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2014年12月

2014年12月 4日 (木)

 食べ物をよく噛める、快適な義歯(入れ歯)を入れたい方は当院へ.入れ歯専門医院 青山神宮外苑歯科青山神宮外苑歯科ならよく噛める快適義歯をご   河野太郎の国会日記選挙

引用・


2014・12,4・週刊文春の広告・156頁・

入れ歯・義歯の悩み

痛くて噛めない! すぐ外れる! 「何をしゃべっているか分からない」と言われる! 年寄りくさい顔になった! 不快感がとれない! 入れ歯(義歯)の悩みは深刻です。 これらの悩みの解決の糸口を見つけるためのブログです。

2014年11月23日日曜日

入れ歯の悩み入れ歯の悩みは、深刻です。

 痛くて何も噛めない!すぐ外れる!友人に電話したら「何をしゃべっているのか分からない」と言われた!久しぶりに会った知人に「老人くさい顔になった」と言われた!などなど、入歯の悩みは尽きません。

こんな問題を抱える人の解決の糸口を見つけられるブログを目指して開設しました。

90才を迎えたYさんです。若返ったと、喜んでおられます。 投稿者  田中 武     時刻:  22:08   0 件のコメント:    

自己紹介

 

田中 武  東京・外苑前で開業しています歯科医師です。 専門は入れ歯(義歯)、顎関節症(かみ合わせ)です。 経験値+最新の知識が臨床基盤です。詳細プロフィールを表示 ブログ アーカイブ

▼   2014 (1) ▼   11月 (1) 入れ歯の悩み

顎関節症の治し方 ・顎関節症の実態は、まだまだ不明なところも多くあります。したがって治療法も確立されていないのが現状です。 色々なケースの治療を通じて、顎関節症の本当の姿、効果的な治療法を紹介していきます。 患者さんはじめ歯科医師、他科の医療職の方の参考になれば幸いです。

2013年3月8日金曜日    顎関節症治療にも春が来ました

今日は久しぶりにゴルフに行きました。ゴルフ場の桃の花は満開で美しいピンク色が印象的でした。我が家の梅の花も満開になりました。

クロッカスも可愛い花を咲かせています。今年最後の柚子の収穫です。色々な料理の脇役として楽しませてくれました。

当院の顎関節症治療も花を咲かせています。特に困難を極めていました関節円板前方転位の治療も目処が立ちました。関節円板前方転位が治癒したかどうかは、MRIで確認する必要があります。当院では、メディカルスキャニングに撮影をお願いし、読影は日本大学松戸歯学部放射線科教授・金田隆先生に依頼しています。先日の金田先生のコメントは「非常に経過が良好でびっくりしています。さすが田中先生と敬服しました。」というものでした。

投稿者  田中 武     時刻:  0:23   0 件のコメント:    

2013年3月1日金曜日

能登の旅2先月27,28日とまた能登へ出かけました。今回は能登空港からカキ屋さんに直行しました。能登カキは有名です。特に焼カキは最高でした。カキ飯も美味しく、アッという間に完食でシャッターチャンスを逃してしまいました。お腹を満たした後は、温泉です。和倉温泉の「総湯」です。420円の入湯料です。ご覧のように立派な建物です。中は天井が高く、浴場特有の湯気が感じられませんでした。できて間もないのでしょうか?綺麗でお勧めです。

夜は、例の「幸寿し本店」です。加能カニはなく、地元産の毛ガニでした。

1ヵ月も経たず再訪ということで、食の大歓迎を受けました。ブリ大根、白子、コノワタもいただきました。おすしは、やはり最高、お酒も8本も飲んでしまいました。2日目は、朝からまた「総湯」です。7時過ぎからのゆったりとした朝風呂は最高でした。

輪島に行き、名物の「朝市」で買い物などなど 夕刻に帰宅しました。

投稿者  田中 武     時刻:  22:31   0 件のコメント:    

2013年2月26日火曜日

歯科用ソフト「最近、ブログのお休みが多いですね」と声をかけられることが、多くなりました。 実は、昨年の12月の引っ越しから、医院で使うソフトを書き換えています。FileMakerというソフトで、プログラムを作っています。

 20年ほど前に作った古いバージョンのまま使っていたのですが、色々な不具合が出てきて作り変えざるをえない状況になってきました。

というわけで、ブログをお休みして、ソフトを作っています。

ソフトが完成すれば、かなり効率的な診療が可能になります。しかし、道遠しというところです。

今日は久しぶりにゴルフに出かけました。雪やら、矯正セミナーにぶつかったりで、久々のゴルフでした。成績は、思ったほど悪くありませんでした。

というのは、メガネレンズの傷が気になり、視力を測り、乱視も矯正したレンズを新調しました。その精か、パットがよく入りました。昼休みに、キャディさんに呼び止められ思わぬバレンタインプレゼントをいただきました。

プリザーブドフラワーというもので、自然の植物を乾燥させ作ったもので、花や葉っぱの質感・色調が、そのまま残っています。

大変、手間暇のかかるものだそうです。仕事の合間に教室に通い作ったものをいただきました。早速、明日から診療室のパウダールームの額と架け替えることにします。昨年、「左顎が痛いが、噛み合わせと関係があるのではないか?」という質問を受け、当院で治療した患者さんです。

幸い、顎関節症でも治りやすい関節円板偏位でした。初診時に3Dスプリント装着、2回目に咬合調整で治りました。

関節円板偏位と関節円板転位の鑑別診断が、大切です。

鑑別の要点ついては、次回にでも・・・・・

投稿者  田中 武     時刻:  22:53   0 件のコメント:    

2013年1月31日木曜日

加能カニは最高  昨日から一泊で、能登空港経由で和倉温泉・七尾の旅に家内と出かけました。心配していた天候も機内アナウンスでは能登空港は「小雨」ということでしたが、快晴に近い状態でした。

能登空港から、七尾市の「すし幸本店」に直行しました。もちろん、目的は日本海で獲れたカニを食べることでした。地方によって「越前カニ」や「松葉カニ」という呼び方があるのは知っていましたが、この地では「加能ガニ」と呼ぶそうです。加賀の加と能登の能です。美味しいこと美味しいこと・・・・・・

それと鰤です。寒ブリと言われるように脂の乗った鰤は絶品です。氷見で獲れた鰤が有名ですが、多分氷見で泳いでいた鰤でしょう。

 

また、能登空港から七尾に向かう途中にカキの名産地があり、この地のカキも絶品です。いまの季節は小ぶりですが味が濃厚です。「すし幸本店」はご主人と弟さん(多分)、女将さんの3人でこじんまりと営んでおられます。丁寧な握り方には、感心します。女将さんも控えめで美しい方です。

どこのすし屋さんでも、必ずと言っていいほど、「シャリを小ぶりにして下さい。」という注文をつけます。「すし幸本店」のおすしは、こんな余計な注文は無用です。上品で小ぶりなおすしです。

ついつい昼間から6合(家内は1合ほど)の日本酒を頂いてしまいました。お酒は隣町の「??」という美味しいものでした。

 大満足の昼食でした。

能登島に渡る2つの橋です。ほろ酔い加減で撮影しましたので・・・・・今日の能登地方も快晴でした。

遊んでばかりいる訳ではありません。次回は、最近の当院での顎関節症治療の成果をお知らせします。顎関節症の矯正治療

最近、何やかやと忙しくブログが途切れがちです。 今日はヤット落ち着きました。昨日で、矯正のデーモンシステムのセミナーが終わりました。

一昨日の終了懇親会の様子です。5回10日間にわたるコースでした。

私の目的は、関節円板前方転位症例の矯正治療の可能性を見極めることでした。最後に講師の星野先生に確かめましたが、「難しい」という結論でした。しかし、私は諦めることができません。しばらく、この問題に挑戦してみようと思います。

しかし、矯正のコースを受けたからすぐ実践という訳にはいきません。協力してくれる患者さんと矯正家を見つけることから始めなければなりません。

 “道遠し”というところです。10日間30代後半から40代前半を中心にした先生方とご一緒させていただきました。

若い活力に溢れた先生方と交流できたことも1つの収穫でした。努力することの大切さを改めて知ることができました。若いときに、もっとしっかりとした目標を持つべきだったと後悔していますが、過去を振り返っても仕方がありません。前進あるのみです。今から無駄な時間を過ごさないように、もう一頑張りというところです。

関節円板前方転位の治療

またまた富士山です。寒い日には、よく見えます。相変わらず、初診の顎関節症患者さんの来院が続いています。しかし、そのほとんどの患者さんが関節円板前方転位です。難治性です。日夜この適切な解決法を思考しています。来週火曜日にみえる患者さんには、矯正の手法を薦めてみるつもりです。

田中 武  顎関節症、入れ歯を専門にしています

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義歯は一日中違和感なく装着できるのが理想的です。このような快適義歯を作る要点は義歯が入るべきスペース(デンチャースペース)を過不足なく義歯で満たすことです。デンチャースペース

デンチャースペース 歯をなくしてできた空間をデンチャースペース(義歯空間)と呼びます。

デンチャースペース

デンチャースペース(義歯空間)を過不足なく義歯で満たすことによって違和感のない良くかめる快適義歯を作ることができます。

断面図

第一大臼歯付近の断面図です。

歯と頬、歯と舌の間にはスペースが無いのが分かります。

医歯薬出版刊「歯界展望」115巻4号からコピー改編

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デンチャースペース

上の図に義歯を書き込んだ図です。歯が抜けると、歯を支えていた骨(歯槽骨)が吸収し、入れ歯が入る空間ができます。この空間をデンチャースペース(Denture space)といいます。

義歯で過不足なくデンチャースペースを満たすことによって、違和感のない入れ歯を作ることができます。

入れ歯が大きすぎても、小さすぎても筋肉でできている舌や頬がうまく働きません。この結果、うまく「かめない」、「うまく話せない」、「外れやすい」、「痛い」、「違和感がある」という問題を起こします。

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断面図

デンチャースペースの容積を左右する要素は、かみ合わせの高さ(咬合高径)です。

咬合高径が低いとデンチャースペースが狭くなります。

適正な咬合高径を決定する客観的な方法がありませんでしたが、当院ではCT画像から矯正規格画像を構成し、日本人の同年齢の平均値から咬合高径を導き出す方法を採用しています。

適正な咬合高径を求めることによって、かみ合わせ筋を一番働きやすくすることができます。

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機能義歯(かみ合わせ)

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機能義歯

どちらがよく噛めるでしょうか?

 

義歯には、陶材や硬いプラスティックでできた人工歯を使います。

歯には、山(咬頭)や谷(窩)があります。山と谷でできた傾斜を咬頭傾斜とよんでいます。この咬頭傾斜が強いほど、かみ切りの効率が良くなるのは確かです。しかし、顎の動きはカチカチと噛む単純な動きだけではありません。

穀物を咀嚼するときの横への運動(臼磨・側方運動)もあります。あまり咬頭傾斜が強いと前後や側方に顎を動かすたびに入れ歯が動き、うまく噛めないばかりか痛みも生じます。

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顎関節のCT画像

顎関節のCT画像から咬頭傾斜角を割り出す。

ここでもCT画像が活躍します。

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そこで、顎の運動と調和した咬頭傾斜を持った人工歯を選択する必要があります。咬頭傾斜が強いほどよく噛めます。

上図の赤線(顆路傾斜角)と下図の赤線(咬頭傾斜角)を調和させます。

 

強い咬頭傾斜角を もった人工歯

強い咬頭傾斜角をもった人工歯

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平らな咬頭傾斜角を もった人工歯

平らな咬頭傾斜角をもった人工歯

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歯の色はもちろん、前歯の大きさも診断

 

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審美義歯

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「噛めさえすれば、美的なことは我慢する」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。

機能美という言葉があるように、機能が優れたものは審美的にも満足がいくものです。

審美性のよい義歯を作るポイントは、いくつかあります。

 

 

上前歯の切端の位置

上前歯の切端の位置

安静にした上唇から男性では3㎜、女性では2㎜見えるのが標準です。

個人差が大きいので、試適の段階で患者さんと相談して決定します。

上の前歯があまりみえないと無気力な顔になります。

見えすぎると下品な顔になることが多いようです。

.スマイルライン(Smile Line)

 上の前歯の先端を結んだ線をスマイルラインと言います。表情特に笑顔を決定する大切なラインです。一般的に女性は男性に比べ強いカーブを描きます。

.以前は老人は、老人らしく少し暗い色調の人工歯を選んでいましたが、最近は老人と言えども艶々した肌をお持ちの方も大勢いらっしゃいます。

折角作る新しい入れ歯ですから、思い切って明るい色の人工歯を選ぶことをお奨めすることが多くなりました。

下図は50年以上にわたって使用しているシェードガイドです。. 

前歯の大きさの決定

前歯の大きさの決定

前歯の大きさを決定する方法は、Tooth Indicator という器機を使用します。

顔面の横幅と長径を測り、それぞれの1/16が中切歯の横幅と長さになります。

. 前歯の形体 下の図は80年も前から製造されているアメリカの人工歯メーカーの形体見本です。実に46種類の形体があります。顔面を倒立させた形が中切歯の形です。

このメーカーだけでも、色調が12種類、形態が46種類ですから12×46=552 の中から選択できます。

前歯の形体 ...  入れ歯専門医院青山神宮外苑歯科 03-3405-6480 


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8:30 2014/12/04


科学的入れ歯で快適生活を・青山神宮外苑歯科・田中武・

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総義歯(総入れ歯)

レジン床(上下顎+CT)

855,000

局部義歯(部分入れ歯)

金属床(Co-Cr)

280,000円~

クラスプ(Co-Cr)

30,000円~

(白金加金)

35,000円~

コーヌスクラウン

200,000円~

インプラント

埋入手術

350,000円~

上部構造(1歯)

168,000円~

顎関節症治療

初回相談料

 

15,000

歯軋り診断

 

25,000

顎運動診断

 

30,000

スプリント 

3Dスプリント

35,000

スリープスプリント

60,000

スプリント調整料

5,000円~

咬合調整(顎位決定後の調整)

局部

10,000円~

全顎

30,000円~


矯正治療

初回相談料

 

20,000

全顎矯正

金属ブラケット

800,000

全顎矯正

セラミックブラケット

900,000

チェック料

 

5,000円~

充填

レジン

28,500円~

白金加金

70,000円~

クラウン

白金加金

120,000円~

ジルコニア

160,000円~

ホワイトニング

上下顎

40,000円~

片顎(前歯)

20,000円~

口腔管理

口腔管理指導料(1回につき)

11,500円~

定期チェック

平成26年12月4日



ごまめの歯ぎしり  メールマガジン版....衆議院議員 河野太郎の国会日記選挙になると一斉にメディアからアンケートが送られてきます。

自分の考え方を広く大勢の人に知っていただくには良い方法になり得ると思うのですが。しかし、『2017年4月の消費税10%への増税について必要・不要原子力規制委員会が安全性を認めた原発についての、原発即時再稼働について必要・不要

憲法九条改正について必要・不要』これだけなどというアンケートもあります。

景気条項は必要なのか、必要ないのか、軽減税率はどうすべきなのか、医療費のゼロ税率課税はどう考えるのか等々、

 

あるいは再稼働前に使用済み核燃料問題をどう考えるのか、再処理はどうするのか、使用済み核燃料プールが数年間でいっぱいになることをどう考えるのか等々単なる二者択一ではなく、さまざまな論点が大切だと思います。

憲法九条についても、どう改正するのか、せめてその案文について賛否を聞いてくれればと思うのですが。

 

その他のメディアの質問にも、日本の外交はアメリカ重視かアジア重視のどちらを選ぶべきかという質問があったりします。アジア重視とアメリカ重視は相反するものなのでしょうか。私は全くそうは思いません。

なんかデザートを食べますか、サラダを食べますかと聞かれているような気がします。私は両方食べます。デザートは杏仁豆腐ですか、マンゴープリンですかと聞かれれば選びようもあるのですが。

政治家によって、力を入れているところも違います。あたかもこれだけが争点だというような、択一型のアンケートでは、候補者の思いを言い尽くせないのではないでしょうか。

 

もっとも載せるほうは、スペースも限られているでしょうから、択一式にしたくなるのはわかります。でも、増税賛成か反対かだけでなく、反対なら社会保障はどうするのか、給付をカットするのか保険料を引き上げるのかなど、関連する問題も合わせて議論しないと、政策議論にならないと思います。

違うやり方をしてくれるメディアはないものでしょうか。

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8:07 2014/12/04

 

ごまめの歯ぎしり  メールマガジン版.衆議院議員 河野太郎の国会日記公職選挙法の改正により、候補者は選挙期間中も電子メールを利用して選挙に関する運動ができるようになりました。ただし、登録者のメールアドレスを候補者が取得できないタイプのメールマガジン配信サービスを利用した選挙運動用のメールの送信はできません。

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8:08 2014/12/04

 

 

 

龍郷町交通安全係・・小松様

 

龍郷町・・大勝まーさん前の横断歩道の改修の件で・

 

横断歩道の裏側は・・県道である・・龍郷町に移譲すべし・

現在は・大島支庁の・・管轄なので・龍郷町が・支庁と折衝して・早急に横断歩道上の裏側を・・フラットに通行できるように特に大勝地区には高齢者が多く買い物に毎日行きますので早急の対策が必要です・・・表示として・皆様横断歩道を通りましょうと・・看板が必要だと思います・

県道と・国道58号が・並行して走っている・・ガソリンスタンドより・・何箇所か路地がありながら一時停止の標識がなく危険です・

当座は路地との・・一時標識を立てて・・安全確認をする・

 

長期的には・・・鹿児島県から県道を移譲していただく・・

 

総務企画課が龍郷町の都市計画を担当しているのですから検討をお願いします・県道との並行は交通安全にとって危険です・これを国道から路地へと・・道を付け替えるべきだと思います・

 

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

滝田 好治

0997-69-3195

 

平成26年7月8日

 



龍郷町誌・・民族編・・2014・12・4・田雲で入力一部のみ・龍郷町・・猫の適正飼育を啓発するボランティア団体・・鹿児島県は権限移譲プログラムに基づき2015年


引用


鹿児島県

☆ どうぶつ基金とはどんな団体ですか?どうぶつ基金は、1988年に横浜市で設立された公益財団法人です。私たちは殺処分を行うことなく、猫や犬とヒトが幸せに優しく共生できる社会を目指してひたすら地道にコツコツと活動を続けてきました。

http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-entry-808.html


獣医師会、奄美のノネコ受け入れ開始 (2014 12/25 13:00)

鹿児島市のかみむら動物病院が受け入れているノネコ。院内で飼育しながら飼い主を探す=24日、鹿児島市東谷山1丁目 鹿児島県獣医師会は、奄美大島や徳之島で野生化した捨て猫「ノネコ」の受け入れに乗り出した。

http://www.kagoshima-vet.com/


会員の動物病院で飼育して人間に慣れさせ、飼い主を探す。世界自然遺産登録を目指す両島では、ノネコがアマミノクロウサギなどの希少野生生物を捕食し問題となっており、保護して減らすのが狙い。鹿児島市の動物病院で、試験的に1匹の飼育を始めている。 (記事全文は25日付南日本新聞、またはモバイルサイトでご覧になれます)

 5:30 2015/01/17


 コウノトリ奄美がお気に入り?1年以上滞在(2015 01/15 22:00)

湿地に降り立つコウノトリ。羽を広げると約2メートルある=1日、奄美大島北部 2013年12月、兵庫県から900キロ以上離れた奄美大島に飛来したコウノトリが、今も島の水辺で餌を採ったり、滑空したりしている。専門家によると、1年以上渡来地にとどまるのは珍しい。少なくとも2羽確認されており、どうやら自然豊かな南国の島がお気に入りの様子だ。

 5:33 2015/01/17



にこの不妊手術事業始まる・初日86匹・5日間で約360匹予定・徳之島3町・・自眠党・公迷党・他多数・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2014/11/865360-0b33.html


引用・2015年10月28日 (水)テレビ記事から・エームサービスは三井グループと米国アラマーク社による合弁事業として1976年に設立、今期40周年を迎えることとなりました。受託給食事業を中心に様々な事業領域で優れた品質のサービスを提供することで社業発展を遂げて参りましたが、これもひとえにクライアント様はじめ皆さまの格別のお引き立ての賜物と心から感謝申し上げます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/10/197640-e92c.html

9:23 2015/10/28


引用・2014年4月 8日 (火)平成26年第1回龍郷町議会定例会が開催されるにあたり平成26年度の町政運営について、私の所信の一端を申し上げ議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2014/04/26126-a01c.html

9:33 2015/10/28

引用・2014年11月13日 (木)オキモチモズく生息の川・チスジノリ科・淡水産・体はひも状で・太さは0・5~08ミリ・長さ30センチ、体色紅褐色・オキモズクは、清水の緩く流れる浅い川原の瓦礫上に着生し、かっては食用にしていた。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2014/11/post-741b.html

9:35 2015/10/28


山羊を用いた緑化造成地および遊休地の刈込み管理法・・


http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/11/22310-528a.html



喜界町が奄美で累計最多・・15年度以降は瀬戸内町・・県の権限移譲進む・「鹿児島総局」鹿児島県は権限移譲プログラムに基づき2015年4月から、新たに32市町村に対し25法令に係る26項目261事務を権限移譲する。12月定例県議会で事務処理特例条例改正案が可決され。

累計では全43市町村へ50法令57項目521事務となり、移譲対象事務数に対する移譲率は56・8%と、5割を超えた前年同期より1・5進む。

奄美の自治体で15年度からの移譲事務数が最も多かったのは瀬戸内町の89で、累計では喜界町の190。県は「今後とも市町村の意見を伺いながら、本県独自の権限移譲を積極的に進めたい」としている。

県は「住民に身近な事務は可能な限り住民に身近な市町村において処理することが望ましい」として、05年7月に権限移譲プログラムを策定。06年から地方自治法の252条の規定に基づき、市町村の希望を募った上で協議が整った市町村への権限移譲を進めている。

受け入れ自治体が最も多かったのは、重点推進の5項目の6自治体。うち土地改良法に基づく「土地改良区の設立・合併・解散に関する事務」は瀬戸内町など、「中小小売商業振興法に関する計画認定の事務」は龍郷町、伊仙町、与論町など。国土交通省所管の国有財産のうち準用河川の「登記の嘱託」と「境界の決定」を宇検村、天城町、知名町など。

重点推進項目以外では「調理師免許証の交付」を大和村、和泊町、知名町、与論町などが受け入れる。

重点推進項目ではほかに奄美の自治体に対し、「都市計画区域内の土地等譲渡に関する届け出の処理」を喜界町と天城町、「都市計画の決定に係る調査に伴う土地の試掘等の許可」と「都市計画施設の区域または市街地開発の施行区域内における建築の許可」を天城町、「浄化槽設置等の届け出受理、維持管理指導」を龍郷町、「特定路外駐車場の設置届け出の受理」を宇検村に移譲。

「公共的施設(駐車施設)の適合証の交付請求の受理と交付」と「特定公共的施設の(駐車施設)の新築の届け出の処理、指導・助言」を宇検村、「特定工場に関する届け出の処理、着手機関短縮承認を龍郷町、天城町、与論町がそれぞれ受け入れる。

重点推進項目以外では、「栄養士免許証の交付」を大和村、和泊町、知名町、世論町へ移譲する。

平成26年12月25日・


平成26年12月24日・・

適正飼育呼び掛ける・・「奄美猫部」が街頭キャンペーン・龍郷町・・猫の適正飼育を啓発するボランティア団体「奄美猫部」(久野裕子部長)は23日、龍郷町の大型量販店で街頭キャンペーンを行った。

来店者にチラシを配布し、猫にまつわる知識や正しい飼い方、市町村への登録などを呼び掛けた。

同団体は人と動物が共生する島を目指そうと今年7月に発足した。メンバーは島内の愛猫家ら約10人。結成後、初の活動となった街頭キャンペーンには部員ら6人が参加した。

配布したチラシは2枚・・・居住する市役所や役場への登録・・マイクロチップ装着・・・定期的なワクチン接種・・・感染症予防や交通事故防止のための室内飼育…安易な繁殖を防ぐ避妊・・去勢手術・・など、猫を飼う上での注意点を紹介。飼い主の自覚と責任を促している。

久野部長(40)は「世界自然遺産登録に向けての活動が盛んになる中、一人一人が猫の正しい知識を身に付け、適正に飼育することは奄美大島の生態系維持にもつながる。また、島では野良猫への安易なエサやりで繁殖するケースも多い。今後は地域猫に対する啓発も行いた」と話した。

14/12/24 8時30分 


南海新聞・家賃滞納整理で夜間一斉督促・県営住宅・鹿児島総狂局・県は・県営住宅使用料の未収債権解消策の一環として、12月を県営住宅使用料の「家賃滞納整理強化月間」と定め、1日から25日まで夜間一斉督促を集中的に実施している。

県営住宅政策室によると、県内82団地で家賃を滞納している約810人が対象。うち鹿児島市内が21団地で661人を占める。

奄美では大島支庁管内の8団地20人、瀬戸内事務所管内の2団地12人、徳之島事務所管内の2団地13人、沖永良部事務所管内の3団地4人。

夜間督促は土木部次長や建築技官をはじめ本庁の住宅政策室、各地域振興局・支庁の建設部、指定管理者の職員ら約140人体制で実施する。

県住宅政策室によると、2013年度決算における県営住宅使用料の徴収率は94・8%で前年度より0・3に改善された。過年度分も含む滞納額は前年度より900万円減少しているが、1億7200万円に上る。

県では督促などに応じない場合、法的措置に行っており、1997年度からの累計で明け渡し訴訟81件、即決和解477件の計558件となっている。

平成26年12月3日 水曜日・


龍郷町誌・・民族編・・

序・2頁・

奄美大島諸島は、三四〇年間に及ぶ琉球統治、その後の薩摩藩の支配、さらに第二次大戦終結後の八年間にわたる米国軍政下統治と、被支配の苦難の歴史を歩んできた。その間、本町も群島内各市町村と同様、これらの多難の歴史の中に甘んじなければならなかった。

しかし、これら多くの逆境を経験しながらも、先人たちのたゆまぬ努力と英知の積み重ねによって今日の繁栄を見るに至っている。その間、学者、政治家をはじめとして各界に、近代奄美ひいては近代日本の礎となった多くの偉人を輩出し、その数は他に類を見ないものであり、本町人材の町と呼ばれている所以でもある。

また、戦後の瓦礫の中から奄美群島復興特別措置法、振興特別措置法、振興開発措置法という国の一連の特別措置を受けて本町の振興は目覚しく、特に近年の発展ぶりは目を見張るものがある。

このような中にあって、私どもが、さらに大きく、確かな目標に向かって邁進しようとするとき、未来を洞察するため、悠久の過去からの軌跡をかんがみ、現在を見つめ直すことは極めて重要であり、また、その間の多くの史実や、文化を創り出した先人たちの偉大な功績を、未来を担う人々に永劫に伝承していくことは、現代に生きる我々の使命でもある。

3頁・このような観点から、昭和五十五年に龍郷町誌の編纂が企画されたのであるが、龍郷村役場が昭和七年の火災による全焼、さらにまた昭和三十九年の台風禍という二度に渡る大きな災害に遭遇したことにより、本町の歴史を記述する資料は皆無の惨状にあった。

このようななかから、他市町村に類を見ないほど素晴らしい町史が創りあげられたことは、編纂委員長の亀井勝信先生をはじめとする編纂委員の方々が、時間的制約の中で筆舌に尽くしがたいほどの精力を傾注なされ、大変なご苦労を重ねてこられた賜である。

また、企図半ばにして退任した私の意を快く受け継ぎ、このような立派に完成させていただいた菊田勝美町長はじめ町関係者のご苦労もまた大なるものがあったことと、心を痛める。

この素晴らしい町史を刊行されるにあたり、編纂に当たれれた編纂委員の方々、また、資料の蒐集にご協力いただいた町民多くの方々、さらに町関係者に対して、満腔の謝意を表す次第である。

昭和六十二年7月吉日・

 

前龍郷町長・浜田光則・

12/2/2014 11:17 AM・4頁・発刊のことば・・

明治四十四年四月、島礁町村制の施行により誕生した龍郷町は、爾来七十有余年、幾多の苦難の時代を乗り越え、昭和五十年二月「龍郷町」として町制を施行し、二十一世紀へ向けて新たな旅たちを始めました。

この間、奄美群島振興開発特別措置法等の恩恵により各種基盤が整備され、とりわけ、懸案の本茶バイバスの開通など、本町を取り巻く環境も未来へ向け着々と変化して参りました。この結果昭和六十年の国税調査においては、過疎化の進む奄美群島中、本町ではわずかながら人口の増加が見られ、二十一世紀へ躍進する本町の姿をかいまみる思いで誠に喜びに堪えない次第であります。

顧みますと、いよいよ隆盛、発展する現在の龍郷町の姿は、多くの先人の方々の汗の結晶がその基盤になっております。この事実を私たち町民一人ひとりが肝に銘じ、今後ますます町勢の浮揚、発展へ向けて努力することが、現代に生きる私たちに与えられた責務であると思います。

この度「龍郷町誌」編纂の意義もここにあり、先人たちの遺した偉大な足跡の上に築き上げられた生活、文化に学び、未来への正しい発展方向を導き出すことが万事に肝要であります。

町誌「民族編」では、古代から脈々と受け継がれてきた本町独特の生活、文化が「微に入り細を穿って」叙述されています。各島での暮らし、歳時風俗等々、どの章を見ても私たちの興味をそそる身近なことがらがテーマに取り上げられ、私たちの先人の暮らしぶりや風俗、習慣を知る上で極めて貴重な文献が集められています。

5頁・私は、町民はじめ本町出身の皆さんが、この書を座右の銘とされ、同郷人としての大きな誇りと喜びを胸に、郷土の振興、発展に寄与されんことを心から期待してやみません。

実質十年にも及ぶ長期間、膨大な資料の収集やその整理分析に専念された編纂委員の方々、分担執筆をいただきました諸先生方、さらには幾多の貴重な資料の提供を快諾くださいました関係者各位に対し満腔の感謝を申し上げますとともに、我が郷土龍郷町が今度ともますます隆昌、発展しますことを心から祈念いたしまして、発刊の言葉といたします。

昭和六十二年十一月・

龍郷町長・菊田勝美・・

12/2/2014 11:51 AM

第一章・3・道のこと・33頁・12/2/2014 1:16 PM

シマに注目するとともに、この島と島を結ぶのに道があることも重要だと考えたいのである。道といっても、陸の道もあれば、海の道もある。また島の内部の道もある。これらの道によって、シマ・ジマは連結されており、それはまた、人々の地理的位置を考える基盤になっていたものとして理解したいのである。明治維新前までは、奄美大島では、少なくとも、シマ・ジマは、ほぼ同じようなたた住まいの集落であったことは間違いないところである。

船の発着は風向きによって、船がかりをする港がそのつど相違していたのであったし、中心となるシマは代官仮屋のあった赤木名や名瀬金久や伊津部であったはずだが、現在のような都市化の相貌をみせはじめるのは、明治期になってからである。

奄美大島のシマは、その地形的要素として海岸へ迫る険しい山々の間の海岸部に向かって沖積台地上に展開する農耕地の周辺に存在している。そして、これらのシマの後背部の山の道、海を渡る道でしか、隣のシマへは行くことができないのがほとんどであった。

それでもって、現代の視点から考えて、シマの人々が孤立感を保持していたのではないかという推測は、的外れと言っていいと思う。山の道でも海の道でも、生活の知恵として体得していた知識によって、民族知識として精細に知っていたのであった。

険しい坂をのぼることも、さほど苦しくなかったというし、また、海についても詳しい知識が伝承されていた。例えば戸口と浦というと、現在では、相当の距離が離れていると考えられがちであるが、戸口の港へ船が入るときの目標としての浦のサンジャの山があったというのである。

そういう海の知識などは、海での経験と自分の父祖からの伝承によって知識として蓄積されていたものであった。狭い範囲であったが、シマの外の世界を知ることが多かった。それらを山の道、海の道、海辺の道を通じて、その線上に展開する空間として認識していたはずなのである。

それは、山頂から見ることのできるシマと対置する海であったし、隣のシマの景観でもあった。また、海上から見ることのできるシマとその後背部の山々の連なりであり、岬であり、シマ・ジマが位置する港や湾なども見ることができたはずである。

このような時代のシマの人々は、山や海やシマを熟知していたのである。このことは、シマの人々の生活の必要性によって形成されていったものであろう。海へ漁に行き、山仕事で山へ行くということから、また用件を持って他のシマ・ジマを訪れる場合には、山、川、海へは、道の延長線上に存在しており、その山、川、海に対する知識が豊富であることによってのみ行動するのに的確にまた迅速に目標が達成できたからである。灯火も十分でなく、道路標識などもない時代の山の道を歩くことは危険性は、想像してみても相当程度の冒険であることは容易に推測できる。

34頁・このような事情を少しでも知るためには、一昔前の道の状態をたどってみる以外にはない。

龍郷湾の入江にある阿丹崎は、その対岸と最も距離の狭まっている地点である。この龍郷側には番屋の地名が残っており、番屋の渡しとして、まだ記憶に新しいところである。

この番屋へは対岸から大声で叫ぶことで船を出していたというし、龍郷、瀬留方面からくる人々は番屋から船に乗ったという。田畑元龍郷村長が船で宇天の自宅から役場へ出勤したのは、つとに著名であった。瀬留の故大司氏の話では、瀬留から笠利町の赤木名まで船で買い物に出かけたし、自家製の炭なども売りに出かけるものである。今見ると、ほとんど船の姿のない笠利湾も海の道としてそれなりの存在であったと言えるのである。

笠利湾内だけでなく、外海へ出ていくこともまた、シマの人々が必要とししたことであったと思う。

漁師が漁場として重要であると考えたものに、魚が集まるサンゴ礁が有り、これらをソネと呼んでいるのであるが、これれのソネは、海上からアテにする山や岬を基準にしてその位置を正確に知ることができたのであった。

自然の地形、特に山や岬をよく知り尽くすことによって、海上から、これらの確認する手引きとしたのである。当然、風向き・気象予報などの知識も天空のそれに山の姿や位置があってこそ可能であった。道によって、シマから外の世界へと通ずるとともに、そこにはシマの人々の知識が外へ向かって広がりを見せる機会ともなっていた。

35頁・幸いにも、奄美の人々、特に龍郷の人々は、奥深い龍郷湾や太平洋、東シナ海に対面するのが日々の生活であった。そこには、当然といっていいほどの人々の広がりがあったものと考えていいもんであろう。

以上のような考え方のもとに龍郷町誌(民俗編)では、道という項目を第一に設けたのである。今、戸口の港に立ってみても、さほどの昔でもない頃には山原船が船がかりし、喜界島への船が発着したあの賑わいを想像することもできないのである。海の道の入口であるとともに、名瀬方面から喜界を目指す人々、品物の数々が陸の道で往来していたのを知れば、人は古昔の念にかられるはずである。道という項目がこのような姿を少しでも浮上させてくれるとすれば、ほぼ、この項目設定の目的が達成されるものであると考えるのである。例えば、第1図のように「平家伝説」の空間的世界の模写を試みた際に注目した戸口の一の重要性と関連するものがあるからでもある。

35・平成26年12月2日 火曜日・

 


龍郷町大勝の・平成26年12月2日・

ホーガチ・シマの位置と人口・

323頁・

龍郷町の西側を、東シナ海から太平洋へと縦断する山魂の中央にある本茶峠が、名瀬市との境を果している。その重なる山々を幾重にも続く国道58号線の曲がり道を降りると、平地が広がっている。

そこに点在する民家が川内集落であり、さらに山麓の道を蛇行して見渡しのきくところに出ると、大勝集落が展開している。

川内も大勝の一部として存在していたものが、戦後行政分離して、一集落として独立したものである。この両集落が、名瀬市より山越えをして龍郷町に入っての西側中央部にある、最初の集落と位置している。

地質的には、龍郷町の大半を占めている大勝頁岩層にあって、本茶峠の真下河内の内奥に源を発する大美川(二級河川、全長5千5百m)が流れ込んで、沖積砂礫層を形成、北東は浦の海岸から、南は中勝・戸口との区境辺りまで、その地層が広がっている。

地理的にも、この沖積砂礫層に沿って、龍郷湾に面する浦と、太平洋に接する戸口とを、くの字型に曲がって縦断する平坦部のほぼ中央に位置するように集落が展開している。

大勝は、隣接の川内・中勝とともに、海岸線を持たない数少ない集落の一つとして存在している。この内陸部にある大勝の周辺は、北側に三百メートルを越す山々が、東側には平地を従えて赤尾木・加世間との隔たる山々があり、南西部に隣接する中勝との間にも山を挟んで位置している。

この中勝と背中合わせに接する山裾を、大美川が西方の川内より大きく蛇行して、南の戸口へ向けて流れ、集落はその大美川を包み込むようにしてある。一方、東方の 世間又に広がる平地を二分するように半田川が流れている。

このような地形に位置する大勝は、笠利・龍郷の諸集落から見ると、名瀬への出入り口的なものとしてみなされ、また機能したようでもある。かつては、浦・中勝・戸口・奥間・古里とともに瀬名方と称したところの中心部であった。そして、現在(昭和57年)の国道58号線が名瀬とを結ぶ以前、旧道が大勝集落を横切り、隣の川内を深く入り込んで、山道を本茶峠・浦上・名瀬へと通じていた。

このことは必然的に人々の往来を頻繁にし、集落の人々の気風を柔軟なものにして育んだようである。「大勝」と書いて、島口で言う「ホーガチ」と呼称するそれに懸けて、「ほーがち、ほーなっしゃ(大勝の人は常識はずれ)と、他集落の人が呼ぶのも、通例シマ社会が一つの世界を堅持し閉鎖的傾向があるのに対し、排他性が少なく名瀬からの影響をいち早く受け止める進取の気風に起因するようである。

むしろこの言葉を大勝の人自らが使用しているほどである。

324頁・14/12/2 9時48分・

大勝のこうした性格は、人口・世帯数にも反映している。この人口・世帯数は、龍郷町でも一,二を示す数字となっている。その構成も生粋の大勝出身者が六〇%ほどで、他が「入り込み者」(他シマ出身者)であることからも理解できるであろう。

・・・2・シマノ呼称・・・

大勝の地名由来にも、平家落人にまつわる話として、平家の武者のたちがシマ人との戦いに勝利を治めたことにちなんで名付けられたという説が、「龍郷町の文化財」という小冊子に紹介されている。

 永田農法

永田農法(ながたのうほう)とは、永田照喜治(1926年 - )が創始した農法である。必要最小限の水と肥料で作物を育てることが特色であり、「断食農法」、「スパルタ農法」、「緑健農法」、「ルーツ農法」など様々な呼び名がある。代表的な例としては、衣料品店ユニクロなどを展開するファーストリテイリングの子会社エフアール・フーズがかつてこの農法による農作物を販売していた。

 

目次  [非表示]  

永田照喜治は神戸大学経済学部卒業後故郷の天草に戻り、家業の農業に従事。ミカン栽培の経験から、痩せた土で栽培したほうがおいしい作物が取れることに気付く。その後、「砂栽培」(砂に液肥を与える栽培法)に触発されて野菜の原産地に近い環境を再現しようと試みる。その後、雑誌に掲載された原産地の野菜の写真を見て自らの考えの正しさを確信した。現在では、日本国内のほかに台湾、中国、フランスなどで導入されている。

 

方法[編集]

 

ジャガイモ、トマト、ホウレンソウなどの多くの野菜はもともと高原原産であるので高温多湿である日本の気候には本来向かない。そのため、基本的にはビニールハウス内でマルチシートを張って雨風を避け、石交じりの土で作物を乾燥気味に栽培する。肥料および水は、必要最低限の液肥を、葉がしおれた頃合を見て与えるのみである。作物を常に飢餓状態に追い込むことによって、植物が本来持っている力を最大限に引き出すのが狙いである。その結果、できた作物は通常販売されている野菜よりもはるかに多くの栄養を持つこと、そして野菜特有のアクが少なくなることなどが実証されている。また、土中の有機物が少ないので病害虫の被害も少ない。

 

ここで用いる液肥は化学肥料である点が、有機農法とは一線を画している点である(永田は、堆肥の乱用には批判的で ある。もっとも、永田農法で用いる液肥と同程度の成分になるように有機肥料のみを用いれば、さらに同農法は改良されうるであろうという意見もある[誰?])。

 

トマトや玉ネギ等の野菜栽培で有名な永田農法であるが、応用例として、すでに米作への導入が行われている。新潟県中頸城郡吉川町(現上越市吉川区)では、80年代から食米のコシヒカリ、酒米の「五百万石」「山田錦」の永田農法での栽培をスタートさせ、コシヒカリでは魚沼と並ぶ食味を実現させ、酒米では糖度が高く、雑味の原因となるタンパク質の量が低く、心白の大きさや硬度が醸造に最適な品質なものを生産・供給している。酒米は新潟県内の複数の有名蔵元に出荷されている他、地元の蔵元「よしかわ杜氏の郷」は「地元産永田農法酒米100%の日本酒」を生産している。

 

問題点[編集]

 

おいしい作物を得るためには、液肥を常に作物が枯れる手前で与えなければならないため、その頃合が難しく、またハウスやマルチなどの設備が必要となり、商業単位では費用がかさんで野菜の値段が高くなることが問題となる。このため、永田は家庭での栽培のほうを推薦している[要出典]。

 

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、2002年に永田氏の生産指導のもとで農業に参入したが、黒字化の見通しが立たず販売開始からわずか1年半で撤退を表明している。原因は野菜の販売価格が高かったことと、売れ残りが多かったことだと指摘されている。[1]ただしこれは、ファーストリテイリングに問題があったのか、永田農法に問題があったのかは定かではない。

1.^ 農業が日本を救う 財部誠一 PHP研究所 P86

18:01 2014/03/02


2014年12月 7日 (日)

ふきのとう・・・大きく世界の農業を見たときにおいて、 特に日本の耕地では、突出した施肥量と農薬使用量があることと、それに付随して起きている様々な環境汚染(有機栽培による環境汚染も深刻)や食する人々の人体の病の多さを、大変に危惧しています。

引用


幸せを引き寄せる食と農 単行本  – 2014/3/3 大下伸悦   (著) 内容紹介

"食べているだけで、健康になる米や野菜があります。知恵をまなび、大地に感謝して野菜を育ててみませんか。

~まえがきより~

食が病をつくり食が人生をつくる。健全な野菜やコメを栽培し続ける農業者と交わり、 相互にウィンウィンの関係を築いていこう。そう思って活動を始めてから、もう何年になるのだろう。

 一本のニンジンで人生が変わることがある。こんなことをいうと、「何を大げさな」と言われてしまうのかも 知れないが、私自身がその当事者である。 友人が「信じられないニンジンをもらった。ジュースにして飲んだら 家族みんなから歓声があがった」というので、 さっそく試飲させていただいた。

 本当に信じられない出あいであった。フルーティで、ともかく甘い。あのニンジン独特のクセが全くないのである。「これからは農業を極めてみよう」。生き方が劇的に変わった瞬間だった。

出版社からのコメント

 

発売以来ご注文が絶えることがありません。一度読んだ方が、次は身の周りの方に、プレゼントしています。「みんなで農業をやりたいから仲間に読んでほしい」。 「これは農業だけの本ではなく生き方の本だからみんなに知ってほしい。と、今日本中で沢山の方が、この本を広めています。

夢と希望のニンジンとの出会いの物語り、年齢制限も性別もなく、生涯現役で貢献できる農業という分野。あなたもどうぞ、ワクワクしながら、この本をお読み下さい。

 

単行本: 106ページ出版社: 新日本文芸協会オメガ; A5版 (2014/3/3)

言語: 日本語発売日: 2014/3/3

目次

"まえがき:一本のニンジンが人生を変える

1 摘みたてサラダくらぶ ベランダ(庭)からの贈りもの 12

 2 世界を救う神谷先生の農業技術 16

 3 本物野菜は会社を救う 18

 4 日干し野菜と、発酵野菜が毒(硝酸態窒素)を抜く 24

 5 死んだ野菜を生き還らせて食べるふたつの方法 25

 6 東南アジアに農場を確保する日本勢の動き 27

 7 森林面積の国土に占める割合、上位三カ国の一つが日本 29

 8 世界に残された三つの優良耕作地帯の一つが日本 30

 9 地温を上げれば、トマトもキュウリもナスも一年中、生り続ける 34

 10 ハウス栽培、冬季の暖房はほとんどいらない 35

 11 誰にでも同じようにできる 36

 12 楽にできる・たくさんできる 38

 13 農業のイロハは草取りと虫の害からの解放(もちろん薬剤なしで) 40

 14 地温二〇度の土づくり 44

 15 農は知的ゲームであり、スポーツであり娯楽であり、体理学の実践の場 45

 16 農業、新規参入者には大きなチャンス 47

 17 この国の真のオーナーは 49

 18 ジャガイモの六〇センチ四方の箱での栽培、収穫は最大四五キロ 52

 19 年中「新ジャガ」、皮ごと食べて 53

 20 これからは露地野菜の市場価値が高まる 55

 21 やり方を変えて裕福になる 55

 22 年齢制限も性別制限もない分野は他にあるのか 58

 23 生涯現役で貢献できる分野は他にあるのか 59

 24 インフルエンザやノロウイルスへの対処の一例 60

 25 消費税の増税前の買いだめ需要 63

 26 「農と食」の探究のきっかけ 63

 27 利他共生のひな型の国、日本 65

 28 運を引き寄せる 67

 29 日本の主食と副菜の自給率 69

 30 肉体を持っての最終到達域が「利他共生」 74

 31 食糧危機? 食糧は不足するのか 75

 32 放射能禍、智慧を絞って生き抜いてきた 78

 33 偽装表示騒動の裏側は? 80

 34 休耕地での野菜探しを楽しむ 81

 35 生活費を下げて豊かな生活を 85

 36 世界中に日本の食文化が広がる 87

 37 叡智の民の目が農に向かう 88

 38 土壌も死の湖も自然態の環境へと蘇生する 89

 39 人口大国にして高齢国家、かつ成熟経済国家の現実 93

 40 人々の住まいは大都市や田園都市に集約されていく 94

 41 愛しき日々に 96

 "

 

本物の野菜の作り方 日本の農が変わっていくかもしれないと感じ、ワクワクしながら読みました。

ポイントは、神谷成章先生考案のカーボン化資材と太陽光を利用した土壌作りです。肥料も農薬も除草剤も必要ない安全で楽な農法だと書かれています。既にカンボジアやベトナムその他の国々で取り入れられており、実績もあがっているとのことです。

 

日本でもこのやり方で野菜やお米を作っている農家さんが沢山いるようです。この本がさらに一人でも多くの農に携わる人、これから志す人の目に触れて、市場に生命力旺盛な美味しい野菜が出回ってほしいと思います。またプランターや買物袋でもできるということなので個人的にも挑戦してみたいです。...

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3.0  正直なところ よくわからなかったです。

ただこの農業のやり方なら、自然が荒れるということはないだろうと思いつつ、

この提唱の仕方(運を引き寄せるとか、一日一食とか)

だと、怪しむひとも多いのでは?活動を広げることが目的ならもう少し万人にわかりやすくお願いしたいです。

5.0  本物の野菜の作り方, 2014/8/18 幸せを引き寄せる食と農 (単行本)

日本の農が変わっていくかもしれないと感じ、ワクワクしながら読みました。ポイントは、神谷成章先生考案のカーボン化資材と太陽光を利用した土壌作りです。肥料も農薬も除草剤も必要ない安全で楽な農法だと書かれています。既にカンボジアやベトナムその他の国々で取り入れられており、実績もあがっているとのことです。

日本でもこのやり方で野菜やお米を作っている農家さんが沢山いるようです。この本がさらに一人でも多くの農に携わる人、これから志す人の目に触れて、市場に生命力旺盛な美味しい野菜が出回ってほしいと思います。またプランターや買物袋でもできるということなので個人的にも挑戦してみたいです。

 

有機野菜、虫喰い野菜などについても正しい理解が合理的に解説されていて、オセロゲームの駒がパタパタと裏返るように腑に落ちました。

 

後半では食料自給率の話から始まって、著者の考える日本の農の未来の展望が示されていますが、視点の大転換が興味深かったです。

「新時代の食と農業へのいざない」とあわせて読むと、さらに具体的な理解が進むと思います。

3.0  正直なところ, 2014/8/22

: 幸せを引き寄せる食と農 (単行本)

 

よくわからなかったです。ただこの農業のやり方なら、自然が荒れるということはないだろうと思いつつ、この提唱の仕方(運を引き寄せるとか、一日一食とか)だと、怪しむひとも多いのでは?活動を広げることが目的ならもう少し万人にわかりやすくお願いしたいです。

6:10 2014/12/06

 

 

 

幸せを引き寄せる食と農・食べているだけで、健康になる米や野菜があります。

知恵をまなび、大地に感謝して野菜を育ててみませんか。

 ~まえがきより~

食が病をつくり食が人生をつくる。健全な野菜やコメを栽培し続ける農業者と交わり、 相互にウィンウィンの関係を築いていこう。そう思って活動を始めてから、もう何年になるのだろう。一本のニンジンで人生が変わることがある。

こんなことをいうと、「何を大げさな」と言われてしまうのかも 知れないが、私自身がその当事者である。

 

友人が「信じられないニンジンをもらった。ジュースにして飲んだら 家族みんなから歓声があがった」というので、 さっそく試飲させていただいた。本当に信じられない出あいであった。フルーティで、ともかく甘い。あのニンジン独特のクセが全くないのである。「これからは農業を極めてみよう」。生き方が劇的に変わった瞬間だった。

目次―――――――――――――――――――

まえがき:一本のニンジンが人生を変える

1 摘みたてサラダくらぶベランダ(庭)からの贈りもの   

 2 世界を救う神谷先生の農業技術              

 3 本物野菜は会社を救う

4 日干し野菜と、発酵野菜が毒(硝酸態窒素)を抜く     

 5 死んだ野菜を生き還らせて食べるふたつの方法

6 東南アジアに農場を確保する日本勢の動き

7 森林面積の国土に占める割合、上位三カ国の一つが日本   

 8 世界に残された三つの優良耕作地帯の一つが日本      

 9 地温を上げれば、トマトもキュウリもナスも一年中、なり続ける

10 ハウス栽培、冬季の暖房はほとんどいらない

11 誰にでも同じようにできる

12 楽にできる・たくさんできる

13 農業のイロハは草取りと虫の害からの解放(もちろん薬剤なしで)

14 地温二〇度の土づくり

15 農は知的ゲームであり、スポーツであり娯楽であり、体理学の実践の場

16 農業、新規参入者には大きなチャンス           

17 この国の真のオーナーは

18 ジャガイモの60センチ四方の箱での栽培、収穫は最大45キロ

19 年中「新ジャガ」、皮ごと食べて

20 これからは露地野菜の市場価値が高まる

 

21 やり方を変えて裕福になる

22 年齢制限も性別制限もない分野は他にあるのか

23 生涯現役で貢献できる分野は他にあるのか

24 インフルエンザやノロウイルスへの対処の一例

25 消費税の増税前の買いだめ需要

 

26 「農と食」の探究のきっかけ

27 利他共生のひな型の国、日本

28 運を引き寄せる

29 日本の主食と副菜の自給率

30 肉体を持っての最終到達域が「利他共生」

 

31 食糧危機? 食糧は不足するのか

32 放射能禍、智慧を絞って生き抜いてきた

33 偽装表示騒動の裏側は?

34 休耕地での野菜探しを楽しむ

35 生活費を下げて豊かな生活を

 

36 世界中に日本の食文化が広がる

37 叡智の民の目が農に向かう

38 土壌も死の湖も自然態の環境へと蘇生する

39 人口大国にして高齢国家、かつ成熟経済国家の現実

40 人々の住まいは大都市や田園都市に集約されていく

41 愛しき日々に

 

 

【大下伸悦著作目録】

 

 幸せを引き寄せる食と農   新日本文芸協会Ωオメガ

新時代の食と農業へのいざない新日本文芸協会Ωオメガ

言霊百神          新日本文芸協会Ωオメガ

親子のかたち        新日本文芸協会

 母が遠くへ行かないうちに  新日本文芸協会

つきの玉手箱        新日本文芸協会

 風ぐるま 水子がかぜに   新日本文芸協会

 生活費を下げて健康になる  新日本文芸協会

 

★GОPグリーンオーナー倶楽部 http://www.gop55.com/

 ★二十一世紀幸塾 http://www.saiwaijyuku.gr.jp/

 ★新日本文芸協会 http://www.sn-bungei-kyoukai.com/

 ★伊勢神宮の神代文字奉納文保存会 http://hounoubun-hozonkai.com/

 

 

【略歴】

 大下伸悦(おおしたしんえつ)

 自由芸術農園運営・GОPグリーンオーナー倶楽部主宰。

 楽しく生きる会会長。二十一世紀幸塾専務理事。

 新日本文芸協会顧問。作家名:小滝流水。

 伊勢神宮の神代文字奉納文・保存会代表

 著書『新時代の食と農業へのいざいない』

 『言霊百神』(新日本文芸協会オメガ)他書籍多数。

 GOPでは、日本の農業を救う具体案を実践を通じて提示する。

 二十一世紀幸塾、GOPホームページコラムにて最新情報を発信。

 1949年、岩手県久慈市生まれ。

 

大下伸悦

※好評につき3刷となりました。

http://snb-omega.com/?pid=71473881

6:07 2014/12/06

 

 

 

新日本文芸協会 Ω(オメガ)出版 新時代の食と農業への いざない

4月17日発売驚きと称賛!! 世界中に広がりだしている日本の農業指導者神谷成章の農業技術

 一年中トマトキュウリが生り続けている

 キュウリ栽培10アールあたり1千万円の売上 27の国際特許を持つ微生物研究家・年商70億円  農業実践歴60年大下伸悦この本は、『幸せを引き寄せる食と農』の続編です。 『幸せを引き寄せる食と農』を、読んで、概要を学び、実際に農園やプランターで実践したくなった人のための、ノウハウがのっています。

神谷成章先生の理論を、大下さんがわかりやすく、丁寧に解説しています。この本を片手に、どうぞあなたの農園で野菜を作り健康と幸せを引き寄せてください。

 目次

まえがき

1 キュウリ栽培者、推定5千万円の売上、10アールあたり推定1千万円

 2 トマトもナスもキュウリも一年中栽培、年中出荷

 3 世界第二位の農産物輸出国、農業先進国のオランダが神谷成章氏の技術を導入

 4 「毎日軽トラックの新車が一台買えるぐらいの所得」という噂

 5 50アールで推定三万五千本のキュウリを栽培、世界一のキュウリ農家

 6 ハウス栽培、冬の暖房がほとんどいらないといえるぐらい減る

7 頭寒足熱は植物も同じ

8 ビックリ! 3万本のキュウリが一本も枯れない

9 水をイオン化してO1の酸素を植物に吸収させる

10 作物は「水による造形物」、農業とは植物に吸引させる水の質を売る職業

11 成功の秘訣は、素直に学び、素直に実践

12 世界を救う神谷成章先生の農業技術、知らぬは日本の農業現場ばかりなり

13 草が生えない畑にビックリ、これも自然素材による成果、苦労はだめ

14 前代未聞!わざわざ米の仕入れ値を上げてくれる病院

15 全く虫が寄ってこない、ベランダのトマトも、畑も

16 収量が増えて生命力の高い農産物が栽培できる

17 より楽によりたくさんの創意工夫を楽しむ

18 やるべき時にやる。タイミングを逸すると労力がズシリとくる

19 何のためにつくるのか?「儲ける」が動機ではなく、「愛」が動機

20 これからは裕福な農業者が増えてくる。神谷語録

21 100人の農業者がいて、ひとりが長者、残りは?

    やり方を変えれば100人全員が裕福に

22 除草剤散布がいらないわけ、草取りから解放される

23 農薬散布がいらないわけ、減らす、からスタート

24 消毒剤の土壌注入がいらないわけ、一反歩14万円が浮く

25 化成肥料が不要なわけ

26 土づくりこそが命綱、農薬ではなく免疫で栽培、有機ではなく無機化

27 地温を保ち、保湿に優れ、水はけがよい土壌にする資材

28 免疫力を高めて栽培する

29 満月の夜の露はO1(オーワン)の酸素の水、O2からO1へ

30 プラスの静電気を中和すればいくらでもいいものができる

31 草の種子は壊れるが、野菜の種子は無事…どうして?

32 根っこの張りが大事

33 食の行く末、農業の展望、逆境とみるかチャンスとみるか

34 立ち枯れを防ぐ。日照り対策は、種子を蒔く前に終える

35 連作障害の従来の認識をただす。何十年でも同じものを栽培できる

36 日光でや灼けないエンの開発と葉へのコーティング

37 良心が喜ぶ道を選ぶ。太根と毛管(毛根)のはなし

38 葉っぱに根を教育させる

39 葉っぱを小さくつくってやる

40 曇り空、植物は活動を鈍らせてしまうが、活発化させる方法は?

41 時代は変わった。見方を変えればこんな面白い時代はない。

    半世紀に一度のチャンス!

42 若者が喜んで参入する農業の仕組みの素案、神谷成章

43 新規参入者は始め結構な収穫をするが、やがて辞めていくわけ

44 方法を変えるだけでいいのだが、篤農家ですら苦労、苦労で儲からないと

45 農に転身、病が契機!大きな会社の経営者の転身のわけ、

    死と向きあったことが契機

46 30坪(約100㎡)あれば家族5~6人が生活できる

47 髪が黒々、農協のトップ層が自ら米や野菜を栽培

48 大きく育てていいものは大きく育てる

49 83歳の神谷先生が長年、自らを育んできた食べ物のこと

 

• 摘みたてサラダくらぶ、子どもを健康体に、ビタミン補給野菜のベランダ栽培

• ゴボウは「活性酸素をコントロール」する。

• 健康、まず体温をあげる、生姜(ショウガ)を日常食に

• 年中新ジャガ、ジャガイモは毎日必須の根菜

• サツマイモの白い汁が腸を洗ってくれる

• カボチャは血栓を溶かす。血液の流れを良くし、自閉症にもならない。

• スイカは腎臓の働きを助ける

• 滋養強壮、「トロロイモ」系のダイジョ(だいじょ大薯)というイモ

• レンコン、サトイモからカルシウムをいただく(カルシウムの取り込みは厄介)

• 発酵のちから

 

50 ジャガイモ、60センチ四方で最大45キロの収穫

51 日本の特性、世界中でこんな裕福な国はない

 あとがき

新時代の食と農業へのいざない:お客様の声

 

【大下伸悦著作目録】

 親子のかたち        新日本文芸協会

 母が遠くへ行かないうちに  新日本文芸協会

つきの玉手箱        新日本文芸協会

 風ぐるま 水子がかぜに   新日本文芸協会

 生活費を下げて健康になる  新日本文芸協会

 幸せを引き寄せる食と農   新日本文芸協会オメガΩ

 

★GОPグリーンオーナー倶楽部 http://www.gop55.com/

 ★二十一世紀幸塾 http://www.saiwaijyuku.gr.jp/

 ★新日本文芸協会 http://www.sn-bungei-kyoukai.com/

 ★伊勢神宮の神代文字奉納文保存会 http://hounoubun-hozonkai.com/

 

 

【略歴】

 大下伸悦(おおしたしんえつ)

 自由芸術農園運営・GОPグリーンオーナー倶楽部主宰。

 楽しく生きる会会長。二十一世紀幸塾専務理事。

 新日本文芸協会顧問。作家名:小滝流水。

 伊勢神宮の神代文字奉納文・保存会代表

 著書『時代は変わった。でも大丈夫!生活費を減らして健康になる』

 『親子のかたち』(新日本文芸協会)他書籍多数。

 GOPでは、日本の農業を救う具体案を実践を通じて提示する。

 二十一世紀幸塾、GOPホームページコラムにて最新情報を発信。

 1949年、岩手県久慈市生まれ。

 

大下伸悦

1,500円(税込1,620円)

新日本文芸協会 Ω出版. All Rights Reserved.

5:47 2014/12/06

 

新日本文芸協会 Ω(オメガ)出版

お客様の声

## 人生はこれだから楽しい ## 私のめざす農法はこれだと確信しました。

## 日本の農業に明るい未来を照らすすばらしい内容

Ω出版の刊行本

新時代の食と農業への いざない幸せを引き寄せる食と農

言霊百神 第一章

まさに多生の縁に感謝です。

 愛媛の愛南町の農家を継ぎながら、自衛官退職後も帰省できず、大下先生のGOP運動にお世話になっていました。大学2年生の三男・悠人が、「田舎で農業をやる」ということで、西尾市の神谷先生宅に、親子二人、大下先生に連れられて、研修に伺ったのがつい先日でした。

 

神谷農法・お試し資材セットプランター栽培など用のミニサイズのセットです。

 超好熱菌入りの堆肥・・・キラグリーンS 超好熱菌による炭化希釈液・・・若葉2号

●参考施用法

http://enngroup.shop-pro.jp/?pid=79367961

 

9:20 2014/12/06

 

EM農法は、父亡き後、母にやってもらっていましたが、「ボカシ」など、手間が大変とも伺っていました。神谷農法は、EM農法などをすべて包み込んで、統合した世界最先端の日本型自然農法と思います。

 舩井先生のご縁から、大下先生のお世話になり、そして実家ともども3男がお世話になる、まさに多生のご縁に深く感謝します。

 私達も、オーム事件以降、約20年住んだ鳩ケ谷のマンションを手放し、実家にいつでも帰れる態勢になります。一日も早くマンションが売れることを祈る日々です。

 「新時代の食と農業へのいざない」は、わが親子も直接神谷先生から伺い、また農園で体験したことが、そのまま映像でみているような、DVDのようなすばらしい文体・文章・構成です。

 間違いなく、農業が日本を再生します。しかも神谷先生の自然農が社会を変え、日本を進化させます。その実践がわが実家で、著者であり人生の師が三男と共に実行する。ありがたく、また人生はこれだから楽しい。

 愚息3男・悠人にとっても人生の師を得て、これ以上の人生の宝はないと思う。

まずは是非、この本を読んで下さい。機会があれば、わが実家、愛南町の農園で会いましょう!

|新時代の食と農業へのいざない新時代の食と農業へのいざない

私のめざす農法はこれだと確信しました。

浪岡修一さま  秋田県 大館市

月刊誌「ザ・フナイ」の広告を拝見し、さっそく本を取り寄せて読んでみました。

日頃より今までの農薬・化学肥料付のやり方では、もう限界でどうにもならないと、思っていたところでした。

ここに炭化資材・カーボンエキス、微生物資材のみで、極めて優良な農作物を生産している方がいる現実に、まさに私のめざす農法はこれだと確信しました。

早速、資材販売会社と連絡を取り合って、ハウス(55坪)による試作を始めたいと思っています。

結果が良ければ大規模に取り入れて、本格生産をやろうと期待を膨らませているところです。

|新時代の食と農業へのいざない新時代の食と農業へのいざない

日本の農業に明るい未来を照らすすばらしい内容

 

深山数朗(和男)さま 千葉県 千葉市

「新時代の食と農業へのいざない」の書籍を読ませていただいて、私なりの感じたことを記させていただきます。

まずは、何といっても、この本に書かれている内容には驚きとしか、言いようがなく、感銘させられました。

それは私自身が兼業農家の長男として生まれ、小さい時から親が耕作している田や畑仕事を手伝い、その際には自然的な農業を経験してきました。

現在は農薬や化学肥料の使用が当たり前の時代になってしまい、米や野菜、果実類の栄養(ビタミン・ミネラル等)が大幅に減り、それらを食すことにより、病気や薬害がどんどん増えているのが、現状ではないでしょうか。

そんな中で医療は向上し、医師の人数も増えているにもかかわらず、病人が増え、新たな病気も発生し、医療費が増え続けているのは、なぜでしょうか。

それは生活習慣、心の問題もあるでしょうが、食の乱れが非常に大きいと思います。

それらを正すには大自然の動植物に目を向け、自然界にそった食生活を取り戻すべきではないでしょうか。四季に合った(身土不二、地産池消)農薬や化学肥料を使わないものを自身で作り、それを食べて自分の健康は自身でまもることが大切ですね。

「新時代の食と農業へのいざない」の本は、これからの日本の農業に明るい未来を照らすすばらしい内容です。ありがとうございました。ぜひ実行していきたいと思いますので、今後ともご指導をお願いしたいです。

新時代の食と農業へのいざない農業の力がとても大きいことを感じました。

井上武さま  岐阜県岐阜市 ラブリークィーン株式会社 会長

前回東京で、伊勢神宮に関しての大下さんの講演会[古事記1300年祭]を聞いて感動し、以来昨年は伊勢神宮に5回参拝し感動しています。

 

「新時代の食と農業へのいざない」の本を拝見し、21世紀に日本が世界の国々を引っ張るリーダーとして、農業の力がとても大きいことを感じました。私は作り手にはなれませんが、消費する側の立場として、神谷先生はじめ、皆様のお力を借りて、流通する側の担い手としてお役に立ちたいと思います。

 

5月10日の岡崎での、「食と農の祭典」で、神谷さまと大下先生の講演を聞き、自分にできることはないか、考えてみたいと思います。当日お目にかかるのを楽しみにしています。

5:48 2014/12/06

http://snb-omega.com/

自然が教える農業のお手本 単行本:46版上製本

 目次

はじめに

 ・自然とは何か

 ・不自然とは

 ・エネルギーとは

 ・吸引と放出とは

 ・微生物

・肥料とは

 ・堆肥と化学肥料

・植物は肥料成分を吸って成長しているのか、エネルギーを吸って成長しているのか

 ・ケミカルとナチュラル

 ・ケミカルと副作用

・土と微生物

・醗酵とは

 ・土の仕組みと人体の仕組みは同じ

 ・現代農業

おわりに

【著者について】 飯島秀行(いいじま・ひでゆき)一般財団法人テネモス国際環境研究会理事長 大学(経済学部)卒業後、1年間、園芸の研修を受け、実家の家業(園芸農業)を継ぐ。

1993年に、 真理伝達者に出会ったことがきっかけとなり、ボリビアでの 農業プロジェクトに参加。実践体験により自然法則を体得。 フリーエネルギー研究家。

5:49 2014/12/06


(2014/12/06 5:26), 滝田さまお世話になります、店主の佐藤です。

 

無肥料とは字のごとく、堆肥や有機肥料も一切使わまいで、土の力と太陽さん、雨量だけで自然の力に任せて100%作るやり方で、収量も半分ほどですが、ピュア味のものができて、アレルギーや化学物質過敏症の方も食べられる貴重な栽培です。

青大豆は緑色の大豆で・食味がが良く、製菓原料及び煮豆、豆腐、納豆などの差別化商品としての需要が高いです。栄養成分も高いですが、色が青いので豆腐などに使われないのです。

河東郡音更町中音更の農家で「大袖振」大豆から選抜されたと言われ、昭和25年頃から栽培されていた在来種です。昭和31年の冷害年に早熟安定性が注目され、さらに昭和41年の冷害年以降は急速に普及しました。店主 佐藤

 (2014/12/06 9:00), 滝田さま煮豆は以下を参考にして下さい。

いろんなレシピを検索できます。

http://cookpad.com/search/%E7%85%AE%E8%B1%86

   店主総合自然食品店ふきのとう

無肥料とは字のごとく、堆肥や有機肥料も一切使わまいで、土の力と太陽さん、雨量だけで自然の力に任せて100%作るやり方で、収量も半分ほどですが、ピュア味のものができて、アレルギーや化学物質過敏症の方も食べられる貴重な栽培です。

青大豆は緑色の大豆で・食味がが良く、製菓原料及び煮豆、豆腐、納豆などの差別化商品としての需要が高いです。栄養成分も高いですが、色が青いので豆腐などに使われないのです。

 

河東郡音更町中音更の農家で「大袖振」大豆から選抜されたと言われ、昭和25年頃から栽培されていた在来種です。昭和31年の冷害年に早熟安定性が注目され、さらに昭和41年の冷害年以降は急速に普及しました。 店主 佐藤

9:42 2014/12/06

 

 

自然農法の基礎知識 自然農法センターが推進する自然農法は、岡田茂吉(1882~1955)が1935年(昭和10年)に提唱した「大自然を尊重し、その摂理を規範に順応する」という理念と「生きている土の偉大な能力を発揮させる」という原理に基づき、「より多くの生命が、より豊かに調和する」自然の方向性とそれを支える生物による機能などの仕組みに人間が正しく関わり、その働きを引きだすことで、自然に息づく人間をはじめ多様な生物が、より豊かになることを目的としています。

自然農法栽培とは、こうした考え方に基づき、生態系を乱す化学肥料・農薬(合成・天然を問わず)の使用を控え、「耕地生態系を充実させて物質循環機能を高め、全ての生き物の役割を認め、より自然の機能を発揮させる」事を原則とした、永続的な栽培をいいます。そのために適切な有機物の利用、品種や栽培時期を含めた耕種管理の適性化などを技術の基本としています。

はじめに

1935年(昭和10年)に岡田茂吉が自然農法を提唱した当時、日本の農村はその日に食べる米にさえ事欠くほど貧困にあえいでいました。岡田は農民が豊かになる根本は「大自然を尊重し、その摂理を規範に順応する事」であると考えました。

岡田は「生きている土の偉大な能力を発揮させれば、自然は豊かな恵みを与えてくれる」、こうした考えのもとに実験を繰り返し、今日の自然農法の基本的な理論を構築しました。

地球の歴史は46億年と言われています。その悠久の歴史の中で、自然は多くの生き物を産み、育てて、豊かな海と大地を築き上げてきました。そうした自然の営みを尊重し、その営みに学び、その営みを支えている働きを農業に活用することが、人間の生命の源として好ましい食糧を安定生産するには欠かせません。

当時から70年、戦後復興、高度経済成長の時代を経て、私たちは豊かな生活を手に入れることができました。その一方で、私たちの生活は自然と大きな隔たりを持つようになりました。

今日、私たちは多くの環境問題を抱えており、食に対する不安も高まる一方です。社会全般にわたって原因不明の奇病が発生し、アレルギー性の疾患をもつ人は日本人の約30%、アトピー性皮膚炎の子供は全国で220万人に上ると推定されています。

私たちは今一度「自然とは何か」「食糧とは何か」を問いなおす時期に来ているのではないでしょうか。

 

21世紀どんな環境もんだいがあるの?

自然をどうとらえるか

一般に「自然」とは、人間の手が加わらない状態を指すと考えられています。ですから「自然農法」は人間が何も関わらない、放任的な農法と思われるかも知れません。しかし、我々が普及している「自然農法」は人が自然に対して適切かつ積極的に働きかける農法です。それは「自然」という言葉の捉え方が異なっているからです。

自然には「より多くの生命が、より豊かに調和する」方向性と、それを支える複雑で巧妙な仕組みがあります。一つの生物個体である私たちの体の中でさえ、自らを守るための巧妙な仕組みがあるのですから。自然農法で呼ぶ「自然」とは、単に目で見て解る自然だけでなく、むしろその背景にある様々な仕組み、働きの事までも含んでいるのです。

自然農法の基本的な考え方

 

自然農法に取り組む私たちにはいくつかの基本的な考え方があります。

第1は「自然を尊重して自然に教わる」ことです。自然界の巧妙な仕組みは、ただ眺めていても解るものではありません。そのためにも自然を観察することです。なぜ、あんな小さなタネから根や茎や葉ができ花が咲くのでしょう? 山の木々は誰が育てたのでしょう?自然の大きさ、仕組みの複雑さは私たち人類の経験の中では、その一部しか理解できていません。

それにもかかわらず私たちは人間の都合に合わせて草や微生物、昆虫の善し悪しを考えてしまいます。雑草や害虫、病原菌と呼んで排除しようとしています。自然の大きな仕組みの中では、みんな役割を持っているのですから、謙虚な姿勢で、その役割を考えることも重要なことなのです。 

 自然観察のポイントは次の3点です。

①愛情を持って土や作物の声なき声を聞くこと

②積極的に自然に働きかけてみて、謙虚な気持ちでその結果に学ぶ

③全てのものに存在する意義があると思って観察すること

第2は、「自然とどのように関わっていくか」です。人間は他の動物と同じレベルで生を営むわけではありません。人間には自分を向上させる能力、知識や経験を伝える言葉があります。それを記録することも、田畑を耕して他の生物を育て、自ら食糧を生産することもできます。反対に化学物質を撒き散らして他の生物を殺すことも、自然を壊すことも可能です。

私たちは「より多くの生命が、より豊かに調和する自然の仕組み」を理解することで、自然に生かされているということを認識することができます。従って、人間には自然に矛盾することなく、環境に負担をかけない関わり方が求められていると思えるのです。

 人間が自然に正しく関わることで、自然から豊かな恵みを享受することができます。例えば、水田を放置しておけば、やがて落ちた種籾(たねもみ)と稔(みの)る籾の数が同じになると言われています。そうならずに毎年、播いた籾の400倍の籾を収穫できるのは、人間が苗を育て、水田を作って育てているからです。また、赤トンボは人間が人工的に作った水田のなかで生息域が拡がり、その種類や数が増えると言われています。人間が植物や動物をじょうずに管理することで、自然は一層豊かな恵みをもたらしてくれます。

第3は、「自然の仕組みをどう理解するか」です。自然の仕組みを理解し、その働きを引き出すことが自然農法の原理である「土の力を発揮すること」にもつながっています。自然の仕組みの最たるものが「生物を介した循環」です。

この地球に生物が誕生してから35億年、この間に幾度となく急激な気候変化や多くの地殻変動があり、その度に生物は大きく減少したことでしょう。しかしその都度、自然はより豊かな大地を育んできました。

その中心になったのは植物と小動物、微生物です。植物やごく一部の微生物は太陽のエネルギーを固定して、糖やタンパク質、脂質などを合成します。この糖やタンパク質をエサにして、動物や昆虫などが生育します。植物や動物の遺体は小動物や微生物によって分解されて土に還り、植物に必要な栄養になり、より多くの、より多様な生命が生まれ、豊かな大地が形成されてきたのです。私たち人間もこの生物を介した循環の中で生まれ、生かされています。

今、この循環があちこちで切れてしまっています。都会では土そのものが見られなくなってきていますし、自然が豊かなはずの農村でも様々な農薬や汚染物質で、循環の要である小動物や微生物が激減しています。

私たちの生活の中でも、石油製品に囲まれ、遠く離れた国の農産物を食べ、循環させることなく多くのゴミを排出しているのではないでしょうか。私たちは生命による循環と連鎖の中で生かされてきたことを再認識しなくてはなりません。

生物を介した物質・エネルギー・生命の循環自然農法の生産方針

生物を介した物質循環は、また生命の連鎖でもあります。私たちの生命は他の植物や動物の生命によって支えられているのです。私たちが健康で豊かな生活を送るためには、私たちの生命の糧となる植物や動物もまた、健康で、生命力に溢れていなくてはなりません。自然農法生産の大きな目標は、この生命力に溢れた、健康な作物を栽培・生産し、消費者に提供することです。

生命の糧ですから、安全であることはもちろん、安定した生産ができなくてはなりません。生産性が高い土壌は、構造が発達して膨軟で適度な透排水性と保水性があり、肥沃で肥持ちがよく、土壌生物が多様で多く存在しています。そういう土は雑木林や湖沼で見受けることができます。これを手本に、優良な土壌腐植の増加と豊かな土壌生物群を育てる育土(いくど)※が最も重要であると考えています。育土のためにも地域内にある未利用資源の有効活用や休閑期等を利用した有機物生産は欠かせません。

その上に立って、厳しい環境の中でも自立して子孫を残す事ができる力の強いタネの利用、植物の生理に合うような適期の栽培を心がけるなど、生産資材や石油資材に依存しないような工夫が必要です。

※自然農法では一般で言う「土づくり」を「生きている土を育てる」という意味で「育土」と呼びます。

 

安定生産に向けた栽培のポイント

22:07 2014/12/05

 

無肥料栽培  私はいま無肥料栽培につき解説するに当たってまず根本理論から説いてみるが、そもそも土とは何ぞやということである。いうまでもなく人間生命を保持すべき最重要なる五穀野菜を生育すべく、造物主が造られたものに違いない。したがって土そのものの本質は神秘幽玄なるものであって、現在までの唯物科学によるもとうてい窺知(きち)し得ないことは論をまたないところである。しかるに今日までの農業は不知不識邪道に堕ちたる結果土の力を蔑視し、一切の作物をより良く生育するには糞尿または化学肥料等の人為的肥料によらねばならぬと思い、今日に至ったのである。

しかるに以上のごとき結果は、土壌の本質は漸次退化変質し、土壌本来の生育力は衰耗(すいこう)するにかかわらず、それに気がつかないため、農作不良の原因は肥料不足によると錯覚し、ますます肥料を施すから土壌の力はいよいよ退化し、今日のごとく日本の国土は痩地化し、農耕者の口を揃えて嘆ずるところである。私は人為的肥料がいかに恐るべきかを列記してみよう。

 (一)現在最も悩んでいることは害虫の発生であろう。しかるに害虫発生の原因を究めずして、害虫駆除のみに専念している。というのはその原因を発見し得ないがため、止むを得ず次善の方法としてそうするのであろうが、実は害虫なるものは肥料から発生するのであって、近来害虫の種類が殖(ふ)えたというのもまったく肥料の種類が殖えたからである。また殺虫剤を使用して害虫を駆除し得ても、薬剤が土に滲透して土壌を悪質化し、それが害虫発生の原因になることは未だ知らないのである。

 (二)肥料を吸収すると作物は非常に弱るのである。それは風水害に遭えば折れやすくなり、また花落ちがするから結実が少なく、背が伸びすぎ葉が大きくなるため、実が葉蔭になって米麦豆類は皮が厚く、実が痩せるのである。

 (三)硫安や糞尿中のアンモニヤ、その他の化学肥料のそのほとんどが毒劇薬であるからそれを作物が吸収する以上、たとえ微少であっても常住胃を通じて人体内に入る以上、健康に害なしとは言われない。とくに日本人の八十パーセント以上は寄生虫特に蛔虫を保有している事実であるが、原因は勿論糞尿中の蛔虫卵が人体内に入り成長するのであるが、糞尿肥料を二、三年中止すれば蛔虫病は全滅するということを、最近の医学は報告している。この点においても無肥料栽培は偉大なる成果がある。

 (四)近来、肥料の価格はますます騰貴し、肥料代を払えば供出米の売上高といっぱいいっぱいということは農家の詐らざる計算で、それがため止むを得ず闇売りをしないわけにはゆかないということである。

 (五)肥料購入、肥料施行、消毒薬の撒布等に要する手数と労力は非常なものである。

 (六)無肥料栽培の作物はすこぶる美味なること、発育がよく有肥料のものより巨大で、数量も多いのである。

以上によってみても肥毒の恐るべきかを知るとともに、無肥料栽培のいかに有利であるかは充分認識し得たであろう。これを総計算するとすれば、農業経済はこれまでの二倍の利益を挙げ得ることは難事ではないのである。実に日本における農耕の一大革命であるといっても過言ではあるまい。以下私の経験によって得たる成果や方法および幾多実際家の報告を発表してみよう。

私はこう思うのである。それは日本人中真の野菜の味を知っている者は幾人あるであろうか。恐らく滅多にないといっても差し支えあるまい。勿論農作物は化学肥料と糞尿肥料を施さぬものはあるまいからである。これらの肥料を吸収する野菜は、天与の味わいは逃げてしまうのである。それに引き換え土自体の栄養を吸収させるようにすれば、野菜それ自体の自然の味わいを発揮するから実に美味である。私は無肥料野菜の味わいを知ってから、人生の幸福感をいかに増したことであろう。しかも無肥料栽培においては肥料費と施肥の節約悪臭の不快からも免れ、あらゆる寄生虫伝播の危険も除かれ、害虫の発生は極めて少なく、味もよく量も殖えるのであるから一石七鳥の効果があるわけである。私はかような大問題を一刻も黙視してはおられない。速やかに天下に発表してこの福音を頒(あか)ち与えんと思うものである。

  

まず、実際論から述べてみるが、そもそも土の性能はいかなるものであるかというに、土壌は土素、水素、火素の三大元素の密合体による三位一体の力の構成である。勿論植物育成の基本的力は土素であって、水素、火素は客動的力である。故に主動力である土壌そのものの素質いかによって植物に良、不良の結果を来すのであるから、栽培の場合その根本である土の素質をより良質にすることが主要条件でなければならない。良質の土素ほど好結果を得らるるからである。

  

しからば良土たらしむる方法はいかんというに、それは土質の精力を強化することである。そうするにはまず土質を清浄、純粋化しなければならない。それは清浄なる土質ほど植物に対する生育力は旺盛だからである。しかるに今日までの農業のいかに誤っていたかは右と反対に土質を極力汚穢に満たすのを可としていた。このことの説明に当たってはまず反対理論から説く方が判りやすいと思う。

  

反対理論とはいかなる訳かというに、昔から農作に肥料は切っても切れない重要事としているが、実は施肥すればするほど土を殺してしまうのである。肥料を施せば一時は良成績を挙げ得ても漸次土は肥料中毒に罹り、肥料を施さなければ良結果を得られないことになる。したがって肥料を施せば施すほど逆効果を招来するわけである。なにより農民諸君が水田の稲作収穫が不良になると客土をする。客土をすれば一時的収穫が増すからである。この場合彼らは誤って判断を下す。それは年々栽培することによって土の養分を吸収してしまうから、土の栄養が貧困になったからだと解釈する。実は年々肥料のため土質が弱ったことに気がつかないのである。ところが肥料分のない新しい土は土の生活力が旺盛であるから、良成績を挙げ得るというわけである。理論はこのくらいにしてともかく実際上いかに無肥料が有利であるかを順次説明してみよう。

  

まず第一に挙ぐべきは無肥料栽培の特徴として作物の背丈の低いことである。有肥料においては丈が高くなること、葉伸びが旺盛で葉が大きく繁るからさきに述べたごとく豆類等の実は葉陰になって成育悪く、また花落ちが多いので結実も非常に少なく、特に枝豆等は無肥料においては二倍の収穫を挙げ得られ、一粒といえども虫食いなく、その美味たるや何人も讃嘆するのである。勿論、豌豆、空豆等のごときも皮の軟らかきこと無類である。

  

そうして無肥料栽培においては決して失敗のないことである。よく素人が馬鈴薯などを作る場合、芋が小さくかつ少ないとか、全然無収穫などの嘆声を聞くが、それは肥料の多過ぎるためであることに気づかない結果、反対に成績不良なのは肥料の少なきためと誤解し、ますます肥料を用いるからますます成績が悪くなる。しかもこの際指導者または経験者に質ねる場合「その原因は種子の不良や不適期に播くから」とか「土壌の酸性によるため」などと言い、まったく的外れで真の原因に気づく由もないのである。ところが無肥料による馬鈴薯は極めて白色で、香気が高く、ネットリと舌触りよく、品種が違うかと思うほどの美味である。勿論八ツ頭、里芋等もそうであるが、特に薩摩芋は高畝にし、畝の間隔を広くし、日当たりを充分よくすればその容積の巨大なると美味なることとは驚くのほかないのである。最も農家においても薩摩芋はあまり施肥をしないようである。

  

次に私は玉蜀黍(とうもろこし)について述べてみるが、無肥料における玉蜀黍の良成績は特筆する要がある。ただし玉蜀黍はもとよりすべての種子も最初は肥毒を含んでいるから、一、二年は成績が思うようでないが、三年目くらいから目立って良くなるのである。土に肥毒なく種子にも肥毒のない玉蜀黍は茎は非常に太く、水の垂ような葉の青さで、日当たり良く水切れのない土地であれば結実はよく、実の棒は長く、粒は隙間のないほど密集し、列が正確で口に入れるや柔らかく甘く、一度口に入れるや忘れ得なくなるのである。大根なども純白色で肌理細かく、ねっとりして甘味があり実は美味で太いのである。よく大根にスがあり、またはガリガリするのは肥毒のためである。また無肥料の菜類は香気馥郁(ふくいく)として食欲を唆り、色よく軟らかく虫食いなどは絶対にない。勿論糞尿を用いないから衛生的である。

無肥料栽培において特に推奨したきは茄子である。それは皮の柔らかい事、色の好い事、香気満点で食欲をそそる事夥しく、私の家の家族などは有肥の茄子は食わないくらいである。また稲作の場合、藁(わら)を細かく刻み、水田の土によく混ぜるので藁は熱を吸収するから土が温まるわけである。そうしてこれはよく知られていることであるが、冷たい山水は非常に悪いからできるだけ溝を浅く長く作り、流水を温めることである。その場合中間に池を作ることは不可で、池は底が深いため水の温まりが悪いからである。

瓜類や西瓜、南瓜等々何人も経験のないほどの優良なるものができるのである。

米麦であるが、麦も米も背丈短く量も質も優良なることは勿論で、特に米においては光沢があり、コクのあること糯米のごとくで、重量あり美味満点で品質はいつも特等米と言われるのである。

以上のごとく、私は簡単ながら無肥料栽培の有利なる点を述べたつもりである。とくに今日到る所に見る家庭菜園に対し、かくのごとき福音はないであろう。ともかく素人が糞尿を扱うことは堪えられないほど苦痛であるばかりか、それがかえって不良の原因となったり蛔虫の虫という有り難くもないお客様を腹の中へ招来するというにおいてをやである。知らぬこととは言いながら今日までは骨折って不成績を続けて来たわけである。私など大抵の野菜は種子の播き放しで、ただときどき除草するくらいの手数で上等の野菜ができるのであるから、何と有り難いではないかと言いたいのである。

そうして前述のごとく金肥おび人肥は必要としないが、天然堆肥は大いに利用する必要がある。それについて述べてみよう。あらゆる植物を成育さす場合最も肝腎なことは、根の末端である。毛細根の伸びを良くすることであって、それには土を固めないようにすることである。堆肥はあまり腐らせすぎると固まりやすくなるから半腐れくらいがいい。草葉の堆肥は早く腐触するからよいが、木の葉は繊維や筋が硬いから長期に渉って充分腐触させるべきである。その訳は前述のごとく根の尖端が堆肥の葉筋に当たり妨害されるからである。

 近来根に空気を与えるのを良いとしているが、これはちょっと的外れである。何となれば空気が流通するくらいの土であれば根伸びが良いからで、実は空気は関係ないのである。

いま一つ注意すべきは土壌を温めることで、普通の野菜においては堆肥は地下の一尺くらい深さに一尺くらいの積層すなわち床を作るとよい。ただ大根、人参、牛蒡のごとき、根が目的のものは、堆肥の深さもそれに準ずべきで、その場合草葉の堆肥を土とよく混ぜ合わす事、木の葉の堆肥は右のごとく地上の床作りにする事、これが理想的である。

近来、土壌の酸性を不可とするが酸性の原因は肥料のためであるから、無肥料なればその憂いはないのである。

いま一つ世人の意外とすることがある。それは農業においては連作を不可としているが、私は連作主義で好成績を挙げている。しかも年を経るに従い成績は漸次良くなることである。これは奇蹟のようであるが、実は立派な理由がある。それは私の曰う土を生かし、土の力を強盛にするためには連作するほどその野菜に対し土はその野菜を育むべき適応性が自然に醸成さるるからである。

次に害虫も無肥料であればほとんど皆無でないまでも、現在よりも何分の一に減るであろう。農民諸君も肥料が多すぎると害虫が湧くということをよくいわれている。かの葉巻煙草には最優秀なる原料としてマニラ、ハバナ産を用いるが、その葉は虫食い葉がなく、すこぶる香気が高いが、まったく無肥料のためであることを以前専門家から聞いたことがある。またなによりも雑草に虫食いがないことで、春の野の摘み草の中にある嫁菜、芹等が特に香気の高いのは無肥料のためであろう。

ここに注意すべきことがある。いままで有肥料の田畑に対し無肥料栽培を行う場合、最初の一、二年は成績が悪いが、それはそこの土が肥料中毒に罹っているためで、ちょうど人間の場合酒飲みが禁酒をすれば一時はボンヤリしたり、煙草飲みが禁煙をすると活気がなくなり、モヒやコカイン中毒者がやめれば我慢ができないと同様の理である。まず二、三年は辛抱してその後を待つべきであって土および種子の肥毒が消滅するに従って土は偉力を発揮するのである。

以上は、無肥料栽培の理論を説いたものであるが、これによっていかに従来の農耕法が誤っていたかが判るはずである。勿論、信仰との関連はなく、全然やめ堆肥だけによって画期的成果を挙げ得るのである。しかるにそれに加えて神霊による土の浄化を行うことによって、一層の効果を挙げ得るのであることを充分承知すべきである。

 以上幾多の実験報告が証明するであろう。

「自観叢書」二篇 昭和二十四年七月一日

http://www.infrc.or.jp/nf/nf_messay_05.html

22:00 2014/12/05

 

 

ふきのとう・無肥料栽培とは?

 

「無農薬栽培」や「有機栽培」という言葉はよく聞きますが、「無肥料栽培」はあまり聞かないと思います。その理由は、無肥料での栽培は難しく、とても手間がかかるため、生産農家が少なく農産物自体もあまり流通していないからです。

 

無肥料栽培とは、名前のとおり化学肥料や有機肥料などの肥料類は一切使わず、畑の力「地力」のみで作物を育てる農法です。もちろん農薬や除草剤も一切使用しません。植物に不必要なものは一切与えず、畑の力と植物自身の生命力だけで農産物を育てるもっとも自然な栽培方法、つまり”完全自然農法”なのです。

 

無肥料栽培の仕事の殆どは”除草”です。とにかく雑草の生命力には凄いものがあります。除草剤を使わず機械と人力だけで除草するため、手間や人件費などの経費が膨大になります。

しかも労力の割に収量はかなり減ってしまうため、「安全より効率、質より量」が先行する現在の農業の世界では、実際に無肥料栽培を行っている農家はとても少ないのです。

■ふきのとう自然農園の様子はこちら。店主のブログ→自然食品店店主の無肥料栽培日記 手作業による除草の様子

20年以上農薬も化学も使っていない北海道の大地で無肥料栽培で育てています

ふきのとう自然農園

当店店主は、北海道・訓子府町穂波にある同級生の「哲人秀さん」こと、伊藤秀幸君の畑を借りて「ふきのとう自然農園」を開き、伊藤君と共にすべての農産物を無肥料栽培で育てています。

無肥料栽培で作物を育てるために重要なのは、作物が育つ土台である畑、すなわち、土をいかに自然な状態にし、”土自身”力のあるものにするかです。「ふきのとう自然農園」で美味しい農作物が獲れるのは、20年以上化学肥料や農薬を使わず、長年に渡って土造りを行ってきた伊藤君の”先見の明”と”努力”の賜物です。

 

伊藤君は、栽培している玉ねぎが「どっちの料理ショー」の特選素材として放映されるなど、「完全有機栽培15年」「完全無肥料栽培6年」の農業の大先輩です。

■ふきのとう自然農園の様子はこちら。店主のブログ→自然食品店店主の無肥料栽培日記

■ふきのとう自然農園のテキストはこちら→ふきのとう自然農園-開園2年目の体験記-

ふきのとう自然農園の様子

無肥料栽培・天日自然乾燥の豆は安全なだけなの?美味しくないの?

安全?美味しい?

ふきのとう自然農園で獲れた豆は、無農薬・無肥料で栽培されています。農薬や除草剤、化学肥料を一切使用していないため、安全なだけでなく豆にとってもっとも自然な環境で育っているので豆本来の風味や香りが豊かで、甘味が強いのが特徴です。

 

伊藤君の栽培している玉ねぎが「どっちの料理ショー」の特選素材として選ばれるなど、安全性だけではなく無肥料栽培農産物の美味しさが評価されてきています。

 

さらに、ふきのとう自然農園では収穫後の豆は”天日自然乾燥”しています。

一般的には”機械乾燥”で強制的に乾燥して数時間で出荷できますが、熱によって細胞や栄養素が破壊され、風味や香りが落ちてしまいます。天日自然乾燥は、収穫後約1ケ月間畑に置き、寒風の中乾燥させてから脱穀します。時間をかけて天日で自然に乾燥するため、風味や香りを損なわずに甘味や旨味が増していきます。

多くの方から「豆本来の甘味がある」「クセがない」「エグミがない」など好評の声を頂いています。

豆を卸している東京の高級和菓子屋さんからも「一般の豆とは茹でている時から違う」「食味テストで断トツ一位」と嬉しいご報告がありました。

左から大豆、黒豆、小豆、銀手亡豆

当店のオリジナル豆製品は無肥料栽培・天日自然乾燥の豆のみを使用しています。ふきのとうオリジナル商品とは?

陽光を浴びてぐんぐん伸びる大豆 「ふきのとう自然農園で無肥料栽培で育てた農産物を多くの人に食べてもらいたい」その一心でオリジナル商品の販売を始めました。原料は、もちろんふきのとう自然農園で無肥料栽培・天日自然乾燥されたもののみを使用しています。

 

また、原料だけではなくそれぞれ製造過程にもこだわっています。

 各商品の製造元の社長さんには、「最高の原料で最高の物を作りたい」という信念に賛同いただき、採算度外視で機械を止めラインを掃除してもらってから少量ロットでの製造をお願いしています。

ぜひ、店主と社長さんたちが、子供を育てるように愛情を込めて造り上げたこだわりの品々をお試し下さい。

http://fukinoto.com/muhiryou.html

 

21:54 2014/12/05


 

 

 

有機農法の、その先の世界へ・・・無肥料栽培・・

無肥料栽培とは、化学肥料・農薬はもちろんのこと、有機肥料(堆肥、米ぬか、油粕、魚粕、腐葉土等を含む)を一切使用せず、土壌と作物そのものがもつ本来の偉力を発揮させることで作物を栽培する農法のことです。これからの農業がゆく、道しるべがあります。

Sustainable agriculture and safety agricultural products

サイトポリシー・免責事項   お問い合わせ

【ご注意】 この栽培方法は、もちろん無農薬です。放任農法ではありません。

※除草も、管理も十分に行います。 不耕起ではありません。耕します。簡単に紹介|モット詳しく|研究機関による報告|生産者紹介 ・・・誤解のないように・・・ ~ よくある質問 ~ 

 

下記の内容では不十分なとき、お問い合わせ欄よりご質問くださいお問い合わせ(注意)はじめて実施しようとする方へ・・・

はじめからすぐにできると思わないで下さい。

ここで紹介する内容は事実ですが、それに至るまでには、農家としての沢山の経験と実践の積み重ねがあります。良いことだからといって、すぐに誰でも成果があがるというわけではありませんので・・・

できないときは、その意味をじっくり理解し、感じてみることがはじまりです。

そのはじまりが何よりも大切です。

●誰にでもできる方法ですか?・・・・何よりも経験の積み重ねが必要。

 

始めはだれでも多くの失敗があります。実施農家の方は、長年の試行錯誤の上に実施されております。すぐに期待どおりの良い結果がでるとは思えません。

多くの先人たち農家が築いてきた栽培の背景にはそのような多くの困難、失敗から得られる深く熟練した技と、作物に寄せる心の豊かさがあります。その心は大自然と調和します。土作り、土壌改良の方法を知ることよりも大切なのは、その心、それは農家がより深く自然と密接に関わることで得られる自然恵(自然から得られる智恵)。

大自然を愛し、農産物を食する人たちの心身の健康を願う心・・・その心の応用こそが本当の環境改良、土壌改良につながります。よって、この栽培では、方法を示すことは困難です。この栽培は、自然に任せた農法ではなく、大切にすべきは、自然の力を引き出した栽培です。

●どこでもできる方法ですか?・・・どこでもできません。

土壌に適性があるので、できない作物も、作物によっては、できにくい土地もあります。しかし、基本的には土壌が良くなれば、どんな作物でも素晴らしいものが収穫されます。

④ほとんど手入れを必要としませんか?・・手入れは一般栽培以上に必要です。

放任ではなかなかできません。作物にもよりますが、十分なお世話が必要です。不耕起でも、草生栽培でもありません。

●資材や機械を必要としませんか?・・・機械、資材が必要不可欠です。

無肥料栽培 自然農法には大型機械も必要

家庭菜園、小規模ならいいのですが、ある程度、農家として経営レベルで行う場合、効率化のために機械や資材は一般栽培並に必要になる場合もあります。

●農業は初心者ですが、まずはじめに何をしますか?

どのような農法でも栽培の基本は同じ どのように種をまきをし、管理お世話し、収穫していくか、その基本を正しく学んでください。その基本ができなければ、どのような農法であっても失敗します。

特に、種まきの時期などは、地域によって適したときがあります。近くの長年野菜作りをしている方から学ぶことが何よりも大切です。

●耕し方、雑草(除草)について、

一般的な農業と同じです。種まきの前には、耕し、作物にあった畝をつくります。

除草剤は使いませんから、当然のこととして雑草が生えてきます。無肥料栽培をつづけていくうちに、次第に雑草の数は激減し、抜きやすく、作物に害を及ぼさないようになってきますが、特に作物の生育初期のうちは、丁寧な除草が必要になってきます。

作物残渣や雑草等は、土中にすきこむことなく、表層にマルチするか、除去(畑の片隅に積んでおく)してください。

方法としては、手取り、中耕などですが、くわしくは、農業技術の分野で、内容が長文になるため、一般的な書籍や農家さんの技術を参考になさってください。

●土づくり、土を良くする方法は?

1.まずは、残留肥料を抜いてゆくこと・・・作物の吸収力、自然流亡による

2.土壌中の極端な未分解有機物を早く分解してゆくこと・・・・耕すことが土中深くへの酸素供給になることから、分解が促進されることがあります。

3.その土地・土壌にあった作物を作付けすること

基本的に植物(作物)の根が土壌を良くしてゆくと考えてください。

4.技術・方法論よりも大切なこと・・・・それは?

・・・・それが、最も大切で、最大なる土作りになります。・・・サイト内を通覧すると、そのヒントは見つかると思いますので、ここでは省略します。

5.腐葉土について・・・・使用しません

自然栽培、無肥料栽培、自然農法によるニンジン腐葉土については、積極的には使用しません。この栽培を実施するにあたっての状況というのは、経営規模の農家規模であるため、その実施面積は日本でいえば3ヘクタール以上、諸外国で言えば数百ヘクタールレベルでの実施といえます。

 

そういった中で実際に腐葉土を使用しようと思えば、かなり膨大な量が必要となります。当然としてある程度熟成した腐葉土ですから、もとの落ち葉(有機物)の量は膨大です。その必要量の有機物を収集するのには現在の自然環境では限界があります。

環境規模での限界は、実施者数の限界でもあります。有機栽培でいえば、もしこの地球上の農業が全て有機農業になったとしたら、有機物資源が枯渇してしまうため、農家レベルでの普及には限界があります。そういったことから、これからの農業が無農薬かつ大地を傷めないような方法を模索したときにでてくるのが無肥料栽培です。

もし腐葉土ということで使用するならば、自家農園内での作物残渣による腐葉土になると思います。実際にその量はかなり少なくなることが分かると思います。限られた量であるため、圃場への使用は量が足りませんので、例えば大地とは離れた状態の時期の育苗土への混合などになります。

●種について・・・一般購入種子・固定種・自家採種 ??? 基本は、土壌と栽培者に大きく依存されていますので、あくまでも種子の質はその次の課題としましょう。「固定種でないといけない」「自家採種でなければならない」ということはありません。それぞれのメリット、デメリットを正しく把握した上で種子選びをしましょう。

 

種子の種類による利点と欠点 1.一般購入種子

利点・・・形質・味ともに安定(メーカーの品質の高さ)しており、入手も容易。ある程度の耐病性を持ち合わせているので、栽培しやすいものが多い。F1種子によって、雑種強勢がはたらき、旺盛に生育しやすい。

欠点・・・肥料に過剰依存しているものが多い傾向にあるため、無施肥条件では生育が劣ることがみられる(言い換えれば、無理な生育を施肥や農薬で補わなければならない傾向がある)。F1種子がほとんどであるため、自家採種による育種は困難。

2.固定種・伝統品種

利点・・・地域の伝統や気候風土に根付いたものが多い。自家採種が容易。

昔ながらの味がする ◦欠点・・・形質が近年の市場嗜好にあわないものが多い。形質が不均一。生育が不均一。栽培が難しいことがある。味がわるい品種もある。

3.自家採種について・・・

本来、育種は正しい知識と技術がなくてはなりません。誤った技術によれば、種子の品質は極端に不安定で劣ったものになる可能性が高いのが実情です。育種技術方法については、省略します。古典的かつ基本的な育種方法によれば、新たな品種の育成までには8年ほどの年月がかかるというのが常識です。

無農薬栽培を経営農家として実施する場合、どのような販売方法で行うか、お客さんはどのような目的で購入されるのかということが第一の前提になると思います。

固定種や在来種はとても変わった形や色、そして調理の仕方が分かりにくいなどといった難点があります。もし販売において一般のお店などへの流通を考えているのであれば、そのような野菜は一般の消費者になじみがないため、お店としては取り扱いがかなり難しいことになると思います。

また、消費者直売においても、みたこともないような野菜よりも一般的な野菜のほうがお客さんが好まれることが多く、購入もしやすいことがあります。一般購入種子が最初のうちは適切だと思います。

栽培においては、ある意味、一般種子で実施できないようなことでは、固定種でも実施できません。固定種のほうが栽培は難しいものです。

●無肥料栽培にも、いろいろな名称がありますが・・・

このサイトでいう 無肥料栽培とは・・・

原則として、無肥料・無農薬・無堆肥栽培・・・

下記の農法・栽培を統括して総称しています。下記の農法はそれぞれ独立した機関をもっています。それぞれの農法によって多少、方法や考え方が異なっている場合(似て非なることが多い)があります。 •無施肥無農薬栽培 ・ 無肥料無農薬栽培

•自然栽培・・・「自然農法」ともいわれますが、近年の自然農法は、有機肥料や堆肥を多く使うようです。そのような方法とは異なります。         また、無除草・不耕起の「自然農」とも異なります。

•スリーエフ農法・・・藤野順弘氏が提唱する栽培法。

Q 連作と自家採種をして、肥毒を抜けば無肥栽培はできるようになるのですか?

誤解が多くあるようですが、基本的には連作をすれば連作障害が多発します。よほど良い状態の土にならなければ連作でよい作物はできてきません。また、肥毒については、自然の状態で露地畑で4年から6年ほどで肥毒は自然に抜けていく(降雨や地下水などで)ので、極端に抜く方法に難儀する必要はないと思います。

 

ましてや家庭菜園の場合では、色々な野菜を栽培して、楽しむことが第一ですから、あまり難しいことは考えず、色々な野菜の栽培にチャレンジしていくうちに、次第に土がよくなっていくことを見たほうがよいように思います。

 

土は、連作のように特定の野菜を作るよりも、ある程度多種多様な作物があったほうが、作物どおしがお互いのバランスを取り合う作用があるので、そのほうが総合的に良い作物と土壌になるようです。年々、土壌も変化成長していますので、単純に連作を繰り返しては土壌の成長の意志に反するように思います(例えば小学生の学習内容を中学や高校になっても繰り返して続けているようなもの・・・成長に見合った学習内容が必要←土壌の状態にあわせた作物を臨機応変に取り入れることが必要)。

 

「固定種で自家採種さえすれば良いのでは」、というのも誤解です。固定種は品種改良の歴史のなかで優良なものもあるのですが、そうでないものも当然多くあります。近年の市販の改良種は耐病性や増収性を十分に考えられた種子であるため、とても栽培しやすいのが特徴です。逆に数十年前以前からの固定種は良くも悪くも品種特性として病気にも弱く、形質が劣っていることが多く、野菜栽培に相当熟練していないと失敗しやすいことをあらかじめ知っておいたほうがよいと思います。

Q 雑草対策、虫対策について、

無農薬無肥料で、虫知らずの葉物野菜

お返事・・・田畑において、雑草はそこの土壌の状態をよく表しています。肥沃度に応じて雑草の種類が違うのも確かです。また、雑草は土壌中の過剰成分を調整する役割があるようです。残留肥料が多いほど雑草も旺盛になります。また、緑肥や有機物の過剰施用も土壌成分のアンバランスを引き起こしやすくなるため、雑草の繁茂を促進します。

  無肥料栽培を継続していくと、厄介になるような雑草が少なくなってきます。作物は育ち、雑草は作物を害さなくなります(無除草を進めているのではありません)。最も良い雑草対策は、無肥料栽培を続ける事で分かってくるのではないでしょうか。継続して約3年以上ではっきり違いが出てきます。

虫対策・・・虫は主に作物に吸収された窒素成分の過剰による場合が多いようです(それが虫のエサになるため)。無肥料栽培を継続することで虫害は激減することがはっきりしてきます。また、農家によっては害虫が作物を害せず、作物の周りの雑草を食べてくれるから、益虫だといって歓迎される場合もあるようです。

また、虫の発生の状況によっては特別な意味をもつことがあり、農家に色々な形でメッセージを伝えてくれる場合があるようです。そのとき大切なのは、その虫が発生した意味を正しく受けとめ判断できるかどうかによります。

発生した虫に対して対策を講じるよりも、発生しないような土づくりと、発生しても害にならないような(逆に益虫になるような)ことが必要なのではないでしょうか。虫や雑草は、害だとみれば敵になり、その存在を認めて尊重すれば味方(有益)となります。

Q きれいな小松菜ですが、生育不良や虫に遣られ易いです。

どんな作物でも、自然本来の季節にかなった栽培時期があります。その自然のリズムに外れると、どうしても虫や病気が多発します。虫たちがそのことを教えてくれているのではないでしょうか。虫を敵とみるのではなく、自然の声とみることで、ものごとの見え方がかわってくることでしょう。

土の許容度の限界ではなく、正直な土の反応です。どんなに土がよくなっても、自然のリズムに反した栽培は無理を生じます。

どうしても近年の農業や種の説明では、営利目的を主体として、農薬を使用することを前提としているため、その作物にとっての季節感や作物の本来の性質を軽視しがちなのが現状でしょう。その土地、土壌、候風土にあった本来の作付け体系を、自らの観察と経験によって、培っていただくことがとても大切になってくると思います。

そのことを前提として、農業資材としては、この栽培では肥料農薬堆肥等は一切使用しませんので、基本的にハウスか、トンネルか、露地か、そのような、環境を少し調整できるような方法が栽培の工夫になります。

写真のこまつなについて、まず、私の地域の栽培環境は高冷地で、標高650mの雪国です。3月下旬に播種しますが、3月にも残雪が残るため、どうしてもハウス栽培になります。また、強い霜もあるため、4月初旬はトンネルも用います。

その後、5月下旬から6月中旬の収穫ですが、とてもよいものが収穫できます。

それ以降の時期は、葉物野菜にとっては暑過ぎるので原則として栽培せずに、ほかの夏野菜の植え付けを行います。そのあと、秋の8月下旬には一斉にいろいろな葉物野菜をまきますが、このときには、どれをとっても質のよいものが収穫できます。(本来、春はトウ立ちする季節なので不適です)露地でもよいでしょうが、私の場合販売品のため、雨で葉に泥がついてしまうのを防ぐために、なるべく雨よけ栽培を心掛けていますが、家庭用であれば、露地でも十分によいものができるのではないでしょうか。

Q PH調整はどのようにしますか?

もちろん、無肥料栽培では石灰などの資材は使用しませんし、PH調整のための対策などは行いません

科学的に言えば、PHが酸性になる理由のひとつに施肥による場合があります。したがって無肥料栽培を継続していくうちに次第に中性に近くなる傾向がをみることができます。また、日本の土壌はもともと弱酸性の土壌なので、極端なアルカリに傾くということは自然本来の姿として起こりにくいことですが、一般的に言われているようなアルカリ性を好む野菜であるほうれん草などでも酸性の強い無肥料栽培の土壌で旺盛に育っているということを確認することが出来ています。

この点では今の土壌学では説明がつかないかもしれませんが・・・。例えば酸性土壌には雑草のなかでもスギナが旺盛に繁茂します。スギナは成分的にカルシウムを沢山含有しているそうです。そしてスギナがその場所で枯れて土にもどることで、土壌は酸性からどんどん中和されていきます。スギナのもつカルシウムは自然の石灰のようなものです。

人が施用する肥料や土壌改良剤等は過不足がおこり、その結果、アンバランスが生じて結果的に病虫害に悩まされますが、スギナのように自然界の働きによって得られた中和作用であれば過不足はおきず、土壌にとってとても好都合といえるでしょう。

短期的に収穫量を得たいのであれば施肥栽培が良いのですが、長期的に土壌のことを考えて栽培を望むのであれば、より自然の土壌調整能力や回復力にゆだねることのほうが賢明ではないでしょうか。無肥料栽培というのはその流れにあります。植物は芽吹いたその場所から離れられないから、自らが育つ環境や土壌を最適に整えようとします。

Q マルチについて

必要に応じて使用するのはいいのではないでしょうか。

残渣について、できるだけ生の有機物は土に入れないほうがいいです。(土壌中で極端な腐敗などでガスが発生し、次作で根傷みをおこす)ただし、作業上の都合ですきこむ場合はやむをえないですが、その残渣が十分に分解されるまで期間を十分にあけてから次作にそなえる

有機マルチについて

植物質(草や落ち葉)などでのマルチは良いと思います。ただし、厚過ぎると地温の低下がおこります。自然の森をみても、予想とは反してマルチのようになった有機物層はとてもすくないのが分かります。

生物分解性マルチということで、自然に分解されるものが市販でありますが、これには化学性繊維が使用されていることや、製造上有害な物質が多く含有されていますので土壌へ入る事になるのでやめたほうがいいと思います。

Q 深耕して畑の耕盤層を砕き、根張りをよくしなければ無肥料栽培はできないのですか?もともと水田のところを畑にした場合、土も浅く、難しいのですが・・・

水田の田畑転換は日本の農業の基本で、とても優れた栽培体系です。多くの方にとって誤解が多いのは、無肥料栽培のなかで、耕盤をこわすことが第一だということで取り組むことで、失敗があります。

 

水田のメリットは、土壌の肥毒が比較的早く抜けやすい事と、土壌が力をつけやすくなることです。また、極端な病害に汚染された土壌においても田畑転換することによって劇的に土壌が良く改善されます。

 

ひとつ肥毒という観点からいえば自然放置の場合でも露地で5年、ハウスで7年、水田で3年程度で土壌は変わってきます。土壌に対して深耕のような無理な荒療治はさけるべきだというのは私の意見です。人間でも大手術をすればかなりのダメージがあります(たとえば癌細胞を切開して除去したとしても本来の治癒にはなっていません。身体へのダメージのほうが大きくなります。それよりも本来の自然治癒力をたかめて癌細胞が広がらないような総合医療的な療法に注目することのほうが大切だと思います)。

 

 日本各地の農耕地は様々な条件があります。表土が極端に少ないところ、水はけが悪いところ、砂地、粘土、赤土、などなど、そのような条件のなかで野菜が育つようにいかに良いお手伝いができるかが農業の醍醐味です。表土がすくなく、根張りがすくないところでは高畝にするのが手早い対策でしょうし、水はけが悪いところでは、高畝もしくは水を好む作物を選んで栽培することも良い方法でしょう。無肥料栽培が不耕起栽培や無除草ではないのはそのためです。劣った条件のなかで人が田畑に対してできることを色々工夫するなかで、作物がよりよく活きるようにする工夫が技術です。

・・・内容を総括した、すぐに読める参考文・・

 

1.今、話題の無肥料栽培とは? 「現代農業」(農文協)2005年9月発行・土壌肥料特集より

 

2.肥料の貢献と、その未来 「化学と工業」誌、日本化学会 発行、Vol.58-6 june 2005 CHEMISTRY & CHEMICAL INDUSTRY 「特集・・・食糧と化学を考える」掲載記事・666-667

3.「これからの農業は」 人の心と身体をつくる。

  平成15年からの園芸新聞掲載記事より 

http://www.h3.dion.ne.jp/~muhi/kuwasiku-2-kyuba.htm

5:30 2014/12/06

 

 

有機農法の、その先の世界へ・・・無肥料栽培・・無肥料栽培とは、化学肥料・農薬はもちろんのこと、有機肥料(堆肥、米ぬか、油粕、魚粕、腐葉土等を含む)を一切使用せず、土壌と作物そのものがもつ本来の偉力を発揮させることで作物を栽培する農法のことです。これからの農業がゆく、道しるべがあります。

サイトポリシー・免責事項   お問い合わせ 【ご注意】 この栽培方法は、もちろん無農薬です。放任農法ではありません。

※除草も、管理も十分に行います。 不耕起ではありません。耕します。

簡単に紹介|モット詳しく|研究機関による報告|生産者紹介

農家  伊藤 秀幸さん      (北海道、通称:哲人ヒデさん)   

(以下、写真や文は『総合自然食品店ふきのとう』店主の佐藤健一さんのHP

から許可を得て引用させていただきました。)

http://www.h3.dion.ne.jp/~muhi/nouka-1itou.htm

22:12 2014/12/05

 

有機農法の、その先の世界へ・・・無肥料栽培

無肥料栽培とは、化学肥料・農薬はもちろんのこと、有機肥料(堆肥、米ぬか、油粕、魚粕、腐葉土等を含む)を一切使用せず、土壌と作物そのものがもつ本来の偉力を発揮させることで作物を栽培する農法のことです。これからの農業がゆく、道しるべがあります。

Sustainable agriculture and safety agricultural products

・免責事項   お問い合わせ

【ご注意】この栽培方法は、もちろん無農薬です。放任農法ではありません。

※除草も、管理も十分に行います。 不耕起ではありません。耕します。

簡単に紹介|モット詳しく|研究機関による報告|生産者紹介 | よくある質問

これからの農業は・・・儲ける農業から、喜ばれる農業へ

まず農家に自覚していただきたいことは、「今の世の中を変えるのは農業である」ということです。

本来の農業は、それだけの力を持っています。まずは「嬉しい、楽しい、有難い」という生き方になっていただきたい。これは全然難しいことではありません。あることに気づくだけでよいのです。

農業の生産物のほとんどが水でできていることを思い出してください。例えば、きゅうりでは98%、トマトは95%、葉菜類に至っては99%ば水分といわれています。ですから、ある先生は「農業は水商売である」と表現されたくらいです。

ここで大事なのは、「水は記憶する」ということです(テレビ等で紹介されたことを覚えている方も多いと思います)。

ですから、この生き方をしている農家さんの生産物を食すると、人の体も60~70%が水分で構成されているので、口に入れた瞬間に同調し、食べた人も「嬉しい、楽しい、有難い」生き方になっていくのです。まさに人の心にまで働きかけてくるということです。

そして、身体によい作り方でできた作物は、人の身体を健康にして、上薬たる食べ物を証明します。これからは人によいもの、地球によいもの、どうしても必要なもの以外は淘汰されていく時代です。食べ物は人の心に働くものですから、生産者の方たちの心のレベルの高さも要求されます。

農業は最高の職業となります。(平成15年9月  藤野順弘)

(追記)消費者からいただいた言葉を紹介します。 「少し食べたら心に効いて、続けて食べたら身体に効きました。

(本サイト内の文を無断で引用、転用することを禁じます)

URL  http://www.h3.dion.ne.jp/~muhi/

 

はじまりは・・・~病虫害に悩んだ有機農法~自然の姿に学び、人として、いかに自然と調和をもちながら農業ができるのか・・・・人と自然(地球)との関わりのなかで、 人の 心 と 行動が、 今、問われているのではないでしょうか。

・・・このサイトは何を願い、何を目指しているのか・・・・

それは、自然のなりゆきのままに・・・(サイト管理人 与嶋靖智)このサイトでは、無肥料栽培は十分に生産可能で、より安全で、美味しく、そして収穫量もあり、安定した農業ができるということを示しています。私は百姓です。私なりに自然の姿を感じ、自然の声に耳を傾けながら、日々畑に立ち、気づいたことをまとめてみました。

今の農業に危惧すること

大きく世界の農業を見たときにおいて、 特に日本の耕地では、突出した施肥量と農薬使用量があることと、それに付随して起きている様々な環境汚染(有機栽培による環境汚染も深刻)や食する人々の人体の病の多さを、大変に危惧しています。

人の心の荒廃も、食物が原因になっているのは否めないでしょう。

有機農業は自然界において、完全ではない

施肥を完全に否定するものではありません。

そして有機農業をすべて否定するものでもありません。ただし、注意しなければならないのは、有機肥料には化学成分とは違う特徴があり、有機物は、その扱い方、土と調和をさせる方法が非常に複雑で、それをしっかり把握していかないと、逆の害も多くなることを認識することが大切だと思います。多くの有機農業が陥っている障害は、施肥成分の過剰蓄積によることが多いようです。いわゆる本来の自然界がもつバランスからみれば超過している状況だといえるでしょう。

有機農業を脱し、無肥料栽培へ

私自身が、かつて有機農法を実施し、野菜たちの病虫害などで悩む中、分かったことは、ただ単に有機栽培にすれば全て良いという答えはないということでした。そしてまた、ただ単純に無肥料にすれば全てよくなるというものではなく、施肥を必要としなくなるような土壌の状態を目指すことは必要でしょう。

また、肥料・農薬・堆肥などを一切施用しない栽培を実施するにつれ、

今まで施肥という人為的な力によってみえなくなっていた、自然本来の力(地球と土そのものがもつ内なる力=エネルギー)の必要性と存在の価値に気づくことことになります。

自然界と通じる農業者の「心」があれば・・・今、大切なことは、農業者の「心の改革」なのではないでしょうか。心は、行動をのかたちとなり、物事の流れに変化をもたらします。崩壊されゆく自然界のなかで生きてゆく私たちは、その「心」のあり方が問われています。

そして、段階的に これからの課題は、日本の圧倒的多数の汚染された土壌や、世界各国にある極端に痩せた荒野において、いかに迅速に農業生産を永続的に行えるように、その土地が復帰するか、そのシナリオの確立が図られなくてはなりませんが、自然界が本来の力をもち、再生されゆくうえにおいて必要不可欠なのは、私たち自身が、自然界の摂理に叶った精神性を持ち合わせなくてはならないことを知るでしょう。それに伴い、自然界(地球)と、人の心の共鳴共振するところに生れる力があるとすれば、それがこれからの世界にどれほどのはたらきをもって響きわたるか、楽しみなことでもあります。

 

ここにはじめて、人が この自然界のなかで生きてゆくうえでの、人としての価値を感じられるのかもしれません。それは農業からはじまるでしょう。

今、地球規模での環境汚染、異常気象などが深刻な問題となるなか、今後、これら一切の問題が解決されゆく未来があると確信するならば、その解決への原動力を担っているのもまた、農業であり、そこに携わる人の精神性にゆだねられていくことを知るでしょう。

 ~ 農業は・・・その土地を活かすのも、殺すのも、人にゆだねられている ~

 

 

「論より証拠」にみる、実証がある肥料なくとも、しっかり成長するトウモロコシしかしながら、現実のところ無肥料栽培を過大評価できるものではないことも多々あります。

この農法の実施においては様々な困難や栽培上のトラブルがつきものです。それは、今までに私たち人間が農業のなかであまりにも膨大に及ぶ施肥、過剰な有機物、そして農薬などを多投入してきたことによる土壌の劣化が深刻なことによる自然回帰への時間が長いということも、すべての農地で良成績がすぐに上がらない原因でもありましょう。

 

そのようななかでも先人の実施年数も長い農家さんたちの農場においては相当の成果をあげている事実を見ることが出来ます。常識的に考えれば無肥料で3年も栽培すれば残留肥料も底をつき、その後は何も出来なくなるのではないかと心配されますが、不思議なことに、その後の減収は見られないばかりか10年、20年以上と、極めて長期において安定的に収量を得られているという事実があります。私たちは、その事実を否定することはできず、直視して探求することに十分価値があることは確かです。

 

あまりにも多様性に富む土壌の世界を科学的に追求するということでは、ここで紹介するあらゆる事柄があまりにも簡略化しすぎて不十分に感じられるかもしれません。

その点については、今後私自身がもっと自然科学の世界を熟知していかなければならないという課題は大きく残ります。

 

しかしながら、 このサイトを通じて、より多くの方が無肥料栽培を知り、実際に取り組み始めることや、学術的な探求がはじまるようなことがあれば、私としてはこの上ない喜びでしょう。

これからの指針となればこそ・・・私にとって無肥料栽培は、今まで農業で抱いてきた疑問や悩みを超えられる大きなヒントを与えているように思えました。そしてきっと、これは全ての農業者、家庭菜園をされている方、消費者へ提言できるこれからの食と農の指針です。

 

それ以上に隔たりない立場で、私たち人間が共通に気付いていかなければならない自然本来の姿がそこにあるのではないでしょうか。それは、私たち人間皆が共通してもつ生活スタイルや思想性、そして新しい医療・医学の体系などを革新し、それに伴って社会システムやあらゆる産業技術や構造までもを新しくつちかうことができるような、大切な新しい世界づくりへの入り口にしか過ぎないことに気付いていただければ幸いです。

 

 

このサイトは、特定の主義や主張をするものではありません。「自然界は何を望んでいるのか」「そして、これから自然界と私たちは、何に向かおうとしているのか」ということについて、あくまでも自然界を通じて気づいてきたことを実行する一過程から生まれてきたことであり、ひとことで言えば、それは「自然のなりゆき」ということなのかもしれません。

【注】このサイトは、管理人・個人(与嶋靖智)が作成管理するもので、特定の会社や団体、組織などの所属や管轄のもとにおいて作成されているものでは一切ありません。

このサイトの作成管理において、様々な個人・団体様から協力を得ていることはありますが、サイト管理に当たっては、全くの独立体制であり、非営利で運営されております。

また、特定商品・農産物の販売、販売仲介、紹介等は一切行いません。

従いまして、当サイトがもとになって、特定のグループ・組織・団体・会社等を形成していることも一切ありません。

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・・・内容を総括した、すぐに読める参考文・・

1.今、話題の無肥料栽培とは? 「現代農業」(農文協)2005年9月発行・

土壌肥料特集より

2.肥料の貢献と、その未来   「化学と工業」誌、日本化学会 発行、Vol.58-6 june 2005 CHEMISTRY & CHEMICAL INDUSTRY 

 「特集・・・食糧と化学を考える」掲載記事・666-667

3.「これからの農業は・・・・」 人の心と身体をつくる農業へ平成15年からの園芸新聞掲載記事より

(本サイト内の文を無断で引用、転用することを禁じます)

URL  http://www.h3.dion.ne.jp/~muhi/

22:12 2014/12/05


 


第935号(2014年10月6日号)増田俊男

時代の終わりに

 

日本は2006年を経済成長のピークに、以後下降線をたどりながら、2008年アメリカのサブプライム・ローン焦げ付きを発端とした世界的Credit Crunch(信用喪失)による不況を経験し、デフレが深刻化していった。日本が先進国の中でデフレ突入一番乗りになったのは2007年から「よく働きよく使う団塊の世代」(ベビーブーマー)が引退し始めたからである。デフレの長期化は商品・サービスの需給が均衡又は供給過剰の状態が続くためであり、金融緩和や低金利政策等の金融政策で対応出来る問題ではない。デフレの根源は経済低成長が慢性化する経済構造にあり金融政策の仮需要(バブル)創造では解決できず、バブルは必ず崩壊する。アメリカではマネタリーベースが約$850 billionだった市場へ5年間で約$4 trillionの緩和資金を投入した結果、企業はこぞって低金利資金を借りて社債と自社株を買い戻し、さら同業他社を買収して時価総額を増やし続けた。企業は会計操作でバランス・シートを改善し続けた。CEOや役員たちは低金利資金を即効性のない研究開発や生産性向上のために使うことなく、自社の株価上昇に専念し、株価に応じて何億、何十億ドルのボーナスを懐にした。FRBは2013年5月に金融緩和の出口を模索しながら緩和縮小の方針を決めていた。緩和縮小、緩和終了、そして利上げの流れが決まれば、それまで新興国に流れていた資金がアメリカに一気に集中還流し、日本やアジア諸国に大きなインパクトを与えるので事前(4月)に日本に大型(GDP比でFRBの3倍)の緩和を要請していた。日本は政治・経済でアメリカの属国だから安倍首相は、マネタリーベース以上に緩和をする必要はないと主張し「日銀券ルール」を守っていた白川日銀総裁を世界銀行総裁でFRBの代理人のような黒田東彦氏に切り替えた。黒田日銀総裁は4月4日に「異次元金融緩」などと派手な名前の超大金融緩和(マネタリーベースの2倍)を発表、5月から日本とアジアからアメリカに流れる資金の穴埋めをしたのである。

 

 

 欧州は2010年の財政、信用危機以来デフレが続き回復の見通しはない。

ECB(欧州中央銀行)は6月から政策金利を下げ続け9月にはついに0.05%に下げ、ECBの預金にマイナス金利と言う罰金を課すまでして銀行に企業融資を強制している。10月3日ドラギ欧州中央銀行総裁はユーロ加盟国の国債とABS(資産担保証券)を買い上げる時期を明示することが出来ず、欧州経済のデフレ払拭の可能性は無くなった。英国、ドイツ、フランス、イタリアや南欧諸国はそれぞれ経済成長も財務状態も全く異なるのでECBのリスク債権買入額や時期について一致しない。EU(欧州連合)は加盟国の財政は統括していないのでECBの金融政策が今日のように行き詰まると不況対策は出来なくなる。欧州経済は絶望と見るべきだろう。

 

中国政府は外需依存から内需依存に経済構造を切り替える基本政策を遂行しているが、「笛吹けど踊らず」である。50%を占める国営企業はもちろんのこと、民間企業も技術開発、イノベーション、需要創造(マーケッティング)等構造改革より安易な輸出への依存を続ける。年平均15%の賃金上昇で中国の競争力は下がり続け、外資の脱中国が加速しているので総輸出額は下がり続けている。

 中国の鉄鋼の生産量は半期で40%も落ちているし、住宅価格も軒並みに低下、地方によっては30%も下落している。人民銀行は再び不動産投資資金の緩和策を採り始めたが即効性はなく、中国経済の成長の鈍化は今後も続くことになる。

 

 

こうして見るとアメリカ経済だけが金融緩和なしで自律成長しているように見えるから緩和続行の日本と欧州からアメリカに資金が流れ、ドル高が続く。

しかしQE3の終了と共にバランス・シート上の企業利益と株高の好循環に終止符が打たれる。既にNY市場では高利回りのジャンク・ボンドが売られ金利上昇と株価下落の兆しが見えてきた。世界が頼るアメリカの落日で5年間の浮かれた時代が終わろうとしている。

 17:20 2014/10/07

 

第934号(2014年10月2日号)

 

 

 

増田俊男

FRBのNYダウ暴落戦略

 

現在発売中の「小冊子」(Vol.60)で、「何故FRBはNYダウ暴落を仕掛けるのか」について二つの理由を述べている。

 私は、NYダウ暴落は10月末あたりと述べてきたが、今米中間選挙(11月4日)の前にするか後にするかについて10月15日(NY時間)に「ある会合」で検討することになった。

 

今回の中間選挙で米下院全議席435改選、上院改選議席36(定数100)が争われるが、下院は現在共和党が過半数を制しているが改選でさらに議席を増やし、上院は改選後現在の議席48を最低でも52に伸ばすことが確実になっている。

共和党はオバマ大統領の財政、金融政策にことごとく反対してきた。無法図な金融緩和と福祉、国民皆保険(ObamaCare)優先、軍事予算削減の財政支出政策に猛反対であった。

 中間選挙の結果共和党が両院で過半数を獲得すると当然のことながらアメリカの財政、金融政策の方向が大きく変わる。私は共和党支援のシンクタンクと軍産複合体のロビイストに籍を置いているのでこれからワシントンD.C.とNYでさらに忙しくなる。

何時、どのような形でNY市場を暴落に導くかは今やアメリカの国益にとって最重要であると同時に(小冊子Vol.60で述べているように)アメリカ最大の「相手国」である中国の政治・経済に対する先制攻撃でもある。

本日の「ここ一番!」で読者にお約束した通り、NY暴落情報は現地から市場に先駆けて読者の皆様に発信することになっている。

 17:20 2014/10/07

 

 

 

差出人: 鎌倉市長 松尾崇 mag2 0000080327

<mailmag@mag2.com>

送信日時:       2014年8月23日土曜日 12:07

宛先:   takita@po.synapse.ne.jp

件名:   松尾たかしの『温故知新』第1493号

 

松尾たかしの『温故知新』No.1493■■■ごみ問題■■■

ごみ問題について。多くの方から『ごみ問題、どうなっているの?』と聞かれ、その都度、説明しておりますが、改めてこの3か月間のことを説明いたします。6月4日 6月議会にて、ごみ有料化に関する議案送付(地方自治法222条に基づき、条例案と補正予算案を同時提出)

6月23日 総務常任委員会にて、条例が可決されていないため審議できないと、補正予算案は審議されない。

6月27日 6月市議会定例会閉会。条例は可決され、補正予算案は閉会中継続審査となる。

7月10日 中村議長も同席する中、中沢総務常任委員長から補正予算議案の分離についての要請を受けるが、理由がないため、私がその場で断る。7月17日 地方自治法16条に基づき条例公布。合わせて私から中村議長に、補正予算の審議促進を要請

7月25日 中村議長から議案の分離について再度要請。議案を審議いただけるのなら協力しますということで了承した。

7月31日 臨時議会開会。ごみ以外の補正予算は可決。しかしごみ関連予算については審議されずに閉会。

8月8日 私から『来年1月15日有料化実施のためには、補正予算議決の期限は8月28日まで』と中村議長に通知。中沢総務常任委員長にもその旨を伝えて欲しいと要請。8月20日 総務常任委員会にて、中沢委員長から『地方自治法222条等について、国・県は個別具体的な事例の判断はできないとの見解なので、議案を取り扱うことは困難。議案について、議長に戻し議会としての判断を求めたい』

 

8月21日 中村議長から、総務常任委員会の状況報告を受ける。私からは、28日までの審議を再度要請。現在に至る。このような状況です。

8月20日の、「国・県は個別具体的な事例の判断はできないとの見解」ですが、決してそれだけが回答されているのではなく、

(1)

(確認内容)地方自治法第222条に規定する条例の交付日前に補正予算が可決されていない中で、地方自治法第16条に規定する条例の公布は、見送るべきだったのか否か。

(回答)地方自治法第16条のとおり。ただし、個別具体的な事例の判断はできない。(総務省及び県とも同じ)

(2)

(確認内容)地方自治法第222条に関して今の状態は条例が公布されており、補正予算が継続審査となっているが、これは適法な状態なのか否か。

(回答)地方自治法第222条に規定されているとおりであり、同条の規定は議案提出時までの規定である。昭和31年9月28日付通知(「予算上の措置が的確に講じられる見込み」とは、関係予算が議会に提出されたときをいう。)による。個別具体的な事例の判断はできない。(総務省及び県とも同じ)

(3)

(確認内容)手続きとして本来、条例と予算が一緒に提案され、予算が継続となった場合は、条例の委員長報告を一時保留し予算の目途が立った時点で採決すべきであり、今回は補正予算の目途がついてから条例を再度採決すべきなのか否か。また、総務常任委員会として地方自治法第222条の疑義がある中、予算審査を行うことはいいのか。

(回答)地方自治法第222条のとおり。個別具体的な事例の判断はできない。(総務省及び県とも同じ)

神奈川県:補正予算議案と条例の議案はあくまでも別の議案であり、採決も別に行われることから、賛否が分かれることもあり得る。補正予算の中には様々な条例以外の要素も含まれており、補正予算全体として判断がなされるので、条例議案と補正予算議案とで、議決が分かれることも想定され

る。(地方財務提要第1巻103-2ページ参照)という回答です。

何ら、『審査をしない理由』にはならないと、私は考えております。

(神奈川新聞)

鎌倉ごみ有料化問題 補正予算案は議長に判断委任

http://www.kanaloco.jp/article/76463/cms_id/97355

■■■第123回 大船駅クリーン大作戦■■■

日時 : 9月6日(土)朝7時集合(雨天中止)

場所 : 大船駅東口階段下へ集合

軍手・トング・ゴミ袋を持ってきてください。

(ない方はお貸ししますので、手ぶらでもOKです)

 

■■■それでは、また明日■■■

 

編集・発行・文責: 松尾 崇 http://www.matsuonet.com/

著者の許可の無いこのメールマガジンの引用はお断りいたします。

著者への質問、疑問、応援、苦情などは matsuo@myad.jp まで

◎日刊・温故知新

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⇒ http://archive.mag2.com/0000080327/index.html

平成26年8月24日


2014年12月 8日 (月)

地方分権改革について 日本国憲法の国民主権の理念の下に、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革です。内閣府へ

引用


栗山町議会は「住民が参画できる開かれた議会づくり」を目指しています

http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/gikai/mechanism/role/index.html

http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/gikai/index.html

16:33 2015/08/21

2014年12月 8日 (月)

地方分権改革について 日本国憲法の国民主権の理念の下に、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革です。内閣府へ

16:34 2015/08/21


http://www.pref.hokkaido.lg.jp/

☆もっと自由に 私たちの暮らしは、目に見えないところで国の決めたきまりに縛られています。たとえば保育園は、昼にずっと働いている人のお子さんを預かるというのが国の決めた基準です。

 では、夜に働いている人、昼に働いているけれど毎日ではなく週2日働いているという人はどうすればいいのでしょう。

 このような基準を変えてもらうために、これまで何回も東京の官庁に陳情要望をしてきました。そして、ようやく改正の検討が始まりました。しかし、その間、時間とお金のコストがかかっているのです。これが、先進国の中でなお中央集権的と言われる日本の実態です。

 私たちの暮らしに身近なことは私たち自身が自由に決められるようにすべきではないでしょうか。

 

☆自ら考え行動する

 目に見えないところで縛られているから、どうせ何を言っても変わらない、それは国が決めたことだから、規則だからと、あきらめが生じていたのではないのでしょうか。

 私たち自身が自由に決められるようになることで、やる気と元気が生まれます。創意工夫やチャレンジが生まれてきます。それが地域を元気にし、北海道や日本を豊かにしていくのです。

 多様で元気で行動的な社会。一人一人の個性が地域を形づくり、個性的な地域が集まって日本をつくる。そんなパッチワークのような社会が私たちの目指す社会ではないでしょうか。

 

☆だから道州制 道州制は、私たちの暮らしに身近なことを私たち自身が決められるように、この国の仕組みを変えていくものです。

 これまで国が決めていたことを自治体や地域社会で決められるようにしていく。国が握っているお金も自治体や地域社会の判断で使えるようにしていく。それができる仕組みにするのが道州制なのです。

道州制の議論は、北海道が日本の先陣を切って進めています。北海道はもちろんのこと、他県でもたくさんの構想が発表されています。

いよいよ動き出した道州制。さあ、あなたも議論に参加してください。

権限移譲の意義や効果についての市町村の感想や北海道の権限移譲の資料などをご紹介。詳しくは

21:26 2014/03/23

北海道 ホームページの使い方

ホーム > 総合政策部 > 地域主権局 >  権限移譲Pick-Up 道から市町村への事務・権限移譲

◆H24.1月号(権限移譲を進めるための職員派遣について。派遣職員さんからのコメントをご紹介!)

 権限移譲を進めるために平成23年4月から奥尻町に派遣されている工藤主査の活躍をご紹介します。

◆H23.7月号(旅券事務の事務委託の取り組みについて。砂川市さん・滝川市さんコメントをご紹介!)(その2)

 平成23年7月より、滝川市、新十津川町、雨竜町、浦臼町では、パスポート事務に関する事務委託の取組みがスタートしました。

  <滝川市さんの声:パスポート事務の事務委託をスタート。> 

(その1)平成23年7月より、砂川市、歌志内市、奈井江町、上砂川町では、パスポート事務に関する事務委託の取組みがスタートしました。

 <砂川市さんの声:パスポート事務の事務委託をスタート。>

◆H23.5月号(NPO法に基づく事務権限特集。栗山町さん・南幌町さんコメントをご紹介!)(その1)

全道重点推進権限=特定非営利活動促進法に基づく事務について。

 栗山町さんが実際に事務を運用してのご意見。ご紹介します。

http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/index.html


 町長のご挨拶町民の皆さん、こんにちは。

町長の椿原 紀昭(つばきはら のりあき)です。 町長

 町民と共に築くまちづくり

私が町政をお預かりし間もなく8年が経過いたします。この間、町民皆様には、政策目標であります「思いやりの心がかよう、元気のでるまちづくりを!」の実現のため、様々な場面において、ご支援ご協力をいただいておりますこと、深く感謝申し上げます。

昨年は、就任以来、1期目の「基礎づくりの期間」に推進した未来への布石が、2期目の「展開の期間」で、本町自治の新たな動きとして芽吹き始め、それを確かなものにする集大成の1年と位置付け、先人から脈々と受け継がれている伝統と文化を礎に、心新たにまちづくりに取り組んでまいりました。

 昨年4月には、公約でありました「栗山町自治基本条例」が制定され、情報の共有と町民が主体となるまちづくりを更に進めてまいりました。また、本年はまちの最上位計画の「第6次総合計画」を策定する非常に大事な年であります。新しいまちの将来像を町民皆様との論議を重ね、次代に誇れる計画となるよう進めてまいります。

昨年を振り返りますと、福祉分野では、オープン1年を迎えました「まちなかケアラーズカフェ」では、多くのボランティアの皆様のご協力により、利用者も増加し、大変好評をいただいております。今後も高齢者をはじめ、子どもたちが安心して暮らすことのできる環境づくりを進めてまいります。基幹産業であります農業では、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉のゆくえ、さらには米政策の見直しなどにより、先行きが不透明であります。今後も、各農業団体と連携のもと、あらゆる機会を通じて懸念材料が払しょくされるよう行動してまいります。また、商工業では、依然として景気低迷が続いておりますが、商工業関係者の皆様と力を合わせ、創意工夫のもと、地域経済の発展と雇用の確保に努めてまいります。防災対策では、姉妹都市角田市との「大規模災害時における相互応援に関する協定」を締結し、12月には陸上自衛隊第7師団第72戦車連隊との「災害時の連携に係る協定」を締結しました。今後は、地域防災計画を見直し、国・道などの関係機関、近隣市町村との連携を図り、町民が安全で安心して暮らせるよう、災害に強いまちづくりを進めてまいります。

政権も変わり、国の情勢も刻々と変化し続けております。地域主権改革や新しいエネルギー体系の構築、安全保障問題など、日本の政治が大きく変わりつつある今日、本町は依然として厳しい財政状況にありますが、行財政改革プラン「がんばる栗山プラン21」に基づき、財政の健全化に向け、引き続き取り組んでまいります。 結びに、町民の皆様には、さらなるご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、本年が明るく健やかな年でありますようご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

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北海道栗山町役場:〒069-1512 北海道夕張郡栗山町松風3丁目252番


 議会基本条例の制定

 条例可決後の記者会見平成12年4月の地方分権一括法の施行以来、地方議会の役割は極めて広範囲にわたり、その責任の度合いはこれまでと比較にならないほど重くなりました。

また、2007年に実施される統一地方選挙からは議員定数が5名減の13名になることから、町内全体への目配りのためにも住民との協働による議会を目指さなければなりません。

その中で、栗山町議会は、平成13年9月から今日まで時代に対応した議会改革、議会活性化策に努め、真に「町民に開かれた議会づくり」に取り組んできました。議員及び議会にとって、議会の改革・活性化は永遠のテーマであり、町民の代表たる多人数による合議制の機関として、町民の意思を町政に的確に反映させるためにも、今後も、継続して議会の改革・活性化に取り組んでいかなければならない重要なテーマです。

栗山町議会基本条例は、いつの時代においても議会としての権能を十分に発揮し、その責任が果たされるよう、4年半に及ぶ議会改革・活性化策の集大成として制定したものです。

 (以上、本会議における条例の提案理由より。写真は、条例可決後の記者会見)

 


議会基本条例の特徴

•町民や団体との意見交換のための議会主催による一般会議の設置

•請願、陳情を町民からの政策提案として位置づけ

•重要な議案に対する議員の態度(賛否)を公表

•年1回の議会報告会の開催を義務化

•議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与

•政策形成過程に関する資料の提出を義務化

•5項目にわたる議決事項の追加

•議員相互間の自由討議の推進

•政務調査費に関する透明性の確保

•議員の政治倫理を明記

•最高規範性、4年に1度の見直しを明記

 【議会基本条例】(平成18年5月18日制定当初)

21:37 2014/03/23


 ◆H23.4月号(もりだくさんです☆)

(その3)

全道重点推進権限=家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律に基づく事務について。実際に事務を担当されている釧路総合振興局農務課さんからの説明。ご紹介します。

(その2)

全道重点推進権限=特定非営利活動促進法に基づく事務について。鹿追町さんが実際に事務を運用してのご意見。ご紹介します。

(その1) 平成23年度4月より、紋別市・滝上町・興部町・西興部村・雄武町では、パスポート事務に関する事務委託の取組みがスタートしました。権限移譲pickup4月号では、4町村の窓口業務を行っている紋別市さんのお話しをご紹介します。

<紋別市さんの声:パスポート事務の事務委託をスタート。>

◆H23.3月号平成23年度新規全道重点推進権限移譲済み市町村等の“声”

 (1)空知中部広域連合・・・高齢者福祉

  (2)北斗市・・・高齢者福祉・・・家畜排せつ物適正管理利用促進

 (3)稚内市・・・屋外広告物

 (4)松前町・・・高齢者福祉

 (5)美深町・・・屋外広告物

 ◆H23.2月号

 道から市町村等への権限移譲をすすめるための職員派遣の取組みについて(その2)  <奥尻町さんコメント>   

 ◆H23.1月号

 道から市町村等への権限移譲をすすめるための職員派遣の取組みについて(その1)

  <鹿追町さんコメント>   <恵庭市さんコメント>  <芽室町さんコメント> 

  平成22年度から平成23年度に7市町、平成23年度から平成24年度に4市町に道職員を派遣。

 今回は、ただいま職員派遣中の鹿追町さん、派遣予定の恵庭市さん・芽室町さんのコメントをご紹介。

◆H22.10月号 苫前町さんの声~道から市町村への権限移譲や重点推進権限の取組み等について~道から市町村への事務権限移譲について、苫前町さんでは重点推進権限を中心に積極的に権限移譲を受けて頂いています。

 権限移譲や重点推進権限の取組み等に関する苫前町さんのご意見をご紹介します。

 ◆H22.9月号

 利尻町さんにおける検討状況~旅券事務の移譲要望に向けて~ 平成23年度に向けた、道から市町村への事務権限移譲について、利尻町さんから旅券事務等を要望頂きました。利尻町さんにおける検討状況について、情報をお寄せ頂きましたので、ご紹介します。

◆H22.8月号

データでみる北海道の権限移譲(地域主権戦略大綱版) 6月22日に閣議決定された地域主権戦略大綱において、基礎自治体への権限移譲を行うとされた251権限に係る北海道の状況をとりまとめました。

道から市町村への事務・権限移譲の意義や効果について(その5 横田稚内市長ご講演)7月23日(金)に開催しました、平成22年度北海道職員研修(トップセミナー)では、地域主権改革の意義について、

 北海道顧問 増田寛也氏、稚内市長 横田耕一氏にご講演を頂きました。

 今回は、横田市長のご講演「市町村から地域主権を考える。」について、ご紹介します。

 ◆H22.6月号重点推進権限の移譲済み市町村の“声”

  重点推進権限の移譲を受けられた市町村の“声”をご紹介しています。

 ◆H22.4月号

道から市町村への事務・権限移譲の意義や効果について(その4 新ひだか町さんご意見)

NPO法人の活動は、地域に根ざしたものが多く、NPO法人と市町村はお互いに身近にあるため、意思疎通がスムーズにでき、協働しやすい環境にあるといえます。「特定非営利活動促進法:特定非営利活動法人の設立認証等に関する事務」について、H20.4より、道から権限移譲を受けられた新ひだか町さんに、実際に運用しての感想を伺いました。

◆H22.3月号

道から市町村への事務・権限移譲の意義や効果について(その3 増田寛也氏ご講演)2月10日渡島支庁において開催された「地域主権フォーラムin渡島」では、道の顧問であり、元総務大臣の増田寛也氏を講師 に迎え、「地域主権型社会」について考えることを目的にお話しを頂きました。その中から、市町村への権限移譲の必要性についてのお話しを抜粋し、ご紹介いたします。

 

道から市町村への事務・権限移譲の意義や効果について(その2 騒音・振動・悪臭に関する権限の移譲)

 騒音、振動、悪臭に関する問題は、快適な生活を損なう公害であり、各種公害の中でも、地域的な性格が強く、住民の皆さんの意識の高い問題です。

H20.4より、道から権限移譲を受けられた北斗市さんに、実際に運用しての感想を伺いました。

◆H22.2月号

道から市町村への事務・権限移譲の意義や効果について(その1 北大宮脇淳教授に伺う。)

北海道大学公共政策大学院 宮脇淳教授  宮脇

サービスの受け手である住民こそ主役です。道民の皆さんの声が反映されたまちづくりを進めるために、私たちに必要とされていることは何か。権限移譲の意義や効果とは。------宮脇先生にお伺いしました。

 

◆H22.1月号(“旅券事務特集”です!)

★パスポートの申請・受理は地元市町村で☆事務委託の取組について   ~パスポート事務への活用~

併せて、名寄市長、下川町長へのインタビューもご覧ください!(道から旅券事務の移譲を受けた上で、事務委託の手法を活用した取り組みを準備中です。)

市町村トップインタビューの頁にございます。 

「道内分権(道から市町村への事務・権限の移譲)のページ」へ「道州制のページ」へ北海道 〒060-8588 札幌市中央区北3条西6丁目 電話番号 011-231-4111(大代表)(c)2013 HOKKAIDO GOVERNMENT ALL RIGHTS RESERVED.

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/cks/bunken/ijo-pick-up.htm

http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/gikai/inspection/index.html

 21:27 2014/03/23

 

 地方分権改革について 日本国憲法の国民主権の理念の下に、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革です。

http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/index.html

9:38 2014/03/22


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内閣府

分権クローズアップ 第1回 西尾勝氏インタビュー(その1)

分権クローズアップコーナーでは、地方分権改革に関する様々な記事を掲載してまいります。第1回は、公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所 西尾勝理事長にお伺いした地方分権改革の総括と展望についての記事を3回に分けて掲載します。今回はその1となります。

 

西尾理事長は、地方分権推進委員会委員、地方分権改革推進委員会委員長代理、平成6年以降に設置された累次の地方制度調査会委員、第30次地方制度調査会会長をお務めになられました。

西尾理事長の地方分権改革に関するお考えについては、西尾理事長の著書である『未完の分権改革』『地方分権改革』あるいは一番新しい『自治・分権再考』などに詳しく述べらていますので、詳しくはこれらをご参照ください。

(注)なお、本記事は、平成25年9月30日に開催された第5回地方分権改革有識者会議におけるヒアリングを基に、インタビュー形式に再編集したものです。

 

 

にしお・まさる/東京都生まれ。1957年東京都立新宿高等学校卒業。1961年東京大学法学部卒業。東京大学法学部助手、助教授を経て、1974年東京大学法学部教授。退官後国際基督教大学教養学部教授、大学院教授を経て、現在、財団法人東京市政調査会理事長、地方分権改革推進委員会委員。第27次地方制度調査会副会長。第30次地方制度調査会会長。2007年日本学士院会員。

 

―――まず、地方分権改革の総括についてお聞かせください。

 

西尾:1993年の国会による地方分権推進決議から始まった今回の地方分権改革は、1980年代以降の行政改革の流れと、1989年のリクルート事件に端を発した政治改革の流れとが合流した時点に新たな政治課題として浮上しました。この背景の持っている意味は極めて重いと考えています。

 言葉が適切ではないかもしれませんが、言わば、それ以降の地方分権改革は行政改革の流れに便乗して進められてきたという面があります。しかし、地方自治の拡充を目的にした地方分権改革と、行政の減量・効率化を目的にした行政改革とは、時にはその目的が重なり合うこともありますが、多くの場合には、容易に重なり合わない、対立し合う側面も持っています。そのような性質を背負いながら、どうやって両者の折り合いをつけながら改革を進めるかということが当事者の一番苦労してきたところだと感じています。

しかし、これまでの改革に、行政改革推進勢力から言えば不満が多分に残っているだろうと考えます。そして、いわゆる道州制構想の問題は、地方分権改革と行政改革という問題が衝突する可能性のあるテーマではないかと考えています。

 

(いわゆる「第一次分権改革」について)

 西尾:最初に設置された地方分権推進委員会は、地方六団体から寄せられた改革要望事項の実現を目指して関係各省と濃密な折衝を重ね、いわゆるグループヒアリングを重ねまして、関係各府省との合意に達した事項のみを委員会からの勧告事項とすることを基本方針にしてまいりました。そのため、勧告事項は、住民自治の側面の拡充よりは団体自治の側面の拡充を図る事項に偏るとともに、私の言葉ですが、所掌事務拡張路線に属する事項よりは自由度拡充路線に属する事項に偏る結果になりました。これは地方六団体からの要望事項がそのような偏りを持っていたということを反映しているわけでありますが、それと同時に、関係各府省との合意に達した事項のみを勧告するということにしましたので、結局合意に達しなかったものは全て諦めたわけでして、多くの課題が未完のままに残されました。

 少し歴史を遡りまして、戦後のことを考えますと、シャープ勧告・神戸勧告に始まる戦後の地方制度改革では、国・都道府県・市町村の間の事務配分及び税財源配分の見直しと、事務移譲の「受け皿」を再編成する町村の合併あるいは特別市制の実現、道州制の実現が繰り返し論じられ続けてまいりました。言わば、国からできるだけ事務を都道府県に下ろすとか、都道府県の所掌している事務をできるだけ市町村に下ろすといったように、総じていえば地方公共団体が所掌する事務を拡張していこうとする所掌事務拡張路線に属する改革が一貫して指向され続けてきていたと言うことができます。

これに対して、機関委任事務制度の全面廃止や、行政的な関与の縮小・緩和とその定型化といったようなことを中心にした、いわゆる「第一次分権改革」は、自由度拡充路線に属する改革を基調としたものです。つまり、国・都道府県・市町村の間の事務の配分はそれほど大きく変えないで、それぞれが所管している事務というものを前提にして、その事務を処理するに当たっての裁量の余地、自由度をできるだけ広げようという趣旨の改革を基調にしておりました。

したがって、そのような意味では、戦後改革の中で議論されてきた分権論議とは非常に違う新しい手法を生み出したわけで、地方分権改革論議に新しい地平を開いたと認識しています。

 「第一次分権改革」で将来に「残された課題」は、地方分権推進委員会が解散する直前の2001年6月に国会及び内閣総理大臣に提出した『最終報告』の中の最後の章で、以下の6項目に整理されています。すなわち、

①地方税財源の充実確保。

②法令等よる義務付け・枠付けの緩和。

③事務権限の移譲。これは国から都道府県へ、都道府県から市町村へ、あるいは場合によっては、逆に市町村の事務を都道府県に返上するとか、都道府県の事務を国に返上するというものも含まれますが、全体としては権限の移譲という問題です。

④地方自治制度の再編成。これは市町村・都道府県という体制をどう組み替えるのかという問題です。ずっと議論されてきた都道府県の統合という方法で進めるのか、道州制に切りかえるのかといった議論が残っておりまして、そういった問題はまた議論しなければならないだろうというのが4番目の課題でした。

⑤住民自治の拡充。④までは全て団体自治に関することですが、地方自治のもう一つの側面である住民自治の拡充という大きなテーマが残っているということを申し上げ、最後に、憲法で定めている地方自治の本旨というものが抽象的過ぎて立法の歯止めにはなっておりませんので、もう少しこれを具体化していく必要があるということを述べました。

さて、このうちの①と②は、私の言うところの自由度拡充路線に属するものであり、③と④は所掌事務拡張路線に属するものです。こういう順番に並べていたということは、当時の地方分権推進委員会としては、当面は①と②の自由度拡充路線に属する改革を続行しながら、その上で③と④の所掌事務拡張路線に移行することを期待していたと言えます。

 

 

 

 

 

 

(「第一次分権改革」以降の状況について)

 西尾:その後の実際の推移を見ますと、小泉内閣が政治主導で進めた、いわゆる「三位一体の改革」は、上記の①の実現を目指したものでした。しかし、残念ながら、所期の意図に反する結果になって挫折したと言わざるを得ません。そして、2006年に設置された地方分権改革推進委員会という新しい委員会は、まず上記の②の法令等による義務付け・枠付けの見直しということから取り組み始めて、その勧告は民主党政権にも受け入れられ、この課題への取組は内閣府地方分権改革推進室の下で今日まで継承されているということは御承知のとおりです。

その限りにおいては、地方分権推進委員会の「最終報告」が提示したシナリオどおりに、まず①という最優先課題に取り組み、その次の②の課題に取り組んできたとも見えます。

しかしながら、その一方で、この「三位一体の改革」の挫折以降には、小泉内閣の末期の経済財政諮問会議が「歳出歳入一体改革」ということを掲げて、それを実現する一つの方策として、国の出先機関の原則廃止という方針を打ち出しました。続く第1次安倍内閣では、道州制ビジョン懇談会も設置されました。その結果、地方六団体の中でも全国知事会は、国から都道府県に、または広域行政機構なり広域連合なりへ事務移譲を進めてほしいということを強く要請するようになりました。そして、指定都市市長会は、指定都市を都道府県から独立させる特別自治市構想の実現を要請するようになりました。要するに、国の側も地方公共団体の側も急速に所掌事務拡張路線に属する改革へと舵を切り始めていると言えます。地方分権改革が混迷し始めた最大の原因はこの点にあると考えています。

 所掌事務拡張路線に属する改革は、国と地方公共団体の間の激しい意見対立を生まざるを得ないテーマであり、地方公共団体の間でも、都道府県と市区町村の間の意見対立が先鋭化せざるを得ない性質の改革です。それだけに、この路線に属する改革を進める際には、殊更に慎重かつ綿密な検討が求められると考えます。それにもかかわらず、全国知事会の「出先機関の原則廃止」や「丸ごと移管」といった表現に表れていますように、いささか議論が乱暴になってきているのではないか、もう少しきめ細かい詰めが必要だったのではないかと考えられます。戦前から繰り返し浮上しては消える特別市構想や都制構想、そして道州制構想は、いつまでたっても素朴な着想の域を出ていないのではないでしょうか。これを実現すれば、あらゆる懸案事項を一挙に解決できるといった万能薬のような制度改革構想など存在しないというのが私の認識です。

 

「残された課題」のうちの最優先課題は、依然として、地方税財源の充実確保であると考えます。これを今後の財政再建方策の推進過程でいかにして実現していくのかというのは大変難しい問題ですが、国の側と地方公共団体の側の双方に問われている最重要課題であると考えます。これをすぐに今回の消費税の増税という過程で行うことは既にもう無理になっていると考えていますが、将来、そういう時期が到来したときに備えて、その際どのように変えるべきかということは、今から双方が検討しておくべき課題だと考えます。

 

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分権クローズアップ 第1回 西尾勝氏インタビュー(その2)

分権クローズアップコーナーでは、地方分権改革に関する様々な記事を掲載してまいります。第1回は、公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所 西尾勝理事長にお伺いした、地方分権改革の総括と展望についての記事を3回に分けて掲載します。今回はその2となります。

 

西尾理事長は、地方分権推進委員会委員、地方分権改革推進委員会委員長代理、平成6年以降に設置された累次の地方制度調査会委員、第30次地方制度調査会会長をお務めになられました。

 西尾理事長の地方分権改革に関するお考えについては、西尾理事長の著書である『未完の分権改革』『地方分権改革』あるいは一番新しい『自治・分権再考』などに詳しく述べらていますので、詳しくはこれらをご参照ください。

 

(注)なお、本記事は、平成25年9月30日に開催された第5回地方分権改革有識者会議におけるヒアリングを基に、インタビュー形式に再編集したものです。

にしお・まさる/東京都生まれ。1957年東京都立新宿高等学校卒業。1961年東京大学法学部卒業。東京大学法学部助手、助教授を経て、1974年東京大学法学部教授。退官後国際基督教大学教養学部教授、大学院教授を経て、現在、財団法人東京市政調査会理事長、地方分権改革推進委員会委員。第27次地方制度調査会副会長。第30次地方制度調査会会長。2007年日本学士院会員。

―――次に、地方分権改革の今後の展望についてお聞かせください。

 

西尾:地方分権改革の今後の展望についてですが、地方公共団体側には、地方分権改革の既成の成果をフルに活用するということを強く望みます。個々の地方公共団体が従前とは異なる「別途の方法」や「別途の基準」に従って個々の事務を処理するようにならなければ、地方分権改革の成果の効果が地域住民にまで還元されないからです。

 過去行われてきたものとして、例えば機関委任事務制度の全面廃止によって、自治事務に対する通達通知は全て「技術的な助言」に変えられたわけです。その結果、通達通知に忠実に従う必要はなくなっています。このように、さまざまな工夫が可能なはずです。

 次に、地方分権改革推進委員会が第1次勧告で指摘した補助対象財産の財産運用の弾力化です。これは法令の改正を必要とせず、政省令の改正で可能だったことから直ちに実施されたわけですけれども、これがどこまで活用されているのかという問題があります。

また、比較的最近になって進められている、法令等による義務付け・枠付けが見直された結果、国の法令で定めている基準の中で「標準」、「参酌基準」に改められたものについては、条例で独自の基準を設定する余地が生じているところですが、どこまでそれを活用しているのかということです。

そして、都道府県から市町村への事務・権限の移譲が同時に行われたわけですが、その成果が十分に生かされているかといった問題があります。こうした問題に自治体が積極的に取り組んでいくに当たって、法務の専門職員、法務職員の養成プログラムの強化を図ることが絶対に必要となります。職員についてもそうですが、資格を持った弁護士を専門職員として地方公共団体が雇用するということは既に若干の地方公共団体で始まっており、この動きを一層広げ、更に国地方係争処理委員会を活用する必要があるのではないでしょうか。要するに国と真正面から戦ってみるという地方公共団体がもっと出てくることが必要だと考えています。

 

さらに、これからの義務付け・枠付けの見直しといったことを更に進めようと考えると、これまで以上に地方公共団体は積極的に改革要望事項を幅広く提出することが必要だと考えます。最近の第1次地方分権一括法で法令による義務付け・枠付けの見直しが行われましたが、総計八百何十項目の見直しが法制化され、そのうちで地方公共団体からの要望を踏まえたものは100件弱です。逆に言えば、700件以上のものは地方分権改革推進委員会の事務局と委員会が拾い出したものになっていて、決して地方公共団体から要望が出ていたというわけではありません。

その後、第2次、第3次と一括法の制定を続け、その都度地方公共団体からもそれぞれ要望が出ましたが、それは全体の中では一部でしかなく、もう少し地方公共団体が積極的に要望を出すべきと考えます。そうした動きを広げていきたいですし、個々の地方公共団体の努力だけでは足りず、地方六団体、中でも執行機関を代表している全国知事会、全国市長会、全国町村会の情報の交換機能、クリアランスハウス機能、相談助言機能、シンクタンク機能を現在よりも格段に強化することが求められていると考えます。

 

中でも市町村については、これまでできるだけ土地利用の計画を策定し、それに基づいて規制する権限、これは旧建設省に属している都市計画法等々から、農水省に属している農地法、農振法等々ですが、この種の権限について極力地方公共団体への権限移譲、特に市町村への権限移譲を折りあるたびに進めてきたつもりです。しかし、いまだ完全な形にはなっておりません。それでも、昔に比べれば、かなり権限移譲が進んでいまして、この辺りで市町村側は、土地利用に関する計画を策定し、計画に基づいて土地の開発行為、建築行為等を規制する権限を一括して基礎自治体に授権させることを究極の目標とし、都市計画法、建築基準法、景観法、農地法、農振法、森林法等々の全面改正と新たな統一的な都市農村計画法の制定を求める運動を起こすぐらいの気構えが欲しいと考えています。

 

これからの人口減少時代においては、コミュニティーレベルの住民自治の在り方の再構築が極めて重要になります。しかし、この問題は、国の法制度が介入すべき領域ではなく、個々の地方公共団体とその住民の創意工夫に委ねられている事項であると考えられますので、それぞれの地方公共団体において知恵を絞っていただきたい。

 

最後に締めくくりですが、現在の第2次安倍内閣には、震災復興の促進、エネルギー政策の再構築、いわゆる「アベノミクス」の推進、TPP交渉等々、極めて大きな課題への対応が課せられていますので、これらに加えてさらに、地方分権改革に大きなエネルギーを割く余裕があるとは思いません。地方分権改革については、当面は従前から継続している課題に着実に取り組むこととして、できることならば道州制基本法の制定は先送りすべきではないかと考えています。住民自治の側面の改革については、常設の地方制度調査会の調査審議に委ねていく方がいいのではないかと考えます。

 

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 分権クローズアップ 第1回 西尾勝氏インタビュー(その3)

分権クローズアップコーナーでは、地方分権改革に関する様々な記事を掲載してまいります。第1回は、公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所 西尾勝理事長にお伺いした、地方分権改革の総括と展望についての記事を3回に分けて掲載します。今回はその3となります。 

西尾理事長は、地方分権推進委員会委員、地方分権改革推進委員会委員長代理、平成6年以降に設置された累次の地方制度調査会委員、第30次地方制度調査会会長をお務めになられました。

 西尾理事長の地方分権改革に関するお考えについては、西尾理事長の著書である『未完の分権改革』『地方分権改革』あるいは一番新しい『自治・分権再考』などに詳しく述べらていますので、詳しくはこれらをご参照ください。

 

(注)なお、本記事は、平成25年9月30日に開催された第5回地方分権改革有識者会議におけるヒアリングを基に、インタビュー形式に再編集したものです。

にしお・まさる/東京都生まれ。1957年東京都立新宿高等学校卒業。1961年東京大学法学部卒業。東京大学法学部助手、助教授を経て、1974年東京大学法学部教授。退官後国際基督教大学教養学部教授、大学院教授を経て、現在、財団法人東京市政調査会理事長、地方分権改革推進委員会委員。第27次地方制度調査会副会長。第30次地方制度調査会会長。2007年日本学士院会員。

 


―――今後の展望に関するお話の中で、「市町村における土地利用に関する計画の策定」についてのお話がありましたが、現状で強い規制があると思います。改革を進めるために、地方側はどのようなアプローチを行うべきでしょうか。また、「新たな統一的な都市農村計画法」というお話がありましたが、具体的にどのようなことをお考えでしょうか。


西尾:都市計画法と農地法、農振法等がちょうど裏表のような関係にあり、例えば都市計画上の市街化調整区域で何らかの開発行為をするというときは、まず農振法の適用から外してもらうことが必要です。それが済んだ上で、今度は建設省関係の法令である都市計画法に基づく開発許可の申請をしてその許可をもらう、この両方がそろわなければできないわけです。これは裏表の関係があり、従来なら建設省と農林水産省の所管になっていますが、お互いに競い合って、相手が譲らないものはどちらも譲らないという形でやっていました。今回、20年の歴史の中で、旧建設省関係ではかなり大幅に権限が下りてきました。しかし残念ながら、それに見合って農林水産省関係の規制権限が下りませんので、これを突破するためには、農林水産省を説得するということが大きな課題です。

しかし、これはおっしゃるとおり岩盤規制のようなものですから、乗り越えようと思うと、例えば農林水産省の当該権限を所管している部局と、旧建設省、現在の国土交通省の関係部局の統合のようなことから進めないと、なかなかうまくいかないと考えます。ただ、これは国側の問題だけではなくて、実は市町村側もそれほど強い意欲を持っていないという問題があります。なぜならば、こういう規制権限というものは住民に規制をするわけですから、規制を受ける住民は絶対反対するという性質の行政なのです。それを断固やりたいと市町村が強く望んでいるかというと、なるべくは避けておきたいというのが正直なところではないでしょうか。私は、これを乗り越えない限り、本物の基礎自治体にはならないのではないかと考えていますので、市町村の意向に反してでもやるべきではないかと考えているわけです。

 


新たな統一的な都市農村計画法についてですが、都市計画法では、都市計画区域について規制し、基本的に、その中が市街化区域と市街化調整区域に分かれている市街地あるいは市街地予備軍の区域を対象にしており、純然たる農地、山地、林地等は対象にしておりません。

 農林水産省の農地法や山林法になると、今度は農地を対象にして、優良農用地といって断固残さなければならないと考えている土地と、そうでないところの区分けをしています。

 山林、林野はその中で保安林として手をつけてはいけないところと植林をしてどんどん変えていくという区分ができています。このように、法律によって所管が分かれてしまっているわけです。それを一元化して、市街地であれ、農地であれ、山地であれ、統一的に土地利用の計画を基礎自治体が定めるということが極めて重要だと考えています。その権限を新しい法律で与えようとすると、既存の法律では都市計画法の全面改正、農地法、農振法の全面改正、森林法の全面改正ということにならざるを得ない。これまではそこまで手を広げずに、個々の法律の何条何項の権限を下ろすという手法を積み重ねてきたわけですが、そろそろ抜本的なことを考えるべきではないかと考えている次第です。この都市農村計画法といったような手法は、世界の中ではイギリスの法制が一番近いです。

 

 

―――地方公共団体ごとに意欲などが異なる場合があると思います。その場合、希望する地方公共団体に権限移譲を行う制度にするという考えもあると思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

西尾: 過去、分権改革の中で新たに政令指定都市のほかに中核市というカテゴリーを設け、さらには20万以上の特例市というカテゴリーを設けました。おっしゃるように、一律に全市町村に権限を下ろすということは無理なもの、市であっても無理かもしれないと考えられるものについて、指定都市には下ろす、中核市には下ろす、特例市には下ろす、一般市に下ろす、全市町村に下ろすものというような段階ができたわけです。しかし、中核市にしろ、特例市にしろ、なりたいところが申請して初めて中核市、特例市として認めるということが行われているわけで、やりたくないところに無理強いする制度ではありません。

そういう意味では、おっしゃるように意欲のあるところに権限を下ろしていくという方法を複雑にしてきたのが過去の歴史ですが、そろそろ市全体に下ろすということを考えるべきではないかと考えています。

 指定都市、中核市、特例市、一般市と、市の中に4段階もできたということが、権限を下ろすことを推進した一つの要素ですが、すべての市が1格ずつ格上げを求めるような意識を持ってしまっているのではないか。指定都市だというと特別な大都市だと自負し、中核市はそれに準ずるもの、特例市はその次という、ランク意識が生まれているのではないか。それは非常に大きな弊害ではないかと考えておりまして、もう少しこの点は見直さなければいけないのではないかという気がしています。

 ―――「法務職員の養成プログラムの強化」というご指摘がありましたが、具体的なイメージをお聞かせください。

 

西尾:2つの問題がありまして、機関委任事務制度の全面廃止による個々の地方公共団体への効果ということですと、条例制定権の範囲が拡大したということと、自治事務に関する限りですが、通達通知に忠実に従う必要はなくなったという2点が大きな成果だと考えています。

どういう点で法務職員、あるいは弁護士が必要になるかといえば、その両面あるわけですが、条例を制定するに当たって、その原案を立案していくという過程でも法務職員や弁護士の知恵が必要ですが、私が非常に重視しているのは、通達通知に忠実に従わなくていいという面についてです。通達通知に忠実に従う必要はないのですが、大元にある法令に違反することはできないという大きな枠があります。通達通知を所管している個々の事務職員には、法令に違反するかしないかということを判断するのは大変難しいことです。全ての事務職員が法学部卒ではなく、なかなか自信は持てないのだろうと考えます。

しかし、通達通知の内容とは違う方法があり得る、その方が効果はある、住民のサービスになる、コスト削減になる、時間の短縮になる等という方法があったとしても、そのことを考えつくのは担当職員しかあり得ません。ほかの職員は、よく読んでおらず、勉強もしていないため、分からない。担当職員自身がそういう問題意識を持つことがまず出発点です。ところが、問題意識を持ったときに自分では判断できないため、そこに根拠法令、通達通知を読んで、自分が考えている方法は法令に違反しないと自信を持って言えるかどうかという相談に乗ってくれる法務職員や弁護士が必要となります。その人に大丈夫だと言われたら自信を持って実行することができます。まず、そのために法務職員や弁護士が必要だと思っています。

そこで、個々の地方公共団体の中だけでは知恵に限界がありますが、他の地方公共団体でそれを突破してみたというところがどこかにあるかという、水平的に情報を検索して学ぶということが重要となります。一番困るのは、市町村が府県の担当課に聞くことです。そのときは、必ず府県の担当者は本省に聞きます。そして、大体やめておけという結論になる、ということを繰り返しており、そこを突破しようとしたら、自分で一生懸命大胆に考えてみるか、他の地方公共団体の知恵を借りるということが必要だという意味で、法務職員と弁護士が必要だということを言っています。

 


―――地方分権改革の総括に関するお話の中で、事務・権限の移譲について、市町村の事務を都道府県に、都道府県の事務を国に返上するといったものも含まれるというご見解がありましたが、どのようなものがあるのでしょうか。

 

西尾:全てを列挙するのは大変なので列挙はしませんが、第一に上げるべきことは、既に議論になっている、国民健康保険、いわゆる国保です。これは市町村を保険者にしているのはもはや無理であると前から考えていまして、理想としては国に一元化すべきだと考えますが、国に一元化できないのであれば、せめて都道府県に上げるべきであると考え、主張してきました。

また、それよりは微妙な問題ですが、同じような意味では介護保険の保険者も市町村になっており、これも市町村を保険者にしているのはもはや無理なのではないでしょうか。この区分けは非常に重要なことですが、保険者という機能と介護サービスをするという機能とは別です。ですから、保険者をもう少し広域化すべきではないかと考えます。

 保険という行政はリスク分散が基本ですが、例えば一番小さな村ですと、人口が200人を切っている197人などというところもあり、197人の中でリスク分散が可能かといったら不可能です。1人、非常に高額医療費のかかる老人が現れただけで、とてもではないですが負担し切れなくなりますので、そういう原理原則から言っても市町村は無理ではないかという例です。

 都道府県から国へ返上する権限はいろいろありますが、麻薬の取り締まり等々、あるいは家畜も含めて外から入ってくる感染症のようなものは水際で阻止しなければいけないということが最も基本になりますので、国が責任を持つべきなのではないでしょうか。一部都道府県に下りてきており、それを今まではあまり疑問なくやっていましたが、極めて不完全なことしかできないのではないだろうか、国が全責任を持つべき領域というものもあるのではないかと考えています。

―――本日は、大変御示唆に富む御意見を頂戴いたしまして、重く受けとめ、咀嚼しながら今後の議論を進めてまいりたいと思います。どうもありがとうございました。

西尾:どうもありがとうございました。

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)

http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/closeup/closeup-index.html

 9:50 2014/03/22 

 


2014年12月11日 (木)

燻炭の焼き方. 我が家では秋になると燻炭(くんたん)を焼いています。 燻炭の 焼き方を書いてみます。 我流ですのでこれがベストかどうか解りません、あしからず。 燻 炭器はホームセンターから1,500円位で買ってきたものを使っています・白川勝彦氏

引用

私はこう思う・民主政治には・国民の考えをまとめる政党法が必要だ!・全国自分の考えの同じくする人の集まり政党支部・が自公政権側にはあり・政党助成金は政党支部に・政治家個人に行くのは間違いだ?!

鹿児島二区には投票する人物さえいない有様だ!

大島郡龍郷町大勝

滝田 好治・平成26年12月11日・

 

 

引用

白川勝彦の投票でカンパを!

14年12月11日

No.1720

投票日まで、あと3日。相変わらず、マスコミの意図的かつ反文化的な情報(ほとんど宣伝工作に近い)が流さている。しかし、多くの国民が「これは何だか変だぞ」と、感じ始めている。また、安倍・自公“合体”体制に都合の悪いニュースが、内外から次々と飛んでくる。“天網恢恢、疎にして漏らさず”を祈るが、最近の情報通信の発達は、アナログの“天”の手にも、難しいところもあるのではないか(笑)。

 

実は、私もそうなのだ。Webサイトで永田町徒然草は流せるが、facebookやTwitterは使いこなせないのだ。facebookやTwitterを使って、多くの方が永田町徒然草を拡散して下さっていることは承知しているのだが、その方々にどう対応したら良いのかが、分からない。総選挙が終わったら、勉強するつもりなので、今回はお許し頂きたい。

 

今回の解散・総選挙で言わなければならないことは、これまでにほとんど書き尽くしてきたつもりだ。まだ、選挙は動いている。マスコミがいうようには、決まってなどいないのだ。覚醒した国民の最後の踏ん張りで、彼らの鼻を明かしてやろうではないか。多弱団子党の候補者の面々は、本当に辛いであろうが、ここは、命懸けで最後まで戦うしかない。政治家とは、そういうものだ。

 

今回の総選挙が面白くなっていないのは、野党がシッカリしていないことに最大の原因がある。このことは、誰も否定しまい。それをいま、議論しても仕方なかろう。まずは最後まで、この選挙を闘い抜くことだ。国民も、もうどうしようもないなどと諦めないこと … いや、諦めてはならないのだ。1票を投じることは、支持する政党へのカンパになるのだ。棄権は、現状では、結果として自民党を資金的に利することになるのだ、多くの国民はあまり知らない。

 

政党交付金のことは、時々ニュースで報道されるから、多くの方がご存じであろう。その額、年間320億円。この320億円が、衆議院議員総選挙と参議院通常選挙で、各政党の公認候補者と政党が獲得した票によって分配される。小選挙区(参議院選挙では選挙区選挙という)と比例区で、同じ政党の候補者に投票すれば、1票で年間約1000円がその政党に交付される、と私は記憶している。時間のある方は、総務省/政党交付金の額の算定と交付手続を参考に、計算してみてほしい。

 

今回の総選挙では、多くの小選挙区で、自民党以外の政党の候補者が当選するのは、実際問題として難しいだろう。いわゆる“死票”になるのだ。しかし、政党交付金の関係では、決して無駄(死票)にはならないのだ。政党の公認候補者の、小選挙区の得票も比例区の得票も全国集計され、政党交付金算出基礎になるのである。小選挙区の票と比例区の票は、それぞれが1票であるから、同じ政党でなくとも無駄にはならない。だから棄権したのでは、多く得票するであろう自民党の政党交付金を増やすことになるのだ。

 

“ストップ the 安倍”と考えている有権者は、絶対に棄権してはダメなのだ。結果として、自民党を資金的に利することになるからだ。共産党に投票しても、政党交付金の面ではダメなのだ。共産党は、政党交付金の届出(請求)をしないからである。棄権しないようにとマスコミはいうが、こういうことは言わない。政党も恥ずかしいのか、このことを言わない。素浪人である私だから、言えるのかも知れない(笑)。これからも、戦いは続く。政治資金は、本当に貴重なのだ。以上のことを頭に入れて投票をして欲しい、と心から請い願う次第である。

今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。

8:17 2014/12/11

 

第一竈 萬能型 

商品コード: 501403071         次の商品

●商用目的での画像・文章の無断転載を禁止します

●仕様は予告なく変更となる場合がございます

●画像と現品は若干色が異なる場合があります      価格 84,000 円(税込)

数量

※商品は車上渡しとなります。配達員一名で伺いますので荷降ろしのご協力をお願いします。お届けは月曜~土曜(祝日除く)となりますのでご了承ください。お届け前には配達ドライバーより電話連絡を差し上げます。日曜・祝日配達、配達時間帯指定、人員の手配については問い合わせください。

※こちらの商品はメーカー直送です。他の商品とは別送になります。

農家のみなさんいかがでしょうか。昔懐かしい、鋳物製もみがら燃料かまどです。

サイズ: φ450xH720mm

重量: 約46kg

素材: 鋳鉄

 

28~32cmの羽釜がご使用いただけます。羽釜は別売りとなります。

第一竈ご使用のお勧め

全国津々浦々に至る迄ご愛用をいただいて居りますもみがら焚最新式万能型「第一竈」は、お陰様で、50余年の年輪を重ねております。その間農家のみなさんには始終変わらぬご支援をいただき現在も、尚、驚くべき人気を博し、全くのご好評をいただいて居ります。

農家の皆さん、モミガラを有効適切にお使いいただきますならば、必ずや幸せな家庭をもたらす事ができる事でしょう。

最近は色々の燃料をお使いになっておられることと思いますが、皆さんが何かと処分に困るモミガラを燃料として活用していただきますれば、経済的にも、そして燻炭肥料と一挙両得、すばらしい事ではないでしょうか。例えばモミガラ七升あれば三升のご飯なら15分、火加減せず誠においしくふんわりと他の燃料では比較ができない程絶対的な竈です。お目出たい時のお赤飯、お正月のお餅をふかす時など全く重宝、一方他の燃料では新聞テレビ等で良く見聞致します危険な事故等は一切心配なく安心してお使いになれます。第一竈は新案特許回転除灰装置付ですから、焼け落ちた灰は、モミガラそのままの型でホコリは立ちません。尚一部部品組替えにより、薪焚兼用にもなります。転じて仮りに他の燃料を求めますと、月々相当高額な燃料代金を必要とするでしょう。しかし「第一竈」をお使い下されば、全然必要としないばかりか竈の代金などはわずかな期間で回収され、且又。僅かの部品交換で10年以上もご使用いただけます。

いろいろ申しのべましたが、是非共、たった今、すべてを見直していただき早速、お買い求め賜りたくお勧め申し上げます。

9:54 2014/12/11

 

                                 
   

第一竈 萬能型                                                                                                                  
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農家のみなさんいかがでしょうか。昔懐かしい、鋳物製もみがら燃料かまどです。
   
サイズ: φ450xH720mm
    重量: 約46kg
    素材: 鋳鉄
   
    28~32cmの羽釜がご使用いただけます。
    羽釜は別売りとなります。
   
            
   
    第一竈ご使用のお勧め
    全国津々浦々に至る迄ご愛用をいただいて居りますもみがら焚最新式万能型「第一竈」は、お陰様で、50余年の年輪を重ねております。その間農家のみなさんには始終変わらぬご支援をいただき現在も、尚、驚くべき人気を博し、全くのご好評をいただいて居ります。
    農家の皆さん、モミガラを有効適切にお使いいただきますならば、必ずや幸せな家庭をもたらす事ができる事でしょう。
    最近は色々の燃料をお使いになっておられることと思いますが、皆さんが何かと処分に困るモミガラを燃料として活用していただきますれば、経済的にも、そして燻炭肥料と一挙両得、すばらしい事ではないでしょうか。例えばモミガラ七升あれば三升のご飯なら15分、火加減せず誠においしくふんわりと他の燃料では比較ができない程絶対的な竈です。お目出たい時のお赤飯、お正月のお餅をふかす時など全く重宝、一方他の燃料では新聞テレビ等で良く見聞致します危険な事故等は一切心配なく安心してお使いになれます。第一竈は新案特許回転除灰装置付ですから、焼け落ちた灰は、モミガラそのままの型でホコリは立ちません。尚一部部品組替えにより、薪焚兼用にもなります。転じて仮りに他の燃料を求めますと、月々相当高額な燃料代金を必要とするでしょう。しかし「第一竈」をお使い下されば、全然必要としないばかりか竈の代金などはわずかな期間で回収され、且又。僅かの部品交換で10年以上もご使用いただけます。いろいろ申しのべましたが、是非共、たった今、すべてを見直していただき早速、お買い求め賜りたくお勧め申し上げます。

   

 

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12/11/2014

 

くん炭とは?(クンタン)

●くん炭(クンタン)

くん炭とは、もみ殻を300℃~500℃の低温で蒸し焼きにして炭状にしたものを言います。

 

漢字で書くと「燻炭」、つまり燻製の炭ですね。

 

くん炭にはいろいろなメリットがあります。

【土壌改良剤】多孔質の構造が、土中や空気中の有害物質を吸着、さらに有用微生物の住処となり、連作障害も抑制できます。

【マルチング材】

 表土に敷き詰めると保温効果や雑草繁茂抑制効果があります。

 

【肥料】

 微量要素を多く含み植物の耐病性を高めます。くん炭は元々、イネが土中のミネラルを吸い上げたものなので、カリ成分も1.3%くらい含まれています。

 チッ素成分は含まれません。

【保水性、排水性、通気性、保肥力】多孔質つまり細かな空気孔をたくさん持っていることから、根の張りが良くなり、根腐れ防止にもつながります。

【酸性土壌の中和効果】

 ph8~ph9のアルカリ性なので、酸性に傾いた土壌酸度を中和することができます。

 

【調湿剤】

 これはガーデニングとは関係ありませんが、床下などに敷いておくと余計な湿気を吸い取ってくれます。

くん炭と似たものに木炭があります。木炭との違いは、くん炭にはより土に近いケイ酸(珪酸)を5割程度含み、そして軽くて適度に細かいのでとても扱いやすいと言えます。

その意味では木炭より優秀かなと思います。ただ、くん炭だけで用土として利用することはなく、5%~10%くらいを用土に混ぜて使います。

 

くん炭は、雑菌の繁殖を抑えることからイネや野菜の育苗用土として使われることが多く、農家では恒常的に使われる用土です。その他、野菜、草花、果樹など、多くの植物にも同様に使うことができます。

無菌の用土なので、さし木やさし芽の用土に混ぜても使えます。

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http://gardening123.blog38.fc2.com/blog-entry-784.html

7:57 2014/12/11

 

 

クンタン

 

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燻炭の作り方で検索しています。クンタンの作り方で再検索。

 

 

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もみがらを活用しましょう! | honma-seisakusyo.co.jp

www.honma-seisakusyo.co.jp/

ホンマ製作所のクンタン器。安全にクンタンが作れます。プロに頼んだようなサイトが完成 | goope.jp

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土壌改良に消臭資材にもみ殻薫炭 | hakumai.com

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信州の安全なもみ殻薫炭です。お試し価格2480円土壌改良、消臭材に最適です。稲藁 敷わら 籾殻 籾殻くん炭 | homepage3.nifty.com/tkumagai

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敷き藁(約5cmにカット) 長藁もみ殻 もみ殻くん炭 株式会社くまがい

炭屋「自然にやさしい炭助」 | sumisuke.com

www.sumisuke.com/

焼鳥などで使用する炭でエコしませんか?ユカーリ植林炭をおすすめします。

http://www.sumisuke.com/detail/index.html

ユーカリの植林炭から生まれた、環境にやさしい炭

 

 

|ユーカリは神様がくれた魔法の木

 

ユーカリは成長が早く、およそ15年で30メートルの高さに成育します。一度植林すると伐採した切り株からまた新芽が芽生え、再び成長します。また、その過程でCO2(二酸化炭素)をたくさん吸うことで近年注目されています。

 

森林破壊を食い止め、森と共に生きていく。 炭助は、環境にやさしい炭にこだわります。

 

トモモ科ユーカリ属(Eucalyptus)の総称。常緑高木。成長が早く、葉から取れる精油は殺菌作用や抗炎症作用、鎮痛・鎮静作用があります。アルカリ性土壌でも強く育つため、土壌がアルカリ性になっている乾燥地帯の緑化に使われることも多いのです。

10:01 2014/12/11

 

 

自然にやさしい炭助SUMISUKE

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ユーカリ植林炭の特徴

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株式会社バセロン

〒020-0866

岩手県盛岡市本宮4-1-5 1F

ユーカリ植林炭のご購入はこちらの特徴

ユーカリ植林炭の特徴

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火付けが短い火付けが短い火付けが短い短時間で炭全体に火が着きます。使用量の調節がしやすい使用量の調節がしやすい使用量の調節がしやすい短時間で着火可能で先を見据えた炭の着火が必要ないため、使用量の調節が容易で無駄な炭を抑えることがで来ます。温度の調整がしやすい一定の火力を保つことから、うちわで扇いだりして、微妙な火力の調整も可能となります。ほとんど爆ぜはありません!一般的な備長炭は急激に加熱した場合爆ぜますが、 ユーカリ植林炭の場合は木材繊維の交差がほとんど無いユーカリが原料としており、また木炭の密度が低いため、ほとんど爆ぜません。安全に使用いただけます。 

 

炭助の木炭のこだわり

 

【生産工程】

【品質】

 

【生産工程】

ユーカリの植林/伐採は、大部分を村の農民に委託しています。 炭窯は独自の大窯で2,000度以上の高温にも耐える構造に なっています。 原料の搬入から出炭まで約1週間から10日かかります。

 

【品質】

1,000度以上の温度で焼いています。炭化率は約90%、 熱量は 約7,500cal/g で日本の備長炭とほぼ同等です。 高温で焼いていますので無煙無臭です。 また、日本の備長炭は木材繊維の交差が大きいウバメガシを原料と しているために、しばしば爆ぜます。当社のユーカリ炭は、 木材繊維の交差がほとんど無いユーカリを原料としていますので、 ほとんど爆ぜません。

【生産者紹介】炭のことならバーンタオ

http://www.facebook.com/charcoal.baantao

|HOME |ユーカリ植林炭のご購入はこちら |ご利用案内 |送料・手数料について

8:05 2014/12/11

 

 

道具なしで超簡単!家庭菜園向けの籾殻燻炭(もみ殻くん炭)の作り方と ...

 

 

jiburi.com > ホーム > 青年海外協力隊 > 野菜栽培 - キャッシュ

 

2014年8月16日 - 家庭菜園で自家製の籾殻燻炭を使いたい人へ。 籾殻燻炭(もみ殻くん炭)とは. もみ殻 くん炭とは、もみ殻を炭化させた土壌改良資材である。 もみ殻燻炭はホームセンターや 農業資材店、JAなどで売っており、日本ではメジャーな農業資材だ。

 

 

燻炭の焼き方

www.aso.ne.jp/~kira/etc/kuntan.html

 - キャッシュ

 

HOME. 燻炭の焼き方. 我が家では秋になると燻炭(くんたん)を焼いています。 燻炭の 焼き方を書いてみます。 我流ですのでこれがベストかどうか解りません、あしからず。 燻 炭器はホームセンターから1,500円位で買ってきたものを使っています。 燻炭を焼く前に  ...

 

 

薫炭の作り方 - WAKWAK

park14.wakwak.com/~aozora_saien/kunntann.html - キャッシュ

薫炭の作り方. 道具無しで作る方法です。 薫炭ばかりは、写真が無いと判りずらいと 思いますので・・・・(^_^; 横着物の私ですが~~~撮りました!! 用意する物 籾殻 ( 籾糠とも言う) 稲藁 (結束済の物) 角スコ 水 ゴミ袋5~6個の場合 稲藁 7束使います。

 

 

くん炭の作り方 - 農事組合法人 高山農園

okomenotakayama.com/kuntan.html - キャッシュ

籾すり時に出たたくさんのモミを使って、くん炭を作る方法を写真で紹介します。燻炭の作り方 - 自然とのふれあい

www.ab.auone-net.jp/~flstc/details5001.html - キャッシュ

 

籾を焼く、ドラム缶燻炭機です。 着火して、約1時間で完成します。 今までは、田んぼの 中で焼いていましたが、旨く焼けずに、籾が残る為 このドラム缶を加工しました。 今では 、手放せない存在です。

冷やし菜園はじめました 籾殻燻炭の作り方

tomononekko.blog83.fc2.com/blog-entry-267.html

 - キャッシュ

 

籾殻燻炭の作り方. □□□ 籾殻燻炭 □□□ <籾殻燻炭製作講座> 黒畑 畑一面に 籾殻燻炭投入の図。 籾殻燻炭(もみがらくんたん)は籾殻を炭化した物でとても優秀な 土壌改良資材です。 土に鋤込むことで土の排水性・通気性を改善させる他、土を良くし て ...

 

 

籾殻薫炭の作り方 - 蝮屋敷 自給自足日記

 

 

mamushiyashiki.blog.fc2.com/blog-entry-88.html - キャッシュ

 

2014年5月2日 - これも先日の事とある事情で『籾殻薫炭(もみがらくんたん)』なる物が必要となり急遽 作ることにした。 籾殻薫炭を目にする機会はあっても作ったことがなかったので、同僚ら にレクチャーしてもらいながらの初籾殻薫炭の挑戦と相成りました。

 

 

籾殻燻炭作り | 工房ゼロ

 

 

kobozero.wordpress.com/くん炭作り/ - キャッシュ

 

2014年1月9日 - ドラム缶でも出来ると思いましたが、ドラム缶では燻炭の量が少ないので別の方法を 考えました。以下、作り方と焼き方です。 ******************* *******************. 1.地面に直径1.02m ...

 

 

自家製もみ殻くん炭(籾殻燻炭)の作り方 - やまむファーム

 

 

ymmfarm.com/diary/1481.html - キャッシュ

 

先日の米の収穫で出た「もみ殻」を使って「もみ殻くん炭」を作ってみたので、作り方を メモしておきます。 量が多すぎたこともあって、ほぼ2日掛かりましたが…

 

 

米貯蔵缶で籾殻薫炭 - ガットポンポコ

 

 

d.hatena.ne.jp/kobapan/20130305/1362475896 - キャッシュ

 

米貯蔵缶を改造して、籾殻燻炭作ってる。その作り方・使い方・反省点。 (籾殻燻炭 については、下のほうに書いたよ). 1. グラインダーで下っ側をカットして裏返す。 2. 米 貯蔵缶の中で焚付を燃やして、もみがら薫炭器を置く。籾殻を山盛りにする ...

 

 

 

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もみがらを活用しましょう! | honma-seisakusyo.co.jp

 

 

www.honma-seisakusyo.co.jp/

 

ホンマ製作所のクンタン器。安全にクンタンが作れます。

 

 

プロに頼んだようなサイトが完成 | goope.jp

 

 

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土壌改良に消臭資材にもみ殻薫炭 | hakumai.com

 

 

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稲藁 敷わら 籾殻 籾殻くん炭 | homepage3.nifty.com/tkumagai

 

 

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敷き藁(約5cmにカット) 長藁もみ殻 もみ殻くん炭 株式会社くまがい

7:53 2014/12/11

 

 

また、この度は、鹿児島東急インのご予約を賜り、重ねてお礼申し上げます。

ご予約確認書を添付資料にてお送り致します。

ご確認の程、宜しくお願い申し上げます。

滝田様のお越しをお待ち申し上げております。

*********************************************************

株式会社 東急ホテルズ 予約センター

清水

〒150-0043

東京都渋谷区道玄坂1丁目21番2号 新南平台東急ビル7階

 

フリーダイヤル 0120-21-5489

FAX     03-3780-3439

e-mail        tokyu.inn@tokyuhotels.co.jp

URL           http://www.tokyuhotels.co.jp/ja/index.html

*********************************************************

12/9/2014 8:00:21 PM

 

JTR会員のみなさま『環境税のない埼玉県、7分間でわかるその理由』のプロモーションビデオができあがりました。

 

是非ご覧ください。

 

http://youtu.be/TxtFSHXLDAo

 

 

http://www.jtr.gr.jp/015webtsusin/001202.html

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

JTR 日本税制改革協議会

事務局 丸山真留子

e-mail:maruko@jtr.gr.jp

http://www.jtr.gr.jp

〒107-0052 東京都港区赤坂1-3-15 第2中田ビル7階

TEL:03-5545-7280

FAX:03-5545-0931

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

17:15 2014/12/09


2014年12月13日 (土)

重税国家日本の奈落―金融ファシズムが国民を襲う・・国民が払う税金の総額は、実は「全公務員の人件費」だ・84頁・90頁・このことは何度でも念を押すべきだ。公務員から身分保障を奪い取るべきだ。・まで

引用


重税国家日本の奈落―金融ファシズムが国民を襲う単行本  –副島 隆彦   (著) 単行本: 284ページ出版社: 祥伝社 (2005・09)発売日: 2005・09


序章・・大増税を仕掛けてきた犯人・15頁・

今より「月額3万円の増税」に耐えられるのか・16頁・

ハゲタカ外資の日本での代理人とは・19頁・

アメリカ国民は減税の恩恵を受けている・22頁・

日本財界の「旧勝ち組」と「新勝ち組」・25頁・

それでもハゲタカは郵貯資金を狙っている・28頁・

日本の戦後保守勢力は壊されてゆく・30頁・

日本国内には600兆円の資金しか残っていない・32頁・

1章・納税者よ、反乱せよ!・35頁・

日本史に見る「戦争税」・36頁・

戦場に行かず、お金で済ませるのが戦争税だ・39頁・

「税制改悪」の9項目・42頁・

サラリーマンの「経費」認められなくなる・44頁・

「年収700万円で年間40万円の増税」の内訳・48頁・

なぜ専業主婦の「扶養控除」をなくそうとするのか・52頁・

「子供の教育費のための控除」もなくなってしまう・54頁・

「少子高齢化問題」は、本当は増税の理由ではない・56頁・

「消費税19%」は、なぜはじき出されたのか・58頁・

「財務省の御用学者」石弘光会長の正体・66頁・

記者会見でバレた、国家のたくらみ・70頁・

サラリーマンの「3割控除」まで召し上げられる・72頁・

国民は「税金一揆」を起こせ!・75頁・

「サラリーマン増税」と「消費税大幅値上げは」セットで行われるだろう・77頁・

2章・増税を強要する金融属国・日本の惨状・81頁・

「骨太改革」にも「増税」が隠されていた・82頁・


国民が払う税金の総額は、実は「全公務員の人件費」だ・84頁・平成26年12月11日 木曜日

小泉・・竹中の「骨太」改革は、前記の通り「公務員人件費の純減目標」を一応掲げている。国家・地方公務員ひっくるめて、減らす分を差し引いた正味の「減らし目標」を明確にするそうである。


85頁・


今、日本には1000万人の公務員・準公務員がいる。国家公務員は役110万人で、地方公務員が350万人。これ以外に各省庁が作って傘下に置いている特殊法人や公益法人があって、ここに準公務員が500万人ぐらいいる。

だから、全部で1千万人である。この1千万人が平均して3人家族だとすると合計3千万人になる。ということは、日本の総人口1億二千七百万人のうち、実に4人が1人が公務員でご飯を食べていることになる。

もっと書くと、この他に電力・ガス・水道など公的独占の公共事業会社がある。それらにも膨大な数の社員がいる。ここの社員も本当は半分公務員のようなものである。私のような私立大学の教師も、給与等は公務員に準拠した扱いになっている。だから、「純粋な公務員」と「半分は公務員のような人たち」を合計したら、いったい何千万人になるかわからない。ゾッする話である。

さらに言うと、この公務員1千万人に、一人当たり年間450万円払うとすると、合計45兆円である。これは日本の1年間の税収とぴったり同額である。だから大づかみに言えば、国民が払う税金の総額とは、「すべての公務員の人件費」のことなのだ。

これを本当は62頁で述べた「プライマリーバランス」(基礎的財政収支)と言うのである。


86頁・平成26年12月11日・

財務省と各省のトップたちは、自分たちのかわいい子分である公務員のことしか頭にないのである。一般国民のことなど何も考えない。自分たち公務員(お役人様)の生活が大事なのである。

だから各省から市役所の職員に至る、膨大な公務員を食べさせることばかり考えている。各省のトップたちは予算を財務省からもらってきて、自分達が食べることばかりを考えている。そのために各省に割り当てられた「売上ノルマ」も存在する。恐るべき役人根性である。

86頁・平成26年12月13日 土曜日・


公務員の数を本気で削減するために必要なこと・86頁・14/12/13 5時54分・

小泉改革は「民間でできることは民間で」と言って、各種の規制を撤廃することが何よりも善であり、真の改革だと思い込んでいる。そうやってアメリカ人に騙されたのだ。ゆがんだ改革のせいで日本国民はどんどん貧乏になっている。日本は衰退国家になっている。

そのくせ、公務員の数(国家の人件費)を減らすことは少しもできていない。市役所などの地方政府に、ものすごい数の余剰公務員がいる。夕方5時の市役所の前には、ゾロゾロとものすごい数の公務員が帰宅する姿が見られる。それを半分あるいは三分の一に減らすことを本気で断行しなければいけない。

88頁・しかし、それだけは誰もやろうとしない。人間自分たちだけはかわいいのだ。

構造改革でお題目のように「公務員の純減目標」と唱えてみても、どうせ公務員は減らせないだろう。私が驚いたのは、最近急に増えた「独立行政法人」である。本当は政府系の特殊法人のままのくせに、「自分たちは独立行政法人という純然たる民間企業の社員だ」と言う。

彼らは「自分たちは民営化したからもう民間企業だ」と言い張る。

それで私が彼らに向かって、「では、皆さんが掛けている年金は何ですか。厚生年金ですか」と聞くと、「いや、公務員共済年金です」。ほら見ろ。やっぱり実態は公務員じゃないか。

官僚というのはこういういやらしい抵抗をする。名前を変えただけのカメレオンのような実質公務員が大量にストックされている。


公務員のことを「公僕」(パブリック・サーヴァント)とか「公共の召使い」だというのは、戦後、GHQ(マッカーサー司令部)が日本に持ってきた概念だ。それまでは「官吏」と呼ばれていた。そして警察官でも何でも、官吏は威張っていた。国民に対して「オイ、コラ」と言っていた。


89頁・

威張りたいのには理由がある。それは彼らが国民の代表だからである。偉くて当然である。たとえば市役所の職員であって「私は楽ができるから公務員になった」と思っている下級公務員たちでも、法律とか形の上では「国民すべての代表」なのである。だから偉いのである。

だから、公務員であるならば、世の中の人々のために本当に一生懸命尽くすことが自分の生き甲斐であり、自分の仕事であるという本当にえらい人々であるべきだ。


ところが実際の公務員どもは、自分がなるべく過酷な仕事をしないで済むように、とか、首になる心配がないからとか身分保証があるからとかの動機で公務員になっている。国民のほうも、「公務員はいいな。仕事は楽だし、5時になったら帰れるし、首にならないし」という「利点3点セット」を知って認めている。だから公務員になりたがる若者が多い。これが大きな勘違いなのである。公務員は、人々のために死ぬ気で働くと決意していう人間以外はなってはいけない。そういう立派な人間(私利私欲ではない人)しか公務員になるべきではない。

世のため人のために死ぬほど働きたいという人間以外は公務員になるな。だから役所でドグロを巻いている公務員はすべて削減せよ。公務員というのは何も生産しないから国民の寄生虫(パラサイト)でしかないのだ。

90頁・このことは何度でも念を押すべきだ。公務員から身分保障を奪い取るべきだ。


だから私が主張するのは、1、公務員の数を今の半分、三分の一にする。2、その代わり現在のすべての福祉も半分にする3、だから税金も今の半分にする、ということである。福祉、福祉と福祉を神のように崇めるから、公務員に騙されるのだ。公務員の人件費・・税金を半分にするためには、行き過ぎた各種の福祉をやめなければならない。

90頁・1

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重税国家日本の奈落―金融ファシズムが国民を襲う単行本  –副島 隆彦   (著) 単行本: 284ページ出版社: 祥伝社 (2005・09)発売日: 2005・09

序章・・大増税を仕掛けてきた犯人・15頁・

今より「月額3万円の増税」に耐えられるのか・16頁・

ハゲタカ外資の日本での代理人とは・19頁・

アメリカ国民は減税の恩恵を受けている・22頁・

日本財界の「旧勝ち組」と「新勝ち組」・25頁・

それでもハゲタカは郵貯資金を狙っている・28頁・

日本の戦後保守勢力は壊されてゆく・30頁・

日本国内には600兆円の資金しか残っていない・32頁・

1章・納税者よ、反乱せよ!・35頁・

日本史に見る「戦争税」・36頁・

戦場に行かず、お金で済ませるのが戦争税だ・39頁・

「税制改悪」の9項目・42頁・

サラリーマンの「経費」認められなくなる・44頁・

「年収700万円で年間40万円の増税」の内訳・48頁・

なぜ専業主婦の「扶養控除」をなくそうとするのか・52頁・

「子供の教育費のための控除」もなくなってしまう・54頁・

「少子高齢化問題」は、本当は増税の理由ではない・56頁・

「消費税19%」は、なぜはじき出されたのか・58頁・

「財務省の御用学者」石弘光会長の正体・66頁・

記者会見でバレた、国家のたくらみ・70頁・

サラリーマンの「3割控除」まで召し上げられる・72頁・

国民は「税金一揆」を起こせ!・75頁・

「サラリーマン増税」と「消費税大幅値上げは」セットで行われるだろう・77頁・

2章・増税を強要する金融属国・日本の惨状・81頁・

「骨太改革」にも「増税」が隠されていた・82頁・

国民が払う税金の総額は、実は「全公務員の人件費」だ・84頁・平成26年12月11日 木曜日

小泉・・竹中の「骨太」改革は、前記の通り「公務員人件費の純減目標」を一応掲げている。国家・地方公務員ひっくるめて、減らす分を差し引いた正味の「減らし目標」を明確にするそうである。

90頁・14/12/19 6時11分・ここまでいれる

 

 

 

行き過ぎた福祉は停止すべきだ・90頁・平成26年12月20日 土曜日・

 

ここからは過激な言い方かも知れないが、寝たきり老人への過剰で無駄な医療は、もうこれからは停止すべきである。「人命尊重は人類史が生んだ絶対主義のスローガンだ」もいい加減にすべきだ。過剰な福祉思想は間違っている。このこと私は恐れずに書く。

ここ厚生省の官僚どもが付け込んで、老人たちを老人収容所病院で「生きる屍」にして自分たちの福祉利権にしている。少子高齢化に向けて福祉を実現するために増税をお願いするしかない、というもっともらしい理屈を言う。

本当の本当は、日本国民の福祉のために三つの大増税(消費税値上げと、老人資産家の相続税強化とサラリーマン大増税)が押し寄せるのではない。

91頁・

本当は、アメリカ帝国に無理やり貢がされるために、売国財務官僚たちが私たちのお金をむしり取るのである。

その根拠は、今や430兆円にも膨れ上がった日本の米国債買い(対アメリカ債券)である。

日本は、430兆円も米国債を買わされているのである。32頁で述べたが、日本国内にはすべてかき集めても、もう600兆円しか資金はないそれなのにアメリカ国債を430兆円も買わされているのだ。

こんな馬鹿な話があるか。怒れ日本国民よ。日本人の多くがこれほどの不景気でお金がなくて困っているのに、アメリカに流れ出している日本国民の金融資産が430兆円もあるのだ。そのほとんどは米国債(アメリカ財務省証券)の形になっている。米国債を買っていれば、現在年率で4・3%が付く。黙っていても4・3%の金利が付くのである。

ゼロ金利の・・日本では、1年ものの定期預金で金利は0・03%である。100万円を1年間預けてたったの300円の利息である。バカにするな。これが金利か。

ところがアメリカにしてみれば、「日本の余っている金を私たちが使ってやる。黙って差し出せ。4・3%も金利を払ってやっているのだから文句はないだろう。属国のくせに金満国家の日本人どもよ」ということなのである。日本は、政・官・財の指導者層がアメリカに脅されて、無理やり米国債をこんなにかわされている。

92頁・せめて半分の200兆円でも日本に持ち帰れれば、どれほど国民生活が潤うことか。財務官僚もサラリーマン大増税などという百姓いじめをしなくて済むのである。本当にそうなのだ。みんな黙っていて、この一番大きな真実を専門家たちが誰も書こうとはしない。

92頁・平成26年12月20日 土曜日・

4/12/19 6時11分・


2014年12月20日 (土)

日本は、430兆円も米国債を買わされているのである。32頁で述べたが、日本国内にはすべてかき集めても、もう600兆円しか資金はないそれなのにアメリカ国債を430兆円も買わされているのだ。

引用

重税国家日本の奈落―金融ファシズムが国民を襲う単行本  –副島 隆彦   (著) 単行本: 284ページ出版社: 祥伝社 (2005・09)発売日: 2005・09

序章・・大増税を仕掛けてきた犯人・15頁・

今より「月額3万円の増税」に耐えられるのか・16頁・

ハゲタカ外資の日本での代理人とは・19頁・

アメリカ国民は減税の恩恵を受けている・22頁・

日本財界の「旧勝ち組」と「新勝ち組」・25頁・

それでもハゲタカは郵貯資金を狙っている・28頁・

日本の戦後保守勢力は壊されてゆく・30頁・

日本国内には600兆円の資金しか残っていない・32頁・

1章・納税者よ、反乱せよ!・35頁・

日本史に見る「戦争税」・36頁・

戦場に行かず、お金で済ませるのが戦争税だ・39頁・

「税制改悪」の9項目・42頁・

サラリーマンの「経費」認められなくなる・44頁・

「年収700万円で年間40万円の増税」の内訳・48頁・

なぜ専業主婦の「扶養控除」をなくそうとするのか・52頁・

「子供の教育費のための控除」もなくなってしまう・54頁・

「少子高齢化問題」は、本当は増税の理由ではない・56頁・

「消費税19%」は、なぜはじき出されたのか・58頁・

「財務省の御用学者」石弘光会長の正体・66頁・

記者会見でバレた、国家のたくらみ・70頁・

サラリーマンの「3割控除」まで召し上げられる・72頁・

国民は「税金一揆」を起こせ!・75頁・

「サラリーマン増税」と「消費税大幅値上げは」セットで行われるだろう・77頁・

2章・増税を強要する金融属国・日本の惨状・81頁・

「骨太改革」にも「増税」が隠されていた・82頁・

国民が払う税金の総額は、実は「全公務員の人件費」だ・84頁・平成26年12月11日 木曜日


http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/12/post-b96a.html


小泉・・竹中の「骨太」改革は、前記の通り「公務員人件費の純減目標」を一応掲げている。国家・地方公務員ひっくるめて、減らす分を差し引いた正味の「減らし目標」を明確にするそうである。

90頁・14/12/19 6時11分・ここまでいれる

 


行き過ぎた福祉は停止すべきだ・90頁・平成26年12月20日 土曜日・


ここからは過激な言い方かも知れないが、寝たきり老人への過剰で無駄な医療は、もうこれからは停止すべきである。「人命尊重は人類史が生んだ絶対主義のスローガンだ」もいい加減にすべきだ。過剰な福祉思想は間違っている。このこと私は恐れずに書く。

ここ厚生省の官僚どもが付け込んで、老人たちを老人収容所病院で「生きる屍」にして自分たちの福祉利権にしている。少子高齢化に向けて福祉を実現するために増税をお願いするしかない、というもっともらしい理屈を言う。

本当の本当は、日本国民の福祉のために三つの大増税(消費税値上げと、老人資産家の相続税強化とサラリーマン大増税)が押し寄せるのではない。

91頁・

本当は、アメリカ帝国に無理やり貢がされるために、売国財務官僚たちが私たちのお金をむしり取るのである。

その根拠は、今や430兆円にも膨れ上がった日本の米国債買い(対アメリカ債券)である。

日本は、430兆円も米国債を買わされているのである。32頁で述べたが、日本国内にはすべてかき集めても、もう600兆円しか資金はないそれなのにアメリカ国債を430兆円も買わされているのだ。

こんな馬鹿な話があるか。怒れ日本国民よ。日本人の多くがこれほどの不景気でお金がなくて困っているのに、アメリカに流れ出している日本国民の金融資産が430兆円もあるのだ。そのほとんどは米国債(アメリカ財務省証券)の形になっている。米国債を買っていれば、現在年率で4・3%が付く。黙っていても4・3%の金利が付くのである。

ゼロ金利の・・日本では、1年ものの定期預金で金利は0・03%である。100万円を1年間預けてたったの300円の利息である。バカにするな。これが金利か。

ところがアメリカにしてみれば、「日本の余っている金を私たちが使ってやる。黙って差し出せ。4・3%も金利を払ってやっているのだから文句はないだろう。属国のくせに金満国家の日本人どもよ」ということなのである。日本は、政・官・財の指導者層がアメリカに脅されて、無理やり米国債をこんなにかわされている。

92頁・せめて半分の200兆円でも日本に持ち帰れれば、どれほど国民生活が潤うことか。財務官僚もサラリーマン大増税などという百姓いじめをしなくて済むのである。本当にそうなのだ。みんな黙っていて、この一番大きな真実を専門家たちが誰も書こうとはしない。

92頁・平成26年12月20日 土曜日・


2014年12月30日 (火)

アドレスデーター・2014・12・30・

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第1042号 実現可能な25%運動が日本を救う 2014/12/27 13:19 配信の記事       「植草一秀の『知られざる真実』」                  2014/12/27         実現可能な25%運動が日本を救う

第1042号暗い話題の多かった2014年の日本政治に、大きなクリスマスプレゼントが届けられた。

参議院議員山本太郎氏が生活の党に合流し、「生活の党と山本太郎となかまたち」

に党名が変更された。生活の党は政党要件を欠く状況に陥っていたが、山本氏の合流で政党要件をクリアすることになった。

 

生活の党に所属していた鈴木克昌氏と小宮山泰子氏は総選挙前に民主党に移籍して比例代表で復活当選を果たしている。

 

太田和美氏は維新の党で比例代表復活当選を果たしている。

 

「同志」が党籍を変えて議席を守ったのである。

 

生活の党が政党要件をクリアしたことを歓迎する。年末がデッドラインであったから、政党要件を満たす方向での調整が当然進められたわけだが、その調整が山本太郎氏の合流で着地した。

 

山本氏は、原発、憲法、消費税、TPP、基地、格差の六大問題において、安倍政権の基本政策に反対の主張を明確に示している。この山本氏が生活の党に合流したことの意味が大きい。

私は、拙著『日本の真実』(飛鳥新社)

http://goo.gl/8hNVAo

において、結論として下記の主張を示した。

拙著の副題は、「安倍政権に不安を感じる人のための十一章」である。

十一章のタイトルは、

第一章 日本の支配者

第二章 戦後非民主化

第三章 小鳩の春

第四章 尖閣の罠

第五章 「フクシマの嘘」

第六章 日本を飲み込むTPP

第七章 成長戦略の正体

第八章 財務省の謀略

第九章 「あべさまのNHK」

第十章 絶望の警察、検察、裁判所

第十一章 さまよえる群集

結論として示したことは、日本政治の基本方向を、「戦争と弱肉強食」の方向に定めるのか、それとも、「平和と共生」の方向に定めるのかを、日本の主権者が選択するべきこと。

 

私の主張はもちろん、「平和と共生」の方向を選択するべきというものであるが、その方法として、「25%運動」を提唱した。同書第十一章「さまよえる群集」の末尾部分を転載する。

「原発ゼロ、TPP不参加、集団的自衛権行使容認反対、消費税増税阻止、沖縄基地建設阻止で共闘できる政治勢力が結集して、次の総選挙に備えなければならない。

基本理念は「平和と共生」である。「戦争と弱肉強食」に対する「平和と共生」の政治勢力が正面から対峙し、最終的に主権者が判断して選択する。これを日本政治、日本の民主主義の原点にしなければならない。リベラル勢力の結集が求められている。

現有の議席数にだけ目を奪われれば、希望を見失ってしまうが、政治の基本に置かれるべき政策、思想・哲学を見つめるなら、状況の大転換が生じ得ることに、希望を失う必要はない。

圧倒的な議席数を確保する自公の政権与党であるが、何度も繰り返すように、選挙で投票した有権者は、全体の4分の1に過ぎない。この勢力を結集できれば、いつでも大逆転は発生し得る。国民の過半数を結集するのは困難だろうが、国民の25%を結集することは不可能な目標ではないはずである。筆者はこれを「25%運動」と呼ぶこととする。

 

主権者である市民が、この政治運動を主導することが必要になる。「主権者フォーラム」を創設し、政治勢力の大同団結を誘導する。こうした戦略が求められている。」政界再編の核は民主でも維新でもない。原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差の六大問題で安倍政権に対峙する主権者勢力を結集する「主権者の党」が軸にならなければならない。「生活の党」がこの方向に軸足を定める方針が明示されたことの意味が重大であり重要なのだ。

上記拙著第一章「日本の支配者」第4節「支配の技法」に次のように書いた。

「第3は、選挙妨害である。主権者が主権者としての権利を行使する行為である選挙への参加を妨害するのだ。

分かりやい例は選挙の投票率を引き下げる工作である。最近の選挙では、投票率が5割程度しかない。

自公の政権与党勢力は、投票した有権者の約半分の票しか得ていない。つまり全有権者のわずか4分の1の投票で国会の多数議席がもたらされている。4分の1の国民の支持で日本政治を支配するためには、できるだけ多くの国民に選挙を棄権してもらうことが必要になる。

人々が選挙を棄権するように仕向ける策謀を、既得権による、日本政治を支配するための第3の技法として提示する。」今回の総選挙においても、この記述はまさに正鵠を射るものだった。投票率は52.66%。

比例代表選での自民、公明の得票率は33.1%と13.7%で両者の合計は46.8%だった。

全有権者のなかで自公両党に投票した者の比率は24.7%である。この24.7%の投票で、衆議院475議席のうちの68%に該当する325議席が自公によって占有された。

全有権者の4分の1の意思で日本政治が支配されてしまっている。「民意と国会議席のねじれ」が極めて深刻な事態を引き起こしている。

国民の大多数が自公政権を支持しており、国会の大多数の議席が自公勢力によって占有されているのなら、何の問題もない。

 

しかし、現実は違う。恐らく、国民の多数は自公政権の方針を支持していないのである。にもかかわらず、自公が国会議席の多数を支配してしまっていることが問題なのだ。この状況を打破するためには、戦術的な対応が必要なのだ。「戦術的」という意味は、現行の選挙制度を踏まえた「選挙戦術」が必要ということだ。

具体的に言えば、全有権者の25%の人々が大同団結して、衆議院総選挙の小選挙区に対応することである。

これをやっているのがほかでもない。自公なのだ。

自公は全有権者の25%が結束して、衆議院総選挙の295の小選挙区に対応している。

そして、231の小選挙区で勝利した。その結果として、衆議院の圧倒的多数議席を占有したのである。したがって、安倍政権に対峙する有権者=主権者が、全体の25%でまとまって対決すれば、自公とがっぷり四つの闘いを展開できるのだ。

全有権者の50%を束ねる政治運動は実現が難しいだろう。しかし、25%が結束する政治運動なら、実現可能である。この「25%運動」を展開する必要がある。12月12日に大阪で記者会見を行った。「ストップ安倍政権を実現する国民会議」の声明を発表する記者会見である。

そして、この会議の検討会議が12月19日、東京で開催された。新たに合意が形成されたことは、原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差の六大問題で安倍政権の政策方針に反対する政治運動を広く国民運動に発展させることであった。その核心的提案は、「組織を作らず運動を展開すること」である。誰が代表を務める、誰が世話人になる、といった組織に対応を取らずに、理念、主張、方針に賛同する主権者を広く募り、この理念、主張、方針に賛同する主権者を拡大してゆくことを目指すというものだ。

 

ガンディーがインドで展開した「非暴力・非服従」の運動を想起させる主権者全体の運動である。この運動を主権者全体に広げてゆく。

そして、来る国政選挙において、この主権者勢力が国会過半数議席を確保することを目指すのである。

恐らく、その際には、主権者政党と共産党の盤石の選挙協力を実施することが必要不可欠になる。

自民と公明が盤石の選挙協力を実施している以上、安倍政権の政策方針に反対する主権者勢力が盤石の選挙協力体制を構築しなければ、自公勢力を打破することが難しいからである。

民主党が代表選を実施するが、第二自公、第二自民党の色の濃い政治勢力は、主権者政治勢力の核にはなり得ない。民主党はできるだけ早く、自公補完組と主権者勢力に分裂するべきである。主権者にとって大事なことは、原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差の問題で安倍政権と真正面から対峙する政治勢力に政権を委ねることなのだ。

いまの、民主や維新は、この要請に応えられる存在ではない。この意味で、山本太郎氏が生活の党に合流したことが持つ意味は極めて重大であり重要である。山本太郎氏には失礼な言い方になるかも知れないが、「アリの一穴」である。ここから、安倍晋三独裁政権の瓦解が始動することになるだろう。

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8:59 2014/12/29

 

 

第1043号 砂上の楼閣安倍政権打倒に向けての戦術プラン

 「植草一秀の『知られざる真実』」  2014/12/28

砂上の楼閣安倍政権打倒に向けての戦術プラン  第1043号

12月26日、11月鉱工業生産統計速報値が発表された。鉱工業生産指数は季節調整後前月比 -0.6%の減少を示した。

鉱工業製品在庫率指数は 前月比4.0ポイント上昇の 116.8を記録した。

11月に発表された予測指数では、12月の生産は季節調整後前月比 +2.3%の伸びを記録することとされていたから、予測指数に対して、大幅下方修正の統計数値発表となった。

 

この統計が示していることは、日本経済が、完全に景気後退局面にあることだ。

 

景気の循環変動を把握するうえで、最も有用な経済指標は、

 

鉱工業製品在庫率指数

 

の推移である。

 

景気循環の姿は、鉱工業製品在庫率指数の推移にくっきりと表れる。

 

鉱工業製品在庫率指数は、

 

景気拡大局面で低下し、

 

景気後退局面で上昇する。

 

 

 

鉱工業製品在庫率指数の推移を示すグラフを見ると、経済の循環変動が手に取るように分かる。

 

2008年の初めから2009年の初めにかけて、日本経済は急落した。

 

サブプライム金融危機不況が世界経済を襲ったのだ。

 

米国の投資銀行であるリーマンブラザーズ社が破綻したのが2008年9月15日。

 

リーマンショックが世界の金融市場を震撼させた。

 

日本では2008年末に、東京日比谷公園に年越し派遣村が設営された。

 

サブプライム金融危機大不況で、製造業が生産活動を急激に縮小し、派遣労働者が解雇されて、寒空の下に放り出されたのである。

 

鉱工業製品在庫率指数のグラフは、この大不況の進行を鮮明に描き出している。

 

 

 

2012年4月から2012年11月にかけて、不況が日本経済を覆った。

 

野田佳彦政権による財政再建原理主義不況である。

 

「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」

 

と絶叫していた野田佳彦氏が、

 

「シロアリを退治しないで消費税をあげる」ことを決めた。

 

野田佳彦氏と菅直人氏は、日本政治を破壊したA級戦犯である。

 

二人とも、自分の利益のために、魂を財務省に売った人物である。

 

自分が総理大臣になるために、主権者との約束を踏みにじって消費税増税に突き進んだ。

 

そして、この愚行が、日本政治刷新の芽を破壊し尽くす主因になったのである。

 

いずれにせよ、鉱工業製品在庫率指数のグラフは、野田佳彦財政再建原理主義不況の現実を鮮明に示している。

 

 

 

そして、2014年の日本経済。

 

安倍晋三氏による消費税増税実施により、日本経済は再び景気後退局面に突き落とされた。

 

私が『日本経済撃墜』(ビジネス社)

 

http://goo.gl/lgZ9ky

 

で警告した「日本経済撃墜」が現実のものになった。

 

2014年の日本経済は景気後退局面にあるのだ。

 

これが真実である。

 

しかし、日本の腐敗御用マスメディアは、12月の総選挙に際して、事実無根の大本営報道を展開し続けた。

 

「アベノミクスで日本経済は改善傾向にある」

 

との虚偽報道が展開され続けたのである。

 

先の大戦で大本営が、日本軍の連戦連勝を喧伝し続けたのと、まったく同じ図式が展開され続けた。

 

拙著『日本の奈落』(ビジネス社)

 

http://goo.gl/48NaoQ

 

で、2015年の日本経済を読み抜くポイントを指摘した。

 

アマゾンが、拙著に対する販売妨害行動を続けているのは、恐らく安倍政権の意向を反映したものであると思われる。

 

紀伊國屋ウェブショップでは販売が行われているので、ぜひご参照賜りたい。

 

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784828417752

 

安倍政権がどの部分を国民に読ませたくないのか、本書から探り出していいただきたい。

 

また、

 

12月22日発行の「金利・為替・株価特報」第219号

 

http://www.uekusa-tri.co.jp/report/

 

に、年明け後の金融市場動向についての分析を提示した。新年に幸運を呼び込むための秘訣も盛り込まれているので、ぜひご参考にしていただきたいと思う。

 

 

 

日本が消費税大増税不況に突入しているにもかかわらず、日本の腐敗したマスメディアは、

 

「アベノミクス」

 

を絶賛する自民党支援報道を展開し続けた。

 

日本経済新聞などは、2014年4月の消費税増税実施に向けて、

 

「消費税増税の影響軽微」

 

という大キャンペーンを展開し続けた。

 

新聞名を

 

「日本経罪新聞」

 

に変更した方が良いと思う。

 

朝日新聞の吉田証言報道が攻撃されてきたが、

 

日本経済新聞の「消費税増税の影響軽微」報道は、

 

ほとんど攻撃に晒されていない。

 

社長が辞任して責任を明らかにするべき内容である。

 

 

 

アベノミクスで円安と株高が進行したのは2013年前半のことで、もう2年近くも前のことだ。

 

1991年に日本経済はバブル崩壊不況に突入していた。

 

私はバブル崩壊不況の深刻な影響を警告し続けたが、当時の宮澤政権が景気対策に踏み出したのは、なんと1992年8月のことだった。

 

マスメディアでもバブル崩壊の影響の深刻さを指摘する者は存在しなかった。

 

この初期対応のまずさが、その後の日本経済の

 

「失われた10年」

 

「失われた20年」

 

をもたらす主因になった。

 

要するに、この国の病巣の重大な一部は、日本のマスメディアの腐敗にある。

 

安倍首相は政治記者との会食を重ねて、メディアとの癒着を強化する。

 

メディアの側はメディアとしての矜持など忘れて、自ら率先して茶坊主に成り下がる。

 

矜持を失った堕落メディア、堕落言論人が日本を腐臭の立ち込める国にしているのである。

 

 

 

事態を打開するには、国民が目を醒ます必要がある。

 

国民が腐敗メディアの本質を見抜けずに、腐敗メディアに誘導されるまま、権力迎合の行動を示すなら、政権もろとも、この国は暗黒の海に沈んでゆくことになるだろう。

 

沈みかかった船の上で、権力と腐敗メディアと無自覚国民が宴を繰り広げるまま、日本丸が沈没することを回避する必要がある。

 

日本を救う道は残されている。

 

実は方法はかなりはっきりしているのだ。

 

問題は、それを実行できるかどうかだ。

 

「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も

 

成らぬは 人の 為さぬなりけり」

 

そして、

 

「命もいらず 名もいらず、

 

官位も金もいらぬ人は

 

始末に困るものなり

 

この始末に困る人ならでは

 

艱難を共にして国家の大業は為し得られぬなり」

 

の言葉を胸に刻む必要がある。

 

 

 

安倍政権は砂上の楼閣である。

 

衆議院の楼閣は325議席と、立派に見えるが、その基盤は驚くほどに脆弱である。

 

24.7%の民意にしか支えられていない。

 

24.7%の民意にしか支えられていないが、295ある小選挙区に、この24.7%の民意が結託して選挙に臨んだ。

 

その結果、295の選挙区で231の議席を獲得した。

 

この結果として、325議席の立派な楼閣が作り出されたのである。

 

安倍政権の政治に反対の意思を持つ主権者が、24.8%団結すれば、事態を転覆できる。

 

簡単ではないが、絶対不可能な目標ではない。

 

主権者の25%が結束すれば、日本政治を刷新できるのだ。

 

大事なことは、基本路線である。

 

基本路線で一致できる者が結束する。

 

これが大事だ。

 

 

 

基本路線で核心になるテーマは、

 

原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差

 

の六大問題である。

 

この六大問題に関して、安倍政権の基本路線に反対である主権者が多数存在するのだ。

 

この多数存在する主権者が大同団結することが必要なのだ。

 

既得権益が、日本の第二政治勢力に仕立て上げようとしている

 

民主と維新は

 

この基本に噛み合わない。

 

民主と維新は、

 

原発、憲法、消費税、TPP、基地、格差

 

の六大問題の基本路線において、

 

自公政権に極めて近いのだ。

 

自公と第二自公によって日本政治を支配されること以上の暗黒はない。

 

自公の基本路線と正面から対決する第二政治勢力を構築することが必要なのだ。

 

この事実を踏まえるなら、主権者勢力は共産党と協議して、主権者勢力と共産党による選挙協力体制を構築することが必要不可欠だ。

 

共産党も基本政策路線で同調できる政治勢力であれば、選挙協力を拒むことができなくなるだろう。

 

 

 

安倍政権の基本政策に反対する主権者が25%連帯する。

 

そして、この25%の主権者が総選挙の295選挙区で、ただ一人の統一候補を擁立するのである。

 

この具体的プランを着実に実行できれば、必ず日本政治を刷新できる。

 

為せば成る、成らぬは人の 為さぬなりけり

 

である。

 

9:00 2014/12/29

 

 

 

 

読者日記──マスコミ同時代史 2014年12月23日号(総選挙特集)

【アベノミクスの対案とは?】

 執筆 田中良太(売れないもの書き 元毎日新聞記者)

 E-mail gebata@nifty.com

  朝日が16日付朝刊1面に連載「安倍政治 その先に」(上)を掲載した。「富の再分配、知恵絞る時」という見出しで、書き出しは以下の文章だ。< 大勝ではあるが、熱も風もなかった。それはそうだろう。与党にとっては、相手の

いない不戦勝のような選挙だった。少なくとも経済政策については。強力な金融緩和で、日本経済はまがりなりにも安定へ向かった。失業率の低下が、その象徴だろう。野党第1党の民主党は、安倍政権の経済政策への批判を強めたが、では代わりにどうするかが見えにくかった。>

 首相・安倍晋三は「アベノミクス それしかない」と絶叫し、野党各党には「対抗する政策」がなかったということだろう。マスコミ論調に共通した見方で、すなわちこれがいまの日本の「空気」である。これに反発すると「KY=空気が読めない」と軽蔑される。

 私は「逆KY=空気を読むだけ」の人間たちこそ、軽蔑に値すると考えている。テレビのニュースショーに出演し、エラそうにしゃべりまくっている人物はほとんどがその逆KYである。元新聞記者も多いが、テレビ芸人に堕してしまっている。落語家のように芸を売りものにするわけではない。しかも自分の考えを持たず、マスコミがつくり上げている日本の「空気」に同調するだけ。サイテーの人物たちだ。

 紹介した朝日の記事「安倍政治 その先に」(上)は、その「逆KY(空気を読むだけ)」に近いと思う。経済に話題を戻すと、「崩壊」の危機に陥っているのは、日本経済だけではない。米国でもEU(欧州連合)でも、さらにはロシアでも中国でも、経済は低迷し、危機的状況にあるのだ。米大統領ニクソンがドルの兌換停止など「ドル防衛策」を発表してブレトン・ウッズ体制が崩壊したのは1971年8月だった。以後短期間のスミソニアン体制(管理変動相場制)を経て、73年2月には、通貨の交換レートは、外為市場の相場によって日々変動することになった。通貨は互いに売買される「商品」になってしまった。通貨は商品の価値を示す尺度であったはずだ。通貨の中の通貨が金貨であり、資本主義経済はほんらい、金本位制によって発展した。金本位制の下で各国の通貨(円、ドル、ポンド、マルク等)は、各国通貨当局が決めたレートで、金に変えることができた。すなわち各国の通貨は、金と交換できる兌換通貨だった。しかし1929年の世界大恐慌で、多くの通貨は金と交換できない不換通貨となった。日本の円も同じことで、昭和初期には、円を兌換通貨に復活させる「金解禁」が大きな政治課題となった。

 第2次大戦語の国際通貨システムは「ブレトン・ウッズ体制」となった。最強の通貨、米国のドルは、他国の通貨当局に要求された場合に限り、金との交換に応じることにした。他国の通貨当局にとっては、ドルを保有することは金保有と同じ意味を持つことになっ。ブレトンウッズ体制は「疑似金本位制」として機能したのだった。ブレトンウッズ体制とその亜流にすぎないスミソニアン体制の崩壊によって、国際通貨システムは「本位通貨なき時代」に入った。もはや16年も以前になる1998年11月8日付日経新聞朝刊掲載の「中外時評」は(「まだ続く『71年無体制』──市場化と情報化が相乗」というタイトルだった。「本位通貨なき時代」を「無体制」と呼んだのである。金本位制、スミソニアン体制など、本位通貨を基本とする「体制」がないから「無体制」という新造語をひねり出したのだろう。各国の通貨は外為市場で取り引きされる商品となった。「価値の尺度」だったはずの通貨は、最大の商品となったのである。

 さらにコンピュータ時代が加わる。さまざまな市況の数値に対する判断基準をコンピューターに組み込んでおく。データをインプットしたとき、コンピューターは瞬時に「売り」「買い」などの行動をアウトプットしてくる。取り引きの規模さえ打ち込んでおけば、何億円でも、何兆円でも瞬時にして取り引きする。前記の「中外時評」は、< 情報化した金融市場は、実需の裏打ちのない取引を急膨張させてきた。世界の外為市場の1日の取引高は、1兆ドルを軽く上回る。世界の年間貿易総額約5兆5千億ドルを3、4日でこなしてしまう規模である。>と書いた。 経済学者宮崎義一(故人)は著書「ドルと円」(岩波新書、88年9月)「複合不況」(中公新書、92年6月)などで、当時の世界経済を動かす力が「物とサービスの貿易ではなく、資本移動に変わった」と指摘している。宮崎によると1986年3月、はじめて東京、ロンドン、ニューヨークの各外為市場で1日あたりの取引額の同時調査が行われたが、それをもとに年間の通貨の取引額を推計した数字は、世界の年間貿易総額の16倍以上だったという。

 週刊誌「アエラ」は07年8月13日号で「円高・株安の本当の主犯 米国発サブプライムショック」と題するレポートを掲載した。その書き出しは、以下のとおりである。<もはや「兆」を超え、「京」の単位に達する。為替に特化したヘッジファンドの動かすマネーである。ジョージ・ソロスが名を馳せた1990年代、彼らの資金量は、せいぜい10兆円程度だったと見られている。だが、いまやそれが120兆円を超えると推定される。空恐ろしいのは、彼らがこれを元手に借り入れをし、運用する規模を20~30倍に膨らませていることだ。したがって動くマネーは数千兆円から京円サイズになる。

 背筋が寒くなるのは、規模だけではない。その回転スピードが尋常ではないのだ。コ

ンピューターネットワークの発展は世界中の資金移動を容易にさせ、彼らの売買は年間

数百回転にもなり、出来高も京単位だ。邦銀の為替ディーラーでさえ年数十回といわれ

るので、その動きの速さは驚異的だ。>

 この時期、宮崎がやったように、通貨売買総額と年間貿易総額を比較するなら、少な

くとも100倍程度になっていたはずだ。それは間違いで、千倍・万倍の単位になって

いるかもしれない。

 いずれにせよ、本位通貨なき時代の経済運営について、きちんとした理論などない。

各国の金融当局・財政当局が、経済の現実に対応する金融・財政政策を手探りで実行し

ているだけなのである。

 アベノミクスの対案というべき経済・財政政策はない。本位通貨なき時代の経済は、

極めて危険なもので、好況など望めない。「崩壊」を防止するだけが可能なことだ。ア

ベノミクスは、巨大企業に対して、調達コスト=ゼロに近い巨額資金を提供することに

よって、株価など景気判断の指標とされる数値を上昇させているだけだ。巨大企業はそ

の資金を手にして、株・債権・外為などの市場でマネーゲームをやり、利益を上げてい

るだけだ。

 その資金提供の見返りに、日銀は保有する日本国債をどんどん増やし続けている。諸

外国の機関投資家たちが、「日本は国の借金を支払う意思を持っていない」と判断し、

日本国債売却という相場行動に出れば、いますぐにでも、日銀発行の通貨である円は信

任を失い、紙切れ同然になってしまう。

 つまり目先の数値を好転させているだけで、通貨・円の信任をどんどん低落させてい

るのが「アベノミクス」の金融政策なのである。「アベノミクスで経済が良くなってい

る」と安倍が言うのは、あまりにひどい手前勝手な経済認識なのである。

 選挙戦の中で民主党などが主張したのは、以上の「アベノミクスの嘘」論に近いもの

だった。「対案の主張がなかった」ことを非とする朝日記事の主張の方が、はるかに浅

薄なものだ。

  ×  ×  ×

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16:46 2014/12/25

 

第1040号 民主党を破壊した権力亡者が代表選出馬?

 

発行者:植草一秀(政治経済学者) 価格:540円/月(税込)

 

 

 

 

2014/12/25 03:30 配信の記事

 

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「植草一秀の『知られざる真実』」20141225民主党を破壊した権力亡者が代表選出馬?  第1040号

民主党の海江田万里氏が総選挙で落選し、民主党代表を辞任した。民主党は年明けに新しい代表を選出する。しかし、この党に対する主権者の期待は冷め切っている。2009年に政権交代を実現し、日本政治が変革するとの期待が日本中に広がった。このとき、最大の警戒をもって状況を見つめたのが日本の既得権益である。

日本の既得権益とは、米国・官僚・大資本のトライアングルだ。別名は、ハゲタカ・シロアリ・ハイエナである。

攻撃の対象とされたのは、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏だった。

 

小沢一郎氏に対しては、西松事件、陸山会事件という、戦後最悪の政治謀略事件が捏造された。

 

鳩山由紀夫氏に対しては個人献金をめぐるスキャンダルが掘り起こされ、徹底的な人物破壊工作を展開された。

 

そして、もうひとつ見落とせないことは、政権交代の最大の功労者である小沢氏と鳩山氏が人為的に分断されたことだ。

 

 

 

鳩山政権は沖縄の普天間移設問題でトラップにかけられた。

 

鳩山首相が普天間問題で追い落とされる原因を創作したのは、民主党内の隠れ既得権益派勢力だった。

 

具体的には、沖縄基地問題を担当した、

 

岡田克也外相、前原誠司沖縄担当相、北澤俊美防衛相

 

の三名が、鳩山首相に対して忠誠を誓わず、横田政府=米国の僕(しもべ)として動いたのである。

 

このために、鳩山首相が追求した普天間基地の県外・国外移設方針が座礁した。

 

そして、もうひとつ、2009年の政権交代が破壊された最大の理由のひとつは、小沢一郎氏が謀略によって人物破壊されたことだ。

 

2009年3月3日に勃発した西松事件で、小沢一郎氏は不当な追及を受けた。

 

民主党は一致結束して、検察による小沢民主党攻撃に立ち向かう必要があったが、民主党の一部の人間は後ろから小沢一郎氏に対して弾を撃ったのである。

 

その悪徳民主党議員が、

 

岡田克也、前原誠司、玄葉光一郎、枝野幸男、安住淳

 

などのメンバーである。

 

 

 

そして、政権交代を実現した民主党の存立基盤が完全に粉砕される原因になったのが、公約破棄の消費税増税方針提示だった。

 

この背徳の政策運営が、民主党に対する期待を絶望と怒りに変えた。

 

その戦犯が、

 

渡部恒三、藤井裕久、仙谷由人、菅直人、岡田克也、野田佳彦、前原誠司、枝野幸男、安住淳、玄葉光一郎

 

の悪徳10人衆である。

 

民主党は

 

「シロアリを退治して天下り機関を排して天下りを根絶する。

 

そこから始めなければ、消費税を上げるのはおかしい」

 

ことを公約に掲げて2009年総選挙に臨んだ。

 

その民主党がシロアリを退治しないまま、消費税増税に突き進んだのである。

 

だから、民主党は主権者から見放された。

 

 

 

民主党を破壊した戦犯が民主党代表選に出馬するのだという。

 

要するに、権力亡者なのだ。

 

権力亡者をトップに据えて、民主党が一刻も早くに消滅することを念願する。

 

そのためには、悪徳10人衆が新代表に就任するのが望ましいのではないか。

 

メディアは、民主党が完全な対米隷属政党に変質することを望み、その方向に誘導しようとしている。

 

これが日本の支配者である米国の意向でもある。

 

日本政治再生のグランドデザインを描く際に、焦点になるのは民主党の今後である。

 

民主党が維新などと合流して、第二自民党を形成するなら、日本政治再生の可能性はほぼ消滅する。

 

いま求められていることは、自公政権に対峙する、本格的な主権者政党の樹立である。

 

原発、憲法、消費税、TPP、沖縄基地、格差

 

の問題について、安倍政権に対して真っ向勝負をする主権者政党を樹立することが必要なのだ。

 

日本政治を破壊した民主党悪徳10人衆は、民主党解体とともに消滅してもらいたいと思う。

 

民主と維新の一部、生活、社民などが連携して、主権者の党を創設するべきだ。

 

日本政治を破壊した民主党悪徳10人衆がいまだに大きな顔をして権力欲を剥き出しにしている民主党の現状に、未来はまったく存在しない。

 

日本の主権者は民主党代表選を褪めた目で見つめるべきである。

 

 

 

歴史にifは意味を持たないが、民主党が2009年の政権交代実現を大切に育てたなら、日本の歴史は異なるものになったはずだ。

 

繰り返すが、政権交代の大業を破壊し尽くした主体は、民主党の内部に潜んでいたのである。

 

それが、悪徳10人衆である。

 

民主党がいまだに、この負の遺産を引きずっているために、日本政治の未来が開けないのだ。

 

直接的に最大の汚点を残したのは、民主党が財務省の軍門に下ったことだ。

 

その主犯は菅直人氏と野田佳彦氏だ、

 

裏から誘導したのは藤井裕久氏である。

 

菅直人氏も野田佳彦氏も、私の主張の影響を受けたのだと思う。

 

シロアリ退治、官僚の天下り利権根絶の主張を強調していた。

 

ところが、よりによって、この二人が、変節して消費税増税に突き進んだのである。

 

要するに、財務省による利益誘導に完全に乗せられたのである。

 

二人とも、何よりも優先したことは、自分の出世、名誉欲、権力欲である。

 

財務省から、

 

「消費税増税推進と引き換えに、首相ポスト獲得への全面協力」

 

のオファーを受けて、いともたやすく、変節を遂げたのであると思われる。

 

 

 

この変節が日本政治を破壊したのである。

 

菅直人氏は2010年7月参院選で消費税増税を打ち出して惨敗した。

 

直ちに総理の職を辞する必要があった。

 

なぜなら、菅氏は参院選が菅政権に対する信任投票になると明言していたからだ。

 

参院選惨敗は菅直人政権不信任の意味を持った。この時点で総理の職を辞する必要があったが、なんと、1年間も総理の椅子にしがみついた。

 

自分の権力欲、出世欲だけで政治家稼業を営んでいるのだ。

 

野田佳彦氏はなおひどい。

 

2009年8月15日の大阪街頭での「シロアリ演説」がネット上に流布されて、それでも総理の椅子にしがみついて、消費税増税に突き進んだ。

 

それほどまでに厚顔無恥なのである。

 

野田氏は鳩山政権発足時に無役だったが、財務省OBの藤井裕久氏が野田氏を財務副大臣に引き上げた。

 

これを契機に、野田佳彦氏は完全に財務省に取り込まれた。

 

自分自身の利害得失で、主権者との約束を放り出したのである。

 

財務省の支援なくして野田政権の誕生はなかった。

 

要するに、官僚の前に膝を屈して、ひたすら自分自身の個人的な利益だけを追求したのである。

 

 

 

日本財政で最大の問題は、消費税増税の前提である「シロアリ退治」が何ひとつ実践されていないことだ。

 

財務省こそ、増税の前に、天下り利権の放棄を宣言するべきだ。

 

しかし、財務省は天下り利権を放棄するどころか、天下り利権の全面奪還に動いている。

 

我が身を切る改革ではなく、我が身を肥やす膨張を実行しつつ、一般庶民に悪魔の税負担を強制している。

 

 

 

これで日本が良い国になるわけがない。

 

安倍政権は消費税再増税を2017年4月に延期したが、本質は変わらない。

 

ハゲタカ、シロアリ、ハイエナのための政治を推進し続けている。

 

そして、現在の民主党に、増税推進の悪徳10人衆残骸が潜んでいる。

 

したがって、第二自公にしかならない野党勢力の再編ではなく、自公勢力に正面から対峙する主権者勢力を代表する新党の創設が必要不可欠なのだ。

 

民主党が代表選を通じて分裂することが望ましい。

 

この意味で、今回の民主党代表選に期待される最大の事項は、民主党分裂とその後の主権者政党の樹立である。

 

 

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著者:植草一秀(政治経済学者)

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16:46 2014/12/25

 

 

 

大勝小学校・良いこの生徒の皆様に

 

拝啓・私は平成25年に龍郷町大勝に引っ越してきました、私たち夫婦は後期高齢者ですが・山も川もひと山越えれば太平洋のある・大勝の町が大好きです・先日大勝小学校の生徒さんが訪ねて来て・大川のことを聞いていましたが、私は思い切って。

大川の彼岸桜がススキで埋もれいて可哀想なので・草刈りを始めました・草刈はつらいけれど・川岸が綺麗になり・うれしくて疲れも吹っ飛びます・朝健康のために散歩する時・きれいにした大川の淵を眺めもっともっときれいにしていくべきだと思っております。

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

滝田 好治0997-69-3195

平成26年12月20日

 

 

 http://www.town.tatsugo.lg.jp/school_portal/ohgachi/

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2014年12月31日 (水)

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) 新書 – 20141114 堤 未果・・・ 中国崩壊で日本はこうなる 単行本 – 2015/1/27宮崎正弘・その他

引用


沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) 新書  – 20141114 堤 未果   (著) 内容紹介・・アメリカ版・国民皆保険の呼び声高い「オバマケア」。

 夢の医療保険制度改革は、「1%の超・富裕層」が仕掛けた、壮大なる「罠」だった!

史上最強の超大国をもゲーム上のコマとしてしまう「1%の超・富裕層」は、これまでに、石油、農業、食、教育、金融の領域で、巨万の富を蓄積してきた。

 恐るべきことに、次のターゲットは、人類の生存と幸福に直結する「医療」の分野だった――。

 

米国の医療費は総額2・8兆ドル(200兆円)。製薬会社と保険会社、そしてウォール街が結託する「医産複合体」は、病気を抱えるもっとも弱い立場の人々をカモに、日々、天文学的な収益を上げつづけているのだ。

 

そして、その巨大な波は、太平洋を越えて日本に達しようとしている! !

 

本書は、稀代のアメリカ・ウォッチャーである著者が、完全崩壊した米国医療の実態とその背景を、入念な取材により炙り出した渾身のノンフィクションである。

 

■主な内容

・「がん治療薬は自己負担、安楽死薬なら保険適用」

・「自己破産理由のトップは医療費」

・「夢から覚めたら保険料が二倍に」

・「一粒10万円の薬」

・「高齢者医療費は三分の一にカット」

・「自殺率トップは医師」

・「手厚く治療すると罰金、やらずに死ねば遺族から訴訟」

・「安い早い! ウォルマートがあなたの主治医になります」

 

■目次

はじめに 父の遺言

 序章 「1%の超・富裕層」たちの新たなゲーム

第一章 ついに無保険者が保険に入れた!

第二章 アメリカから医師が消える

第三章 リーマンショックからオバマケアへ

第四章 次のターゲットは日本

 

鳴り物入りで始まった医療保険制度改革「オバマケア」は、恐るべき悲劇をアメリカ社会にもたらした。「がん治療薬は自己負担、安楽死薬なら保険適用」「高齢者は高額手術より痛み止めでOK」「一粒一〇万円の薬」「自殺率一位は医師」「手厚く治療すると罰金、やらずに死ねば遺族から訴訟」。これらは、フィクションではない。すべて、超大国で進行中の現実なのだ。石油、農業、食、教育、金融の領域を蝕んできた「一%の超・富裕層」たちによる国家解体ゲーム。その最終章は、人類の生存と幸福に直結する「医療」の分野だった!

新書: 208ページ出版社: 集英社 (2014/11/14)発売日: 2014/11/14

目次

序章 「一パーセントの超・富裕層」たちの新たなゲーム

第1章 ついに無保険者が保険に入れた!(がん治療薬は自己負担、安楽死薬なら保険適用

自己破産理由のトップは「医療費」 ほか)

第2章 アメリカから医師が消える(保険証を握りしめながら医師の前で死亡自殺率トップは医師 ほか)

第3章 リーマンショックからオバマケアへ(ゲーム必勝法「回転ドアをくぐれ!」―オバマケア設計者と愉快な仲間たち笑いが止まらない人々―保険会社編 ほか)

第4章 次のターゲットは日本(オバマケアと日本の皆保険制度はまったく違う!

消費税増税で病院がつぶれる!? ほか)

オバマケアの欠陥、そして、アメリカの医療複合体の野望がよくわかりました!!少し前、アメリカで中間選挙があり、オバマ大統領率いる民主党が大敗を喫しましたが、その時の争点の一つは、オバマケアでした。

 私自身、アメリカでは日本のような国民皆保険がなく、アメリカでは医療費が異常に高いということはよく知っていました。

 アメリカでは、資産2000万ドル以上の上位0.1パーセントが、国全体の富の20%を所有しているといわれていて、年間150万人の国民が自己破産をしています。そして、その理由のトップが医療費だということです。

 それがオバマケアいよってアメリカにも国民皆保険が出来るのだから、これはアメリカの国民にとって素晴らしいことだと思っていました。しかし、日本と違い、アメリカの保険の主体は、あくまで民間保険であるという実態には変化がなかったのです。

  オバマケアは確かに問題ではあるのだが…

オバマケアと言う、不完全な制度によってアメリカの医療事情がひどくなっていると言う指摘はまあ分からなくもない。ただ、町山智浩さんの著書とか読むと良く分かるのですが、共和党に下院を抑えられ、妥協に妥協を重ねた産物がオバマケアで、オバマがやりたかった事とは違うんだよなぁと言うのが正直な感想。

逆にオバマですらここまでしか出来なかった訳で、共和党政権になったらもっと貧困層に生きづらい社会になると思うんですが、その辺の切り込みが足りない気がします。

  オバマケアの欠陥、そして、アメリカの医療複合体の野望がよくわかりまし

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

少し前、アメリカで中間選挙があり、オバマ大統領率いる民主党が大敗を喫しましたが、その時の争点の一つは、オバマケアでした。

 私自身、アメリカでは日本のような国民皆保険がなく、アメリカでは医療費が異常に高いということはよく知っていました。アメリカでは、資産2000万ドル以上の上位0.1パーセントが、国全体の富の20%を所有しているといわれていて、年間150万人の国民が自己破産をしています。そして、その理由のトップが医療費だということです。

 それがオバマケアいよってアメリカにも国民皆保険が出来るのだから、これはアメリカの国民にとって素晴らしいことだと思っていました。

 しかし、日本と違い、アメリカの保険の主体は、あくまで民間保険であるという実態には変化がなかったのです。

 これが大きな悲劇の大元です。しかも、医師の66%が、条件の悪いオバマケア保険のネット・ワークに参加していません。

 この結果、アメリカ国民の大多数は、今より高価で、条件の悪い保険に入らざるを得ない状況になり、しかも診てくれる医師も少ない、という悲劇的な状況に陥っているのです。アメリカでロビー活動費が一番多いのは、医療・保険の分野です。そして、儲かるところからは、とことんしゃぶり尽くすというのが、アメリカのウォール街、医療複合体です。

 このウォール街が医療分野に牙を剥けているというのが今のアメリカの現状のようです。しかし、C肝の新薬が1錠1000ドルには恐れ入りました。今ほど日本の国民皆保険制度に感謝したことはありません。しかし、アメリカのウォール街、医療複合体が次に狙っているのは、日本市場だそうです。

 私たちは、TPPの行く末、医療法人の株式会社化、医療特区、などに厳しい監視の目を向け、日本の国民皆保険制度(いろんな欠点はありますが)を断固守らなければいけません!

5つ星のうち 5.0  ずっと以前から, 2014/11/23

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

アメリカの医療は大変なことになっているのは知っていましたが、さらにひどくなっているのがよくわかります。日本の厚労省はアメリカのまねをしようとしているがとんでもないことです。一読をお勧めします。

  消費増税が日本の医療現場を崩壊させているという衝撃の事実!!,

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

よく日本もアメリカ並みになった。とか日本の制度の方が・・・などと訳知り顔で、説明してくる人に事欠かない医療格差問題ですが、本書の内容を読めば日本の現状はまだ天国で、アメリカの強欲による本当の医療崩壊の地獄というものをこれでもか、というほど追体験できます。同時に安倍政権によって着々と水面下で進む日本の安定した制度の改造に途方もない不安を覚えます。

本書で特に印象に残ったのは、日本医師会副会長の「経営不振になった医療機関が外国企業に買収されたら、とりかえしがつかない」という言葉と、税制上医療サービスは非課税とされているが、医療にかかる消費税は控除されないために消費税分は病院や医師が不公正な負担を強いられていることでしょうか。

全編を通して、どんよりと昏い内容ですが、それでも有能で志のある人が身を賭して、今''を守ってくれているのですね。感謝するのと同時に、残酷な市場原理主義を見直す契機だと思います。

  日本もこうなりつつある......, 2014/11/14

(万国の労働者階級団結せよ!民主主義にタブーなし!在日外国人への差別を止めよう!): 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

News: 本年11月15日付けで、本書は、ネット書店が扱う全ての書籍中7位を記録し、アマゾン政治部門のNo.1 ベストセラーです!堤さん、おめでとうございます!

本書では、オバマ政権下での軍産複合体ではなく、医療複合体というこれまた巨大な多国籍大企業群の実相(オバマケアの正体は、大民間保険会社と薬品会社群のために全アメリカ人に民間保険加入を強制するネオリベ政策だった!)が詳細に分析されています。ただし、本書は単なるアメリカ論ではなく、日米関係を主軸に論じられている点に留意が必要です。つまり、日本の主権者国民にとっての生存環境に関わる緊要な諸テーマを扱っているのが、この堤さんの新書なのです。

 

本書で最重要のトピックは、実は2013年に「特定秘密保護法」(同法は、本年12月10日より施行)の裏で密かに法案が可決されていた国家戦略特区法です。これは、多国籍企業誘致の為に通常では考えられないレベルの大幅な規制緩和をするという由々しきネオリベラリスト法制です。堤さんは、この国家戦略特区法がマスコミに取り上げられずに一般に全く知られていないという点をご指摘くださっています。(P.193参照)

 

堤さん:2013年12月に会期末、無理矢理通した「特定秘密保護法」の裏に、もう一つ重要法案が隠されていた。「国家戦略特区法」だ。実はこの法律は、八十年代以降凄まじい勢いで国家解体中のアメリカと同じ道を辿る内容にも関わらず、法律が成立した事もその内容も、未だに多くの国民に知らされていない。国家戦略特区法は、一言で言うと、「特区の地区で、通常できないダイナミックな規制緩和を行い、企業が商売をしやすい環境を作る事で国内外の投資家を呼び込む」という内容だ。例えば新潟では「大規模農業」、福岡では「雇用の自由化」、東京・大阪では「学校や病院の株式会社経営や、医療の自由化、混合診療解禁など総合的な規制撤廃地区」を実現してゆく。まさに「企業天国」が誕生する。この制度は導入してから成果が検証され、上手く行けば全国にも広げてゆく計画だという。成果は「収益」で測られるため、これはかなりの確率で日本中に拡大するだろう。(本書、PP.193-194)

 

混合診療は、自由診療などという別の名称の下で既に日本で開始されており、後は拡大傾向を辿り、実質的な非正規雇用が半分以上に達しようという中で、企業偏重の福祉制度が非正規に及ぶどころか、崩壊しつつあります。さらに大増税8%から10%という滅茶苦茶な生存環境は、米国よりも既に酷いと言えますし、本書で描写されている米国は今の日本と寸分違わぬという読後感があります。TPP締結前には、並行協議もあり大方米国の医療複合体の日本への浸食は完了していることでしょう。主権者国民が何をなすべきか真剣に考察する機会として本書を推薦します。

 

本書は全日本国民必読の書です。

毎度の事ながら、堤さんのジャーナリスト魂には感服する。このルポを書いているのは、大好きなアメリカの普通の人々、そして彼女の父のためなのだろう。,

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

彼女は当然、アメリカが好きなのでる。そして愛するアメリカの普通の人たちが、グリーディーな富裕層や巨大な製薬会社・医療をビジネスのチャンスに過ぎないと考えている、医産複合体の渦に巻きもまれていく、悲しい実態をルポしていく。その真摯な姿に胸を打たれてしまう。

父親ゆずりのジャーナリスト魂が読む人の心を打つ。ペンは剣よりも強しの精神で、壊れ行くアメリカの医療、中産階級の人々の中をどうしてなのかと、問い続けていく。この恐ろしき複合体はもはや、国という縛りではなく、丁度、バイオハザードの映画のアンブレラ社のようである。巨大な欲望の塊である、わが国にもこの恐ろしい塊が忍び込むことに警鐘をならす、終章まで一気に読ませる。ルポルタージュなので、何を彼女が言いたいのか、結論は何かは読む人のそれぞれが考えていかなくてはならない。彼女の言うことが全てなのか?正しいのか?どうしたらいいのか?何が起ころうとしているのか?ジャーナリストの魂とは読者にそれを訴えていく力である。これは、多分、5年、あるいは10年後の日本の出来事かもしれないのだから。

5.0  これまでの著作中もっとも怖い現実を綴る, 2014/11/25

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

これまでの堤さんの著作の中で最も大きな警告を日本に出していると感じた。

 

アメリカという巨大経済大国というコンテクストの裏に潜む巨大な貧困、この辺の事情は前著等で細かく現場取材されて報告されている。教育崩壊、就職出来ず奨学金が返済できず軍隊にリクルートされていく青年ら。

フードスタンプ(生活保護の直接食物給付、低コスト高カロリー)で潤うファストフードチェーンと多国籍スーパーマーケット等々。

そして今回は病気で個人破産して行くアメリカの人々とオバマケア(皆保険のはずが、、、、)の実態。あまりに怖すぎるマネーゲーム化したアメリカの医療システム。

日本の皆国民保険も多くの問題をはらんでいる(毎年1兆円の医療費が増えるや、多剤投与、過剰治療)がアメリカの現実を読んでしまうと日本は天国に一番近い島と思えてならない。

しかし、アメリカの企業は当然、これから日本を標的として(すでに)、ビジネスとしての医療に参入してくるのである。備忘録的メモオバマケア(皆保険のはずだった)

メディケイド(低所得者層用の公的保険)

メディケア(65歳以上高齢者、障害者、末期腎疾患患者の公的保険)

民間、労働組合加入の医療保険HIV感染者の薬剤投与、年間200万円(死ぬまで) 無保険の場合 発症してからメディケイドの障害者枠可能2013年10月オバマケア保険申請開始 しかし薬代負担率に幅、高額な薬は自己負担率も高く。

高額なHIV薬の多くを処方箋リストから外す。新薬はさらに高額C型肝炎の新薬 一粒10万円(保険適用外) 1クール12週の薬代840万円組合保険負担を減らすために企業はリストラ、非正規化、パートタイム化メディケイドによる病院倒産の危機(医師や病院の赤字)メディケイド患者が診療予約が取れない現実高齢者医療費カット 向こう10年間で57兆5000億円オバマケア保険ネットワークに入らない医師 全米で66%医療裁判での医師の訴訟費用保険額の高騰  年収2000万、訴訟保険料 1750万医療事務処理の煩雑さ 入力コード数ロビイスト(医療、製薬関連が4割) ワシントンに全体で17800人医療保険会社CEOの莫大な報酬 aentna CEO 日給900万円 年収30億不法移民500万人に滞在資格を与えると(大統領令で)、メディケイドによる医産複合体とウヲール街の饗宴医療の小売業チェーン店化(ヲールマート、コストコ等)、フードスタンプで大儲け。

メディアの寡占化による情報支配外資企業による大型医療法人(日本)の買収 医療特区、混合診療 年金資産の株式運用(GPIF)

  明日は我が身か、暗黒の未來, 2014/11/30

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

堤さんのアメリカ現状ルポ。今回は「夢の国民皆保険」だったはずのオバマケアについてレポートする。

結論をいうと、中流以下の大衆にはまったく恩恵が及ばなかったそうだ。それどころか、ブッシュ時代よりひどくなった。なぜなら、アメリカでは医療は単なるビジネスだから。保険会社は安い保険しか入れない客には、ほとんど保障しない。

一方製薬会社は価格を好きなようにつけられるから、難病の治療薬は一錠十万円を越えるらしい。

当然最低限の保険しかない人は、買うことができない。

 

市場原理や自由価格にも良い側面はあるが、絶対に商売人に好き勝手させてはいけない分野というものがある。

教育や医療がそれだ。生存に不可欠な要素まで大資本の手にゆだねては、庶民に死ねと言うようなものだ。

医師は保険会社の使用人のようなもので、投薬や検査のたびに保険会社にお伺いを立てねばならない。

これでは正当な医療ができるはずがない。

実は病院勤めのころ、コスト削減を叫ぶ院長と喧嘩したことがある。会議の席で「おまえの科は金を使いすぎる」と言われたので、責任を伴わない下っ端なのをいいことに、「ゼニカネのことを考えながら、患者を救えるかい」と言い放った。当時は周囲から爆笑(失笑)と拍手で迎えられたが、今のアメリカで同じことをやったら、その場でクビになるんだろうね。

 

医師たちが窒息しかけているのに、訴訟ビジネス(なんて嫌な言葉だ)は花盛りだそうな。現場で人助けしている技術者は腕をふるえず、彼らのミスをあげつらう法律屋ばかりが儲かる。どう考えても病的で歪んでいる。これが資本主義のなれの果てか。日本にもアメリカ発医療商売化の波は、じわじわと押し寄せているらしい。暗澹たる気分だ。やっぱり今の世界は、一度壊れないと駄目かも。

アメリカ格差社会は命をも飲み込む強欲社会。, 2014/11/23

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

衆議院選挙前に読めてよかった。アメリカのいとこを盗むならいいけどあんまりいいとこないね。言いなりになったらどうなるか、よく分かりました。格差は努力を促す程度で十分で支配されるまでつけると取り返しがつきません。

オバマケア≠国民皆保険であって、TPPという手段を使ってアメリカの保険会社・製薬会社が狙っているのは日本人が命を守るために使う金であり、こういうことが政治の世界からは見えてこない。

実際オバマが悪人なんかと思ってたけど、そうではなく、強欲企業に踊らされているだけなのねと。で、歴史からは「最悪な大統領」って言われちゃう。きっと日本もそうなんだろうな・・・

メディアが伝えないオバマケアの実情を伝えるルポ。 読むべし。,

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

岩波の「貧困大国」シリーズに続く米国現代医療事情。

米国の医療事情がこんなにもひどいものとは知らなかった。オバマケアは医療保険の整備されていない米国では歓迎されたものとばかり思っていただけにあまりにも意外な米国の医療事情の現実に戦慄さえ覚えた。コーポラティズムの行きつく先が「生命」をターゲットにしたものだったとは。とにかく、今読むべき本だ。 

もうしばらくしたらまた選挙がある。先回の選挙のときの公約を破った政党、公約になかったことを懸命に進めるような政治家を思い出して選挙に行こう。

けっきょく、この国の政治を決めていくのは我々国民なのです。

アメリカ医療保険制度(オバマケア)に見える薬品・保険業界., 2014/11/17

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

本書のタイトルは些か挑発的にも映るがこのページの「商品の説明」の弁を借りれば、「アメリカ版・国民皆保険の呼び声高い『オバマケア』」について、その実態を様々な適用ケースを取り上げて、“功罪”と言うよりももっぱらネガティブな結果(と将来的な医療危機及びTPPを見据えた米国資本の日本医療制度への参入懸念など)を検証するものと言って良い。私自身は本書の対象である「オバマケア」の制度詳細に関して、著者の論説・主張に逐一反駁・誤謬を指摘できるほどの知見(データ)を持つものではない(巷間の報道で知るレベルである)。従って「夢の医療保険制度改革は、『1%の超・富裕層』が仕掛けた、壮大なる『罠』だった」か否かーー私見では、オバマ自身が法案ないし制度設計の当初から薬品・保険業界の利益を予想・予期し、あるいは医療業界の後退(荒廃)を懸念していたとは思えないがーーはさておき、本書で言及が間に合わなかったであろう、先の11月の米国の中間選挙結果(上・下院の共和党勝利)を考慮すると、オバマ(民主党)の敗因は複合的なものであろうが、少なくとも(公約の1つで「鳴り物入り」とされた)「オバマケア」(医療保険制度改革法)は、右中間選挙を有利にするほど強力ではなかったと言えようか(右法律の完全施行は2014年1月からである:22頁ほか)。元々本制度は日本のような公的保険制度ではなく、従来の民間保険中心の医薬制度を抜本的に変更するものではない(第4章:182~187頁)。この辺りの事情が本書の「オバマケア」に対する、結果的な(ウォール街の)利潤追求型制度(従来制度の改悪)としてネガティブに批判展開される情況の1つとなっている(第1章:38頁以下の保険料上昇や労働時間短縮などの企業のリスク回避現象)。

 

本書では言及がないが、オバマは当初公的医療保険制度の創設を試みたが見送りとなったように仄聞するところ、資本主義大国アメリカの事情並びに本書を読めば、既存の薬品・保険業界等に依る既得権益保守(ロビイング)の激しさは大方想像のつくところではある(第3章ほか)。本書の構成・内容は、同前「商品の説明」及び「目次を見る」に詳しいので、本稿では特に取り上げない。「オバマケア」の骨子については本書21ページに一覧があるが、重要とされるものの1つが「メディケイド」(低所得者向けの公的医療保険制度)の拡充・緩和とされる。著者は本書28~32・84~100ページ等でこの「メディケイド」拡充の危うさを展開しているが、そもそも公的医療保険制度という本質において、公共(州政府)財政と民間企業の利潤追求活動は両立しえない(同一次元にない)ものと私は考える。既存の民間薬品・保険制度の枠組みを変更・改編することなく、財政問題と私企業の利潤追求と国民皆保険に依る画一的かつ安価な保険医療制度の確立は無理があろう。相互に両立しえないトレード・オフにある問題が、“三方一両得”のような道理にないのは火を見るより明らかで、どこかでその帳尻は不可避的に整合させられることになる。それが(恐らく本書の論旨としては)中間所得層でありまた医療業界(医師)であるということなのだろう(第2・3章など)。全体に「オバマケア」の批判が本書の趣旨であろうが、その客観性を担保する意味でも、保険競合に依るメリット(45~50頁など)や個人消費・所得の伸びなど(WSJに依れば「メディケイド」拡充に伴う税額控除等を要因とする)にも論述を割くべきかと思う。

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

保険に入るときに、皆に1冊ずつプレゼントして、読ませて日本の皆保険の素晴らしさを知ってもらいたい、と思いました。啓蒙活動の大事さがよく分かりました。 当たり前すぎて気が付かなったことを、事前に知っていれば、アメリカの侵略のごときマネーゲームの犠牲にならないための予備知識になるでしょう。

そして選挙がいかに大事か、政治を牛耳る主役を誰に任せるか、がとても重要なポイントになる、かが分かるでしょう。

アメリカで起こっていることは、まるで翼を広げた大きな怪鳥が、その黒い翼のもとに弱い人々を押さえつける

SF映画を見るがごとき感がして、読んでいてドキドキしてきました。この著者の次回作、医師たちの反逆をぜひとも読みたいと思います。

全力を尽くす堤さんに拍手, 2014/12/11

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

アメリカの国民皆保険制度をめざした「オバマケア」を日本の国民皆保険制度に近いものにすると単純に見ていたが、どうも様子が変だとは思っていた。しかし本書を読んでほとんど驚愕した。オバマケアによってアメリカの医療制度がますます混迷を極めつつある様子がつぶさに描かれている。オバマ大統領はリーマンショック後国民の税金を使ってメガバンクを救済しなくてはならなかったが、同じように、執拗で緻密なロビー活動を展開するハゲタカ資本はオバマケアを穴だらけにした、否むしろ彼らの思うツボを掘り込んだということのようだ。その詳細が本書で明かされているのだが、“知らなかったなぁ、空恐ろしい・・・”との他人事ではない。アメリカを喰い荒らしたハゲタカの次のターゲットは日本だというのだ。私は既にTPPには大きな危惧を抱いているが、しかしそれはハゲタカが日本に仕掛けてくるマネーゲームのほんの一部に過ぎないと云う。本書にも書かれているが、年金積立金管理運用独立行政法人は今年政府の意向を受けて年金資金を株式に運用する上限枠を外した。それは株価を上げてアベノミクスに寄与したのだが、多くの外資系金融機関がその資金運用受注先となっているという。ハゲタカに裸身をさらすに似たこのような行為が着々と進んでいるが、誰のための、何のための政治なのだろう?!

 著者は「無知は弱さになる」と言う。本書に書かれている多くのことを大手メディアが伝えることはないが、それは「国民を無知にしておく」という策略を担がされているからに違いない。それに比べると、著者は本物のそして一級のジャーナリストだ。

ハゲタカ企業・金融・投資家がアメリカを喰い尽している中で、「ウオール街とグローバル企業からアメリカ合衆国を取り戻すため」のアクションがあるらしい。それはこの本の続編として出版されると書かれている。「・・・・日本が持つ貴いものがこれ以上失われないように、全力を尽くすのだ」という著者の最後の言葉が悲鳴のように響き渡る。悲鳴の中で語られる真実に大いに期待する。

5つ星のうち 5.0  みんなで買おう(^^)/, 2014/11/15

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

(株)貧困大国アメリカに続いてアメリカの惨状がヒシヒシお伝わってきた。

医産複合体とウォール街の日本侵略が着々と進んでいる事に寒気を覚えた。

国民皆保険は既に崩しかけられたいるのかもしれない。

国民のものである年金保険も国民の許可も取らずに勝手に株式というマネーゲームにつぎ込んで損失の責任は誰もとらない。ウォール街の連中はこの知らせにお祭り騒ぎになったという。おそらく年金も全てこの連中に吸い取られてお終いだろう。

既にアメリカ企業の浸食は始まっているようだがだめ押しになるのがTTPかもしれない。TTPは政治家にも交渉内容が公開されないのにアメリカの関連企業は交渉内容が閲覧できるという異常な交渉である。それを許している政治家や役人はどういった頭をしているのだろうか。

安倍政権で様々な経済政策で日本の富を売り、集団的自衛権で日本人の命を売りグローバル企業の参入を許可し日本を解体に導く。そしてこの政権に支持し続ける日本国民の狂気。

こういったときに何時も思うのが教育の大切さだ。

日本人は教育水準が上がったというけれどうしてこういった政治家や権力者の横暴に気が付かないのだろうか?本当に教育のない愚かな国民だ!

著者が執筆中何度もくじけそうになったという。怒りや絶望に耐えながら冷静に本書を完成させるのは大変なことだったろうと思う。

最後に著者の「祖国日本が持つ貴いものがこれ以上奪われないように、全力を尽くすのだ」という決意に目頭が熱くなった。

こういった本を書き続けてくれている堤三果さんには本当に感謝したい。

  総選挙前に出版されたことを歓迎します, 2014/11/18

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

「貧困大国アメリカ」の続編的な書籍です。著者が週刊現代で連載されているコラムでオバマケアの問題点を指摘されていて、それが本書で詳細に解説されたと思います。国民皆保険制度であるオバマケアが、実施後に貧困層を除く国民にとって不利益になる点が多すぎること、その政策決定の過程に医療・保険業界の意向があること、政府と大手産業が一体となって国民からお金を取る仕組み、、、等ぜひとも知っておくべき点が満載です。

安倍政権でも大手企業は空前の利益をあげていますが、一般の国民にとっては負担が増えているだけという現実と照らし合わせれば、国内でもいつ米国と同じようなことが起きても不思議ではありません。オバマ大統領になってからこの医療・保険業界が大儲けできたことに、「ルーレットの赤と黒の両方に賭ける」「国家を解体し、すべてを商品化する」という絶妙な表現をされています。

政権がどちらに転んでも儲かる仕組みを作る連中がいるのでしょう。本当に恐ろしいのは、大歓迎されていたオバマケア政策が実施されたあとになってその欠点が初めて分かったことです。

もはや我々には止めることも逆らうこともできない。ならばその中でどのようにしたたかに生きていくか、こういう覚悟を迫られる思いがしました。

週刊現代の老後破産系の記事と合わせて読んでもいいと思います。

最後の章の日本との比較はぜひとも読むべきでしょう。

 

また著者の旦那さんが、自民党よりも強烈に新自由主義政策を勧めるみんなの党所属の参議院議員であったことはなんという皮肉でしょうか・・・

万事アメリカ追随の日本はアメリカに倣って沈んでゆく?, 2014/11/17

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

この本を読んでいると,悪い夢を見ているような気になります.自由の国,アメリカはどこに消えたのだろうか.明るく,陽気なアメリカはどこに行ってしまったのだろうか.早い話,医療は既に崩壊しています.医療費が高額で払えない人たちがいる.医療保健もべらぼうに高い.アメリカは政府も国民も1%のスーパー・リッチ層に経済活動を牛耳られていて,オバマ現大統領ですらどうにもできない.何と哀れなことか.私はこの国に生きていて良かったと思いますが,昨今の趨勢をみるにつけこの国の近未来も心配です.かの国のスーパー・リッチはこの国にも触手を伸ばしている? 吾らのみえないところで今もごめいている?(151頁に元大手保険会社重役の女性ロビイストが写真入りで紹介されていますが,この人物は医療・製薬業界に莫大な利益を生む法案作成のために働いた).吾らは自分たちの命と健康を守るために最低限,現行の健康保険制度を維持しなければならない.そこで日本医師会の先生方にお願いします.TPPが締結していない今こそ踏ん張りどころです.TPPを何とか阻止して下さい.吾らも応援します.

 

蛇足の追加:健康に不安のある読者はアメリカ旅行は控えましょう.万一,入院したりすれば法外な治療費を請求されます.スウェーデンでは旅行者でも医療費は無料.アメリカと真逆です.どっちが文明国でしょうか.

  1パーセントの金持ちのための国, 2014/11/18

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

堤 未佳 アメリカシリーズ第3弾、相変わらず切れ味鋭い指摘、読んでいて、アメリカのような国になろうとしている日本がつくづく心配になります。反韓、反中国などと言っている間に、これから日本から搾取しようとしている国はどこかがのシリーズを読むとわかってきます。1パーセントの金持ちのために存在する国家を押しし進めるアメリカという国が。

  こういう事を伝えてくれるのが堤さんだけなのは何故かしら,

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

米国の事情を伝えてくれるメディア、記者は沢山いると思われるのにここに書かれているような事を書いて教えてくれるのは堤未果さんだけのような気がします。 何故なのかしら。又、続編が予定されているそうです。すぐにでも読んでみたいです。

5つ星のうち 5.0  自分の無知を思いっきり自覚させられました,

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

自分の無知を思いっきり自覚させられました国民皆保険でみんな幸せになるはずなのに、なんでオバマ大統領が不人気なのかわからないので、本書を読ませていただきました。オバマさんの理念により構成された保険なのか、スタッフにより作られた保険会社や製薬会社のためにに作り込んだ結果の保険なのか、私には正直わかりません。確かなのは、誰でも保険に入っていてよかったという状況ではないということ。特に低所得者にしわ寄せが来ている恐ろしい状態。

 TPP交渉にも保険分野がはいっているとのことで、こんな刺激的な内容を事前に漏らされたら日本人は大混乱になるのは必須で、交渉を漏らしてはいけないという不思議な交渉はアメリカ側も混乱が怖いのでしょうね。情報が少ないのは、すでにマスコミが押さえ込まれているためでしょうか。この本を読むまで、アメリカの医療保険がどんな大変なことになっているかかの報道を見たことがありませんでした。

私たちの生活をどう守るか考えさせられる内容でした。

  「中国の貧困格差を問題にし、中国国民の貧しさを憐れむ」本が多い中、アメリカ・日本の社会問題を浮き彫りにする本, 2014/11/20

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

昨年頃から出版される中国や韓国の国内格差を扱った書籍の何と多いことか。「共産党に富が集中し、国民が貧困状態である」「韓国は一企業に富が集中し、見せ掛けの経済成長だ」と警鐘を鳴らす本が、「中国人や韓国人の国民性を非難する本」が五月雨式に出版され、何者かが中国や韓国の社会問題に国民の注意を引きたがっているかの状況に、違和感を感じていたのは私だけのだっただろうか。まるで、「アメリカ式の混合医療を導入し、株式会社が医療経営に参入することが許され、特定秘密保護法が可決されつつあること」を、何者かが、覆い隠したがっていたみたいに。

 

確かに、中国の国内格差は問題だろう。既得権者に富が集中し、大多数の中国国民が貧困に苦しんでいることも事実だろう。韓国経済が崩壊する可能性があるのも事実かもしれないし、韓国人の国民性が批判されるのもそのとおりかもしれない。だが、中国や韓国のことばかり問題にし、アメリカの国内格差を扱いたがらないエセジャーナリストに、日本で導入されつつあるアメリカ式制度を問題にしようとしない偽ジャーナリストに吐き気がしていたところ、待望の書籍が出版された。

 

本書は、オバマケアの問題点、アメリカの医療体制の問題点を浮き彫りにしつつ、迫りつつある日本の危機について書かれた書籍である。詳しくは、同書を読んでいただきたいところだが、本書では、アメリカ医療・アメリカ経済・アメリカの社会体制を知ることを通し、日本で導入が始まりつつあるアメリカ式経済(現政権が進めつつある戦略特区など)に目を向けることができる。ぜひ本書を推薦します。

 

 

 

オバマケアは羊の仮面を被った狼だった, 2014/12/12

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

凄まじい内容である。

最初は、何人かの個人の物語から静かにスタートする。みんな、オバマケアの導入に希望を見出している人たちだ。

しかし、徐々にオバマケアの持つ様々な重大な欠陥が明らかにされ、後半になるほどアメリカが直面している救いようなく恐ろしい事態が次から次へと列挙され絶望的な気分にさせられ、更にはアメリカを食い尽くした後のターゲットが日本である、という恐ろしい予告で幕を閉じるという構成だ。

 

これまでの著作と一転、オバマケアの問題点一点に絞った内容かと思いきや、オバマケアはこれまでに様々な分野で行なわれてきた、業界を巨大企業の傘下に再編統合し、吸収した会社の元労働者を低賃金の契約社員とし、富める1%が支配する大企業と、わずかな賃金で長時間労働させられる99%の奴隷のような労働者の二極化した世界にする「アメリカ解体」の動きの一部に過ぎない、とした上で、その他の分野における「アメリカ解体」の実態をこれでもかと突き付けてくる迫力満点の衝撃の書だ。

 

オバマケアは、医療業界支配のためのとどめの一撃であり、これにより巨大企業傘下の営利目的のチェーン病院と、そこに低賃金長労働時間で雇われる契約社員としての医者、そしてオバマケアによって膨大な新たな顧客を得ることになった巨大保険会社という勝者と敗者のはっきりした世界を作り出すことに成功した。

同様の手法で大企業の手に落ちた業界としては、農業、畜産業、教育がある。今や教育の世界は、公立の学校に代わり、営利目的の学校が契約社員と化した低賃金の教師や非常勤講師をこき使うサービス業に様変わりしているのである。

 

何も「チェンジ」できなかった(しようとしなかった)オバマの唯一の成果と言ってよいかもしれないと思っていたオバマケアだが、その実態は外から見ただけのものとはかけ離れた真逆のものだった。

一見、民間の医療保険に入れない低所得者を無保険状態から救い出す慈悲に満ちた制度のように見えるが、実態はと言えば、全ての国民を「民間」の保険に強制的に入れることが柱となっており、

・全ての国民を民間の保険に入れることで保険会社の売り上げが激増するだけ

・政府が薬価交渉権を持たない(オバマが選挙公約だったのを放棄した!)ため、薬価は製薬会社の言いなり

・保険適用の例外の抜け穴だらけで患者が安価に受けられる治療の範囲は極めて限られている

・保険会社はオバマケアで様々な制限を掛けられた代わりに保険料を大幅に上げたり、患者の自己負担率を定額制から薬価に応じた定率性(高価な薬ほど負担率が高い!)にしたりしてこれまで以上に利益が出るようにした

・低所得者を加入させたしわ寄せは中流階級にのし掛かり、中流階級の医療費破産が激増することが予想される

・オバマケア患者への保険会社の保険金の支払い率が低く設定されているため、オバマケア患者を受け入れる病院が僅かしかない

・オバマケアは医者があらかじめ国に定められたマニュアルにそって治療し、その経過をPCに詳細に入力して報告する「電子式診療内容報告書」を義務化。これにより医者の事務作業量を大幅に増やして負担を増やすとともに治療のマニュアル化を狙っている

などなど、意図的としか思えない欠陥だらけで、オバマケア以前の段階ですでに崩壊寸前だった医療システムは確実に崩壊して行くだろう。医療訴訟に備えるための保険料の高さや、保険会社に治療法の許可を取ってからでないと治療ができないなど、保険会社に支配される医者はすでにアメリカで最も自殺率の高い職業なのである。

 

まだまだ書き足りないことがある。メディケアとメディケイドの問題もある。

 

アメリカで起こっていることは「アメリカ」の話ではない。アメリカの解体を着々と進める国際金融資本の世界戦略の話なのだ。彼らが次に目を向けるのは、同じ彼らがTPPで狙っている巨大市場、そう、日本なのである。

この本に書かれている「事実」を手に日本を眺めてみるといい。安倍政権が進めている規制緩和は何なのか?特定秘密保護法とは何なのか?今まで見えなかった「恐ろしいもの」が見えてくるに違いない。

 

 

 

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

常識というかイメージというか、アメリカに持っていた幻想をキッパリと正してくれる著者のファンです。今回もオバマケアの問題点を描き出し、オバマ大統領の不人気の理由がよく分かりました。

沈み行く大国。そして対岸の火事ではない。アメリカコンプレックスの人にこそ、読んで欲しい, 2014/12/5

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

最近メディアで度々取り上げられるアメリカの問題だが、テレビなどに比べて制限が少ないだけあって、あれもこれもとかなりぶっちゃけているのは、流石の本媒体。

実に面白く、興味深く読んだ。

アメリカの深刻な医療問題は、それこそ昔から耳にするので、常に付きまとう問題なのだとは思っていたが、まさかこれほどだとは思わなかった。編集して教科書に掲載し、子供たちにも読ませたい本だ。こういう名著が拡がることを、切に願う。作者の今後の活動にも、期待。

無知であることは危険だと思わせる本, 2014/12/25

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

著者のこのシリーズは読んでいるので、即購入した。

今回は、オバマケアを題材に、アメリカ社会における保険と医療の悲惨な実態を生々しくレポートしている。大企業とウォール街によるグローバリズムの進展は医療・介護事業にもおよび、大資本を活かした低コスト・高効率のビジネスを現場に持ち込んで高収益を上げている。

潤っているのは彼らに関連するごく一部の富裕者だけで、低所得者をはじめ、中所得者や果ては医療を提供する側の人々まで、アメリカ社会の99%に及ぶ人々は逆に被害を受けている。

 

そして彼らが次に狙っているのが日本であり、このままでは日本も同様な事態になりかねない、と著者は警鐘を鳴らしている。

グローバリズムによる格差の拡大の問題はすでに方々で危惧し警告されていることではあるが、そうした話を聞いて「そうなんだ」と漠然と認識はできても、では具体的に何がどうなっているのか、自分で判断できるレベルまで掘り下げて調べたり勉強したりすることは中々できないことである。

 

しかし本書を読んで、そうした無関心(というか不勉強?)は結局自分に返ってくるのだと感じた。著者がインタビューした医師のドン・ダイソン氏が述べたコメントが印象的。「自分たちの社会で医療というものがどんなシステムで動いているのかを知る努力をもっとすべきだ」「教育レベルの高い先進国ほど、こうしたことに無関心だが、国民にとって無知は弱さだ」

余談だが、消費税に関しても似たようなことが言えまいか。以下著作が参考になったので紹介まで。「消費税のカラクリ」 斎藤貴男氏著

http://www.amazon.co.jp/dp/4062880598

オバマケアの真実。思わず身の毛がよだってしまいました, 2014/11/30

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

日本に住んでいると、「国民皆保険」は、「水道の蛇口をひねれば水がでてくる」くらい、当たり前のことだと思っていたが、今著を読むと「世界の中で日本が特殊」なことがわかる。「オバマケア」は日本の報道で、まさに、「アメリカ版国民皆保険」と認識していたのですが、大きく異なることを知り寒気が。しかも、虎視眈々とアメリカの保険会社が、高齢化社会を間近に控えた日本進出を狙っている理由も。これから先、健康保険の自己負担率は、消費税同様に上がっていくのは避けられないでしょうが、まさに、著者のお父様がおっしゃられた通り「日本の国民皆保険」制度そのものの崩壊だけは絶対に避けなければならないと痛感させられました。

知は力なり, 2014/12/27

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

「貧困大国アメリカ」や「政府は必ず嘘をつく」等、毎回米国の深層を抉り出してくれる筆者の今回のテーマは「医療」、とりわけオバマ政権による国民皆保険「オバマケア」を中心に米国社会の大きな課題について詳述している。

同じ皆保険制度とは言っても日本の状況とは大きく異なる為、同列に論じられるべきものではないものの、医療関連ビジネスの拡大を図る米国産業界からすると日本市場は恰好の標的であり、我々は米国で起こっていることを正しく理解しておかねば、変革の荒波に飲み込まれる懸念はなしとしない。

国民の様々な層にとって保険制度の改革がどのような影響を及ぼすのか。オバマケアで目指したものと実態がどう乖離していたのか。米国においてもはや医師は目指すべき職業ではなくなってしまうのか。医療のファストフード化とはどういうことか。オバマケアによって潤っているのは誰か。オバマケア導入によって労働組合は何故危機感を強めているのか。そして、日本はこのような米国での動きと無関係でいられるのか。

本書はこうした問いに対する一定の答を用意している。

日本においては当たり前の制度が如何に大事なものか、我々はそれを知っておく必要を再認識させられる。「無知は弱さになる」という筆者の言葉は重い。

この本を読み感じたこと, 2014/12/18

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

(株)貧困大国アメリカ、ルポ貧困大国アメリカ、政府は必ず嘘をつく、を読み、今回沈みゆく大国アメリカを読み返した。TPP(自由貿易)の表紙は、まさに貿易相手国に貧困を輸出する姿を連想させる。国民皆保険制度は日本国民が健康で暮らせるが、アメリカが求めるのは金融資本主義、医療は保険会社に移行され、税金が保険会社に注ぎ込まれる構図、保険に加入できない貧困者は、医療が受けられない。アメリカ社会を表紙だけで見るべきではない。この本を読み、実態を知るべきだ。仲野隆三

いつもながらに鋭い!, 2014/12/6

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

いつもながらに鋭くテーマに切り込んでいく手法は見事でした。今回は、TPPでも論点のひとつになっている医療保険がテーマ。国民皆保険という素晴らしいシステムを持っている我ら日の本族に、アメリカのアパッチ族が、自分たちの商売かわいさに手を変え品を変え、自民党の馬鹿どもを踊らせながら、襲いかかろうとしている。 そんな構図が浮かんでくる論考でした。この続編もぜひ読みたいと思います。

  米国民一人あたり=「戦争税」年間 約40万円, 2014/12/10

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

日本では不要な公共工事が税金で行われますが、アメリカでは不要な戦争が税金で実施されます。その結果、世界最強の軍備を維持するためにアメリカ国民が払うコストは年間で約40万円に達します。

故に非常に高額な税金を納める一方で、医療、教育はまともに受けられないのが実情です。本著はこうしたアメリカの負の実態を明らかにしてくれます。

  題名は、「あまりにも酷いアメリカ医療」が適切, 2014/12/30

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

読解力がないのか、知識不足なのかどうか、文章がわかりずらかった。大筋、以下の点がわかった。今のアメリカの医療はむちゃくちゃだ。○アメリカでは、薬の値段が製薬会社によってきめられている。医療費がバカ高くなる原因になっている。(日本では厚生労働省によって決められる)

○日本と違い医療保険は、民間が多い。民間保険は非常に高いので、裕福な人しか加入できない。

○オバマ大統領によって作られた低所得者層向けの保険では、十分な補償が得られない。

○医者は、収入が多くても、医療訴訟保険代がまた高いので、手取り250万という医者もいること

○アメリカで自殺が多い職業1位が医者であること

○正社員に保険加入を義務付けたため、会社は社員をパートにしてしまう流れになったしまった。

○アメリカの巨大資本によって、日本の医療にも圧力が加わっており、次のターゲットにされている。個人的な感想としては、オバマ大統領が悪いのではなく、保険会社と製薬会社に医療が牛耳られていることが、わかった。悪賢いロビー活動、汚い世の中でオバマも苦労している・・・つくづく自分達さえよければ良いと考える人たちの罪深さを感じた。

「医療」が「ビジネス」に、「いのち」が「商品」になってもよいだろうか―今日のアメリカは、明日のニッポン!, 2014/12/22

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

2014年12月14日に執行された第47回衆議院議員総選挙は、11月20日の自民党によるNHKと在京民放テレビ局に対する要望(!?)や、大手メディアによるバンドワゴン効果促進の霊験あらたかとなって、自公で475議席のうち326議席を占めた。12月15日の総務省発表によれば、投票率は52.66%で戦後最低を記録し、自民党が絶対得票率で2割前後しか獲得しなくとも、これからのニッポンは8割の民意に関係なくディストピアに向かって突き進んで行くのだろう(格差・貧困・戦争…この道しかない!)。

こうした政治状況下において、2015年の統一地方選挙後における通常国会で提出されるのが集団的自衛権行使(日米による「ふたり国際連合!」)に係る10数本の関連法案であろう。そして、それらと並行して提議されてくるのが「農業」や「医療」などの“構造改悪”に関するものであろうことは想像に難くない(これらの事案は、12月15日の記者会見で、安倍晋三が触れている)。さて、農業(農業委員会制度の改悪等)の問題はひとまず措き、国民医療の制度改悪をイメージする手立てがないものか…。

それが、私が信を置くジャーナリスト堤未果さん編述のこの調査レポートであろう。本書は、一言で括れば、まさしく国民医療に関する“明日のニッポン”が浮き彫りにされている、と断言してよいと思う。当書は、日本では比較的“好意的に”紹介されてきた通称「オバマケア〔患者保護並びに医療費負担適正化法(PPACA)〕」の実態を、アメリカの様々な階層・職種の人びとの証言に基づいて剔抉しており、アメリカにおける「医療制度改革」の“負の側面”と、その本質的な意味を明るみにしている。

堤さんは『(株)貧困大国アメリカ』(岩波新書2013)において、SNAP(補助的栄養支援プログラム:フードスタンプを改称)制度の問題点を暴き出し、アメリカ人から「国家ぐるみの貧困ビジネス」という言葉を引き出している。実際、このSNAPもファストフード業界や大手小売会社さらにウォール街が巨大な利権を手に入れた。今度は「オバマケア」で、保険会社や製薬会社、そしてまたまたウォール街が笑いが止まらなくなるという。アメリカは「医療」が「ビジネス」に、「いのち」が「商品」になってきている。

そうした実態から、アメリカでは医療の「ファストフード化」、医者の「ワーキングプア化」が進行しつつある、という。日本でも、TPPに関連して「国民皆保険制度」の危機が叫ばれている。だが、すでに「命の沙汰もカネ次第」といった「混合診療解禁」や「株式会社病院」などの市場原理主義的な「医療制度改革」に着手しており、医療制度の「アメリカ化」を進めようとしている(公費負担の縮小と民間保険部分の拡大など)。それは実質的に「国民皆保険制度」のなし崩し的な解体を目指すものでもあるのだ。

2010年。著者である堤さんのお父上が亡くなったそうだ。その時のお父上の最後の言葉が「この国の国民皆保険制度を、なんとしても守ってくれ」だったそうである(本書「はじめに」)。「保険証1枚で全国どこの医療機関でも一定水準の医療が受けられる日本の医療制度は、WHO(世界保健機関)をはじめ、世界中から賞賛されている」(同前)。この評価に間違いはないだろう。保険会社や製薬会社などに支配された医療制度を、この国に持ち込んではいけない。そういった意味で、本書を多くの日本人に読んでもらいたい。 

 

日本の医療制度のアメリカ化を阻止すべき、続編にも期待したい,

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

著者のアメリカに関する作品は全て読んできた。前作(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)では、食に関するアメリカの恐るべき実態が明らかにされたが、本作は医療に関するものだ。オバマ大統領が導入したアメリカ版皆保険制度(オバマケア)の実態、問題点を綿密な取材によって明らかにしている。巨大企業が政府と癒着し国の制度を好き放題に変えて、ウォール街や保険会社に富が流れて集中するようにしているのだ。アメリカの医療保険制度は複雑ですぐには理解できなかったが、治療法方や薬を医師ではなく保険会社が決めるということ、医療費が異常なほどに高額で一度の病気のために破産する者が多いこと、など驚くようなことばかりだった。皆保険制度とは言っても、医療を商品として扱い民間の保険への加入を義務付けていることが問題なのだ。日本の皆保険制度は社会保障制度の一環として成り立っているので根本的に異なるのだが、次のターゲットは日本だという指摘がされている点は怖いところだ。

確かに今まで例えば「混合診療」という言葉について深く考えたこともないし、その意味もよく知らなかったのだが、保険診療と保険が適用されない自由診療を併用することをいう。日本では原則禁止されているが、最近東京圏の医療特区では混合診療を認めるということになったらしい。未承認薬が使えるために医療の発展につながるなど良いことを並べ立てるが、本書のアメリカの例を考えると、保険が適用されない自由診療が増えて皆保険制度が骨抜きになるようなことに向かうのではないかとの懸念を覚える。

だがアメリカにも、このような流れに対抗しようという動きがあるということだ。本書の続編では、これらの内容を紹介する予定とのこと、期待したい。

 

 

5.0  国民の年金もどんどん株に投資せよ, 2014/12/23

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

日本の皆保険制度は、アメリカのそれとは全く違う。日本は、生存権に基づき 公平平等 の基本理念がある。アメリカは、 いのち は商品であり、医療はビジネスの位置付けだ。確かに皆保険制度について正確に理解する者は少ない。しかし知らないことは隙を作る。

混合診療解禁や株式会社病院、保険組織の民営化、診療報酬改革、公的保険周辺の営利民間保険参入や投資信託など、すごいスピードで日本も法改正しているのだ。

 

名前は同じ皆保険制度だが成り立ちや参加者が違えば「いのちの沙汰も金次第」全く違う結果になる。

日本は次のターゲット。投資家は介護や医療が優良投資商品だと知っている。国民健康保険の公費負担が減るほど、それ以外のカバーの為、日本人は民間保険を買うようになるでしょう。やがて貧困層と低所得高齢者、障害者だけが公的保険に入り、それ以外の国民が国民健康保険と民間保険の両方に加入するというアメリカと同じ図になりますね。

忙しくて全て読めない人は182から203ページだけでも目を通して欲しい。

  オバマケアは確かに問題ではあるのだが…, 2014/12/27

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

オバマケアと言う、不完全な制度によってアメリカの医療事情がひどくなっていると言う指摘はまあ分からなくもない。

ただ、町山智浩さんの著書とか読むと良く分かるのですが、共和党に下院を抑えられ、妥協に妥協を重ねた産物がオバマケアで、オバマがやりたかった事とは違うんだよなぁと言うのが正直な感想。

逆にオバマですらここまでしか出来なかった訳で、共和党政権になったらもっと貧困層に生きづらい社会になると思うんですが、その辺の切り込みが足りない気がします。

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

貧困大国シリーズから全部読んでますが、新自由主義のもとで巨大企業が世界を飲み込んで行く怖さを教えてくれます。徐々に日本にも上陸し、侵されつつあります。何とかしないといけない、そんな思いです。

そりゃ 共和党 が 勝つよね, 2014/11/24

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

オバマケア の 詳細がよくわかりました。レーガノミクスから始まる 規制緩和、新自由主義の推進の流れの一環なのでしょうね。小さい政府を標榜しながら 大きすぎて つぶせない と 金融機関を救済する。それも 血税にて。あげくに紙幣をじゃぶじゃぶ すって資産上昇を更に加速させようとする。金融機関はもうけますよね。国民の預金は目減り。知る 努力しないと どうしようもない。知っても どうしようもないとこはあるのですが。このアメリカの医療現場は近い将来の日本の医療現場かもですね。なんとか 回避したい と 考えさせられる本でした。年金の運用比率は本で書かれた以上にリスクの高い 分配になちゃいましたね。年金もやめてほしいは

2.0  悪者はオバマ???, 2014/11/22

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

アメリカの医療制度に問題があって、オバマケアが妥協の産物であることは誰もが認めるところでしょう。オバマケアを妥協の産物にしたのはスーパーリッチと癒着した、オバマの反対側にいる勢力のはずです。オバマを陰謀論の立役者のように論じるのはセンセーショナリズムが過ぎるばかりか、問題の本質から目をそらすことです。

  医療保険オバマケアの悲惨な話がいっぱいでてくる, 2014/12/29

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

オバマケアの悲惨な話がいっぱいでてくるアメリカの貧困 医療 医療がビジネス化国民皆保険オバマケア悪法なのか

オバマケアの失敗, 2014/12/16

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

日本の皆保険の良さを改めて知ることとなり、良い本だと思いましたが、文章が少し読み難いのが難点ですね。

悪いのはオバマか?, 2014/12/28

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

オバマケアが不完全な制度であり、その制度のほころびが期待と真反対の結果を生んでいるのはよく分かりましたが、根本的な問題は異常に高く設定されている医療費の方ではないでしょうか。医療費の負担を嫌った企業が従業員の待遇を悪化させるなどの問題で責められるべきはオバマではなく、待遇を下げる企業の経営陣の方でしょう(確かに、妥協の末にそのような事態を招いてしまう不完全な制度しか構築出来なかったのが問題である、というのは事実だと思いますが)。オバマは確かに政策で失敗したとは思いますが、問題の元凶がオバマであるかのように書くのは少し違うのではないか、と思いました。

 

 

  前作のレポートをはるかにしのぐ怖さを感じました。, 2014/12/13

レビュー対象商品: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

「いいかげんわたくし達にっぽん人は前頭葉を使いなさい。」と言われた気がしました。下朝鮮も直ちに片付け、同時に日本人の日本人たる財産、資質を守らなければなりません。

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

せめて この本を買った人は投票に行こう。もしかしたらかわりはじめるかもしれない。

  さすがにこの内容では、、、, 2014/12/22

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

序章でいきなり、ウォール街では五大銀行が「四半期だけで279兆ドル(2京7900兆円)の利益を得ている」との記載がある。「279兆ドル」だけでやめておけば何かのタイプミスだろうと思って見過ごすこともできるが、わざわざ日本円に直して、さらに日本の一般会計は95.9兆円と上塗りをしている。

世界全体のGDPがいくらなのか知らないが、平均レベルの知能があればこの数字が間違いなのは分かるのでは?

その後もきちんと資料に当たっているのか、自分で物を考えているのか、ちょっと疑問に思うレベルの記載が多い。

(そもそもの議論のベースになる数字が違っていれば、そりゃ「衝撃的」になるのは当然だと思うのですが)

  週刊誌の記事レベル, 2014/12/16

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

この本のテーマは何なのでしょうか?タイトルからすると、必ずしも”アメリカの医療制度”を著述の対象としているわけではないのでしょうかね。というのも、オバマケアの悲惨な話がいっぱいでてくるのですが(なるほどと思いますが)、そもそもオバマケアはどのような制度になっているのか、それに対して日本の国民皆保険の制度はどのようになっているのか、なぜこのようなことになってしまったのか、現在の制度設計のどこが悪いのか、ということに対する記述がとても浅いように思います。

 

化け物だー、化け物だー、大変だー、大変だー、というような文章ばかりがたくさん記述されているように思えます。そういう意味で週刊誌の記事みたいです。

はたして、オバマは票のことしか考えてなくて、企業は金儲けしか考えていないから、このような事態になっているのでしょうか?確かにそれもあるでしょうけど、制度の設計に問題があるせいで巨大な怪物が生まれてしまい誰も止められない、という実例は、これまでの歴史にたくさんみられるはずです。単純に悪者のせいにせずに、丹念に制度設計の穴を解析してほしかった。

目のつけどころはとてもよいと思います。せっかくいろいろ調べたのでしょうから、こんなふうに週刊誌の記事みたいにせずに、詳細で丹念な解析と記述をしてほしかったですね。

 

そんな書き方だと本が売れないって?

まあそういうことで、週刊誌の記事レベルだと思います。

詳しい実情を知らずに正義を騒ぎ立てるのは非常に危険なことです。大変惜しいです。

  構成に難あり, 2014/12/10

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

オバマケアの個々の事例を散発的に羅列した構成になっていて、問題の核心が非常に分かりにくい。先ずはオバマケア以前の保険制度を紹介し、その上で改正後何がどう変わって、どの様な理由があって失敗したのか説明して欲しかった。前作?の貧困大国アメリカが良かっただけに残念。

  何を言っているのか全くわからない文章。, 2014/11/17

メリカ (集英社新書) (新書)

3回読み直してみたが、言葉の定義や使用法が自分だけしかわからない使い方をされていて、文章の流れがわかりにくい。結論はわかるが、分析プロセスがよくわからない。ということで、星1つ。

反米な人たちに向けて書かれたミミズあるいはゴカイ, 2014/11/17

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

日本にはなぜかアメリカを逆恨みする連中が多い。そういう連中に私は常に「海よりも深く山よりも高いアメリカ様の御恩を忘れるな」と教戒を垂れているのだが、連中の耳に私の「アメリカを敬うというありがたい教え」は届かない。連中は物事を客観的にみるという習性を持たない。「アメリカはひどい国だ」「アメリカは悪い国だ」「アメリカは没落する」という結論は既に出ていて、そういう結論に沿った本書のような本しか手にしない。「バカは死ななきゃ治らない」というが、これは本当である。本書は、こういう「事実をきちんと学べない人」たちに向けてばらまかれた撒き餌、いうならば養殖場の魚に向けてばらまかれるミミズ、ウジ虫、ゴカイのような本である。本書に対してのシンプルな反論は「そんなにアメリカが悪い国で、そんなにアメリカが没落しているのなら、どうして世界中のアメリカ大使館の前にアメリカへの移民を希望する人たちの長い行鉄が毎日出来ているの?」のひと言で終わる。世界の人たちは知っている。アメリカが今も世界で数少ない希望に満ちた国であり、アメリカにさえ移民出来れば絶望から脱出してチャンスを手に出来るということを。先日、ワシントンDCにいって空港でタクシーを拾ったら、ひげ面の兄ちゃんが運転手だったので「どこから来たの?」と聞いたら「アフガニスタン」との答が返って来た。タリバンによる残虐な虐殺が続く絶望の国アフガニスタンを捨ててアメリカに渡ったこの若者は、嬉々としてタクシーを運転していた。これが現実である。以上、証明終わり。Q.E.D!

  バカ丸出し, 2014/11/18

: 沈みゆく大国アメリカ (集英社新書) (新書)

 

そんなにアメリカが憎い?1%の富裕層が憎い?ハッキリ言って、日本の国民保険なんて全額自己負担しても払い損なんだよ。国民年金も払った金額以上にもらえるなんてうまい話が長く続くわけねーだろ。この両制度を維持し続けた結果が、1000兆円の借金だ。この両制度は廃止すべきだ。沈みゆくのはアメリカでなく日本の方だ!

追記 弱者や庶民の味方面してる政治家、弁護士、医者、マスコミ、学者。これはみんな高収入の既得権益層だからね。ダマされないように気をつけたほうがいいよ。

追記 日本は財政破綻するまで分からない国民性なんだろうな。原爆を落とされるまで悲惨な戦争を続けたように。

17:33 2014/12/30

 

 


中国崩壊で日本はこうなる 単行本  – 2015/1/27宮崎正弘   (著),    大竹愼一 (著)

2015年度の最大注目は中国経済の動向。今の中国は死に体にカンフル注射の状態でいつ崩壊してもおかしくない。そこで日本屈指のチャイナウォッチャー宮崎正弘とファンドマネジャー大竹愼一が中国崩壊を視野に今後の日本人の対応を激しく議論。

宮崎「世界や日本のマーケットは既に中国崩壊を織り込み済み。損害を被るのは中国に深入りした企業だけ」大竹「株は心理戦争。中国経済の混乱は日経平均4000円まで下落する」

著者について

1946年石川県金沢市に生まれる。早稲田大学英文科中退。『日本学生新聞』編集長、月刊『浪漫』企画室長をへて1982年『もう一つの資源戦争』で論壇デビュー。中国ウォッチャーとしても知られ、『中国・韓国を本気で見捨て始めた世界』はベストセラーに。又、三島由紀夫を論じた三部作『三島由紀夫「以後」』『三島由紀夫の現場』『三島由紀夫はいかにして日本回帰したのか』など文芸評論でも活躍する。

日・米・欧で活躍するファンドマネジャー。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了後、ドイツ・ケルン大学、イギリスLSEに留学。野村総合研究所研究員、ロンドンのチェース・インヴェスターズ、ニューヨークのAIGグローバル・インヴェスターズを経て独立。欧米ファンドのグローバル株部門でトップクオーターを続ける成績をあげる。これまで訪問した日米の会社は1500社を超え、その徹底した現場主義には定評がある。著書に『ウォール街から日本を見れば 2015世界大恐慌の足音が聴こえる』他多数あり。 単行本: 224ページ

出版社: 李白社 (2015/1/27)発売日: 2015/1/27

17:35 2014/12/30

 

 

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第1042号 実現可能な25%運動が日本を救う 2014/12/27 13:19 配信の記事       「植草一秀の『知られざる真実』」                  2014/12/27         実現可能な25%運動が日本を救う

第1042号暗い話題の多かった2014年の日本政治に、大きなクリスマスプレゼントが届けられた。

参議院議員山本太郎氏が生活の党に合流し、「生活の党と山本太郎となかまたち」

に党名が変更された。生活の党は政党要件を欠く状況に陥っていたが、山本氏の合流で政党要件をクリアすることになった。

 

生活の党に所属していた鈴木克昌氏と小宮山泰子氏は総選挙前に民主党に移籍して比例代表で復活当選を果たしている。

 

太田和美氏は維新の党で比例代表復活当選を果たしている。

 

「同志」が党籍を変えて議席を守ったのである。

 

生活の党が政党要件をクリアしたことを歓迎する。年末がデッドラインであったから、政党要件を満たす方向での調整が当然進められたわけだが、その調整が山本太郎氏の合流で着地した。

 

山本氏は、原発、憲法、消費税、TPP、基地、格差の六大問題において、安倍政権の基本政策に反対の主張を明確に示している。この山本氏が生活の党に合流したことの意味が大きい。

私は、拙著『日本の真実』(飛鳥新社)

http://goo.gl/8hNVAo

において、結論として下記の主張を示した。

拙著の副題は、「安倍政権に不安を感じる人のための十一章」である。

十一章のタイトルは、

第一章 日本の支配者

第二章 戦後非民主化

第三章 小鳩の春

第四章 尖閣の罠

第五章 「フクシマの嘘」

第六章 日本を飲み込むTPP

第七章 成長戦略の正体

第八章 財務省の謀略

第九章 「あべさまのNHK」

第十章 絶望の警察、検察、裁判所

第十一章 さまよえる群集

結論として示したことは、日本政治の基本方向を、「戦争と弱肉強食」の方向に定めるのか、それとも、「平和と共生」の方向に定めるのかを、日本の主権者が選択するべきこと。

 

私の主張はもちろん、「平和と共生」の方向を選択するべきというものであるが、その方法として、「25%運動」を提唱した。同書第十一章「さまよえる群集」の末尾部分を転載する。

「原発ゼロ、TPP不参加、集団的自衛権行使容認反対、消費税増税阻止、沖縄基地建設阻止で共闘できる政治勢力が結集して、次の総選挙に備えなければならない。

基本理念は「平和と共生」である。「戦争と弱肉強食」に対する「平和と共生」の政治勢力が正面から対峙し、最終的に主権者が判断して選択する。これを日本政治、日本の民主主義の原点にしなければならない。リベラル勢力の結集が求められている。

現有の議席数にだけ目を奪われれば、希望を見失ってしまうが、政治の基本に置かれるべき政策、思想・哲学を見つめるなら、状況の大転換が生じ得ることに、希望を失う必要はない。

圧倒的な議席数を確保する自公の政権与党であるが、何度も繰り返すように、選挙で投票した有権者は、全体の4分の1に過ぎない。この勢力を結集できれば、いつでも大逆転は発生し得る。国民の過半数を結集するのは困難だろうが、国民の25%を結集することは不可能な目標ではないはずである。筆者はこれを「25%運動」と呼ぶこととする。

 

主権者である市民が、この政治運動を主導することが必要になる。「主権者フォーラム」を創設し、政治勢力の大同団結を誘導する。こうした戦略が求められている。」政界再編の核は民主でも維新でもない。原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差の六大問題で安倍政権に対峙する主権者勢力を結集する「主権者の党」が軸にならなければならない。「生活の党」がこの方向に軸足を定める方針が明示されたことの意味が重大であり重要なのだ。

上記拙著第一章「日本の支配者」第4節「支配の技法」に次のように書いた。

「第3は、選挙妨害である。主権者が主権者としての権利を行使する行為である選挙への参加を妨害するのだ。

分かりやい例は選挙の投票率を引き下げる工作である。最近の選挙では、投票率が5割程度しかない。

自公の政権与党勢力は、投票した有権者の約半分の票しか得ていない。つまり全有権者のわずか4分の1の投票で国会の多数議席がもたらされている。4分の1の国民の支持で日本政治を支配するためには、できるだけ多くの国民に選挙を棄権してもらうことが必要になる。

人々が選挙を棄権するように仕向ける策謀を、既得権による、日本政治を支配するための第3の技法として提示する。」今回の総選挙においても、この記述はまさに正鵠を射るものだった。投票率は52.66%。

比例代表選での自民、公明の得票率は33.1%と13.7%で両者の合計は46.8%だった。

全有権者のなかで自公両党に投票した者の比率は24.7%である。この24.7%の投票で、衆議院475議席のうちの68%に該当する325議席が自公によって占有された。

全有権者の4分の1の意思で日本政治が支配されてしまっている。「民意と国会議席のねじれ」が極めて深刻な事態を引き起こしている。

国民の大多数が自公政権を支持しており、国会の大多数の議席が自公勢力によって占有されているのなら、何の問題もない。

 

しかし、現実は違う。恐らく、国民の多数は自公政権の方針を支持していないのである。にもかかわらず、自公が国会議席の多数を支配してしまっていることが問題なのだ。この状況を打破するためには、戦術的な対応が必要なのだ。「戦術的」という意味は、現行の選挙制度を踏まえた「選挙戦術」が必要ということだ。

具体的に言えば、全有権者の25%の人々が大同団結して、衆議院総選挙の小選挙区に対応することである。

これをやっているのがほかでもない。自公なのだ。

自公は全有権者の25%が結束して、衆議院総選挙の295の小選挙区に対応している。

そして、231の小選挙区で勝利した。その結果として、衆議院の圧倒的多数議席を占有したのである。したがって、安倍政権に対峙する有権者=主権者が、全体の25%でまとまって対決すれば、自公とがっぷり四つの闘いを展開できるのだ。

全有権者の50%を束ねる政治運動は実現が難しいだろう。しかし、25%が結束する政治運動なら、実現可能である。この「25%運動」を展開する必要がある。12月12日に大阪で記者会見を行った。「ストップ安倍政権を実現する国民会議」の声明を発表する記者会見である。

そして、この会議の検討会議が12月19日、東京で開催された。新たに合意が形成されたことは、原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差の六大問題で安倍政権の政策方針に反対する政治運動を広く国民運動に発展させることであった。その核心的提案は、「組織を作らず運動を展開すること」である。誰が代表を務める、誰が世話人になる、といった組織に対応を取らずに、理念、主張、方針に賛同する主権者を広く募り、この理念、主張、方針に賛同する主権者を拡大してゆくことを目指すというものだ。

 

ガンディーがインドで展開した「非暴力・非服従」の運動を想起させる主権者全体の運動である。この運動を主権者全体に広げてゆく。

そして、来る国政選挙において、この主権者勢力が国会過半数議席を確保することを目指すのである。

恐らく、その際には、主権者政党と共産党の盤石の選挙協力を実施することが必要不可欠になる。

自民と公明が盤石の選挙協力を実施している以上、安倍政権の政策方針に反対する主権者勢力が盤石の選挙協力体制を構築しなければ、自公勢力を打破することが難しいからである。

民主党が代表選を実施するが、第二自公、第二自民党の色の濃い政治勢力は、主権者政治勢力の核にはなり得ない。民主党はできるだけ早く、自公補完組と主権者勢力に分裂するべきである。主権者にとって大事なことは、原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差の問題で安倍政権と真正面から対峙する政治勢力に政権を委ねることなのだ。

いまの、民主や維新は、この要請に応えられる存在ではない。この意味で、山本太郎氏が生活の党に合流したことが持つ意味は極めて重大であり重要である。山本太郎氏には失礼な言い方になるかも知れないが、「アリの一穴」である。ここから、安倍晋三独裁政権の瓦解が始動することになるだろう。

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8:59 2014/12/29

 

 

第1043号 砂上の楼閣安倍政権打倒に向けての戦術プラン

 「植草一秀の『知られざる真実』」  2014/12/28

砂上の楼閣安倍政権打倒に向けての戦術プラン  第1043号

12月26日、11月鉱工業生産統計速報値が発表された。鉱工業生産指数は季節調整後前月比 -0.6%の減少を示した。

鉱工業製品在庫率指数は 前月比4.0ポイント上昇の 116.8を記録した。

11月に発表された予測指数では、12月の生産は季節調整後前月比 +2.3%の伸びを記録することとされていたから、予測指数に対して、大幅下方修正の統計数値発表となった。

 

この統計が示していることは、日本経済が、完全に景気後退局面にあることだ。

 

景気の循環変動を把握するうえで、最も有用な経済指標は、

 

鉱工業製品在庫率指数

 

の推移である。

 

景気循環の姿は、鉱工業製品在庫率指数の推移にくっきりと表れる。

 

鉱工業製品在庫率指数は、景気拡大局面で低下し、景気後退局面で上昇する。

 鉱工業製品在庫率指数の推移を示すグラフを見ると、経済の循環変動が手に取るように分かる。

 

2008年の初めから2009年の初めにかけて、日本経済は急落した。

 

サブプライム金融危機不況が世界経済を襲ったのだ。

 

米国の投資銀行であるリーマンブラザーズ社が破綻したのが2008年9月15日。

 

リーマンショックが世界の金融市場を震撼させた。

 

日本では2008年末に、東京日比谷公園に年越し派遣村が設営された。

 

サブプライム金融危機大不況で、製造業が生産活動を急激に縮小し、派遣労働者が解雇されて、寒空の下に放り出されたのである。

 

鉱工業製品在庫率指数のグラフは、この大不況の進行を鮮明に描き出している。

 

 

 

2012年4月から2012年11月にかけて、不況が日本経済を覆った。

 

野田佳彦政権による財政再建原理主義不況である。

 

「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」

 

と絶叫していた野田佳彦氏が、

 

「シロアリを退治しないで消費税をあげる」ことを決めた。

 

野田佳彦氏と菅直人氏は、日本政治を破壊したA級戦犯である。

 

二人とも、自分の利益のために、魂を財務省に売った人物である。

 

自分が総理大臣になるために、主権者との約束を踏みにじって消費税増税に突き進んだ。

 

そして、この愚行が、日本政治刷新の芽を破壊し尽くす主因になったのである。

 

いずれにせよ、鉱工業製品在庫率指数のグラフは、野田佳彦財政再建原理主義不況の現実を鮮明に示している。

 

 

 

そして、2014年の日本経済。

 

安倍晋三氏による消費税増税実施により、日本経済は再び景気後退局面に突き落とされた。

 

私が『日本経済撃墜』(ビジネス社)

 

http://goo.gl/lgZ9ky

 

で警告した「日本経済撃墜」が現実のものになった。

 

2014年の日本経済は景気後退局面にあるのだ。

 

これが真実である。

 

しかし、日本の腐敗御用マスメディアは、12月の総選挙に際して、事実無根の大本営報道を展開し続けた。

 

「アベノミクスで日本経済は改善傾向にある」

 

との虚偽報道が展開され続けたのである。

 

先の大戦で大本営が、日本軍の連戦連勝を喧伝し続けたのと、まったく同じ図式が展開され続けた。

 

拙著『日本の奈落』(ビジネス社)

 

http://goo.gl/48NaoQ

 

で、2015年の日本経済を読み抜くポイントを指摘した。

 

アマゾンが、拙著に対する販売妨害行動を続けているのは、恐らく安倍政権の意向を反映したものであると思われる。

 

紀伊國屋ウェブショップでは販売が行われているので、ぜひご参照賜りたい。

 

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784828417752

 

安倍政権がどの部分を国民に読ませたくないのか、本書から探り出していいただきたい。

 

また、

 

12月22日発行の「金利・為替・株価特報」第219号

 

http://www.uekusa-tri.co.jp/report/

 

に、年明け後の金融市場動向についての分析を提示した。新年に幸運を呼び込むための秘訣も盛り込まれているので、ぜひご参考にしていただきたいと思う。

 

 

 

日本が消費税大増税不況に突入しているにもかかわらず、日本の腐敗したマスメディアは、

 

「アベノミクス」

 

を絶賛する自民党支援報道を展開し続けた。

 

日本経済新聞などは、2014年4月の消費税増税実施に向けて、

 

「消費税増税の影響軽微」

 

という大キャンペーンを展開し続けた。

 

新聞名を

 

「日本経罪新聞」

 

に変更した方が良いと思う。

 

朝日新聞の吉田証言報道が攻撃されてきたが、

 

日本経済新聞の「消費税増税の影響軽微」報道は、

 

ほとんど攻撃に晒されていない。

 

社長が辞任して責任を明らかにするべき内容である。

 

 

 

アベノミクスで円安と株高が進行したのは2013年前半のことで、もう2年近くも前のことだ。

 

1991年に日本経済はバブル崩壊不況に突入していた。

 

私はバブル崩壊不況の深刻な影響を警告し続けたが、当時の宮澤政権が景気対策に踏み出したのは、なんと1992年8月のことだった。

 

マスメディアでもバブル崩壊の影響の深刻さを指摘する者は存在しなかった。

 

この初期対応のまずさが、その後の日本経済の

 

「失われた10年」

 

「失われた20年」

 

をもたらす主因になった。

 

要するに、この国の病巣の重大な一部は、日本のマスメディアの腐敗にある。

 

安倍首相は政治記者との会食を重ねて、メディアとの癒着を強化する。

 

メディアの側はメディアとしての矜持など忘れて、自ら率先して茶坊主に成り下がる。

 

矜持を失った堕落メディア、堕落言論人が日本を腐臭の立ち込める国にしているのである。

 

 

 

事態を打開するには、国民が目を醒ます必要がある。

 

国民が腐敗メディアの本質を見抜けずに、腐敗メディアに誘導されるまま、権力迎合の行動を示すなら、政権もろとも、この国は暗黒の海に沈んでゆくことになるだろう。

 

沈みかかった船の上で、権力と腐敗メディアと無自覚国民が宴を繰り広げるまま、日本丸が沈没することを回避する必要がある。

 

日本を救う道は残されている。

 

実は方法はかなりはっきりしているのだ。

 

問題は、それを実行できるかどうかだ。

 

「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も

 

成らぬは 人の 為さぬなりけり」

 

そして、

 

「命もいらず 名もいらず、

 

官位も金もいらぬ人は始末に困るものなりこの始末に困る人ならでは艱難を共にして国家の大業は為し得られぬなり」

 

の言葉を胸に刻む必要がある。

 

 

 

安倍政権は砂上の楼閣である。

 

衆議院の楼閣は325議席と、立派に見えるが、その基盤は驚くほどに脆弱である。

 

24.7%の民意にしか支えられていない。

 

24.7%の民意にしか支えられていないが、295ある小選挙区に、この24.7%の民意が結託して選挙に臨んだ。

 

その結果、295の選挙区で231の議席を獲得した。

 

この結果として、325議席の立派な楼閣が作り出されたのである。

 

安倍政権の政治に反対の意思を持つ主権者が、24.8%団結すれば、事態を転覆できる。

 

簡単ではないが、絶対不可能な目標ではない。

 

主権者の25%が結束すれば、日本政治を刷新できるのだ。

 

大事なことは、基本路線である。

 

基本路線で一致できる者が結束する。

 

これが大事だ。

 

 

 

基本路線で核心になるテーマは、

 

原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差

 

の六大問題である。

 

この六大問題に関して、安倍政権の基本路線に反対である主権者が多数存在するのだ。

 

この多数存在する主権者が大同団結することが必要なのだ。

 

既得権益が、日本の第二政治勢力に仕立て上げようとしている

 

民主と維新は

 

この基本に噛み合わない。

 

民主と維新は、

 

原発、憲法、消費税、TPP、基地、格差

 

の六大問題の基本路線において、

 

自公政権に極めて近いのだ。

 

自公と第二自公によって日本政治を支配されること以上の暗黒はない。

 

自公の基本路線と正面から対決する第二政治勢力を構築することが必要なのだ。

 

この事実を踏まえるなら、主権者勢力は共産党と協議して、主権者勢力と共産党による選挙協力体制を構築することが必要不可欠だ。

 

共産党も基本政策路線で同調できる政治勢力であれば、選挙協力を拒むことができなくなるだろう。

 

 

 

安倍政権の基本政策に反対する主権者が25%連帯する。

 

そして、この25%の主権者が総選挙の295選挙区で、ただ一人の統一候補を擁立するのである。

 

この具体的プランを着実に実行できれば、必ず日本政治を刷新できる。

 

為せば成る、成らぬは人の 為さぬなりけり

 

である。

 

9:00 2014/12/29

 

 

 

 

読者日記──マスコミ同時代史 2014年12月23日号(総選挙特集)

【アベノミクスの対案とは?】

 執筆 田中良太(売れないもの書き 元毎日新聞記者)

 E-mail gebata@nifty.com

  朝日が16日付朝刊1面に連載「安倍政治 その先に」(上)を掲載した。「富の再分配、知恵絞る時」という見出しで、書き出しは以下の文章だ。< 大勝ではあるが、熱も風もなかった。それはそうだろう。与党にとっては、相手の

いない不戦勝のような選挙だった。少なくとも経済政策については。強力な金融緩和で、日本経済はまがりなりにも安定へ向かった。失業率の低下が、その象徴だろう。野党第1党の民主党は、安倍政権の経済政策への批判を強めたが、では代わりにどうするかが見えにくかった。>

 首相・安倍晋三は「アベノミクス それしかない」と絶叫し、野党各党には「対抗する政策」がなかったということだろう。マスコミ論調に共通した見方で、すなわちこれがいまの日本の「空気」である。これに反発すると「KY=空気が読めない」と軽蔑される。

 私は「逆KY=空気を読むだけ」の人間たちこそ、軽蔑に値すると考えている。テレビのニュースショーに出演し、エラそうにしゃべりまくっている人物はほとんどがその逆KYである。元新聞記者も多いが、テレビ芸人に堕してしまっている。落語家のように芸を売りものにするわけではない。しかも自分の考えを持たず、マスコミがつくり上げている日本の「空気」に同調するだけ。サイテーの人物たちだ。

 紹介した朝日の記事「安倍政治 その先に」(上)は、その「逆KY(空気を読むだけ)」に近いと思う。経済に話題を戻すと、「崩壊」の危機に陥っているのは、日本経済だけではない。米国でもEU(欧州連合)でも、さらにはロシアでも中国でも、経済は低迷し、危機的状況にあるのだ。米大統領ニクソンがドルの兌換停止など「ドル防衛策」を発表してブレトン・ウッズ体制が崩壊したのは1971年8月だった。以後短期間のスミソニアン体制(管理変動相場制)を経て、73年2月には、通貨の交換レートは、外為市場の相場によって日々変動することになった。通貨は互いに売買される「商品」になってしまった。通貨は商品の価値を示す尺度であったはずだ。通貨の中の通貨が金貨であり、資本主義経済はほんらい、金本位制によって発展した。金本位制の下で各国の通貨(円、ドル、ポンド、マルク等)は、各国通貨当局が決めたレートで、金に変えることができた。すなわち各国の通貨は、金と交換できる兌換通貨だった。しかし1929年の世界大恐慌で、多くの通貨は金と交換できない不換通貨となった。日本の円も同じことで、昭和初期には、円を兌換通貨に復活させる「金解禁」が大きな政治課題となった。

 第2次大戦語の国際通貨システムは「ブレトン・ウッズ体制」となった。最強の通貨、米国のドルは、他国の通貨当局に要求された場合に限り、金との交換に応じることにした。他国の通貨当局にとっては、ドルを保有することは金保有と同じ意味を持つことになっ。ブレトンウッズ体制は「疑似金本位制」として機能したのだった。ブレトンウッズ体制とその亜流にすぎないスミソニアン体制の崩壊によって、国際通貨システムは「本位通貨なき時代」に入った。もはや16年も以前になる1998年11月8日付日経新聞朝刊掲載の「中外時評」は(「まだ続く『71年無体制』──市場化と情報化が相乗」というタイトルだった。「本位通貨なき時代」を「無体制」と呼んだのである。金本位制、スミソニアン体制など、本位通貨を基本とする「体制」がないから「無体制」という新造語をひねり出したのだろう。各国の通貨は外為市場で取り引きされる商品となった。「価値の尺度」だったはずの通貨は、最大の商品となったのである。

 さらにコンピュータ時代が加わる。さまざまな市況の数値に対する判断基準をコンピューターに組み込んでおく。データをインプットしたとき、コンピューターは瞬時に「売り」「買い」などの行動をアウトプットしてくる。取り引きの規模さえ打ち込んでおけば、何億円でも、何兆円でも瞬時にして取り引きする。前記の「中外時評」は、< 情報化した金融市場は、実需の裏打ちのない取引を急膨張させてきた。世界の外為市場の1日の取引高は、1兆ドルを軽く上回る。世界の年間貿易総額約5兆5千億ドルを3、4日でこなしてしまう規模である。>と書いた。 経済学者宮崎義一(故人)は著書「ドルと円」(岩波新書、88年9月)「複合不況」(中公新書、92年6月)などで、当時の世界経済を動かす力が「物とサービスの貿易ではなく、資本移動に変わった」と指摘している。宮崎によると1986年3月、はじめて東京、ロンドン、ニューヨークの各外為市場で1日あたりの取引額の同時調査が行われたが、それをもとに年間の通貨の取引額を推計した数字は、世界の年間貿易総額の16倍以上だったという。

 週刊誌「アエラ」は07年8月13日号で「円高・株安の本当の主犯 米国発サブプライムショック」と題するレポートを掲載した。その書き出しは、以下のとおりである。<もはや「兆」を超え、「京」の単位に達する。為替に特化したヘッジファンドの動かすマネーである。ジョージ・ソロスが名を馳せた1990年代、彼らの資金量は、せいぜい10兆円程度だったと見られている。だが、いまやそれが120兆円を超えると推定される。空恐ろしいのは、彼らがこれを元手に借り入れをし、運用する規模を20~30倍に膨らませていることだ。したがって動くマネーは数千兆円から京円サイズになる。

 背筋が寒くなるのは、規模だけではない。その回転スピードが尋常ではないのだ。コンピューターネットワークの発展は世界中の資金移動を容易にさせ、彼らの売買は年間数百回転にもなり、出来高も京単位だ。邦銀の為替ディーラーでさえ年数十回といわれるので、その動きの速さは驚異的だ。>

 この時期、宮崎がやったように、通貨売買総額と年間貿易総額を比較するなら、少なくとも100倍程度になっていたはずだ。それは間違いで、千倍・万倍の単位になって

いるかもしれない。

 いずれにせよ、本位通貨なき時代の経済運営について、きちんとした理論などない。

各国の金融当局・財政当局が、経済の現実に対応する金融・財政政策を手探りで実行し

ているだけなのである。

 アベノミクスの対案というべき経済・財政政策はない。本位通貨なき時代の経済は、

極めて危険なもので、好況など望めない。「崩壊」を防止するだけが可能なことだ。ア

ベノミクスは、巨大企業に対して、調達コスト=ゼロに近い巨額資金を提供することに

よって、株価など景気判断の指標とされる数値を上昇させているだけだ。巨大企業はそ

の資金を手にして、株・債権・外為などの市場でマネーゲームをやり、利益を上げてい

るだけだ。

 その資金提供の見返りに、日銀は保有する日本国債をどんどん増やし続けている。諸

外国の機関投資家たちが、「日本は国の借金を支払う意思を持っていない」と判断し、

日本国債売却という相場行動に出れば、いますぐにでも、日銀発行の通貨である円は信

任を失い、紙切れ同然になってしまう。

 つまり目先の数値を好転させているだけで、通貨・円の信任をどんどん低落させてい

るのが「アベノミクス」の金融政策なのである。「アベノミクスで経済が良くなってい

る」と安倍が言うのは、あまりにひどい手前勝手な経済認識なのである。

 選挙戦の中で民主党などが主張したのは、以上の「アベノミクスの嘘」論に近いもの

だった。「対案の主張がなかった」ことを非とする朝日記事の主張の方が、はるかに浅

薄なものだ。

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16:46 2014/12/25

 

第1040号 民主党を破壊した権力亡者が代表選出馬?

 

発行者:植草一秀(政治経済学者) 価格:540円/月(税込)

 

 

 

 

2014/12/25 03:30 配信の記事

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「植草一秀の『知られざる真実』」20141225民主党を破壊した権力亡者が代表選出馬?  第1040号

民主党の海江田万里氏が総選挙で落選し、民主党代表を辞任した。民主党は年明けに新しい代表を選出する。しかし、この党に対する主権者の期待は冷め切っている。2009年に政権交代を実現し、日本政治が変革するとの期待が日本中に広がった。このとき、最大の警戒をもって状況を見つめたのが日本の既得権益である。

日本の既得権益とは、米国・官僚・大資本のトライアングルだ。別名は、ハゲタカ・シロアリ・ハイエナである。

攻撃の対象とされたのは、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏だった。

 

小沢一郎氏に対しては、西松事件、陸山会事件という、戦後最悪の政治謀略事件が捏造された。

 

鳩山由紀夫氏に対しては個人献金をめぐるスキャンダルが掘り起こされ、徹底的な人物破壊工作を展開された。

 

そして、もうひとつ見落とせないことは、政権交代の最大の功労者である小沢氏と鳩山氏が人為的に分断されたことだ。

 

 

 

鳩山政権は沖縄の普天間移設問題でトラップにかけられた。

 

鳩山首相が普天間問題で追い落とされる原因を創作したのは、民主党内の隠れ既得権益派勢力だった。

 

具体的には、沖縄基地問題を担当した、

 

岡田克也外相、前原誠司沖縄担当相、北澤俊美防衛相

 

の三名が、鳩山首相に対して忠誠を誓わず、横田政府=米国の僕(しもべ)として動いたのである。

 

このために、鳩山首相が追求した普天間基地の県外・国外移設方針が座礁した。

 

そして、もうひとつ、2009年の政権交代が破壊された最大の理由のひとつは、小沢一郎氏が謀略によって人物破壊されたことだ。

 

2009年3月3日に勃発した西松事件で、小沢一郎氏は不当な追及を受けた。

 

民主党は一致結束して、検察による小沢民主党攻撃に立ち向かう必要があったが、民主党の一部の人間は後ろから小沢一郎氏に対して弾を撃ったのである。

 

その悪徳民主党議員が、

 

岡田克也、前原誠司、玄葉光一郎、枝野幸男、安住淳

 

などのメンバーである。

 

 

 

そして、政権交代を実現した民主党の存立基盤が完全に粉砕される原因になったのが、公約破棄の消費税増税方針提示だった。

 

この背徳の政策運営が、民主党に対する期待を絶望と怒りに変えた。

 

その戦犯が、

 

渡部恒三、藤井裕久、仙谷由人、菅直人、岡田克也、野田佳彦、前原誠司、枝野幸男、安住淳、玄葉光一郎

 

の悪徳10人衆である。

 

民主党は

 

「シロアリを退治して天下り機関を排して天下りを根絶する。

 

そこから始めなければ、消費税を上げるのはおかしい」

 

ことを公約に掲げて2009年総選挙に臨んだ。

 

その民主党がシロアリを退治しないまま、消費税増税に突き進んだのである。

 

だから、民主党は主権者から見放された。

 

 

 

民主党を破壊した戦犯が民主党代表選に出馬するのだという。

 

要するに、権力亡者なのだ。

 

権力亡者をトップに据えて、民主党が一刻も早くに消滅することを念願する。

 

そのためには、悪徳10人衆が新代表に就任するのが望ましいのではないか。

 

メディアは、民主党が完全な対米隷属政党に変質することを望み、その方向に誘導しようとしている。

 

これが日本の支配者である米国の意向でもある。

 

日本政治再生のグランドデザインを描く際に、焦点になるのは民主党の今後である。

 

民主党が維新などと合流して、第二自民党を形成するなら、日本政治再生の可能性はほぼ消滅する。

 

いま求められていることは、自公政権に対峙する、本格的な主権者政党の樹立である。

 

原発、憲法、消費税、TPP、沖縄基地、格差

 

の問題について、安倍政権に対して真っ向勝負をする主権者政党を樹立することが必要なのだ。

 

日本政治を破壊した民主党悪徳10人衆は、民主党解体とともに消滅してもらいたいと思う。

 

民主と維新の一部、生活、社民などが連携して、主権者の党を創設するべきだ。

 

日本政治を破壊した民主党悪徳10人衆がいまだに大きな顔をして権力欲を剥き出しにしている民主党の現状に、未来はまったく存在しない。

 

日本の主権者は民主党代表選を褪めた目で見つめるべきである。

 

 

 

歴史にifは意味を持たないが、民主党が2009年の政権交代実現を大切に育てたなら、日本の歴史は異なるものになったはずだ。

 

繰り返すが、政権交代の大業を破壊し尽くした主体は、民主党の内部に潜んでいたのである。

 

それが、悪徳10人衆である。

 

民主党がいまだに、この負の遺産を引きずっているために、日本政治の未来が開けないのだ。

 

直接的に最大の汚点を残したのは、民主党が財務省の軍門に下ったことだ。

 

その主犯は菅直人氏と野田佳彦氏だ、

 

裏から誘導したのは藤井裕久氏である。

 

菅直人氏も野田佳彦氏も、私の主張の影響を受けたのだと思う。

 

シロアリ退治、官僚の天下り利権根絶の主張を強調していた。

 

ところが、よりによって、この二人が、変節して消費税増税に突き進んだのである。

 

要するに、財務省による利益誘導に完全に乗せられたのである。

 

二人とも、何よりも優先したことは、自分の出世、名誉欲、権力欲である。

 

財務省から、

 

「消費税増税推進と引き換えに、首相ポスト獲得への全面協力」

 

のオファーを受けて、いともたやすく、変節を遂げたのであると思われる。

 

 

 

この変節が日本政治を破壊したのである。

 

菅直人氏は2010年7月参院選で消費税増税を打ち出して惨敗した。

 

直ちに総理の職を辞する必要があった。

 

なぜなら、菅氏は参院選が菅政権に対する信任投票になると明言していたからだ。

 

参院選惨敗は菅直人政権不信任の意味を持った。この時点で総理の職を辞する必要があったが、なんと、1年間も総理の椅子にしがみついた。

 

自分の権力欲、出世欲だけで政治家稼業を営んでいるのだ。

 

野田佳彦氏はなおひどい。

 

2009年8月15日の大阪街頭での「シロアリ演説」がネット上に流布されて、それでも総理の椅子にしがみついて、消費税増税に突き進んだ。

 

それほどまでに厚顔無恥なのである。

 

野田氏は鳩山政権発足時に無役だったが、財務省OBの藤井裕久氏が野田氏を財務副大臣に引き上げた。

 

これを契機に、野田佳彦氏は完全に財務省に取り込まれた。

 

自分自身の利害得失で、主権者との約束を放り出したのである。

 

財務省の支援なくして野田政権の誕生はなかった。

 

要するに、官僚の前に膝を屈して、ひたすら自分自身の個人的な利益だけを追求したのである。

 

 

 

日本財政で最大の問題は、消費税増税の前提である「シロアリ退治」が何ひとつ実践されていないことだ。

 

財務省こそ、増税の前に、天下り利権の放棄を宣言するべきだ。

 

しかし、財務省は天下り利権を放棄するどころか、天下り利権の全面奪還に動いている。

 

我が身を切る改革ではなく、我が身を肥やす膨張を実行しつつ、一般庶民に悪魔の税負担を強制している。

 

 

 

これで日本が良い国になるわけがない。

 

安倍政権は消費税再増税を2017年4月に延期したが、本質は変わらない。

 

ハゲタカ、シロアリ、ハイエナのための政治を推進し続けている。

 

そして、現在の民主党に、増税推進の悪徳10人衆残骸が潜んでいる。

 

したがって、第二自公にしかならない野党勢力の再編ではなく、自公勢力に正面から対峙する主権者勢力を代表する新党の創設が必要不可欠なのだ。

 

民主党が代表選を通じて分裂することが望ましい。

 

この意味で、今回の民主党代表選に期待される最大の事項は、民主党分裂とその後の主権者政党の樹立である。

 

 

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著者:植草一秀(政治経済学者)

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16:46 2014/12/25

 

 

 

大勝小学校・良いこの生徒の皆様に

 

拝啓・私は平成25年に龍郷町大勝に引っ越してきました、私たち夫婦は後期高齢者ですが・山も川もひと山越えれば太平洋のある・大勝の町が大好きです・先日大勝小学校の生徒さんが訪ねて来て・大川のことを聞いていましたが、私は思い切って。

大川の彼岸桜がススキで埋もれいて可哀想なので・草刈りを始めました・草刈はつらいけれど・川岸が綺麗になり・うれしくて疲れも吹っ飛びます・朝健康のために散歩する時・きれいにした大川の淵を眺めもっともっときれいにしていくべきだと思っております。

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

滝田 好治0997-69-3195

平成26年12月20日

 

 

 

 

 

http://www.town.tatsugo.lg.jp/school_portal/ohgachi/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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