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2014年5月15日 (木)

スイスと日本 国を守るということ -「永世中立」を支える「民間防衛」の知恵に学ぶ [単行本]松村 劭(著)

引用

スイスと日本 国を守るということ -「永世中立」を支える「民間防衛」の知恵に学ぶ [単行本]松村 劭(著)

 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

 

松村/劭 米国国防省認可法人デュピュイ戦略研究所・東アジア代表。国際戦略研究所(IISS)会員。防衛大学校卒業。陸上自衛隊指揮幕僚大学卒業。インド国防参謀大学留学。陸上自衛隊で西部方面総監部防衛部長などを歴任。自主退職後、日立製作所で戦車技師として勤務。1994年より著述活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

単行本: 200ページ出版社: 祥伝社 (2005/12)発売日: 2005/12

 

目次

序章 現地で見た素顔のスイス

第1章 「永世中立」と「民間防衛」:スイスが守ってきた二つの国是―スイス人は誰一人として「非武装中立」が平和に繋がるとは考えていない・・23・

1・大国のエゴに巻き込まれないための「苦肉の策」「国連」を信用しなかったスイス人・・・24・・

スイスが使い分ける「二枚舌」・・27・・

2・マッカーサー「日本は太平洋のスイスになれ!」の真意・・日本が自国の軍隊を持たなかった理由・・29・・

原発をめぐるスイスの秘密協定・・31・・

3・「非武装中立」を国是としなかった理由・・メロス人が死に変えて残した教訓・・34・・

4・大国のご都合主義から始まった「永世中立」・・フランスの属国として、踏みにじられた国土・・38・・

かろうじて守られた「中立」・・41・・

5・複眼思考のスイス、単眼思考の日本・・「戦争放棄」も「二枚舌」が生み出した虚妄・・44・・

「二枚舌」の構造を見破ったスイス人・・47・・

「平和に対する罪」の呪縛から抜け出せない日本人・・50・・

政府と国連、どちらを信用するか・・53・・

6・スイス政府発行「民間防衛」の驚くべき内容・・政府の「統制・制限」を当然のごとく受け入れる・・56・・

7・「民間防衛」の裏側にある現実・・民間人が犠牲になった第二次世界大戦・・59・・

スイス流、「国を守るということ」・・62・・

スイスの「パン」はなぜ美味くないのか・・64・・

第2章 スイスの国防観、日本の自衛観―日本は、いまのスイスより安全か?・・・1・国民投票による新しい選択・・国連加盟ようやく決めたスイス人の計算・・68・・

それでもなおEUを疑う・・70・・

世界を驚かせた「PKO」参加の切実な理由・・73・・

2・変化するスイス・何も変わらない日本・・異常な日本の対外政策・・76・・

徹底したスイスの「国防作戦計画」・・78・・

半世紀も前の「国防方針」を変えようとしない日本・・81・・

いまの自衛隊では、他国の侵略を抑止できない・・84・・

「独立国」スイスと「平和願望国家]日本・・86・・

「もしスイスがEUに加入したら?」・・89・・

3・「持てる国」と「持たざる国」の相克・・第二次世界大戦の火種となった米・英・仏「経済ブロック圏」・・92・・

脅威があれば、野心はなくとも、戦争は起こる・・95・・

第3章 スイス人が具現化した真の民主主義―封建主義と闘って勝ち得た国民主体の政治・・

1・スイス建国と愛国心・・最強の支配者ハプスブルク家を打ち破る・・102・・「向かい傷に誇りあり」ザンクト・ヤコプの尖塔・・105・・

シャルル突進公野心を折ったスイス歩兵戦術・・108・・

2・成熟した「住民集会」から生まれる「本物の民主制」・・「村長の立場になって」考える村人たち・・112・・

正しい「多数決」の原理・・115・・

「和の精神」ほど非民主的なものはない!・・117・・

3・「対外政策」が政争の具になる時、国は滅ぶ・・スイスの国益を討議する「全州議会」・・120・・

第4章 したたかなスイス人―戦略的地勢から生み出された国民性・・

1・大陸の中央に閉じ込められた祖先・・「ガリア戦記」に描かれたヘルヴェチア人・・124・・

なぜスイス人は、スイス語を持たないのか・・127・・

2・大陸国家スイスの戦略的地勢・・「島国」から「海洋国家」になった日本・・130・・

山がちの地形と豊かな水を活かすスイス人・・131・・

3・最強の「傭兵」の誕生・・槍一本で欧州を稼ぎ回る・・134頁・

スイスの歩兵力」・・136・・

にもかかわらず、国家として戦略を持てなかったスイス人・・139・・

戦争のやり方が変わってきた16世紀・・141・・

スイス傭兵は、国の名を汚さないために腕を磨く・・144・・

4・隣国の戦争で儲ける・・日本とスイスの「停滞という後退」・・146・・

飯の種になった「中立」・・148・・

5・孤立しても持ち耐えられる国・・「危機を真ん中に挟んだサンドウィッチ」・・153・・

スイスは、ヒットラーの二つの要求にどう答えたか・・155・・

新しい空軍の時代を迎え撃つ・・157・・

スイス軍が開発した「マウンテン・バイク」・・159・・

6・「中立政策」に不可欠の、本音と建前・・「中立」は「鎖国」ではない・・162・・

貧乏人は来るな・・164・・

第5章 「海洋国家」と「大陸国家」…それぞれの「国防線」―「国防線」のない国・日本・・

1・「海洋国家」の特性を忘れての失敗・・中国大陸を狙うアメリカの牙・・168・・

2・日本の「戦略的地勢」とは・・日本の生存と切り離せない「台湾」・・173・・

南シナ海に中国潜水艦が出没する理由・・175・・

日本が「壜の蓋論」から脱却する日・・177・・

「共益性のある」戦争・・180・・

3・「国防線」とは何か?・・大原則・「国防線」は国境の外に置くこと・・182・・

ローマ時代にあったスイス「民間防衛」の原点・・185・・

日本は、中国の「国防線」の内側に含まれている・・187・・

日本に照準を合わせる中国の核ミサイル・・189・・

4・「海洋国家」に必須の国家戦略・・島国とって最大の脅威とは?・・191・・

日本の「国防線」はどこにあるか・・193・・

日本の「民間防衛」を考える・・194・・

5・国民が国家に望む基本的条件・・スイスに影響を与えたイギリスの戦争哲学・・196・・

スイス人が生んだ戦争学「戦争提要」・・198・・

平成26年2月25日

中立を貫くには, 2008/1/28

技術屋の端くれ ( akiratty ) - レビューをすべて見る

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スイスといえば「永世中立国」で平和な(戦争に加担しない)国というのが、多くの日本人のイメージかもしれません。

本書を読めばそのイメージがいっぺんに覆されます。

中立を守るということは、「どちらの側にもつかない=どちらからも攻められる可能性がある」ということなのです。「どちらの味方もしないから、どちらからも攻められることはないだろう」という楽観的なことではないのです。

スイスは今までの歴史から、そのことを実感として感じ、国民一人ひとりの意識から、常に有事に備えているということが本書を読むとわかります。

 

現在の日本はそのような「いざとなったらどうするの」という議論すら出来ない状態になってます。

スイス並みにやれとまでは言いませんが、せめて有事にはどうするのか、他国から攻撃されたらどうするのかの議論ぐらいまともにやってもらいたいという気にさせられます。

終戦前後、満州や樺太、北方領土が旧ソ連の進行によってどのような状況になったかをもう一度考え直してもらいたい。「無防備都市宣言」や「憲法改正反対」など理想を訴えるのもいいですが、もう少し現実的な方向を考えていった方がいいのではないかなと思います。本書を読んで、改めて「国を守る」ということを考えさせられました。

5つ星のうち 5.0  戦争は何故なくならない? なくならないならどうやって国を守る?, 2008/9/9

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↑の質問に答えられる人がどれほどいるだろうか? その答えをこの本は初心者にもわかりやすく答えてくれる。主に他の国の歴史も参考にしながら強国に囲まれたスイスの歴史とスイス人のリアリズムが書かれているのだが、それは政治から日常生活に至るまでとても参考になる内容だと感じました。

 

この本を読んで一番良かったとおもうのは、「歴史から学び、未来を予想し、対応策を考えて、実行する」ということがいかに重要かということを教えてもらったことです。

 

「仲良くして、お互いに利益を分け合う仲なら大丈夫」

「アメリカがバックにいるのに自衛隊なんていらない」

「中国や北朝鮮が日本を攻めることはない」

「いや、日本は甘すぎるのではないか?」

「軍事費なんて金をドブに捨てているようなものだ」

「そもそもどうして戦争なんて始めるんだ?」

そう思っている方には、是非この本をお勧めしたい。この本が言っていることが全てではないと思うが、決して無駄ではないことは間違いないでしょう(無駄だと感じたならばその方は歴史や政治や戦争を良く知る人なのでしょう)。

「軍事力ほど儲からないものはない。しかし、軍事力がなければ、もっと儲からない」

この本の中の一節です。日本には侵攻される理由がたくさんあるようです・・・。

5つ星のうち 5.0  平和とは?, 2007/1/18

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日々世界では内戦や戦争がおこり,また公開されているだけでも頻繁に軍事演習が行われています.

ニュースで伝わる話もどこか別世界のことで,気にもとまらないのではないでしょうか.

本書は,平和というか平穏は当たり前だと平和ボケしている日本人に警鐘をならす一冊.

永世中立国のスイスの歴史的背景からの考えをもとに日本の国防を考える内容です.

著者が自衛隊出身の方で軍事より?の偏りが危惧されましたが,至って正論を主張していると感じました.

国を守るための境界は国境ではだめな理由など,よくよく考えると当たり前ですが普段気にもしていない重大な誤りを指摘しているので,読む価値があります.というか,中国の動きを考えると,絶対に読む必要のある書籍です.核武装などの話のかなり前に本書ようなの議論をするべきでしょう.日本のようにそれぞれが自分の都合で主張し,すぐに徒党を組むのとは対照的に,みなが国の存続を念頭に考え議論をするスイスの民主主義のあり方は本書がいいように書き過ぎていたとしても理想とするところでしょう.

国防以上に興味深い話でした.日本国民がぜひ本書を読み,これをふまえて議論を重ねられることを望みます.

5つ星のうち 5.0  憲法改正に必要な教材, 2005/12/25

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憲法改正も軌道に乗りかけている。静かに何かが動いている。そんな時に憲法改正に必要な素材が提供されているように思われる。それは政治家だけではなく、国民全てに与えられた教材のように思われる。スイスの実体を知ることは良いことだ。この世はきれい事だけではないことが、スイスを知ることで日本が見えるのではないだろうか。飾のない文章が、日本の未来を議論するダイヤの原石になっていると私は思える。

5つ星のうち 4.0  国防の観点から政治の在り方を鋭く問う, 2012/2/18

レビュー対象商品: スイスと日本 国を守るということ -「永世中立」を支える「民間防衛」の知恵に学ぶ (単行本) 私が本書を手に取った動機はスイスのことを少しでも知りたかったからだが、この期待には十分応えてくれた。スイスの歴史がその戦史を中心に整理されており、スイスが掲げる「中立」政策の背景にある思想について理解が深まった。

翻って本書メインは、日本の国防をめぐって著者が鳴らす警鐘。いずれも至極真っ当なものに聞こえ、現在日本の外交・国防を預かる立場の人々からこれらに対する反論を是非とも聞いてみたい。国防の観点から政治の在り方を鋭く問う内容だと感じた。

日本の憲法第9条が掲げる理想は立派だ。しかしこれを金科玉条のように考え、現実を無視した平和願望を政治に持ち込もうとする人々は、著者の「理想の現実こそが政治だと誤解しているのではないか」という根本的かつ鋭い問いにどう答えるだろうか。意見は色々あって良いが、最悪の事態を想定する必要がある安全保障問題にあっては、現実を踏まえた責任ある言動を願いたい。

 

本書が強く訴える「国防線は国境の外にある」という考えは、中国や北朝鮮を対岸に持つ私達が今一度頭に叩き込んでおくべきものと思う。北朝鮮が日本海へミサイルを威嚇発射した時、イスラエルの友人が「何も対応しないというのは信じられない。イスラエルなら攻撃とみなして即反撃に出る。実際に攻撃されてから反撃するのは国防ではない」と断固とした口調で述べていたのを思い出す。

国防問題から一歩離れて、本書が提示する「あるべき民主制」の原理原則-(1)まず、全員の考えが違うことは当然と理解し、満場一致を求めない(だから根回しも、党議拘束も、村八分もしない)。(2)一人一人に全員の利益に立って考えることを要求する。(3)そして、多数決原理を厳格に適用して結論を得、個々人の意見に関わらず決定事項への貢献を求める-が大変興味深かった。政治に限らず、あらゆる組織運営に活かされるべき原理原則ではないだろうか。

6:44 2014/02/25

5/15/2014




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