本人が持っているかどうかにかかっていると思います。これらの課題を解決する道筋について、国民的合意形成ができているならば、時間はかかるかもしれませんが、日本は独自にこれらの改題を克服していくことでしょう。もし、解決への処方箋が見えてないというのであれば、デンマークに学ぶものがあると思います。196・ここまえ・

 

日本の教育は間違っていないか・197頁・平成二十八年二月六日・

デンマークで解決できたことが、日本ではなぜできないのか、この疑問に答えるためには、日本の教育の問題に触れる必要があると思います。デンマーク市民は「持続可能な社会形成」、私の理解では「限られた地球上の資源の中で、人類が継続して生存するための社会創り」への努力を積み重ねてきましたが、その行動力はデンマークの教育の中で育てられてきたと思います。

人間の行動力は教育によって育成されることを前提として話を進めますと、なぜ、デンマークでは「豊かな生活」の社会基盤の形成ができて、日本では出来ないのだろうかと言う疑問に至ります。

改めて日本の教育のあり方を検証する必要があるのではないかと思っています。

日本の教育の目的は「教育基本法」(第一条)で、「教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として、心理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身共に健康な国民の育成を期して行われなければならない」と規定しています。

ぜひ「教育基本法」「学校教育法」をお読みにいただきたいのですが、「学校教育法」では小学校の教育目標として、「郷土及び国家の現状と伝統について、正しい理解に導き、進んで国際協調の精神を養うこと」「日常生活に必要な衣、食、住、産業等について、基礎的な理解と技能を養うこと」を掲げています。

また、中学校では「小学校における教育の目標をなお充分に達成して、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと」197・

198頁・平成28年2月6日 土曜日・

高等学校では「社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること」を求め、しゃいいへの「健全な批判力」を養うためとしています。さらに、大学は「学術を中心として、広く知識を授けるとともに深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定めています。ここまえ

 

日本の学校教育の実体とその評価にまで言及することは、私の能力をはるかに超えるテーマですので差し控えますが、「教育基本法」「学校教育法」に掲げられた理念や目標が実際にどのように実現されているか、充分に普段のチェックがされているのでしょうか。日本では、法律や制度と実際の運用、理念と実際が掛け離れているのではないでしょうか。

 

「環境基本法」(1993年)には、「環境の保全について、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する政策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在および将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする」と書かれています。

日本の学校教育の目的も、掲げている理念や課題も、デンマークと大差はないと私には思えます。環境教育の目的も適切なものだと判断せざるを得ません。それにもかかわらず、日本では教育の効果が上がっていないと考えられているというのはどこに問題があるでしょうか。私の結論を先に述べますと、おそらく日本の学校行政は「教育基本法」や「学校教育法」に定められた理念や目的に沿って行われてこなかったことに原因があるのではないでしょうか。198・

ここまで

 

 

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

 

 

第11章・日本への私の提案

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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9:22 2016/02/03

 

 

第8章・デンマークという国の政治・平成28年2月3日 水曜日

投票率は87%・151頁・

2001年11月20日に投票が行われた国会議員、県会議員、市町村議会の選挙では、有権者数は約400万人、国会議員選挙の投票率は87%でした。デンマークの国会議員選出の選挙への投票率が高いのは今始まったことではなく、デンマークの伝統と言っていいでしょう。例えば今から約25年前、1977年2月15日の総選挙は88・7%でした。

国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられない者でしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。とりわけ、報道の自由・言論の自由を憲法で保障されているマスコミ各社は、その立場を自ら鮮明にするために政治献金はしていないと聞いています。151・

152頁・ここまで平成28年2月3日

 

 

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

2001年の総選挙は、革新連立政権から保守政権に政権交代が起こりましたが、この選挙結果からデンマーク政治のの特徴をあげてみたいと思います。

国会議員総勢179名(一院制。このうちグリーランドから二名、フェロー諸島から二名選出)の中で、デンマーク議会始まって以来、高校生(一九歳女性。デンマーク国民党)が当選し、また地方選でも一九歳の女性が当選しています。さらに地方選挙では、デンマーク第二の都市オーフス市に二九歳の女性市長が誕生し、ランダース市長に二五歳の男性が選出されました。

国会議員の平均年齢は二歳若返り四七歳になりました。日本では考えられないほどの若さでしょう。デンマークでは恒例の政治家では速いスピードで変化する世界の動きに対応できないとして、二〇代、三〇代の若者に国政への積極的参加を促しています。たとえば、政党には若い世代で組織されているグループが必ずあり、主に二〇代の政治家の卵が党内外で積極的に発言をしています。

五〇台を過ぎて大臣職を務める政治家は稀有で、議員の定年制あるいは多選禁止性の制限はないものの現国会議員のうち六〇歳以上の議員は一九名(約一〇・八%)しかいません。152・ここまで

 

難民・移民にも選挙権はある・152頁・平成28年2月4日 木曜日

デンマークは世界で紛争が起こるたびに発生する難民や移民を受け入れ、人口の七・四%が移民です。多くは旧ユーゴスラビア、トルコ、イギリス、スウェーデンのヨーロッパ諸国、アフリカのソマリア、レバノン、イラン、イラク、パキスタンなどからの流入者ですが、二〇〇一年現在、移民と難民の合計は約39万6000人(ちなみに二〇〇〇年現在、居住する日本国籍者は八八三名)になっています。152・

一五三頁・

このことを反映して、今回の総選挙では、11歳の時シリアから移民してきた元シリア人(社会自由党)、元パキスタン人(社会人民党)が国会議員に選出されています。デンマーク政府は、移民の文化、宗教などの背景を社会的に許容することで統合をはかっていますが、問題が無いわけではありません。

言葉ができないために仕事に就けないという社会的ハンディ、難民、移民による犯罪の増加、難民に支給される生活保護費の増大などが社会問題化しており、ヨーロッパ各国共通の悩みである移民問題にデンマークも直面していますが、「デンマークの政治は、デンマークに住む者の代表者で行われる」と言う基本原則は、一環として貫かれています。

国会議員選挙では、国籍がないと投票権も被選挙権もないのですが、地方議会への選挙権は、デンマーク国籍所持者以外では欧州諸国加盟国民とアイルランド、ノルウェー国籍所持者でデンマークに定住している一八歳以上の住民が対象になり、これ以外の国々の住民も三年以上デンマークに定住している一八歳以上の住民が投票できます。ここまで。

 

 

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・平成28年2月4日・

少し選挙制度の技術的な問題になりますが、デンマークでは小選挙区と比例代表制が併用されています。投票は小選挙区の候補者に投票するか、政党に投票するかします。この選挙方式には比例代表制を守りながら、選挙民と地元候補者との関係を保つことができる特徴があります。153・

一五四頁・

デンマークの選挙区制は、大きく分けて三つ(コペンハーゲンのある島、その他全島、ユトランド半島)に分けられ、この三つの区分をさらにコペンハーゲンのある島では三つ、その他全島七つ、ユトランド半島七つの大選挙区に区割りしています。この合計一七の大選挙区から四〇名は比例代表で選出され、この大選挙区が一〇三の小選挙区に区割りされて、そこから一三五名の議員が選出されます。

選挙権は一八歳以上のデンマーク国民に与えられ、被選挙権は地方、国会を問わず、選挙権と同じ一八歳以上です。国会議員の立候補者は、政党公認候補として出馬するか、最低一五〇名最大二〇〇名の推薦を得て立候補することができます。154・

 

二四回目の政権交代・154頁・平成28年2月4日・

デンマークの政権は、一九九三年以来、社会民主党と社会自由党の連立政権が担ってきました。

社会民主党の創立は一八七一年と古く、自由党に次ぐ大政党で、国民一人ひとりが共同社会の中で責任を持ち、自己の人生を自由に選択できる社会の実現を目標に、民主的社会主義を党是とにしています。もう一方の社会自由主義党は、一九〇一年自由党から離脱したメンバーによって創立された政党で、国さあい政党ともよばれ、公共と市場経済を基盤に人民政治を尊重し、国際協調を図る政治を目標にしています。

デンマークの現憲法が発効したのは一九五三年ですが、その後の政権は革新と保守が交互に政権交代を繰り返し、154・

一五五頁・一九五三年から二〇〇一年までに二四回の政権交代があり、社会民主党など革新政党が一六回、自由党を含む保守政権が八回政権を担っています・(表・一・参照)。

表・二・が二〇〇一年の国会議員選挙の結果ですが、自由党が大勝し、保守党との保守連立政権が誕生しました。自由党はデンマークの政党では最も古く、一八一四年に自由主義を掲げた「農民友好会」に淵源を持ちますが、政党設立は一八七〇年で、自由主義を基にした人間の生き方を基本とし、個人の自由を守ることを政治の重点課題にしています。

また、保守党の創立は一九一六年で、自由と責任を政治方針の基本にしています。デンマーク国民党の創立は一九九五年とごく最近で、国家の自立と自由、人民政治の確立を国創りの基本方針にしています。

二〇〇一年、フランスの大統領選挙での極右ジャン・マリー・ルパンの大量得票、オランダでの極右勢力の進出など、ヨーロッパ各国において保守・極右勢力の台頭が顕著になっています。155・

一五六頁・平成28年2月4日・

この流れはヨーロッパ諸国が抱える移民問題、EU統合によって国境がなくなることへの反動としての排他主義などの現れと考えられています。この流れと無縁でいられないデンマークでも、社会民主党政権が進めてきた難民・移民への優遇策への批判、財源の再分配に対する意見の相違(とりわけ、環境・エネルギー分野への予算配分)、減税のあり方、医療政策をめぐり、革新と保守との間で意見の対立がありました。

新内閣は所得税、不動産税の増税停止、医療改革、子育て家族と高齢者への補助金のアップなどの政策導入を掲げ、これらの政策による歳出増を失業者対策費の削減、建物改造費の削減、家庭サービス補助金の削除、各種協議会・委員会の閉鎖、後進国援助の削除などで賄うことにした二〇〇二年の国家予算案を議会に提出しました。

ただし、デンマークでは政府予算と地方自治体の予算配分は行政分担が法律で決められているものがたくさんあり、たとえば、国の行政業務の約四五%は地方自治体の課題となっていますが、費用負担では七〇%は政府予算から出すことになっています。156・ここまで


 

一五七頁・平成28年2月4日 木曜日・

とくに政府予算の約七一%は教育保険、社会福祉関係の諸費用に充てられ、政権が交代しても根分野の予算は削減ができないだけでなく、増加している状態でもあります。このような状況から、政府が自由に差配できる予算はごく限られた額で、二〇〇二年の中央政府予算総額約4300億クローネのうち、政策転換の対象になった額は約70億クローネ、予算全体の一・七%程度しかありません。予算の面から見ると、政権が交代したと言ってもそう大きな変化は起きようがないのですが、環境分野の助成が削減されたこと、政治犯、難民の受け入れ規制を厳しくしたことなど新内閣の政策変更が今後どのような変化をデンマーク社会に与えるかを見守る必要があります。

二〇〇二年三月二〇日、政権交代後三ヶ月目に一七年ぶりの国会へのデモが労働組合、芸能人、学生によって行われましたが、国内外から新内閣の政策に対する批判が出ています。特に再生可能エネルギーへの補助金削減、委員会、協議会の閉鎖によって解雇されるスタッフ、予算削減によって解雇が懸念される中央官庁の役人たちから不満が出ています。また、政治犯や難民の受け入れ規制の強化には関係国から批判が出ており、後進国援助の削減は産業界にも不評で将来、輸出への影響が出る可能性があると表明している企業もあります。156・


ここまで

 

試される新政権の判断・157頁・平成28年2月4日 木曜日・

政権交代で「再生可能エネルギー普及対策」の分野に影響が出始めています。新政権は約1億5000万クローネの普及対策分野の予算を全額カットしたため、政府の助成を受けて運営してきた多くの事業所は閉鎖を余儀なくされています。157・

一五八頁・例えば、日本人もたくさん訪れる「フォルケセンター」も、全予算の三分の二(800万クローネ)に当たる女性をカットされたため、約二〇名のスタッフのほとんどが解雇され、現在わずか四,五名のスタッフで運営管理をしています。

また、新政権は、環境汚染を理由に禁止されてきた缶ビール・缶ジュースの国内での販売を欧州裁判の判決を待たずに導入に踏み切りました(二〇〇二年九月二三日)。デポジェットが高いこと、また販売が開始されたばかりと言うこともあって、スーパーなどの販売量は予想を下回っていますが、空き缶を自然界に捨てる問題など環境保全への悪影響が出てくることが懸念されています。

この様に環境分野で部分的に後退が起こることは避けられませんが、政権交代で環境政策が大きく後退することは私は考えていません。デンマークでは環境・エネルギー、食料政策について国家の安全に関わる問題として各政党間で基本方針が確認されているため、大きな方針転換が行われるとは考えにくいのです。

それではなぜ、新政権が「再生可能エネルギー普及対策」の予算を削減したかという疑問が出てきますが、新政権から見ると「エネルギー二〇〇〇」で掲げた目標、例えば風力発電所の設備寮に二酸化炭素の削減量は既に目標を達成していると判断していて、これ以上予算をつけてその普及促進を啓蒙する必要が無いとしているのです。

こういう判断に立つ新政権によって「洋上ウインドファーム」の建設に歯止めをかかることになるのかが取り沙汰されていますが、私はそういう事態にはならないと考えています。そもそも「洋上ウインドファーム」は電力会社が独自にプロジェクトを組んでいるもので、デンマーク製による予算の執行はなく、政府・議会が電力会社に洋上ウインドファームの建設を強制するかどうかの違いなのです。158・

一五九頁・デンマークの電力供給事業は十分な発電を持っていて、国内外で新しいプロジェクトを手掛けないと、これ以上成長が期待できない状況にあります。電力会社は洋上風力発電のノウハウを一日も早く身につけ、国際プロジェクトを手掛けることで今後の生き残り戦略を立てています。

新政権は風力発電の建設には中立的な立場で、禁止も共生しない方針を取っています。政府の助成が無くても、内外の市場で競合できる姿を望ましいと考えているのであって、発電の方法を問題にしているわけではないのです。政府からの助成が無くても市場で競合できるまでに成長した再生可能エネルギー部門の予算は、増税の抑制・減税、医療費、・高齢者福祉に配分すべきだというのが新政権の政策なのです。

前政権が推進してきた環境・エネルギー政策によって、環境産業が小立雇用が確保されただけではなく、デンマークの風力発電は世界に広がって二〇〇一年末に約250万kWの設備が稼働しています。159・

160頁・新内閣がどの表な環境・エネルギー政策を採用していくのか、デンマークのこれまでの政策が試されています。各分野の予算削減によって、失業者が増大するような事態、あるいは大幅な環境政策の後退が現れてくると、三年後の総選挙で国民は別な政権を選ぶことになります。160・ここまで

 

 

2005年の国会議員選挙・160頁・

2005年2月8日、デンマークで国会議員選挙がありました。今回の選挙での投票率は84・5%でした。選挙結果は表・3・のとおりですが、自由党と保守党の二期目の連立政権が成立しました。2001年の政権交代後、増税がなされなかったことで国民の可処分所得が増えた結果が、現政権を選んだ理由だと思います。また、連立内閣の要であるデンマーク国民党の議席数が減らなかったのは難民や移民の削減政策もさることながら、国民に社会民主党の政策が見えなかったことに助けられたと思います。

また、2005年11月15日、地方議会選挙と市町議会議員選挙が実施されました。対都市のほとんどで社会民主党が勝ち、地方都市は自由党が押さえるという結果で、市町、町長のポストは社会民主党が45、自由党が36を獲得しました。地方選挙は社会民主党と自由党の二大政党で争われましたが、これが今後の国政にどのような影響を与えるか、気になるところです。

私はこれらの選挙の結果から、多くの国民が連立政権が進めている各種の政策に必ずしも満足しているとは言えないと考えています。特に難民・移民の締め出し政策に対する批判に注目しています。160・

161頁・デンマークは長い間人道主義を基本として、弱者保護の政策を採ってきたわけですが、現政権は外国人の締め出し政策を強化しています。例えば、本人がデンマーク国籍であっても、外国籍の相手と結婚した場合、24歳以下という年齢制限を設けて、結婚を理由にデンマークに滞在許可を申請しても許可しない、外国籍の相手と結婚する場合は、生活の保障ができる証明書の提出しなければならない、あるいはデンマーク人と結婚した外国人は離婚した時点で帰国命令が出されるなどの「排外政策」を採っています。現にこの政策導入によって、デンマークに入国し滞在する外国人の数が激減しています。

その他、強権的ともいわれる市町村合併策の導入、教育部門における10年生の廃止、年金年齢の引き上げ、増税ストップによる国民の所得格差の増大など、デンマーク国民が求めている政策とは必ずしも一致しない政策が導入されつつあります。

幸いデンマーク経済が好調であるため、今すぐ政情が不安定さを増すことはないと思いますが、少なくとも、経済的に恵まれていない層に対する政策を転換しないと、三年後の選挙は連立陣営は苦戦を強いられると思います。161・

ここまで

 

 

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・平成二十八年二月四日・さて、日本でも市町村を大きく揺さぶり続けた大型市町村合併が行われましたが、デンマークは2007年1月までに現在の市町村数271を98まで削減する大合併が動き出しています・表・4・それと並行して13の県行政区をすべて廃止し、新たに五つの地方行政が設けられることになります。

市町村数271を98まで削減する狙いは、県行政区で取り扱っていた社会福祉・教育などの業務を市町村業務に移管し、住民と行政との距離を近くすることにあります。

例えば、疾病予防対策、リハビリテーションや介護、職業あっせんと職業訓練、非行青少年の施設の管理、成人教育などの福祉教育分野、あるいは従来、県の業務であった県道の整備と管理業務、自然環境の保全業務(この中には風力発電の設置に関する認可も含む)も市町村業務に移管されることになっています。

162頁・平成28年2月4日 木曜日・

 

 

 

平成28年2月3日

 

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006・2 ケンジステファンスズキ (著)

資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

 

内容(「MARC」データベースより)

 

デンマークはどうしてこんなに水準の高い教育、医療、福祉社会を実現できたのか? デンマークはなぜ自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、「デンマークという国のかたち」を紹介する。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

単行本: 231ページ出版社: 合同出版; 増補版 (2006/02)発売日: 2006/02

 目次

はじめに・11頁・

いまから39年前、国民福祉の基礎となる「所得の再分配」のあり方をデンマークの実際から学びたいと思い立ち、コペンハーゲン大学に留学しましたが、いつの間にか生まれ育った日本での歳月より長い時間が過ぎ去りました。1967年、22歳で日本を出国した時には、三年間だけの留学計画でしたが、いつの間にか10倍以上もデンマークに住み、結婚して子供が三人、孫三人授かり、デンマークにすっかり根を下ろしました。

1990年10月には、デンマークと日本の再業界の橋渡しを主要な業務とする「スズキ・リサーチ&アシスタンス・デンマーク社」(S.R,A.)を設立しましたが、デンマークの大型風力発電システム、バイオガスシステムを日本へ紹介する仕事を手掛けるようになるとは予想もしませんでした。

1997年6月には、デンマークの環境政策や風力発電、バイオガスを中心にした「風のがっこう」を設立することができました。そして、2002年6月には、丹後半島に位置する京都府の弥栄町からお誘いで、「風のがっこう京都」を開設することも出来ました。11・

12頁・ここ数年、日本に招かれ自然エネルギーに関する入門的な講演会、あるいは風力発電、バイオガス発電に関する専門的な研修講座での講演を依頼されることがめっきり多くなりました。私としては、市民の皆さん、あるいは産業界、行政の方々など職業を別を問わず、自然エネルギーの科学的・技術的な側面だけではなく、なぜ、デンマークが自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、いわば「デンマークと言う国のかたち」をぜひ日本の皆さんにお伝えしたいと心がけております。しかし、氷河の去った後の半島にできた北欧の国の長い「物語り」を、私のつたない話術では到底カバーすることはできません。

この本は、そんな要求不満や、日本の友人・知人のすすめによって生まれたものです。デンマークと日本の橋渡し役が書いた「デンマーク自然エネルギー事情」「共生の国デンマーク」からのメッセージとしてお読み戴き、21世紀の共生時代を築いていく、何らかのヒントを見つけ出していただければ望外の喜びです。12・平成28年2月3日(水)

 

第1章・デンマークという国

国土は氷河の置き土産・13頁・

「デンマークを育てた最良の息子」15頁・

ドイツとの「三年戦争」・17頁・

ダルガスの原野開発会社・20頁・

農地を増やす・22頁・

酪農「らくのう」への生産転換と協同組合方式・23頁・

グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁・

学校はほぼ100%公立・29頁・

キリスト教が国教・29頁・

デンマーク王国である・31頁・

200年前、アンデルセンが生まれた・32頁・

アンデルセンの作品の世界・36頁・

讃美歌をかいたアンデス線・39頁・

アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁・

世界で一番後進国を援助している・42頁・

教育費は無料・43頁・

「扶養法」の精神・44頁・

入院費・出産費用はすべて公的負担・45頁・

住宅所有のすすめ・48頁・

高い税金・48頁・

15歳から所得を自己申告・49頁・

「個人番号制度」の導入・50頁・

女性の社会進出・51頁・

税負担と「共生への責任感」・53頁・

第2章・「オイルショック」から転換した環境・エネルギー政策

環境政策は国民の健康管理のため・55頁・

異常に低かったエネルギー自給率・57頁・

「エネルギー計画1976年」・58頁・

第二次オイルショックが政策転換に拍車・58頁・

「エネルギー2000年」が政策の柱・59頁・

洋上ウインドファームの建設が始まる・60頁・

四つの新エネルギー・62頁・

自然エネルギーの特徴・63頁・

自給率アップ政策は成功したか?・64頁・

国内エネルギーが増加する・65頁・

第3章・なぜ、デンマークで風力発電か

第一選択は風力発電・67頁・

風力発電機の仕組み・68頁・

「オーバープロダクション」を防ぐ・69頁・

100年の歴史を持つ・71頁・

世界最大の風力発電設備・73頁・

デンマークの風力発電の特徴・75頁・

発電量の計算方式・76頁・

風力発電所を設置する場合・79頁・

「自然保護法」「自然保存法」「航空法」による設置制限・80頁・

風力発電所の売電価格・82頁・

デンマークが風力発電先進国になった理由・84頁・

売電収入と税金との関係について・87頁・

投資して採算があうか・87頁・

採算が取れる法則とは・89頁・

リパワーと中古風車市場の開設・91頁・

増大する洋上ウインドファーム・95頁・

洋上ウインドファームの経済性・99頁・

第4章・バイオガスで電気と温水を供給する

 

バイオガスプラントの仕組み・100頁・

個人農場用のバイオガスプラント・104頁・

バイオガスプラント管理のポイント・107頁・

バイオガス発電の売電価格・109頁・

共同バイオガスプラントの利点・111頁・

共同バイオガスプラントの構造・112頁・

投入される原料・112頁・

共同バイオガスプラントの投資効率・114頁・

共同バイオ学プラントの現状・116頁・

ウスタゴー農業が導入したバイオガスプラント・116頁・

 

第5章・廃棄物をエネルギーに換えるシステムを作る

廃棄物の収集と処理は地方自治体が行う・119頁・

市町村の廃棄物処理に関する制度・120頁・

オーデンセ市の「廃棄物計画書」・121頁・

家庭ゴミは電気と熱になる・123頁・

産業廃棄物の収集・登録・報告義務制度・126頁・

「可燃物」の定義とダイオキシン対策・127頁・

コージェネ(熱電併給)発電所・128頁・

可燃廃棄物の処理と料金制度・129頁・

第6章・メタンガス・麦わら・木材をエネルギーに換える

「ゴミ捨て場ガス」の利用・131頁・

ガスの発生量・132頁・

麦藁の利用・134頁・

木材・廃材の利用・134頁・

第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会

市民が育ててきた環境産業・136頁・

デンマークの教育目標と試験制度・139頁・

卒業資格を厳しく審査する・140頁・

職に就くには資格が必要・142頁・

教育の機会均等・143頁・

企業家が生まれる仕組み・145頁・

「風のがっこう」開設までの顛末・146頁・

第8章・デンマークという国の政治

投票率は87%・151頁・

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

難民・移民にも選挙権はある・152頁・

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・

二四回目の政権交代・154頁・

試される新政権の判断・157頁・

2005年の国会議員選挙・160頁・

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・

第9章・今、日本の抱える問題は何か?

食料の自給に努めていた日本・163頁・

明治時代のエネルギー消費・164頁・

省エネが進まなかった日本社会・164頁・

食料・飲料水を国外に依存する日本・167頁・

減らないゴミ・増加する処理費用・169頁・

増え続ける高齢者層と社会保障関係費・170頁・

際立って日本的な問題・172頁・

増大する国と地方の借金・173頁・

北海道とデンマークの産業構造の相違・175頁・

北海道の農業には安価な電力が必要・178頁・

北海道をエネルギー供給技術センターに・179頁・

原子力発電依存による債務の増大・182頁・

風力発電では電力供給体制は組めない?・186頁・

日本の人口構成を分析すると・188頁・

大卒の初任給50万円の国・190頁・

収益力が非常に高い企業群・191頁・

第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

「日本の株だけは手を出すな」195頁・

日本の教育は間違っていないか・197頁・

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

9:22 2016/02/03


デンマークという国自然エネルギー先進国・ 

「2008年IMF占領」につきまして 「2008年IMF占領 財政史から見た日本破産 森木亮 光文社 1000円」を紹介します。

内容を簡単に要約しますと・日本は、60年償還ルール・巨額の借換債のために、「単年度の利払い費+借換債が税収の250%以上」という、返す当ての無い借金まみれ

http://gijutsu.exblog.jp/1825821


 

・日本の国家会計はフローとストックが連動せず(単式簿記)、一般会計と特別会計が連結していないために、資産と負債の総額が不明

・税金にたかる存在(レントシーカー)のために、負債がさらに膨れ上がる

・今後、国債・借換債発行があまりに巨額のため消化できず、国家予算が組めないという事態も予想される

・単なる増税ではプライマリバランス達成は不可能。「国債のデフォルト・国債保有者への100%課税」「ハイパーインフレで債務を洗い流す」という手段が取れないなら、IMF(アメリカ)による破綻処理が待っている

(要約文は小職によるものです)

 

・大筋で指摘の通りと思います。財政資料について、事実誤認はないようです。

・財政の約半分を借金で賄うフロー、国債残高のGDP比が世界最大というストック、いずれも異常です。

・現在、ドーマー条件が満たされていない(名目成長率<名目金利)ので、数学的に破綻は避けられません。(といってインフレ誘導を行っても、狙い通りに「名目金利<インフレ率」となる保証はありません。名目金利=期待成長率+期待インフレ率+リスクプレミアム)

・国債残高の対GDP比の破綻限界ラインは明確には存在しませんが、200%~300%の間ではないでしょうか。国債発行残高をこれ以上増やす余地はありません。日本人がこれ以上国公債を買うと言う保証はないのです。

・国家財政の建て直しのためには、緊縮財政です。しかし、それは需要の冷え込みと恐慌を生む可能性もあります。

・この書籍に対する批判として、「円をどんどん刷ればいい」という意見もあるようです。しかし、ヘリコプターマネー・減税はある程度の景気拡大効果はありますが、政府・日銀を連結したバランスシートは悪化し、利払い負担も増加することから、財政を破綻させるのを早めます。しかも、負債GDP比率が非常に高く、短期の負債が多い状態でインフレにするというのは諸刃の剣です。インフレを抑制するためには、金利を物価上昇率以上に上げる必要があるが、そうすると利払い負担による資金繰りのショートが発生し、「国家財政破綻」になります。 

長くなりました。一言で言うと「財政破綻はあと数年で来る可能性が高い。しかし、クラッシュが来るのか、じわじわ衰退するのかは分からない」ということになります。6:27 2016/02/036:27 2016/02/03

http://gijutsu.exblog.jp/1825821

 


引用下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2 

effectmangt   effectmangt

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか・第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景・平成28年1月26日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-28126-6e43.html

 16:46 2016/01/26


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4 12件のカスタマーレビュー

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-5-44-12-3881.html

9:36 2016/01/26 


2016年1月23日 (土)第2次世界大戦の敗北により、人心・国土とも荒廃したドイツ。その復興を担ったのが、73歳で首相に就任、14年間その座にあったアデナウアーである。戦前、ケルン市長として活躍した彼だが、ナチに迫害され引退。戦後、保守政党を率い、「復古」「反動」のレッテルを貼られながらも、常 著書に『ドイツの憂鬱』、『新生ドイツの挑戦』(丸善ライブラリー)、『あっぱれ技術大国ドイツ』、『ドイツ病に学べ』『住まなきゃわからないドイツ』『びっくり先進国ドイツ』『顔のない男・東ドイツ最強スパイの栄光と挫折』(以上、新潮社)など。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/27314-5f56.html

14:54 2016/01/23


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4   12件のカスタマーレビュー


世界最高レベルの社会保障制度を整え、食料もエネルギーも自活、世界でもっとも民主主義が進んでいる国、デンマーク。「共生」の政策理念の基盤となる国の歴史と国民の姿を通して、年金・雇用・貧困・格差・「愛国心」・環境・エネルギー・食料など問題の山積する日本社会を見つめ直す。  

・6・国際性は国土が狭く天然資源が無いからこそ育った・75頁・


第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景

・1・何百年もドイツと国境をめぐって争ってきた・77頁・


・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・3・何百年も国土の争奪戦が繰り返された・94頁・

・4・北欧三国の王家は親戚関係にある・99頁・

第5章 農奴が下支えした中世のデンマーク社会



第4章・84頁・ここまで16/1/27 9時3分9秒・

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・中央政府になびかない国民性・

さて、1,250年頃のデンマークの人口は約80万人といわれ、各地に集落をつくって散在していました。王は各種の法律を出して国家統一を進めますが、ユトランド半島では、地方の有力豪農がその領地を統治していました。ユトランド半島に住む人々の自律性は高く、王権には服従しない地方気質が育っていきます。

中央政府は1,241年、フェン島と南北ユトランド半島に適用する「ユトランド法」、シェーランド島は「エリック・シェーランド法」、東部には「スーコンスク法」を公布、その他の地域には「教会法」などを適用して、統一国家化や地方への支配権の強化を進めていきますが、デンマーク全土をカバーする法律が公布されたのは、クリスチャン5世(在位1,670~99年)が国民の人権、宗教、通商などを定めた「クリスチャン5世のデンマーク法」(1,683年)でした(127頁参照)。

2007年1月1日からデンマークの行政システムは、国の下に5つの地方行政区(日本の県に相当する)と98の市町村が置かれる形に再編成されましたが、それ以前は13の地方行政区と271の市町村で構成されていました。このように13の県を5つの県に大幅縮小したのは、これまで県で取り扱っていた社会福祉や教育などの業務を市町村へ移管することで、住民と行政の距離を短くするという制度設計の変更に伴うものでした。84・


85頁・

デンマークではできるだけ住民に近いところで行政が行われるというベクトルが働いているようです。

今日においてもデンマーク人は中央権力に迎合しない国民性を持っています。これは、国土が半島と点在する島で構成されているという地理的な事情から、地方の独立性が高く歴史的に中央集権国家の体制が発達しなかったためと考えられています。

・王権と神権・市民権が衝突して、王が譲歩していった・


1,215年、イギリスでは「マグナ・カルタ(大憲章)」(ラテン語でマグナは偉大な、カルタは憲章、契約書の意味)が公布されています。「マグナ・カルタ」は「イギリスの憲法の土台となった文書。封建貴族たちが、ジョン王の不法な政治に抵抗して承認を強制したもの」(「広辞苑」)で、国王の権力を限定する63カ条からなる条項でした。

とくに重要な項目は、「教会が王の支配から自由であると宣言」(第1条)、「王の徴税権を制限」(第12条、王家は戦争に際して戦争協力金などの名目で税金を集めていた)、「自由市は公益の自由を持ち、自らの権限で関税を決める権限の規定」(第13条)、「議会招集の規定」(第14条)、「市民は法から裁判によらなければ、自由や生命、財産を犯されない」(第38条)、など、教会や市民に対する王権の行使を制限する性格を持った文書でした。


この「マグナ・カルタ」の条項を改めて見ると、民主主義の基本原則が織り込まれていることに気付きます。当時は、「王権神授説」あるいは「帝王神授説」と言う「君主の権力は神から授けられたものであり、人民に反抗の権利はないとする説」(広辞苑)が信じられていた時代であったため、負う(君主)の権力は絶対であり、国王は自分の思うように国を治めることができていたのでした。85・


86頁・その時代に「マグナ・カルタ」は王権の権力の制限を設け、権力行使の正当性の担保に教会・市民の承認を求めたのです。


「マグナ・カルタ」によって近代の民主主義の重要な原理である「法治主義」「議会主義」が提示されたのですが、実は、「マグナ・カルタ」の少し後に、同じような事件がデンマークでも起きています。

バルダマー・サイヤーの3番目の息子クリストファー1世(在位1,252年~59年)は、教会との権力争いが原因で暗殺されます。その王位を継承した息子のエアリック・クリッピング(在位1,259年~86年)は公開の力に屈し、戴冠式に際して国家の運営は教会の指令に基づくことを「確約」しました。


このクリッピング王が教会(市民)から確約させられた最も重要な原則は「いかなるものでも法律と判決なしに拘束すべきではない」というものでした。つまり、中央政府の王の権威と言えども「法律と判決」から自由ではないという近代法の原則の承認でした。86・


・首都コペンハーゲンに本社が無い・

この様に早くから王権と教会・市民の主張が衝突して、王権が規制されていたこと、また、半島と島で構成されている地理的条件もあって、強力な中央集権国家体制が発達しなかったデンマークには、産業界と国家との間に癒着の構造が生まれることがありませんでした。86・


87頁・

日本のように中央政府の関係者(政権政党、国家官僚など)と関連業者が親密な関係になり、例えば防衛庁の役人のトップが300回以上のゴルフ接待を受けたり、その奥さんの高級カラオケ店の遊興費まで業者に面倒を見てもらったというような、スキャンダラスな報道にはデンマークではお目にかからないのです。

業者と中央政府の役人たちとの日常生活的な密接な付き合いがありませんから、大企業でも首都コペンハーゲンに本社、本社工場を構えていません。たとえば、世界最大の風力発電機メーカーであるベスタス・ウインド・システム社も、玩具メーカーのレゴ社も、ポンプメーカーのグロンホース社も首都のコペンハーゲンに本社、工場を構えていません。それぞれ起業した地方都市に工場や事業所を持っています。


・地方都市が健全な国は、国全体が健全・


日本では大企業の多くは「東京本社」を開設していますが、純粋に企業経営を考えたら、世界で最も土地の高い場所に本社を置くのは不合理です。

そもそも東京のように一極集中の大都市は大変不合理で、不便な住環境で、人間の生赤津環境としても健康的なものではありません。東京や大阪など大都市に住む人たちのために、毎日何百台、何千台と言うトラックや鉄道で食料を供給しています。渋滞を重ねながら、膨大な人的エネルギーを使って食糧を供給することによって得られる生産性は当然マイナスです。87・


88頁・また、食糧を遠距離輸送・長距離間販売するために加工食品には、食料添加物、保存料の使用が不可欠になります。さらに大消費地に向けて大量流通する結果、売れ残った食品を目の前にして、製造業者、販売業者は材料の再加工、製造月日を付け替えて再出荷する誘惑にさいなまれます。食品偽装問題を解くカギもここら辺にありそうです。不健康な生活環境は、最終的には医療費の負担につながることを考えると、大都市集中型の国土利用は決して良い結果を生まないのです。


首都に本社を構えないことは、地方都市にとっても企業にとってもメリットがあります。土地の値上がりや通勤の渋滞が無く、国民経済の観点から見てもプラスです。日本では100万人くらいの地方都市が経済的・文化的に自立したシステムで成立していれば、人々の通勤・通学の距離はバスでせいぜい20分程度「職住接近」が実現します。それによって、労働力移動の省エネルギーが可能になり、通勤や通学のストレスも解消されます。食料の供給もいわゆる「地産地消」が実現します。


そのためには地方都市の農業を活性化、仕事を創りだすインフラ(動力用電力供給や通信回路)の整備が必要です。また、企業化が育つような教育や社会の仕組みを作る、長期的なプランが必要になります。88・


89頁・

・デンマークでは「天下り」を聞いたことが無い・

デンマークの企業が、コペンハーゲンに本社を構えないのは、雇用者の確保、不動産の確保などから経済的メリットがあるからですが、国内市場が小さいデンマークにとって、国内販売もさることながら国外販売を見出さなければならない事情もあり、コペンハーゲンを飛び越えてロンドン、パリが重要なのです。


・このような実利的な理由も考えられますが、そもそも「コペンハーゲン本社」を設ける必要が無いのです。日本の企業がこぞって東京本社を開設する理由は、政治家や官僚との連絡機関、利権調整の舞台として必要とされているように思えてなりません。


デンマークの産業界が官僚や政治家とどのように関わりを持ち、頼みごとをする度合いが日本と比較して多いのか少ないのかは判断できませんが、産業界には政治や行政とは密接な関係を持たないとする企業風土があるように思えます。また、行政や官僚は産業間の存続に関して「口を出さない」し、「出させない」仕組みになっています。

まず・1・を見てください。このデータを見ると、大半の企業が起業の運営の必要上、公共機関との接触を持っていることが分かります。89・


90頁・

調査対象293社の約9割の企業が少なくとも年一回、企業の運営の必要から公共機関と接触しており、企業の規模が大きいほど公共機関への接触が多いことが分かります。

一方、企業の政治家や官への接触の頻度については表・2・の通り、60%以上の会社で接触はほとんどなく、欧州議会議員や役人のとの接触となると80%以上の企業が「接触はほとんどしていない」と回答しています。だだし、業務に関係する関係官庁や委員会メンバー、地方自治の政治家や役人との接触は多くなっています。企業が多く接触する関係官庁や委員会のメンバー地方自治の政治家や役人との接触の理由は業界によって違いますが、とくに建設業界では、建築の許認可のために接触が多く、IT部門では一般的規制の確認のために接触が多くなっています。


デンマークの産業界と各レベルの行政機関との関係、企業と政治家や官僚との接触度合いは、程度の差があれ日本とは違いはないと思いますが、その質に大きな違いがあるように思います。確かなことは言えませんが、日本に見られる「天下り」と言う話をデンマークでは聞いたことがありません。


日本では、関連部署にいた役人を雇用することで、その役人の人脈を通じて会社の業績を上げるという手法が残っているようですが、デンマークでは聞いたことが無い企業と行政の間の風習です。


官僚が中心となって業界を指導する日本の「護送船団方式」の手法もデンマークではお目にかかったことがありません。日本の官僚が相変わらず「護送船団方式」を完全に投げ捨てないのは、国益を守るという反面、国家の指導に従う企業を優先する、そして官僚や役人が企業経営に影響を及ぼす余地を確保しておくことで「将来の就職先」つまり天下り先を囲い込んでいるように思えます。90・

91頁・下に続きます

引用2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html


8:51 2016/01/28


 


2016年2月13日 (土)

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 11章・・・ 水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・214頁・


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本–2006・2 ケンジステファンスズキ (著) 食料の外国依存からの脱却を・206頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/20062-8a0d.html

17:31 2016/02/12


大崎町・混ぜればゴミ分ければ資源!住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル・・プラスチックごみの山が油田に変身

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/11/npo-dab6.html

https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/osaki04/default.asp

13:59 2015/11/19




引用


水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・


平成28年2月13日(土)


日本の国土面積は37万7800㌔平方メートルですが、農用地の割合が毎年減ってきています。たとえば1990年の統計では農用地面積が524万㌶(1

K㎡=100ha)あったのに対し、97年では495万㌶に減っています。210・


211頁・また、農用地とともに、作付面積も毎年減り、農用地の利用率は75年の103・3%から98年には94・1%となり、農用地の約29万㌶は耕作されていないと行く計算になります。この結果、当然のことながら、米を含めてすべての農産物の生産量が減りました。


とくに生産が激減した農産物は果物で、1985年の約575万㌧から98年には約400万㌧に生産が落ち、一方で国内消費量が増えたため、輸入量は85年の約190万㌧から98年には410万㌧と倍増しました。

また、肉類の生産量は98年で約300万㌧で、85年に比べて約13%も減少しています。ただし、鶏卵と牛乳、乳製品の生産は伸びています。日本国内では家畜の糞尿処理問題が起きています。つまり、農用地の耕作面積が減る一方で、鶏、牛の飼育頭数が増え、この結果、外国からの家畜飼料が増加し、糞尿は国内に残ります(表6参照)。


成牛一頭当たりの糞尿量は一日約50リットル、母豚の場合一日当たり、1~10リットルの糞尿を排出すると計算され、家畜の糞尿量は産業廃棄物の約23%に当たる年約9150万(1999年)に上ります(環境省廃棄物統計)。この結果、家畜の糞尿に起因する窒素負荷が欧州連合における最終上限目標の年間一ヘクタール当たり170㌔の窒素を超えている県が日本に19か所もあり、宮崎県のように欧州連合の最終上限目標の三倍に達している県もあります。211・


212頁・

家畜の糞尿処理の規制に関する日本の法律には、「廃棄物の処理及び掃除及び清掃に関する法律」「水質汚濁防止法」「悪臭防止法」などがあり、もちろんのうちに無制限に家畜の糞尿を投入することはできませんが、たとえば「水質汚濁防止法」(第2条5項)で「この法律において排水とは、特定施設を設置する工場又は事業場から公共用水域に排出される水を言う」として、家畜業者が特定施設または工場に該当しない場合はこの法律は適用されません。

「特定施設」になる畜産の規模は、一日当たり50立方メートル以上の糞尿を排出する畜産業者で、成牛換算で1000頭、母豚換算で少なくとも5000頭の豚を飼っている農家がそれに当たります。日本の農家でこれだけの数の牛や豚を飼っている農家は全体の1%にも達していないと言われています。

悪臭、水質汚濁、土壌汚染、騒音、虫害など畜産のトラブルがなかなか減らないのは、糞尿処理が解決しない結果だと考えられます。この問題を解決する一つの方法が、デンマークの例で紹介したバイオガスシステムだと私は思っています。212・


213頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

平成28年2月13日 土曜日

日本農業の採算性を向上させることで食料自給率の向上を促し、同時に畜産糞尿に起因する問題を解決するためには、家畜糞尿をバイオガスの原料としてエネルギー利用し、肥料として循環利用するシステムをつくることにあると私は考えています。

そのために農業地域では次のような二種類の「地域可能性調査」を行って家畜糞尿利用をもとにした循環型農業システムの可能性を探ってみてはどうでしょうか。

・・可能性調査・1・・採算性に関する調査・・

・どのような農産品が作られているか

・農業経営は採算が採れているか

・なぜ採算が採れないのか

・農業ではどのような肥料を使用しているか

・畜産糞尿を堆肥化した場合、どのような方法で農家に供給するか

・堆肥運搬用の専用車の導入の可能性はあるか

・堆肥化プラントの建設・運営には金融機関の融資が受けられるか

・国または地方自治体からの補助が受けられるか

・堆肥供給会社をつくる場合、その会社は株式会社形態にするか、協同組合方式を採用するか、その運営・管理は誰がするか

・堆肥の価格はどう設定するかなど・213・


214頁・

・・可能性調査・2・・バイオガスプラント導入に可能性調査・・

・デンマーク方式のバイオガスの生産とそのガスを利用したコージェネ(熱電併給)の採用は出来ないか

・自家発電設備として、三相交流の400ボルトの発電機が利用できないか

・電力の農産品の加工あるいは、地域の産業活性の動力源として利用法はあるか

・発生する温水を温室の熱量として利用できるか、栽培品目は何か

・残渣のスラリー(液肥)を肥料に加工販売できないか

・肥料工場を協同組合方式で運営することはできないか


この調査は畜産農家を中心に10以内の範囲で行います。もちろん「可能性調査」の項目はそれぞれの地域の実情に合わせて作り替えてください。農業を核にしてどんな地域をつくっていくのかビジョンを話し合いながら、調査項目を作っていきましょう。出来る限り多くの人々に「可能性調査」に参加してもらうために、先ほど紹介した市町村レベルの「コンセンサス会議」の議題として取り上げることが効果的です。長い時間をかけて解決しなければならない問題なので、農業関係者、社会人以外に中学生、高校生、大学生の参加が望ましいです。

地域が問題を考え、地域で解決して人材を育てていきましょう。地域が抱える問題を解決できる技術や社会システムはもう用意されています。国の予算や地方自治体のお金の使い方、地域住民の合意形態のシステムさえ変えさえすれば、地域が抱える問題の解決は困難ではありますが、不可能ではないのです。214・


膨大な市場に参入を・・平成28年2月13日

 


食料の国外依存主義からの脱却を・


206頁・平成28年2月12日・

日本の経済規模は世界で二番目です。国際貿易収支は何年も大幅な黒字を計上し、かつ外貨の準備高は41兆5000億円(2002年)と多額です。しかし一方では、食料・エネルギーの自給問題、失業問題、財政問題などを抱えています。


幸い、国際収支は黒字、外貨の蓄えがあるため、食料も購入できるお金があり、「食料の国内生産は高くつくので、輸入した方が安い。エネルギーも多額の外貨があるので、外国から調達した方が面倒がなくて良い」と言う主張をする慈雨県もありますが、こうした主張からは雇用の確保(失業問題)、財政問題は解決されていませんし、「自分だけ、わが国だけ」という狭い視点から、食料をカネで買い続ける政策では地球環境問題は解決されないところまで来ています。


経済力にまかせて世界中から食料を買い集めることは、有限な資源の公平な分配を損なう行為なのです。その結果、富める層と貧民層の二極化が世界の至る所で現れてきています。2001年9月11日、世界貿易センタービルへのテロは、富める国アメリカへの抗議・報復行動、戦闘機も戦車も食料さえ十分に変えない貧しい人々が選択した正当な行為である、と考えている人々がかなりいることを思うと、地球上の資源の分配への公平性の問題が今後ますます国際政治の課題になっていくでしょう。206・


207頁・2001年現在、世界中に上または栄養不良の状態で生きている人々が8億人以上いると言われています。また、一日当たり1・08ドルしか持たない人々を辺根者と定義していますが、表1のように世界人口の約四分の一が個の貧困者なのです。


1996年のFAO(国連食糧農業機関)の国際会議では、2015年を目標に上または栄養不良の人口を半分に減らす宣言をしていますが、会議後五年たった現在、残念ながらこの目標値に対する改善策が進んでいないと報道されています(2001年10月16日付のユーランドポスト)。


現在の世界人口は約60億人ですが、この人口が生きるために必要な耕作面積は135億㌶と推定される一方、地球上で耕作している面積は115億㌶と言われ、現在の人口では20億㌶の耕地が足りないという指摘もあります。さらに専門家の間で、近年の不安定な気候は地球温暖化の影響であると指摘され、農作物の収穫に大きな影響を与えています。2001年、デンマークでは収穫時期に雨降りが続き、私の知り合いの農家でも収穫を取り止めたところが少なからずいました。207・

208頁・ここまで平成28年2月12日


世界各地で砂漠化が進行し、農地を放棄せざるを得ず飢餓難民に陥る人々が多数出現しています。また、飢餓難民が戦争によって生み出されています。難民は新たな紛争の原因にもなって、政治難民、戦争難民、環境難民を連鎖的に生み出していきます。難民と化した人々は生活の安定を求めて、先進国、とくにヨーロッパ諸国に流入しています。


2002年1月31日付けの国連統計によると、約57万人の政治難民が先進国への入国申請をしていますが、約80%がヨーロッパ諸国への亡命を希望しています。このような世界の動きの中で、世界の経済大国である日本の果たせる役割は、大いにあると思います。食料の自給率の大幅アップに目標を置き、それに必要な農漁業の振興策を採用することが必要です。これらによって国内の失業問題や世界の食料事情の改善、地球環境問題の解決に貢献できると思います。208・


・平成28年2月13日 土曜日

水資源の公平な分配を・208頁・


日本の食料自給の向上は、世界の食料事情の改善にとどまりません。水資源の公平な分配に繫がります。食料生産には、多量の水が必要なことはよく知られていますが、食料を輸入することは、その土地の水も一緒に買い上げていることになるのです。日本が一年間に輸入している穀物を生産するために、どれだけの水を必要としているかが分かれば、日本で食料を自給する大きな意味が理解出来ます。1985年から1998年における食糧輸入量の推移(「日本統計年鑑」2001年)を参考に、小麦、大麦、豆類を生産するために必要な水量を計算してみましょう。208・


209頁・表2を見てください。小麦、大麦、豆類の生産に必要な水の量を示したもので、表3は日本の穀類輸入量とそれの水換算量です。

1998年、日本が輸入した小麦の量が567万㌧を生産するために34億立方メートルの水が使われていますが、この量は大阪市の年間給水量(約5億3400立方メートル)の約六年分に匹敵します。また、98年に輸入した小麦、大麦、豆類の穀類三種類の生産に約90億立方メートルの水が必要だったのです。今世界では清潔な水が欠乏しているため、たくさんの人々が死亡していることはすでにご存知の通りです。209・


 

エネルギー消費は公平性が重要・

209頁・平成28年2月13日(土)

エネルギーの自給を高める理由は、食料と同様、エネルギー資源は有限であることから、世界の人々と分配し合って利用しなければならないからです。209・


210頁・

表4で見るとおり、1971年から今日にいたる、日本人の一次エネルギーの消費量は高度経済成長の影響だと思いますが、他の先進国に比べ増大しています。この量を減らすよう努力することで世界に貢献できるのではないでしょうか。

表5を見てください。高度経済成長の結果、この期間における日本の二酸化炭素(CO2)の排出量はアメリカ、イギリス、ドイツに比べ著しく伸びていますイギリス、ドイツにおける二酸化炭素の排出量の伸び率はマイナス成長になぅているのに比べ、日本における二酸化炭素の排出量は極端に増えています。

専門家の間で地球の温暖化が確実に始まっていると報告され、その原因は化石燃料消費による二酸化炭素の放出であると言われている現在、その削減に協力するのが、日本を含めた先進国の役割だと思います。210・


続きを見られます

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・217・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/post-c8ac.html

11:07 2016/02/13

 

 

 

 


第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日・・国のあり方を国民が考える・203頁・


「デンマークはわずか535万人の人口だから…」と言う話をよく聞きます。たしかに、国の規模が小さいと、国家運営は楽かもしれません。国家の運営のあり方を語る場合、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、最も重要な要件は、その国に住む人々が「国のあるべき姿をどう考えているか」と言うことだと思います。たとえば、北海道の国土面積は8万3000㌔平方メートルでデンマークの約2倍、人口はデンマークより約35万人多い570万人です。デンマークは国家で、北海道は地方自治体ですから、直接比較することはできませんが、少なくとも面積と人口だけで比較しますと、北海道の人々とはデンマーク人以上の生活ができる条件を十分持っているはずです。

デンマークの国の運営はデンマークの置かれた状況のもとにして創られたものであり、日本の国は日本が置かれた状況を踏まえて、創られて行かなければならないと思います。日本の置かれた状況を改善するためにはどのような施策が必要なのか、いくつかの提案をしてみたいと思います。203・


204頁・


「コンセンサス会議」を提唱する・

204頁・平成28年2月12日 金曜日


2002年1月に訪日した際、たまたまテレビの実況中継で中学生、高校生、社会人の県代表による全国マラソン大会を観戦しました。各県の中学生、高校生が県の代表として、他県の代表と競争している姿を見て、大変感銘を受けました。選手たちは、県の代表者であるという自覚を持って走っていると私には感じられました。


このような全国規模のマラソン大会があるなら、中学、高校、大学生、社会人を含めた「コンセンサス会議」(意見の一致、合意を見出す会議)が開催できると思いました。これは奇抜なアイデアではなく、すでにデンマークや諸外国でも行われています。私の提唱している「コンセンサス会議」は、市町村都道府県のレベルで開催し、その自治体の抱える問題を市民レベルで討論し、解決の方法を提起するための市民代表による会議です。


会議の構成員は、市町村レベルでの開催回数は年に二回、出席者人数は中学生五名、高校生五名、大学生を含めた社会人五名計15名程度として、出席者は公募します。構成メンバーに中学生、高校生を加えるのは、彼らに社会の構成人であることを自覚してもらうこと、「国家・社会の形成者として」育ってもらうためです。市町村レベルの会議は市町村役場が主催し、会場も市役所、町の集会施設を利用したらよいと思います。


県・市・町・村のレベルでそれぞれ取り上げられる議題はそれぞれ違ってくると思いますが、次のような条件を満たすように心がけたらよいと思います。204・


205頁・

・具体的な社会問題であること

・意見の対立があること(利害関係が存在するもの)

・社会的に解決方法が示される必要のある問題であること


例えば廃棄物処理の問題、地域における食糧・エネルギー供給の問題、水・大気汚染の問題、失業問題、高齢者の介護問題、自治体の財政問題など、その地域で生活をするうえで不可欠な条件で、個人の努力では解決できない問題が挙げられるべきでしょう。自分たちの生活する地域で、今何が一番問題なのかを話し合う中で問題点を絞り込まれていきますが、もし、解決の方向性の一致を見た場合、どのように実行に移していくか、コンセンサス会議で協議するべき課題でしょう。


コンセンサス会議は、市民のおける責任感と行動力を育て、それがこれからの国づくりに役立つと思います。これからの地域の問題を具体的に解決していく時間と能力、その問題の当事者になるのは、間違いなく10年後の中学生であり、五年後の高校生なのです。私たちを取り巻く状況は常に変化しています。時代に併せた対策を取るためには、その時代の状況をまえ判断する能力を若者の中から育てていくことが必要なのです。


日本の国会議員選出の投票率の低さは、国民と中央政治との距離が余りにも離れているためだと私は考えています。日本人の多くは「自分の投票で政治は変わらない・変えられない」と思っているのではないでしょうか。根幹の国づくりをしている、その意思決定をしている中央政府の選挙に過半数そこそこの人しか投票しないのは、実はとても重大な政治的な欠落なのです。

「自分」と国との間に大きいと感じるのは、「自分」と言う個人の希望と国のあり方の関係が見えてないためではないでしょうか。205・


206頁・個人の希望と国のあり方を関連付けて考えられない弱点は、義務教育の中で必要な政治教育・民主主義の原理を教えられていないためだとは考えられないでしょうか。206・


ここまで

ここまで

ここまで


 

 

このようにデンマークという国自然エネルギー先進国・・・15歳から税金を自己申告している国民なので、国家予算の使い道、それを決める政治に対する興味と関心は非常に高く、国会議員選挙の投票率は80%を下回るということはありません。自分が納めた税金は教育や福祉・社会保障に多く当てられるべきだと考える国民が多く、政府が最終的に税金の使途と管理に責任を負うべきだと考えています。49頁から・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-13bf.html

6:11 2016/02/12 


第1章・デンマークという国・アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁42・平成28年2月10日 水曜日国家予算の約43%が社会保障と福祉に使われ、保健費、教育費を含めると国民の生活に密接に関連る予算総額は64%になっています。そして借金の返済分は10%以下です。つまり、1800年代の国家予算と福祉国家と言われる今日のデンマークの国家予算を比較すると、国民を大切にする政策に転換したことが読み取れます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/14028210-ccc1.html

8:31 2016/02/10 


グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁から平成28年2月9日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/262829-9a82.html

16:00 2016/02/09 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」・・・第1章・デンマークという国・国土は氷河の置き土産・13頁・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/113-80de.html

6:28 2016/02/09 


教育の機会均等・143頁・例えば、新たな資格を得たい人、転職のために別な資格を得たい人たちは、職業訓練所、夜間に開校している大学に入ります。製造業の中堅幹部あるいは経営陣の学歴を見ると、工業大学で機械技師、電気技師の資格を取得した後、数年してから夜間開校している商業大学で四、五年間、経済学の勉強をしている人が多数います。エンジニアとしての学歴の上に商学士の卒業資格を取得するものです。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/143-e5fc.html

9:07 2016/02/07 


普通高校の数理学科を卒業するためには、一五教科の筆記試験と口頭試問において全教科平均で13万点のうち六点以上の成績を採り、三年間を通じて提出する約一五〇本のレポート全部に六点以上の平均点を取る必要があります。高等学校の卒業資格試験で、13万点のうち平均点が10点あれば、どこの大学のどの学部にも無条件では入学できます。高校卒業試験の成績がそのまま大学入学資格になり、大学卒業資格は確実な国家資格でもあるわけです。140,

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/140-49aa.html

5:59 2016/02/07


宮脇 昭氏×山田 英生対談・地球温暖化、森林破壊、砂漠化・・・。地球規模で広がる環境破壊の影が、私たちの周辺にも忍び寄っています。 経済効率優先の自然開発と都市型ライフスタイルが招いた地球の危機。 「ミツバチの飛び交う自然が失われたら人間は、もう生きて行けません」と語る山田代表、一方、「生態系学的な脚本で緑復活を」と呼びかける宮脇さん。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-dd59.html

10:13 2016/02/06


第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会・平成28年2月6日 土曜日・市民が育ててきた環境産業・136頁・再生可能エネルギー源について、とりわけデンマークで取り組まれている風力発電の歴史と現状、バイオ学の利用、廃棄物発電のステムを紹介してきましたが、この章では北海道の約半分の国土面積しかなく、近年になって北海の石油の採掘が可能になったとしても

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/72826-7048.html

9:53 2016/02/06


みちのりホールディングス・松本順・路線バス運賃値下げ・混乗・混載・バス・みちのりホールディングス|メッセージ公共交通ネットワークの最適化 地域の観光産業への参画と貢献 環境適応型の新しい交通システムの確立 公共交通ネットワークの最適化

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-1850.html

16:09 2016/02/05 


第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・第10章・・「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。平成28年2月4日

17:02 2016/02/05平成28年2月4日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/2824-95e9.html

15:13 2016/02/04 


2016年の内外情勢を展望する~東京財団研究員討論会(国内問題)

https://www.youtube.com/watch?v=mYjNsIZ7-ik&utm_source=mailmaga_20160204&utm_medium=email

14:59 2016/02/04 


ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。見習おう。  GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書 –

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/gdp4-5e99.html

17:52 2016/02/03 


第8章・デンマークという国の政治・国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられないものでしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。平成28年2月3日 水曜日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/82823-0abe.html

17:45 2016/02/03 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006/2 ケンジステファンスズキ (著) 資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/20062-a299.html

15:42 2016/02/03

 

第10章・借金の残さないデンマーク・ツケを残す日本・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/post-cced.html

6:22 2016/01/30 


ここまでいれた・2016年1月30日 (土)?「名古屋地域委員会」 名古屋地域委員会 ・・・・・   内田 良子(うちだ りょうこ、1942年 - )は、日本の心理カウンセラー

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/1942---0848.html

http://www.city.nagoya.jp/

http://www.city.nagoya.jp/mayor/category/359-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html

5:17 2016/01/30 


河村たかし 名古屋市長 2010.4.14

https://www.youtube.com/watch?v=0AqrDtHdLh0

15:34 2016/01/29

河村たかし名古屋市長報道番組出演3/3

https://www.youtube.com/watch?v=GsBz8t6BArs

15:13 2016/01/29

下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29 


2016年1月29日 (金)この例のようにデンマークと言う国では国民の意思が政治に直接反映するシステムが出来上がっています。「国家運営」に国民1人一人が参加しているという実感が持てる国になっています。こうした意識の形成に学校教育が大きな役割を果たしています。166・第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること・平成28年1月29日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/9-28129-72e2.html

8:27 2016/01/29 


2016年1月28日 (木)第7章 福祉制度をつくり出したデンマーク・福祉を考えなかった日本・平成28年1月28日 木曜日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/7-28128-deb6.html

11:09 2016/01/28 


2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html

8:51 2016/01/28 

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/post-46fe.html

10:11 2016/01/27


3年前に自然養鶏を始めた・・・らの遺言 新書 – 2015129 倉本 聰 (著) 数多くの演劇やドラマ作品を通じて、自然環境の破壊や社会秩序の乱れについて警鐘を鳴らし続けている著者の最新エッセイ。貧しくはあったが光と幸せに満ちていた昭和の時代を、80歳になったのを機に自らの体験と独特の切り口でふりかえる。日本人は今後どのように生きていくべきかを考える上での指針となる一冊。全国自然養鶏会は中島正氏の著書「自然卵養鶏法」に共感し、循環農業の一環としての自然養鶏を確立すべく、情報交換や交流会を行っています。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/2015129-80-c9dc.html

8:40 2016/01/27  


下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


泰阜村在宅福祉事業の理念 行政の責任・使命 ・松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/post-52a3.html

15:24 2016/02/12


「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・平成28年2月4日

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

 

分かりきったことですが、国や町を守るのは、その場所に住む国民・住民です。そのためには政治に携わる人、行政機関に勤める人は、その場所を守るための知恵と行動力が必要です。国や町を守るというのはどういうことなのでしょうか?この意味を知ることによって、日本がデンマークから学ぶものがあるかどうかの答えが自ずから見えてくると私には思います。

どの国に住んでいようと、人々は「豊かな生活」がしたいと願っています。たしかに人間の欲望には限度が無く、「豊かな生活」への考え方や思いの強さは様々だと思いますが、ごく普通の人々が求める「豊かな生活」とは、「自分の能力が生かされる職業を持ち、その収入によって家族の衣食住、教育費に困らない程度の生活」と定義してもよいと思います。「豊かな生活」を求める国民の要望に沿って、国や町の「かたち」が創られていくことが必要だと思います。それが真に守られるべき「国や町」です。193・

 

194頁・そして「豊かな生活」の中心はやはり、仕事が確保されることにあると私は思っています。人間は動物と違い、生きる意味を実感するために仕事が必要です。どのような種類の職業であろうが、その人が満足できる職業を選択できる、それを社会が保証することが豊かさの一つでしょう。

デンマーク入国一年半後、入学したコペンハーゲン大学でたくさんの印象深い学生や教授に出会いました。ある教授が国家経済理論の講義で「国家経営とは改定経済を大きくしたものである」と語ったことが今も記憶に残っています。「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。

コペンハーゲン大学政治経済学部の卒業生はほとんどは中央官庁の役人や政治家になっていきますが、この教授の考え方は、デンマークと言う国のあり方を端的に表現していると思いました。そして、政治経済学部の教科書の半分は英語で書いたものを使い、授業はデンマーク語、一年生から経済理論の勉強が始まりましたが、唯一教養課程の科目でしかも必修だったのが、哲学の科目でした。なぜ哲学を勉強するのか、国の政治・行政官につくものには哲学が必要だという大学を営む国の信念からでした。

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

デンマークの政治の特徴は、次代の流れに合わせ、国民の「豊かな生活」への要望の満たすため、つねに政策の転換を図ってきたことにあると思います。194・

195頁・ここまで

1970年代の「オイルショック」を契機にしたエネルギーの自給政策への転換とその後の環境・エネルギー政策への展開がその典型と言ってよいでしょう。生きるうえで不可欠な安全な環境の保全とエネルギーの確保は国民一人ひとりの力で達成することは困難です。デンマーク人は政治を動かし、行政の手を借り、必要な政策を導入させることに成功したと言ってよいと思います。デンマークが導入した環境・エネルギー政策が今日、新しい産業を生み、新たな「豊かな生活」への道を開いています。

デンマークの過去10年間の統計を見ると、失業率は1990年の9・7%から2001年には4・8%と半減、貿易収支は1990年以降、98年を除き2000年に至るまで黒字を計上しています。2000年の貿易黒字額は約425億クローネで国民一人当たりに換算すると約8000クローネ(日本円で約12万円)の黒字になっています。国民総生産に占める政府債務額の割合は90年の約62%に対し、2001年は43%に減らしています。

国民に「豊かな生活」を保障するという政策を追求した結果、雇用が確保され、国際収支の問題もなく、国家財政もバランスが取れ、食料とエネルギーが確保され、社会保障制度も確立して「豊かな生活」が持続できる社会が形成されたということです。195・

ここまで

 

「日本の株だけは手を出すな」195頁・平成28年2月6日 土曜日・

「日本の株だけは手を出すな」という新聞記事(ユーランドポスト)が出たことがあります。この記事によると、日本経済は10年以上も不景気が続き、しかも

経済回復のシナリオが見えないし、その兆候も見えていないため、投資の対象としてはリスクが多すぎるというものでした。195・

196頁・

日本の現状は、国民が生きるうえで最低限必要な食料とエネルギーを国外に依存し、多額の債務を負い、しかも生産者人口が減り、高齢者数が増えています。

失業率は5・5%と言いますが、日本の失業者の定義は実態にそぐわないという指摘があり、今日、フリーターを含めた失業者数は1000万人にも上るとの声も聞こえてきています。もし、これが事実なら、日本の労働人口約6800万人に対し、約15%は定職がないか、全く仕事をしていないということになります。しかも、経済的理由を含め、40代の働き手が四年連続して一日平均85人も自殺しています。このような日本に投資するにはあまりにもリスクが大きいという主張は理解できます。例えば、次のような緊急の課題に対して、日本政府や国民は解決の方策を持っているのでしょうか。

・増え続ける失業者を減らすための雇用対策を元合わせているだろうか?

・食料とエネルギーの確保はどうしようとしているのか?

・増大する債務をどうやって減らそうとしているのか?

・生産人口が減る中で、高齢者をどのようにして介護していこうとしているのか?

日本はデンマークから学ぶものがあるか?その答えは、日本人が求める「豊かな生活」への処方せんを政治家、役人を含め、日本人が持っているかどうかにかかっていると思います。これらの課題を解決する道筋について、国民的合意形成ができているならば、時間はかかるかもしれませんが、日本は独自にこれらの改題を克服していくことでしょう。もし、解決への処方箋が見えてないというのであれば、デンマークに学ぶものがあると思います。196・ここまえ・

 

日本の教育は間違っていないか・197頁・平成二十八年二月六日・

デンマークで解決できたことが、日本ではなぜできないのか、この疑問に答えるためには、日本の教育の問題に触れる必要があると思います。デンマーク市民は「持続可能な社会形成」、私の理解では「限られた地球上の資源の中で、人類が継続して生存するための社会創り」への努力を積み重ねてきましたが、その行動力はデンマークの教育の中で育てられてきたと思います。

人間の行動力は教育によって育成されることを前提として話を進めますと、なぜ、デンマークでは「豊かな生活」の社会基盤の形成ができて、日本では出来ないのだろうかと言う疑問に至ります。

改めて日本の教育のあり方を検証する必要があるのではないかと思っています。

日本の教育の目的は「教育基本法」(第一条)で、「教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として、心理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身共に健康な国民の育成を期して行われなければならない」と規定しています。

ぜひ「教育基本法」「学校教育法」をお読みにいただきたいのですが、「学校教育法」では小学校の教育目標として、「郷土及び国家の現状と伝統について、正しい理解に導き、進んで国際協調の精神を養うこと」「日常生活に必要な衣、食、住、産業等について、基礎的な理解と技能を養うこと」を掲げています。

また、中学校では「小学校における教育の目標をなお充分に達成して、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと」197・

198頁・平成28年2月6日 土曜日・

高等学校では「社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること」を求め、しゃいいへの「健全な批判力」を養うためとしています。さらに、大学は「学術を中心として、広く知識を授けるとともに深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定めています。ここまえ

 

日本の学校教育の実体とその評価にまで言及することは、私の能力をはるかに超えるテーマですので差し控えますが、「教育基本法」「学校教育法」に掲げられた理念や目標が実際にどのように実現されているか、充分に普段のチェックがされているのでしょうか。日本では、法律や制度と実際の運用、理念と実際が掛け離れているのではないでしょうか。

 

「環境基本法」(1993年)には、「環境の保全について、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する政策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在および将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする」と書かれています。

日本の学校教育の目的も、掲げている理念や課題も、デンマークと大差はないと私には思えます。環境教育の目的も適切なものだと判断せざるを得ません。それにもかかわらず、日本では教育の効果が上がっていないと考えられているというのはどこに問題があるでしょうか。私の結論を先に述べますと、おそらく日本の学校行政は「教育基本法」や「学校教育法」に定められた理念や目的に沿って行われてこなかったことに原因があるのではないでしょうか。198・

ここまで

 

 

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

 

 

第11章・日本への私の提案

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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9:22 2016/02/03

 

 

第8章・デンマークという国の政治・平成28年2月3日 水曜日

投票率は87%・151頁・

2001年11月20日に投票が行われた国会議員、県会議員、市町村議会の選挙では、有権者数は約400万人、国会議員選挙の投票率は87%でした。デンマークの国会議員選出の選挙への投票率が高いのは今始まったことではなく、デンマークの伝統と言っていいでしょう。例えば今から約25年前、1977年2月15日の総選挙は88・7%でした。

国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられない者でしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。とりわけ、報道の自由・言論の自由を憲法で保障されているマスコミ各社は、その立場を自ら鮮明にするために政治献金はしていないと聞いています。151・

152頁・ここまで平成28年2月3日

 

 

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

2001年の総選挙は、革新連立政権から保守政権に政権交代が起こりましたが、この選挙結果からデンマーク政治の二,三の特徴をあげてみたいと思います。

国会議員総勢179名(一院制。このうちグリーランドから二名、フェロー諸島から二名選出)の中で、デンマーク議会始まって以来、高校生(一九歳女性。デンマーク国民党)が当選し、また地方選でも一九歳の女性が当選しています。さらに地方選挙では、デンマーク第二の都市オーフス市に二九歳の女性市長が誕生し、ランダース市長に二五歳の男性が選出されました。

国会議員の平均年齢は二歳若返り四七歳になりました。日本では考えられないほどの若さでしょう。デンマークでは恒例の政治家では速いスピードで変化する世界の動きに対応できないとして、二〇代、三〇代の若者に国政への積極的参加を促しています。たとえば、政党には若い世代で組織されているグループが必ずあり、主に二〇代の政治家の卵が党内外で積極的に発言をしています。

五〇台を過ぎて大臣職を務める政治家は稀有で、議員の定年制あるいは多選禁止性の制限はないものの現国会議員のうち六〇歳以上の議員は一九名(約一〇・八%)しかいません。152・ここまで

 

難民・移民にも選挙権はある・152頁・平成28年2月4日 木曜日

デンマークは世界で紛争が起こるたびに発生する難民や移民を受け入れ、人口の七・四%が移民です。多くは旧ユーゴスラビア、トルコ、イギリス、スウェーデンのヨーロッパ諸国、アフリカのソマリア、レバノン、イラン、イラク、パキスタンなどからの流入者ですが、二〇〇一年現在、移民と難民の合計は約39万6000人(ちなみに二〇〇〇年現在、居住する日本国籍者は八八三名)になっています。152・

一五三頁・

このことを反映して、今回の総選挙では、11歳の時シリアから移民してきた元シリア人(社会自由党)、元パキスタン人(社会人民党)が国会議員に選出されています。デンマーク政府は、移民の文化、宗教などの背景を社会的に許容することで統合をはかっていますが、問題が無いわけではありません。

言葉ができないために仕事に就けないという社会的ハンディ、難民、移民による犯罪の増加、難民に支給される生活保護費の増大などが社会問題化しており、ヨーロッパ各国共通の悩みである移民問題にデンマークも直面していますが、「デンマークの政治は、デンマークに住む者の代表者で行われる」と言う基本原則は、一環として貫かれています。

国会議員選挙では、国籍がないと投票権も被選挙権もないのですが、地方議会への選挙権は、デンマーク国籍所持者以外では欧州諸国加盟国民とアイルランド、ノルウェー国籍所持者でデンマークに定住している一八歳以上の住民が対象になり、これ以外の国々の住民も三年以上デンマークに定住している一八歳以上の住民が投票できます。ここまで。

 

 

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・平成28年2月4日・

少し選挙制度の技術的な問題になりますが、デンマークでは小選挙区と比例代表制が併用されています。投票は小選挙区の候補者に投票するか、政党に投票するかします。この選挙方式には比例代表制を守りながら、選挙民と地元候補者との関係を保つことができる特徴があります。153・

一五四頁・

デンマークの選挙区制は、大きく分けて三つ(コペンハーゲンのある島、その他全島、ユトランド半島)に分けられ、この三つの区分をさらにコペンハーゲンのある島では三つ、その他全島七つ、ユトランド半島七つの大選挙区に区割りしています。この合計一七の大選挙区から四〇名は比例代表で選出され、この大選挙区が一〇三の小選挙区に区割りされて、そこから一三五名の議員が選出されます。

選挙権は一八歳以上のデンマーク国民に与えられ、被選挙権は地方、国会を問わず、選挙権と同じ一八歳以上です。国会議員の立候補者は、政党公認候補として出馬するか、最低一五〇名最大二〇〇名の推薦を得て立候補することができます。154・

 

二四回目の政権交代・154頁・平成28年2月4日・

デンマークの政権は、一九九三年以来、社会民主党と社会自由党の連立政権が担ってきました。

社会民主党の創立は一八七一年と古く、自由党に次ぐ大政党で、国民一人ひとりが共同社会の中で責任を持ち、自己の人生を自由に選択できる社会の実現を目標に、民主的社会主義を党是とにしています。もう一方の社会自由主義党は、一九〇一年自由党から離脱したメンバーによって創立された政党で、国さあい政党ともよばれ、公共と市場経済を基盤に人民政治を尊重し、国際協調を図る政治を目標にしています。

デンマークの現憲法が発効したのは一九五三年ですが、その後の政権は革新と保守が交互に政権交代を繰り返し、154・

一五五頁・一九五三年から二〇〇一年までに二四回の政権交代があり、社会民主党など革新政党が一六回、自由党を含む保守政権が八回政権を担っています・(表・一・参照)。

表・二・が二〇〇一年の国会議員選挙の結果ですが、自由党が大勝し、保守党との保守連立政権が誕生しました。自由党はデンマークの政党では最も古く、一八一四年に自由主義を掲げた「農民友好会」に淵源を持ちますが、政党設立は一八七〇年で、自由主義を基にした人間の生き方を基本とし、個人の自由を守ることを政治の重点課題にしています。

また、保守党の創立は一九一六年で、自由と責任を政治方針の基本にしています。デンマーク国民党の創立は一九九五年とごく最近で、国家の自立と自由、人民政治の確立を国創りの基本方針にしています。

二〇〇一年、フランスの大統領選挙での極右ジャン・マリー・ルパンの大量得票、オランダでの極右勢力の進出など、ヨーロッパ各国において保守・極右勢力の台頭が顕著になっています。155・

一五六頁・平成28年2月4日・

この流れはヨーロッパ諸国が抱える移民問題、EU統合によって国境がなくなることへの反動としての排他主義などの現れと考えられています。この流れと無縁でいられないデンマークでも、社会民主党政権が進めてきた難民・移民への優遇策への批判、財源の再分配に対する意見の相違(とりわけ、環境・エネルギー分野への予算配分)、減税のあり方、医療政策をめぐり、革新と保守との間で意見の対立がありました。

新内閣は所得税、不動産税の増税停止、医療改革、子育て家族と高齢者への補助金のアップなどの政策導入を掲げ、これらの政策による歳出増を失業者対策費の削減、建物改造費の削減、家庭サービス補助金の削除、各種協議会・委員会の閉鎖、後進国援助の削除などで賄うことにした二〇〇二年の国家予算案を議会に提出しました。

ただし、デンマークでは政府予算と地方自治体の予算配分は行政分担が法律で決められているものがたくさんあり、たとえば、国の行政業務の約四五%は地方自治体の課題となっていますが、費用負担では七〇%は政府予算から出すことになっています。156・ここまで


 

一五七頁・平成28年2月4日 木曜日・

とくに政府予算の約七一%は教育保険、社会福祉関係の諸費用に充てられ、政権が交代しても根分野の予算は削減ができないだけでなく、増加している状態でもあります。このような状況から、政府が自由に差配できる予算はごく限られた額で、二〇〇二年の中央政府予算総額約4300億クローネのうち、政策転換の対象になった額は約70億クローネ、予算全体の一・七%程度しかありません。予算の面から見ると、政権が交代したと言ってもそう大きな変化は起きようがないのですが、環境分野の助成が削減されたこと、政治犯、難民の受け入れ規制を厳しくしたことなど新内閣の政策変更が今後どのような変化をデンマーク社会に与えるかを見守る必要があります。

二〇〇二年三月二〇日、政権交代後三ヶ月目に一七年ぶりの国会へのデモが労働組合、芸能人、学生によって行われましたが、国内外から新内閣の政策に対する批判が出ています。特に再生可能エネルギーへの補助金削減、委員会、協議会の閉鎖によって解雇されるスタッフ、予算削減によって解雇が懸念される中央官庁の役人たちから不満が出ています。また、政治犯や難民の受け入れ規制の強化には関係国から批判が出ており、後進国援助の削減は産業界にも不評で将来、輸出への影響が出る可能性があると表明している企業もあります。156・


ここまで

 

試される新政権の判断・157頁・平成28年2月4日 木曜日・

政権交代で「再生可能エネルギー普及対策」の分野に影響が出始めています。新政権は約1億5000万クローネの普及対策分野の予算を全額カットしたため、政府の助成を受けて運営してきた多くの事業所は閉鎖を余儀なくされています。157・

一五八頁・例えば、日本人もたくさん訪れる「フォルケセンター」も、全予算の三分の二(800万クローネ)に当たる女性をカットされたため、約二〇名のスタッフのほとんどが解雇され、現在わずか四,五名のスタッフで運営管理をしています。

また、新政権は、環境汚染を理由に禁止されてきた缶ビール・缶ジュースの国内での販売を欧州裁判の判決を待たずに導入に踏み切りました(二〇〇二年九月二三日)。デポジェットが高いこと、また販売が開始されたばかりと言うこともあって、スーパーなどの販売量は予想を下回っていますが、空き缶を自然界に捨てる問題など環境保全への悪影響が出てくることが懸念されています。

この様に環境分野で部分的に後退が起こることは避けられませんが、政権交代で環境政策が大きく後退することは私は考えていません。デンマークでは環境・エネルギー、食料政策について国家の安全に関わる問題として各政党間で基本方針が確認されているため、大きな方針転換が行われるとは考えにくいのです。

それではなぜ、新政権が「再生可能エネルギー普及対策」の予算を削減したかという疑問が出てきますが、新政権から見ると「エネルギー二〇〇〇」で掲げた目標、例えば風力発電所の設備寮に二酸化炭素の削減量は既に目標を達成していると判断していて、これ以上予算をつけてその普及促進を啓蒙する必要が無いとしているのです。

こういう判断に立つ新政権によって「洋上ウインドファーム」の建設に歯止めをかかることになるのかが取り沙汰されていますが、私はそういう事態にはならないと考えています。そもそも「洋上ウインドファーム」は電力会社が独自にプロジェクトを組んでいるもので、デンマーク製による予算の執行はなく、政府・議会が電力会社に洋上ウインドファームの建設を強制するかどうかの違いなのです。158・

一五九頁・デンマークの電力供給事業は十分な発電を持っていて、国内外で新しいプロジェクトを手掛けないと、これ以上成長が期待できない状況にあります。電力会社は洋上風力発電のノウハウを一日も早く身につけ、国際プロジェクトを手掛けることで今後の生き残り戦略を立てています。

新政権は風力発電の建設には中立的な立場で、禁止も共生しない方針を取っています。政府の助成が無くても、内外の市場で競合できる姿を望ましいと考えているのであって、発電の方法を問題にしているわけではないのです。政府からの助成が無くても市場で競合できるまでに成長した再生可能エネルギー部門の予算は、増税の抑制・減税、医療費、・高齢者福祉に配分すべきだというのが新政権の政策なのです。

前政権が推進してきた環境・エネルギー政策によって、環境産業が小立雇用が確保されただけではなく、デンマークの風力発電は世界に広がって二〇〇一年末に約250万kWの設備が稼働しています。159・

160頁・新内閣がどの表な環境・エネルギー政策を採用していくのか、デンマークのこれまでの政策が試されています。各分野の予算削減によって、失業者が増大するような事態、あるいは大幅な環境政策の後退が現れてくると、三年後の総選挙で国民は別な政権を選ぶことになります。160・ここまで

 

 

2005年の国会議員選挙・160頁・

2005年2月8日、デンマークで国会議員選挙がありました。今回の選挙での投票率は84・5%でした。選挙結果は表・3・のとおりですが、自由党と保守党の二期目の連立政権が成立しました。2001年の政権交代後、増税がなされなかったことで国民の可処分所得が増えた結果が、現政権を選んだ理由だと思います。また、連立内閣の要であるデンマーク国民党の議席数が減らなかったのは難民や移民の削減政策もさることながら、国民に社会民主党の政策が見えなかったことに助けられたと思います。

また、2005年11月15日、地方議会選挙と市町議会議員選挙が実施されました。対都市のほとんどで社会民主党が勝ち、地方都市は自由党が押さえるという結果で、市町、町長のポストは社会民主党が45、自由党が36を獲得しました。地方選挙は社会民主党と自由党の二大政党で争われましたが、これが今後の国政にどのような影響を与えるか、気になるところです。

私はこれらの選挙の結果から、多くの国民が連立政権が進めている各種の政策に必ずしも満足しているとは言えないと考えています。特に難民・移民の締め出し政策に対する批判に注目しています。160・

161頁・デンマークは長い間人道主義を基本として、弱者保護の政策を採ってきたわけですが、現政権は外国人の締め出し政策を強化しています。例えば、本人がデンマーク国籍であっても、外国籍の相手と結婚した場合、24歳以下という年齢制限を設けて、結婚を理由にデンマークに滞在許可を申請しても許可しない、外国籍の相手と結婚する場合は、生活の保障ができる証明書の提出しなければならない、あるいはデンマーク人と結婚した外国人は離婚した時点で帰国命令が出されるなどの「排外政策」を採っています。現にこの政策導入によって、デンマークに入国し滞在する外国人の数が激減しています。

その他、強権的ともいわれる市町村合併策の導入、教育部門における10年生の廃止、年金年齢の引き上げ、増税ストップによる国民の所得格差の増大など、デンマーク国民が求めている政策とは必ずしも一致しない政策が導入されつつあります。

幸いデンマーク経済が好調であるため、今すぐ政情が不安定さを増すことはないと思いますが、少なくとも、経済的に恵まれていない層に対する政策を転換しないと、三年後の選挙は連立陣営は苦戦を強いられると思います。161・

ここまで  

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・平成二十八年二月四日・さて、日本でも市町村を大きく揺さぶり続けた大型市町村合併が行われましたが、デンマークは2007年1月までに現在の市町村数271を98まで削減する大合併が動き出しています・表・4・それと並行して13の県行政区をすべて廃止し、新たに五つの地方行政が設けられることになります。

市町村数271を98まで削減する狙いは、県行政区で取り扱っていた社会福祉・教育などの業務を市町村業務に移管し、住民と行政との距離を近くすることにあります。

例えば、疾病予防対策、リハビリテーションや介護、職業あっせんと職業訓練、非行青少年の施設の管理、成人教育などの福祉教育分野、あるいは従来、県の業務であった県道の整備と管理業務、自然環境の保全業務(この中には風力発電の設置に関する認可も含む)も市町村業務に移管されることになっています。

162頁・平成28年2月4日 木曜日・


 

 

 

平成28年2月3日

 

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006・2 ケンジステファンスズキ (著)

資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

 内容(「MARC」データベースより)

 

デンマークはどうしてこんなに水準の高い教育、医療、福祉社会を実現できたのか? デンマークはなぜ自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、「デンマークという国のかたち」を紹介する。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

単行本: 231ページ出版社: 合同出版; 増補版 (2006/02)発売日: 2006/02

 目次

はじめに・11頁・

いまから39年前、国民福祉の基礎となる「所得の再分配」のあり方をデンマークの実際から学びたいと思い立ち、コペンハーゲン大学に留学しましたが、いつの間にか生まれ育った日本での歳月より長い時間が過ぎ去りました。1967年、22歳で日本を出国した時には、三年間だけの留学計画でしたが、いつの間にか10倍以上もデンマークに住み、結婚して子供が三人、孫三人授かり、デンマークにすっかり根を下ろしました。

1990年10月には、デンマークと日本の再業界の橋渡しを主要な業務とする「スズキ・リサーチ&アシスタンス・デンマーク社」(S.R,A.)を設立しましたが、デンマークの大型風力発電システム、バイオガスシステムを日本へ紹介する仕事を手掛けるようになるとは予想もしませんでした。

1997年6月には、デンマークの環境政策や風力発電、バイオガスを中心にした「風のがっこう」を設立することができました。そして、2002年6月には、丹後半島に位置する京都府の弥栄町からお誘いで、「風のがっこう京都」を開設することも出来ました。11・

12頁・ここ数年、日本に招かれ自然エネルギーに関する入門的な講演会、あるいは風力発電、バイオガス発電に関する専門的な研修講座での講演を依頼されることがめっきり多くなりました。私としては、市民の皆さん、あるいは産業界、行政の方々など職業を別を問わず、自然エネルギーの科学的・技術的な側面だけではなく、なぜ、デンマークが自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、いわば「デンマークと言う国のかたち」をぜひ日本の皆さんにお伝えしたいと心がけております。しかし、氷河の去った後の半島にできた北欧の国の長い「物語り」を、私のつたない話術では到底カバーすることはできません。

この本は、そんな要求不満や、日本の友人・知人のすすめによって生まれたものです。デンマークと日本の橋渡し役が書いた「デンマーク自然エネルギー事情」「共生の国デンマーク」からのメッセージとしてお読み戴き、21世紀の共生時代を築いていく、何らかのヒントを見つけ出していただければ望外の喜びです。12・平成28年2月3日(水)

 

第1章・デンマークという国

国土は氷河の置き土産・13頁・

「デンマークを育てた最良の息子」15頁・

ドイツとの「三年戦争」・17頁・

ダルガスの原野開発会社・20頁・

農地を増やす・22頁・

酪農「らくのう」への生産転換と協同組合方式・23頁・

グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁・

学校はほぼ100%公立・29頁・

キリスト教が国教・29頁・

デンマーク王国である・31頁・

200年前、アンデルセンが生まれた・32頁・

アンデルセンの作品の世界・36頁・

讃美歌をかいたアンデス線・39頁・

アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁・

世界で一番後進国を援助している・42頁・

教育費は無料・43頁・

「扶養法」の精神・44頁・

入院費・出産費用はすべて公的負担・45頁・

住宅所有のすすめ・48頁・

高い税金・48頁・

15歳から所得を自己申告・49頁・

「個人番号制度」の導入・50頁・

女性の社会進出・51頁・

税負担と「共生への責任感」・53頁・

第2章・「オイルショック」から転換した環境・エネルギー政策

環境政策は国民の健康管理のため・55頁・

異常に低かったエネルギー自給率・57頁・

「エネルギー計画1976年」・58頁・

第二次オイルショックが政策転換に拍車・58頁・

「エネルギー2000年」が政策の柱・59頁・

洋上ウインドファームの建設が始まる・60頁・

四つの新エネルギー・62頁・

自然エネルギーの特徴・63頁・

自給率アップ政策は成功したか?・64頁・

国内エネルギーが増加する・65頁・

第3章・なぜ、デンマークで風力発電か

第一選択は風力発電・67頁・

風力発電機の仕組み・68頁・

「オーバープロダクション」を防ぐ・69頁・

100年の歴史を持つ・71頁・

世界最大の風力発電設備・73頁・

デンマークの風力発電の特徴・75頁・

発電量の計算方式・76頁・

風力発電所を設置する場合・79頁・

「自然保護法」「自然保存法」「航空法」による設置制限・80頁・

風力発電所の売電価格・82頁・

デンマークが風力発電先進国になった理由・84頁・

売電収入と税金との関係について・87頁・

投資して採算があうか・87頁・

採算が取れる法則とは・89頁・

リパワーと中古風車市場の開設・91頁・

増大する洋上ウインドファーム・95頁・

洋上ウインドファームの経済性・99頁・

第4章・バイオガスで電気と温水を供給する

 

バイオガスプラントの仕組み・100頁・

個人農場用のバイオガスプラント・104頁・

バイオガスプラント管理のポイント・107頁・

バイオガス発電の売電価格・109頁・

共同バイオガスプラントの利点・111頁・

共同バイオガスプラントの構造・112頁・

投入される原料・112頁・

共同バイオガスプラントの投資効率・114頁・

共同バイオ学プラントの現状・116頁・

ウスタゴー農業が導入したバイオガスプラント・116頁・

 

第5章・廃棄物をエネルギーに換えるシステムを作る

廃棄物の収集と処理は地方自治体が行う・119頁・

市町村の廃棄物処理に関する制度・120頁・

オーデンセ市の「廃棄物計画書」・121頁・

家庭ゴミは電気と熱になる・123頁・

産業廃棄物の収集・登録・報告義務制度・126頁・

「可燃物」の定義とダイオキシン対策・127頁・

コージェネ(熱電併給)発電所・128頁・

可燃廃棄物の処理と料金制度・129頁・

第6章・メタンガス・麦わら・木材をエネルギーに換える

「ゴミ捨て場ガス」の利用・131頁・

ガスの発生量・132頁・

麦藁の利用・134頁・

木材・廃材の利用・134頁・

第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会

市民が育ててきた環境産業・136頁・

デンマークの教育目標と試験制度・139頁・

卒業資格を厳しく審査する・140頁・

職に就くには資格が必要・142頁・

教育の機会均等・143頁・

企業家が生まれる仕組み・145頁・

「風のがっこう」開設までの顛末・146頁・

第8章・デンマークという国の政治

投票率は87%・151頁・

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

難民・移民にも選挙権はある・152頁・

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・

二四回目の政権交代・154頁・

試される新政権の判断・157頁・

2005年の国会議員選挙・160頁・

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・

第9章・今、日本の抱える問題は何か?

食料の自給に努めていた日本・163頁・

明治時代のエネルギー消費・164頁・

省エネが進まなかった日本社会・164頁・

食料・飲料水を国外に依存する日本・167頁・

減らないゴミ・増加する処理費用・169頁・

増え続ける高齢者層と社会保障関係費・170頁・

際立って日本的な問題・172頁・

増大する国と地方の借金・173頁・

北海道とデンマークの産業構造の相違・175頁・

北海道の農業には安価な電力が必要・178頁・

北海道をエネルギー供給技術センターに・179頁・

原子力発電依存による債務の増大・182頁・

風力発電では電力供給体制は組めない?・186頁・

日本の人口構成を分析すると・188頁・

大卒の初任給50万円の国・190頁・

収益力が非常に高い企業群・191頁・

第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

「日本の株だけは手を出すな」195頁・

日本の教育は間違っていないか・197頁・

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

9:22 2016/02/03


デンマークという国自然エネルギー先進国・ 

「2008年IMF占領」につきまして 「2008年IMF占領 財政史から見た日本破産 森木亮 光文社 1000円」を紹介します。

内容を簡単に要約しますと・日本は、60年償還ルール・巨額の借換債のために、「単年度の利払い費+借換債が税収の250%以上」という、返す当ての無い借金まみれ

http://gijutsu.exblog.jp/1825821


 

・日本の国家会計はフローとストックが連動せず(単式簿記)、一般会計と特別会計が連結していないために、資産と負債の総額が不明

・税金にたかる存在(レントシーカー)のために、負債がさらに膨れ上がる

・今後、国債・借換債発行があまりに巨額のため消化できず、国家予算が組めないという事態も予想される

・単なる増税ではプライマリバランス達成は不可能。「国債のデフォルト・国債保有者への100%課税」「ハイパーインフレで債務を洗い流す」という手段が取れないなら、IMF(アメリカ)による破綻処理が待っている

(要約文は小職によるものです)

 

・大筋で指摘の通りと思います。財政資料について、事実誤認はないようです。

・財政の約半分を借金で賄うフロー、国債残高のGDP比が世界最大というストック、いずれも異常です。

・現在、ドーマー条件が満たされていない(名目成長率<名目金利)ので、数学的に破綻は避けられません。(といってインフレ誘導を行っても、狙い通りに「名目金利<インフレ率」となる保証はありません。名目金利=期待成長率+期待インフレ率+リスクプレミアム)

・国債残高の対GDP比の破綻限界ラインは明確には存在しませんが、200%~300%の間ではないでしょうか。国債発行残高をこれ以上増やす余地はありません。日本人がこれ以上国公債を買うと言う保証はないのです。

・国家財政の建て直しのためには、緊縮財政です。しかし、それは需要の冷え込みと恐慌を生む可能性もあります。

・この書籍に対する批判として、「円をどんどん刷ればいい」という意見もあるようです。しかし、ヘリコプターマネー・減税はある程度の景気拡大効果はありますが、政府・日銀を連結したバランスシートは悪化し、利払い負担も増加することから、財政を破綻させるのを早めます。しかも、負債GDP比率が非常に高く、短期の負債が多い状態でインフレにするというのは諸刃の剣です。インフレを抑制するためには、金利を物価上昇率以上に上げる必要があるが、そうすると利払い負担による資金繰りのショートが発生し、「国家財政破綻」になります。 

長くなりました。一言で言うと「財政破綻はあと数年で来る可能性が高い。しかし、クラッシュが来るのか、じわじわ衰退するのかは分からない」ということになります。6:27 2016/02/036:27 2016/02/03

http://gijutsu.exblog.jp/1825821

 


引用下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2 

effectmangt   effectmangt

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか・第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景・平成28年1月26日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-28126-6e43.html

 16:46 2016/01/26


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4 12件のカスタマーレビュー

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-5-44-12-3881.html

9:36 2016/01/26 


2016年1月23日 (土)第2次世界大戦の敗北により、人心・国土とも荒廃したドイツ。その復興を担ったのが、73歳で首相に就任、14年間その座にあったアデナウアーである。戦前、ケルン市長として活躍した彼だが、ナチに迫害され引退。戦後、保守政党を率い、「復古」「反動」のレッテルを貼られながらも、常 著書に『ドイツの憂鬱』、『新生ドイツの挑戦』(丸善ライブラリー)、『あっぱれ技術大国ドイツ』、『ドイツ病に学べ』『住まなきゃわからないドイツ』『びっくり先進国ドイツ』『顔のない男・東ドイツ最強スパイの栄光と挫折』(以上、新潮社)など。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/27314-5f56.html

14:54 2016/01/23


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4   12件のカスタマーレビュー


世界最高レベルの社会保障制度を整え、食料もエネルギーも自活、世界でもっとも民主主義が進んでいる国、デンマーク。「共生」の政策理念の基盤となる国の歴史と国民の姿を通して、年金・雇用・貧困・格差・「愛国心」・環境・エネルギー・食料など問題の山積する日本社会を見つめ直す。  

・6・国際性は国土が狭く天然資源が無いからこそ育った・75頁・


第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景

・1・何百年もドイツと国境をめぐって争ってきた・77頁・


・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・3・何百年も国土の争奪戦が繰り返された・94頁・

・4・北欧三国の王家は親戚関係にある・99頁・

第5章 農奴が下支えした中世のデンマーク社会



第4章・84頁・ここまで16/1/27 9時3分9秒・

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・中央政府になびかない国民性・

さて、1,250年頃のデンマークの人口は約80万人といわれ、各地に集落をつくって散在していました。王は各種の法律を出して国家統一を進めますが、ユトランド半島では、地方の有力豪農がその領地を統治していました。ユトランド半島に住む人々の自律性は高く、王権には服従しない地方気質が育っていきます。

中央政府は1,241年、フェン島と南北ユトランド半島に適用する「ユトランド法」、シェーランド島は「エリック・シェーランド法」、東部には「スーコンスク法」を公布、その他の地域には「教会法」などを適用して、統一国家化や地方への支配権の強化を進めていきますが、デンマーク全土をカバーする法律が公布されたのは、クリスチャン5世(在位1,670~99年)が国民の人権、宗教、通商などを定めた「クリスチャン5世のデンマーク法」(1,683年)でした(127頁参照)。

2007年1月1日からデンマークの行政システムは、国の下に5つの地方行政区(日本の県に相当する)と98の市町村が置かれる形に再編成されましたが、それ以前は13の地方行政区と271の市町村で構成されていました。このように13の県を5つの県に大幅縮小したのは、これまで県で取り扱っていた社会福祉や教育などの業務を市町村へ移管することで、住民と行政の距離を短くするという制度設計の変更に伴うものでした。84・


85頁・

デンマークではできるだけ住民に近いところで行政が行われるというベクトルが働いているようです。

今日においてもデンマーク人は中央権力に迎合しない国民性を持っています。これは、国土が半島と点在する島で構成されているという地理的な事情から、地方の独立性が高く歴史的に中央集権国家の体制が発達しなかったためと考えられています。

・王権と神権・市民権が衝突して、王が譲歩していった・


1,215年、イギリスでは「マグナ・カルタ(大憲章)」(ラテン語でマグナは偉大な、カルタは憲章、契約書の意味)が公布されています。「マグナ・カルタ」は「イギリスの憲法の土台となった文書。封建貴族たちが、ジョン王の不法な政治に抵抗して承認を強制したもの」(「広辞苑」)で、国王の権力を限定する63カ条からなる条項でした。

とくに重要な項目は、「教会が王の支配から自由であると宣言」(第1条)、「王の徴税権を制限」(第12条、王家は戦争に際して戦争協力金などの名目で税金を集めていた)、「自由市は公益の自由を持ち、自らの権限で関税を決める権限の規定」(第13条)、「議会招集の規定」(第14条)、「市民は法から裁判によらなければ、自由や生命、財産を犯されない」(第38条)、など、教会や市民に対する王権の行使を制限する性格を持った文書でした。


この「マグナ・カルタ」の条項を改めて見ると、民主主義の基本原則が織り込まれていることに気付きます。当時は、「王権神授説」あるいは「帝王神授説」と言う「君主の権力は神から授けられたものであり、人民に反抗の権利はないとする説」(広辞苑)が信じられていた時代であったため、負う(君主)の権力は絶対であり、国王は自分の思うように国を治めることができていたのでした。85・


86頁・その時代に「マグナ・カルタ」は王権の権力の制限を設け、権力行使の正当性の担保に教会・市民の承認を求めたのです。


「マグナ・カルタ」によって近代の民主主義の重要な原理である「法治主義」「議会主義」が提示されたのですが、実は、「マグナ・カルタ」の少し後に、同じような事件がデンマークでも起きています。

バルダマー・サイヤーの3番目の息子クリストファー1世(在位1,252年~59年)は、教会との権力争いが原因で暗殺されます。その王位を継承した息子のエアリック・クリッピング(在位1,259年~86年)は公開の力に屈し、戴冠式に際して国家の運営は教会の指令に基づくことを「確約」しました。


このクリッピング王が教会(市民)から確約させられた最も重要な原則は「いかなるものでも法律と判決なしに拘束すべきではない」というものでした。つまり、中央政府の王の権威と言えども「法律と判決」から自由ではないという近代法の原則の承認でした。86・


・首都コペンハーゲンに本社が無い・

この様に早くから王権と教会・市民の主張が衝突して、王権が規制されていたこと、また、半島と島で構成されている地理的条件もあって、強力な中央集権国家体制が発達しなかったデンマークには、産業界と国家との間に癒着の構造が生まれることがありませんでした。86・


87頁・

日本のように中央政府の関係者(政権政党、国家官僚など)と関連業者が親密な関係になり、例えば防衛庁の役人のトップが300回以上のゴルフ接待を受けたり、その奥さんの高級カラオケ店の遊興費まで業者に面倒を見てもらったというような、スキャンダラスな報道にはデンマークではお目にかからないのです。

業者と中央政府の役人たちとの日常生活的な密接な付き合いがありませんから、大企業でも首都コペンハーゲンに本社、本社工場を構えていません。たとえば、世界最大の風力発電機メーカーであるベスタス・ウインド・システム社も、玩具メーカーのレゴ社も、ポンプメーカーのグロンホース社も首都のコペンハーゲンに本社、工場を構えていません。それぞれ起業した地方都市に工場や事業所を持っています。


・地方都市が健全な国は、国全体が健全・


日本では大企業の多くは「東京本社」を開設していますが、純粋に企業経営を考えたら、世界で最も土地の高い場所に本社を置くのは不合理です。

そもそも東京のように一極集中の大都市は大変不合理で、不便な住環境で、人間の生赤津環境としても健康的なものではありません。東京や大阪など大都市に住む人たちのために、毎日何百台、何千台と言うトラックや鉄道で食料を供給しています。渋滞を重ねながら、膨大な人的エネルギーを使って食糧を供給することによって得られる生産性は当然マイナスです。87・


88頁・また、食糧を遠距離輸送・長距離間販売するために加工食品には、食料添加物、保存料の使用が不可欠になります。さらに大消費地に向けて大量流通する結果、売れ残った食品を目の前にして、製造業者、販売業者は材料の再加工、製造月日を付け替えて再出荷する誘惑にさいなまれます。食品偽装問題を解くカギもここら辺にありそうです。不健康な生活環境は、最終的には医療費の負担につながることを考えると、大都市集中型の国土利用は決して良い結果を生まないのです。


首都に本社を構えないことは、地方都市にとっても企業にとってもメリットがあります。土地の値上がりや通勤の渋滞が無く、国民経済の観点から見てもプラスです。日本では100万人くらいの地方都市が経済的・文化的に自立したシステムで成立していれば、人々の通勤・通学の距離はバスでせいぜい20分程度「職住接近」が実現します。それによって、労働力移動の省エネルギーが可能になり、通勤や通学のストレスも解消されます。食料の供給もいわゆる「地産地消」が実現します。


そのためには地方都市の農業を活性化、仕事を創りだすインフラ(動力用電力供給や通信回路)の整備が必要です。また、企業化が育つような教育や社会の仕組みを作る、長期的なプランが必要になります。88・


89頁・

・デンマークでは「天下り」を聞いたことが無い・

デンマークの企業が、コペンハーゲンに本社を構えないのは、雇用者の確保、不動産の確保などから経済的メリットがあるからですが、国内市場が小さいデンマークにとって、国内販売もさることながら国外販売を見出さなければならない事情もあり、コペンハーゲンを飛び越えてロンドン、パリが重要なのです。


・このような実利的な理由も考えられますが、そもそも「コペンハーゲン本社」を設ける必要が無いのです。日本の企業がこぞって東京本社を開設する理由は、政治家や官僚との連絡機関、利権調整の舞台として必要とされているように思えてなりません。


デンマークの産業界が官僚や政治家とどのように関わりを持ち、頼みごとをする度合いが日本と比較して多いのか少ないのかは判断できませんが、産業界には政治や行政とは密接な関係を持たないとする企業風土があるように思えます。また、行政や官僚は産業間の存続に関して「口を出さない」し、「出させない」仕組みになっています。

まず・1・を見てください。このデータを見ると、大半の企業が起業の運営の必要上、公共機関との接触を持っていることが分かります。89・


90頁・

調査対象293社の約9割の企業が少なくとも年一回、企業の運営の必要から公共機関と接触しており、企業の規模が大きいほど公共機関への接触が多いことが分かります。

一方、企業の政治家や官への接触の頻度については表・2・の通り、60%以上の会社で接触はほとんどなく、欧州議会議員や役人のとの接触となると80%以上の企業が「接触はほとんどしていない」と回答しています。だだし、業務に関係する関係官庁や委員会メンバー、地方自治の政治家や役人との接触は多くなっています。企業が多く接触する関係官庁や委員会のメンバー地方自治の政治家や役人との接触の理由は業界によって違いますが、とくに建設業界では、建築の許認可のために接触が多く、IT部門では一般的規制の確認のために接触が多くなっています。


デンマークの産業界と各レベルの行政機関との関係、企業と政治家や官僚との接触度合いは、程度の差があれ日本とは違いはないと思いますが、その質に大きな違いがあるように思います。確かなことは言えませんが、日本に見られる「天下り」と言う話をデンマークでは聞いたことがありません。


日本では、関連部署にいた役人を雇用することで、その役人の人脈を通じて会社の業績を上げるという手法が残っているようですが、デンマークでは聞いたことが無い企業と行政の間の風習です。


官僚が中心となって業界を指導する日本の「護送船団方式」の手法もデンマークではお目にかかったことがありません。日本の官僚が相変わらず「護送船団方式」を完全に投げ捨てないのは、国益を守るという反面、国家の指導に従う企業を優先する、そして官僚や役人が企業経営に影響を及ぼす余地を確保しておくことで「将来の就職先」つまり天下り先を囲い込んでいるように思えます。90・

91頁・下に続きます

引用2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html


8:51 2016/01/28


 



デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本–2006・2 ケンジステファンスズキ (著) 食料の外国依存からの脱却を・・・膨大な市場に参入を・215頁・ 水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・215頁・220・


引用


大崎町・混ぜればゴミ分ければ資源!住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル・・プラスチックごみの山が油田に変身

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/11/npo-dab6.html

https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/osaki04/default.asp

13:59 2015/11/19


池田和隆の斬鉄剣!!!第1次安倍政権崩壊の震源地だった男・タブー全開・権力と既得権益のブ厚い岩盤をブッタ切る!!元農林水産大臣秘書官。1967年生まれ・熊本県出身。「農林族議員のドン」と呼ばれた故松岡利勝元農林水産大臣の秘書を16年務め、国家権力や利権、国の意思決定の実態を内側から目撃し続けた知られざる重要人物。第1次安倍政権の崩壊も、実はこの男が震源地だったのだ!

http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-entry-947.html

 17:19 2016/03/1817:19 2016/03/18


 小林節 慶応大学名誉教授、長谷部恭男 早稲田大学法学学術院教授 「憲法と安保法制」① 2015.6.15

https://www.youtube.com/watch?v=PtXwyXTW12s

16:37 2016/03/18 


2015/05/30 「バブルは必ず弾ける、それは明日かもしれない」と断言する浜矩子氏、空前の官製相場で沸きに沸く株式市場、しかし…! 岩上安身が「アホノミクス恐慌」の危険性について訊く

https://www.youtube.com/watch?v=WMM9vkcFlIU

16:09 2016/03/18 


膨大な市場に参入を・215頁・


平成28年2月13日 土曜日ここまで」


では、エネルギー分野に目を移してみましょう。表・7・を見てください。世界における風力発電機の導入実績と2005年における見込みですが、これから先、風力発電は拡大の一途を歩もうとしています。先進国では環境に配慮した電力供給が、後進国ではすぐに欲しい電力減として注目されているからです。また、自前のエネルギー源として大きな利点があります。

たとえば、2001年末現在、ドイツでは設備量で約880万キロワット、一万台以上の風力発電機が稼働しています。ドイツの風力発電増設計画によると、陸内に2005年まで約1万3000台の風力発電機を設置し、それによって電力消費量の約5%に当たる227億キロワット/時を賄う計画が出されています。風力発電所の建設場所も、デンマークと同様、陸内から海へ移行させる計画が出され、2030年までに2500万キロワットの風力発電設備を導入し、陸内と海上を合わせて電力消費量の21~25%に当たる約950億キロワット/時を風力発電で賄う壮大な計画があります。その裏には、2021年を目標に19ヵ所で稼働中の原子力発電所全部を稼働停止にするという国策が出され、その代替発電設備の一つとして風力発電所の増設が考えられているのです。

この世界の風力発電の需要に対し、誰が風力発電機を供給していけるでしょうか。現在、世界中の風力発電機の約半分はデンマーク製ですが、今後もデンマークがその需要に応えられるのでしょうか。216・


217頁・デンマークで風力発電に従事している従業員は約2万人に達し、すでに人手不足が言われています。風力発電所は2005年までに約三倍の設備量が見込まれています。ヨーロッパでは特にフランスが導入に力を入れており、2005年までに200万キロワットの設備導入を見込んでいます。アジア諸国で増設が期待される市場は日本と中国です。以前から力を入れているドイツ、デンマークでは、風力発電の設置場所を陸内から海上に移しつつあり、巨大なドイツの「洋上ウインドファーム」の建設案を見ると、「風力発電は当てにならない」物から本格的「発電所」へのイメージがわいてきます。

2020年における世界の電力供給の約10%は風力勝電で賄われ、風力発電業の雇用人口は約170万に達し、風力発電の売上額は約8兆円に達するだろうと欧州のメーカーは予測しています。ちなみにデンマークの風力発電機メーカーの売上高は2000年の135億クローネから2001年は200億クローネ(約3000億円)に達しています。


このような状況にある風力発電産業に日本が積極的に算入し、国内に雇用を確保しながら、風力発電機を世界に供給する輸出国になれば、エネルギー分野でも大きな国際貢献ができるでしょう。


洋上風力発電機には2~5メガワットクラスの大型風力発電機の開発が要求され、すでにデンマーク製の2メガワットクラスの風力発電機が設置されて、これから先、3メガ、5メガワットの超大型風力発電機の需要が増え、どこのメーカーがその風力発電機を供給するかが興味のあるところです。ただし日本には、大型風力発電はヨーロッパのメーカーに任せ、200キロワットから600キロワットの中型風力発電を開発することを勧めたいと思います。217・


日本の電気料金が高い理由には、原発など発電所の建設費、山間部での送電設備、燃料調達費、離島の発電設備などの高負担などさまざまな原因が挙げられます。すぐにでも研究開発に取り掛かり、短時間で導入できる課題としては、離島などでのハイブリッド型風力発電(風力発電機とディーゼル発電機)の導入です。離島に発電設備を整えることはもともと割高ですが、とくに燃料調達に費用がかかる離島では一キロワット/時当たりの発電単価が80円だという話を聞いた記憶があります。

風力発電機は、離島にある重機との関係から、出力200キロワットから600キロワットクラスの開発が適当でしょう。このクラスの風力発電機の開発からヨーロッパのメーカーが撤退したため、誰かが実用機を作る必要があります。218・


219頁・

日本は50ヘルツと60ヘルツの発電設備に関する技術を持っており、世界中に適用できるハイブリット型を開発できると思います。

ハイブリット型発電機は世界中が求めている発電機器です。この分野に参入するためにはまず、国内でディーゼル発電機に頼っている島の数をカウントし、それぞれの島の風状況調査、ディーゼル発電機の出力などを調べる国内の「可能性調査」が必要で、また国際市場に参入するために国際的な「可能性調査」を行う必要もあります。国内外のデータを集めることでプロジェクトの規模が見えてくるし、また後進国援助のプロジェクトとして使える機器の台数が把握できます。


国内において、風力発電を導入する際、さまざまな法律面での問題が出てきます。とくに離島、海岸線になりますと、必ずと言ってよいほど「自然公園法」の抵触が問題になります。「自然公園法」は「優れた自然の風景地を保護するとともに、その増進を図り、もって国民の保険・休養及び教化に資することを目的とする」(第1条)と書いています。

風力発電が自然エネルギー、地球温暖化、環境問題に関する教科・啓発の施設であることは、風力発電を町として導入した山形県立川町への全国からの研修視察の多さを見れば、社会教育的な施設としての側面を持っていることがうかがえます。219・


220頁・「自然公園法」によって一律に風力発電の立地を禁止するのではなく、「すぐれた自然の風景地を保護する」目的と「強化」を両立する可能性が検討されるべきでしょう。個々のケースで、最も身近な市町村レベルで討議されるべきだと思います。220・平成28年2月13日(土)


山林資源を循環的に利用する・220頁・平成28年2月13日 土曜日・

日本の国土面積の66・5%に当たる約25万㌔平方メートルが森林面積です。日本では森林資源のエネルギー化の努力が見られません。森林資源が少ないデンマークでさえ、家具工場から出る木材廃物を利用した固形燃料、ペレットで成功している実例があります。森林資源が豊富な日本では、森林利用に関する技術開発(木材別のカロリー計算をもとにした植林計画と実施計画など)、伐採・製材に関する機会の開発、木質バイオマスのガス化技術の開発とそれを基にしたコージェネ技術の開発などのよって、雇用を確保し、エネルギー自給を高め、世界のエネルギー資源の公平な分配に寄与し、さらにその技術とノウハウを諸外国へ供給することで、経済大国の役目を果たせると思います。220・


 

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・平成28年2月13日 土曜日

日本の供給電圧は世界の中で最も低く、電気料金は世界中で最も高額です(表・8・)。デンマークやドイツでは一般家庭に配電している電圧は400ボルトですが、日本は100ボルトであるため、農産加工機械のように高電圧を必要とする電動モーターが使用できないこと、使えたとしても高い電力料金を支払うため、その分生産者価格が高くなります。産業のコメと言われる電気の電圧が低く、料金が高いというのは、その国で付加価値の少ない物を生産するのには大変不利です。余り指摘されないようですが、日本農業が海外農産物と競合できない理由の一つとして、電力問題があることがもっと強調されてしかるべきだと思います。


 





デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本–2006・2 ケンジステファンスズキ (著) 食料の外国依存からの脱却を・206頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/20062-8a0d.html

17:31 2016/02/12



引用


水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・


平成28年2月13日(土)


日本の国土面積は37万7800㌔平方メートルですが、農用地の割合が毎年減ってきています。たとえば1990年の統計では農用地面積が524万㌶(1

K㎡=100ha)あったのに対し、97年では495万㌶に減っています。210・


211頁・また、農用地とともに、作付面積も毎年減り、農用地の利用率は75年の103・3%から98年には94・1%となり、農用地の約29万㌶は耕作されていないと行く計算になります。この結果、当然のことながら、米を含めてすべての農産物の生産量が減りました。


とくに生産が激減した農産物は果物で、1985年の約575万㌧から98年には約400万㌧に生産が落ち、一方で国内消費量が増えたため、輸入量は85年の約190万㌧から98年には410万㌧と倍増しました。

また、肉類の生産量は98年で約300万㌧で、85年に比べて約13%も減少しています。ただし、鶏卵と牛乳、乳製品の生産は伸びています。日本国内では家畜の糞尿処理問題が起きています。つまり、農用地の耕作面積が減る一方で、鶏、牛の飼育頭数が増え、この結果、外国からの家畜飼料が増加し、糞尿は国内に残ります(表6参照)。


成牛一頭当たりの糞尿量は一日約50リットル、母豚の場合一日当たり、1~10リットルの糞尿を排出すると計算され、家畜の糞尿量は産業廃棄物の約23%に当たる年約9150万(1999年)に上ります(環境省廃棄物統計)。この結果、家畜の糞尿に起因する窒素負荷が欧州連合における最終上限目標の年間一ヘクタール当たり170㌔の窒素を超えている県が日本に19か所もあり、宮崎県のように欧州連合の最終上限目標の三倍に達している県もあります。211・


212頁・

家畜の糞尿処理の規制に関する日本の法律には、「廃棄物の処理及び掃除及び清掃に関する法律」「水質汚濁防止法」「悪臭防止法」などがあり、もちろんのうちに無制限に家畜の糞尿を投入することはできませんが、たとえば「水質汚濁防止法」(第2条5項)で「この法律において排水とは、特定施設を設置する工場又は事業場から公共用水域に排出される水を言う」として、家畜業者が特定施設または工場に該当しない場合はこの法律は適用されません。

「特定施設」になる畜産の規模は、一日当たり50立方メートル以上の糞尿を排出する畜産業者で、成牛換算で1000頭、母豚換算で少なくとも5000頭の豚を飼っている農家がそれに当たります。日本の農家でこれだけの数の牛や豚を飼っている農家は全体の1%にも達していないと言われています。

悪臭、水質汚濁、土壌汚染、騒音、虫害など畜産のトラブルがなかなか減らないのは、糞尿処理が解決しない結果だと考えられます。この問題を解決する一つの方法が、デンマークの例で紹介したバイオガスシステムだと私は思っています。212・


213頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

平成28年2月13日 土曜日

日本農業の採算性を向上させることで食料自給率の向上を促し、同時に畜産糞尿に起因する問題を解決するためには、家畜糞尿をバイオガスの原料としてエネルギー利用し、肥料として循環利用するシステムをつくることにあると私は考えています。

そのために農業地域では次のような二種類の「地域可能性調査」を行って家畜糞尿利用をもとにした循環型農業システムの可能性を探ってみてはどうでしょうか。

・・可能性調査・1・・採算性に関する調査・・

・どのような農産品が作られているか

・農業経営は採算が採れているか

・なぜ採算が採れないのか

・農業ではどのような肥料を使用しているか

・畜産糞尿を堆肥化した場合、どのような方法で農家に供給するか

・堆肥運搬用の専用車の導入の可能性はあるか

・堆肥化プラントの建設・運営には金融機関の融資が受けられるか

・国または地方自治体からの補助が受けられるか

・堆肥供給会社をつくる場合、その会社は株式会社形態にするか、協同組合方式を採用するか、その運営・管理は誰がするか

・堆肥の価格はどう設定するかなど・213・


214頁・

・・可能性調査・2・・バイオガスプラント導入に可能性調査・・

・デンマーク方式のバイオガスの生産とそのガスを利用したコージェネ(熱電併給)の採用は出来ないか

・自家発電設備として、三相交流の400ボルトの発電機が利用できないか

・電力の農産品の加工あるいは、地域の産業活性の動力源として利用法はあるか

・発生する温水を温室の熱量として利用できるか、栽培品目は何か

・残渣のスラリー(液肥)を肥料に加工販売できないか

・肥料工場を協同組合方式で運営することはできないか


この調査は畜産農家を中心に10以内の範囲で行います。もちろん「可能性調査」の項目はそれぞれの地域の実情に合わせて作り替えてください。農業を核にしてどんな地域をつくっていくのかビジョンを話し合いながら、調査項目を作っていきましょう。出来る限り多くの人々に「可能性調査」に参加してもらうために、先ほど紹介した市町村レベルの「コンセンサス会議」の議題として取り上げることが効果的です。長い時間をかけて解決しなければならない問題なので、農業関係者、社会人以外に中学生、高校生、大学生の参加が望ましいです。

地域が問題を考え、地域で解決して人材を育てていきましょう。地域が抱える問題を解決できる技術や社会システムはもう用意されています。国の予算や地方自治体のお金の使い方、地域住民の合意形態のシステムさえ変えさえすれば、地域が抱える問題の解決は困難ではありますが、不可能ではないのです。214・


膨大な市場に参入を・・平成28年2月13日

 


食料の国外依存主義からの脱却を・


206頁・平成28年2月12日・

日本の経済規模は世界で二番目です。国際貿易収支は何年も大幅な黒字を計上し、かつ外貨の準備高は41兆5000億円(2002年)と多額です。しかし一方では、食料・エネルギーの自給問題、失業問題、財政問題などを抱えています。


幸い、国際収支は黒字、外貨の蓄えがあるため、食料も購入できるお金があり、「食料の国内生産は高くつくので、輸入した方が安い。エネルギーも多額の外貨があるので、外国から調達した方が面倒がなくて良い」と言う主張をする慈雨県もありますが、こうした主張からは雇用の確保(失業問題)、財政問題は解決されていませんし、「自分だけ、わが国だけ」という狭い視点から、食料をカネで買い続ける政策では地球環境問題は解決されないところまで来ています。


経済力にまかせて世界中から食料を買い集めることは、有限な資源の公平な分配を損なう行為なのです。その結果、富める層と貧民層の二極化が世界の至る所で現れてきています。2001年9月11日、世界貿易センタービルへのテロは、富める国アメリカへの抗議・報復行動、戦闘機も戦車も食料さえ十分に変えない貧しい人々が選択した正当な行為である、と考えている人々がかなりいることを思うと、地球上の資源の分配への公平性の問題が今後ますます国際政治の課題になっていくでしょう。206・


207頁・2001年現在、世界中に上または栄養不良の状態で生きている人々が8億人以上いると言われています。また、一日当たり1・08ドルしか持たない人々を辺根者と定義していますが、表1のように世界人口の約四分の一が個の貧困者なのです。


1996年のFAO(国連食糧農業機関)の国際会議では、2015年を目標に上または栄養不良の人口を半分に減らす宣言をしていますが、会議後五年たった現在、残念ながらこの目標値に対する改善策が進んでいないと報道されています(2001年10月16日付のユーランドポスト)。


現在の世界人口は約60億人ですが、この人口が生きるために必要な耕作面積は135億㌶と推定される一方、地球上で耕作している面積は115億㌶と言われ、現在の人口では20億㌶の耕地が足りないという指摘もあります。さらに専門家の間で、近年の不安定な気候は地球温暖化の影響であると指摘され、農作物の収穫に大きな影響を与えています。2001年、デンマークでは収穫時期に雨降りが続き、私の知り合いの農家でも収穫を取り止めたところが少なからずいました。207・

208頁・ここまで平成28年2月12日


世界各地で砂漠化が進行し、農地を放棄せざるを得ず飢餓難民に陥る人々が多数出現しています。また、飢餓難民が戦争によって生み出されています。難民は新たな紛争の原因にもなって、政治難民、戦争難民、環境難民を連鎖的に生み出していきます。難民と化した人々は生活の安定を求めて、先進国、とくにヨーロッパ諸国に流入しています。


2002年1月31日付けの国連統計によると、約57万人の政治難民が先進国への入国申請をしていますが、約80%がヨーロッパ諸国への亡命を希望しています。このような世界の動きの中で、世界の経済大国である日本の果たせる役割は、大いにあると思います。食料の自給率の大幅アップに目標を置き、それに必要な農漁業の振興策を採用することが必要です。これらによって国内の失業問題や世界の食料事情の改善、地球環境問題の解決に貢献できると思います。208・


・平成28年2月13日 土曜日

水資源の公平な分配を・208頁・


日本の食料自給の向上は、世界の食料事情の改善にとどまりません。水資源の公平な分配に繫がります。食料生産には、多量の水が必要なことはよく知られていますが、食料を輸入することは、その土地の水も一緒に買い上げていることになるのです。日本が一年間に輸入している穀物を生産するために、どれだけの水を必要としているかが分かれば、日本で食料を自給する大きな意味が理解出来ます。1985年から1998年における食糧輸入量の推移(「日本統計年鑑」2001年)を参考に、小麦、大麦、豆類を生産するために必要な水量を計算してみましょう。208・


209頁・表2を見てください。小麦、大麦、豆類の生産に必要な水の量を示したもので、表3は日本の穀類輸入量とそれの水換算量です。

1998年、日本が輸入した小麦の量が567万㌧を生産するために34億立方メートルの水が使われていますが、この量は大阪市の年間給水量(約5億3400立方メートル)の約六年分に匹敵します。また、98年に輸入した小麦、大麦、豆類の穀類三種類の生産に約90億立方メートルの水が必要だったのです。今世界では清潔な水が欠乏しているため、たくさんの人々が死亡していることはすでにご存知の通りです。209・


 

エネルギー消費は公平性が重要・

209頁・平成28年2月13日(土)

エネルギーの自給を高める理由は、食料と同様、エネルギー資源は有限であることから、世界の人々と分配し合って利用しなければならないからです。209・


210頁・

表4で見るとおり、1971年から今日にいたる、日本人の一次エネルギーの消費量は高度経済成長の影響だと思いますが、他の先進国に比べ増大しています。この量を減らすよう努力することで世界に貢献できるのではないでしょうか。

表5を見てください。高度経済成長の結果、この期間における日本の二酸化炭素(CO2)の排出量はアメリカ、イギリス、ドイツに比べ著しく伸びていますイギリス、ドイツにおける二酸化炭素の排出量の伸び率はマイナス成長になぅているのに比べ、日本における二酸化炭素の排出量は極端に増えています。

専門家の間で地球の温暖化が確実に始まっていると報告され、その原因は化石燃料消費による二酸化炭素の放出であると言われている現在、その削減に協力するのが、日本を含めた先進国の役割だと思います。210・


ここまで・

 

こまで・

 

 

 


第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日・・国のあり方を国民が考える・203頁・


「デンマークはわずか535万人の人口だから…」と言う話をよく聞きます。たしかに、国の規模が小さいと、国家運営は楽かもしれません。国家の運営のあり方を語る場合、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、当然、国土の規模、人口は前提条件になりますが、それ以外のすべての条件を踏まえたうえでなお、最も重要な要件は、その国に住む人々が「国のあるべき姿をどう考えているか」と言うことだと思います。たとえば、北海道の国土面積は8万3000㌔平方メートルでデンマークの約2倍、人口はデンマークより約35万人多い570万人です。デンマークは国家で、北海道は地方自治体ですから、直接比較することはできませんが、少なくとも面積と人口だけで比較しますと、北海道の人々とはデンマーク人以上の生活ができる条件を十分持っているはずです。

デンマークの国の運営はデンマークの置かれた状況のもとにして創られたものであり、日本の国は日本が置かれた状況を踏まえて、創られて行かなければならないと思います。日本の置かれた状況を改善するためにはどのような施策が必要なのか、いくつかの提案をしてみたいと思います。203・


204頁・


「コンセンサス会議」を提唱する・

204頁・平成28年2月12日 金曜日


2002年1月に訪日した際、たまたまテレビの実況中継で中学生、高校生、社会人の県代表による全国マラソン大会を観戦しました。各県の中学生、高校生が県の代表として、他県の代表と競争している姿を見て、大変感銘を受けました。選手たちは、県の代表者であるという自覚を持って走っていると私には感じられました。


このような全国規模のマラソン大会があるなら、中学、高校、大学生、社会人を含めた「コンセンサス会議」(意見の一致、合意を見出す会議)が開催できると思いました。これは奇抜なアイデアではなく、すでにデンマークや諸外国でも行われています。私の提唱している「コンセンサス会議」は、市町村都道府県のレベルで開催し、その自治体の抱える問題を市民レベルで討論し、解決の方法を提起するための市民代表による会議です。


会議の構成員は、市町村レベルでの開催回数は年に二回、出席者人数は中学生五名、高校生五名、大学生を含めた社会人五名計15名程度として、出席者は公募します。構成メンバーに中学生、高校生を加えるのは、彼らに社会の構成人であることを自覚してもらうこと、「国家・社会の形成者として」育ってもらうためです。市町村レベルの会議は市町村役場が主催し、会場も市役所、町の集会施設を利用したらよいと思います。


県・市・町・村のレベルでそれぞれ取り上げられる議題はそれぞれ違ってくると思いますが、次のような条件を満たすように心がけたらよいと思います。204・


205頁・

・具体的な社会問題であること

・意見の対立があること(利害関係が存在するもの)

・社会的に解決方法が示される必要のある問題であること


例えば廃棄物処理の問題、地域における食糧・エネルギー供給の問題、水・大気汚染の問題、失業問題、高齢者の介護問題、自治体の財政問題など、その地域で生活をするうえで不可欠な条件で、個人の努力では解決できない問題が挙げられるべきでしょう。自分たちの生活する地域で、今何が一番問題なのかを話し合う中で問題点を絞り込まれていきますが、もし、解決の方向性の一致を見た場合、どのように実行に移していくか、コンセンサス会議で協議するべき課題でしょう。


コンセンサス会議は、市民のおける責任感と行動力を育て、それがこれからの国づくりに役立つと思います。これからの地域の問題を具体的に解決していく時間と能力、その問題の当事者になるのは、間違いなく10年後の中学生であり、五年後の高校生なのです。私たちを取り巻く状況は常に変化しています。時代に併せた対策を取るためには、その時代の状況をまえ判断する能力を若者の中から育てていくことが必要なのです。


日本の国会議員選出の投票率の低さは、国民と中央政治との距離が余りにも離れているためだと私は考えています。日本人の多くは「自分の投票で政治は変わらない・変えられない」と思っているのではないでしょうか。根幹の国づくりをしている、その意思決定をしている中央政府の選挙に過半数そこそこの人しか投票しないのは、実はとても重大な政治的な欠落なのです。

「自分」と国との間に大きいと感じるのは、「自分」と言う個人の希望と国のあり方の関係が見えてないためではないでしょうか。205・


206頁・個人の希望と国のあり方を関連付けて考えられない弱点は、義務教育の中で必要な政治教育・民主主義の原理を教えられていないためだとは考えられないでしょうか。206・


ここまで

ここまで

ここまで


 

 

このようにデンマークという国自然エネルギー先進国・・・15歳から税金を自己申告している国民なので、国家予算の使い道、それを決める政治に対する興味と関心は非常に高く、国会議員選挙の投票率は80%を下回るということはありません。自分が納めた税金は教育や福祉・社会保障に多く当てられるべきだと考える国民が多く、政府が最終的に税金の使途と管理に責任を負うべきだと考えています。49頁から・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-13bf.html

6:11 2016/02/12 


第1章・デンマークという国・アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁42・平成28年2月10日 水曜日国家予算の約43%が社会保障と福祉に使われ、保健費、教育費を含めると国民の生活に密接に関連る予算総額は64%になっています。そして借金の返済分は10%以下です。つまり、1800年代の国家予算と福祉国家と言われる今日のデンマークの国家予算を比較すると、国民を大切にする政策に転換したことが読み取れます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/14028210-ccc1.html

8:31 2016/02/10 


グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁から平成28年2月9日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/262829-9a82.html

16:00 2016/02/09 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」・・・第1章・デンマークという国・国土は氷河の置き土産・13頁・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/113-80de.html

6:28 2016/02/09 


教育の機会均等・143頁・例えば、新たな資格を得たい人、転職のために別な資格を得たい人たちは、職業訓練所、夜間に開校している大学に入ります。製造業の中堅幹部あるいは経営陣の学歴を見ると、工業大学で機械技師、電気技師の資格を取得した後、数年してから夜間開校している商業大学で四、五年間、経済学の勉強をしている人が多数います。エンジニアとしての学歴の上に商学士の卒業資格を取得するものです。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/143-e5fc.html

9:07 2016/02/07 


普通高校の数理学科を卒業するためには、一五教科の筆記試験と口頭試問において全教科平均で13万点のうち六点以上の成績を採り、三年間を通じて提出する約一五〇本のレポート全部に六点以上の平均点を取る必要があります。高等学校の卒業資格試験で、13万点のうち平均点が10点あれば、どこの大学のどの学部にも無条件では入学できます。高校卒業試験の成績がそのまま大学入学資格になり、大学卒業資格は確実な国家資格でもあるわけです。140,

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/140-49aa.html

5:59 2016/02/07


宮脇 昭氏×山田 英生対談・地球温暖化、森林破壊、砂漠化・・・。地球規模で広がる環境破壊の影が、私たちの周辺にも忍び寄っています。 経済効率優先の自然開発と都市型ライフスタイルが招いた地球の危機。 「ミツバチの飛び交う自然が失われたら人間は、もう生きて行けません」と語る山田代表、一方、「生態系学的な脚本で緑復活を」と呼びかける宮脇さん。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-dd59.html

10:13 2016/02/06


第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会・平成28年2月6日 土曜日・市民が育ててきた環境産業・136頁・再生可能エネルギー源について、とりわけデンマークで取り組まれている風力発電の歴史と現状、バイオ学の利用、廃棄物発電のステムを紹介してきましたが、この章では北海道の約半分の国土面積しかなく、近年になって北海の石油の採掘が可能になったとしても

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/72826-7048.html

9:53 2016/02/06


みちのりホールディングス・松本順・路線バス運賃値下げ・混乗・混載・バス・みちのりホールディングス|メッセージ公共交通ネットワークの最適化 地域の観光産業への参画と貢献 環境適応型の新しい交通システムの確立 公共交通ネットワークの最適化

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/post-1850.html

16:09 2016/02/05 


第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・第10章・・「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。平成28年2月4日

17:02 2016/02/05平成28年2月4日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/2824-95e9.html

15:13 2016/02/04 


2016年の内外情勢を展望する~東京財団研究員討論会(国内問題)

https://www.youtube.com/watch?v=mYjNsIZ7-ik&utm_source=mailmaga_20160204&utm_medium=email

14:59 2016/02/04 


ほめることで、すべてが好転するという成果があらわれたことを、同志社大学・政策学部教授の太田肇教授に共同研究して頂いていますが、「ほめ達!」理論もきちんと、後付けで証明されているのです。見習おう。  GDP4%の日本農業は自動車産業を超える (講談社+α新書) 新書 –

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/gdp4-5e99.html

17:52 2016/02/03 


第8章・デンマークという国の政治・国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられないものでしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。平成28年2月3日 水曜日

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/82823-0abe.html

17:45 2016/02/03 


デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006/2 ケンジステファンスズキ (著) 資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/02/20062-a299.html

15:42 2016/02/03

 

第10章・借金の残さないデンマーク・ツケを残す日本・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/post-cced.html

6:22 2016/01/30 


ここまでいれた・2016年1月30日 (土)?「名古屋地域委員会」 名古屋地域委員会 ・・・・・   内田 良子(うちだ りょうこ、1942年 - )は、日本の心理カウンセラー

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/1942---0848.html

http://www.city.nagoya.jp/

http://www.city.nagoya.jp/mayor/category/359-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html

5:17 2016/01/30 


河村たかし 名古屋市長 2010.4.14

https://www.youtube.com/watch?v=0AqrDtHdLh0

15:34 2016/01/29

河村たかし名古屋市長報道番組出演3/3

https://www.youtube.com/watch?v=GsBz8t6BArs

15:13 2016/01/29

下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29 


2016年1月29日 (金)この例のようにデンマークと言う国では国民の意思が政治に直接反映するシステムが出来上がっています。「国家運営」に国民1人一人が参加しているという実感が持てる国になっています。こうした意識の形成に学校教育が大きな役割を果たしています。166・第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること・平成28年1月29日・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/9-28129-72e2.html

8:27 2016/01/29 


2016年1月28日 (木)第7章 福祉制度をつくり出したデンマーク・福祉を考えなかった日本・平成28年1月28日 木曜日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/7-28128-deb6.html

11:09 2016/01/28 


2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html

8:51 2016/01/28 

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/post-46fe.html

10:11 2016/01/27


3年前に自然養鶏を始めた・・・らの遺言 新書 – 2015129 倉本 聰 (著) 数多くの演劇やドラマ作品を通じて、自然環境の破壊や社会秩序の乱れについて警鐘を鳴らし続けている著者の最新エッセイ。貧しくはあったが光と幸せに満ちていた昭和の時代を、80歳になったのを機に自らの体験と独特の切り口でふりかえる。日本人は今後どのように生きていくべきかを考える上での指針となる一冊。全国自然養鶏会は中島正氏の著書「自然卵養鶏法」に共感し、循環農業の一環としての自然養鶏を確立すべく、情報交換や交流会を行っています。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/2015129-80-c9dc.html

8:40 2016/01/27  


下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


泰阜村在宅福祉事業の理念 行政の責任・使命 ・松島村長は在宅福祉を掲げ村長になったという事もあり、今もその方向は変わっておりません。出版した本は、村長が出した「安心の村は自律の村」などありますが、福祉に特化したものはないかと思われます。また何かございましたら何なりとお問い合わせください。 用件のみにて失礼します。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/02/post-52a3.html

15:24 2016/02/12


「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか・平成28年2月4日

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

 

分かりきったことですが、国や町を守るのは、その場所に住む国民・住民です。そのためには政治に携わる人、行政機関に勤める人は、その場所を守るための知恵と行動力が必要です。国や町を守るというのはどういうことなのでしょうか?この意味を知ることによって、日本がデンマークから学ぶものがあるかどうかの答えが自ずから見えてくると私には思います。

どの国に住んでいようと、人々は「豊かな生活」がしたいと願っています。たしかに人間の欲望には限度が無く、「豊かな生活」への考え方や思いの強さは様々だと思いますが、ごく普通の人々が求める「豊かな生活」とは、「自分の能力が生かされる職業を持ち、その収入によって家族の衣食住、教育費に困らない程度の生活」と定義してもよいと思います。「豊かな生活」を求める国民の要望に沿って、国や町の「かたち」が創られていくことが必要だと思います。それが真に守られるべき「国や町」です。193・

 

194頁・そして「豊かな生活」の中心はやはり、仕事が確保されることにあると私は思っています。人間は動物と違い、生きる意味を実感するために仕事が必要です。どのような種類の職業であろうが、その人が満足できる職業を選択できる、それを社会が保証することが豊かさの一つでしょう。

デンマーク入国一年半後、入学したコペンハーゲン大学でたくさんの印象深い学生や教授に出会いました。ある教授が国家経済理論の講義で「国家経営とは改定経済を大きくしたものである」と語ったことが今も記憶に残っています。「家庭における両親の役割は子供を育てて、その生活を守るために働くのだとすれば、政治家、役人は国を守り、国民を守る義務がある」と言う教授の信念は、国家観、行政に携わるものへの期待感を端的に表すものでした。

コペンハーゲン大学政治経済学部の卒業生はほとんどは中央官庁の役人や政治家になっていきますが、この教授の考え方は、デンマークと言う国のあり方を端的に表現していると思いました。そして、政治経済学部の教科書の半分は英語で書いたものを使い、授業はデンマーク語、一年生から経済理論の勉強が始まりましたが、唯一教養課程の科目でしかも必修だったのが、哲学の科目でした。なぜ哲学を勉強するのか、国の政治・行政官につくものには哲学が必要だという大学を営む国の信念からでした。

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

デンマークの政治の特徴は、次代の流れに合わせ、国民の「豊かな生活」への要望の満たすため、つねに政策の転換を図ってきたことにあると思います。194・

195頁・ここまで

1970年代の「オイルショック」を契機にしたエネルギーの自給政策への転換とその後の環境・エネルギー政策への展開がその典型と言ってよいでしょう。生きるうえで不可欠な安全な環境の保全とエネルギーの確保は国民一人ひとりの力で達成することは困難です。デンマーク人は政治を動かし、行政の手を借り、必要な政策を導入させることに成功したと言ってよいと思います。デンマークが導入した環境・エネルギー政策が今日、新しい産業を生み、新たな「豊かな生活」への道を開いています。

デンマークの過去10年間の統計を見ると、失業率は1990年の9・7%から2001年には4・8%と半減、貿易収支は1990年以降、98年を除き2000年に至るまで黒字を計上しています。2000年の貿易黒字額は約425億クローネで国民一人当たりに換算すると約8000クローネ(日本円で約12万円)の黒字になっています。国民総生産に占める政府債務額の割合は90年の約62%に対し、2001年は43%に減らしています。

国民に「豊かな生活」を保障するという政策を追求した結果、雇用が確保され、国際収支の問題もなく、国家財政もバランスが取れ、食料とエネルギーが確保され、社会保障制度も確立して「豊かな生活」が持続できる社会が形成されたということです。195・

ここまで

 

「日本の株だけは手を出すな」195頁・平成28年2月6日 土曜日・

「日本の株だけは手を出すな」という新聞記事(ユーランドポスト)が出たことがあります。この記事によると、日本経済は10年以上も不景気が続き、しかも

経済回復のシナリオが見えないし、その兆候も見えていないため、投資の対象としてはリスクが多すぎるというものでした。195・

196頁・

日本の現状は、国民が生きるうえで最低限必要な食料とエネルギーを国外に依存し、多額の債務を負い、しかも生産者人口が減り、高齢者数が増えています。

失業率は5・5%と言いますが、日本の失業者の定義は実態にそぐわないという指摘があり、今日、フリーターを含めた失業者数は1000万人にも上るとの声も聞こえてきています。もし、これが事実なら、日本の労働人口約6800万人に対し、約15%は定職がないか、全く仕事をしていないということになります。しかも、経済的理由を含め、40代の働き手が四年連続して一日平均85人も自殺しています。このような日本に投資するにはあまりにもリスクが大きいという主張は理解できます。例えば、次のような緊急の課題に対して、日本政府や国民は解決の方策を持っているのでしょうか。

・増え続ける失業者を減らすための雇用対策を元合わせているだろうか?

・食料とエネルギーの確保はどうしようとしているのか?

・増大する債務をどうやって減らそうとしているのか?

・生産人口が減る中で、高齢者をどのようにして介護していこうとしているのか?

日本はデンマークから学ぶものがあるか?その答えは、日本人が求める「豊かな生活」への処方せんを政治家、役人を含め、日本人が持っているかどうかにかかっていると思います。これらの課題を解決する道筋について、国民的合意形成ができているならば、時間はかかるかもしれませんが、日本は独自にこれらの改題を克服していくことでしょう。もし、解決への処方箋が見えてないというのであれば、デンマークに学ぶものがあると思います。196・ここまえ・

 

日本の教育は間違っていないか・197頁・平成二十八年二月六日・

デンマークで解決できたことが、日本ではなぜできないのか、この疑問に答えるためには、日本の教育の問題に触れる必要があると思います。デンマーク市民は「持続可能な社会形成」、私の理解では「限られた地球上の資源の中で、人類が継続して生存するための社会創り」への努力を積み重ねてきましたが、その行動力はデンマークの教育の中で育てられてきたと思います。

人間の行動力は教育によって育成されることを前提として話を進めますと、なぜ、デンマークでは「豊かな生活」の社会基盤の形成ができて、日本では出来ないのだろうかと言う疑問に至ります。

改めて日本の教育のあり方を検証する必要があるのではないかと思っています。

日本の教育の目的は「教育基本法」(第一条)で、「教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として、心理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身共に健康な国民の育成を期して行われなければならない」と規定しています。

ぜひ「教育基本法」「学校教育法」をお読みにいただきたいのですが、「学校教育法」では小学校の教育目標として、「郷土及び国家の現状と伝統について、正しい理解に導き、進んで国際協調の精神を養うこと」「日常生活に必要な衣、食、住、産業等について、基礎的な理解と技能を養うこと」を掲げています。

また、中学校では「小学校における教育の目標をなお充分に達成して、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと」197・

198頁・平成28年2月6日 土曜日・

高等学校では「社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること」を求め、しゃいいへの「健全な批判力」を養うためとしています。さらに、大学は「学術を中心として、広く知識を授けるとともに深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定めています。ここまえ

 

日本の学校教育の実体とその評価にまで言及することは、私の能力をはるかに超えるテーマですので差し控えますが、「教育基本法」「学校教育法」に掲げられた理念や目標が実際にどのように実現されているか、充分に普段のチェックがされているのでしょうか。日本では、法律や制度と実際の運用、理念と実際が掛け離れているのではないでしょうか。

 

「環境基本法」(1993年)には、「環境の保全について、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する政策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在および将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする」と書かれています。

日本の学校教育の目的も、掲げている理念や課題も、デンマークと大差はないと私には思えます。環境教育の目的も適切なものだと判断せざるを得ません。それにもかかわらず、日本では教育の効果が上がっていないと考えられているというのはどこに問題があるでしょうか。私の結論を先に述べますと、おそらく日本の学校行政は「教育基本法」や「学校教育法」に定められた理念や目的に沿って行われてこなかったことに原因があるのではないでしょうか。198・

ここまで

 

 

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

 

 

第11章・日本への私の提案

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

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9:22 2016/02/03

 

 

第8章・デンマークという国の政治・平成28年2月3日 水曜日

投票率は87%・151頁・

2001年11月20日に投票が行われた国会議員、県会議員、市町村議会の選挙では、有権者数は約400万人、国会議員選挙の投票率は87%でした。デンマークの国会議員選出の選挙への投票率が高いのは今始まったことではなく、デンマークの伝統と言っていいでしょう。例えば今から約25年前、1977年2月15日の総選挙は88・7%でした。

国政選挙、地方自治地選挙におけるこの高投票率は日本では考えられない者でしょう。この投票率の高さは、国民と政治の距離が極めて接近していることの一つの現れだと思います。この国民性は学校教育、とくに歴史教育の成果、家庭で政治が語られる機会の多さ、つねに国全体の問題を取り上げて国民的な論議を促しているマスコミなどが作り上げてきたものだと思います。とりわけ、報道の自由・言論の自由を憲法で保障されているマスコミ各社は、その立場を自ら鮮明にするために政治献金はしていないと聞いています。151・

152頁・ここまで平成28年2月3日

 

 

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

2001年の総選挙は、革新連立政権から保守政権に政権交代が起こりましたが、この選挙結果からデンマーク政治の二,三の特徴をあげてみたいと思います。

国会議員総勢179名(一院制。このうちグリーランドから二名、フェロー諸島から二名選出)の中で、デンマーク議会始まって以来、高校生(一九歳女性。デンマーク国民党)が当選し、また地方選でも一九歳の女性が当選しています。さらに地方選挙では、デンマーク第二の都市オーフス市に二九歳の女性市長が誕生し、ランダース市長に二五歳の男性が選出されました。

国会議員の平均年齢は二歳若返り四七歳になりました。日本では考えられないほどの若さでしょう。デンマークでは恒例の政治家では速いスピードで変化する世界の動きに対応できないとして、二〇代、三〇代の若者に国政への積極的参加を促しています。たとえば、政党には若い世代で組織されているグループが必ずあり、主に二〇代の政治家の卵が党内外で積極的に発言をしています。

五〇台を過ぎて大臣職を務める政治家は稀有で、議員の定年制あるいは多選禁止性の制限はないものの現国会議員のうち六〇歳以上の議員は一九名(約一〇・八%)しかいません。152・ここまで

 

難民・移民にも選挙権はある・152頁・平成28年2月4日 木曜日

デンマークは世界で紛争が起こるたびに発生する難民や移民を受け入れ、人口の七・四%が移民です。多くは旧ユーゴスラビア、トルコ、イギリス、スウェーデンのヨーロッパ諸国、アフリカのソマリア、レバノン、イラン、イラク、パキスタンなどからの流入者ですが、二〇〇一年現在、移民と難民の合計は約39万6000人(ちなみに二〇〇〇年現在、居住する日本国籍者は八八三名)になっています。152・

一五三頁・

このことを反映して、今回の総選挙では、11歳の時シリアから移民してきた元シリア人(社会自由党)、元パキスタン人(社会人民党)が国会議員に選出されています。デンマーク政府は、移民の文化、宗教などの背景を社会的に許容することで統合をはかっていますが、問題が無いわけではありません。

言葉ができないために仕事に就けないという社会的ハンディ、難民、移民による犯罪の増加、難民に支給される生活保護費の増大などが社会問題化しており、ヨーロッパ各国共通の悩みである移民問題にデンマークも直面していますが、「デンマークの政治は、デンマークに住む者の代表者で行われる」と言う基本原則は、一環として貫かれています。

国会議員選挙では、国籍がないと投票権も被選挙権もないのですが、地方議会への選挙権は、デンマーク国籍所持者以外では欧州諸国加盟国民とアイルランド、ノルウェー国籍所持者でデンマークに定住している一八歳以上の住民が対象になり、これ以外の国々の住民も三年以上デンマークに定住している一八歳以上の住民が投票できます。ここまで。

 

 

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・平成28年2月4日・

少し選挙制度の技術的な問題になりますが、デンマークでは小選挙区と比例代表制が併用されています。投票は小選挙区の候補者に投票するか、政党に投票するかします。この選挙方式には比例代表制を守りながら、選挙民と地元候補者との関係を保つことができる特徴があります。153・

一五四頁・

デンマークの選挙区制は、大きく分けて三つ(コペンハーゲンのある島、その他全島、ユトランド半島)に分けられ、この三つの区分をさらにコペンハーゲンのある島では三つ、その他全島七つ、ユトランド半島七つの大選挙区に区割りしています。この合計一七の大選挙区から四〇名は比例代表で選出され、この大選挙区が一〇三の小選挙区に区割りされて、そこから一三五名の議員が選出されます。

選挙権は一八歳以上のデンマーク国民に与えられ、被選挙権は地方、国会を問わず、選挙権と同じ一八歳以上です。国会議員の立候補者は、政党公認候補として出馬するか、最低一五〇名最大二〇〇名の推薦を得て立候補することができます。154・

 

二四回目の政権交代・154頁・平成28年2月4日・

デンマークの政権は、一九九三年以来、社会民主党と社会自由党の連立政権が担ってきました。

社会民主党の創立は一八七一年と古く、自由党に次ぐ大政党で、国民一人ひとりが共同社会の中で責任を持ち、自己の人生を自由に選択できる社会の実現を目標に、民主的社会主義を党是とにしています。もう一方の社会自由主義党は、一九〇一年自由党から離脱したメンバーによって創立された政党で、国さあい政党ともよばれ、公共と市場経済を基盤に人民政治を尊重し、国際協調を図る政治を目標にしています。

デンマークの現憲法が発効したのは一九五三年ですが、その後の政権は革新と保守が交互に政権交代を繰り返し、154・

一五五頁・一九五三年から二〇〇一年までに二四回の政権交代があり、社会民主党など革新政党が一六回、自由党を含む保守政権が八回政権を担っています・(表・一・参照)。

表・二・が二〇〇一年の国会議員選挙の結果ですが、自由党が大勝し、保守党との保守連立政権が誕生しました。自由党はデンマークの政党では最も古く、一八一四年に自由主義を掲げた「農民友好会」に淵源を持ちますが、政党設立は一八七〇年で、自由主義を基にした人間の生き方を基本とし、個人の自由を守ることを政治の重点課題にしています。

また、保守党の創立は一九一六年で、自由と責任を政治方針の基本にしています。デンマーク国民党の創立は一九九五年とごく最近で、国家の自立と自由、人民政治の確立を国創りの基本方針にしています。

二〇〇一年、フランスの大統領選挙での極右ジャン・マリー・ルパンの大量得票、オランダでの極右勢力の進出など、ヨーロッパ各国において保守・極右勢力の台頭が顕著になっています。155・

一五六頁・平成28年2月4日・

この流れはヨーロッパ諸国が抱える移民問題、EU統合によって国境がなくなることへの反動としての排他主義などの現れと考えられています。この流れと無縁でいられないデンマークでも、社会民主党政権が進めてきた難民・移民への優遇策への批判、財源の再分配に対する意見の相違(とりわけ、環境・エネルギー分野への予算配分)、減税のあり方、医療政策をめぐり、革新と保守との間で意見の対立がありました。

新内閣は所得税、不動産税の増税停止、医療改革、子育て家族と高齢者への補助金のアップなどの政策導入を掲げ、これらの政策による歳出増を失業者対策費の削減、建物改造費の削減、家庭サービス補助金の削除、各種協議会・委員会の閉鎖、後進国援助の削除などで賄うことにした二〇〇二年の国家予算案を議会に提出しました。

ただし、デンマークでは政府予算と地方自治体の予算配分は行政分担が法律で決められているものがたくさんあり、たとえば、国の行政業務の約四五%は地方自治体の課題となっていますが、費用負担では七〇%は政府予算から出すことになっています。156・ここまで


 

一五七頁・平成28年2月4日 木曜日・

とくに政府予算の約七一%は教育保険、社会福祉関係の諸費用に充てられ、政権が交代しても根分野の予算は削減ができないだけでなく、増加している状態でもあります。このような状況から、政府が自由に差配できる予算はごく限られた額で、二〇〇二年の中央政府予算総額約4300億クローネのうち、政策転換の対象になった額は約70億クローネ、予算全体の一・七%程度しかありません。予算の面から見ると、政権が交代したと言ってもそう大きな変化は起きようがないのですが、環境分野の助成が削減されたこと、政治犯、難民の受け入れ規制を厳しくしたことなど新内閣の政策変更が今後どのような変化をデンマーク社会に与えるかを見守る必要があります。

二〇〇二年三月二〇日、政権交代後三ヶ月目に一七年ぶりの国会へのデモが労働組合、芸能人、学生によって行われましたが、国内外から新内閣の政策に対する批判が出ています。特に再生可能エネルギーへの補助金削減、委員会、協議会の閉鎖によって解雇されるスタッフ、予算削減によって解雇が懸念される中央官庁の役人たちから不満が出ています。また、政治犯や難民の受け入れ規制の強化には関係国から批判が出ており、後進国援助の削減は産業界にも不評で将来、輸出への影響が出る可能性があると表明している企業もあります。156・


ここまで

 

試される新政権の判断・157頁・平成28年2月4日 木曜日・

政権交代で「再生可能エネルギー普及対策」の分野に影響が出始めています。新政権は約1億5000万クローネの普及対策分野の予算を全額カットしたため、政府の助成を受けて運営してきた多くの事業所は閉鎖を余儀なくされています。157・

一五八頁・例えば、日本人もたくさん訪れる「フォルケセンター」も、全予算の三分の二(800万クローネ)に当たる女性をカットされたため、約二〇名のスタッフのほとんどが解雇され、現在わずか四,五名のスタッフで運営管理をしています。

また、新政権は、環境汚染を理由に禁止されてきた缶ビール・缶ジュースの国内での販売を欧州裁判の判決を待たずに導入に踏み切りました(二〇〇二年九月二三日)。デポジェットが高いこと、また販売が開始されたばかりと言うこともあって、スーパーなどの販売量は予想を下回っていますが、空き缶を自然界に捨てる問題など環境保全への悪影響が出てくることが懸念されています。

この様に環境分野で部分的に後退が起こることは避けられませんが、政権交代で環境政策が大きく後退することは私は考えていません。デンマークでは環境・エネルギー、食料政策について国家の安全に関わる問題として各政党間で基本方針が確認されているため、大きな方針転換が行われるとは考えにくいのです。

それではなぜ、新政権が「再生可能エネルギー普及対策」の予算を削減したかという疑問が出てきますが、新政権から見ると「エネルギー二〇〇〇」で掲げた目標、例えば風力発電所の設備寮に二酸化炭素の削減量は既に目標を達成していると判断していて、これ以上予算をつけてその普及促進を啓蒙する必要が無いとしているのです。

こういう判断に立つ新政権によって「洋上ウインドファーム」の建設に歯止めをかかることになるのかが取り沙汰されていますが、私はそういう事態にはならないと考えています。そもそも「洋上ウインドファーム」は電力会社が独自にプロジェクトを組んでいるもので、デンマーク製による予算の執行はなく、政府・議会が電力会社に洋上ウインドファームの建設を強制するかどうかの違いなのです。158・

一五九頁・デンマークの電力供給事業は十分な発電を持っていて、国内外で新しいプロジェクトを手掛けないと、これ以上成長が期待できない状況にあります。電力会社は洋上風力発電のノウハウを一日も早く身につけ、国際プロジェクトを手掛けることで今後の生き残り戦略を立てています。

新政権は風力発電の建設には中立的な立場で、禁止も共生しない方針を取っています。政府の助成が無くても、内外の市場で競合できる姿を望ましいと考えているのであって、発電の方法を問題にしているわけではないのです。政府からの助成が無くても市場で競合できるまでに成長した再生可能エネルギー部門の予算は、増税の抑制・減税、医療費、・高齢者福祉に配分すべきだというのが新政権の政策なのです。

前政権が推進してきた環境・エネルギー政策によって、環境産業が小立雇用が確保されただけではなく、デンマークの風力発電は世界に広がって二〇〇一年末に約250万kWの設備が稼働しています。159・

160頁・新内閣がどの表な環境・エネルギー政策を採用していくのか、デンマークのこれまでの政策が試されています。各分野の予算削減によって、失業者が増大するような事態、あるいは大幅な環境政策の後退が現れてくると、三年後の総選挙で国民は別な政権を選ぶことになります。160・ここまで

 

 

2005年の国会議員選挙・160頁・

2005年2月8日、デンマークで国会議員選挙がありました。今回の選挙での投票率は84・5%でした。選挙結果は表・3・のとおりですが、自由党と保守党の二期目の連立政権が成立しました。2001年の政権交代後、増税がなされなかったことで国民の可処分所得が増えた結果が、現政権を選んだ理由だと思います。また、連立内閣の要であるデンマーク国民党の議席数が減らなかったのは難民や移民の削減政策もさることながら、国民に社会民主党の政策が見えなかったことに助けられたと思います。

また、2005年11月15日、地方議会選挙と市町議会議員選挙が実施されました。対都市のほとんどで社会民主党が勝ち、地方都市は自由党が押さえるという結果で、市町、町長のポストは社会民主党が45、自由党が36を獲得しました。地方選挙は社会民主党と自由党の二大政党で争われましたが、これが今後の国政にどのような影響を与えるか、気になるところです。

私はこれらの選挙の結果から、多くの国民が連立政権が進めている各種の政策に必ずしも満足しているとは言えないと考えています。特に難民・移民の締め出し政策に対する批判に注目しています。160・

161頁・デンマークは長い間人道主義を基本として、弱者保護の政策を採ってきたわけですが、現政権は外国人の締め出し政策を強化しています。例えば、本人がデンマーク国籍であっても、外国籍の相手と結婚した場合、24歳以下という年齢制限を設けて、結婚を理由にデンマークに滞在許可を申請しても許可しない、外国籍の相手と結婚する場合は、生活の保障ができる証明書の提出しなければならない、あるいはデンマーク人と結婚した外国人は離婚した時点で帰国命令が出されるなどの「排外政策」を採っています。現にこの政策導入によって、デンマークに入国し滞在する外国人の数が激減しています。

その他、強権的ともいわれる市町村合併策の導入、教育部門における10年生の廃止、年金年齢の引き上げ、増税ストップによる国民の所得格差の増大など、デンマーク国民が求めている政策とは必ずしも一致しない政策が導入されつつあります。

幸いデンマーク経済が好調であるため、今すぐ政情が不安定さを増すことはないと思いますが、少なくとも、経済的に恵まれていない層に対する政策を転換しないと、三年後の選挙は連立陣営は苦戦を強いられると思います。161・

ここまで  

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・平成二十八年二月四日・さて、日本でも市町村を大きく揺さぶり続けた大型市町村合併が行われましたが、デンマークは2007年1月までに現在の市町村数271を98まで削減する大合併が動き出しています・表・4・それと並行して13の県行政区をすべて廃止し、新たに五つの地方行政が設けられることになります。

市町村数271を98まで削減する狙いは、県行政区で取り扱っていた社会福祉・教育などの業務を市町村業務に移管し、住民と行政との距離を近くすることにあります。

例えば、疾病予防対策、リハビリテーションや介護、職業あっせんと職業訓練、非行青少年の施設の管理、成人教育などの福祉教育分野、あるいは従来、県の業務であった県道の整備と管理業務、自然環境の保全業務(この中には風力発電の設置に関する認可も含む)も市町村業務に移管されることになっています。

162頁・平成28年2月4日 木曜日・


 

 

 

平成28年2月3日

 

デンマークという国 自然エネルギー先進国―「風のがっこう」からのレポート 単行本  – 2006・2 ケンジステファンスズキ (著)

資源の持たないデンマークでどうしてこんなに水準の高い、教育、医療、福祉社会を実現出来たのか?人が生きるために必要な水と空気を汚染から守り、食料とエネルギーの国内自給に努力し、「弱い者を助ける」という政治の愛情が感じられる社会。デンマークから学ぶものがあるとすれば、国民の生活を守る政治のありかただ。

 内容(「MARC」データベースより)

 

デンマークはどうしてこんなに水準の高い教育、医療、福祉社会を実現できたのか? デンマークはなぜ自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、「デンマークという国のかたち」を紹介する。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

単行本: 231ページ出版社: 合同出版; 増補版 (2006/02)発売日: 2006/02

 目次

はじめに・11頁・

いまから39年前、国民福祉の基礎となる「所得の再分配」のあり方をデンマークの実際から学びたいと思い立ち、コペンハーゲン大学に留学しましたが、いつの間にか生まれ育った日本での歳月より長い時間が過ぎ去りました。1967年、22歳で日本を出国した時には、三年間だけの留学計画でしたが、いつの間にか10倍以上もデンマークに住み、結婚して子供が三人、孫三人授かり、デンマークにすっかり根を下ろしました。

1990年10月には、デンマークと日本の再業界の橋渡しを主要な業務とする「スズキ・リサーチ&アシスタンス・デンマーク社」(S.R,A.)を設立しましたが、デンマークの大型風力発電システム、バイオガスシステムを日本へ紹介する仕事を手掛けるようになるとは予想もしませんでした。

1997年6月には、デンマークの環境政策や風力発電、バイオガスを中心にした「風のがっこう」を設立することができました。そして、2002年6月には、丹後半島に位置する京都府の弥栄町からお誘いで、「風のがっこう京都」を開設することも出来ました。11・

12頁・ここ数年、日本に招かれ自然エネルギーに関する入門的な講演会、あるいは風力発電、バイオガス発電に関する専門的な研修講座での講演を依頼されることがめっきり多くなりました。私としては、市民の皆さん、あるいは産業界、行政の方々など職業を別を問わず、自然エネルギーの科学的・技術的な側面だけではなく、なぜ、デンマークが自然エネルギーを選択し、どんな環境政策を採用しているのか、いわば「デンマークと言う国のかたち」をぜひ日本の皆さんにお伝えしたいと心がけております。しかし、氷河の去った後の半島にできた北欧の国の長い「物語り」を、私のつたない話術では到底カバーすることはできません。

この本は、そんな要求不満や、日本の友人・知人のすすめによって生まれたものです。デンマークと日本の橋渡し役が書いた「デンマーク自然エネルギー事情」「共生の国デンマーク」からのメッセージとしてお読み戴き、21世紀の共生時代を築いていく、何らかのヒントを見つけ出していただければ望外の喜びです。12・平成28年2月3日(水)

 

第1章・デンマークという国

国土は氷河の置き土産・13頁・

「デンマークを育てた最良の息子」15頁・

ドイツとの「三年戦争」・17頁・

ダルガスの原野開発会社・20頁・

農地を増やす・22頁・

酪農「らくのう」への生産転換と協同組合方式・23頁・

グロントヴィの「国民高等学校」「農業学校」・26頁・

学校はほぼ100%公立・29頁・

キリスト教が国教・29頁・

デンマーク王国である・31頁・

200年前、アンデルセンが生まれた・32頁・

アンデルセンの作品の世界・36頁・

讃美歌をかいたアンデス線・39頁・

アンデルセンの生きた時代の国家予算・40頁・

世界で一番後進国を援助している・42頁・

教育費は無料・43頁・

「扶養法」の精神・44頁・

入院費・出産費用はすべて公的負担・45頁・

住宅所有のすすめ・48頁・

高い税金・48頁・

15歳から所得を自己申告・49頁・

「個人番号制度」の導入・50頁・

女性の社会進出・51頁・

税負担と「共生への責任感」・53頁・

第2章・「オイルショック」から転換した環境・エネルギー政策

環境政策は国民の健康管理のため・55頁・

異常に低かったエネルギー自給率・57頁・

「エネルギー計画1976年」・58頁・

第二次オイルショックが政策転換に拍車・58頁・

「エネルギー2000年」が政策の柱・59頁・

洋上ウインドファームの建設が始まる・60頁・

四つの新エネルギー・62頁・

自然エネルギーの特徴・63頁・

自給率アップ政策は成功したか?・64頁・

国内エネルギーが増加する・65頁・

第3章・なぜ、デンマークで風力発電か

第一選択は風力発電・67頁・

風力発電機の仕組み・68頁・

「オーバープロダクション」を防ぐ・69頁・

100年の歴史を持つ・71頁・

世界最大の風力発電設備・73頁・

デンマークの風力発電の特徴・75頁・

発電量の計算方式・76頁・

風力発電所を設置する場合・79頁・

「自然保護法」「自然保存法」「航空法」による設置制限・80頁・

風力発電所の売電価格・82頁・

デンマークが風力発電先進国になった理由・84頁・

売電収入と税金との関係について・87頁・

投資して採算があうか・87頁・

採算が取れる法則とは・89頁・

リパワーと中古風車市場の開設・91頁・

増大する洋上ウインドファーム・95頁・

洋上ウインドファームの経済性・99頁・

第4章・バイオガスで電気と温水を供給する

 

バイオガスプラントの仕組み・100頁・

個人農場用のバイオガスプラント・104頁・

バイオガスプラント管理のポイント・107頁・

バイオガス発電の売電価格・109頁・

共同バイオガスプラントの利点・111頁・

共同バイオガスプラントの構造・112頁・

投入される原料・112頁・

共同バイオガスプラントの投資効率・114頁・

共同バイオ学プラントの現状・116頁・

ウスタゴー農業が導入したバイオガスプラント・116頁・

 

第5章・廃棄物をエネルギーに換えるシステムを作る

廃棄物の収集と処理は地方自治体が行う・119頁・

市町村の廃棄物処理に関する制度・120頁・

オーデンセ市の「廃棄物計画書」・121頁・

家庭ゴミは電気と熱になる・123頁・

産業廃棄物の収集・登録・報告義務制度・126頁・

「可燃物」の定義とダイオキシン対策・127頁・

コージェネ(熱電併給)発電所・128頁・

可燃廃棄物の処理と料金制度・129頁・

第6章・メタンガス・麦わら・木材をエネルギーに換える

「ゴミ捨て場ガス」の利用・131頁・

ガスの発生量・132頁・

麦藁の利用・134頁・

木材・廃材の利用・134頁・

第7章・国民を育てる教育・起業家を育てる社会

市民が育ててきた環境産業・136頁・

デンマークの教育目標と試験制度・139頁・

卒業資格を厳しく審査する・140頁・

職に就くには資格が必要・142頁・

教育の機会均等・143頁・

企業家が生まれる仕組み・145頁・

「風のがっこう」開設までの顛末・146頁・

第8章・デンマークという国の政治

投票率は87%・151頁・

国会議員の平均年齢は四七歳・152頁・

難民・移民にも選挙権はある・152頁・

小選挙区制と比例代表制の併用制・153頁・

二四回目の政権交代・154頁・

試される新政権の判断・157頁・

2005年の国会議員選挙・160頁・

デンマークの市町村合併と地方行政への改革・162頁・

第9章・今、日本の抱える問題は何か?

食料の自給に努めていた日本・163頁・

明治時代のエネルギー消費・164頁・

省エネが進まなかった日本社会・164頁・

食料・飲料水を国外に依存する日本・167頁・

減らないゴミ・増加する処理費用・169頁・

増え続ける高齢者層と社会保障関係費・170頁・

際立って日本的な問題・172頁・

増大する国と地方の借金・173頁・

北海道とデンマークの産業構造の相違・175頁・

北海道の農業には安価な電力が必要・178頁・

北海道をエネルギー供給技術センターに・179頁・

原子力発電依存による債務の増大・182頁・

風力発電では電力供給体制は組めない?・186頁・

日本の人口構成を分析すると・188頁・

大卒の初任給50万円の国・190頁・

収益力が非常に高い企業群・191頁・

第10章・日本はデンマークから学ぶものがあるか

「政治家、役人には、国民を守る義務がある」・193頁・

「豊かな生活」が持続できる社会が形成されつつある・194頁・

「日本の株だけは手を出すな」195頁・

日本の教育は間違っていないか・197頁・

大学が学びの場になっていない・199頁・

形式的な大学ブランド主義・200頁・

第11章・日本への私の提案・平成28年2月12日 金曜日

国のあり方を国民が考える・203頁・

「コンセンサス会議」を提唱する・204頁・

食料の国外依存主義からの脱却を・206頁・

水資源の公平な分配を・208頁・

エネルギー消費は公平性が重要・209頁・

水浄化のためにバイオガスシステムの普及を・210頁・

地域ビジョン作りに「可能性調査」を213頁・

膨大な市場に参入を・215頁・

ハイブリット型発電機を世界に普及させよる・218頁・

山林資源を循環的に利用する・220頁・

私の13の提案・220頁・

増補版のあとがき・参考文献・平成28年2月3日・

9:22 2016/02/03


デンマークという国自然エネルギー先進国・ 

「2008年IMF占領」につきまして 「2008年IMF占領 財政史から見た日本破産 森木亮 光文社 1000円」を紹介します。

内容を簡単に要約しますと・日本は、60年償還ルール・巨額の借換債のために、「単年度の利払い費+借換債が税収の250%以上」という、返す当ての無い借金まみれ

http://gijutsu.exblog.jp/1825821


 

・日本の国家会計はフローとストックが連動せず(単式簿記)、一般会計と特別会計が連結していないために、資産と負債の総額が不明

・税金にたかる存在(レントシーカー)のために、負債がさらに膨れ上がる

・今後、国債・借換債発行があまりに巨額のため消化できず、国家予算が組めないという事態も予想される

・単なる増税ではプライマリバランス達成は不可能。「国債のデフォルト・国債保有者への100%課税」「ハイパーインフレで債務を洗い流す」という手段が取れないなら、IMF(アメリカ)による破綻処理が待っている

(要約文は小職によるものです)

 

・大筋で指摘の通りと思います。財政資料について、事実誤認はないようです。

・財政の約半分を借金で賄うフロー、国債残高のGDP比が世界最大というストック、いずれも異常です。

・現在、ドーマー条件が満たされていない(名目成長率<名目金利)ので、数学的に破綻は避けられません。(といってインフレ誘導を行っても、狙い通りに「名目金利<インフレ率」となる保証はありません。名目金利=期待成長率+期待インフレ率+リスクプレミアム)

・国債残高の対GDP比の破綻限界ラインは明確には存在しませんが、200%~300%の間ではないでしょうか。国債発行残高をこれ以上増やす余地はありません。日本人がこれ以上国公債を買うと言う保証はないのです。

・国家財政の建て直しのためには、緊縮財政です。しかし、それは需要の冷え込みと恐慌を生む可能性もあります。

・この書籍に対する批判として、「円をどんどん刷ればいい」という意見もあるようです。しかし、ヘリコプターマネー・減税はある程度の景気拡大効果はありますが、政府・日銀を連結したバランスシートは悪化し、利払い負担も増加することから、財政を破綻させるのを早めます。しかも、負債GDP比率が非常に高く、短期の負債が多い状態でインフレにするというのは諸刃の剣です。インフレを抑制するためには、金利を物価上昇率以上に上げる必要があるが、そうすると利払い負担による資金繰りのショートが発生し、「国家財政破綻」になります。 

長くなりました。一言で言うと「財政破綻はあと数年で来る可能性が高い。しかし、クラッシュが来るのか、じわじわ衰退するのかは分からない」ということになります。6:27 2016/02/036:27 2016/02/03

http://gijutsu.exblog.jp/1825821

 


引用下條村 自治体はこうやって運営する 河村市長も同意? 1/2 

effectmangt   effectmangt

https://www.youtube.com/watch?v=z8PwWydCDMQ

11:15 2016/01/29


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか・第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景・平成28年1月26日・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-28126-6e43.html

 16:46 2016/01/26


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4 12件のカスタマーレビュー

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-5-44-12-3881.html

9:36 2016/01/26 


2016年1月23日 (土)第2次世界大戦の敗北により、人心・国土とも荒廃したドイツ。その復興を担ったのが、73歳で首相に就任、14年間その座にあったアデナウアーである。戦前、ケルン市長として活躍した彼だが、ナチに迫害され引退。戦後、保守政党を率い、「復古」「反動」のレッテルを貼られながらも、常 著書に『ドイツの憂鬱』、『新生ドイツの挑戦』(丸善ライブラリー)、『あっぱれ技術大国ドイツ』、『ドイツ病に学べ』『住まなきゃわからないドイツ』『びっくり先進国ドイツ』『顔のない男・東ドイツ最強スパイの栄光と挫折』(以上、新潮社)など。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/27314-5f56.html

14:54 2016/01/23


なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4   12件のカスタマーレビュー


世界最高レベルの社会保障制度を整え、食料もエネルギーも自活、世界でもっとも民主主義が進んでいる国、デンマーク。「共生」の政策理念の基盤となる国の歴史と国民の姿を通して、年金・雇用・貧困・格差・「愛国心」・環境・エネルギー・食料など問題の山積する日本社会を見つめ直す。  

・6・国際性は国土が狭く天然資源が無いからこそ育った・75頁・


第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景

・1・何百年もドイツと国境をめぐって争ってきた・77頁・


・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・3・何百年も国土の争奪戦が繰り返された・94頁・

・4・北欧三国の王家は親戚関係にある・99頁・

第5章 農奴が下支えした中世のデンマーク社会



第4章・84頁・ここまで16/1/27 9時3分9秒・

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・


・中央政府になびかない国民性・

さて、1,250年頃のデンマークの人口は約80万人といわれ、各地に集落をつくって散在していました。王は各種の法律を出して国家統一を進めますが、ユトランド半島では、地方の有力豪農がその領地を統治していました。ユトランド半島に住む人々の自律性は高く、王権には服従しない地方気質が育っていきます。

中央政府は1,241年、フェン島と南北ユトランド半島に適用する「ユトランド法」、シェーランド島は「エリック・シェーランド法」、東部には「スーコンスク法」を公布、その他の地域には「教会法」などを適用して、統一国家化や地方への支配権の強化を進めていきますが、デンマーク全土をカバーする法律が公布されたのは、クリスチャン5世(在位1,670~99年)が国民の人権、宗教、通商などを定めた「クリスチャン5世のデンマーク法」(1,683年)でした(127頁参照)。

2007年1月1日からデンマークの行政システムは、国の下に5つの地方行政区(日本の県に相当する)と98の市町村が置かれる形に再編成されましたが、それ以前は13の地方行政区と271の市町村で構成されていました。このように13の県を5つの県に大幅縮小したのは、これまで県で取り扱っていた社会福祉や教育などの業務を市町村へ移管することで、住民と行政の距離を短くするという制度設計の変更に伴うものでした。84・


85頁・

デンマークではできるだけ住民に近いところで行政が行われるというベクトルが働いているようです。

今日においてもデンマーク人は中央権力に迎合しない国民性を持っています。これは、国土が半島と点在する島で構成されているという地理的な事情から、地方の独立性が高く歴史的に中央集権国家の体制が発達しなかったためと考えられています。

・王権と神権・市民権が衝突して、王が譲歩していった・


1,215年、イギリスでは「マグナ・カルタ(大憲章)」(ラテン語でマグナは偉大な、カルタは憲章、契約書の意味)が公布されています。「マグナ・カルタ」は「イギリスの憲法の土台となった文書。封建貴族たちが、ジョン王の不法な政治に抵抗して承認を強制したもの」(「広辞苑」)で、国王の権力を限定する63カ条からなる条項でした。

とくに重要な項目は、「教会が王の支配から自由であると宣言」(第1条)、「王の徴税権を制限」(第12条、王家は戦争に際して戦争協力金などの名目で税金を集めていた)、「自由市は公益の自由を持ち、自らの権限で関税を決める権限の規定」(第13条)、「議会招集の規定」(第14条)、「市民は法から裁判によらなければ、自由や生命、財産を犯されない」(第38条)、など、教会や市民に対する王権の行使を制限する性格を持った文書でした。


この「マグナ・カルタ」の条項を改めて見ると、民主主義の基本原則が織り込まれていることに気付きます。当時は、「王権神授説」あるいは「帝王神授説」と言う「君主の権力は神から授けられたものであり、人民に反抗の権利はないとする説」(広辞苑)が信じられていた時代であったため、負う(君主)の権力は絶対であり、国王は自分の思うように国を治めることができていたのでした。85・


86頁・その時代に「マグナ・カルタ」は王権の権力の制限を設け、権力行使の正当性の担保に教会・市民の承認を求めたのです。


「マグナ・カルタ」によって近代の民主主義の重要な原理である「法治主義」「議会主義」が提示されたのですが、実は、「マグナ・カルタ」の少し後に、同じような事件がデンマークでも起きています。

バルダマー・サイヤーの3番目の息子クリストファー1世(在位1,252年~59年)は、教会との権力争いが原因で暗殺されます。その王位を継承した息子のエアリック・クリッピング(在位1,259年~86年)は公開の力に屈し、戴冠式に際して国家の運営は教会の指令に基づくことを「確約」しました。


このクリッピング王が教会(市民)から確約させられた最も重要な原則は「いかなるものでも法律と判決なしに拘束すべきではない」というものでした。つまり、中央政府の王の権威と言えども「法律と判決」から自由ではないという近代法の原則の承認でした。86・


・首都コペンハーゲンに本社が無い・

この様に早くから王権と教会・市民の主張が衝突して、王権が規制されていたこと、また、半島と島で構成されている地理的条件もあって、強力な中央集権国家体制が発達しなかったデンマークには、産業界と国家との間に癒着の構造が生まれることがありませんでした。86・


87頁・

日本のように中央政府の関係者(政権政党、国家官僚など)と関連業者が親密な関係になり、例えば防衛庁の役人のトップが300回以上のゴルフ接待を受けたり、その奥さんの高級カラオケ店の遊興費まで業者に面倒を見てもらったというような、スキャンダラスな報道にはデンマークではお目にかからないのです。

業者と中央政府の役人たちとの日常生活的な密接な付き合いがありませんから、大企業でも首都コペンハーゲンに本社、本社工場を構えていません。たとえば、世界最大の風力発電機メーカーであるベスタス・ウインド・システム社も、玩具メーカーのレゴ社も、ポンプメーカーのグロンホース社も首都のコペンハーゲンに本社、工場を構えていません。それぞれ起業した地方都市に工場や事業所を持っています。


・地方都市が健全な国は、国全体が健全・


日本では大企業の多くは「東京本社」を開設していますが、純粋に企業経営を考えたら、世界で最も土地の高い場所に本社を置くのは不合理です。

そもそも東京のように一極集中の大都市は大変不合理で、不便な住環境で、人間の生赤津環境としても健康的なものではありません。東京や大阪など大都市に住む人たちのために、毎日何百台、何千台と言うトラックや鉄道で食料を供給しています。渋滞を重ねながら、膨大な人的エネルギーを使って食糧を供給することによって得られる生産性は当然マイナスです。87・


88頁・また、食糧を遠距離輸送・長距離間販売するために加工食品には、食料添加物、保存料の使用が不可欠になります。さらに大消費地に向けて大量流通する結果、売れ残った食品を目の前にして、製造業者、販売業者は材料の再加工、製造月日を付け替えて再出荷する誘惑にさいなまれます。食品偽装問題を解くカギもここら辺にありそうです。不健康な生活環境は、最終的には医療費の負担につながることを考えると、大都市集中型の国土利用は決して良い結果を生まないのです。


首都に本社を構えないことは、地方都市にとっても企業にとってもメリットがあります。土地の値上がりや通勤の渋滞が無く、国民経済の観点から見てもプラスです。日本では100万人くらいの地方都市が経済的・文化的に自立したシステムで成立していれば、人々の通勤・通学の距離はバスでせいぜい20分程度「職住接近」が実現します。それによって、労働力移動の省エネルギーが可能になり、通勤や通学のストレスも解消されます。食料の供給もいわゆる「地産地消」が実現します。


そのためには地方都市の農業を活性化、仕事を創りだすインフラ(動力用電力供給や通信回路)の整備が必要です。また、企業化が育つような教育や社会の仕組みを作る、長期的なプランが必要になります。88・


89頁・

・デンマークでは「天下り」を聞いたことが無い・

デンマークの企業が、コペンハーゲンに本社を構えないのは、雇用者の確保、不動産の確保などから経済的メリットがあるからですが、国内市場が小さいデンマークにとって、国内販売もさることながら国外販売を見出さなければならない事情もあり、コペンハーゲンを飛び越えてロンドン、パリが重要なのです。


・このような実利的な理由も考えられますが、そもそも「コペンハーゲン本社」を設ける必要が無いのです。日本の企業がこぞって東京本社を開設する理由は、政治家や官僚との連絡機関、利権調整の舞台として必要とされているように思えてなりません。


デンマークの産業界が官僚や政治家とどのように関わりを持ち、頼みごとをする度合いが日本と比較して多いのか少ないのかは判断できませんが、産業界には政治や行政とは密接な関係を持たないとする企業風土があるように思えます。また、行政や官僚は産業間の存続に関して「口を出さない」し、「出させない」仕組みになっています。

まず・1・を見てください。このデータを見ると、大半の企業が起業の運営の必要上、公共機関との接触を持っていることが分かります。89・


90頁・

調査対象293社の約9割の企業が少なくとも年一回、企業の運営の必要から公共機関と接触しており、企業の規模が大きいほど公共機関への接触が多いことが分かります。

一方、企業の政治家や官への接触の頻度については表・2・の通り、60%以上の会社で接触はほとんどなく、欧州議会議員や役人のとの接触となると80%以上の企業が「接触はほとんどしていない」と回答しています。だだし、業務に関係する関係官庁や委員会メンバー、地方自治の政治家や役人との接触は多くなっています。企業が多く接触する関係官庁や委員会のメンバー地方自治の政治家や役人との接触の理由は業界によって違いますが、とくに建設業界では、建築の許認可のために接触が多く、IT部門では一般的規制の確認のために接触が多くなっています。


デンマークの産業界と各レベルの行政機関との関係、企業と政治家や官僚との接触度合いは、程度の差があれ日本とは違いはないと思いますが、その質に大きな違いがあるように思います。確かなことは言えませんが、日本に見られる「天下り」と言う話をデンマークでは聞いたことがありません。


日本では、関連部署にいた役人を雇用することで、その役人の人脈を通じて会社の業績を上げるという手法が残っているようですが、デンマークでは聞いたことが無い企業と行政の間の風習です。


官僚が中心となって業界を指導する日本の「護送船団方式」の手法もデンマークではお目にかかったことがありません。日本の官僚が相変わらず「護送船団方式」を完全に投げ捨てないのは、国益を守るという反面、国家の指導に従う企業を優先する、そして官僚や役人が企業経営に影響を及ぼす余地を確保しておくことで「将来の就職先」つまり天下り先を囲い込んでいるように思えます。90・

91頁・下に続きます

引用2016年1月28日 (木)行政官僚と産業界との癒着は封建制度時代から引き継がれている国のかたちと・・・・・デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本–2008・2 ケンジステファンスズキ (著)

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-e7ed.html


8:51 2016/01/28


 



2016年2月23日 (火)

なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・ ケンジステファンスズキ ・第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること165・デンマークのある小学校の6年生は環境教育の課題で「高速道路の建設に関する賛否」と言うテーマを取り上げました。なぜ小学6年生の環境教育で「高速道路の建設問題」を取り上げたのか、その理由は高速道路の施設によってその場所で生息していた動力物の生地を奪うという自然の破壊行為と言うマイナ


引用・170頁・まで

大崎町・混ぜればゴミ分ければ資源!住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル・・プラスチックごみの山が油田に変身

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/11/npo-dab6.html

https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/osaki04/default.asp

13:59 2015/11/19


第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること165・

平成28年2月23日 火曜日・


・1・エネルギー自給政策に国民が参加している・165頁・

2007年1月現在、デンマークは5267基、314万kWの風力発電設備が稼働しています。全電力消費量に占める風力発電の占める割合は2007年1月においては35・9%となっています。(年間平均19%)。この314このkWの風力発電によって、年間約230万㌧の石炭を節約し、一方では532万㌧の二単価炭素削減を実現しています。

デンマークが国際社会に約束した、1990年から2010年における二酸化炭素削減量は年間ベースで約1200万㌧ですが、このうちの約半分を風力発電によって削減しているのです。この風力発電の所有者は約85%は個人、または個人の出資によって設置したものです。

最近、議会や風力発電業界では2025年に向け、電力消費量の50%を風力発電によって賄うというエネルギー戦略が検討されています。このような風力発電の成長の背景にあるのは、世論の支持です。最近の世論調査によるとデンマーク人の80%は「風力発電をもっと増やすべきだ」と答え、80%以上の人たちは風力発電の電力料金が割高になっても払うと答えています。165・


166頁・

この例のようにデンマークと言う国では国民の意思が政治に直接反映するシステムが出来上がっています。「国家運営」に国民1人ひとりが参加しているという実感が持てる国になっています。こうした意識の形成に学校教育が大きな役割を果たしています。・16/2/23 15時17分


・2・環境教育の目標は行動する市民を育成すること・166頁・

デンマークのある小学校の6年生は環境教育の課題で「高速道路の建設に関する賛否」と言うテーマを取り上げました。なぜ小学6年生の環境教育で「高速道路の建設問題」を取り上げたのか、その理由は高速道路の施設によってその場所で生殖していた動力物の生地を奪うという自然の破壊行為と言うマイナス面と、高速道路ができた場合における、物流のスピードアップによる地域や産業の活性化と言うプラスの面を考えるためだと説明しています。166・


167頁・

デンマークの選挙権および被選挙権は18歳からですが、12歳頃からこのような国家運営の根本となる施策への自己の意見を確立するための準備が始まっているのです。

デンマークが環境先進国とよばれるまでに至った過程には、学校教育が重要な役割を果たしています。デンマークにおける児童の環境教育の目標は、環境教育を通し、児童が大人になった時に「環境破壊、資源の分配と利用、人口増加、動植物の絶滅問題に対し、行動力のある市民となって建国にあたる」こととされています。167・


168頁・これはデンマークの環境教育の目標に書かれている言葉です。

この「環境教育の目標」が設定された背景には、1992年、ブラジルのリオデジャネイロで開催された環境サミットで提案された「アジェンダ21」がありました。地球環境保全のために「地球的規模で考え、地域で行動する」ことを人類の課題として提起したことに呼応してデンマークの学校では「緑の旗」運動が始まります。

1993年9月、デンマークのシェーランド島グラードサックス町のモークホイ中学校の9年生が、「環境に負担をかけない学校作り」と言う運動を始めます。この運動の目標は、子供が環境とその保全問題に自ら取り組むことで「自然界とふれあいの喜びと自然を守る知恵を身に付けること」とされ、その後「緑の旗」と名づけられた運動となっていきます。168・


169頁・

・・学校で消費する水や電気を節約し、廃棄物を削減し、学童として地球温暖化への協力を目標に掲げた「緑の旗」の運動は、その後、イギリス、オランダ、フランス、スペインなど各国に広がっていきます。そして「エコ・スクール」と呼ばれる国際名称になり現在、ヨーロッパを中心に32ヵ国に広がっています。


欧州諸国ではエコ・スクールの登録校は約1万2000校と言われ、その中で環境保全認可校として「緑の旗」を取得した学校は4000校に達します。デンマークでは、2006年現在、全国約1600校ある小中学校のうち、エコ・スクール登録校は210校、「緑の旗」を取得した格好数は188校に達しています。

この「緑の旗」運動が、その後の欧州連合諸国に二酸化炭素の削減につながったと言ったら、大げさに聞こえるかもしれませんが、多大な影響を与えたと私は考えています。169・ここまで


・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁

・平成二十八年二月二十四日・

日本の子供たちも「地球温暖化問題」に関し、ある程度の知識や情報を学校教育の中で得ていると思います。しかし、子供たちの活動によって、地域や国の政策に影響を及ぼすことはほとんどないと思えます。なぜなら、日本の学校教育の目標がそこにはないからです。自らの意見を持ち、行動していく人格を育てていくことが教育の目標になっていないからです。

日本の教育の目的は相変わらず「最終的には大学受験」にあるように感じます。地球の温暖化問題を知っていても、そのために学習の時間、体験の時間、解決のための実際的な行動を子供たちが学校の時間の中で費やすことを、親も学校関係者も教育委員会も文部科学省もおそらく嫌っているのだと思います。196・


170頁・知識は身につけるけれど、行動力は持たない、あるいは持たせない、政治に口を出さず、自分たちの国づくりに参加できない傾向を持つ子供たちが学校教育を通して育成されているのではないでしょうか。ここまで・


 

 

 

・2・環境教育の目標は行動する市民を育成すること・166頁・

 

・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁・

 

・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・

 

・5・新しいものを生むには現状の否定が必要・171頁・

 

 

 

なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4 12件のカスタマーレビュー

 

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-5-44-12-3881.html

 

9:36 2016/01/26

 

 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) ケンジ・ステファン・スズキ

 

旧姓、鈴木健司。S.R.A.デンマーク、「風のがっこう」代表。1944年、岩手県生まれ。1967年、青山学院大学中退後デンマークに渡り、翌年コペンハーゲン大学政治経済学部に入学。1971年から在デンマーク日本大使館に勤務し、その後農場経営をはじめる。1979年、デンマーク国籍を取得。1990年、中部ユトランド商科大学会計学部税法学科を卒業。同年、S.R.A.デンマークを設立。デンマークの風力発電機、バイオマスプラントを日本に普及させる事業を手掛ける。1997年、デンマーク・ウアンホイに「風のがっこう」を設立。環境政策などの視察でデンマークに訪れる日本人のための研修施設として運営を開始。2002年、京都府弥栄町に「風のがっこう京都」を町営の環境教育施設として開校。2004年、「風のがっこう栃木」と業務提携し、研修業務を支援。現在は、日本とデンマークを往復しながら、さまざまな事業を手掛けるほか、講演活動などを精力的におこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

登録情報 単行本: 189ページ出版社: 合同出版 (2008/02)

 

発売日: 2008/02

 

 

目次

 

まえがきにかえて・9頁・

 

 

私がデンマークに移り住んで、今年で41年目の春になります。本文にも書きましたが、デンマーク留学の目的はこの国の社会福祉政策を勉強することでした。大学4年、23歳の時でしたが、ユトランド半島の片田舎の農場にホームステイしてデンマーク語を聞きかじりながら、翌年1968年の9月、コペンハーゲン大学政治経済学部に入学しました。

 

本格的に北欧風の国家経済学を学び始めましたが、実は、短期留学の計画でした。デンマークで生活しているうちにこの国のあり方にすっかり魅了されて、12年後にはデンマーク国籍を取得することになってしまいました。今日、たくさんの学生や研究者、実務家の皆さんがこの国の社会福祉のありようを学びに訪れます。日本の国としてのあり方に欠けている何かが、この北の果ての小国にはあります。

 

デンマークの環境政策、とりわけ自然エネルギーに関しては前著「デンマークと言う国自然エネルギー先進国」(2003)に詳しく書きましたが、日本とデンマークを往復しながら、両国の実情を管見していると、国のあり方をもっと深く理解するために、歴史を振り返ってみたいと思う気持ちが募ってきました。9・

 

10頁・デンマークと言う国の成り立ちとその歴史のダイナミズム全体を叙辻することは、もちろん私の手に余るテーマですが、デンマークと言う国がなぜ、福祉国家・・・人間を大切にシステムをつくることに成功したのか、そんな国を実現した国民性はどのような形成過程をたどったのか、をまとめてみたいと思っていました。そのことが、第2の故郷である日本のあり方を考える手掛かりになうと考えたからです。

 

国家は結局、人々の集まりです。社会を形成した人々が、過去から継承した生活環境を基盤にして、それを改善しながら生活を営んでいます。今日の延長が明日であり、将来の社会は今日の生活から来た教訓を基に築かれていきます。

 

社会も国家も、繁栄と衰退、発生と滅亡を繰り返します。そのリズムや変動の要因は何なのか、その解明は歴史学の中心的な課題でしょうが、歴史家でない私は、デンマークでの生活を通じて体験したデンマークと言う国の理念・システムを手掛かりに歴史を掘り返す作業を繰り返しました。その過程で生まれたのがこの本です。

 

読者のみながんがデンマークと言う国のシステム、デンマーク人の国民性を理解する一助になれば幸いです。そして、そのことが同時に、日本と言う国のあり方を考え、現状を改善していくヒントのようなものが見つかれば望外の喜びです。

 

平成28年1月26日 火曜日・

 

 

 第1章 デンマーク・私が「理想とする国家」に近い国

 

・1・億単位の医療費も税金から給付される・11頁・

 

・2・教育費はすべて国が負担する16・

 

・3・18歳からは国は扶養義務を持つ・22頁・

 

・4・食料自給率は300%を超えている・25頁・

 

・5・エネルギー自給率は156%を達成した・26頁・

 

 

第2章 なぜ、デンマーク人は国に愛情を持つようになったか

 

 

・1・民主主義と幸福度は比例する・31頁・

 

・2・デンマーク人の事業化は国境を越えて活躍する・34頁・

 

・3・バス・タクシーの運転手が女性なのは当たり前・39頁・

 

・4・国政選挙の投票率が80%を割り込んだことが無い・40頁・

 

・5・高額の税金に対してさしたる不満が無い・46頁・

 

・6・デンマークの田舎生活は快適・50頁・

 

 

第3章 氷河とバイキングがつくった北欧の小国

 

・1・狩猟民が南の方から移動してきた・53頁・

 

・2・バルト海がデンマークの農業を育てた・58頁・

 

・3・バイキングはヨーロッパの文化を攪拌した・60頁・

 

・4・バイキングの遺伝子がデンマーク人を鼓舞する・63頁・

 

・5・国民の85%がキリスト教徒・70頁・

 

・6・国際性は国土が狭く天然資源が無いからこそ育った・75頁・

 

 

第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景

 

なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか・第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景・平成28年1月26日・

 

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-28126-6e43.html

まだ

 

・1・何百年もドイツと国境をめぐって争ってきた・77頁・

 

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・

 

・3・何百年も国土の争奪戦が繰り返された・94頁・

 

・4・北欧三国の王家は親戚関係にある・99頁・

 

第5章 農奴が下支えした中世のデンマーク社会

 

・1・デンマークを支えた穀物とニシン・103頁・

 

・2・北欧三国の連携が始まった・105頁・

 

・3・職人層が力を持ち始めた・109頁・

 

・4・中世社会の基本構造・118頁・

 

・5・宗教改革を潜り抜けたヨーロッパ社会・122頁・

 

 

第6章 神聖なる王権から国民の主権へ

 

・1・絶対王政から立憲君主国に・127頁・

 

・2・「生地帰属農民制度」の過酷・130頁・

 

・3・フレデリック6世の善性・133頁・

 

・4・近代憲法が誕生した・136頁・

 

・5・自分たちを守る仕組みとしての協同組合・140頁・

 

・1・デンマークの手工芸と産業の発展・142頁・

 

 

第7章 福祉制度をつくり出したデンマーク・福祉を考えなかった日本

 

・1・200年前の「貧困救済計画」の先進性・147頁・

 

・2・国家の倒産と社会福祉システムの崩壊・149頁・

 

・3・自治体が受け持つ3つのセイフティーネット・150頁・

 

・4・国民生活への最低限のセイフティーネット・152頁・

 

・5・日本では国民のための福祉政策が実施されたことが無い・153頁・

 

 

第8章 デンマークは「戦争」とどう闘ったか

 

・1・ドイツに占領されたデンマーク・157頁・

 

・2・ドイツ軍に抵抗した国王と若者・158頁・

 

・3・ユダヤ人を救ったデンマーク市民・161頁・

 

・4・戦争をしない決め手は食料とエネルギーの完全自給・163頁・

 

 

第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること

 

・1・エネルギー自給政策に国民が参加している・165頁・

 

・2・環境教育の目標は行動する市民を育成すること・166頁・

 

・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁・

 

・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・

 

・5・新しいものを生むには現状の否定が必要・171頁・

 

 

第10章 借金を残さないデンマーク・つけを残す日本

 

・1・高福祉でも国家財政は黒字・173頁・

 

・2・引き継がれた悪癖・権力者の汚職文化・174頁・

 

・3・毎年借金が増えていく日本・176頁・

 

・4・納税額が少ない日本・177頁・

 

・5・米国の下請け国家になっていないか・178頁・

 

・6・故郷の里山を「産業廃棄物」の捨て場にする行政マン・179頁・

 

・7・「国民の福祉」はごく基本的な願い・182頁・

 

・8・この現状を変えていくいくつかの提案・184頁・

 

あとがきにかえて

 

資料・参考文献・

 

平成28年1月24日

 

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間違いなく考えさせられます

 

 

 

北欧の福祉モデルについて何冊か読んでみましたが,デンマーク入門ではこの本が一番かと思います。決して,専門的な本ではないのですが,今住んでいる人の目線だけでなく,日本人としての目線でも意見が述べられており,いろいろ考えさせられました。圧巻は,デンマークの歴史を説明しながら,現在の福祉政策や国民性のベースとなっている事柄を指摘しているところです。事実や実態の解説だけでなく,それらのバックグランウンドまで言及していることで,理解がぶれなくなります。

 

 

 

それにしても,デンマークの現憲法が福音ルーテル教会の支持を明言していることや,バイキング船に甲板がなかったことがドイツの繁栄につながったことや,長きに渡りデンマーク国王がノルウェー国王/スウェーデン国王を兼務していたことなど,北欧については知らないことばかりだと思い知らされますね。

 

共生社会を考えたい

 

 

 

教育の成果は個人に恩恵をもたらすばかりでなく、デンマーク社会を豊かにする国政選挙の投票率の高さ 国を愛するがために行動することその国に住む国民が「競争社会」を選ぶのか「共生社会」選ぶのかなど医療・福祉・教育制度の充実ぶり、食料・エネルギー自給率の高さ、それらを支える国民の意識について考えさせられました。

 

ただ、それらを賞賛する文章が続き、その現状や課題についてはまったく記述がないので、すべて信じていいものかという疑念も生じました。デンマークに住んでいる方のブログなどを見ると「幸福な国」に否定的な文章も散見します。この本を書かれた方は風力発電機の事業をされているそうなので、デンマークで成功された方として、またはそのセールストーク的な面もあるのかと感じました。

 

共生社会を考えたい

 

 

 

教育の成果は個人に恩恵をもたらすばかりでなく、デンマーク社会を豊かにする国政選挙の投票率の高さ 国を愛するがために行動することその国に住む国民が「競争社会」を選ぶのか「共生社会」選ぶのかなど医療・福祉・教育制度の充実ぶり、食料・エネルギー自給率の高さ、それらを支える国民の意識について考えさせられました。

 

ただ、それらを賞賛する文章が続き、その現状や課題についてはまったく記述がないので、すべて信じていいものかという疑念も生じました。デンマークに住んでいる方のブログなどを見ると「幸福な国」に否定的な文章も散見します。この本を書かれた方は風力発電機の事業をされているそうなので、デンマークで成功された方として、またはそのセールストーク的な面もあるのかと感じました。

 

間違いなく考えさせられます

 

 

 

北欧の福祉モデルについて何冊か読んでみましたが,デンマーク入門ではこの本が一番かと思います。決して,専門的な本ではないのですが,今住んでいる人の目線だけでなく,日本人としての目線でも意見が述べられており,いろいろ考えさせられました。圧巻は,デンマークの歴史を説明しながら,現在の福祉政策や国民性のベースとなっている事柄を指摘しているところです。事実や実態の解説だけでなく,それらのバックグランウンドまで言及していることで,理解がぶれなくなります。

 

 

 

それにしても,デンマークの現憲法が福音ルーテル教会の支持を明言していることや,バイキング船に甲板がなかったことがドイツの繁栄につながったことや,長きに渡りデンマーク国王がノルウェー国王/スウェーデン国王を兼務していたことなど,北欧については知らないことばかりだと思い知らされますね。

 

みんなが読めば日本人の考え方も変わるかも

 

 

 

感心したこととしては、エネルギー自給率が100%以上であること。自立した国民性であること。医療や教育費の心配がないこと。国の借金がないこと。税率が高いためみんなが政治に関心を持ち、参政していること。

 

それに比べ、日本人はすべて正反対だ。この本を読んでから、「私も国を変えるのは政治家でなく、国民ひとりひとりなんだ」と感じ、なるべく意見を発信したいと思うようになった。皆さんも、国を建て直すために、建設的な意見を出そう。なんなら、自ら立候補して、利権にしがみつく政治家を引きずり下ろそう。これからの日本がお手本にしたい国の本 日本人の幸福観を根本から変えてくれる1冊

 

投稿者21世紀のケインジアン2008年11月13日

 

世界一幸福な国ランキングNO.1の国、デンマーク。環境先進国として知られているほか、日本がとても遅れているワークライフバランスの先進国としても知られている。

 

人口540万人の人口は、北海道とほぼ同じでしかない。しかし、デンマークの歳入額は、北海道の 20倍にもなる。一人当たりのGDPは700万円といわれ、健全な黒字国家である。赤字で苦しむ日本国とはまったく違う。国も潤い、国民も経済的に豊かで幸せ感が高い国が、デンマークだ。「持続可能」というテーマで世界を見ていると、デンマークで行われてきたことが大変興味深い。日本人の幸福観を見直す観点からも是非、読んで欲しい一冊です。

 

日本も国民全体の国政への関心を高めることから始めよう

 

 

 

歴史をなぞりながら、今のデンマークを解説している。デンマークが福祉国家へ歩み始めたのは、1683年の「クリスチャン5世のデンマーク法」あたりから原型が形づくられている。

 

キリスト教を基礎とした人道主義と、民主主義を基本とした自立精神がある。

 

1、デンマーク人は建国以来ヨーロッパ全体を市場として生きて来た国民である。

 

2、その歴史的過程が今日の世界を相手に事業をする企業や個人事業家にまで継承されていること。

 

3、権限を持つものが弱者を庇護し、弱者同士が互いを守り合う「共生の国民性」は「デンマーク王国」を建国する過程で費やされた大きな犠牲が生み出したものであること。

 

国民各層が大きな犠牲を払って国を守ってきたことが「国を愛する国民性」となり、国家を守ることとは何か、を認識する国民を育成してきた。

 

それが「ゆりかごから墓場まで」国民同士で守りあう、社会福祉制度の導入につながり、今日の自然エネルギーの導入にも繋がっている。

 

 

 

食糧とエネルギーが自給率100%を越えている。教育と医療費は無料。確かに税金は高いが、政治を信頼しており国民の合意はできている。すべてが良い循環になっている。

 

投票率も高い。国防の意識も高い。国民背番号制があり脱税が難しい。行政と産業が癒着しておらず官僚の天下りがない。労働組合は企業別ではなく職種別になっている。新規採用制度や定年がない。デンマーク王室は国民から敬愛され、垣根も警備もいらないぐらいの環境を作り出している。

 

デンマーク人は自国を愛するが故に高額な納税をし、国を守るために徴兵制度を導入し、中学生から政治活動に参加する。家族の誕生日にも国旗を揚げる。国歌は賛美歌と一緒に歌われる。

 

つまり具体的な行動になって「愛国心」が現れているのだ。

 

 

 

子供は大学進学を目標とせず「教育の目的は個人が持つ能力や才能を社会のために育成すること」という教育理念がはっきりしている。

 

正誤でなく問題解決能力を伸ばす。デンマークでは歴史教育に力を入れている。

 

国家運営に参加する国民を作ることを目標としている。

 

12歳で「高速道路の建設に関する賛否」というテーマを取り上げ、自然破壊というマイナス面と、物流効率活性化というプラス面を考える。デンマークの選挙権は18歳からだが、12歳頃からこのような国家運営の根本となる施策への自己の意見を確立するための準備が始まっている。そして18歳になった時、選挙を通し国政に参加する市民としての条件を育成している。

 

日本では自分の意見を持ち行動していく人格を育てることが教育の目標になっていない。知識は身につけるけど行動力は持たない、政治に口を出させない。

 

良い大学に入ることが目標になってしまっている。

 

デンマークでは入学試験がなく、高校での成績がそのまま入学資格になる。

 

サバドーというモラトリアム期間があり、多くの若者がアルバイトをしながら様々な社会活動に参加し、のちに職に就いた時に役立てる。

 

 

 

こうして日本と比較してみると両者の違いがはっきりしてくる。デンマーク人は国との一体感や信頼感がある。親子の団らんでも政治の話をする。問題を放置することなく積極的に話し合い改善策を考える。日本では愛国心や国旗や国歌に対して複雑な思いを抱えたまま今日まで放置されている。

 

日本人は国の運営に対して参加意識が薄い。官に服従する精神が強く、「誰かが何とかしてくれる」と人任せになりがちで、政治に無関心で投票率も低い。民主主義を行使していないのだ。

 

著者は「このような社会を作った原因は国家を管理運営する人たちに「あるべき国家の理念」が欠けているため。」と語る。その通りだと思う!

 

国全体のことを考えない官僚。カネと権力しか興味のない政治家。

 

国民から権力者まで日本国民ひとり一人が、「臭い物に蓋、見て見ぬフリ、知らんぷり、自分さえ良ければいいという歪んだ個人主義」が蔓延している。こういったことが国家運営の障害になっていることは間違いないだろう。

 

確かにデンマーク人の意識の高さには見習うべきところがある!

 

日本はデンマークの制度を取り入れるにしても、まずは意識改革が先だろう。

 

日本もデンマークを参考(モデル)にして、国の設計図から構想できるはず

 

 

 

北欧がかなり高いレベルで福祉と政治への満足度を実現していることはよく知られている。この本で示されたデンマークの福祉や諸制度は人間のことを考えられて構想されて実行もされていることがよくわかる。日本で想像する以上のレベルに達しているとみな驚くに違いない。

 

 

 

著者のお孫さんの医療に関する記事を読むと痛感する。心臓の病気で手術と入院を何度も繰り返しているが医療費は無料で親が看護のための休暇をとれば収入もそれなりに補ってくれるというものだ。

 

 

 

こういう事実を挙げていくと、日本の政治かや企業をはじめとするリーダ達は人口が少ないからできたなどと逃げ腰になることが殆どだし、官僚も似たような態度だろうな。

 

 

 

日本の政治、経済力と国民福祉の関係、税金の使途など改善する際の方向性を示してくれている本です。多くの人が手にとって欲しい。

 

日本でも高福祉と強い国際競争力が実現できる?!

 

 

 

高額な税金(所得の70%、消費税率25%)で、無料の教育、無料の医療費、失業時の高保障を実現しているにもかかわらず、国家財政は黒字、世界競争力ランキングで3位(日本8位)、1人当たりのGDPは日本の1.35倍、1人当たり貿易額は日本の3倍、エネルギー自給率156%、食料自給率300%超。

 

デンマークが「なぜ、どうして」これらを実現できたかを、デンマークに生活している生活者の視点とバイキングの時代から遡って視ることによって答えを見出そうとしたのがこの本です。体系的で整理された学者の本ではないが、競争社会、格差社会と福祉・高齢者切り捨てで混迷する日本の根源とあるべき姿を考えさせてくれる本である。

 

皆に読んでほしい。

 

北欧の高福祉は何十年も前から羨望の対象として語られてきたが、そのために長い時間をかけて国づくりを行ってきたことにまず注目すべきであろう。高福祉には高負担が伴うが、それを厭わない国民に日本人はなれるのか?それともやはり日本人には「中福祉・中負担」なのか?このような語り尽くされた論議のほかに私が注目したのは、本文中にあった、自分たちの将来の生活のために、安易に隣町の安い店に走らず、少々高くても近所の店で買うというデンマーク国民の姿勢だ。これなら、中国野菜や餃子問題は起こらないであろう。自分中心の生活により自らの首を絞めている私達日本人にまねができるだろうか。

 

幸福王国と不幸王国、同じ王国でありながらなぜこんなに正反対なのか、

 

 

 

だれもが尊重される社会と誰もが尊重されない社会。のびのび社会とジミジミ(チジミとジメジメの合成)社会。よしよし社会とダメダメ社会。日本の王様はなぜ国民を幸福にしないのか。

 

日本の教育はなぜ国民を奴隷化しようとするのか。日本は一部の特権者のためにすべてが奴隷化され、幸福が犠牲にされるという状況である。民主政治ではなく脅迫政治が実態である。

 

 

 

解決策:

 

公務員の終身雇用、年功序列制を禁止すること。公募制にすること。年齢身分差別に関わる制度をすべて見直すこと。小中学校でも同じクラスにいろいろな年齢の人がいるような状態にすること。小中学校も単位制にすること。落第、飛び級は個性の尊重として認められるべきこと。

 

エネルギーと食料自給率が100%を超えるデンマーク

 

 

 

デンマークという国を日本との比較で紹介した本です。教育や福祉に対する意識の高さ、愛国心、どれも今の日本にとって見習うべきところと思いますが、デンマークという国の歴史的な背景から来るものだと言うことが、詳細に述べられています。

 

中でもうらやましいのが、エネルギーと食料自給率が100%を超えるという点です。両方とも、これから世界的な不足が問題になることは目に見えていますが、これらの問題を克服している点に、デンマークと言う国のすばらしさを感じました。

 

公務員の必読本に指定して欲しい良書です。

 

 

 

タイトルが長く、一見くどい感じを受けましたが読んでみて、まず、日本の全公務員が読むべきだと感じました。驚いたことにデンマークは世界最高レベルの社会保障制度が整っていて、食料もエネルギーも自国でまかない、かつ民主主義がもっとも進んでいる国だそうです。

 

 

 

例えば●病院の入院、治療費は無料

 

●小学校から大学までの教育費も無料

 

●大学入試もなし

 

●高等学校三年間の全ての科目の平均点数で大学と学部が決まる

 

●職業学校や大学に通学する18歳以上の国民には国庫から「奨学支援金」が支給そして、国民は福祉制度を支えるため

 

〇高額な税金を納付当たり前といえば当たり前ですがこの素晴らしい社会保障制度は制度を乱用しないという国民同士、国民と国家の信頼関係、税金が国民全体のために使われているという合意が大前提となっています。

 

(血税を湯水のように垂れ流し続ける日本とは大違いです。)

 

同じ地球上にここまで対照的な国が存在しているとは!食料自給率も300%以上、エネルギー自給率は156%超、財政は黒字。かたや、日本は900兆円の赤字を抱える借金大国です。

 

加えて年間の自殺者が毎年3万人以上、無縁死、孤独死される方々も3万人以上で美しい国どころか恐ろしい国になりつつあります。家族の責任は家長にあるように国家の責任は国のトップにあります。ぜひ、公務員、特に国会議員は何度も精読し、自らの税金の垂れ流しと事なかれ主義を猛省し、少しでも幸せな国を築いてほしいと思いました。また別の意味で、危機感と希望の両方を持つことができる素晴らしい本だと思います。

 

健全な日本社会をつくっていくための手引書楽しく読ませていただきました。

 

特に「フレデリック6世の善政」や「200年前の貧困救済計画」の先進性に驚かされました。なんて人民のことを大切に平等に考えているのでしょう。また、第2次世界大戦中、ドイツがデンマークに侵攻した時、わずか4時間で降伏し、占領を受け入れた指導者の判断もすばらしいと思います。それに比べて日本のとった行動は被害、加害を含め情けないの極みです。

 

デンマークの良さをたくさんの日本人に知ってもらって、日本をもっと改善していって欲しいと思います。その上で、本書は手引書として大いに役立つと確信しております。

 

15:10 2016/01/24

11:12 2016/02/22

 

 

 

「植草一秀の『知られざる真実』」            2016/02/21

 

 オールジャパン連帯で安倍政治を打破しよう!  第1370号

2月20日から21日にかけて社会民主党の党大会が開催された。この党大会に野党4党の党首や幹事長が出席し、野党5党連携の重要性が強調された。2月20日夕刻には「社会民主党20周年交流の夕べ」が開催された。私も招待を受けて出席させていただき、祝辞を述べさせていただく機会を賜った。安倍暴政に対して憤りの念を抱く主権者は多い。

原発、憲法、TPP、基地、格差の各問題において、主権者多数の意思に反する政策が強行されていると判断する主権者が多い。国の根幹、国民生活の根幹に関わる重大問題が、主権者多数の同意をも得ずに、独裁的に決定され、実施されている現状を、許せないものであると判断する主権者が多い。このなかで、2016年は参議院通常選挙が実施される。

衆議院総選挙が実施される可能性がある。国会は国権の最高機関であり、主権者がその意志を国政に反映させるためには、主権者の意思に沿う国会の議席構成を構築しなければならない。主権者の意思に沿う政治を実現するために、何よりも重要なイベントは選挙である。

私はスピーチの機会をいただいたので、三つのことを話させていただいた。第一は、「政治は誰のためにあるか」という問題だ。「政治は弱い立場にある者のために存在する」というのが私の考え方である。

20世紀的な判断である。世界の富の48%が世界の人口の1%の人々に握られていると言われる。かつて日本は「一億総中流」と呼ばれたが、いまでは、世界有数の格差大国になっている。このなかで、安倍政権は「強者のための政治」を熱烈推進している。大資本の利益を極大化させること。これが安倍政権の政策運営を貫く基本である。弱肉強食を推進する。

「弱きを挫(くじ)き、強きを扶(たす)く」のが安倍政権である。対論に「弱きを扶(たす)け、強きを挫く」という考え方がある。

国民が1%の富裕者と99%の下流層とに二極分化されている。「1%のための政治」ではなく「99%のための政治」が求められていると考えられる。第二は、「政党ではなく政策」である。主権者にとって重要なことは「政党」ではなく「政策」である。安倍政権の政策の基本は「戦争と弱肉強食」である。これに対峙する政策の基本は「平和と共生」である。どちらの方向を目指すのか。決定する権利を有するのは主権者である。私は「平和と共生」の政治を実現することを求める。

5つの基本問題について言えば、原発稼働、憲法破壊、TPP参加を許さない!辺野古基地、格差拡大を許さない!ことを求める。政治過程において重要であるのは、政党や政治家が公約を明示し、その公約を吟味して主権者が議員を選択すること、そして、政権を委ねられた政党と政治家は、公約を遵守する。このプロセスが何よりも重要だ。第三は、「主権者多数による決定」である。2014年12月の総選挙で、自公の与党に投票した主権者は、主権者全体の24.7%だった。

自公以外の政党の得票率は28.0%だった。

ところが、議席数は自公が68.4%、非自公が31.6%だった。主権者の4人に1人しか投票していない自公が、衆議院議席の約7割を占有し、重要政策を独裁的に決定して実行している。

非自公が3割の議席しか獲得できなかった最大の原因は、候補者の乱立にある。「安倍政治を許さない!」と思う主権者が連帯して行動すれば、必ず現状を変えることができる。主権者の25%が連帯して行動すれば、「戦争と弱肉強食」の日本政治を「平和と共生」の日本政治に変えられるのだ。これが「オールジャパン平和と共生」25%連帯運動

https://www.alljapan25.com/

の考え方である。「オールジャパン平和と共生」は3月18日(金)午後6時半より、文京シビックホールにて、参院選に向けた市民連合構築を目指す集会を開催する予定である。追って詳細を紹介したいが、1人でも多くの主権者の参集をお願いしたい。

「オールジャパン平和と共生」25%連帯運動は、昨年6月12日に、ウェブサイト上に立ち上げた運動である。その後、昨年2月と6月に「国会議員と市民の勉強会」を実施してきた、私も参画してきたグループが、「オールジャパン平和と共生」に賛同して、運動に加わることになった。

この運動の基本事項と基本理念はウェブサイトに明記している。この市民連帯運動は、安倍政権の基本政策理念である「戦争と弱肉強食」に反対し、「平和と共生」を基本理念とする政治を実現するための主権者による連帯運動である。より具体的には、原発稼働、憲法破壊、TPP参加を許さない!辺野古基地、格差拡大を許さない!の基本方針を確認し、この基本方針に賛同する主権者の連帯の輪を広げることを目指すものである。

他方、運動の形態については、基本事項に明記してきた。各種各様の市民運動の形態があるが、【オールジャパン平和と共生】においては、かみ砕いて言えば、資金集めはしない役職を置かない事務所は持たない方式で、運動の賛同者のボランタリーな、自主的な行動によって、連帯の輪を広げるというものである。集会を開催する際に、カンパをお願いするが、必要最小限の費用をそのカンパで賄う。

また、カンパ資金の使途については、ウェブサイト上に1円単位で公開もしてゆく。このような基本事項を運動を立ち上げた時点で明確にしておいた。今後もこの基本事項は遵守してゆく方針である。この点を再確認するために時間を要したため、3月18日集会の告知が遅れてしまったことをお詫びしたい。主権者にとって重要なのは政策であって政党ではない。

 

主権者が求める政策の実現を目指す。これが第一の基本である。したがって、基本として党派を問わない。選挙の際に、党派の利害がぶつかり、類似する政策公約を明示する候補者が乱立して主権者の投票が分散し、その結果として自公候補が当選してしまうことを防がねばならない。衆議院総選挙の小選挙区および参議院通常選挙の1人区においては、とくに、選挙協力、選挙共闘が重要になる。

党派の壁を超えて、選挙において、主権者が求める政策を公約として明示する候補者の当選を実現することが何よりも重要になる。超党派で対応する。これが第二の基本である。政治は主権者のためにある。そして、政治を担う中心は主権者である。これが国民主権の政治だ。したがって、望ましい政治を実現するために、主権者が主導的な役割を果たすことが求められる。

政策基軸、超党派、主権者主導で、日本政治を刷新する。「戦争と弱肉強食」の政治を「平和と共生」の政治に刷新する。これが目標である。これまでも指摘しているように、政策を基軸に考えるときに、政策があいまいな政党が散見される。政策があいまいでは、主権者は、その政党に全面的な信頼を置けない。とくに、野党の中核に位置する政党にこの傾向が強いことは問題である。しかし、本年7月の参院選においては、改憲勢力が参議院3分の2以上の議席を占有すると、いよいよ憲法改定の行動が現実化する危険が大きい。

この現実を踏まえれば、細かな問題があるにせよ、とにかく、安倍政権与党勢力、改憲勢力の伸長を食い止めなければならないのである。原発・憲法・TPP・基地・格差問題の重要性は訴え続けるが、まずは、反安倍政権の一点で共闘・連帯することが重要であると考える。32ある参院選1人区で、「安倍政治を許さない!」と考える主権者の投票を1人の候補者に集中させることができる状況を生みだすことを求め、また、誘導していかねばならない。

5:27 2016/02/22

 

 

 

経済人列伝・由利公正--財政家第一号

2010-02-17 03:17:16 | Weblog     由利公正

由利公正、キャッティフレ-ズ風に言えば、わが国最初の財政家です。日本の財政家としては、日清戦争まで、3人の人物、しかもこの3人だけがいます。由利公正、大隈重信、松方正義です。みな旧武士出身で、経済や財政に関する正式な訓練は受けていません。彼らの業績は、独学自習か、実地訓練、経験の産物です。そしてみなそれぞれに持ち味を発揮し、役目が終われば平和裏に表舞台から消えています。こう考えますと、国家の経世済民などという大事に取り組める人物とは所詮、その人に与えられた天賦の器量によるといえるかも知れません。

  由利公正、彼は文政12年(1829年)、封建制度の夜明け前、越前福井藩士の長男として生まれました。家禄は100石、馬乗りの身分です。最初の名は三岡八郎と言います。ず-と先祖は由利姓でしたが、戦国時代に故あって三岡姓に改姓しました。由利姓だった先祖は藤原秀郷の家臣であったとか言います。関東か東北の地方豪族だったのでしょう。

  公正が7歳の時父親は江戸詰めを命じられ、公正は母方の叔父に預けられます。叔父はどちらかと言うと放任主義の人で、初学は教えてくれましたが、あとはほったらかしでした。そのため当時の武士の必須教養である四書の講読は通常の藩士より、かなり遅れます。しかし公正の特徴は、文字から学ぶのではなく、何事にも工夫をこらし、自分で考えて実践して、経験から学ぶ、という態度です。天分もありましょうが、彼が置かれた環境も無視できません。かえって四書五経などという文字の塊に、没頭しなかっただけ思考は柔軟になったのかも知れません。

  少年時のある日、ぼんやりと外を見ていて、曲芸師の子供でも修練して、人のためになることを学んでいる、だが武士は学ぶといっても、何の役に立っているのだ、と自問自答し、ここから労働の大切さ体得したとも、語り伝えられています。由利公正の政治思想における労働の意味は重要です。あえて言えば彼は、スミスやリカルドと同じく労働価値説の信奉者であったと言えましょう。

  武道にも熱心でした。剣術、槍術、鉄砲術に馬術などなどに優れ、体を鍛えて、藩の恒例行事である馬揃えではいつも大活躍していました。彼の武道修練は独特で、師匠につきながらも、必ず工夫を加え、方法を改善しました。

 公正の経歴を簡単に言いますと、藩政改革、謹慎、新政府への登用、政府財政の責任者、東京府知事、後はその後、となります。

  彼24歳の時黒船が来航します。その後日本の政治状況は急展開します。それまでから多くの藩は財政窮乏に悩み、藩政改革をしますが、ペリ-来航の1853年後は、改革の速度はより激しくなります。1837年、福井の越前藩は新藩主として、田安家から養子を迎えていました。この人物が幕末の名君として名高い、松平慶永(春嶽)です。慶永は公正とほぼ同年輩になります。この慶永を中心に藩政改革、そして越前藩は親藩ですので、幕政改革も試みられます。

  当時の武家が藩政改革といえばまず軍制改革です。武士の専門は戦争請負なのですから。軍制改革には当然、武器特に銃砲軍艦の調達が必要になります。武器を買うにしても自前で造るにしても、必要なのは資本つまりお金です。当時越前藩は他の大名の例にもれず、借金で首が廻らない状況でした。慶永就封の時点ですでに、90万両の借金がありました。越前藩は30万石少しですから、大雑把に概算して約10年-15年分の借財になります。これだけの借財を抱えて、なお金食い虫の軍制改革をしなければなりません。藩全体の経済改革が必要です。それも従来のように倹約一本では、焼け石に水、になります。

  殖産興業が叫ばれます。和紙、生糸、漆器、木材、蠟などの特産品の生産が奨励されます。(第一段階)そしてそれを物産会所という機構を通じて集荷し、藩外に売りさばきます。(第二段階)さらに会所に集まる商人や農民に資金を貸し付けます。(愛三段階)この資金を紙幣で支払います。(第四段階)越前藩の経済改革では第四段階のとっかかりくらいまで行きました。紙幣、この場合は人気の悪かった藩札で一部支払います。藩札はあまり抵抗なく受け入れられたようです。この体験が公正をして維新の財政家としての重要な体験を涵養します。物産会所の首脳部は、町奉行、郡奉行、制産方頭取他武士6名と、豪商豪農代表8名からはなっていました。公正は制産方頭取です。制産とは産業産物の支配という意味もありますが、次第に生産の方に意味が移って行きました。

  物産会所は士庶協同ですから、このやり方を軍制に応用すれば農兵組織が出来上がります。事実越前藩では農兵が1200人いました。松平慶永が、幕末の政局をリ-ドできた背景には、経済改革と農兵組織への自信があります。公正は幕政改革を促進するために4000人の農兵の上京を企図し、過激派と目されて、慶永から謹慎を命じられます。

  公正の政治思想に大きな影響を与えた人物が細川家熊本藩士の横井小楠です。小楠は四書の筆頭である「大学」の中から、その修養の第一段階である「誠意」を「公正」そして「下に利する」と解釈します。さらにここから「労」の意味を引き出し、民富の増強を重視します。(注1)「由利公正」の「公正」はここから拝借してきた、とも言われます。他に公正が交わった人物としては、同藩士橋本左内と坂本竜馬がいます。

 

 (注1)この解釈を孔子や朱子が聴いたらビックリするでしょう。日本の儒学には横井小楠のように漢籍を比較的自由大胆に再解釈して自説を作る傾向があります。荻生徂徠はその代表です。日本人は儒学を尊重しましたが、儒教を信奉したわけではありません。儀礼と習慣を離れて純粋な学説のみを学べば、学風は自由になります。横井小楠のみならず、佐久間象山も吉田松陰も儒学の専門家でしたが、その思想と行動は恐ろしく大胆です。

 

  慶応3年10月徳川慶喜は大政奉還を朝廷に申し出ます。新政府が樹立されました。公正は参与になり、同年12月新政府の御用金取扱取締に任命されます。徴士でした。(注2)ここから由利財政が始まります。新政府にはお金がありません。公正は太政官札(金札)を発行します。公正の意図としては、金札は通常の通貨ではないはずでした。金札を藩や商人農民に貸し付ける、彼らはそれを資本として運用する、一定の時点で彼らは政府に金札に利子を付けて返す。こうして資金循環は良くなり、国全体の産業活動が盛んになり民富そして国富も増大するという考えです。通貨ではなく、国債でもなく、一種の財政投融資ですから、公正は金札の取扱いを、別途会計にしておきました。

 

 (注2)新政府には人材はいません。そこで諸藩の藩士を官吏に任命します。任命には二種類の方法がありました。徴士と貢士です。前者は新政府が諸藩から一本釣りで引き抜いた人材、後者は藩から推挙された身分です。前者の方が本物の官吏、後者は出向という印象があります。由利公正は徴士の第一号、つまり明治政府官吏の第一号になります。次が横井と木戸孝允です。

 

  太政官札は関西方面ではかなり順調に出回りました。大阪を中心とする、関西経済圏では銀手形の使用が常習化しており、同種の試みに慣れていたからです。しかし江戸に進駐した官軍主脳は太政官札の発行に反対します。理由は、関東は敵地で新政府への信頼がない、関東ではこのような試みに慣れていない、などです。彼らは公正の意図を理解できなかったのでしょうか?大隈重信、陸奥宗光、江藤新平、井上馨など維新の豪傑の錚々たるところが猛反対でした。特に江藤の論旨は激烈で公正と大激論になります。公正は勝ったつもりでした。ところが明治元年12月に東京で発行された金札に関する条文には「通用可致様御沙汰候事」と書かれています。「(通貨として)通用するように命令せよ」の意味です。こうして太政官札は公正の意図を離れて通貨になりました。この時点で公正の財政家としての政治的生命は断たれます。彼が推挙した人物の不正事件の責任もあります。正式には翌明治2年2月公正は会計官を辞職します。

  しかし公正の考えを離れて観察して見ますと、太政官札を通貨として使うというのも、一方法です。とにかく新政府にはお金がありません。旧幕軍討伐のみならず、しなければならない事は山ほどあります。軍備増強、官吏制度確立、教育、通信、交通などなどいくら金があっても足りません。こういう時公正が案出した太政官札は使いようによっては至極便利なものでした。ともかく金貨と兌換という触れ込みで金札をばら撒き、仕事をします。金と札の交換比率は次第に落ちます。政府は一番有利な時点で金札を発行するのですから、金札の効用の良いところだけ掠め取ります。このやり方を大胆に自信をもってしたのが、大隈重信です。彼には彼の目算があります。太政官札をばら撒いても、それで景気が良くなれば、税収が増え、金札兌換は可能になると踏みます。大隈財政下で、廃藩置県、秩禄処分、地租改正、軍備増強、官吏制度整備、鉄道開通、中小学校建築、帝国大学創立、留学生派遣、外人専門家の雇用、銀行制度創立、不平士族反乱の鎮圧などなど、金の要りそうな事の基礎は作られました。しかし西南戦争が終わってみれば景気はいいが、経常収支は大赤字になります。ここで第三の男、こわもての松方正義の登場になります。彼は太政官札をすべて収集し(没収ではありません)、それを焼却処分して、貨幣流通量を大幅に減らし、財政と貿易の収支を整備してから、銀本位制の上に日本銀行を設立し、金融と財政を分離します。(注3)

 

 (注3)この手のやり口は世界史上かなりあります。代表的なのが、フランス革命時、革命政府が発行したアビシニア紙幣、アメリカ独立戦争蜂起した13州連合が発行したいわゆる大陸紙幣、南北戦争時北部政権が発行したグリ-ンバックなどがあります。日本政府が戦争直後占領軍管理下において発行した復金手形も似ています。これらはすべて、発行されると価値を落とし、最後は紙屑同様になりますが、政府はそれで、というよりそれだからこそ、仕事ができました。金は天下の廻りもの、仕事ができりゃそれでいい、後はなんとかなるだろう、です。経済ってこんなものかも知れません。

 

 由利公正は明治4年、東京府知事に任命されています。翌年出発したけ遣米使節と共に、アメリカに渡っていたら解雇の通知が来て、以後野に降ります。公正は薩長の藩閥に属していないので、ずいぶんぞんざいに扱われました。公正は「五ケ条の御誓文」の草稿を作りました。

  野にあって公正は、越前藩の藩校教育の近代化に尽力し、米人グリフィスを福井へ招聘しています。民選議院設立建白書の運動に賛成して、自由民権運動に助力します。萬年会という勧農組織に協力します。故郷の福井で乳牛飼育を試みます。史談会会長に任命され、多くの遺訓を語ります。また日本興業銀行設立期成同盟会の運動を押し進めます。明治42年(1909年)死去、享年81歳、子爵

 

  参考文献   由利公正のすべて  新人物往来社

 

 

 

ジャンル:ウェブログ

14:32 2016/02/20

 

 

差出人: 公益財団法人どうぶつ基金

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送信日時:       2016年2月18日木曜日 23:03

宛先:   滝田 好治さま

件名:   公益財団法人どうぶつ基金です

 

公益財団法人どうぶつ基金です。いつも温かい応援をいただきありがとうございます。どうぶつ基金からのお知らせです。

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公益財団法人どうぶつ基金事務局

平成28年2月19日 金曜日


2016年2月25日 (木)

なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著)第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること169頁・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・5・新しいものを生むには現状の否定が必要・171頁・


引用・


2016年3月18日 (金)

泰阜村では、必要な介護サービスは充分に受けて、自宅で暮らし続けてほしいとの願いから、限度額を超えたサービスは全額村が負担することにしています。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/03/post-acc1.html

6:15 2016/03/18


大崎町・混ぜればゴミ分ければ資源!住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル・・プラスチックごみの山が油田に変身

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/11/npo-dab6.html

https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/osaki04/default.asp

13:59 2015/11/19


2016年1月 9日 (土)むろん、主に間接業務をやっている公務員も半減できる。今では役所の窓口業務の多くは機械がやっているのに、カウンターの向こうでのんびりしている職員の人数が激減したという話は聞かない。マイナンバーも、本来なら公務員を大幅に削減するためのものだったはずだが、全くそうはなっていない。

引用「ビジネス新大陸の歩き方」第511回安倍流賃上げ・時給1000円は経理の「け」の字も知らない素人論議・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/01/post-9a54.html

 14:05 2016/01/09


池田和隆の斬鉄剣!!!第1次安倍政権崩壊の震源地だった男・タブー全開・権力と既得権益のブ厚い岩盤をブッタ切る!!元農林水産大臣秘書官。1967年生まれ・熊本県出身。「農林族議員のドン」と呼ばれた故松岡利勝元農林水産大臣の秘書を16年務め、国家権力や利権、国の意思決定の実態を内側から目撃し続けた知られざる重要人物。第1次安倍政権の崩壊も、実はこの男が震源地だったのだ!

http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-entry-947.html

 17:19 2016/03/1817:19 2016/03/18


小林節 慶応大学名誉教授、長谷部恭男 早稲田大学法学学術院教授 「憲法と安保法制」① 2015.6.15

https://www.youtube.com/watch?v=PtXwyXTW12s

16:37 2016/03/18


2015/05/30 「バブルは必ず弾ける、それは明日かもしれない」と断言する浜矩子氏、空前の官製相場で沸きに沸く株式市場、しかし…! 岩上安身が「アホノミクス恐慌」の危険性について訊く

https://www.youtube.com/watch?v=WMM9vkcFlIU

16:09 2016/03/18 


著者と語る 千葉忠夫『格差と貧困のないデンマーク』 2011.4.25

https://www.youtube.com/watch?v=o7zUQf2IpgA

8:13 2016/03/30


・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁・平成二十八年二月二十四日・


日本の子供たちも「地球温暖化問題」に関し、ある程度の知識や情報を学校教育の中で得ていると思います。しかし、子供たちの活動によって、地域や国の政策に影響を及ぼすことはほとんどないと思えます。なぜなら、日本の学校教育の目標がそこにはないからです。自らの意見を持ち、行動していく人格を育てていくことが教育の目標になっていないからです。

日本の教育の目的は相変わらず「最終的には大学受験」にあるように感じます。地球の温暖化問題を知っていても、そのために学習の時間、体験の時間、解決のための実際的な行動を子供たちが学校の時間の中で費やすことを、親も学校関係者も教育委員会も文部科学省もおそらく嫌っているのだと思います。196・


170頁・知識は身につけるけれど、行動力は持たない、あるいは持たせない、政治に口を出さず、自分たちの国づくりに参加できない傾向を持つ子供たちが学校教育を通して育成されているのではないでしょうか。ここまで・


・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・


この背景には日本の教育制度の伝統があります。日本における「学校令」が公布されたのは明治19年(1886年)4月、そして17年後の明治36年(1903年)4月には、「小学校国定教科書制度」が発布されました。現在、日本では文部省科学省による教科書検定制度が機能しており、子供たちが学校で使っている「検定教科書」も「国定教科書」であると言えるでしょう。


2007年、沖縄の集団自決を教科書から削除させ、沖縄県を含む多くの人々から「教科書からは真実を学べない」と言う批判が巻き起こりました。なぜ、文部科学省の教科書検定官が真実を隠して、それを教科書に載せて国民に教えることを強制するのでしょうか。なぜ、現場の教師たちにその地域の実情にマッチした内容を自主的な研究によって会派する責任を持たせないのでしょうか。


北は北海道から南は沖縄県までの子供たちに教える内容を「国定教科書」で維持しているということは、日本の次世代を選ぶべき将来をときどきの政府機関が決めてしまうというと考えられないでしょうか。170・


171頁・「国定教科書」によって教育を受けた子供たちが、入学試験を繰り返し、その後社会人となって国家を引き継いでいるのです。こうして自律性が確立できない国民が育成されているように目得ます。平成28年2月25日(木)


第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること165・

平成28年2月23日 火曜日・


・1・エネルギー自給政策に国民が参加している・165頁・

2007年1月現在、デンマークは5267基、314万kWの風力発電設備が稼働しています。全電力消費量に占める風力発電の占める割合は2007年1月においては35・9%となっています。(年間平均19%)。この314このkWの風力発電によって、年間約230万㌧の石炭を節約し、一方では532万㌧の二単価炭素削減を実現しています。

デンマークが国際社会に約束した、1990年から2010年における二酸化炭素削減量は年間ベースで約1200万㌧ですが、このうちの約半分を風力発電によって削減しているのです。この風力発電の所有者は約85%は個人、または個人の出資によって設置したものです。

最近、議会や風力発電業界では2025年に向け、電力消費量の50%を風力発電によって賄うというエネルギー戦略が検討されています。このような風力発電の成長の背景にあるのは、世論の支持です。最近の世論調査によるとデンマーク人の80%は「風力発電をもっと増やすべきだ」と答え、80%以上の人たちは風力発電の電力料金が割高になっても払うと答えています。165・


166頁・

この例のようにデンマークと言う国では国民の意思が政治に直接反映するシステムが出来上がっています。「国家運営」に国民1人ひとりが参加しているという実感が持てる国になっています。こうした意識の形成に学校教育が大きな役割を果たしています。・16/2/23 15時17分


・2・環境教育の目標は行動する市民を育成すること・166頁・

デンマークのある小学校の6年生は環境教育の課題で「高速道路の建設に関する賛否」と言うテーマを取り上げました。なぜ小学6年生の環境教育で「高速道路の建設問題」を取り上げたのか、その理由は高速道路の施設によってその場所で生殖していた動力物の生地を奪うという自然の破壊行為と言うマイナス面と、高速道路ができた場合における、物流のスピードアップによる地域や産業の活性化と言うプラスの面を考えるためだと説明しています。166・


167頁・

デンマークの選挙権および被選挙権は18歳からですが、12歳頃からこのような国家運営の根本となる施策への自己の意見を確立するための準備が始まっているのです。

デンマークが環境先進国とよばれるまでに至った過程には、学校教育が重要な役割を果たしています。デンマークにおける児童の環境教育の目標は、環境教育を通し、児童が大人になった時に「環境破壊、資源の分配と利用、人口増加、動植物の絶滅問題に対し、行動力のある市民となって建国にあたる」こととされています。167・


168頁・これはデンマークの環境教育の目標に書かれている言葉です。

この「環境教育の目標」が設定された背景には、1992年、ブラジルのリオデジャネイロで開催された環境サミットで提案された「アジェンダ21」がありました。地球環境保全のために「地球的規模で考え、地域で行動する」ことを人類の課題として提起したことに呼応してデンマークの学校では「緑の旗」運動が始まります。

1993年9月、デンマークのシェーランド島グラードサックス町のモークホイ中学校の9年生が、「環境に負担をかけない学校作り」と言う運動を始めます。この運動の目標は、子供が環境とその保全問題に自ら取り組むことで「自然界とふれあいの喜びと自然を守る知恵を身に付けること」とされ、その後「緑の旗」と名づけられた運動となっていきます。168・


169頁・

・・学校で消費する水や電気を節約し、廃棄物を削減し、学童として地球温暖化への協力を目標に掲げた「緑の旗」の運動は、その後、イギリス、オランダ、フランス、スペインなど各国に広がっていきます。そして「エコ・スクール」と呼ばれる国際名称になり現在、ヨーロッパを中心に32ヵ国に広がっています。


欧州諸国ではエコ・スクールの登録校は約1万2000校と言われ、その中で環境保全認可校として「緑の旗」を取得した学校は4000校に達します。デンマークでは、2006年現在、全国約1600校ある小中学校のうち、エコ・スクール登録校は210校、「緑の旗」を取得した格好数は188校に達しています。

この「緑の旗」運動が、その後の欧州連合諸国に二酸化炭素の削減につながったと言ったら、大げさに聞こえるかもしれませんが、多大な影響を与えたと私は考えています。169・ここまで


・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁


日本の子供たちも「地球温暖化問題」に関し、ある程度の知識や情報を学校教育の中で得ていると思います。しかし、子供たちの活動によって、地域や国の政策に影響を及ぼすことはほとんどないと思えます。なぜなら、日本の学校教育の目標がそこにはないからです。自らの意見を持ち、行動していく人格を育てていくことが教育の目標になっていないからです。

日本の教育の目的は相変わらず「最終的には大学受験」にあるように感じます。地球の温暖化問題を知っていても、そのために学習の時間、体験の時間、解決のための実際的な行動を子供たちが学校の時間の中で費やすことを、親も学校関係者も教育委員会も文部科学省もおそらく嫌っているのだと思います。196・


170頁・知識は身につけるけれど、行動力は持たない、あるいは持たせない、政治に口を出さず、自分たちの国づくりに参加できない傾向を持つ子供たちが学校教育を通して育成されているのではないでしょうか。


・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・

この背景には日本の教育制度の伝統があります。日本における「学校令」が公布されたのは明治19年(1886年)4月、そして17年後の明治36年(1903年)4月には、「小学校国定教科書制度」が発布されました。現在、日本では文部省科学省による教科書検定制度が機能しており、子供たちが学校で使っている「検定教科書」も「国定教科書」であると言えるでしょう。


2007年、沖縄の集団自決を教科書から削除させ、沖縄県を含む多くの人々から「教科書からは真実を学べない」と言う批判が巻き起こりました。なぜ、文部科学省の教科書検定官が真実を隠して、それを教科書に載せて国民に教えることを強制するのでしょうか。なぜ、現場の教師たちにその地域の実情にマッチした内容を自主的な研究によって会派する責任を持たせないのでしょうか。


北は北海道から南は沖縄県までの子供たちに教える内容を「国定教科書」で維持しているということは、日本の次世代を選ぶべき将来をときどきの政府機関が決めてしまうというと考えられないでしょうか。170・


171頁・「国定教科書」によって教育を受けた子供たちが、入学試験を繰り返し、その後社会人となって国家を引き継いでいるのです。こうして自律性が確立できない国民が育成されているように目えます。

平成28年2月25日(木)


・5・新しいものを生むには現状の否定が必要・171頁・

たしかに「国が認めた教科書」で教育が成り立つと、教える側も教える者も「国が認定した物」と言う「安心感」が存在すると思います。しかし、一方で決められた教科書がないことは、「何を教えたらいいかわからない」「何を知るべきか」と言う「不安」につながるものですが、それが活力ある教育現場を生み出す原動力になると思います。

デンマークは医療や家具などのデザインの国としても知られています。新たなデザインを生み出すためには、現状を「否定」することから始まると言われている通り、新しいものは仕組みをつくり出すためには、既成の考え方や仕組みの「肯定」からスタートするのではなく、「否定」から出発するスタンスが重要だと思います。

デンマークの子供たちが始めた「緑の旗」運動は、明治36年4月に導入した「国定教科書」制度を現在においてもなお引き続いている日本の文部科学省には当面は導入できないでしょう。171・


172頁・平成28年2月26日(金)

かりに、この活力が学校にとっても日本の国家にとっても大事な意味があることを理解しても、未知の分野でマニュアルがない活動に対し、関係者の多くはその導入を決断することはないと思うからです。172・終わり・


 

 


 

 

 

・2・環境教育の目標は行動する市民を育成すること・166頁・

 

・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁・

 

・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・

 

・5・新しいものを生むには現状の否定が必要・171頁・

 

 

 

なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか 単行本 – 2008・2 ケンジステファンスズキ (著) 5つ星のうち 4.4 12件のカスタマーレビュー

 

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/20082-5-44-12-3881.html

 

9:36 2016/01/26

 

 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) ケンジ・ステファン・スズキ

 

旧姓、鈴木健司。S.R.A.デンマーク、「風のがっこう」代表。1944年、岩手県生まれ。1967年、青山学院大学中退後デンマークに渡り、翌年コペンハーゲン大学政治経済学部に入学。1971年から在デンマーク日本大使館に勤務し、その後農場経営をはじめる。1979年、デンマーク国籍を取得。1990年、中部ユトランド商科大学会計学部税法学科を卒業。同年、S.R.A.デンマークを設立。デンマークの風力発電機、バイオマスプラントを日本に普及させる事業を手掛ける。1997年、デンマーク・ウアンホイに「風のがっこう」を設立。環境政策などの視察でデンマークに訪れる日本人のための研修施設として運営を開始。2002年、京都府弥栄町に「風のがっこう京都」を町営の環境教育施設として開校。2004年、「風のがっこう栃木」と業務提携し、研修業務を支援。現在は、日本とデンマークを往復しながら、さまざまな事業を手掛けるほか、講演活動などを精力的におこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

登録情報 単行本: 189ページ出版社: 合同出版 (2008/02)

 

発売日: 2008/02

 

 

目次

 

まえがきにかえて・9頁・

 

 

私がデンマークに移り住んで、今年で41年目の春になります。本文にも書きましたが、デンマーク留学の目的はこの国の社会福祉政策を勉強することでした。大学4年、23歳の時でしたが、ユトランド半島の片田舎の農場にホームステイしてデンマーク語を聞きかじりながら、翌年1968年の9月、コペンハーゲン大学政治経済学部に入学しました。

 

本格的に北欧風の国家経済学を学び始めましたが、実は、短期留学の計画でした。デンマークで生活しているうちにこの国のあり方にすっかり魅了されて、12年後にはデンマーク国籍を取得することになってしまいました。今日、たくさんの学生や研究者、実務家の皆さんがこの国の社会福祉のありようを学びに訪れます。日本の国としてのあり方に欠けている何かが、この北の果ての小国にはあります。

 

デンマークの環境政策、とりわけ自然エネルギーに関しては前著「デンマークと言う国自然エネルギー先進国」(2003)に詳しく書きましたが、日本とデンマークを往復しながら、両国の実情を管見していると、国のあり方をもっと深く理解するために、歴史を振り返ってみたいと思う気持ちが募ってきました。9・

 

10頁・デンマークと言う国の成り立ちとその歴史のダイナミズム全体を叙辻することは、もちろん私の手に余るテーマですが、デンマークと言う国がなぜ、福祉国家・・・人間を大切にシステムをつくることに成功したのか、そんな国を実現した国民性はどのような形成過程をたどったのか、をまとめてみたいと思っていました。そのことが、第2の故郷である日本のあり方を考える手掛かりになうと考えたからです。

 

国家は結局、人々の集まりです。社会を形成した人々が、過去から継承した生活環境を基盤にして、それを改善しながら生活を営んでいます。今日の延長が明日であり、将来の社会は今日の生活から来た教訓を基に築かれていきます。

 

社会も国家も、繁栄と衰退、発生と滅亡を繰り返します。そのリズムや変動の要因は何なのか、その解明は歴史学の中心的な課題でしょうが、歴史家でない私は、デンマークでの生活を通じて体験したデンマークと言う国の理念・システムを手掛かりに歴史を掘り返す作業を繰り返しました。その過程で生まれたのがこの本です。

 

読者のみながんがデンマークと言う国のシステム、デンマーク人の国民性を理解する一助になれば幸いです。そして、そのことが同時に、日本と言う国のあり方を考え、現状を改善していくヒントのようなものが見つかれば望外の喜びです。

 

平成28年1月26日 火曜日・

 

 

 第1章 デンマーク・私が「理想とする国家」に近い国

 

・1・億単位の医療費も税金から給付される・11頁・

 

・2・教育費はすべて国が負担する16・

 

・3・18歳からは国は扶養義務を持つ・22頁・

 

・4・食料自給率は300%を超えている・25頁・

 

・5・エネルギー自給率は156%を達成した・26頁・

 

 

第2章 なぜ、デンマーク人は国に愛情を持つようになったか

 

 

・1・民主主義と幸福度は比例する・31頁・

 

・2・デンマーク人の事業化は国境を越えて活躍する・34頁・

 

・3・バス・タクシーの運転手が女性なのは当たり前・39頁・

 

・4・国政選挙の投票率が80%を割り込んだことが無い・40頁・

 

・5・高額の税金に対してさしたる不満が無い・46頁・

 

・6・デンマークの田舎生活は快適・50頁・

 

 

第3章 氷河とバイキングがつくった北欧の小国

 

・1・狩猟民が南の方から移動してきた・53頁・

 

・2・バルト海がデンマークの農業を育てた・58頁・

 

・3・バイキングはヨーロッパの文化を攪拌した・60頁・

 

・4・バイキングの遺伝子がデンマーク人を鼓舞する・63頁・

 

・5・国民の85%がキリスト教徒・70頁・

 

・6・国際性は国土が狭く天然資源が無いからこそ育った・75頁・

 

 

第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景

 

なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか・第4章 デンマーク人が国を愛する心の原風景・平成28年1月26日・

 

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-28126-6e43.html

まだ

 

・1・何百年もドイツと国境をめぐって争ってきた・77頁・

 

・2・地方自治無くして民主主義国家はあり得ない・84頁・

 

・3・何百年も国土の争奪戦が繰り返された・94頁・

 

・4・北欧三国の王家は親戚関係にある・99頁・

 

第5章 農奴が下支えした中世のデンマーク社会

 

・1・デンマークを支えた穀物とニシン・103頁・

 

・2・北欧三国の連携が始まった・105頁・

 

・3・職人層が力を持ち始めた・109頁・

 

・4・中世社会の基本構造・118頁・

 

・5・宗教改革を潜り抜けたヨーロッパ社会・122頁・

 

 

第6章 神聖なる王権から国民の主権へ

 

・1・絶対王政から立憲君主国に・127頁・

 

・2・「生地帰属農民制度」の過酷・130頁・

 

・3・フレデリック6世の善性・133頁・

 

・4・近代憲法が誕生した・136頁・

 

・5・自分たちを守る仕組みとしての協同組合・140頁・

 

・1・デンマークの手工芸と産業の発展・142頁・

 

 

第7章 福祉制度をつくり出したデンマーク・福祉を考えなかった日本

 

・1・200年前の「貧困救済計画」の先進性・147頁・

 

・2・国家の倒産と社会福祉システムの崩壊・149頁・

 

・3・自治体が受け持つ3つのセイフティーネット・150頁・

 

・4・国民生活への最低限のセイフティーネット・152頁・

 

・5・日本では国民のための福祉政策が実施されたことが無い・153頁・

 

 

第8章 デンマークは「戦争」とどう闘ったか

 

・1・ドイツに占領されたデンマーク・157頁・

 

・2・ドイツ軍に抵抗した国王と若者・158頁・

 

・3・ユダヤ人を救ったデンマーク市民・161頁・

 

・4・戦争をしない決め手は食料とエネルギーの完全自給・163頁・

 

 

第9章 教育の目標は「国家運営」に参加する国民をつくること

 

・1・エネルギー自給政策に国民が参加している・165頁・

 

・2・環境教育の目標は行動する市民を育成すること・166頁・

 

・3・日本の学校教育は解決策を考えさせない・169頁・

 

・4・まだ、「国定教科書」が生きている国・170頁・

 

・5・新しいものを生むには現状の否定が必要・171頁・

 

 

第10章 借金を残さないデンマーク・つけを残す日本

 

・1・高福祉でも国家財政は黒字・173頁・

 

・2・引き継がれた悪癖・権力者の汚職文化・174頁・

 

・3・毎年借金が増えていく日本・176頁・

 

・4・納税額が少ない日本・177頁・

 

・5・米国の下請け国家になっていないか・178頁・

 

・6・故郷の里山を「産業廃棄物」の捨て場にする行政マン・179頁・

 

・7・「国民の福祉」はごく基本的な願い・182頁・

 

・8・この現状を変えていくいくつかの提案・184頁・

 

あとがきにかえて


 

資料・参考文献・

 

平成28年1月24日

 

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間違いなく考えさせられます

 

 

 

北欧の福祉モデルについて何冊か読んでみましたが,デンマーク入門ではこの本が一番かと思います。決して,専門的な本ではないのですが,今住んでいる人の目線だけでなく,日本人としての目線でも意見が述べられており,いろいろ考えさせられました。圧巻は,デンマークの歴史を説明しながら,現在の福祉政策や国民性のベースとなっている事柄を指摘しているところです。事実や実態の解説だけでなく,それらのバックグランウンドまで言及していることで,理解がぶれなくなります。

 

 

 

それにしても,デンマークの現憲法が福音ルーテル教会の支持を明言していることや,バイキング船に甲板がなかったことがドイツの繁栄につながったことや,長きに渡りデンマーク国王がノルウェー国王/スウェーデン国王を兼務していたことなど,北欧については知らないことばかりだと思い知らされますね。

 

共生社会を考えたい

 

 

 

教育の成果は個人に恩恵をもたらすばかりでなく、デンマーク社会を豊かにする国政選挙の投票率の高さ 国を愛するがために行動することその国に住む国民が「競争社会」を選ぶのか「共生社会」選ぶのかなど医療・福祉・教育制度の充実ぶり、食料・エネルギー自給率の高さ、それらを支える国民の意識について考えさせられました。

 

ただ、それらを賞賛する文章が続き、その現状や課題についてはまったく記述がないので、すべて信じていいものかという疑念も生じました。デンマークに住んでいる方のブログなどを見ると「幸福な国」に否定的な文章も散見します。この本を書かれた方は風力発電機の事業をされているそうなので、デンマークで成功された方として、またはそのセールストーク的な面もあるのかと感じました。

 

共生社会を考えたい

 

 

 

教育の成果は個人に恩恵をもたらすばかりでなく、デンマーク社会を豊かにする国政選挙の投票率の高さ 国を愛するがために行動することその国に住む国民が「競争社会」を選ぶのか「共生社会」選ぶのかなど医療・福祉・教育制度の充実ぶり、食料・エネルギー自給率の高さ、それらを支える国民の意識について考えさせられました。

 

ただ、それらを賞賛する文章が続き、その現状や課題についてはまったく記述がないので、すべて信じていいものかという疑念も生じました。デンマークに住んでいる方のブログなどを見ると「幸福な国」に否定的な文章も散見します。この本を書かれた方は風力発電機の事業をされているそうなので、デンマークで成功された方として、またはそのセールストーク的な面もあるのかと感じました。

 

間違いなく考えさせられます

 

 

 

北欧の福祉モデルについて何冊か読んでみましたが,デンマーク入門ではこの本が一番かと思います。決して,専門的な本ではないのですが,今住んでいる人の目線だけでなく,日本人としての目線でも意見が述べられており,いろいろ考えさせられました。圧巻は,デンマークの歴史を説明しながら,現在の福祉政策や国民性のベースとなっている事柄を指摘しているところです。事実や実態の解説だけでなく,それらのバックグランウンドまで言及していることで,理解がぶれなくなります。

 

 

 

それにしても,デンマークの現憲法が福音ルーテル教会の支持を明言していることや,バイキング船に甲板がなかったことがドイツの繁栄につながったことや,長きに渡りデンマーク国王がノルウェー国王/スウェーデン国王を兼務していたことなど,北欧については知らないことばかりだと思い知らされますね。

 

みんなが読めば日本人の考え方も変わるかも

 

 

 

感心したこととしては、エネルギー自給率が100%以上であること。自立した国民性であること。医療や教育費の心配がないこと。国の借金がないこと。税率が高いためみんなが政治に関心を持ち、参政していること。

 

それに比べ、日本人はすべて正反対だ。この本を読んでから、「私も国を変えるのは政治家でなく、国民ひとりひとりなんだ」と感じ、なるべく意見を発信したいと思うようになった。皆さんも、国を建て直すために、建設的な意見を出そう。なんなら、自ら立候補して、利権にしがみつく政治家を引きずり下ろそう。これからの日本がお手本にしたい国の本 日本人の幸福観を根本から変えてくれる1冊

 

投稿者21世紀のケインジアン2008年11月13日

 

世界一幸福な国ランキングNO.1の国、デンマーク。環境先進国として知られているほか、日本がとても遅れているワークライフバランスの先進国としても知られている。

 

人口540万人の人口は、北海道とほぼ同じでしかない。しかし、デンマークの歳入額は、北海道の 20倍にもなる。一人当たりのGDPは700万円といわれ、健全な黒字国家である。赤字で苦しむ日本国とはまったく違う。国も潤い、国民も経済的に豊かで幸せ感が高い国が、デンマークだ。「持続可能」というテーマで世界を見ていると、デンマークで行われてきたことが大変興味深い。日本人の幸福観を見直す観点からも是非、読んで欲しい一冊です。

 

日本も国民全体の国政への関心を高めることから始めよう

 

 

 

歴史をなぞりながら、今のデンマークを解説している。デンマークが福祉国家へ歩み始めたのは、1683年の「クリスチャン5世のデンマーク法」あたりから原型が形づくられている。

 

キリスト教を基礎とした人道主義と、民主主義を基本とした自立精神がある。

 

1、デンマーク人は建国以来ヨーロッパ全体を市場として生きて来た国民である。

 

2、その歴史的過程が今日の世界を相手に事業をする企業や個人事業家にまで継承されていること。

 

3、権限を持つものが弱者を庇護し、弱者同士が互いを守り合う「共生の国民性」は「デンマーク王国」を建国する過程で費やされた大きな犠牲が生み出したものであること。

 

国民各層が大きな犠牲を払って国を守ってきたことが「国を愛する国民性」となり、国家を守ることとは何か、を認識する国民を育成してきた。

 

それが「ゆりかごから墓場まで」国民同士で守りあう、社会福祉制度の導入につながり、今日の自然エネルギーの導入にも繋がっている。

 

 

 

食糧とエネルギーが自給率100%を越えている。教育と医療費は無料。確かに税金は高いが、政治を信頼しており国民の合意はできている。すべてが良い循環になっている。

 

投票率も高い。国防の意識も高い。国民背番号制があり脱税が難しい。行政と産業が癒着しておらず官僚の天下りがない。労働組合は企業別ではなく職種別になっている。新規採用制度や定年がない。デンマーク王室は国民から敬愛され、垣根も警備もいらないぐらいの環境を作り出している。

 

デンマーク人は自国を愛するが故に高額な納税をし、国を守るために徴兵制度を導入し、中学生から政治活動に参加する。家族の誕生日にも国旗を揚げる。国歌は賛美歌と一緒に歌われる。

 

つまり具体的な行動になって「愛国心」が現れているのだ。

 

 

 

子供は大学進学を目標とせず「教育の目的は個人が持つ能力や才能を社会のために育成すること」という教育理念がはっきりしている。

 

正誤でなく問題解決能力を伸ばす。デンマークでは歴史教育に力を入れている。

 

国家運営に参加する国民を作ることを目標としている。

 

12歳で「高速道路の建設に関する賛否」というテーマを取り上げ、自然破壊というマイナス面と、物流効率活性化というプラス面を考える。デンマークの選挙権は18歳からだが、12歳頃からこのような国家運営の根本となる施策への自己の意見を確立するための準備が始まっている。そして18歳になった時、選挙を通し国政に参加する市民としての条件を育成している。

 

日本では自分の意見を持ち行動していく人格を育てることが教育の目標になっていない。知識は身につけるけど行動力は持たない、政治に口を出させない。

 

良い大学に入ることが目標になってしまっている。

 

デンマークでは入学試験がなく、高校での成績がそのまま入学資格になる。

 

サバドーというモラトリアム期間があり、多くの若者がアルバイトをしながら様々な社会活動に参加し、のちに職に就いた時に役立てる。

 

 

 

こうして日本と比較してみると両者の違いがはっきりしてくる。デンマーク人は国との一体感や信頼感がある。親子の団らんでも政治の話をする。問題を放置することなく積極的に話し合い改善策を考える。日本では愛国心や国旗や国歌に対して複雑な思いを抱えたまま今日まで放置されている。

 

日本人は国の運営に対して参加意識が薄い。官に服従する精神が強く、「誰かが何とかしてくれる」と人任せになりがちで、政治に無関心で投票率も低い。民主主義を行使していないのだ。

 

著者は「このような社会を作った原因は国家を管理運営する人たちに「あるべき国家の理念」が欠けているため。」と語る。その通りだと思う!

 

国全体のことを考えない官僚。カネと権力しか興味のない政治家。

 

国民から権力者まで日本国民ひとり一人が、「臭い物に蓋、見て見ぬフリ、知らんぷり、自分さえ良ければいいという歪んだ個人主義」が蔓延している。こういったことが国家運営の障害になっていることは間違いないだろう。

 

確かにデンマーク人の意識の高さには見習うべきところがある!

 

日本はデンマークの制度を取り入れるにしても、まずは意識改革が先だろう。

 

日本もデンマークを参考(モデル)にして、国の設計図から構想できるはず

 

 

 

北欧がかなり高いレベルで福祉と政治への満足度を実現していることはよく知られている。この本で示されたデンマークの福祉や諸制度は人間のことを考えられて構想されて実行もされていることがよくわかる。日本で想像する以上のレベルに達しているとみな驚くに違いない。

 

 

 

著者のお孫さんの医療に関する記事を読むと痛感する。心臓の病気で手術と入院を何度も繰り返しているが医療費は無料で親が看護のための休暇をとれば収入もそれなりに補ってくれるというものだ。

 

 

 

こういう事実を挙げていくと、日本の政治かや企業をはじめとするリーダ達は人口が少ないからできたなどと逃げ腰になることが殆どだし、官僚も似たような態度だろうな。

 

 

 

日本の政治、経済力と国民福祉の関係、税金の使途など改善する際の方向性を示してくれている本です。多くの人が手にとって欲しい。

 

日本でも高福祉と強い国際競争力が実現できる?!

 

 

 

高額な税金(所得の70%、消費税率25%)で、無料の教育、無料の医療費、失業時の高保障を実現しているにもかかわらず、国家財政は黒字、世界競争力ランキングで3位(日本8位)、1人当たりのGDPは日本の1.35倍、1人当たり貿易額は日本の3倍、エネルギー自給率156%、食料自給率300%超。

 

デンマークが「なぜ、どうして」これらを実現できたかを、デンマークに生活している生活者の視点とバイキングの時代から遡って視ることによって答えを見出そうとしたのがこの本です。体系的で整理された学者の本ではないが、競争社会、格差社会と福祉・高齢者切り捨てで混迷する日本の根源とあるべき姿を考えさせてくれる本である。

 

皆に読んでほしい。

 

北欧の高福祉は何十年も前から羨望の対象として語られてきたが、そのために長い時間をかけて国づくりを行ってきたことにまず注目すべきであろう。高福祉には高負担が伴うが、それを厭わない国民に日本人はなれるのか?それともやはり日本人には「中福祉・中負担」なのか?このような語り尽くされた論議のほかに私が注目したのは、本文中にあった、自分たちの将来の生活のために、安易に隣町の安い店に走らず、少々高くても近所の店で買うというデンマーク国民の姿勢だ。これなら、中国野菜や餃子問題は起こらないであろう。自分中心の生活により自らの首を絞めている私達日本人にまねができるだろうか。

 

幸福王国と不幸王国、同じ王国でありながらなぜこんなに正反対なのか、

 

 

 

だれもが尊重される社会と誰もが尊重されない社会。のびのび社会とジミジミ(チジミとジメジメの合成)社会。よしよし社会とダメダメ社会。日本の王様はなぜ国民を幸福にしないのか。

 

日本の教育はなぜ国民を奴隷化しようとするのか。日本は一部の特権者のためにすべてが奴隷化され、幸福が犠牲にされるという状況である。民主政治ではなく脅迫政治が実態である。

 

 

 

解決策:

 

公務員の終身雇用、年功序列制を禁止すること。公募制にすること。年齢身分差別に関わる制度をすべて見直すこと。小中学校でも同じクラスにいろいろな年齢の人がいるような状態にすること。小中学校も単位制にすること。落第、飛び級は個性の尊重として認められるべきこと。

 

エネルギーと食料自給率が100%を超えるデンマーク

 

 

 

デンマークという国を日本との比較で紹介した本です。教育や福祉に対する意識の高さ、愛国心、どれも今の日本にとって見習うべきところと思いますが、デンマークという国の歴史的な背景から来るものだと言うことが、詳細に述べられています。

 

中でもうらやましいのが、エネルギーと食料自給率が100%を超えるという点です。両方とも、これから世界的な不足が問題になることは目に見えていますが、これらの問題を克服している点に、デンマークと言う国のすばらしさを感じました。

 

公務員の必読本に指定して欲しい良書です。

 

 

 

タイトルが長く、一見くどい感じを受けましたが読んでみて、まず、日本の全公務員が読むべきだと感じました。驚いたことにデンマークは世界最高レベルの社会保障制度が整っていて、食料もエネルギーも自国でまかない、かつ民主主義がもっとも進んでいる国だそうです。

 

 

 

例えば●病院の入院、治療費は無料

 

●小学校から大学までの教育費も無料

 

●大学入試もなし

 

●高等学校三年間の全ての科目の平均点数で大学と学部が決まる

 

●職業学校や大学に通学する18歳以上の国民には国庫から「奨学支援金」が支給そして、国民は福祉制度を支えるため

 

〇高額な税金を納付当たり前といえば当たり前ですがこの素晴らしい社会保障制度は制度を乱用しないという国民同士、国民と国家の信頼関係、税金が国民全体のために使われているという合意が大前提となっています。

 

(血税を湯水のように垂れ流し続ける日本とは大違いです。)

 

同じ地球上にここまで対照的な国が存在しているとは!食料自給率も300%以上、エネルギー自給率は156%超、財政は黒字。かたや、日本は900兆円の赤字を抱える借金大国です。

 

加えて年間の自殺者が毎年3万人以上、無縁死、孤独死される方々も3万人以上で美しい国どころか恐ろしい国になりつつあります。家族の責任は家長にあるように国家の責任は国のトップにあります。ぜひ、公務員、特に国会議員は何度も精読し、自らの税金の垂れ流しと事なかれ主義を猛省し、少しでも幸せな国を築いてほしいと思いました。また別の意味で、危機感と希望の両方を持つことができる素晴らしい本だと思います。

 

健全な日本社会をつくっていくための手引書楽しく読ませていただきました。

 

特に「フレデリック6世の善政」や「200年前の貧困救済計画」の先進性に驚かされました。なんて人民のことを大切に平等に考えているのでしょう。また、第2次世界大戦中、ドイツがデンマークに侵攻した時、わずか4時間で降伏し、占領を受け入れた指導者の判断もすばらしいと思います。それに比べて日本のとった行動は被害、加害を含め情けないの極みです。

 

デンマークの良さをたくさんの日本人に知ってもらって、日本をもっと改善していって欲しいと思います。その上で、本書は手引書として大いに役立つと確信しております。

 

15:10 2016/01/24

11:12 2016/02/22

 

 

 

「植草一秀の『知られざる真実』」            2016/02/21

 

 オールジャパン連帯で安倍政治を打破しよう!  第1370号

2月20日から21日にかけて社会民主党の党大会が開催された。この党大会に野党4党の党首や幹事長が出席し、野党5党連携の重要性が強調された。2月20日夕刻には「社会民主党20周年交流の夕べ」が開催された。私も招待を受けて出席させていただき、祝辞を述べさせていただく機会を賜った。安倍暴政に対して憤りの念を抱く主権者は多い。

原発、憲法、TPP、基地、格差の各問題において、主権者多数の意思に反する政策が強行されていると判断する主権者が多い。国の根幹、国民生活の根幹に関わる重大問題が、主権者多数の同意をも得ずに、独裁的に決定され、実施されている現状を、許せないものであると判断する主権者が多い。このなかで、2016年は参議院通常選挙が実施される。

衆議院総選挙が実施される可能性がある。国会は国権の最高機関であり、主権者がその意志を国政に反映させるためには、主権者の意思に沿う国会の議席構成を構築しなければならない。主権者の意思に沿う政治を実現するために、何よりも重要なイベントは選挙である。

私はスピーチの機会をいただいたので、三つのことを話させていただいた。第一は、「政治は誰のためにあるか」という問題だ。「政治は弱い立場にある者のために存在する」というのが私の考え方である。

20世紀的な判断である。世界の富の48%が世界の人口の1%の人々に握られていると言われる。かつて日本は「一億総中流」と呼ばれたが、いまでは、世界有数の格差大国になっている。このなかで、安倍政権は「強者のための政治」を熱烈推進している。大資本の利益を極大化させること。これが安倍政権の政策運営を貫く基本である。弱肉強食を推進する。

「弱きを挫(くじ)き、強きを扶(たす)く」のが安倍政権である。対論に「弱きを扶(たす)け、強きを挫く」という考え方がある。

国民が1%の富裕者と99%の下流層とに二極分化されている。「1%のための政治」ではなく「99%のための政治」が求められていると考えられる。第二は、「政党ではなく政策」である。主権者にとって重要なことは「政党」ではなく「政策」である。安倍政権の政策の基本は「戦争と弱肉強食」である。これに対峙する政策の基本は「平和と共生」である。どちらの方向を目指すのか。決定する権利を有するのは主権者である。私は「平和と共生」の政治を実現することを求める。

5つの基本問題について言えば、原発稼働、憲法破壊、TPP参加を許さない!辺野古基地、格差拡大を許さない!ことを求める。政治過程において重要であるのは、政党や政治家が公約を明示し、その公約を吟味して主権者が議員を選択すること、そして、政権を委ねられた政党と政治家は、公約を遵守する。このプロセスが何よりも重要だ。第三は、「主権者多数による決定」である。2014年12月の総選挙で、自公の与党に投票した主権者は、主権者全体の24.7%だった。

自公以外の政党の得票率は28.0%だった。

ところが、議席数は自公が68.4%、非自公が31.6%だった。主権者の4人に1人しか投票していない自公が、衆議院議席の約7割を占有し、重要政策を独裁的に決定して実行している。

非自公が3割の議席しか獲得できなかった最大の原因は、候補者の乱立にある。「安倍政治を許さない!」と思う主権者が連帯して行動すれば、必ず現状を変えることができる。主権者の25%が連帯して行動すれば、「戦争と弱肉強食」の日本政治を「平和と共生」の日本政治に変えられるのだ。これが「オールジャパン平和と共生」25%連帯運動

https://www.alljapan25.com/

の考え方である。「オールジャパン平和と共生」は3月18日(金)午後6時半より、文京シビックホールにて、参院選に向けた市民連合構築を目指す集会を開催する予定である。追って詳細を紹介したいが、1人でも多くの主権者の参集をお願いしたい。

「オールジャパン平和と共生」25%連帯運動は、昨年6月12日に、ウェブサイト上に立ち上げた運動である。その後、昨年2月と6月に「国会議員と市民の勉強会」を実施してきた、私も参画してきたグループが、「オールジャパン平和と共生」に賛同して、運動に加わることになった。

この運動の基本事項と基本理念はウェブサイトに明記している。この市民連帯運動は、安倍政権の基本政策理念である「戦争と弱肉強食」に反対し、「平和と共生」を基本理念とする政治を実現するための主権者による連帯運動である。より具体的には、原発稼働、憲法破壊、TPP参加を許さない!辺野古基地、格差拡大を許さない!の基本方針を確認し、この基本方針に賛同する主権者の連帯の輪を広げることを目指すものである。

他方、運動の形態については、基本事項に明記してきた。各種各様の市民運動の形態があるが、【オールジャパン平和と共生】においては、かみ砕いて言えば、資金集めはしない役職を置かない事務所は持たない方式で、運動の賛同者のボランタリーな、自主的な行動によって、連帯の輪を広げるというものである。集会を開催する際に、カンパをお願いするが、必要最小限の費用をそのカンパで賄う。

また、カンパ資金の使途については、ウェブサイト上に1円単位で公開もしてゆく。このような基本事項を運動を立ち上げた時点で明確にしておいた。今後もこの基本事項は遵守してゆく方針である。この点を再確認するために時間を要したため、3月18日集会の告知が遅れてしまったことをお詫びしたい。主権者にとって重要なのは政策であって政党ではない。

 

主権者が求める政策の実現を目指す。これが第一の基本である。したがって、基本として党派を問わない。選挙の際に、党派の利害がぶつかり、類似する政策公約を明示する候補者が乱立して主権者の投票が分散し、その結果として自公候補が当選してしまうことを防がねばならない。衆議院総選挙の小選挙区および参議院通常選挙の1人区においては、とくに、選挙協力、選挙共闘が重要になる。

党派の壁を超えて、選挙において、主権者が求める政策を公約として明示する候補者の当選を実現することが何よりも重要になる。超党派で対応する。これが第二の基本である。政治は主権者のためにある。そして、政治を担う中心は主権者である。これが国民主権の政治だ。したがって、望ましい政治を実現するために、主権者が主導的な役割を果たすことが求められる。

政策基軸、超党派、主権者主導で、日本政治を刷新する。「戦争と弱肉強食」の政治を「平和と共生」の政治に刷新する。これが目標である。これまでも指摘しているように、政策を基軸に考えるときに、政策があいまいな政党が散見される。政策があいまいでは、主権者は、その政党に全面的な信頼を置けない。とくに、野党の中核に位置する政党にこの傾向が強いことは問題である。しかし、本年7月の参院選においては、改憲勢力が参議院3分の2以上の議席を占有すると、いよいよ憲法改定の行動が現実化する危険が大きい。

この現実を踏まえれば、細かな問題があるにせよ、とにかく、安倍政権与党勢力、改憲勢力の伸長を食い止めなければならないのである。原発・憲法・TPP・基地・格差問題の重要性は訴え続けるが、まずは、反安倍政権の一点で共闘・連帯することが重要であると考える。32ある参院選1人区で、「安倍政治を許さない!」と考える主権者の投票を1人の候補者に集中させることができる状況を生みだすことを求め、また、誘導していかねばならない。

5:27 2016/02/22

 

 

 

経済人列伝・由利公正--財政家第一号

2010-02-17 03:17:16 | Weblog     由利公正

由利公正、キャッティフレ-ズ風に言えば、わが国最初の財政家です。日本の財政家としては、日清戦争まで、3人の人物、しかもこの3人だけがいます。由利公正、大隈重信、松方正義です。みな旧武士出身で、経済や財政に関する正式な訓練は受けていません。彼らの業績は、独学自習か、実地訓練、経験の産物です。そしてみなそれぞれに持ち味を発揮し、役目が終われば平和裏に表舞台から消えています。こう考えますと、国家の経世済民などという大事に取り組める人物とは所詮、その人に与えられた天賦の器量によるといえるかも知れません。

  由利公正、彼は文政12年(1829年)、封建制度の夜明け前、越前福井藩士の長男として生まれました。家禄は100石、馬乗りの身分です。最初の名は三岡八郎と言います。ず-と先祖は由利姓でしたが、戦国時代に故あって三岡姓に改姓しました。由利姓だった先祖は藤原秀郷の家臣であったとか言います。関東か東北の地方豪族だったのでしょう。

  公正が7歳の時父親は江戸詰めを命じられ、公正は母方の叔父に預けられます。叔父はどちらかと言うと放任主義の人で、初学は教えてくれましたが、あとはほったらかしでした。そのため当時の武士の必須教養である四書の講読は通常の藩士より、かなり遅れます。しかし公正の特徴は、文字から学ぶのではなく、何事にも工夫をこらし、自分で考えて実践して、経験から学ぶ、という態度です。天分もありましょうが、彼が置かれた環境も無視できません。かえって四書五経などという文字の塊に、没頭しなかっただけ思考は柔軟になったのかも知れません。

  少年時のある日、ぼんやりと外を見ていて、曲芸師の子供でも修練して、人のためになることを学んでいる、だが武士は学ぶといっても、何の役に立っているのだ、と自問自答し、ここから労働の大切さ体得したとも、語り伝えられています。由利公正の政治思想における労働の意味は重要です。あえて言えば彼は、スミスやリカルドと同じく労働価値説の信奉者であったと言えましょう。

  武道にも熱心でした。剣術、槍術、鉄砲術に馬術などなどに優れ、体を鍛えて、藩の恒例行事である馬揃えではいつも大活躍していました。彼の武道修練は独特で、師匠につきながらも、必ず工夫を加え、方法を改善しました。

 公正の経歴を簡単に言いますと、藩政改革、謹慎、新政府への登用、政府財政の責任者、東京府知事、後はその後、となります。

  彼24歳の時黒船が来航します。その後日本の政治状況は急展開します。それまでから多くの藩は財政窮乏に悩み、藩政改革をしますが、ペリ-来航の1853年後は、改革の速度はより激しくなります。1837年、福井の越前藩は新藩主として、田安家から養子を迎えていました。この人物が幕末の名君として名高い、松平慶永(春嶽)です。慶永は公正とほぼ同年輩になります。この慶永を中心に藩政改革、そして越前藩は親藩ですので、幕政改革も試みられます。

  当時の武家が藩政改革といえばまず軍制改革です。武士の専門は戦争請負なのですから。軍制改革には当然、武器特に銃砲軍艦の調達が必要になります。武器を買うにしても自前で造るにしても、必要なのは資本つまりお金です。当時越前藩は他の大名の例にもれず、借金で首が廻らない状況でした。慶永就封の時点ですでに、90万両の借金がありました。越前藩は30万石少しですから、大雑把に概算して約10年-15年分の借財になります。これだけの借財を抱えて、なお金食い虫の軍制改革をしなければなりません。藩全体の経済改革が必要です。それも従来のように倹約一本では、焼け石に水、になります。

  殖産興業が叫ばれます。和紙、生糸、漆器、木材、蠟などの特産品の生産が奨励されます。(第一段階)そしてそれを物産会所という機構を通じて集荷し、藩外に売りさばきます。(第二段階)さらに会所に集まる商人や農民に資金を貸し付けます。(愛三段階)この資金を紙幣で支払います。(第四段階)越前藩の経済改革では第四段階のとっかかりくらいまで行きました。紙幣、この場合は人気の悪かった藩札で一部支払います。藩札はあまり抵抗なく受け入れられたようです。この体験が公正をして維新の財政家としての重要な体験を涵養します。物産会所の首脳部は、町奉行、郡奉行、制産方頭取他武士6名と、豪商豪農代表8名からはなっていました。公正は制産方頭取です。制産とは産業産物の支配という意味もありますが、次第に生産の方に意味が移って行きました。

  物産会所は士庶協同ですから、このやり方を軍制に応用すれば農兵組織が出来上がります。事実越前藩では農兵が1200人いました。松平慶永が、幕末の政局をリ-ドできた背景には、経済改革と農兵組織への自信があります。公正は幕政改革を促進するために4000人の農兵の上京を企図し、過激派と目されて、慶永から謹慎を命じられます。

  公正の政治思想に大きな影響を与えた人物が細川家熊本藩士の横井小楠です。小楠は四書の筆頭である「大学」の中から、その修養の第一段階である「誠意」を「公正」そして「下に利する」と解釈します。さらにここから「労」の意味を引き出し、民富の増強を重視します。(注1)「由利公正」の「公正」はここから拝借してきた、とも言われます。他に公正が交わった人物としては、同藩士橋本左内と坂本竜馬がいます。

 

 (注1)この解釈を孔子や朱子が聴いたらビックリするでしょう。日本の儒学には横井小楠のように漢籍を比較的自由大胆に再解釈して自説を作る傾向があります。荻生徂徠はその代表です。日本人は儒学を尊重しましたが、儒教を信奉したわけではありません。儀礼と習慣を離れて純粋な学説のみを学べば、学風は自由になります。横井小楠のみならず、佐久間象山も吉田松陰も儒学の専門家でしたが、その思想と行動は恐ろしく大胆です。

 

  慶応3年10月徳川慶喜は大政奉還を朝廷に申し出ます。新政府が樹立されました。公正は参与になり、同年12月新政府の御用金取扱取締に任命されます。徴士でした。(注2)ここから由利財政が始まります。新政府にはお金がありません。公正は太政官札(金札)を発行します。公正の意図としては、金札は通常の通貨ではないはずでした。金札を藩や商人農民に貸し付ける、彼らはそれを資本として運用する、一定の時点で彼らは政府に金札に利子を付けて返す。こうして資金循環は良くなり、国全体の産業活動が盛んになり民富そして国富も増大するという考えです。通貨ではなく、国債でもなく、一種の財政投融資ですから、公正は金札の取扱いを、別途会計にしておきました。

 

 (注2)新政府には人材はいません。そこで諸藩の藩士を官吏に任命します。任命には二種類の方法がありました。徴士と貢士です。前者は新政府が諸藩から一本釣りで引き抜いた人材、後者は藩から推挙された身分です。前者の方が本物の官吏、後者は出向という印象があります。由利公正は徴士の第一号、つまり明治政府官吏の第一号になります。次が横井と木戸孝允です。

 

  太政官札は関西方面ではかなり順調に出回りました。大阪を中心とする、関西経済圏では銀手形の使用が常習化しており、同種の試みに慣れていたからです。しかし江戸に進駐した官軍主脳は太政官札の発行に反対します。理由は、関東は敵地で新政府への信頼がない、関東ではこのような試みに慣れていない、などです。彼らは公正の意図を理解できなかったのでしょうか?大隈重信、陸奥宗光、江藤新平、井上馨など維新の豪傑の錚々たるところが猛反対でした。特に江藤の論旨は激烈で公正と大激論になります。公正は勝ったつもりでした。ところが明治元年12月に東京で発行された金札に関する条文には「通用可致様御沙汰候事」と書かれています。「(通貨として)通用するように命令せよ」の意味です。こうして太政官札は公正の意図を離れて通貨になりました。この時点で公正の財政家としての政治的生命は断たれます。彼が推挙した人物の不正事件の責任もあります。正式には翌明治2年2月公正は会計官を辞職します。

  しかし公正の考えを離れて観察して見ますと、太政官札を通貨として使うというのも、一方法です。とにかく新政府にはお金がありません。旧幕軍討伐のみならず、しなければならない事は山ほどあります。軍備増強、官吏制度確立、教育、通信、交通などなどいくら金があっても足りません。こういう時公正が案出した太政官札は使いようによっては至極便利なものでした。ともかく金貨と兌換という触れ込みで金札をばら撒き、仕事をします。金と札の交換比率は次第に落ちます。政府は一番有利な時点で金札を発行するのですから、金札の効用の良いところだけ掠め取ります。このやり方を大胆に自信をもってしたのが、大隈重信です。彼には彼の目算があります。太政官札をばら撒いても、それで景気が良くなれば、税収が増え、金札兌換は可能になると踏みます。大隈財政下で、廃藩置県、秩禄処分、地租改正、軍備増強、官吏制度整備、鉄道開通、中小学校建築、帝国大学創立、留学生派遣、外人専門家の雇用、銀行制度創立、不平士族反乱の鎮圧などなど、金の要りそうな事の基礎は作られました。しかし西南戦争が終わってみれば景気はいいが、経常収支は大赤字になります。ここで第三の男、こわもての松方正義の登場になります。彼は太政官札をすべて収集し(没収ではありません)、それを焼却処分して、貨幣流通量を大幅に減らし、財政と貿易の収支を整備してから、銀本位制の上に日本銀行を設立し、金融と財政を分離します。(注3)

 

 (注3)この手のやり口は世界史上かなりあります。代表的なのが、フランス革命時、革命政府が発行したアビシニア紙幣、アメリカ独立戦争蜂起した13州連合が発行したいわゆる大陸紙幣、南北戦争時北部政権が発行したグリ-ンバックなどがあります。日本政府が戦争直後占領軍管理下において発行した復金手形も似ています。これらはすべて、発行されると価値を落とし、最後は紙屑同様になりますが、政府はそれで、というよりそれだからこそ、仕事ができました。金は天下の廻りもの、仕事ができりゃそれでいい、後はなんとかなるだろう、です。経済ってこんなものかも知れません。

 

 由利公正は明治4年、東京府知事に任命されています。翌年出発したけ遣米使節と共に、アメリカに渡っていたら解雇の通知が来て、以後野に降ります。公正は薩長の藩閥に属していないので、ずいぶんぞんざいに扱われました。公正は「五ケ条の御誓文」の草稿を作りました。

  野にあって公正は、越前藩の藩校教育の近代化に尽力し、米人グリフィスを福井へ招聘しています。民選議院設立建白書の運動に賛成して、自由民権運動に助力します。萬年会という勧農組織に協力します。故郷の福井で乳牛飼育を試みます。史談会会長に任命され、多くの遺訓を語ります。また日本興業銀行設立期成同盟会の運動を押し進めます。明治42年(1909年)死去、享年81歳、子爵

 

  参考文献   由利公正のすべて  新人物往来社

 

 

 

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14:32 2016/02/20

 

 

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宛先:   滝田 好治さま

件名:   公益財団法人どうぶつ基金です

 

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公益財団法人どうぶつ基金事務局

平成28年2月19日 金曜日


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