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2014年11月

2014年11月 3日 (月)

50頁・主要国の個人所得税最高税率が徐々に下がっている。高い順ではベルギーが50%、ドイツやオーストラリアが45%、日本、イギリス、フランスが40%、アメリカが35%。日本は地方税10%を含めると50%になり、主要国の中では世界一高い水準にある。

引用


最強国家ニッポンの設計図 単行本 – 2009529 大前 研一   (著) シンガポールやマレーシア、台湾の国家アドバイザーとして国家建設に携わった大前研一氏

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/10/2009529-0d97.html

2014・11・3・


最強国家ニッポンの設計図 単行本 – 2009529 大前 研一   (著) シンガポールやマレーシア、台湾の国家アドバイザーとして国家建設に携わった大前研一氏が

「日本立て直しプランの集大成」と位置づける一冊。

一院制と国民投票を導入する政治システム、産業発展と地方復活を実現する道州制、所得税、住民税、相続税・贈与税をすべてゼロにする全く新しい税制、アクティブで安心できる老後を可能にする新・2階建て方式の年金など、既存の政党や政府、論客とは全く異なる国家ビジョンは斬新さが際立つ。

さらに本書では、政策の細目をまとめる新しい国家シンクタンク設立も提唱する。

これを実践する政治家は現れるか!?内容(「BOOK」データベースより)


年金解決、所得税・法人税・相続税「ゼロ」、エネルギー大国、核「準備国」、日本を立て直すアイデアはすべてここにある。

著者略歴・大前/研一

1943年福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院原子力工学科で博士号を取得。日立製作所原子力開発部技師を経て、72年に経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。本社ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を歴任し、94年に退社。以後も世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして幅広く活躍するとともに、「ボーダレス経済学」と「地域国家論」の提唱者としてグローバルな視点と大胆な発想で活発な提言を行なっている。2005年には日本初の遠隔教育による経営大学院『ビジネス・ブレークスルー(BBT)大学院大学』を設立し、学長に就任。日本の将来を担う人材の育成に力を注いでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 単行本: 320ページ

出版社: 小学館 (2009/5/29)発売日: 2009/5/29

目次

序章 日本は最強国家になれる!・7頁・

大前流日本改造計画「ザ・ブレイン・ジャパン」構想を建白する・7頁・

世界に雄飛する日本人「第4の黄金期を築け・17頁・

第1章 「年金と税金」で国民の「安心と意欲」を作り出せ・27頁・

「2015年・年金崩壊」の前に「新2階建て方式」に移行せよ・28頁・

「新2階建て年金」の「2階部分」はこの国へ投資せよ・38頁・


所得税12%・法人税25%・相続税ゼロの「世界標準・大減税」を敢行せよ・49頁・11/3/2014 9:28 AM・

50頁・主要国の個人所得税最高税率が徐々に下がっている。高い順ではベルギーが50%、ドイツやオーストラリアが45%、日本、イギリス、フランスが40%、アメリカが35%。日本は地方税10%を含めると50%になり、主要国の中では世界一高い水準にある。

逆に税率が低いのはモナコとリヒテンシュタインのゼロ、続いてスイスは11・5%、ロシアが13%(しかもフランっとタックス・・累進税率ではなく、すべての人が同じ税率)香港15%、シンガポール18%など。

税率の低いモナコやスイスは、世界中から富裕層を引き寄せている。たとえばスイスには、フランスから俳優のアラン・ドロンや歌手のジョニー・アリディ、テニス選手のアメリ・モレスモ、元F1ドライバーのアラン・プロスト、同じくドイツからミハエル・シューマッハ、イギリスから歌手のフィル・。コリンズらが移住している。

そのため欧州諸国は、スイスなどに流出した資金を引きも伸す取り組みを進めてきた。イタリアは、海外の隠し資産を申告した場合は脱税などの罪に問わず、2・5%の課税で済ませる特例を2001年に導入。ドイツは自動車のトランクなどに隠された紙幣の匂いを嗅ぎ分ける「お札犬」をスイスとの国境に配備し、04年1月から05年3月まで脱税恩赦(過去10年間にドイツ人が海外に持ち出した未申告の資産を申告してドイツに戻した場合、25%の追徴税だけですませ、脱税などの罪は免責)を実施している。ベルギーやフランスも対策を打った。

51頁・インドネシアも08年にムルヤニ財務大臣が、「今後きちんと納税するなら、過去の脱税は罪に問わない」という、刀狩政策を打ち出して企業や国民に協調を呼びかけ、年間で50%以上の税収が増えた。おそらく金持ち華僑たちが税務当局との戦いをやめ、この機会にまともな申告をしたのではないかと思われる。

パスポートなしで移動できるEU域内では、富裕層の資産が税率の低い国に移動するのは当然だ。そこでEUは05年7月から、域内の銀行に、国外預金者の利子総額を母国に報告することを義務付けたが、今度はEUの富裕層が「アジアのスイス」を目指すシンガポール、あるいは香港といったEU域外に資金を持ち出してしまった。現在、EUシンガポールや香港とも預金者名や利子額に関する情報提供の交渉を行うハメになったが、こんなことはいくらやってもイタチごっこで大した効果はない。

大事な点は富裕層と税務当局の戦いではなく、日本も所得税率を引き下げるかフラットタックスにしないと、遠からず富裕層の海外流出が亜h身○ことは避けられない、ということである。

「国税の古い考えに従えば世界中が「タックス・ヘイブン」

法人税・

52頁・

法人税でも、企業を海外から呼び込むため、または自国からの流失を防ぐために世界中で引き下げ競争が進行しており、税率は25%にシンクロナイズ(収斂)しつつある。97年から07年の10年間で世界平均33・5%から24・2%に下がっている。日本は51・6%から下がったとはいえ、まだ40・7%。OECD諸国の中では最も高い。

欧米では税務戦略上、企業が低税率国に拠点を移すケースが多く見られる。特に海外流出が目立つのはスウェーデン企業だ。重電のアセア(現ABB)はスイスに、家具販売のイケアや、ノーベル賞を生んだ科学のノーベル(現アクゾノーベル)はオランダに本社を移転した。また、アメリカのインターネット企業ノーベイや衣料品のポロ・ラルフローレンは欧州本部を、グーグルは持ち株会社をいずれもスイスに移している。あるいは、05年にアメリカのハリケーン・カトリーナ被害後、多額の保険金支払いで財務体質が悪化したロンドンの保険・再保険会社は相次ぎ「タックス・ヘイブン」のバミューダに移転した。

日本企業も海外流失も始まっている。サンスターは08年、日本企業初の三角合併を使って本社機能をスイスに移した。金田会長が代表を務めるスイス法人の日本子会社を通じ、経営陣と従業員による企業買収(MEBO)でサンスターを上場廃止にするという奇抜な手法だった。

また、税務戦略の優れた日本企業は法人税率の低いアジア諸国などに生産・販売拠点を移し、税負担を大幅に軽減している。

53頁・

04年度まで5年間の平均実効税率を見ると、例えば日本電産は29・5%、HOYAは29・7%、マブチモーターは31・9%。海外に活動の主要拠点を移すことで税負担を約10%も軽くしている。経営者の判断としては当然で、海外移転を非難するのは間違いだ。

いま世界の法人税のトレンドをリードしているのはEUである。ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、スロバキア、ポーランド、バルト3国などの新規EU加盟国は外資誘致のために積極的に法人税率を引き下げ、大半が25%未満になっている。それに引っ張られてオーストリア、オランダ、ポルトガル、北欧諸国などEUの経済中堅国も25~30%が中心。

経済大国も企業流出を避けるため、ドイツは08年までに38・9%から29・8%(いずれは25%)に、イギリスは08年から30%を28%に、スペインは08年までに35%から30%に、それぞれ引き下げ、フランスも今後5年程度で20%までの引き下げを検討するとしている。

このようにアナウンスすることによって、企業が国外に逃げ出すことを未然に防ごうとしているわけだ。

アジア諸国も同様だ。08年から香港は17・5%を16・5%に、シンガポールは20%を18%に、中国は33%を25%に、マレーシアは27%を26%に引き下げた。

ちなみに日本の国税当局は法人税率25%以下の国を「租税回避国」、すなわち「タックス・ヘイブン」と呼んできたが、今や世界の大半の国は「タックス・ヘイブン」になっているのである。

54頁・14/11/3 11時4分・

 


54頁・14/11/3 11時4分・

国税当局が厳しく徴税すれば、日本企業の税回避行動を強めるだけである。たとえば海外の儲けを日本の本社に配当せず、海外で再投資する。日本の税収はさらに減る。この悪循環を避けるためには、日本も世界標準である法人税を25%を目指すしかない。ただし、税率引き下げと同に、業界ごとに細かく決められた優遇税制などの複雑な仕組みも一斉に廃止することを忘れてはならない。

54頁・

「税率を下げれば税収は増える」が世界の常識・・

・・相続税・・

相続税は、ほとんどの国が廃止に向かっている。すでにスイス、イタリア、スウェーデン、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、香港、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシアなど主要17各国は国税としての相続税がゼロである。

イギリスも(ゴードン・ブラウン首相の選挙公約によれば)相続税を廃止に向かっており、EU諸国やロシアの金持が大挙してイギリスに移住し、ロンドンの高級住宅地チェルシーなどの不動産が急騰する原因となった。フランスでもニコラ・サルコジ大統領が選挙公約として相続税・贈与税の廃止を掲げた。

55頁・

ユニークなのはアメリカだ。02年から段階的に引き下げ、2010年に1年間だけゼロにして、翌年から再び復活することになっている。それを「タッチダウン」と呼び、私の友人のアメリカ人たちはその話で持ち切りだ。そうすることで2010年に大半の資産を高齢者から若い世代に移し、一気に消費を刺激しようという政策である。

日本の相続税率は最高50%と突出して高いが、税収そのものは国・地方合わせて税収総額の1・6%(約1兆5000億円)にすぎない。実際の税収が少ない割に心理的なマイナスは大きい。事業継承などに支障をきたして企業の廃業率を高める、土地所有の細分化・固定化を促進する、土地資産の相続対策として親が借金を背負って不必要なアパートやマンションを建てるケースが多くなる…といった弊害を生んでいる。財政的は効果が薄く、デメリットの多い相続税および贈与税は、日本も(少なくとも一旦は)廃止したほうがよいだろう。

以上のような世界の潮流を日本の政治家は全く知らない。だから、政府税制調査会も自民党税制調査会も税制改革を平気で先送りしている。しかも、減税ではなく、消費税などの増税論議ばかりである。

これでは企業や富裕層に国を出ていけ、と言っているのと同じである。しかし「最強国家ニッポン」を目指すためには、政府が税金の無駄遣いをやめ、世界から人材、企業、資産が集まるような魅力的な税制にしなければならない。

56頁・11/3/2014 9:51 PM・

そもそも政府税調や自民党税調の議論には根本的な錯誤がある。税収を増やすには税率を上げなければならないと思い込んでいることである。だから必ず「増減税一体改革」などと言い、減税したらその分を別の増税でまかなおうという話になる。子では、算数はできるが経済はわからない役人の典型的な発想だ。

実際に世界でこの30年間に起きたのは「所得税と法人税は税率を下げたほうが税収が増える」という全く逆の現象である。要するに、税率を下げると、個人も企業も嘘をついたり利益を隠す工夫をしたりする必要がなくなり、正直に申告する様になって税収が増えるのだ。

代表的な例は、80年代アメリカの「レーガン税制」である。それまで最高税率70%で累進が15段階もあった所得税を28%と15%の2段階フラットタックスにした結果、税収が大幅に増加した。

最近ではロシアのプーチン政権による所得税のフラット化が絶大な効果を上げた。ロシアの所得税は12%、20%、30%の累進制だったが、01年に13%のフラットタックスを導入した。

その途端に所得税収は25・2%も増え、以後も02年24・6%、03年15・2%、04年14・4%と税収の大幅増が続いた。所得の89%が手元に残ることになり、所得を隠すものがいなくなって巨大な地下経済が表に出てきた。その後のロシアの大消費ブームは、まさにプーチン税制のお蔭だといわれている。

前述のインドネシアの「刀狩改革」も税収を倍増させた。私は07年に「心理経済学」を書いたが、経済学者や税調のメンバーたちは、もっと企業や個人の心理を勉強したほうが良い。

57頁・

機械的な算術でなく、あるいはマクロ経済理論でもなく、託和えのある先進国では「心理」が最大の経済及び税収の調整弁になっていることを知るべきなのである。

(この問題は経済危機を論じる第6章で改めて触れる)。

アメリカロシアにできて、日本にできないはずはない。日本の国と地方を合わせた税収総額は約90兆円で、そのうち個人所得税収は約30兆円あまりのGDPのざっと半分が個人所得だと考えると、30兆円の税収を維持するために必要な税率は、たった12%である。すべての国民が12%のフラットタックスで納税すれば、税収は減らない。むしろ富裕層の手取りが増えることで消費が活性化して景気はよくなり、GDPそのものがもっと増えるだろう。

法人税でも同様に(レーガン税制と同じように)税率を下げれば税収は上がると考えて間違いない。そして相続税は廃止する(究極の「大前流税制改革」は、所得税も法人税も廃止して付加価値税と資産税だけに簡素化するというものだが、この提案については次節で述べる)

重ねて言う。世界はボーダレス化し、企業や資金、経済活動を呼び込むために税制改革を牽引力とした「大競争時代」に入っている。日本もその競争に参加し、勝たなければ最強国家にはなれないのだ。

57・14/11/4 5時17分・


 

 

 

 

 

「所得税・法人税・消費税」全廃!「資産税・付加価値税」を導入せよ・58頁・

「50兆円国家ファンド」を創設し、日本人すべてが「10%利回り」を手にする社会を実現せよ・68頁・

 


2014年11月 4日 (火)

最強国家ニッポンの設計図 単行本 大前 研一 (著)・・「所得税・法人税・消費税」全廃!「資産税・付加価値税」を導入せよ・58頁・

引用


最強国家ニッポンの設計図 単行本 大前 研一  (著) シンガポールやマレーシア、台湾の国家アドバイザーとして国家建設に携わった大前研一氏が

「日本立て直しプランの集大成」と位置づける一冊。

一院制と国民投票を導入する政治システム、産業発展と地方復活を実現する道州制、所得税、住民税、相続税・贈与税をすべてゼロにする全く新しい税制、アクティブで安心できる老後を可能にする新・2階建て方式の年金など、既存の政党や政府、論客とは全く異なる国家ビジョンは斬新さが際立つ。


「所得税・法人税・消費税」全廃!「資産税・付加価値税」を導入せよ・58頁・

11/4/2014 5:27 AM

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/10/2009529-0d97.html


・・「シンプルな税制が役人の裁量行政を排除する」・・

税制は、その国の特徴に応じて時代とともに変えていくことが大切だ。今の日本の特徴は、少子高齢化である。人口が増えない国では、給与というフローに対する課税、すなわち所得税は非常に効率が悪くなる。人口が増えない国では、給与というフローに対する課税、すなわち所得税は非常に効率が悪くなる。人口が爆発的に増加しているインド、トルコ、メキシコなどの場合、放っておいても所得税収は増えるからフロー(所得)課税は合理的だ。

かつては日本も同様な時期があったが、少子高齢化の現代では労働人口が減少する上に給与が上がらないから、基本的に所得税収は減少していく。一方で社会保障費はますます増大する。所得税に頼る限り、税率はどんどん上げるしかなくなり、所得を隠す人も増える。所得税を取られると損をするから、能力も意欲もあるのに扶養控除・配偶者控除の限度内で働くケースも増えるだろう。

59頁・そして富裕層は税率の低い海外を目指す。結果として税収減少は、ますます加速するという自己矛盾に陥ることは目に見えている。

では、少子高齢化社会に適した税制とはどういうのか。前述の日本の特徴やデモグラフィー(人口統計学)を踏まえれば、答えは明快だ。今あるすべての税金を廃止して、「資産(ストック)課税」と「付加価値税」の2つに簡素化するのである。

・・資産課税・・

まず「資産課税」について説明しよう。日本には個人金融資産が約1500兆円、不動産資産が約1300兆円、合計2800兆円くらいのストックがある。人口が増えない・・フローが増えない日本とは、言い換えれば資産リッチでフロープアな状態であり、フローに対しては課税せず、強大なストックに課税するのが自然な方向である。

ここ言いう不動産資産は個人と法人の所有分を合わせた数字だが、金融資産は個人の所有分だけである。

法人金融資産は800兆円余りあるから、金融資産と不動産資産の総計は約3600兆円ということになる。ただし、法人金融資産は全額が内部留保ではなく、事業に必要な資金など課税対象にすべきでないものも含まれる。

また、企業の不動産資産の中でも工場用地などは事業に必要不可欠な資産であり、非課税とすべきだから、私の試算では、3600兆円のうち課税対象は約3300兆円である。

60頁・14/11/4 8時28分・

この資産に課税するわけだが、その税率は、とりあえず時価の1%で十分だ。そうすると税収は年間約33兆円になる。

また、法人にはこれ以外に生産資産(在庫や固定資産など)が500兆円ほどあるが、機械装置などは富を創出するための手段だと考えて、資産課税をしないという考え方でよいのではないか。法人には、後述する付加価値税がかかるので、資産課税を一部免除しても不公平にはならないだろう。

資産課税を導入すれば、フロー(所得)には全く税金がかからなくなる。所得税だけでなく住民税、固定資産税、相続税などほとんどすべての税金が不要になる。さらに、サラリーマンの扶養控除や配偶者控除といった諸々の控除も必要ない。控除というのは「目こぼし」という意味であり、すべての権限が役人にあるという前提に基づいている。ゴルフ税や入湯税などのように、贅沢か贅沢でないかという、本来は個人の価値観にかかわる問題まで役人が勝手に判断している税金もある。そういう裁量行政のもとになっている恣意的な部分を資産課税の導入によって一切なくしてしまうことは極めて意義が大きい。

60・

・・「国土計画」方式の節税はできなくなる・・

しかも資産課税にすると、税収が急減することはない。個人金融資産の減少は、株式組み入れ比率が約7%という日本ではあまり考える必要がない。不動産資産についても、さほど心配はないだろう。

61頁・

国家の不動産資産の時価総額は、GDP(国内総生産)の1・7~2・0倍だから、もう少し下がる可能性はあるかもしれないが、バブル期には2,452兆円だったことを考えると、これ以上、大きく下がることはないと思う。

さらに、相続税と贈与税がなくなることで経済が活性化する。今の日本は、85歳の親が死んで60歳の子供に資産を譲るという相続になっている。60歳の人はすでに資産が負債を大きく上回っており、相続した資産は使われないので、当然、経済効果は生まない。

かくて加えて資産課税は、金融資産であれ不動産資産であれ、資産を持っている人に一律に時価の1%を等しくかけるという非常にフェアな税金だ。かつての堤義明氏の国土計画のように、日本中の土地を買い集めて42兆円の時価総額を持ちながら、いろいろ工夫することによって税金は一銭も払わない、というようなことはできなくなる。時価総額が42兆円なら毎年4,200億円払わなければならない。

払うのがいやだったら手放せばよい。つまり、不要な不動産を買い占めることができなくなり、不動産の利用度も上がるわけだ。

61・

・・付加価値税・・

次に「付加価値税」だが、その説明の前に、まず消費税との違いを説明しておこう。

62頁・消費税は最終的な消費に対して課税するが、付加価値税は経済活動に伴って発生する付加価値(富の創出)に対し、すべての流通段階で一律に課税する税金だ。1万円の木材を仕入れて本箱をつくり、それを2万円で売れば、1万円の価値を創出したことになる。その場合、その付加された時価=1万円に対し、一定税率で課税する。

納税するのは消費者ではなく、価値を創り出した法人や事業者になる。その税率を現在の消費税と同じ5%とすれば、国内で生み出された付加価値の総額=GDPが約500兆円だから、税収は年間約25兆円になる。一般的な商品の価格は今と変わらない計算だが、何重にも課税されているガソリンなどは1リッター=85円~90円くらいに下がるはずだ。

試案課税と合わせると、このシンプルな税体系で約58兆円の税収が生まれる。これは現在の国税収入(約40兆円)の約1・5倍で、後述するように、これで地方もすべて運営できる。

付加価値税を導入すれば、法人税が不要になる。法人税は裁量行政の最たるものだ。利益が出ると、それに対して法人税が40%程度かかるわけだが、その時に使った資金を経費として認めるか認めないか、資産の減価償却期間を3年とみるか7年とみるか、といった税務署の判断によって利益が大きく変動する。

例えば、30億円の機械装置を3年で減価償却すれば年間10億円のコストになるが、10年なら3億円にしかならない。法人税額にすると7億円の40%だから、3億円近い違いが出てくるのだ。

それに対して付加価値税は、仕入れ代金(外注費も含む)以外のすべてにかかるから、そういうあいまいな裁量行政が介在する余地は全くなくなる。仕入れと販売の差額に税金がかかり、残った利益は株主に配当してもよいし、社員にボーナスを出そうが、接待交際費に使おうが、機械などを何年で償却しようが、すべて企業の自由になる。

63・14/11/4 13時11分・

・・国防、外交の費用は国家に「上納」させる・・

平成26年11月4日・

「50兆円国家ファンド」を創設し、日本人すべてが「10%利回り」を手にする社会を実現せよ・

68頁・


2014年11月 6日 (木)

 前・岩手県滝沢村村長柳村純一は働かない300人の会社(村役場)をどう再生したのか。「破綻しない自治体」・鳥取県知事・・平井伸治・・みんなでやらいや未来づくり・やぎくさかり

引用


 

第943号(2014年11月7日号)  増田俊男

増田俊男のタライの水論・市場はタライで、マネーは水、市場参加者は魚。

タライを右に傾けたり、左に傾けたりして魚の動きを早めたり止めたりしながら世界の通貨(水)をタライに入れたり抜いたりするのがFRB(連邦準備理事会)の仕事。アメリカ国家(政府)は国民生活を守る為に必要なマネー(予算)をFRBから有利子で借りる。

民主主義制度が普及した為政治は国民迎合になり国民の権利には報いるが国民が嫌う国民の義務は強要しないので結果国家財政が黒字になる事は有り得なくなっている。

FRBはマネーを増刷して市中銀行から国債を買って国債利回りを下げ、さらに政策金利をゼロ・パーセントに誘導することで、市場が必要としない資金をいくら供給しても金利が上がらないリフレ政策を採っている。

黒田日銀は国債買いで金利を押さえながら物価2%目標を達成するまで無制限、無期限に緩和を断行するという。不必要なマネー(水)をタライに入れ続けると魚にとって水(マネー)の価値が下がり、マネー安(円安)になる。

黒田日銀総裁は円安で輸入物価が上がり国内物価が2%目標に達することを狙っている。通貨の価値が下がったために店頭の正札(値段)が上がるのは正しい物価現象ではない。いわばごまかしの物価である。

物価は商品・サービスの需給で決まるのが原則であり、所得が重要な要因なのに需要も所得も増えていない。日本のタライは水嵩ばかり増えるが魚の体重は増えず、活気も無くなっている。

タライに水を入れなくなったFRBの要望で日銀はFRBが10月31日から入れなくなる分の水を同日日本のタライに入れてアメリカのタライに移す作業に専念している。「黒田バズーカ砲炸裂」などと騒ぐセンスの無さも「知らぬが仏」のお国柄。

お蔭でFRBが世界のマネー(水)をアメリカのタライに集めておいてタライの栓を抜いて世界の水(マネー)をアメリカの地面に吸い込ませるイベント(暴落)は、中止になりもう少しアメリカのタライに世界から飛び込んでくる水(マネー)を溜めることになった。

ドル高の為12月に発表されるアメリカ優良企業11月決算は良くない(水が濁る)ことからFRBはタライの水を抜いて水嵩を下げて魚(市場参加者)が逃げられないようにしておいて流れ出る世界の水(マネー)をいただく。

世界資金を極限まで溜めておいて一挙にアメリカのモノにするNY暴落なるイベントは12月後半だろう。

※現在小冊子Vol.61は完売御礼となりましたのでコピー版で送付させて頂いております。希望の方は増田俊男事務所までお申込みください。

増田俊男への講演依頼 受付中! 増田俊男事務所は依頼講演を承っています。

http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-entry-755.html

20:06 2014/11/07


「日本一の村」を超優良会社に変えた男 単行本 – 2007823 溝上 憲文   (著) 容説明

IBM、リコーと同じA+評価を得た自治体人口5万4000人でも市にならない岩手県滝沢村は、日本経営品質賞を得た日本一の優良自治体。決して破綻しない組織、成果主義の機能する組織がここにある!

アサヒビール、日本IBMと並ぶA+評価を獲得した「社長」。前・岩手県滝沢村村長柳村純一は働かない300人の会社(村役場)をどう再生したのか。「破綻しない自治体」のつくり方。

目次 1頁・

第1章 おらほの「役場」を「会社」に変える・

村長就任の最初の挨拶は「弊社の皆様!」・20頁・

勉強せず、働かず、膨大なムダを発生させる役場・23頁・

「ベルリンの壁」より厚い役場のセクショナリズム・26頁・

忍び寄る財政危機に備えるには「意識改革」しかない!・30頁・

労働運動と「資本論」から学んだ組織戦術・34頁・

第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す

まず最初の改革ツールは「情報公開」・42頁・

全職員へのパソコン導入で「壁」が崩れ始めた・44頁・

滝沢式「文書管理システム」が自治大臣賞を受賞・49頁・

民間企業も難しい「ISO取得」で一体感を初体験・52頁・

アサヒビール、日本IBMも受賞した「日本経営品質賞」・57頁・

役場全体の観点に立つ「一職場一改善運動」61頁・

第3章 フル稼働できるフラット型組織をつくる

住民とともに、役場もみんなで血を流そう・66頁・

村長プラス7~8人の部長による「経営会議」・68頁・

100人近い「係長」を一気に廃止・72頁・

地方公務員法に抵触する「降格」人事・77頁・

自然発生した早朝「役員」ミーティング・79頁・

年功序列と決別する「課長投票制度」を実現・85頁・

第4章 マル秘人材活用策で「社員」をやる気にさせる

「折り鶴」と「鉛筆削り」の採用試験・92頁・

人材を育てる「リーダーシップ研修」と「キャリアプラン研修」99頁・

民間から「助役」に抜擢した女性研究者・102頁・

「目標の連鎖」が「評価の連鎖」につながる・105頁・

戦闘部隊さえ作れば、保引っ張られていく・109頁・

 


第5章 財政危機を住民とともに乗り切る・11/6/2014 8:13 AM

地方分権時代を忍び寄る自治体はたんの恐怖・114頁・

現在、地方自治体の財政は悪化の一途をたどっている。

自治体の借金は年々膨れ上がり、2007年度の地方の長期債務残高は約200兆円。ちなみに国の債務残高は607兆円である(平成19年度予算案・財務省)。借金が増え続けるとはそれだけ財政が逼迫しているということだ。

NHKが2007年4月から5月にかけて、全国の知事と市区町村に財政状況についてアンケート調査を実施している。1874人の自治体の長から得た回答で自治体の財政状態が「極めて厳しい」と答えた自治体が43%、「厳しい」と答えた自治体が51%。実に94%お自治体が苦境に追い込まれているのである。

さらにその理由を尋ねると、最も多かったのが「地方交付税の削減」の88%、次いで「高齢化に伴う関係費の増加」の63%、三番目が借金の返済費用である「公債費負担の増加」43%という結果であった。

高齢化による福祉予算などの財政需要が高まる反面、税収は減収の一途をたどり、それを補う国の地方交付税も削減され、仕方なく公債発行による借金を重ねるが、逆に借金返済分が財政を身動き取れない状況に追い込むという悪循環に陥っている。

「サラ金地獄」と同じ構図に地方自治体が近づきつつあることを、この数字が如実に示している。

115頁・

もし立ち行かなくなれば、北海道夕張市のように破綻するしかない。夕張市は一般会計予算45億円に対し、実質負債は600億円というとんでもない債務超過だったが、赤字額が標準税収入額と普通地方交付税額などを合計した標準財政規模の20%を超えた市区町村は「破綻状態」にあると言われ(都道府県は5%)、総務省に救済を申請すれば、財政再建団体として破綻処理の対象になる。

まさに、現在の地方自治体は、膨れ上がる借金という病巣を放置したまま破綻に向かってじわじわ進みつつあるのだ。

破綻すれば、間違いなく行政サービスは低下した上で、公共料金の値上げなどの負担が住民に重くのしかかる。破綻しないまでも、財政力の格差はやがて自治体間の行政サービスの格差となって現れるに違いない。

NHKによるアンケート調査には、「5年前(2002年)に比べて、自治体間の財政力格差は広がっているか」という質問もある。これに対する回答は、「広がっていると感じる」が64%、「どちらかといえば感じる」が32%を占めた。つまり、全自治体の96%が自治体間の財政力格差を感じているという結果が出た。

国の財政難のしわ寄せが、地方に配分される地方交付税交付金の削減となり、ここえ来て従来の放漫経営のつけが、一挙に自治体の財政運営を苦境に陥れたのである。

116頁・平成26年11月6日・

もちろん、滝沢村も同様に厳しい財政運営を強いられていた。

シア会、柳沢純一村長指導による抜本的な財政構造改革を断行し、苦境から這い上がり、他の自治体のような事態に陥ることわ避けられた。それはどのように行われたか。この「財政改革」が第五章のテーマである。

柳村は当初から、こういう自体が間違いなく訪れることを予期していた。

バブル崩壊を機に日本の中央集権システムを見直す動きが起こり、地方分権の推進が叫ばれはじめた。

1993年には衆参両院で「地方分権推進」が決議され、1995年には五年間の時限立法として「地方分権推進法」が成立。1999年に「地方分権一括法」が成立、2000年に施行されている。

この流れは中央にどっぷりと依存していた自治体運営を自立的な方向に促すものであり、いずれは財政の独立を求められるであろうことは想像に難くなかった。

そうした動きを敏感に感じ取っていた柳村は、前述したように1996年4月1日、年度始めの訓辞で職員にこう告げている。

「将来、日本は失業者500万人の時代がやってくる。国の財政難も申告になるし、当然、交付税は削減され、財政が大変厳しい時代になるだろう」

117頁・

以降、柳村は毎年この言葉を繰り返すことになる。

この間、職員の意識改革と組織再編、さらにはISOの導入による事務作業の改善を推進するなど行政のスリム化と効率化を図ってきた。

その一方財政面では就任以来、公共事業を極力減らすことに努めていたが、必要な出費まで削ることができず、借金が膨らんだ時期もあった。

例えば、学校の建設である。


当時の滝沢村は盛岡市のベッドタウンとして人口が流入し、子供の数も急激に増えていた。学校を新たに建設するのに、例えば10億円がかかるとして、文部科学省から出る補助金は25%だけである。残りの7億5,000万円はどうしても借金に頼らざるを得ない構造にあった。

117・平成26年11月6日・

「敬老会」などへの補助金をゼロベースで見直す・117頁・

財政構造の本格的見直しの第一弾とも言えるのが、2002年以降に実施した補助金の整理合理化である。むらが住民サービスとして提供する様々な補助金をゼロベースで見直そうというものだ。

118頁・

ここに手をつけた理由について、柳村はこう語る。

「住民や団体に対する補助金は、例えば5,000円とか一万円というのがいっぱいあるんです。今までそれが全部、政治的な思惑で給付されてきたわけです。新しい首長になると、じゃ補助金をつけてあげますから、という具合にどんどん増える。

しかも、どこかで増えたから、こっちは減らそうというように縮小することなく、新しく首長が代われば、格好をつけるために新たに補助金を付け、その額はどんどん膨らむ構造でした。これでは新しいことは兄もできない。それで一度、全部ゼロから見直そうとしたのです」

 


補助金交付規制及び基準の整備を行い、従来交付していた補助金をすべてご破産にして、補助金がほしい個人・団体は改めて申請し直す方式に切り替えた。つまり、既得権を廃し、従来から続いていた補助金であっても、改めてその目的と使徒を明確にした上で再申請するというものだ。

2,004年度には外部の有識者による第三者機関を設置し、申請の適否を客観的に判断する仕組みを構築した。

これによってムダな補助金を廃止するのと同時に、住民にとって有意義な新しい活動を促進しようという狙いがあった。

しかし、今までもらっていた補助金を、改めて趣旨を明確にして申請するというのは、住民の反発を買うことは必至だ。

119頁・

2002年度から申請書の書き方などの練習を試行的に実施し、柳村自身も住民や団体説明会に出席をしてその理由を説いて回った。席上、ある老人クラブから「こんな面土くさいものを書いてまで、年間二万円はいらない」という声も上がった。その他にも年間3000円、5000円程度をもらっている団体から、いらないという声が多数出た。

住民団体にしてみれば、役場に反発する気持ちもあるだろう。しかし逆に言えば、そこまでやってもらえるお金が5000円程度というのであれば必要ない、というのは、補助金はその程度の価値しかなかったことになる。


一団体に3000円、5000円の給付と言っても、支給団体は一般的な趣味の会を始め社会教育団体から自治会まで夥しい数に上り、全体としては決して少ない額ではない。村にとっては「いらない」という声はむしろ好都合だった。

補助金の整理統合に関しては、祭事や模様シ者などの村の行事に対する補助金の見直しも実施している。

その一つが敬老会の運営経費である。多くの自治体では敬老の日にさまざまな催事を行っており、運営費を支出している。しかし、高齢者が増えれば増えるほど支出も増えていく。財政状況が厳しくなる中で運営経費を支出し続けるべきなのかという存続論が巻き起こる一方、敬老会自体も形骸化しているのが実情である。

120頁・平成26年11月6日・滝沢村も例外ではなかった。


敬老会の対象者は、かつては65歳以上だったが、高齢者の増加に取もない70歳に引き上げられた。さらに70歳以上の高齢者が増えると、毎年一歳ずつ対象年齢を引き上げるということが行われていた。その結果、69歳の人が翌年は70歳になり、敬老会の対象になるはずが、毎年年齢が引き上げられるために敬老会に行けないという事態も起こっていた。

しかも、敬老会当日は全村の対象者を一つの会場にバスで送迎していた。滝沢村の敬老会予算は1,500万~1,600万円。柳村は、もはや敬老会を村が主催することはないと決断。2,002年から三年計画で段階的に運営経費をゼロにすることにした。

住民に対する説明会で、柳村はこう説得した。

「金額の問題ではなく、ものの考え方を変えて欲しいのです。9月15日に、朝から一時間以上もバスに乗ってきて、1,000円程度の折詰と二号瓶の徳利と缶ビールをもらい、聞きたくもない挨拶を聞いて、またバスに乗って帰るのです。これが本当に敬老ですか、そうじゃないでしょう」

これに対して「年寄りを粗末にするのか!」と反発する住民もいた。

柳村はこう切り返した。

「粗末にしようと言うつもりはありません。たった一日だけ会を開いて、それで敬老になるんですか。

121頁・14/11/6 22時1分・常に年配者を敬うのが敬老の本来あるべき姿ではないんですか」計画一年目は、対象者全員が一堂に会するやり方をやめて、一定の補助金をつけて各自治会単位で実施することにした。これを二年間続けた後、三年目に敬老会に対する補助金を完全に廃止した。

常識的に考えれば、65歳以上の20%を超える高齢化時代を迎えて、苦しい財政下で敬老会に補助金を支出する意義は失われており、その分を別の福祉の充実に使えばいいと誰しも思うだろう。

しかし実際には、長年の慣行だからとか、とりわけ首長や議員にとっては選挙もあり、高齢者を敵に回したくないという思いもあって、廃止に及び腰の自治体は少なくない。

その意味では、常識を常識として踏まえ、あえて既得権益にきりこんだ柳村の勇断は評価に与えするだろう。

121・11/7/2014 5:28 AM


 

 

柳村流に予算を絞る「がっくら漬け大方針」・121頁・

住民自ら「予算編成」にタッチする試み・127頁・

職員に覚悟を迫る5%「人件費カット」・131頁・

そして、財政改革が実を結び始めた・134頁・

第6章 行政経営理念を職員とともにつくる

おらほの村「ニューパブリック・マネジメント」・140頁・

全職員の三割が「行政経営モデル」策定に参加・145頁・

部分最適より全体最適を追求する「幸せ地域社会」・150頁・

自治体経営でもトップの「優良会社」をめざす・152頁・

第7章 住民と職員の“協働”をゼロから生み出す

既存の自治会を刺激する「まちづくり委員会」・158頁・

行政に頼らず、地域の命を守る自主防災組織・162頁・

悲願の道路建設を、住民の手だけで達成!・165頁・

成果を上げた、下校小学生を守る防犯パトロール・167頁・

住民の目線に立った、職員たちの「公私融合」・169頁・

他に例を見ない、滝沢村オリジナル10ヵ年計画・174頁・

第8章 「日本一の優良自治体」は進化する

全国自治体の範たる「滝沢モデル」182頁・

課長自ら「この課はもう、課長はいらない」・185頁・

いかに住民に自立してもううかというプロセス・190頁・

村が政府からMBO(マネジメントバイアウト)する日・194頁・

第9章 自治体の未来を訴え続ける

なぜ、勝ち目のない県知事選に挑んだのか・198頁・

「市長は事務員にして、市民は株主なり」・202頁・

四年後、地方議会改革の波が押し寄せる・207頁・

あとがき・経済的視点を持たない限り「破産」しかない・210頁・

平成26年11月6日

気持ちが暖かくなり、啓蒙にもなる良い本です。, 2007/8/26

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

岩手県滝沢村(盛岡市に隣接した北側の村です)(人口日本一の村)の村長、柳村純一さんが、役場と村の改革を1994年の当選から3期12年(2006年まで)行った記録です。

ISO9001や14000を2000年に取得し、2006年に地方自治体では初めて「日本経営品質賞」を受賞し、昨今地方自治体への国からの補助が削減され、無駄な公共事業等で、県や90%以上の市町村が負債を抱え(日本国も)、北海道は夕張市のように財政破綻寸前で苦しんでいるとき、2004年の積み立て基金を16億も保有している、すごい村です。

 どこかのコンサルを頼んで改革したのではなく、自分たちで議論しながら仕組み作りをしていったところに好感が持てます。書き方も上手く、ドキュメンタリー調で、感動で目頭が熱くなる場面も数箇所あります。

  勇気と知恵がわいてきます, 2007/8/30

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

強烈なキャラクターだけでない、誠実さからくるリーダーシップで「日本一の村」をつくりあげた柳村純一さんの再生術が、村を「自立」と「自律」に導きました。また、昨年の岩手県知事選への立候補理由もわかりました。「まちづくり」の為のたくさんのヒントが隠されています。

今年「村」から「市」になった滝沢。, 2014/2/2

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

「住民自治日本一の市」を目指している。『住民の皆さんが自ら住みよい地域を考え、思いやりと協力の気持ちを持ち地域や仲間とかかわることに「満足」と「幸福」を実感できるまち』を目指すとホームページに掲載されて市長のことば。

まさに「自治」!なんでも「国がやるべきだ」と、「国」に頼りすぎないことが、将来の日本を変えてゆくのではないか?その原点にはこの本の主人公・柳村純一氏が大きくかかわっていると、この本を読んで(まだ途中ですが…(^^ゞ)おもいました。

良かったけど, 2011/5/29

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

村の改革に成功した話。ひとつひとつのエピソードは、理にかなった改革ですごいなーと思うのだけど、自分が他の改善にどう生かせるかといういう視点で読んでいたので、なんかこう、全体として上手くいったケースだから個々の話を説明します、という感じで、そもそも全体的に成功させるためにどういう思想で進めたのかというところが物足らなかった。

柳村氏は有能ですばらしい業績を残したと思うのだけど、この本としてはもう一歩踏み込んでほしい気がした。

再生ってふくよかなのさ, 2007/10/10

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

ふくよかな感性を持ってる奴の顔っていいよな。とてもふくよかで。いやギャグじゃなくてそんな当たり前のことが再生なのさ。

価値観が溢れすぎた現代には、当たり前って概念が消えちまったから、どこまでも閉塞的なんだよな。

5:10 2014/11/06

 

 

 

日本一の村を超優良開始に変えた男・

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Home > 【環境緑化事業部】 やぎによる芝刈管理システム

  山羊を用いた除草管理システム  

環境緑化事業部  

建設現場から排出される伐採木や、購入した生チップを使用し、現場内で再利用できる緑化吹付工法です。

•特許取得済

•TV・新聞等メディアで多数紹介

•鹿島建設㈱社宅、遊休地。宮城県三陸国道緑地。福岡県。長崎県。UR山崎団地でも弊社技術を利用したのヤギによる除草が行われています

 ◇第10回グリーン購入大賞において、ヤギを活用した既存緑地の除草工(草刈り)とシバ型草地維持管理システム>が審査員特別賞を受賞いたしました

本技術「山羊を用いた緑化造成地および遊休地の刈込み管理法」は、特許4954657号 を取得しております。

技術特許許諾に関するご案内

 廃棄物を肥料として対象地に還元させることにより廃棄物を極小化し、日本の原風景を想起させるこの手法を、貴社の戦略の一環として、ご活用いただければ幸いに存じます。なお、本システムを営利目的でなく活用される場合には本契約は必要ございません。本工法の実施許諾に必要な費用は以下の通りとなっております。ご不明の点は、弊社までお問い合わせください

 技術許諾料:10万円      年会費:3万6千円

 ※技術許諾契約は、通常実施権契約の交換となります。特許庁の原簿記載を希望される際は、別途必要経費(印紙代、弁理士費用)が発生しますのでご了承をお願いいたします。

 お問い合わせはこちら

弊社が協働支援を行っている小菅沼・ヤギの杜が環境省主催平成23年度「みどり香るまちづくり」企画コンテストにおいて日本植木協会賞を受賞いたしました

 NHK WORLD にて、やぎの芝刈りが紹介されました。

 

やぎミクニ

2009年8月28日付け毎日新聞にて、弊社技術を活用したミクニ建設が紹介されました。

何について何をする技術なのか?

既存緑地や遊休地の雑草・雑木繁茂領域について,山羊特有の食餌・歩行性を生かし,また,刈込み残材を排出しない芝型の植生維持管理システムです。放牧による芝刈り方法は柵を設けず誘導ワイヤー及びガイドを山羊に装着し,地盤に沿って配置し順次移動や退去させる。植生調査により外来植物の存在と勢力を判定しその後の管理を判定します。

 産業廃棄物の減少公共事業及び民間の緑地や遊休地の管理において、植生の除草工を兼ねたやぎのレンタルによるシバ型植生の管理システムを提供する。特徴は雑草を食べることにより、産廃処理を不要とし、数年の継続により在来の芝生・野草の草原景観を創生します。在来種の保全に役立ちますシバ型草地や野草が成立維持され、3~5年程度を目標に環境分野で問題となっている侵略的外来種の駆除が可能となり、粉塵、騒音、アレルギー障害の回避とともに緑化空間の環境を向上させます。食害の防止がおこなえます中山間地域において、猿や熊等の野生動物による襲撃や食害を回避する業務を開始しました。

アルファグリーン吹き付け作業

勾配があっても、爪で体を支えます

施工事例:東京・圏央道

システムは特許出願中

アルファグリーン工法施工事例 施工後11年の写真

 どこに適用できるのか?

河川堤防法面・高水敷,公園緑地,道路法面等の既存緑地。また,遊休地の雑草群落領域が主体となります。

 さらに,住居隣接地等のプライバシーの保護を要する場所についても有効となります。

優れた植生基盤を造成

河川法面、遊休地、団地等に最適 期待される効果は?

•維持管理の専用の機械施工に対し,除草管理以後の在来植物へ変換が確実となります。

•       特にノシバまたは野草種の群生が成立します。

•       幼児など人に害を与えず共生できます。平地よりも斜面部を好む家畜であり,人の法面の除草管理では危険作業が激減する上で安全・安心が得られます。

•       機械作業と違い粉塵・騒音・交通障害が回避されます。また,芝生状となるため人が安心して座れるようになります。

 

アルファガン工法施工事例 施工後2年4ヶ月

よりよい環境保全は当社におまかせください。法面緑化吹付工法もご紹介できます。

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〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町99番地

TEL(045)650-5360 FAX(045)650-5365

環境緑化事業部

 

アルファグリーン緑化吹付工法

PRE(ピーアールイー)緑化工法

山羊を用いた除草管理システム

何について何をする

技術なのか?

どこに適用できるのか?

期待される効果は?

在来種による緑化  

http://www.a-green.org/yagi.html

14:10 2013/11/22


  次の鹿児島県知事選挙までには・・このような条例を鹿児島県に作りたいと考えます・・

 引用

地域の未来は、ただ待っていてもやって来ません。未来は県民みんなで創り出すものです。私、平井しんじは、県民の皆様とともに、この一身を捧げ「未来づくり」に挑戦し、鳥取新時代を切りひらきます。

  今、私たちは「歴史の分水嶺」に立っています。グローバル化、環境指向、少子高齢化、地方分権、雪害や東日本大震災など相次ぐ災害・・・・構造的変革のうねりの真っ只中で、新たな時代への扉を力強く押し開けなければなりません。

  4年前、皆様のお力で知事に就任し、地域間格差を跳ね返して鳥取県に活力と安心を呼び戻そうと走り始めました。

   境港と韓国・ロシアを結ぶ環日本海国際フェリーを就航させ、県内各地で収録され韓国で放映されたドラマ「アテナ」関連の観光客などが急増しました。鳥取道県内区間が全通し、山陰道も東伯・中山間、名和・淀江間が開通するなど、高速道供用率が6割を超えたほか、米子鬼太郎空港2500m滑走路も完成しました。

   食のみやこ鳥取県の拠点として東京にアンテナショップをオープンさせ、和牛博覧会を成功に導き、海外にも梨やスイカを売り込むなど、農林水産業の振興を進めました。電気自動車工場誘致など経済成長戦略を推進し、有効求人倍率を全国平均を超える水準へ押し上げました。

   NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の大ヒットは狙いどおり本県への誘客をもたらし、マンガ王国鳥取県での2012年国際マンガサミット開催も決まりました。また、鳥取砂丘・浦富海岸など山陰海岸の世界ジオパークネットワーク加盟やガイナーレ鳥取のJリーグ昇格の夢も果たしました。

   子育て王国鳥取県づくりに乗り出し、鳥取環境大学改革や小中高教育1億円枠予算などに取り組み、ガン死亡率も全国平均並みに引き下げました。障がい者の社会参画を支える「あいサポート運動」をスタートさせ山陰両県の活動に高めるなど、治安向上も含め、安心のふるさとづくりを進めました。

   鳥取県庁の情報公開度は全国第1位になり、鳥取力創造運動や中山間地域見守り活動など住民参画を発展させ、環境先進県として日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例の制定や鳥取県版グリーンニューディールの推進、関西広域連合参加や島根県・岡山県との連携を図るなど、地方分権時代をにらんだ県政へと歩を進めました。

   このように様々な事業を全面的に展開しながらも、選択と集中の行財政改革を断行し、4年前よりも県財政の基金は449億円へと増やし、実質的将来負担は6百億円減らすことができました。

   県民の皆様とともに、以前とは違った姿の鳥取県を創りつつあります。

 

  ただ、こうして蒔いてきた未来への種は、ようやく芽を出したところです。新春、心温かい鳥取県民は、大雪で立ち往生した方々に炊き出しなどでもてなし、日本中の賞賛を浴びました。鳥取県には真にかけがえのない人の心や地域の輝きがあります。

   「みんなで やらいや 未来づくり」。

   私、平井しんじは、県民の皆様と手を携えて、鳥取県から日本を変える、「鳥取の誇り」を創造するチャレンジに、全身全霊を捧げてまいります。

http://hiraishinji.com/manifesto/manifesto01.html

15:29 2013/08/31


鳥取県知事・・平井伸治・・みんなでやらいや未来づくり

・・パートナー県政のために「県民参加基本条例」を・・

二期目の県政運営のテーマとして「みんなでやらいや未来づくり」を掲げられています。やらいやは鳥取県の方言で「やろうよ」の意味だそうですが、このテーマに込められた知事の思いをお聞かせください。

二期目を担当させていただくにあたって、これから新しい地方自治の姿を作っていかなければならないと思っています。

鳥取県は五十八万人を切るくらいの人口規模になりまして、全国で最も人口の少ない県ですが、だからこそみんながまとまって地域の独自な歩みを発展させることが可能だと思います。そういう思いを込めて、我々鳥取県では、みんなでやらいや未来づくり」、即ち、みんなで未来をいっしょにつくりましょうを合言葉にさせていただいております。

その中でも幾つかやりたいことがあるのですが、第一に、県民のみなさんと県がより一層連携する「パートナー県政」を推進していくことが大切です。県と地域の住民のみなさんとのブリッジをしっかり架けて、一緒に地域を動かしていいく、いわばハイブリッドな地方行政を展開していくことを我々としてもだいぶ進めてきたところです。

その象徴「しょう‐ちょう【象徴】 [名](スル)抽象的な思想・観念・事物などを、具体的な事物によって理解しやすい形で表すこと。また、その表現に用いられたもの。シンボル。「平和の―」「現代を―する出来事」として「県民参画基本条例」を制定し、今年度から施行することになりましたこれは初めて常設型の住民投票を制度化する条例で、ここに至るまでに県議会あるいは住民の間でも喧々諤々の議論がありました。

今まで住民投票について言及している条例は北海道や神奈川県にありましたが、これらはその条例に基づいてでは投票はできません。特定の案件が発生すれば、その都度また新しい条例を作って投票しなければならないんです。

我々の条例はそれと異なり、一定の要件さえ満たせばいつでも条例に基づいた住民投票ができる常設型の制度です。鳥取県だからことやれることだと思います。

・・三分の一の署名を集めればOK!・・住民投票の対象になるのはどのようなケースですか?・・

平井知事・住民投票になるのはイシュー(論点)が別れた場合ですね。参議院選挙も終わりましたので、、道州制の議論がまた活発になされる状況に入っていくかもしれませんが、例えば道州制をつくって、新しい広域自治体を考えるというような時に、我々鳥取県波動いいう対処をするべきか、いわば県民世論を二分するようなことがあると思うんです。そういう場合に、住民の皆さんが十分の一の署名を集めれれば、それに対する住民投票のチャンスが生まれる、三分の一の署名を集められれば、必ず住民投票をしなければならないという制度にしたんです。

このアイデアがどうしても必要だと思ったのは、愛知県名古屋市や鹿児島県阿久根市で減税をめぐる課題や職員の給与を巡る課題で議会と首長が足の引っ張り合うというか、綱引きをやって、議会が長期空転するのを見たからです。

そういうのって考えるだけで馬鹿馬鹿しい話ですよね。

 

今の地方自治の仕組みの中でできることは、首長のリコールとか、議会の解散請求ですが、それで選挙をしてみると、また同じ人が上がってくる。これを延々と繰り返すわけです。

そんなことをやっているぐらいなら、住民が右か左かを決めればいいわけですが、その権限が今の自治制度の中にはないんです。だからそれを補わなければいけないのですが、議会と首長の間でそれをまとめるのは正直、非常に難しい話でして、どこの自治体でも出来ていないんです。それを言うのも、議会にしてみれば、最終決定権者である自らの地位に関わるわけですから、間接民主主義との関係はどうなのかというような問題が出てきます。それで鳥取県は喧々諤々の議論を二年やって、この条例ができたんです。

98・13/8/31 15時15分24秒、

・・この条例が施行されることで、より住民参画が具体的になるということでしょうか?・・

平井知事・そうですね。条例ですから、法的地位を住民が持ったということです。今、四十七都道府県の中で、鳥取県民は県政に最も近い県民という立場を法的に得たといいうことになったと思います。

また、情報公開だとか、NPOやボランティア、地域団体などの行政参画なども、新しい条例の中に定めました。

平成25年8月31日、平成25年9月1日、

・・「惣」の伝統が息づくボランティア推進県・・

・・今、情報公開というワードが出ましたが、公開度という点では鳥取県はどのような位置にあるのでしょうか?・・

平井知事・おかげさまで、ここ数年連続して全国情報公開会度ランキングにおいては全国一位で、条項公開度ナンバーワンという評価を得ています。

私も二期目の選挙の時に、少しばかり大胆不敵だったかもしれませんが、透明度ナンバーワンの県政という品質保証をしますといいうことで打って出たんですね。だから、どんなことがあっても透明度ナンバーワンにしますよという力技もやりながら、この地位をずっと維持してきております。

99頁、

また、住民の皆さんが参画する活動においては、「スーパーボランティア」と呼ばれる制度も作ったりしてまいりました。俺は道路や河川の環境美化活動などを地域に委ねるものです。

例えば河川敷を管理する場合、普段から草刈りをしないといけないわけですが、これを地域の人にやっていただくんです。地域の人にとってみれば、水辺も大切な空間です。だから、この空間を生かして地域の憩いの場や、イベントの場、さらには子応援のように使いたいという様々なニーズが生まれてきています。

通常なら河川法にのっとって、その手続きが必要になりますが、管理をお任せする以上、イベントなどもどうぞお好きにやってください、もし一部を花壇にしたいというのなら、その費用もリーズナブルなものであれば建で負担しましょうといった具合です。河川管理のパートだけ地域に丸ごとお任せするというようなスーパーボランティアの制度を立ち上げました。参画される団体もだんだん増えています。

鳥取県は、大都市部と違ってボランティアの参加率がもともと高いんです。「惣」そうという昔からの農村の自治組織がありますが、惣事そうごとと言って村総出でやるような共同作業、例えば溝さらいだとか神社の清掃だとか、そういいう伝統がありました。さらに、それが今、自然保護活動にも向かうわけです。

代表的なものが、鳥取砂丘除草ボランティアです。あんなだだっ広い鳥取砂丘に草がいっぱい生えてくるものですからその草を抜くボランティア活動があるんです。

これは夏場に行われるため、非常に暑いし、たいへんなんです。

昼間は暑くてかなわないものですから、早朝六時くらいから行われるんですが、毎年、数千人の人に出てもらっています。このように鳥取県は、自らが自分たちの地域のことを考えて行動する、そういうふう地域社会の文化が継承されている数少ない地域なんですね。

・・障害者の社会参画「あいサポート運動」・・

・地域のつながりが強い風土の上に、条例制定による県民の行政参画が法的に保証されたという点では、従来の地方自治にはない、まさに画期的な出来度とですよね。・

平井知事・そうですね。鳥取県だがらこそできるような「鳥取型デモクラシー」だと思っています。鳥取型デモクラシーを条例上認知をして育てようという決意で向かっているということです。

住民の参画ということで、今いろいろなことを仕掛けているのですが、その一つに「あいサポート運動」というのを始めました。これは鳥取県で始めた障害者の社会参画の運動です。

障害者の方を介助するにも、一種のエチケットも必要ですし、予備知識も必要です。例えば、てんかんで突然発作を起こしたような方がいたときには、どう対処したらいいのか、ちょっとした知識がないと対処のしようがありません。

それから、街で目の不自由な方を見かけた時、交差点でどういうふうに声を掛け、同意いうふうにお手伝いをしたらいいか。例えばよくありがちですが、信号が青になって突然、目の不自由な方の手を掴んで導いてあげようとするとびっくりされるんです。ですからまず、「どちらにいかれるんですか?ここ、渡られるんですか?じゃあ、私がお手伝いしましょう」と一声かけてから、肘の上とか軽く触ってもらってエスコートをする。方向を示してあげレバ動かれますので、そうしたちょっとしたことを学習したり、研修した上で「あいサポーター」になっていただこうという運動をしたんです。

100頁、

そうしたらこれが島根県、広島県に伝わりまして、この夏には奈良県、長野県も加盟をしてくれまして、今では12万人を超えるあいサポーターが全国で生まれてきております。

また、これも鳥取県のことだと思います。さらに、手話を言語として認める「手話言語条例」を考えまして、今、県議会で議論をしていただいているところです。これは手話を必要とされるろうあ者の皆さんの悲願だったんですね。私どもでは手話を言語として正面から認めた上で、もっともっと手話を使いやすくする地域にしていきましょうと条例をつくることにしたんです。

・・「一木一石運動」で緑がよみがえった大山・・

・さて、今夏の全国植樹祭、秋からの緑化フェアなど、今年はグリーンウェイブという大きな波に鳥取県は乗っておられるわけですが、緑への取り組みはいつぐらいから始まったんですか?・

平井知事、五月の全国植樹祭に天皇皇后両陛下がお見えになった時にもお話をさせていただいたのですが、鳥取県には大山という標高1,700mの山があります。

中国地方一の霊峰で、富士山にも似た姿を見せることから「伯耆富士」とも呼ばれる、登山家からも愛されている山です、大山はもともと信仰の対象の山だったものですから、人の足が入ることはなかったのですが、登山ができるようなって踏み荒らされたんです。山頂の緑が登山靴の下で、みんな土に変わってしまったわけです。

その失われた緑をなんとか取り戻そうと、昭和60年から「一木一石運動」が始まりました。これは大山に登るときに、登山者に一木一石ように用意されている石や苗木を持って山頂に登ってもらい、それらの石などで山頂の侵食溝を埋めたり、失われた緑を復活させ、大山の山頂を守っていこうというものです。

今では緑が戻っていますが、両陛下もこの話には大変感心されておられました。

一木一石運動に象徴されるように、私どもではこの自然豊かな鳥取県を大切に守っていく使命を感じています。

平成23年のお正月は、私たちには最悪のお正月でした。時ならぬ豪雪に見舞われ、県内で二万本もの松がいっぺんに折れたからです。砂丘地の多いところですから、防風林、砂防林として松が植えられてきた歴史がありました。

白砂青松の景観が失われてしまったんです。これをよみがえらせようと、今、ボランティアが立ち上がって、松クイ虫に強い抵抗性の松を植えてきています。

過去を辿りますと、日本最大級の弥生集落遺跡である「妻木晩田遺跡」があります。また、保存状態が良い木質の出土品が発掘された「青谷上寺地遺跡」というのもあります。こうした遺跡から分かることは、この地域に人たちは弥生の昔から木材を生活の道具として活用してきた歴史があります。

さらに四百年前の慶長時代に植林された杉も未だに残っています。

101頁、

平成25年9月2日

 

 

 


2014年11月 8日 (土)

26頁・・34頁・まで・・・第1章 おらほの「役場」を「会社」に変える・ ・村長就任の最初の挨拶は「弊社の皆様!」・20頁・・「ベルリンの壁」より厚い役場のセクショナリズム・

いんよう


増田俊男氏の・・黒田日銀は国債買いで金利を押さえながら物価2%目標を達成するまで無制限、無期限に緩和を断行するという。不必要なマネー(水)をタライに入れ続けると魚にとって水(マネー)の価値が下がり、マネー安(円安
http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-date-201411.html
9:06 2014/11/08


「日本一の村」を超優良会社に変えた男 単行本 – 2007823 溝上 憲文   (著) 容説明

IBM、リコーと同じA+評価を得た自治体人口5万4000人でも市にならない岩手県滝沢村は、日本経営品質賞を得た日本一の優良自治体。決して破綻しない組織、成果主義の機能する組織がここにある!

アサヒビール、日本IBMと並ぶA+評価を獲得した「社長」。前・岩手県滝沢村村長柳村純一は働かない300人の会社(村役場)をどう再生したのか。「破綻しない自治体」のつくり方。


目次 1頁・

第1章 おらほの「役場」を「会社」に変える・ ・村長就任の最初の挨拶は「弊社の皆様!」・20頁・14・11・8 5時34分・26頁まで

1994年11月。このみちのくの山村で全村長が逝去に伴う村長選が実施され、柳村純一は6つどもえの激しい戦いの末、44歳で初当選を果たした。前回の1990年の村長選でも村議を辞めて立候補したが落選。

今回の立候補は元村議会議長や元収入役などいずれも知名度の高いお歴々ばかりで、柳原は泡沫候補とみなされていたため、少なくとも役場の職員で当選を予想するものは誰ひとりとしていなかった。

21頁・


しかし、他の候補者が選挙地盤を共有していたのに対し、柳村の出身地には競争相手がいなかったことも幸いして、頭一つ抜け出したことが勝因となった。

村長不在のため、柳村は当選翌日に早くも登庁。村長就任の手続きを終えた午前10時、ほぼ全員の300人近い職員が集まる隣の公民館に出向いて登壇した。


 

居並ぶ職員たちは、前日の選挙結果が未だに信じられない様子で、新村長が一体何を話すのか興味深いといった雰囲気が場内に漂っていた。

その空気を12分に感じ取った柳村は、第一声で職員にこう呼びかけた。


「弊社の皆様・・・、今回新たにこの村の村長に就任した柳村真一であります」弊社?社長?警察官が警察組織のことを隠語で「わが社」と言うことはあるが、大方の職員は洒落と受け取った。だが、柳村は本気で役場を「会社」に変え、自分自身も「社長」になろうと考えていた。


1994年といえば、日本はバブル経済が崩壊し、大企業をはじめとする民間経済は、後に「失われた10年」と呼ばれる大不況期にさしかかる兆しが見え始めていた頃だ。やがてそのしわ寄せは地方自治体にも襲うことにある。


柳村には、民間流の経営手法を持ち込むことで村をよくしたいという思いが芽生えていた。

22頁・

柳村は村長選出馬の思い出をこう語る。「私が村長になれば、もう少しまともな行政が出来そうだという思いはありました。それに、若い頃、東京で働いた経験から、滝沢村は本当にいいなと思っていたんですよ。

一時都会に住んでいただけに、田舎の良さを身にしみて感じていました。そこで、この村を少しでもよくしたいと思って選挙に立ったのです。しかし、村を良くするには、まずは役場の職員の意識を変わらなくてはならない。就任の挨拶を「弊社」で始めたのは意識的に使ったもので、ぬるま湯の役場にショックを与えたいとおもいがあったのです」


役場に民間流の経営意識を持ち込もうとしても、簡単にできるものではない。

まずは職員が日々何を考え、どういう意識で公務を行っているのか知ることが重要だと考えた柳村は、就任当初から情報収集と職員のコミュニケーションに徹した。村長室を飛び出して、毎日現場を歩いては職員に声をかけた。コミュニケーションの最大のツールは「飲み会」である。職員に会うと「飲み会があるときは俺も誘えよ」と言うのが日課となった。


「とにかく、なるべく多くの職員と酒を飲むことを優先しました。議員時代に名前を知っている職員もいましたし、どこかの部署で花見があると聞けば出て行って飲んで、話をしました。歓迎会や送別会、仕事が終わったあとの打ち上げ、夏はビアガーデンと、いろんな機会を見つけて飲み会に参加し、結果的に一年経ない相田に300人の、ほぼ全員と飲むことができましたね」

23頁・

午後の四時ぐらいに柳村が現れると、「あっ誰か飲む相手を探しているな」と次第に職員に読まれるようになっていく。

村のトップがそんなことをしては権威が落ちる周囲に注意されたこともあったが、そんな声に耳を貸すことなく、柳村は「飲み二ケーション」に徹した。


勉強せず、働かず、膨大なムダを発生させる役場・23頁・14/11/8 6時46分・


職員とうち解けつつ本音で語らううちに、ここの職員の人柄や気質、人間関係あるいは役場内に存在する派閥の構造も知ることができた。

そして、役場の情勢分析が進むうちに、自分が進めようとしている改革イメージとあまりにかけ離れていることに愕然とした。

村議時代の柳村は、「行政」という組織は素晴らしいと思えたこともあった。だが、一議員レベルではしょせん行政の外側しか見えておらず、職員も議員を単に物言う「お客様」としてしか捉えていないことに改めて気づかされた。


実際に内部に足を踏み入れると「稼いでいるのか、稼いでいないのかわからない。つまり、何の仕事をしているのか見えないし、職員は元気がなくて職場も暗い。やる気を失っていた」と柳村は言い切る。

24頁・

その典型が学習意欲の欠如である。

バブル崩壊後の日本経済は奈落の底に突き落とされ、グローバル化を迎えた日本の産業・社会構造が大きな転換を迫られていた時期である。社会の地殻変動が地域にどういう影響を与えるのか。


真っ先にそれに関心を持って、世の中の動きを分析するのが住民サービスの先頭に立つ行政マンの仕事のはずである。

ところが、柳村が目にしたのは、そんなことを一顧「いっこ【一顧】人の警告に一顧をも与えない彼はその計画を一顧だにしなかった」だにしない職員の、目を覆うばかりの「惨状」だった。


「公務員のくせに勉強しようとしない。ニュースも見ないし、読んでいる新聞といえばスポーツ新聞か競馬新聞。そういう人たちが圧倒的に多かったのです。「一般紙も一面から開いているのはせいぜい総務課の2~3人。彼らだって、トップの直属だから、ルーティンワーク「ルーチン‐ワーク【routine work】 きまりきった日常の仕事。日常業務。ルーチン業務。」として新しいニュースを届けなければいけないから、仕方なく見ていたに過ぎません。経済新聞なんて手にすることもない。


私たちは世の中分析しようと思わないのか・・・。経済や世界がどんな動きをしているのか、日本の未来がこれからどうなっていくのかという関心を、まったく持っていなかったのです」当然、こうした雰囲気から生まれるのは惰性に堕した仕事ぶりと「事勿れ主義」の横行である。

「ことなかれ‐しゅぎ【事勿れ主義】 いざこざがなく、平穏無事に済みさえすればよいとする消極的な態度や考え方。」


25ページ・

澱んだ職場にありがちな光景を眼前にして、柳村は嘆息した。「なんとなくウロウロ歩いているだけで仕事をしない人がいる。何となく仕事をしているようだけど、黙って席に座ったままの人もいる。なんの仕事をしているのか全くわかりません。かと思うと、ひたすら一生懸命コピーをとっている人もいる。

もっとひどいと思ったのは、物を大事にしないことです。職員の机の引き出しを開けてみると、鉛筆からボールペン、蛍光ペン、カッター、ハサミ類がごちゃごちゃ入っている。

一人ひとりが、これらを全部持っていなきゃいけないのか疑問でした。しかも、それをだいじにしているとはとてもおもえませんでした。」

ここの職員がどういう使命をもって仕事しているのかわからない職場では、自ずと自己満足のみを追求しがちになる。その結果、イミのない、生産性とは直結しない膨大なムダを発生させることになる。

その典型的例が、誰に向けて書いているのかわからない文書だ。例えば起案文書である。


書類一枚で済むものを二枚、三枚と枚数が多い方が、作る側として仕事をした気にはなるかもしれない。だが、読む方にとってみれば、趣旨からそれた文字を書き連ねた文書ほど読みにくいものはない。高した、誰も読まない文書のやり取りが滝沢村でも横行していた。

とくに、行政が実施する新たな計画の類になると、その量は膨大になる。柳村は「福祉分野で言えば、母子保健計画や介護権事業などの計画書の文書量は10センチ以上の厚みになる。担がなければ持てないような量の文書が出来上がっていた」と苦笑する。


26・14/11/8 8時56分・

「ベルリンの壁」より厚い役場のセクショナリズム・26頁・平成26年11月8日・

さらに、自分の部署と関係ない仕事は極力排除するセクショナリズム「セクショナリズム組織内のある部門が党派的利害や権限に固執し、排他的になる傾向や状態。セクト主義。派閥主義。縄張り意識。」と・事勿れ主義・が役場全体に蔓延していた。

そういう職場は、前例のない新しい問題が降りかかると、とたんに右往左往「うおう‐さおう【右往左往】うろたえてあっちへ行ったりこっちへ来たりすること。あわてふためいて混乱したさまをいう。」して機能不全に陥る。

1999年に政府与党の肝いりで浮上した「地域振興券」こそ、役場を混乱に陥れた典型的事例だった。

地域振興券は子育て支援と老齢福祉年金時給者や所得の低い高齢者の経済的負担を軽減し、地域の振興を図るのが目的とされた。具体的には、財源は国が全額補助して、日本全国の市区町村が発行し、一定の条件を満たした住民に一人に万円分の地域振興券を交付し、発行した市区町村内の店舗でのみ利用できるというものだった。

ただし、交付対象者には一定の制限が設けられており、例えば満65歳以上の高齢者については、市町村民税の非課税者、及び課税される者の税法上の被扶養者は対象外とされた。

滝沢村役場では地域振興券の交付に当たり、どこの部署が担当するかで協議を行なったが、揉めに揉めた。会議には、住民課を始め、税金も関係するということで税務部門や、高齢者福祉担当、福祉分野、それから総務課の担当者も出席をしていた。

27頁・

この時の混乱ぶりを柳村はこう述懐する。

「高齢者世帯だけだならいいんですが、所得制限や扶養の問題もあり、どこの部署が担当するべきか何度も会議をやりましたが、全く決まらない。なぜかといえば、出席した課長補佐や課長にとって、仕事を増やすことは部下にとって、「ダメな上司」というレッテルを貼られるような風潮があったからです。だから、誰も引き受けようとせず、互いに押し付け合って、何回やっても決まらない。

それで最後にどうなったかといえば、結局は、総務課がやることになったのです」300人にも満たいない役場にはびこるセクショナリズム「セクショナリズム組織内のある部門が党派的利害や権限に固執し、排他的になる傾向や状態。セクト主義。派閥主義。縄張り意識。」と、余計な仕事には手を出そうとしない「ことなかれ主義」の風土を支えていた要因のひとつは職階の壁である。


当時の役場は、一般職員の上に係長、課長補佐、課長、助役、尊長と言う6つの階層に分かれていた。仮に現場の職員が新しいことをやりたいと起案しても、上に届くまでにかなりの時間を要した。

たとえば、中間の役職者が出張もしくは風邪で休んでいたりすると、その段階で起案書が止まってしまう。起案してから上まで届くのに二週間かかかることも珍しくなかった。そして、柳村が最も「頭にきた」のは組織間の壁だった。

「係りと係りの壁」、課と課との壁です。同じ課の中に係りがあればそれだけで壁ができます。例えばひとつの係りが忙しくしている時、隣の係は暇でも、見ないふりをして手伝おうとしないのです。


28頁・


それが課と課になるともっとひどくなる。「ベルリンの壁」が10倍も厚くなるなったようなものです。


そうした仕事ぶりを見るたびに、「なぜ壁が必要なのか」「我々は誰のために仕事をしているのか」「誰がいるから我々の役場があるのか」という思いに駆られたのです」

こうしたセクショナリズム意識と、目的を失った、「仕事のために無駄な仕事をする」風土は何も公務員に限ったことではないだろう。民間企業でも、1990年代以前はよく見られた光景である。


いや、未だに旧態依然としたヒエラルキー「ヒエラルキーヒエラルキーとは、階層制や階級制のことであり」型組織を維持していて、商品が売れない理由を他の部門のせいにするという暗闘を繰り返した結果、商品がますます売れなくなるというジレンマを抱える企業は少なくない。


解決策の見えない職場には、暗く沈痛な雰囲気が漂い、社員たちはひたすら「仕事をしている風」を装うだけとなり目先の利益と自己保身にのみ熱中する。

その象徴的なケースが、無駄な残業の横行と足の引っ張り合いである。滝沢村にもこのように疲弊した組織の兆候が表れていた。


「夕方五時までは役場内をウロチョロしていて、5時になったら、ああ疲れた、今日も仕事をしたもんな、さあこれから残業だという人もいましたね。

29頁・14/11/8 10時36分・


ローンを払うために計画的に残業をする人もいれば、家に帰るのが嫌だから残業をしている人が、実際にたくさんいたんです。さらには、やらなくてもいい残業手当を計算するために残業をしている総務課の職員もいるわけです。

これはおかしいと気づいてもいいのに、誰も気づきたくない。人間誰しも楽をしながらいっぱい金が欲しいし、そして遊びたいのです。世の中が変わってきているのに、、今までの仕組みが一番いいに違いないとして、全然変わろうとしない。


定年の2~3年前ぐらいになると、あともう少しだ、あまり波風を立てないようにしようという思いにもなる。


だから、退職の挨拶も「皆さんに支えられて大過なく果たさせていただきました。皆様のご協力に感謝します」というのが常套句なんです。大過がないというのは、満足に働かなかったということと同じです」

また、ヒエラルキー型の上意下達組織にありがちなのが、人事査定における減点法から来る、失敗を許さない風土である。出世するためには、大過なく過ごしながらライバルの失敗を心待ちにするようになる。


「職場内が足の引っ張り合いですから、人の失敗を喜びます。例えば同僚クラスが失敗すると、「よし、今度あいつが課長になると思っていたけど、失敗したから俺の番だ」と考えるようになる。


失敗を許さないから、結局、誰も新しいことをしなくなってくるのです」こんな状態が続いていれば、民間企業なら間違いなく倒産しているだろう。

30頁・


村が倒産をまぬがれたのは、住民サービスを維持し、職員の賃金が滞ることのない収入(税収)が存在していたからである。そして、職員の誰もが気楽に仕事が出来たのは、まさか財政が悪化することはないと信じて疑わなかったからである。

30頁・14/11/8 13時51分・


忍び寄る財政危機に備えるには「意識改革」しかない!・30頁・14/11/9 21時16分・


実は、柳村の抱える究極の危機感は村の財政にあった。


地方自治体の財源は、地方税などの収入と、国から与えられる地方交付税交付金や国庫支出金の大きく二つで構成されている。その比率は、全国平均では5対5と、自治体の財源は大きく国に依存している。しかも、地方交付税交付金を除いてほとんどが「紐付き財源」であり、自治体が自主的に使える財源は三割ほどしかないのが実態だ。

もちろん滝沢村も例外ではない。

当時の村の財政規模は年間130億円だったが、その大半を国に依存しているといっても、滝沢村は盛岡市のベッドタウンとして人口が増えており、地方税集が伸びる一方、地方交付金も削られることはなかった。そのため、職員の中で誰一人として、財政に危機感を持つ者はいなかった。

31頁・

しかし、柳村だけは村の財政がこのまま続くだろうとは考えていなかった。


「当時、国法では「財政構造改革」という言葉が頻繁に飛び出していました。国の財政構造改革はいずれ地方にも影響するし、間違いなく地方交付税を削ってくるだろうとう予感がありました。

世間がバブル崩壊で騒いでいるのに、役場の職員には危機感が全然ない。従って、物は大事にしないし、金は天から降ってくるものだと呑気に構えている。こうした意識を変えないと、どうしようもないと思いました」

しかし、一方的に村の職員を責めるのも酷かもしれない。


これまでの自治体は、日本経済の発展に伴う国民所得の増大とともに税収が増加し、しかしその使徒は多くを国に縛られ、まさに収入は「天与のもの」として、金を使い切ることが自分たちの仕事であるという風土の中で育ってきたのも事実なのだ。


バブル崩壊以降、政府は景気立て直し策として公共事業を通じた景気刺激策を実施した。しかし、公共事業を実施する自治体は、国が支出する国庫負担金とは別に応分の負担をしなければいけない。事業規模が大きくなれあ、自治体の能力を超える。当然、不足する金は借金で賄わなければいけない。景気低迷で税収が不足する中で借金だけが膨らんでいく。


1990年度末には67兆円に過ぎなかった地方の借金の残高が、15年後に200兆円以上にも膨らんだ責任の一端は、むろん国にもある。


32頁・国も地方も巨額の借金を抱え、台所が火の車となりつつある中で、全国の自治体ではあいも変わらぬ部署同士の「予算分捕り合戦」が展開されていた。

滝沢村も例外ではなかった。


予算編成の折には、各部門の責任者は前年より多くの予算を獲得することを血道を上げる。財政担当者や他の部署とつばぜり合いを展開しながら、少しでも多くの予算を自分の部署に持ち帰ろうとする。それができるのが「優秀な課長」とみなされ、周囲の評価も高まる。


そして、いったん予算を獲得すれば、今度はその消化に向けて邁進する。


翌年三月末までに「執行率99・2%」とか「99・6%」などと議会に報告するが、執行率が低いと議員に叱られる。議会も役場も獲得した予算を100%使い切ることが住民のためだと信じて疑わない。その結果、予算が余ると困るから、無駄とわかっている事業に注いで使い切ることに専念する。

単年度予算決算主義という財政の陥穽・・・。


自治体財政の宿命とはいえ、目の前で繰り広げられる異様な光景を見て、柳村は空しくやるせないものを感じていた。そこにあるのは日本が繁栄の途上にあった牧歌的時代の、旧態依然たる遺物でしかない。

今の仕組みや法律が変えられないのなら、滝沢村自身が全国に先駆けて変わるしかない。

33頁・


柳村は「行政の矛盾を放置しておくわけにはいかない。経営という考え方を入れなかったら、自治体は本当に倒産する」という思いを新たにした。

「単年度予算決算主義という仕組み自体おかしいのです。来年のことを考えず、ましてや再来年のことなんか頭になくて、あるだけ使い切る。これまではただ、自分の部署内でなにをやるかという考えだけでやってきたのです。議会に怒られなければいいんだという感覚です。


単に数字だけにこだわり、中身は何をやっているか、本当にやってよかったのか、やる必要があったのかというところまで気を使う仕組みがなかったわけです。法律ももちろん悪いが、法律のせいにだけにしていては済まされません。職員一人ひとりが、考え方を正していかなければいけないと思ったのでうす」


自治体行政の矛盾を正し、改革を推進するためには、現在の仕組みが滝沢村の将来にとってふさわしいものかどうか、職員一人ひとりが気づくことなしには始まらない。つまり、職員の意識が変わらなければ役場も変わらない。


意識を変えるには村長自らリーダーシップを発揮し、火中に飛び込んで栗を拾う決意が必要である。意識改革に向けた柳村の取り組みはこうして始まった。


34頁・まで

第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す・41頁・平成26年11月16日・日本では、財団法人経済生産性本部が主体となり、1995年12月に「日本経営品質賞」を創設。1997年に第一回の受賞企業を発表している。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/11/261119-2-261116-02ba.html

労働運動と「資本論」から学んだ組織戦術・34頁・


2014年11月20日 (木)

64頁・平成26年11月19日 まで・第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す・41頁・平成26年11月16日・日本では、財団法人経済生産性本部が主体となり、1995年12月に「日本経営品質賞」を創設。1997年に第一回の受賞企業を発表している。

引用


http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/11/3-65261127-4cd3.html


26頁・・34頁・まで・・・第1章 おらほの「役場」を「会社」に変える・ ・村長就任の最初の挨拶は「弊社の皆様!」


http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/11/1-2014118-534-b0ca.html


第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す・41頁・平成26年11月16日・

まず最初の改革ツールは「情報公開」・42頁・

1994年11月、村長に就任した柳村純一には、真っ先にやらねばないけないと決意していたものがあった。情報公開である。


既に就任挨拶で「情報公開条例」を制定することを柳村は宣言していたが、当時はこの制度はそれほど知られた存在ではなく、職員も「なんでおらほの村さ必要だべ」といった感じで、ピンとくるもはいなかった。

なぜ情報公開なのか。

柳村は「二回の村長選を通じてつくづく感じたのは、住民と行政マンの意識のズレです。行政が住民に信頼されていない。これは思い切って情報公開しなければダメだと思った」とその理由を語る。

今まで隠していたものを「オープンにする」とは、職員自身が日々の行動を住民に「監視される」ということであり、仕事をおろそかにすることは許されない。情報公開は、住民本位の仕事を遂行するべく意識の改革を行うために、有効なツールになると考えたのである。


柳村の政治手法は、制度づくりなり政策を実際にやらせてみる。そして、その実現に向けた行動屋プロセスを通じて職員の意識を覚醒させるというものである。制度の中身や実現された政策そのものより、実現に至るプロセスこそが人間を変えていく上で重要と考える。

43頁・

上から頭ごなしに、「考え方を変えろ」「行動を変えろ」と言っても、簡単に変わるものではないことを柳村は知悉していた。滝沢村で彼が実施してきた政策の数々は、全てその考え方に貫かれていといってもいいだろう。

では、なぜ変える必要があるのか。その真意について、彼はあるインタビューでこう述べている。


そもそも地方の役所で働いている行政マンは、地方公務員法という法律に守られており、よほどのことをしない限りクビになることはありません。従って首長に平気で逆らうこともできれば、仕事を怠けることも簡単にできる。「誰のために仕事をしているのか」といえば「自分の場所を守るために仕事をする」という傾向が強い。

だからこそ、外へ出ていけば住民から不平不満を言われることが分かっているので、自分から住民の中に飛び込んでいくことはありえないのです。

このような状況では、住民が行政に対して不信感を抱くのは当たり前のこと。住民から信頼されなければ組織としての存在価値はないのです。

11年前の滝沢村の行政は、まさにこうした状況でした。こうした行政マンの「曲がった意識」を変えるのは非常に難しいことです。勉強会を開いたりしてもなかなか変えることはできない。

44頁・


まずは周りの環境そのものをドラスティックに変える必要があるのです「経営品質協議会発行・第12号「年4月」・周りの環境をドラスティックに変えることで、行政マンの「曲がった意識を変える・・・。まさに村長就任以来の真の狙いは、ここにあったと言えるだろう。

44・

全職員へのパソコン導入で「壁」が崩れ始めた・44頁・平成26年11月16日・

しかし、意識改革のツールとしての情報公開制度の実現は容易ではなかった。

そもそも、古い資料を含めた公開すべき情報の分類が必要となる。さらに、初めての試みであることから、手続きを含めた法整備に時間を要する。

柳村が導入を表明した半年後に担当者が調査したところ、実施するまでには三年程度の時間が必要であることが判明した。

情報公開の手続きにおいて立ちはだかったのは、個人のプライバシー保護との整合性をいかに持たせるかという難問である。どこまでが個人の情報で、どこからそうでないのか。これは経験のない職員だけで決めることは難しい。

そこで、弁護士や専門の大学教授も交えた有識者を組織して一つひとつを検討し、「行政情報公開条例」もセットで作ることにした。

45頁・「プライバーシといっても、どこまでがそれに該当するのか。例えば、公共事業の入札・落札価格は入札者のプライバシーに当たるのかどうかという問題を含めて検討する必要がありました。

プライバシー保護の観点から「個人情報保護条例」も一緒にださないとおかしいということで、両方の検討を同時に進めました。おそらく二つの条例をセットで作ったのは、当時、珍しい方ではなかったかと思います」

 

難問はそれだけではなかった。第一に、公開すべき過去の情報の管理がずさん極まりない状態にあった。

役場の書庫に足を運んだ柳村、雑然と積み上げられた資料の山を見て絶句した。

「書庫を見たらめちゃめちゃです。情報開示するといっても、その情報が一体どこに入っているかがわからない。一応、ダンボール箱に入れて年代別に分類はしているが、全部署の書類がごちゃまぜに入っているのです。

もし、過去に遡って開示請求されたら、探し出すのに30人の職員で3日も4日もかかってしまう。これは大変だということで、まずは書庫を整理して、文書管理の作業から始めなければいけませんでした」

こうして、条例の制定と文書の管理システムの整備を含めた情報公開制度の、三年後の実現に向けた取り組みがスタートした。その過程で、従来の仕事のやり方の見直しを迫られる事態が浮上した。

46頁・

例えば、日頃の起案文書などの書類は情報公開に沿ってどう作成するのか。あるいは、新規文書が情報公開の対象になるのかどうか。その対象になった場合、他の部署の類似した文書との整合性はどうするのかといった、部署間の連携なしには解決しない問題も発生する。

これまで「縦割り」でしか仕事をやってこなかった職員は、情報公開制度の導入に向けて「部門間横断型」の仕事のやり方に切り替える必要が生じ、部門間のコミュニケーションがしだいに進むようになった。同時に、横の連携によって開示請求に対するスピーディな対応が求められる以上、業務の効率化も不可欠になる。

その結果、若手の職員の提案により、パソコンによる文書管理システムを新たに構築することになった。

そうなると、一部に導入するより、広く導入したほうが効率化を促進できる。そこで、三年をかけて段階的に全職員に一人一台のパソコンを導入することを決めた。

ところが、最初は役職者を中心に導入したところ、若手の職員から「おらのとこさ来るまであと二年かかるのっかっ!」と、文句がでた。


「公務員というのは平等意識があります。若い連中にしてみれば三年も待っていられないし、三年待ったら取り残される感じがしたのでしょう。至ることころからぶつぶつと文句が出たのです」一挙にパソコンを300でい入れるとなると、現在とは違い、決して安くない時代である。

47頁・完全に予算をオーバーする。しかし、改革のスタートでもあり、ここで職員間の不和が発生するのは得策ではない。

柳村は有段を下して、「よーし、そこまで言うなら思い切って全部入れろ!」と、命じた。

パソコンだけでなく、サーバーなどの設備を含めた導入費用は1億円弱。この想定外の費用をなんとか捻出しなければならない。

そこで既存の事業を検証し、「こんなものはいらない」と白羽の矢が立ったのが、道路の舗装関連事業の予算だった。

滝沢村に一人一台のパソコンが導入されたのは1,998年初頭のことである。当時の役場はワープロがまだ主流だった。岩手県でも初めての試みであり、都市部の自治体でも一部門に一台、ないし役職者に一台というのが珍しくなかった時代である。

こうして、いち早く導入したものの、使いこなせる職員は多くはなかった。パソコンメーカーに依頼して何回か講習会を開催したが、それだけで覚えられる人もいれば、そうでない人も発生する。


実は、このパソコン導入の結果、職員の意識に「一大革命が起きた」と柳村は語る。「組織の文化が大きく変わりました。それまで課長補佐や課長といった管理職は、管理タイプが多いですから、「俺の言うことが正しく、それが全てだ。言うことを聞け」と上意下達でやって来たわけです。

48頁・

ところがパソコンが入り、皆がパソコン教室で講習を受けることになって、どうなったか。

若手の職員はマスターできても、45歳以上の年配者は講習だけでは理解できません。そうすると、今まで教える一方だった上司が、若手に「申し訳ないが教えてくれ」と頭を下げるしかないわけです。管理職にしてみれば、それまでふんぞりかえって教えを請うということはなかったから、「今まで教えていたやつから聞くことなんてできない」と悩んだ人が多くいます。


若い連中に習ったら人目が悪い、恥ずかしいとね。悩みに悩んだ挙句、頭を下げて教えてもらって使えるようになりました。

結果的に、頭を下げた人間は、後々まで部下とうまくコミュニケーションができるようになりました。逆に、部下に頭を下げてまで習いたくないと思った人は、自分で必死に努力したり、自分の子供に聞いたりしていたようですが、そういうタイプはその後も部下とはうまくやれなかったですね。パソコンを導入したことで、それまでの上下意識が変化し、部門を隔てていた「壁」もなくなり、自由に横断できるようになりました。環境を変えることは人間の意識も変えること言うことを実感しました。

パソコンの導入という単純な行為が、頑迷な縦割り社会に漂う閉塞感を少しずつ溶かしていく起爆剤となった。

さらに、環境を変える、働き方も変えるという観点からの改革提案については、柳村は年齢によらず、また役職者であるか否かにかかわらず、面白いと思う意見を積極的に採用した。

49頁・14/11/17 9時21分・

新しいことについては、若者ほど関心を持って積極的に動くものだ。

当時の滝沢村の30歳程度と、他の自治体に比べて10歳ほど若かった。昭和40年代後半の人口増加とともに職員の採用が増えたため、平均年齢も若くなっていたからである。年輩者の陰で埋もれていた若いエネルギーが、柳村の改革により少しずつ開花していった。

49・


滝沢式「文書管理システム」が自治大臣賞を受賞・49頁・平成26年11月17日・

滝沢村の若手「社員」のエネルギーが結実した「成果」とも言えるのが、前述した「文書管理システム」である。


従来の役場の文書は、全国どこもそうであったように黒い厚紙の表紙に文書を紐で綴じた帳簿形式のもので保管していた。そして、一定の年数が経過すると帳簿を開いて、廃棄するかしないか、手作業で分別していた。

情報公開にあたってはそのやり方を廃止し、部署ごとの箱に入れて管理する「ボックス管理方式」という手法を開発した。四角い緑色の箱に二つ折のホルダーを差し込む。ホルダー内には文書が挿入されている。そして、ホルダーは種類ごとに色を変えていて、色の違いによって「○年保存」「○年後廃棄」」など区別される。

50頁・

また、ホルダーにはバーコードシールが貼付され、それを読み込めばパソコン画面に廃棄文書の一覧が表示される仕組みになっている。

ホルダー内の文書は、伝票関係であれば伝票ごとに分類される。議会関係や各部署の資料も種類ごとに分類され、それを大分類、中分類、小分類の三つに区分して整理される。最後に、情報公開に対応できるよう、文書ごとに開示対象か、非開示か分類する。非開示の場合はその理由を記載する。

例えば、まだ意思決定中であるとか、個人情報が含まれているといった理由である。


最終的に、こうした文書類を電子化して、担当課ごとに検索すれば文書に一覧表が画面上に表示され、探している文書がどこにあるのか瞬時に分かる仕組みを作り上げた。

もしも実際に情報公開制度に基づく開示請求があった場合は、その内容を確認して、個人情報保護規定に基づいて開示するか否かを判断することになる。

滝沢村の文書管理システムは、現在の水準から言えばごく当たり前ののように感じるかもしれない。しかし、10年前には画期的なシステムであった。情報公開制度がスタートした1,998年に自治大臣表彰を受け、高い評価を得たものである。

その結果、表彰された年からその翌年にかけて、全国の自治体の職員が文書管理システムの見学に相次いで訪れることになった。

51頁・


言うまでもなく、この快挙は職員たちの努力の結実であり、「ヤル気になれば日本一になれる」という意識を鼓舞することもつながった。

情報公開制度の実施によって、住民に開かれた行政を実現するとともに、これをツールとして職員の意識改革につなげるという柳村流の経営改革の狙いは、間違いなく奏効したと言える。

「そう‐こう【奏効】 [名](スル)ききめがあらわれること。「新薬が―する」

それだけではない。情報公開制度の実施に伴い、職場内部に蔓延していた「不透明なやりとり」がなくなるという効果もあった。

あらゆる行政文書の公開を前提として業務の執行を行う以上、曖昧な文書作成や操作は許されなくなる。柳村はその効果をこう指摘する。


「公開する必要がなかった時代は、極端に言えば何でも隠せたわけです。しかし、これからは公開が前提ですから、仕事の流れにしても不透明感をなくしていかなければいけない。たとえば、議員が課長のところに行って、これをやってくれ、あれをやってくれという以来もできなくなったわけです。

その理由が当然、記録に残るわけですから。すべてオープンにするということで、内部や外部とのもたれ合いもなくなった。公正にやらなければ、そのプロセスを後で突かれることになりますから。議員たちの「口利き」が少なくなりましたね」

情報公開制度の実現は滝沢村の知名度を上げるだけでなく、阻止子風土を変化させることに大きく貢献した。

しかし、柳村の求める改革はそれだけではなかった。

52・14/11/17 10時16分・


民間企業も難しい「ISO取得」で一体感を初体験・52頁・

1,998年、村長再戦を果たし、二期目に入った柳村は、ISO(国際標準化機構)の認証取得を宣言した。

ISOは1,947年にロンドンで創設された、工業・農業産品やシステム等の国際的な標準規格化制定、普及させる機関であり、スイスのジュネーブに本拠を置く。約2,700の専門委員会があり、様々な分野での国際的な「交換」を容易にするための諸規格を取り決めている。


世界各國の代表的な標準化機関が加盟しているが、日本では日本工業標準調査会(JISC)が加盟している。そこでJIS規格が決められるが、その国際版と考えてもらえばいい。


滝沢村が認証取得を目指したのは、ISO9000シリーズの9001と呼ばれる「品質管理企画」とISO14001と呼ばれる「環境マネジメントシステム規格」である。

9001の特徴は、製品の品質そのものではなく「品質管理の仕組み」の規格を定めている点である。現場の管理マニュアルや作業マニュアルを整備するなど、一連の仕事の流れや手続きなどのプロセスを明確化しようというものである。認証を得るには経済産業省が所管する「財団法人日本品質システム審査登録認定協会(現・財団法人日本適性認定協会)が認定した「認証機関」の審査を受けて合格しなければならない。


53頁・


当時、海外との貿易や取引を行っている民間企業はこぞって認証取得に動いていたが、貿易と関係のない地方自治体で取得したところは一つもなかった。なぜ、ISOの認証を取得しようと考えたのか、柳村はその狙いをこう語る。

「職員の意識を改革するために民間の講師を呼んで様々な研修や勉強会を開催しました、その時はウン、ウンと頷いて熱心に聞いていても、終わるとケロッと忘れてしまう。問題意識を持つ者も何人かは出ますが、大半は研修を重ねても変わらない。

結局、勉強会だけを何回やったところで人は変わらないと思ったのです。人間の意識というのは環境が作り出しますから、それなら思い切って環境を変えるしかないと。ではそうするかという時に、若い職員からISOの提案を受けたのです。ISOは仕事の流れを手順に従って行う仕組みですが、私にとっては、とにかく物と金を大事に使って欲しいという思いがありましたから、物を大事にするという意識を育てるにはISOがいいと考えたわけです。提案者の若い職員にやってみろ、ということで、二人の職員を専属にして認証取得に向けてゼロからスタートしたのです」


ISO認証取得のプロジェクトはこうして始まった。ところが、大半の職員はISOとはどういうものか知らないばかりか、なぜ認証取得する必要があるのかについても理解していなかった。


54頁・

とりわけ、日常業務とは別に新たな仕事が増えたことで、庁内全体に怨嗟の声が上がった。


「あの村長、格好をつけるためにISOとかいうわけのわからないものを入れてどういうつもりだ!」

「なんで役場にISOが必要なのか。そこまでやる意味があるのか!」


不満の声はプロジェクトのメンバーにぶつけられるだけでなく、柳村の耳にも入ってきた。すべての部署の理解と協力がなければ認証取得はできるものではない。プロジェクトのメンバーや柳村がいくら旗を振っても「職場は踊らず」という状態がしばらく続いた。

そこで、職員全員に対してプレゼンテーションを実施することになった。午前、午後、夕方五時以降の三回に分けて勉強会を開催し、その冒頭で柳村はISO取得の意義について接々と訴え続けた。


「なぜISO9001を取得する必要があるのかと思いでしょうが、その狙いの一つは住民のクレームに対する対応能力の均質化という面があります。住民の苦情のほとんどがトップに直接来るのです。担当部署では埒があかないと考えているからです。また、現在300の職員がいますが、仮にこの中に三人悪い職員がいれば、役場組織の全体が悪いと思われるのです。

と言って、この三人を辞めさせば解決するという問題でもない。組織の土壌自体を変える必要があります。

55頁・平成26年11月17日・


みかんが一つ腐っていれば他のミカンもだんだん腐っていくと同じです。やはり全体のレベルを上げていく必要があるのです。それからもう一つ、人事異動後でも、手順書を見れば最低限の仕事は誰にでもできることになります。住民から「だからお役所は・・・」と言われないためにも行政サービスの品質を改善する必要があるのです」

このように説得し、ときにはなだめすかしながら理解を求める活動を展開した。しかし、勉強会を開催しても、部署としての具体的な動きはその後も見られなかった。

そして一年がいたずらに経過し、外部の認証機関の審査を受ける半年前になってようやく重い腰が上がり始めたのである。

「動き始めたきっかけは、一回予備審査に入ってもらってからです。課長たちが「おらほの課のせいで認証取得ができなければおしょす」、つまり恥ずかしい、自分のメンツが潰れるということでした。すると、いい意味での競争が始まり、みんなでやらなければという雰囲気が生まれ、ついに火がついたのです。村役場の全体として取り組みわけですから、例えば清掃センターや給食センター、あるいは水道事業所といった出先機関にも相当の負荷がかかるわけです。本当に大変な作業でしたが、みんな突貫工事で頑張ってくれました」


そして審査当日。

審査員が現場を回り、規格通りに機能しているかをチェックする。審査は約3日間かけて行われたが、外部審査という経験が全くない職員たちは、それまでになく緊張していた。

56頁・11/18/2014 8:46 PM

審査結果は「合格」だった。

当初は、環境マネジメントシステム企画のISO14001と品質管理企画の9001の同時取得を目指していたが、2000年8月に14001を先に取得し、三ヶ月後の11月に9001を取得している。


9001の取得作業は困難を極めたものだった。


「やってみて私も驚いたんでうが、認証取得は全部署が対象ですから、部署ごとに手順書を作成しなければいけません対外部だけで800の手順書が必要であり、体内部と合わせると1600ぐらいになるというのです。要するに、役場には1600ぐらいの仕事があるわけです。体内部は置いておいて、対外的な顧客に関係する800の手順書に絞りましたが、それでもこれだけの数の手順書を作るのは大変でした」


いよいよ土壇場になって、職員たちは負荷を顧みず、認証取得に向けた作業に没頭した。その結果の「合格」通知は、役場の風土にどのような影響を与えたのだろうか。

柳村は、「みんなが本心から喜びました。初めて自分たちが外部からも認められたということで一体感もありました。達成感を味わった瞬間でもあったと思います」と語る。しかも、審査員からも高い評価を受けたという。

57頁・11/19/2014 4:11 AM・

情報公開制度とそれに伴う文書管理システムによる縦割り文化の排除、更にISO取得による仕事の標準化を通じて、職員たちの意識や職場風土は徐々に変わりつつあった。

一連の取り組みは、それまでの役場の仕事の仕組みと、従来の仕事のやり方に対する職員の意識の「創造的破壊」につながるものであったろう。

アサヒビール、日本IBMも受賞した「日本経営品質賞」


・57頁・

一連の、滝沢村の職場風土改革および既存の行政モデル転換の集大成とも言えるのが、2000年度からスタートした「行政経営品質」向上活動である。

折しも2000年4月1日から「地方分権一括法」が施行され、自治体運営はまさに「経営」が問われることになった。


予算、決算、事務作業、組織、機構、定数配分などにおいて従来の手法では対応できなくなってきたのである。特に「地方債許可制」がなくなるまでの数年間に、従来の行政システムを抜本的に改め、生産性と効率を重視したマネジメントにシフトする必要があった。


地方分権時代においては、行政経営の効率化と並行して、顧客である住民の満足度の向上も追求していかなければならない。つまり、納税者が負担する税金と享受するサービスのバランスの中で、人、物、金、情報といった資源を効率的にかつ効果的に配分して経営していかなければならない。

58頁・

そのためには住民本位の行政組織の構築、役場内部の組織文化の変革など行政経営の仕組みを住民の側に立った尺度で継続的に改善していくことで「住民満足度」を高めていく必要がある。

この目的を実現するためのツールとして柳村が選択したのが、「日本経営品質賞」だった。


日本経営品質賞は、顧客や市場を原点として、徹底した顧客重視、品質重視を基本とする経営を目的とした米国の「マルコム・ボルドリッジ賞(MB賞)」をモデルにしている。1988年、レーガン政権下での米国で、国家的競争力の向上を目的に、当時の商務長官の名を冠して設けられたこの賞は、米国企業の経営革新に新風を吹き込んだ。

具体的には、顧客が満足するクオリティの改善を全社レベルで創造的活継続的に行うことができるか、その実施の度合いを評価する。改善領域を発見できる優れた経営システムを持つ企業に対して、米国大統領が毎年、製造業部門、サービス業部門、中小企業部門の三部門から合わせて最多六社に賞を与えている。


日本では、財団法人経済生産性本部が主体となり、1995年12月に「日本経営品質賞」を創設。1997年に第一回の受賞企業を発表している。


柳村がこの日本経営品質賞の存在を知ったのは、ISOの審査で役場を訪れた審査員の口からだった。


59頁・11/19/2014 4:57 AM

「経営品質というマネジメントシステムがあるよ、と教えてもらったのです。これからの行政経営においてはISOだけでは限界があると思っていましたし。それで、まずは手始めに現状をアセスメント(評価)してもらうことからスタートしました」

2000年12月に、役場の企画課、生活環境課および福祉課・基幹型介護支援センターについてサンプル的に外部のアセスメントを実施した。ところが、その結果は惨憺たるものだった。

「経営品質のアセッサーが来て筆記とインタビューを行うのですが、答えられないし、書けない。たとえば、「あなたがたは、どういう人をお客さんだと思っていますか?」という質問をすると、大体の職員は住民と答える。「住民だけですか?」と再度聞くと「よそに住んでいても固定資産があり、固定資産税を納めている人」とまでは答えられるが、さらに、「それだけですか?」と突っ込まれる。

環境担当なら「クレームにどう対応していますか」「課長自身でゴミの状況を見ていますか?」「問題を組織として共有するしくみはありますか?その際、どういう議論をして、どのようにトップに伝わり、それをどのように改善に向ける仕組みがありますか?」と、とことん聞かれるわけですが、まったく答えられませんでした。結局、自分の仕事を全否定されることになるわけです」

経営品質のアセスメントは、組織の問題点について、医師がレントゲンを見るゆに細かく分析していく。その過程でどの血管が詰まっているのか、あるいは骨が折れているのかといった、組織の弱点を明らかにしていくというスタイルを取る。

60頁・14/11/19 5時16分59秒・

そして、それらを通じて構成員自ら組織の弱点に気づくように導いていく。

アセスメントを受けた担当部署の職員は、流石にプライドを傷つけられた。しかも、経営品質の審査は、書類審査や現地審査も含めてトータルで1,000時間もかかり、ISOの認証の比ではない。

課長をはじめとする職員たちの間に「バカくさい!こんなのやっていられない!!」という反発の声が沸き起こった。

日本経営品質賞は、言うまでもなく民間企業を対象に始まった仕組みである。しかも、受賞企業は1,997年のNECをはじめ、日本総合研究所、アサヒビール、リコー、富士ゼロックス、日本IBMといった日本を代表する超優良企業ばかりである。

そういう中に民間ではない、しかも職員300人足らずの村役場なんで挑まなければいけないのかという思いもあったろう。

もしも、反発の声が職員の大勢を占めるようなら「中止する可能性もあった」と柳村も認めている。

しかし、二週間ほどして、アセスメントを受けた部署の一つから続けたいという声が出たのである。

61頁・

「みんなで酒でも飲みながらどうしょうかと話し合ったみたいです。その結果、「もう一回やってみるべ」という決論に落ち着いたようです」

部内でどんな議論が展開されたかは定かではないが、仮に二年前のISOの認証取得活動以前でありば、そうはならなかったかもしれない。

職員たちはこの二年間を通じて、現在の組織と仕事の変革の必要性を感じていたのだろう。一つの部署が立ち上がったことで、行政経営品質向上に向けた機運が次第に全庁的に盛り上がっていった。そして、庁内に「日本経営品質賞」のために10人のワーキンググループを設置。役所全体についてセルフアセスメントを実施することで、本格的な活動が開始された。

この経営品質向上に向けた全庁的な取り組みは、やがて滝沢村の行財政改革のスピードを加速する起爆剤となっていくのである。

そして五年後の2006年、滝沢村は、地方自治体としては初めて「日本経営品質賞」を受賞するのである。

61・

役場全体の観点に立つ「一職場一改善運動」61頁・14/11/19 5時44分・

この間に行われた職員の意識改革の成果を問う試行的な取り組みが、2003年と2004年に実施した「一職場一改善運動」である。業務の効率化を目指した改善案を職場ごとに最低一つ提案し、実行に移すというものである。その結果、特に大きな成果が示された課には優秀賞を授与することにした。

民間企業では2000年以降、広く取り入れられている手法であるが、滝沢村でも目に見える成果を上げることができるかどうかが問われた。

全三四課から提案された改善案は、一つの課で二つ提案したところもあり、計三七に上がった。たとえばユニークなものとして、営業課が提案した水道メーターの検診見誤り率の低減策がある。

各家庭の水道メーターの検針員には、村から異食された六〇歳を超える検針員もいて、度々入力ミスが発生していた。水道メーターは外に出ているが、メーターの数字は細かい。視力の衰えた年輩者がやれば、数字を見誤りやすい。

そこで生まれたアイデアは、検針員に数字をもう一度声を出して読み上げてから入力させるというものだった。JRの車掌が停車駅で声をだして指差し確認する方法からヒントを得たものだ。

実際に試したところ、検診の誤差件数は従来より四二%も減ったという。住民のクレーム対応策として効果があったということになる。下水道工事の改善提案も大きな効果を生んだ。

63頁・

滝沢村では下水道工事は年間に7~8本、秋以降に行われるが、受注した業者がそれぞれの場所で工事を行い、村の担当者が定期的に現場に出向いて、工事が適正に行われているか、安全対策は十分かなどをチェックしていた。

放っておいても完璧な工事をしてもらえるなら、いちいち職員が出向く必要もないのだが、業者には大きな会社もあれば小さな会社もあり、技術レベルにも差があるため監視する必要があったのだ。

そこで生まれた改善策とは、受注した業者が集まり、安全対策を講じた適正な工事をしているかを管理する「工事安全協議会」を組織させて、その協議会が各現場をチェックして回るというものだった。これも、予想以上の効果を挙げたと柳村は語る。

「お互い同士でチェックするので、技術レベルに差がある場合、そこはこうしたほうがいいんじゃないか、あるいは、こういう場合はどうしたらいいかと互いに教え合うことで、安全対策はもちろん工事のトータルの技術レベルも上がるという効果があったのです。

また、終了後の安全対策にしても、防護柵やネットを張らなくてはいけないのですが、なかには適当にやっている業者もいました。それが、きちんと行われるようになったのです」

下水道工事の効率化の提案は、監視に費やされる職員の時間を削減する以上の効果を上げたということで、二〇〇四年度の最優秀賞を受賞している。

64頁・14/11/19 8時16分・

二〇〇四年度にもう一つ最優秀賞を受賞した改善策がある。会計課が提案した公共料金一括処理である。

村には本庁の他にさまざまな出先機関があり、支払い伝票の処理はそれぞれの部署で担当していた。

その中でも光熱費や水道料金などの公共料金にかかる伝票枚数は年間約1,800枚と大きな割合を占めていた。その業務を会計課が「全部引き受けます」と申し出たのである。

会計課が引き受けることで、現場の作業量がかなり軽減されることになる。

この改善提案の画期的なところは、会計課自身のためではなく、役場全体の観点に立って効率化をを追求した点にある。最優秀賞に値すると柳村が認めた点もそこにあった。

「公務員というのは、今より仕事を増やしたくないという気持ちが基本にあります。これは絶対的といっていいほどです。だから、仕事を増やすというと、必ず人とお金をよこせというのが普通です。にもかかわらず、会計課は現場の効率化のために、それまでよりも仕事が増えることを承知で提案したのです。その着眼点がよかったのです」

かつての滝沢村は、組織間の壁が厚く、悪しきセクショナリズムが蔓延していた。隣のセクションが忙しくしていても、まるで別世界のできごとのような意識しか持てなかった職員が、役場全体を自分のこととして意識するようになった。

この会計課の提案こそは、いかに職員自身が成熟してきたかを示す象徴的事例だろう。

64頁・平成26年11月19日 水曜日・

 第3章 フル稼働できるフラット型組織をつくる


山羊を用いた緑化造成地および遊休地の刈込み管理法・・大島支庁では,平成22年3月,おおむね10年程度の中長期的な観点から,奄美地域のあるべき姿や進むべき方向性を示した「奄美地域将来ビジョン~人と自然が共生する癒し・活力・結いの島づくり~」を策定しました。

いんよう


龍郷町・・猫の適正飼育を啓発するボランティア団体


http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/12/post-11fd.html


奄美の未来を語ろう会【奄美力戦略会議】における主な意見について

 

大島支庁では,平成22年3月,おおむね10年程度の中長期的な観点から,奄美地域のあるべき姿や進むべき方向性を示した「奄美地域将来ビジョン~人と自然が共生する癒し・活力・結いの島づくり~」を策定しました。

 

昨年度は,この「奄美地域将来ビジョン」の実現に向けて,今後の施策展開の参考にさせていただくため,各地区において「奄美の未来を語ろう会【奄美力戦略会議】」を開催し,地域で活躍する若手経済人の皆さんなどとの意見交換を行いました。

 

会議では,出席者の皆さんから,地域振興や人口減対策などについて様々な意見をいただきました。会議で出された意見の主なものについて,次のとおり「安心・安全」,「活力・快適」,「共生・有徳」の3つの視点から掲載します。

 

※「奄美地域将来ビジョン」は,県が策定した「かごしま将来ビジョン」の地域版として,同ビジョンで示した「安心・安全」,「活力・快適」,「共生・有徳」の3つの視点を踏まえ策定しています。詳細については,「奄美地域将来ビジョン」についてのページをご覧ください。

 

いつでもどこでも誰もが生涯を通じて安心して暮らせる安全な社会

 【安心・安全】

 

(注)末尾の〔〕は関係する事務所名(支庁を含む)を記載

 

【教育・人材育成】

子どもに「島に帰れ」と説得はできない。家業を継がせることは心配。〔徳之島〕

子育ての環境が不十分。若者が島に帰って子育てをしたいと思うようになれたら良い。〔徳之島〕

子どもに「都会で一旗あげろ」と送り出し,しばらくすると「帰ってこい」と言う親が多いが,戻ることを前提に出ていくような風潮になっても良い。そのような覚悟を持って出て行って,技術・理論を持って帰ってくれば良い。そのような風潮・意識は,地域のコミュニケーションで育まれるのかもしれない。〔大島〕

ある会議で,「高校生約200人の卒業見込み者のうち15人程度しか島に残らない。また,中学生の卒業者75人のうち20人は鹿児島の高校を希望している。」と聞いた。〔喜界〕

今の中・高校生が,将来,島に帰ってくるためには,島のブランドづくり,誇りに思える帰ってきたいと思える島づくりが重要。〔喜界〕

将来,島に帰ってくるというような教育が必要である。〔喜界〕

子ども達が島を出て行く高校卒業までの18年間に,いかに島の良さを伝えられるかが大切だ。〔大島〕

子ども達に島の良いところが伝わっていない。親が子どもにもっと知らせるべき。教えたら,きっとUターンする。〔徳之島〕

最近,こだわりを持ってものづくりに取り組んでいる方が増えてきたと感じる。昔は島に住んでいることが負け組のように語る人もいた。誇りを持っていなかった。〔喜界〕

島の自然,文化,歴史は広くて深い。高校生の頃の教育では,「島言葉を大切にしよう,誇りを持とう」ということがなく,若者は「島には何もないので卒業したら早く出て行きたい」と思っている人がほとんど。島外へ出て行って何かをやり遂げるのが成功者だと。〔大島〕

「方言」については,昔は学校で授業中に方言を使って叱られたことや,「今週の努力目標は方言を使わないようにしよう。」といったこともあった。今後は方言を普及していくべき。〔大島〕

子ども達が自然を体験することは重要。いろいろと見せて体験させたい。〔大島〕

学童保育に預ける家庭が増えている。働きたい女性が増えてきている。〔大島〕

子ども達にはいろいろな経験をさせたい。特に自然体験を。また,子ども達に伝えるために,自分自身がいろいろと視野を広げたい。〔大島〕

私たちの地域では,環境技術協会と連携しリュウキュウアユの観察会に取り組んでいる。アユが産卵しやすいように川底を整え,年に数回稚魚の観察会を行っている。自分達の周囲のあるがままの環境で学び,自然の中に溶け込んで学ぶ。地域の自然環境に合った取組ができていると感じる。地域との連携や人材活用を進めたい。〔大島〕

自分達の村の良いところはどこか,地元に住んでいると気づかないこともある。外部の方々の意見を聞いてみたらどうか。〔瀬戸内〕

 

【U・Iターン】

Iターン者の確保に力を入れるより,まずはUターン者を増やすことに目標を置くべき。大学がないので島外へ流出する。島外へ出る高校生に島の情報をきめ細かく流し続けて,帰ってきやすい雰囲気を醸成していくことが重要。〔大島〕

宮古島も同じだが,若者は,一度島外へ出るが,島が好きであれば帰ってくる。〔大島〕

島根県の隠岐の島では定住人口の増加に向けて,特に高校生を増やし,UIOターンの増加に繋げたいというビジョンがある。区長も個々の事情を良く把握していた。〔大島〕

人口減は,働く場所がないことが最大の原因だと思う。〔大島〕

地域にとって人口減少は大きな問題。仕事がないから帰ってこない。〔徳之島〕

企業誘致というより,若手が皆でやっていけるものが良い。例えば,クルマエビの養殖は島外出荷が主だが,地元でも食べてもらえる特産品を作り,雇用に繋げたい。〔大島〕

定住促進ツアーに参加し,奄美大島各地での生活を体験した。その時,野生生物保護センターの職員などから話を聞き,奄美の中でも今の所が良いと思った。子どもが小学1年になるのを待って移住し,現在は思い描いた田舎生活を楽しんでいる。様々な行事,公民館講座,島唄など楽しみ,職場の仲間とは畑で作物を作るなど満喫している。〔大島〕

移住希望者が,役場の代表電話に電話するのは勇気がいる。専用の窓口で対応してもらえれば電話しやすい。また,「お試し移住」的な仕組みがあれば面白い。〔大島〕

島内の良いところは残し,生かしつつ,守っていけたら良い。島独自のルールがあっても良い。〔沖永良部〕

山村留学では,「空き家」が少なく困っている。次に雇用の確保が問題。少しでも副収入を得るため,無償提供してもらった土地でニンニク栽培に取り組んでいる。〔瀬戸内〕

 

【人口減】

全体として人口減に対する危機感に乏しい。人口減に対する若者の声を集約していく場づくりが必要ではないか。皆で未来を語りながら活動できれば良い。〔大島〕

人口減への対策として,そもそも奄美の存在自体を知ってもらう必要がある。〔大島〕

人口減に対しては,交流人口を増やすよりも定住人口を増やす方法を考えるべき。雇用,住宅・農地の確保,子どもを安心して産み育てる環境づくりなどが課題。〔喜界〕

人口減による大きな影響は,コミュニティが崩れることだと思う。繋いでいく若者がいないことが大きい。地元に大学がないことは大きい。〔大島〕

 

【住宅】

Iターン希望者は,まず住宅探しに苦労している。〔沖永良部〕

沖永良部では,Iターン希望者に対する住宅が不足している。その理由は,現在,地下ダムの作業関係者の利用が多いため。数年後にはダム整備が終わるとされ,住宅への投資を行いにくい状況。〔沖永良部〕

まずは,住居があれば良い。大企業の誘致は不要である。〔大島〕

「空き家はあるが,知らない人には貸さない。」という発想がある。意識改革が必要。家賃収入に加えて,家のメンテナンスもできる。ビジネスとして考えて欲しい。〔徳之島〕

住宅を建てれば入居する人はいると思うが,地域おこしに繋げるためには,どんな人が入居するかが重要。Uターンして家族で帰ってくるケースが最も良い。集落の活動に関わってくれる人が良い。〔大島〕

集落の青年団長自身が他の地区に住んでいたため,青年団全体で解決策を考えた。青年団で空き家を活用した賃貸経営を目標に,集落や企業からの寄付金で空き家を改装して対応できないか,話し合いを行っている。〔徳之島〕

へき地や人口の少ない地域であっても住宅対策は重要。市街地以外にも住宅を建設してほしい。〔徳之島〕

行政が空き家を借り上げて,住みたい人に住んでもらう。貸し主が帰ってきたら,行政において宿泊代を補助する取組が良いと思う。〔徳之島〕

ある地区の青年部は最近活発に活動しているが,若者向けの住宅が確保されていることが要因である。子ども達が集まるところに大人も集まる。一軒家を探している人も多く,希望する住宅がなく,他の地区に住まざるを得ない方もいる。〔徳之島〕

U・Iターン事業に取り組んでいるが,空き家対策が重要と感じている。〔徳之島〕

 

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生活環境・産業基盤が築かれた快適で活力あふれる社会

 【活力・快適】

 

【情報発信・情報分野】

インターネットのグーグル検索で,「奄美」がどのくらい検索されているかを調べると,2005年から2013年までの期間で,豪雨災害と日食の時に件数が跳ね上がっている。ネガティブな事象の時に検索されている。ポジティブな情報を発信して検索してもらうようにすべき。沖縄と比較すると雲泥の差。〔大島〕

「情報」分野については,基盤整備は進んだが,人材育成の必要性が高い。例えば沖縄ではCADオペレーターの育成に取り組んでいる。地元の企業がどういう人材を求めているのか,それに合った人材を育てていければ素晴らしい。建設で言えば電子納品関連とか。〔大島〕

 

【農業…生産振興】

生産規模の拡大を図りたいが,借りる農地がない。経験上,貸してくれる農地は身内などに限られることや,耕作放棄地しか借りることができない時もある。新規就農者には厳しい。手続きも面倒だ。これが解決しないと農業を新たに始める者には未来はない。〔沖永良部〕

農地の貸し手はいるが,それ以上に借りたい人はいる。ところが,知り合いにしか貸さないケースもあり,結果として借りられる農地が少ない。今後,地主不在の農地とかが出てくると思うが,借り手を支援する形で考えてほしい。〔沖永良部〕

新規就農したくても畑がない。あっても貸してくれない。また,一つ一つの畑が狭く,規模拡大にも苦労している。〔瀬戸内〕

集落には,上の世代(40~50代)がおらず,私の上の世代は60歳代である。そのため,集落で耕作放棄地を出さないようにすることで必死である。農業をやって欲しいと,地主が頭を下げている状況だ。〔喜界〕

農業面では,機械化によって必要な人手が減ってきて,逆に雇用が少なくなっている。〔徳之島〕

島内の生産者は,品質確保に対する意識改革が必要である。品質が悪いため,買いたたかれている面もある。市場から指摘される前に地元の生産者で議論したい。〔沖永良部〕

国内流通を見ても良いものは高く売れる。商品の鮮度も重要。良いものと悪いものをしっかり分けて販売することが必要。地元の皆さんに言ってもなかなか理解してもらえない。〔沖永良部〕

サトウキビについては生産量を稼ぐ栽培ではなく,こういう黒砂糖にするには,こういうサトウキビ栽培が必要であるといった観点から研究している。〔喜界〕

サトウキビはTPPなど厳しい情勢である。〔喜界〕

TPPは反対するよりも,むしろその後を考えておいた方が良い。〔喜界〕

 

【農業…地域おこし・特産品づくり・観光振興への取組】

喜界のサトウキビはもっと活かして良い。黒糖づくりやサトウキビの収穫体験ツアーなどキビの島として売り出す方法もある。花良治ミカンなども案外知られていない。〔喜界〕

マーケティングや流通の仕組み,六次産業化などを知った上で農業をするべきだと思う。〔沖永良部〕

農業体験ツアーは,もともとは島内産業の活性化を目的に異業種交流の一環として取り組んだが,募集対象を一般の消費者にも広げて取り組むこととなった。サトウキビ収穫,マンゴー,黒糖づくりなどを体験してもらい,農家が一経営者として消費者と会って,農作物をつくる想いを直接話せるチャンスを創出したいという気持ちで取り組んだ。〔喜界〕

農家自身が商談会へ行っても恥をかくことも多いのではないか。人材育成を行った上で取り組む必要がある。〔徳之島〕

島外での販売は,旅費等のコストを考慮すればネガティブな感覚になる。〔徳之島〕

商品のパッケージに生産者表示をするなどの取組が消費者に信頼感を与える。〔徳之島〕

島外の方からは「徳之島のおみやげがない。ピンとくるものがない。」という声を聞く。お茶などは良いと思うのだが。〔徳之島〕

牛の餌に良いものを利用すると最高の堆肥ができる。それを有機農業に取り組んでいる皆さんに使ってもらっている。また,きびの絞りカスをもらって牛の寝床に利用するなど,島内で連携している。〔喜界〕

「タンカンは屋久島」という人もいるが,「奄美も有名です」と教えている。知名度では屋久島に負けている。また,「ガジャ豆」について,「このピーナッツはどこで生産されたの?島のもの?」と聞かれることが多い。「全て島で生産された」と言いたいが,はっきり奄美産と言えない。原料全てが奄美産の土産物があれば良い。〔大島〕

生産者の顔が見える産品は好評。さらに,販売所での「試食」は不可欠。〔大島〕

奄美のコンテンツの充実を図る必要がある。例えば,奄美群島内には,ショウガ,ニンニク,グアバ茶,長命草,桑,よもぎなどが各島にあるが,これらを奄美ブランドとして,デザインも含めて,「薬草の島(ハーブアイランド)」として売り出したらどうか。6次産業化までやっていければ良い。〔大島〕

耕作放棄地で蕎麦を作っているが,蕎麦粉でパン生地を作って,タンカン,マンゴーなど地場産のものを挟んでファーストフードとして売り出したらどうか。〔瀬戸内〕

 

【観光】

道路沿いの展望公園は,観光客が立ち寄れる場所であって欲しい。集落を通り過ぎるだけではなく,そこに住む人々との関わりがあって,食べるものがある風景が理想。観光客は「また遊びに来たい」と思う。〔大島〕

風光明媚な景色に加えておいしい食べ物があれば,もっと感動する。感動できる特産品も欲しい。世界自然遺産登録までに間に合えば良いのだが。〔大島〕

地域に食事をするところがない。「週末食堂・レストラン」的な取組はどうか。〔大島〕

色んな方と話をする中で,私たちの村の良いところは「癒されること」と聞く。こうした特徴を生かして進めれば,観光客が増えるのではないか。〔瀬戸内〕

希少野生動植物は,どのような見せ方をするかが課題だと思う。〔瀬戸内〕

「奄美は運賃が高くてなかなか行けない」と聞くが,一回来てもらうとリピーターになる人は多い。〔瀬戸内〕

観光客を呼ぶには「そこに何があるか」が重要。地元には遊べるところがない。沖縄とは違う情報発信を考えると面白い。「安全・安心」もキーワードだ。〔瀬戸内〕

タンカンやマグロなどバラバラではなく,宇検村ブランドで「チーム宇検村」で売り込んでいきたい。一度食べたら,「本場で見てみたい。食べてみたい」となる。〔瀬戸内〕

愛媛県の松山城では,地元の小学生5~6人がボランティアで案内してくれた。1年生から取り組んでいるとのこと。発表の場を与えるのは子どもたちにとっても大きなプラスになる。早い時点から取り組んだほうがよい。〔瀬戸内〕

大型クルーズ船が寄港しても,食事をしてもらったり土産物を買ってもらわないと,お金は落ちない。通過型であっても工夫できるものはないか。〔瀬戸内〕

シマ博への期待は大きい。今後,世界自然遺産登録のプラス面もある。データを見ると島内参加者が増えている。プログラム数は減ったが,登録料が有料化されたことによる減少であり,本腰を入れて取り組もうとしている方々であると評価している。〔沖永良部〕

集落内を案内してくれる集落ガイドの創設はどうか。〔大島〕

他の島に行って勉強をすれば良い。笠利の八月踊りの取組など良いところは学びたい。各地域のリーダー同士でもっと交流を推進すべき。〔大島〕

公園にはバリアフリーのトイレがあった方が良い。さらにスロープもあれば障害者の方もより便利に楽しむことができる。〔大島〕

最近サンゴの群生が広がっている地域がある。ここ3~4年でかなりの量に増えた。新たな観光資源として有望だ。〔大島〕

ケービング(洞窟の探検活動),ホエールウオッチング,鍾乳洞などの観光資源に,人柄や土地柄・風土など,どのようなブランドをつけて発信していくかが重要。〔沖永良部〕

ケービングやホエールウオッチングなどが普及すると沖縄方面から観光客がやってくる。まだ,観光客に認知されていない状況だ。〔沖永良部〕

「婚活」については島外からも募集したら良いのでは。〔大島〕

スポーツ合宿で来島する方々は,「今の奄美,あるがままの奄美」を求めて来島する。「奄美を活用する背景・理由は,自然,人柄,ホスピタリティなどが素晴らしいから」と琉球大学の先生が話されている。〔大島〕

これから世界自然遺産登録される過程で,接客にもっと力を入れるべきだ。中には,ぶっきらぼうな対応をされる方がいると聞く。〔大島〕

 

 

【商店街・商工】

商店街にある空き地を利用して,地元の若者が楽しめるイベント等を開催することで,Uターン者も増え,人口も増加するのではないか。〔大島〕

商店街を歩く若者が少ない。コンビニなど都会的なものを欲しがる若者が多い。フェイスブックやスカイプなどを活用したネットワークづくりに取り組んでいる。〔沖永良部〕

若者をターゲットに,都会と同じような買い物環境を提供するため,タブレットが使え,クレジットカードが利用できる端末機器を整備した。電子マネーも導入し,問題点等を検証したい。〔沖永良部〕

例えば,小規模小学校の消耗品や制服など,ロットが少ない商品を納品すると,かえって運賃がかさんで赤字になる。〔沖永良部〕

桑を食材にした料理グランプリ(11月23日開催)で優勝した「桑塩焼きそば」について,地元飲食店と連携して,各店のメニューに加えてもらうなど,地元が歩調を合わせて,「奄美の鶏飯」と同じように島全体でブランド化を目指した取組を進めたい。〔沖永良部〕

商工会の青年部としては,島外へのアピールまでは目が向いていない感じ。今後,様々な意見を聞いて取り組めたら良い。〔沖永良部〕

町と商工会が連携して行った「トラック市」が良かった。荷台に商品を並べて販売し,歩行者専用道路で賑わいを創出した。〔沖永良部〕

商工会で,フェイスブックを活用した商品のPR事業に取り組んだ。また,婚活事業にも取り組んだ。〔徳之島〕

商工会で婚活事業を行っている。一昨年はJCの皆さんと取り組んだ。町の祭りにも協力している。3町が協力して取り組めれば良い。〔徳之島〕

商談会に対する補助制度があれば良いと思う。〔徳之島〕

商談会は,恥をかいても,次は頑張るといったスタンスが必要。継続的に取り組むべき。〔徳之島〕

焼酎は以前は島内消費が中心だったが,焼酎ブームで県外消費が7割まで増えた。現在はブームが去って昔のように落ち着いており,島内消費も頭打ちの状態。例えば,地元奄美の黒糖を活用した焼酎づくりなどブランド化が図られれば良いのだが。〔沖永良部〕

黒糖焼酎を製造している。現在,原料の黒糖は沖縄産に頼らざるを得ない状況だが,地域振興のために地元の黒糖を使いたいという想いから黒糖づくりに取り組んでおり,もう一つの原料の米についても陸稲づくりに挑戦中だ。「原料はオール喜界島」というストーリーで売り出し,日本,そして世界中に向けて発信できるように頑張りたい。〔喜界〕

 

【世界自然遺産など】

屋久島に行った方から「屋久島は島外から入ってきた方が多く,地元感を感じることが少ない。観光客との交流があまりない。」といった声を聞いた。今後の奄美がどうなるか。〔大島〕

島のコンセプトをしっかりと持つ必要がある。良い部分も悪い部分も沖縄を参考にして,良いところは守りながら活性化を図りたい。ただ沖縄を追いかけていくだけではだめだ。〔沖永良部〕

奄美群島の世界自然遺産登録で観光客が大幅に増加することは間違いないが,しっかり準備をして取り組まないと一時的なブームで終わる懸念もある。「おもてなしの心」を持って,「来てくれて嬉しい」と思うことが必要。〔大島〕

世界自然遺産登録に係る意識は,世代によっても濃淡がある。むしろ高齢者の方が環境に対する意識が低いかもしれない。どのように意識啓発を図るかは重要な課題だ。〔大島〕

島の案内ができる若者の人材育成が必要。〔大島〕

エコツアーは初期投資が少ないというメリットがある。自然や地域,安全対策等に関する知識が必要となるが,起業して外貨を稼ぐには最適では。世界自然遺産登録に向けて,ビジネスとして活かしたい。〔徳之島〕

「自然に優しい島」として,リサイクルに取り組んだらどうか。〔大島〕

研究者は,ルリカケス,イシカワガエル等がどの場所で見れたか,また,どのような研究成果が奄美にあるのか大変興味を持っている。そのようなことが研究できる拠点施設があれば役に立つ。〔大島〕

負傷したルリカケスやアマミノクロウサギを救護した後,しばらく預かってもらえる小動物の救護施設があれば良い。せっかく助けた生命なのに報われない。子ども達の環境教育にも繋がる。〔大島〕

フォレストポリス周辺で,アサギマダラが蜜を吸う木を,伐採しないでわざわざ残しておいたという話を聞いて,大変感動した。伐採する時は,行政と連携・確認をしながら取り組むことが良い。〔大島〕

 

【まちづくり】

大学誘致は,ビジネス上ペイしないので無理。しかし,そこにしかない,そこでしかできない研究の場合,研究者や学生が集まる。奄美で言えば「コミュニティ」がテーマとしてあるのでは。奄美でも今後,集落で行われてきた行事がなくなるところが出てくるかと思うが,そこをどのようにカバーしていくか,経済を犠牲にしてでも文化を継承していくかといったことなど。また,もう一つのテーマとして,ポリネシア文化の北限というテーマがある。〔大島〕

企業誘致はなかなか難しい。企業を呼ぶための人材を育成することも重要である。〔沖永良部〕

最近,山形県に「コミュニティ」に関する大学が設置され,全国から学生が集まってきている。特異性のある大学として,脚光を浴びている。〔大島〕

大学生が町中にいる都市は魅力的。デンマークのコペンハーゲンは20数年前までは大学が郊外にあったが,現在は市街地にある。かつての空きビル等で,大学として再整備された建物もある。市街地の中に4大学が点在している。学生達が教室を移動する時は,町中がいわばキャンパスの廊下になる。〔大島〕

トップアスリートが来島するだけではなく,故障したアスリートが奄美で体をつくって再度チャレンジしていくような,疲労回復を目指すような島でも良い。また,奄美の生徒だけではなく,世界から子どもたちが集まってくれば良い。〔大島〕

奄美群島は,大学による研究や合宿が盛んであり,その成果を披露する場が市民大学として地元で定着すれば,交流人口の拡大に繋がる。例えば,奄美と他地域との比較文化的な研究などは可能性がある。また,奄美がミニキャンパス的になっていけば夢が広がる。産官学の研究拠点機能も持つなど。〔大島〕

自分の住む地域が10年後に限界集落にならないよう,交流人口の増加を目指して観光地づくりに取り組んでいる。若い人達に何かを残したい。〔大島〕

 

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すべての人がともに築き支え合う優しく温もりのある社会

 【共生・有徳】

 

【地域コミュニティ】

テーマを絞り,「文化を繋げていく」などのテーマで意見交換を行っても良い。〔大島〕

この会議が20年・30年後の奄美を語るという趣旨であれば,小学生~高校生も一緒に参加させれば面白いのではないか。どういう奄美を描いているのかを聞いてみたい。〔大島〕

伝統芸能の継承ということで,小学生に教えている。毎年15人くらい。やる気のある子どもが多い。ただ中学生以上になると部活もあるため,取り組まなくなる。とりあえずは小学校で教えて,大人になって再度取り組んでくれることを期待したい。〔沖永良部〕

集落では,子どもが少なく,また行事への参加者が少ない。今後八月踊りの伝承等に取り組んでいこうと思っているが,伝える方も高齢化が進んでいる。〔大島〕

豊年祈願行事「イッサンサン」の普及に取り組んでいるが,取り組む若者が少なくなった。集落内の住宅が不足しており,若者が減ったことも一因。〔徳之島〕

私たちの村は住民同士の結びつきが強く暮らしやすい。子どもが病気をしても集落全体で見守ってくれる。また,高校生へのバス通学補助,15歳までの医療費助成など子育て関連の施策が充実している。〔大島〕

地域に昔から住んでいる方の多くは生活を楽しんでいないと思う。公民館講座も無料で行われているが,盛り上がりに欠ける感じがする。行事への参加者が少ない。積極的に楽しんで欲しいと思う。〔大島〕

日常会話の中で方言をもっと軽い感じで取り入れられたら良い。島のアイデンティティでもある。〔大島〕

 

【島民性】

個人が変わっていかないと未来はない。「いい人」だけでは意味がない。変わっていける「何か」を皆で考えて見つけたい。〔喜界〕

「大人しい」性格についてはもっと積極的に変えていくべき。人に頼っていても先はない。自分がやる,楽しむという方向に変わるべき。〔喜界〕

住民一人一人が自立した気持ちを持つことが大事だと思う。起業して一人でも従業員を持って,雇用につなげていければ素晴らしい。〔大島〕

Iターンの方は,地域に魅力を感じ,住んで,仕事を探している。一方,地元の住民は何かに依存しがちな面があるのではないか。〔大島〕

 

【ネットワーク】

大学の先生・学生が来島して持ち帰っている研究が多数あるが,どのような研究・調査をしたのか,何がわかったのか,披露する舞台が地元にはないとのこと。島外の人が語る奄美の魅力について,意見交換ができれば楽しいのでは。学生達を奄美にもっと呼び込み,交流して更に好きになってもらいたい。〔大島〕

 

 

 

 

 

大島支庁総務企画部総務企画課

電話番号:0997-57-7218

http://www.pref.kagoshima.jp/aq01/chiiki/oshima/chiiki/zeniki/amamiryoku.html

5:56 2014/11/20

 

 

 

 

主婦周辺自治体生成への挑戦・

「日本一の村」を超優良会社に変えた男 単行本 – 2007/8/23

溝上 憲文   (著) 容説明

IBM、リコーと同じA+評価を得た自治体人口5万4000人でも市にならない岩手県滝沢村は、日本経営品質賞を得た日本一の優良自治体。決して破綻しない組織、成果主義の機能する組織がここにある!

アサヒビール、日本IBMと並ぶA+評価を獲得した「社長」。前・岩手県滝沢村村長柳村純一は働かない300人の会社(村役場)をどう再生したのか。「破綻しない自治体」のつくり方。

目次 1頁・

第1章 おらほの「役場」を「会社」に変える・

村長就任の最初の挨拶は「弊社の皆様!」・20頁・

勉強せず、働かず、膨大なムダを発生させる役場・23頁・

「ベルリンの壁」より厚い役場のセクショナリズム・26頁・

忍び寄る財政危機に備えるには「意識改革」しかない!・30頁・

労働運動と「資本論」から学んだ組織戦術・34頁・

第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す

まず最初の改革ツールは「情報公開」・42頁・

全職員へのパソコン導入で「壁」が崩れ始めた・44頁・

滝沢式「文書管理システム」が自治大臣賞を受賞・49頁・

民間企業も難しい「ISO取得」で一体感を初体験・52頁・

アサヒビール、日本IBMも受賞した「日本経営品質賞」・57頁・

役場全体の観点に立つ「一職場一改善運動」61頁・

第3章 フル稼働できるフラット型組織をつくる

住民とともに、役場もみんなで血を流そう・66頁・

村長プラス7~8人の部長による「経営会議」・68頁・

100人近い「係長」を一気に廃止・72頁・

地方公務員法に抵触する「降格」人事・77頁・

自然発生した早朝「役員」ミーティング・79頁・

年功序列と決別する「課長投票制度」を実現・85頁・

第4章 マル秘人材活用策で「社員」をやる気にさせる

「折り鶴」と「鉛筆削り」の採用試験・92頁・

人材を育てる「リーダーシップ研修」と「キャリアプラン研修」99頁・

民間から「助役」に抜擢した女性研究者・102頁・

「目標の連鎖」が「評価の連鎖」につながる・105頁・

戦闘部隊さえ作れば、保引っ張られていく・109頁・

第5章 財政危機を住民とともに乗り切る

地方分権時代を忍び寄る自治体はたんの恐怖・114頁・

「敬老会」などへの補助金をゼロベースで見直す・117頁・

柳村流に予算を絞る「がっくら漬け大方針」・121頁・

住民自ら「予算編成」にタッチする試み・127頁・

職員に覚悟を迫る5%「人件費カット」・131頁・

そして、財政改革が実を結び始めた・134頁・

第6章 行政経営理念を職員とともにつくる

おらほの村「ニューパブリック・マネジメント」・140頁・

全職員の三割が「行政経営モデル」策定に参加・145頁・

部分最適より全体最適を追求する「幸せ地域社会」・150頁・

自治体経営でもトップの「優良会社」をめざす・152頁・

第7章 住民と職員の“協働”をゼロから生み出す

既存の自治会を刺激する「まちづくり委員会」・158頁・

行政に頼らず、地域の命を守る自主防災組織・162頁・

悲願の道路建設を、住民の手だけで達成!・165頁・

成果を上げた、下校小学生を守る防犯パトロール・167頁・

住民の目線に立った、職員たちの「公私融合」・169頁・

他に例を見ない、滝沢村オリジナル10ヵ年計画・174頁・

第8章 「日本一の優良自治体」は進化する

全国自治体の範たる「滝沢モデル」182頁・

課長自ら「この課はもう、課長はいらない」・185頁・

いかに住民に自立してもううかというプロセス・190頁・

村が政府からMBO(マネジメントバイアウト)する日・194頁・

第9章 自治体の未来を訴え続ける

なぜ、勝ち目のない県知事選に挑んだのか・198頁・

「市長は事務員にして、市民は株主なり」・202頁・

四年後、地方議会改革の波が押し寄せる・207頁・

あとがき・経済的視点を持たない限り「破産」しかない・210頁・

平成26年11月6日

気持ちが暖かくなり、啓蒙にもなる良い本です。, 2007/8/26

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

岩手県滝沢村(盛岡市に隣接した北側の村です)(人口日本一の村)の村長、柳村純一さんが、役場と村の改革を1994年の当選から3期12年(2006年まで)行った記録です。

ISO9001や14000を2000年に取得し、2006年に地方自治体では初めて「日本経営品質賞」を受賞し、昨今地方自治体への国からの補助が削減され、無駄な公共事業等で、県や90%以上の市町村が負債を抱え(日本国も)、北海道は夕張市のように財政破綻寸前で苦しんでいるとき、2004年の積み立て基金を16億も保有している、すごい村です。

 どこかのコンサルを頼んで改革したのではなく、自分たちで議論しながら仕組み作りをしていったところに好感が持てます。書き方も上手く、ドキュメンタリー調で、感動で目頭が熱くなる場面も数箇所あります。

  勇気と知恵がわいてきます, 2007/8/30

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

強烈なキャラクターだけでない、誠実さからくるリーダーシップで「日本一の村」をつくりあげた柳村純一さんの再生術が、村を「自立」と「自律」に導きました。また、昨年の岩手県知事選への立候補理由もわかりました。「まちづくり」の為のたくさんのヒントが隠されています。

今年「村」から「市」になった滝沢。, 2014/2/2

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

「住民自治日本一の市」を目指している。『住民の皆さんが自ら住みよい地域を考え、思いやりと協力の気持ちを持ち地域や仲間とかかわることに「満足」と「幸福」を実感できるまち』を目指すとホームページに掲載されて市長のことば。

まさに「自治」!なんでも「国がやるべきだ」と、「国」に頼りすぎないことが、将来の日本を変えてゆくのではないか?その原点にはこの本の主人公・柳村純一氏が大きくかかわっていると、この本を読んで(まだ途中ですが…(^^ゞ)おもいました。

良かったけど, 2011/5/29

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

村の改革に成功した話。ひとつひとつのエピソードは、理にかなった改革ですごいなーと思うのだけど、自分が他の改善にどう生かせるかといういう視点で読んでいたので、なんかこう、全体として上手くいったケースだから個々の話を説明します、という感じで、そもそも全体的に成功させるためにどういう思想で進めたのかというところが物足らなかった。

柳村氏は有能ですばらしい業績を残したと思うのだけど、この本としてはもう一歩踏み込んでほしい気がした。

再生ってふくよかなのさ, 2007/10/10

: 「日本一の村」を超優良会社に変えた男 (単行本)

ふくよかな感性を持ってる奴の顔っていいよな。とてもふくよかで。いやギャグじゃなくてそんな当たり前のことが再生なのさ。

価値観が溢れすぎた現代には、当たり前って概念が消えちまったから、どこまでも閉塞的なんだよな。

5:10 2014/11/06

 

 

 

日本一の村を超優良開始に変えた男・

法面緑化、環境緑化、環境保全事業の有限会社アルファグリーン

 

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Home > 【環境緑化事業部】 やぎによる芝刈管理システム

  山羊を用いた除草管理システム

 

環境緑化事業部

 

建設現場から排出される伐採木や、購入した生チップを使用し、現場内で再利用できる緑化吹付工法です。

•特許取得済

•TV・新聞等メディアで多数紹介

•鹿島建設㈱社宅、遊休地。宮城県三陸国道緑地。福岡県。長崎県。UR山崎団地でも弊社技術を利用したのヤギによる除草が行われています

 

GPN

◇第10回グリーン購入大賞において、ヤギを活用した既存緑地の除草工(草刈り)とシバ型草地維持管理システム>が審査員特別賞を受賞いたしました

本技術「山羊を用いた緑化造成地および遊休地の刈込み管理法」は、特許4954657号 を取得しております。

技術特許許諾に関するご案内

 

廃棄物を肥料として対象地に還元させることにより廃棄物を極小化し、日本の原風景を想起させるこの手法を、貴社の戦略の一環として、ご活用いただければ幸いに存じます。なお、本システムを営利目的でなく活用される場合には本契約は必要ございません。本工法の実施許諾に必要な費用は以下の通りとなっております。ご不明の点は、弊社までお問い合わせください

 

技術許諾料:10万円      年会費:3万6千円

 

※技術許諾契約は、通常実施権契約の交換となります。特許庁の原簿記載を希望される際は、別途必要経費(印紙代、弁理士費用)が発生しますのでご了承をお願いいたします。

 

 

お問い合わせはこちら

弊社が協働支援を行っている小菅沼・ヤギの杜が環境省主催平成23年度「みどり香るまちづくり」企画コンテストにおいて日本植木協会賞を受賞いたしました------------------------------------------------------------------

日野自動車株式会社でも、やぎによる芝刈りが行われています。社内報 『環境かわら版』でも紹介されています。

 

日野自動車かわら版

 NHK WORLD にて、やぎの芝刈りが紹介されました。

※動画を見るには、Flash Media Player(無料)がお手持ちのパソコンへインストールされている必要があります。ダウンロードの要求があったら、『はい』を押してお進みください。。

やぎミクニ

2009年8月28日付け毎日新聞にて、弊社技術を活用したミクニ建設が紹介されました。

何について何をする技術なのか?

既存緑地や遊休地の雑草・雑木繁茂領域について,山羊特有の食餌・歩行性を生かし,また,刈込み残材を排出しない芝型の植生維持管理システムです。放牧による芝刈り方法は柵を設けず誘導ワイヤー及びガイドを山羊に装着し,地盤に沿って配置し順次移動や退去させる。植生調査により外来植物の存在と勢力を判定しその後の管理を判定します。

 

産業廃棄物の減少公共事業及び民間の緑地や遊休地の管理において、植生の除草工を兼ねたやぎのレンタルによるシバ型植生の管理システムを提供する。特徴は雑草を食べることにより、産廃処理を不要とし、数年の継続により在来の芝生・野草の草原景観を創生します。在来種の保全に役立ちますシバ型草地や野草が成立維持され、3~5年程度を目標に環境分野で問題となっている侵略的外来種の駆除が可能となり、粉塵、騒音、アレルギー障害の回避とともに緑化空間の環境を向上させます。食害の防止がおこなえます中山間地域において、猿や熊等の野生動物による襲撃や食害を回避する業務を開始しました。

アルファグリーン吹き付け作業

勾配があっても、爪で体を支えます

施工事例:東京・圏央道

システムは特許出願中

アルファグリーン工法施工事例 施工後11年の写真

 どこに適用できるのか?

河川堤防法面・高水敷,公園緑地,道路法面等の既存緑地。また,遊休地の雑草群落領域が主体となります。

 

さらに,住居隣接地等のプライバシーの保護を要する場所についても有効となります。

優れた植生基盤を造成

河川法面、遊休地、団地等に最適 期待される効果は?

•維持管理の専用の機械施工に対し,除草管理以後の在来植物へ変換が確実となります。

•       特にノシバまたは野草種の群生が成立します。

•       幼児など人に害を与えず共生できます。平地よりも斜面部を好む家畜であり,人の法面の除草管理では危険作業が激減する上で安全・安心が得られます。

•       機械作業と違い粉塵・騒音・交通障害が回避されます。また,芝生状となるため人が安心して座れるようになります。

 

アルファガン工法施工事例 施工後2年4ヶ月

よりよい環境保全は当社におまかせください。法面緑化吹付工法もご紹介できます。

お問い合わせ・資料請求はこちらからどうぞ

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〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町99番地

TEL(045)650-5360 FAX(045)650-5365

環境緑化事業部

 

アルファグリーン緑化吹付工法

PRE(ピーアールイー)緑化工法

山羊を用いた除草管理システム

何について何をする

技術なのか?

どこに適用できるのか?

期待される効果は?

在来種による緑化

 

 

 

セルフセンス事業部

 

高音質(平面波)PCスピーカー

SS-2101

無味無臭・安全な消臭剤

パイナミクロン

 

 

 

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14:10 2013/11/22

 

 

 

次の鹿児島県知事選挙までには・・このような条例を鹿児島県に作りたいと考えます・・

 

引用

地域の未来は、ただ待っていてもやって来ません。未来は県民みんなで創り出すものです。私、平井しんじは、県民の皆様とともに、この一身を捧げ「未来づくり」に挑戦し、鳥取新時代を切りひらきます。

 

 今、私たちは「歴史の分水嶺」に立っています。グローバル化、環境指向、少子高齢化、地方分権、雪害や東日本大震災など相次ぐ災害・・・・構造的変革のうねりの真っ只中で、新たな時代への扉を力強く押し開けなければなりません。

 

 4年前、皆様のお力で知事に就任し、地域間格差を跳ね返して鳥取県に活力と安心を呼び戻そうと走り始めました。

 

  境港と韓国・ロシアを結ぶ環日本海国際フェリーを就航させ、県内各地で収録され韓国で放映されたドラマ「アテナ」関連の観光客などが急増しました。鳥取道県内区間が全通し、山陰道も東伯・中山間、名和・淀江間が開通するなど、高速道供用率が6割を超えたほか、米子鬼太郎空港2500m滑走路も完成しました。

 

  食のみやこ鳥取県の拠点として東京にアンテナショップをオープンさせ、和牛博覧会を成功に導き、海外にも梨やスイカを売り込むなど、農林水産業の振興を進めました。電気自動車工場誘致など経済成長戦略を推進し、有効求人倍率を全国平均を超える水準へ押し上げました。

 

  NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の大ヒットは狙いどおり本県への誘客をもたらし、マンガ王国鳥取県での2012年国際マンガサミット開催も決まりました。また、鳥取砂丘・浦富海岸など山陰海岸の世界ジオパークネットワーク加盟やガイナーレ鳥取のJリーグ昇格の夢も果たしました。

 

  子育て王国鳥取県づくりに乗り出し、鳥取環境大学改革や小中高教育1億円枠予算などに取り組み、ガン死亡率も全国平均並みに引き下げました。障がい者の社会参画を支える「あいサポート運動」をスタートさせ山陰両県の活動に高めるなど、治安向上も含め、安心のふるさとづくりを進めました。

 

  鳥取県庁の情報公開度は全国第1位になり、鳥取力創造運動や中山間地域見守り活動など住民参画を発展させ、環境先進県として日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例の制定や鳥取県版グリーンニューディールの推進、関西広域連合参加や島根県・岡山県との連携を図るなど、地方分権時代をにらんだ県政へと歩を進めました。

 

  このように様々な事業を全面的に展開しながらも、選択と集中の行財政改革を断行し、4年前よりも県財政の基金は449億円へと増やし、実質的将来負担は6百億円減らすことができました。

 

  県民の皆様とともに、以前とは違った姿の鳥取県を創りつつあります。

 

  ただ、こうして蒔いてきた未来への種は、ようやく芽を出したところです。新春、心温かい鳥取県民は、大雪で立ち往生した方々に炊き出しなどでもてなし、日本中の賞賛を浴びました。鳥取県には真にかけがえのない人の心や地域の輝きがあります。

 

  「みんなで やらいや 未来づくり」。

 

  私、平井しんじは、県民の皆様と手を携えて、鳥取県から日本を変える、「鳥取の誇り」を創造するチャレンジに、全身全霊を捧げてまいります。

http://hiraishinji.com/manifesto/manifesto01.html

15:29 2013/08/31

鳥取県知事・・平井伸治・・みんなでやらいや未来づくり

・・パートナー県政のために「県民参加基本条例」を・・

二期目の県政運営のテーマとして「みんなでやらいや未来づくり」を掲げられています。やらいやは鳥取県の方言で「やろうよ」の意味だそうですが、このテーマに込められた知事の思いをお聞かせください。

二期目を担当させていただくにあたって、これから新しい地方自治の姿を作っていかなければならないと思っています。

鳥取県は五十八万人を切るくらいの人口規模になりまして、全国で最も人口の少ない県ですが、だからこそみんながまとまって地域の独自な歩みを発展させることが可能だと思います。そういう思いを込めて、我々鳥取県では、みんなでやらいや未来づくり」、即ち、みんなで未来をいっしょにつくりましょうを合言葉にさせていただいております。

その中でも幾つかやりたいことがあるのですが、第一に、県民のみなさんと県がより一層連携する「パートナー県政」を推進していくことが大切です。県と地域の住民のみなさんとのブリッジをしっかり架けて、一緒に地域を動かしていいく、いわばハイブリッドな地方行政を展開していくことを我々としてもだいぶ進めてきたところです。

その象徴「しょう‐ちょう【象徴】 [名](スル)抽象的な思想・観念・事物などを、具体的な事物によって理解しやすい形で表すこと。また、その表現に用いられたもの。シンボル。「平和の―」「現代を―する出来事」として「県民参画基本条例」を制定し、今年度から施行することになりましたこれは初めて常設型の住民投票を制度化する条例で、ここに至るまでに県議会あるいは住民の間でも喧々諤々の議論がありました。

今まで住民投票について言及している条例は北海道や神奈川県にありましたが、これらはその条例に基づいてでは投票はできません。特定の案件が発生すれば、その都度また新しい条例を作って投票しなければならないんです。

我々の条例はそれと異なり、一定の要件さえ満たせばいつでも条例に基づいた住民投票ができる常設型の制度です。鳥取県だからことやれることだと思います。

・・三分の一の署名を集めればOK!・・住民投票の対象になるのはどのようなケースですか?・・

平井知事・住民投票になるのはイシュー(論点)が別れた場合ですね。参議院選挙も終わりましたので、、道州制の議論がまた活発になされる状況に入っていくかもしれませんが、例えば道州制をつくって、新しい広域自治体を考えるというような時に、我々鳥取県波動いいう対処をするべきか、いわば県民世論を二分するようなことがあると思うんです。そういう場合に、住民の皆さんが十分の一の署名を集めれれば、それに対する住民投票のチャンスが生まれる、三分の一の署名を集められれば、必ず住民投票をしなければならないという制度にしたんです。

このアイデアがどうしても必要だと思ったのは、愛知県名古屋市や鹿児島県阿久根市で減税をめぐる課題や職員の給与を巡る課題で議会と首長が足の引っ張り合うというか、綱引きをやって、議会が長期空転するのを見たからです。

そういうのって考えるだけで馬鹿馬鹿しい話ですよね。

 

今の地方自治の仕組みの中でできることは、首長のリコールとか、議会の解散請求ですが、それで選挙をしてみると、また同じ人が上がってくる。これを延々と繰り返すわけです。

そんなことをやっているぐらいなら、住民が右か左かを決めればいいわけですが、その権限が今の自治制度の中にはないんです。だからそれを補わなければいけないのですが、議会と首長の間でそれをまとめるのは正直、非常に難しい話でして、どこの自治体でも出来ていないんです。それを言うのも、議会にしてみれば、最終決定権者である自らの地位に関わるわけですから、間接民主主義との関係はどうなのかというような問題が出てきます。それで鳥取県は喧々諤々の議論を二年やって、この条例ができたんです。

98・13/8/31 15時15分24秒、

・・この条例が施行されることで、より住民参画が具体的になるということでしょうか?・・

平井知事・そうですね。条例ですから、法的地位を住民が持ったということです。今、四十七都道府県の中で、鳥取県民は県政に最も近い県民という立場を法的に得たといいうことになったと思います。

また、情報公開だとか、NPOやボランティア、地域団体などの行政参画なども、新しい条例の中に定めました。

平成25年8月31日、平成25年9月1日、

・・「惣」の伝統が息づくボランティア推進県・・

・・今、情報公開というワードが出ましたが、公開度という点では鳥取県はどのような位置にあるのでしょうか?・・

平井知事・おかげさまで、ここ数年連続して全国情報公開会度ランキングにおいては全国一位で、条項公開度ナンバーワンという評価を得ています。

私も二期目の選挙の時に、少しばかり大胆不敵だったかもしれませんが、透明度ナンバーワンの県政という品質保証をしますといいうことで打って出たんですね。だから、どんなことがあっても透明度ナンバーワンにしますよという力技もやりながら、この地位をずっと維持してきております。

99頁、

また、住民の皆さんが参画する活動においては、「スーパーボランティア」と呼ばれる制度も作ったりしてまいりました。俺は道路や河川の環境美化活動などを地域に委ねるものです。

例えば河川敷を管理する場合、普段から草刈りをしないといけないわけですが、これを地域の人にやっていただくんです。地域の人にとってみれば、水辺も大切な空間です。だから、この空間を生かして地域の憩いの場や、イベントの場、さらには子応援のように使いたいという様々なニーズが生まれてきています。

通常なら河川法にのっとって、その手続きが必要になりますが、管理をお任せする以上、イベントなどもどうぞお好きにやってください、もし一部を花壇にしたいというのなら、その費用もリーズナブルなものであれば建で負担しましょうといった具合です。河川管理のパートだけ地域に丸ごとお任せするというようなスーパーボランティアの制度を立ち上げました。参画される団体もだんだん増えています。

鳥取県は、大都市部と違ってボランティアの参加率がもともと高いんです。「惣」そうという昔からの農村の自治組織がありますが、惣事そうごとと言って村総出でやるような共同作業、例えば溝さらいだとか神社の清掃だとか、そういいう伝統がありました。さらに、それが今、自然保護活動にも向かうわけです。

代表的なものが、鳥取砂丘除草ボランティアです。あんなだだっ広い鳥取砂丘に草がいっぱい生えてくるものですからその草を抜くボランティア活動があるんです。

これは夏場に行われるため、非常に暑いし、たいへんなんです。

昼間は暑くてかなわないものですから、早朝六時くらいから行われるんですが、毎年、数千人の人に出てもらっています。このように鳥取県は、自らが自分たちの地域のことを考えて行動する、そういうふう地域社会の文化が継承されている数少ない地域なんですね。

・・障害者の社会参画「あいサポート運動」・・

・地域のつながりが強い風土の上に、条例制定による県民の行政参画が法的に保証されたという点では、従来の地方自治にはない、まさに画期的な出来度とですよね。・

平井知事・そうですね。鳥取県だがらこそできるような「鳥取型デモクラシー」だと思っています。鳥取型デモクラシーを条例上認知をして育てようという決意で向かっているということです。

住民の参画ということで、今いろいろなことを仕掛けているのですが、その一つに「あいサポート運動」というのを始めました。これは鳥取県で始めた障害者の社会参画の運動です。

障害者の方を介助するにも、一種のエチケットも必要ですし、予備知識も必要です。例えば、てんかんで突然発作を起こしたような方がいたときには、どう対処したらいいのか、ちょっとした知識がないと対処のしようがありません。

それから、街で目の不自由な方を見かけた時、交差点でどういうふうに声を掛け、同意いうふうにお手伝いをしたらいいか。例えばよくありがちですが、信号が青になって突然、目の不自由な方の手を掴んで導いてあげようとするとびっくりされるんです。ですからまず、「どちらにいかれるんですか?ここ、渡られるんですか?じゃあ、私がお手伝いしましょう」と一声かけてから、肘の上とか軽く触ってもらってエスコートをする。方向を示してあげレバ動かれますので、そうしたちょっとしたことを学習したり、研修した上で「あいサポーター」になっていただこうという運動をしたんです。

100頁、

そうしたらこれが島根県、広島県に伝わりまして、この夏には奈良県、長野県も加盟をしてくれまして、今では12万人を超えるあいサポーターが全国で生まれてきております。

また、これも鳥取県のことだと思います。さらに、手話を言語として認める「手話言語条例」を考えまして、今、県議会で議論をしていただいているところです。これは手話を必要とされるろうあ者の皆さんの悲願だったんですね。私どもでは手話を言語として正面から認めた上で、もっともっと手話を使いやすくする地域にしていきましょうと条例をつくることにしたんです。

・・「一木一石運動」で緑がよみがえった大山・・

・さて、今夏の全国植樹祭、秋からの緑化フェアなど、今年はグリーンウェイブという大きな波に鳥取県は乗っておられるわけですが、緑への取り組みはいつぐらいから始まったんですか?・

平井知事、五月の全国植樹祭に天皇皇后両陛下がお見えになった時にもお話をさせていただいたのですが、鳥取県には大山という標高1,700mの山があります。

中国地方一の霊峰で、富士山にも似た姿を見せることから「伯耆富士」とも呼ばれる、登山家からも愛されている山です、大山はもともと信仰の対象の山だったものですから、人の足が入ることはなかったのですが、登山ができるようなって踏み荒らされたんです。山頂の緑が登山靴の下で、みんな土に変わってしまったわけです。

その失われた緑をなんとか取り戻そうと、昭和60年から「一木一石運動」が始まりました。これは大山に登るときに、登山者に一木一石ように用意されている石や苗木を持って山頂に登ってもらい、それらの石などで山頂の侵食溝を埋めたり、失われた緑を復活させ、大山の山頂を守っていこうというものです。

今では緑が戻っていますが、両陛下もこの話には大変感心されておられました。

一木一石運動に象徴されるように、私どもではこの自然豊かな鳥取県を大切に守っていく使命を感じています。

平成23年のお正月は、私たちには最悪のお正月でした。時ならぬ豪雪に見舞われ、県内で二万本もの松がいっぺんに折れたからです。砂丘地の多いところですから、防風林、砂防林として松が植えられてきた歴史がありました。

白砂青松の景観が失われてしまったんです。これをよみがえらせようと、今、ボランティアが立ち上がって、松クイ虫に強い抵抗性の松を植えてきています。

過去を辿りますと、日本最大級の弥生集落遺跡である「妻木晩田遺跡」があります。また、保存状態が良い木質の出土品が発掘された「青谷上寺地遺跡」というのもあります。こうした遺跡から分かることは、この地域に人たちは弥生の昔から木材を生活の道具として活用してきた歴史があります。

さらに四百年前の慶長時代に植林された杉も未だに残っています。

101頁、

平成25年9月2日


 

 

 


永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

引用

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) 単行本  – 2013/3/8

白井 聡   (著) 品の説明・朝日新聞書評(2013/6/16)で大絶賛された、必読の日本論。

読んだあと、顔面に強烈なパンチを見舞われ、あっけなくマットに仰向けに倒れこむ心境になった。こんな読後感は初めてだ。――水野和夫

1945年以来、われわれはずっと「敗戦」状態にある。「侮辱のなかに生きる」ことを拒絶せよ。

「永続敗戦」それは戦後日本のレジームの核心的本質であり、「敗戦の否認」を意味する。国内およびアジアに対しては敗北を否認することによって「神州不滅」の神話を維持しながら、自らを容認し支えてくれる米国に対しては盲従を続ける。敗戦を否認するがゆえに敗北が際限なく続く――それが「永続敗戦」という概念の指し示す構造である。今日、この構造は明らかな破綻に瀕している。

「永続敗戦」それは戦後日本のレジームの核心的本質であり、「敗戦の否認」を意味する。国内およびアジアに対しては敗北を否認することによって「神州不滅」の神話を維持しながら、自らを容認し支えてくれる米国に対しては盲従を続ける。敗戦を否認するがゆえに敗北が際限なく続く―それが「永続敗戦」という概念の指し示す構造である。今日、この構造は明らかな破綻に瀕している。1945年以来、われわれはずっと「敗戦」状態にある。「侮辱のなかに生きる」ことを拒絶せよ。

単行本: 224ページ出版社: 太田出版 (2013/3/8)発売日: 2013/3/8

目次

第一章 「戦後」の終わり

第一節 「私らは侮辱のなかに生きている」――ポスト3・11の経験

 第二節 「戦後」の終わり

第三節 永続敗戦

 

 第二章 「戦後の終わり」を告げるもの――対外関係の諸問題

 第一節 領土問題の本質

 第二節 北朝鮮問題に見る永続敗戦

 

 第三章 戦後の「国体」としての永続敗戦

 第一節 アメリカの影

 第二節 何が勝利してきたのか?

エピローグ――三つの光景

著者の主張は明確であり、その言葉は快刀乱麻である 本書のテーマに関しては31頁で著者は以下の通り端的に断言している。「本書が取り組むのは『戦後』を認識の上で終わらせることである」「終わらせる」とは、少なくとも現段階では「終わっていない」ということを意味する。表題の「永続敗戦」という言葉はまさにその「終わっていない」状況を表している。

 

 「もはや戦後ではない」という言葉は1956年の経済白書に記載された有名な言葉だ。そこで宣言された戦後終了とは要は経済力に非常に重きを置いた歴史観であったということであろう。事実日本は高度成長を経て、世界有数の経済大国となっていったことがその後の歴史だ。

観念的過ぎる議論は危険である

戦後日本の風景をどのように知的に解釈するか様々な議論があっても良い。

ただ現実の政治というものの正面には民衆が必ず存在し、実際に血が流れることもあれば傷つくこともあるのである。

著者は観念的な側面からのみ政治を理解しようとしており、様々な利害の集合体としての国民には向き合っていない。驚いたのは日本は先の大戦で敗戦したことを受け入れていないという著者の主張である。

  著者の主張は明確であり、その言葉は快刀乱麻である, 2013/9/16

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

本書のテーマに関しては31頁で著者は以下の通り端的に断言している。「本書が取り組むのは『戦後』を認識の上で終わらせることである」「終わらせる」とは、少なくとも現段階では「終わっていない」ということを意味する。表題の「永続敗戦」という言葉はまさにその「終わっていない」状況を表している。

「もはや戦後ではない」という言葉は1956年の経済白書に記載された有名な言葉だ。そこで宣言された戦後終了とは要は経済力に非常に重きを置いた歴史観であったということであろう。事実日本は高度成長を経て、世界有数の経済大国となっていったことがその後の歴史だ。

「経済」だけが物事を切り取る切り口であって良いかどうか。これは僕のような歴史ないし経済の素人にとっても疑問である。但し、敗戦した日本が心の拠り所にしたものが経済であったということは事実ではないかと思う。実際敗戦当時の状況を考えると日本経済の回復は「奇跡的」に見えたとしてもおかしくない。

但し、日本人はそれを自らの能力と勤勉に帰したかもしれない。一方、歴史家は朝鮮戦争等の特殊に有利な状況があったことに帰してもおかしくない。素人の僕としてはどちらも真実だろうと思う程度だ。

但し、その間にきちんと「敗戦したことを咀嚼し腹の底まで落とし込まなかった」のが日本であるということが著者のいう「永続敗戦」なのだと読んだ。「対米追従」と「アジア諸国(ロシアを含む)に対する排外的なナショナリズム」という二面性を著者は強く主張している。

著者の主張は明確であり、その言葉は快刀乱麻である。著者の断言調が本書の大きな特徴だ。明快な断言は時として耳に心地よい。内容が心地よくなくても口調によっては聞いていて納得させられてしまうということは良くあることだ。その意味で僕として著者の語っていることが本当に正しいのかどうかに関しては留保を付けたい。しかしながら、「戦後は、若しくは敗戦は、まだ終わっていない」という主張に関しては皮膚感覚で同意出来る

ものがあった。取りあえず今回の読後感はそこまでなのだが、今後色々と考えるヒントになったと思う。

  68年間の眠りから目覚めるために, 2014/1/18

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

昭和39年に日本政府は、東京大空襲及び広島、長崎への原爆投下の指令官であるカーチス・ルメイに勲一等旭日大褒章を授与した。そして現在の安倍政権は言うまでもなく当時の政府の嫡子であり、我々国民が紛れもなく民主的な手続きを経て選んだ政権である。また本書で著者は元外務事務次官谷内正太郎が米日の関係を「騎士と馬」に擬えたことをひいて次のように言う。「完全に家畜化され白人崇拝を植え付けられた日本人・・『家畜人ヤプー』・・は作中世界において生ける便器へと肉体改造され、白人の排泄物を嬉々として飲み込み、排泄器官を口で清める」「ここまで来ると彼らの姿はSF小説の『家畜人ヤプー』そのものである」と。

 

さて、ルメイへの叙勲は本書の読者及び当レビューの読者にとっては常識に属することであろう。しかし、多くの国民にとってもはたして同様であるのか。また、常識と喝破する当の者達は、この異常な事態を十全に説明する術を持っているのか。そして引用した上述のグロテスクな白人崇拝について、これを他人事と笑って済ませられる者がどれほどいるのか。

本書はこの倒錯した異常性について、我々の敗戦の否認が原因と断ずる。エリート層は、アメリカに対しては徹底的に媚びへつらう一方で中国、韓国、北朝鮮に対しては傲慢に振舞い続け、国民の快哉を得ることにより自らの正当性の確立を図る。右翼は現行憲法改正を叫ぶものの上述のアメリカに対する屈辱的事態には目をつぶり、逆に左翼は反米を叫ぶものの、自分達が当のアメリカの核の傘によって庇護されている現実には向き合おうとせず、しかしアメリカの都合により押し付けられた現行憲法だけは金科玉条のものとして奉る。つまり、何のことはない我々は皆、意識的、無意識的にダブルスタンダードを使い続け、60年間流され続けてきただけのことなのだ。

ただしこれが単なる主張でしかないのであれば、ネットのブログでさえも散見できる程度のものであろう。本書及び著者が類書に勝る点は、その徹底したリアリズムである。それは恐らく国家を相対化できる視点を持つマルクス主義、レーニン研究者という著者の専門によるところと、また著者自身が語るとおり、著者が時事評論家ではなく政治哲学、社会思想研究者であることによっていると思われる。そのため、主張には根拠又は資料が当然の如く伴われることとなり、それが主張の説得力を増すこととなる。したがって、本書第二章で著者は尖閣、竹島、北方四島の領土問題を論じるが、主張の根拠、引用及び出展が明示されていることから、左右どちらにとっても役立つ内容となっており、この部分を読むだけでも本書には価値があると思われる。

 

敗戦、というアメリカに対する服従を受け入れる代わりに、支配層は国体という名の、天皇をはじめとする支配層の延命を手に入れた。では国民は何を手に入れ、そして本当に失ったものは何だったのか。手に入れたものはやはりアメリカという(かつての)超大国による庇護、そしてそれを元にした経済的繁栄だっただろう。そして著者によれば代わりに我々が失ったものは、なんと革命の機会だという。

 

恐らくこの主張が突拍子もないものに聞こえるのは、無論共産主義のプロジェクトがほぼ惨憺たる有様で終焉し、現在の世界には共産主義国家等存在しないに等しい状況となっているからであろう。しかしもしかすると、60年の長きにわたり、あまりにも惰眠をむさぼっていたが故に我々が現実を正しく見ることができなくなっている、それが革命という言葉にリアリティを感じない理由かもしれない。なお本書で著者はこの革命を共産主義革命ではなく、本来の民主主義を確立するという意味で使用しているように思われる。

 

本書を読むことにより、所謂戦後というものが事実空虚であるという認識、したがって敗戦後まもなくの状況と現在との、時空を超えた直接的な接合とそれによる革命の可能性というものが、少なくともそれまでの夢想というレベルから、現実的可能性の一端ではあるというレベルに自らの認識が変化した。60年間の眠りを覚ますための一手段としてまずは本書を一読されることを勧めたい、

  戦後を思想的に克服しようとの試み, 2013/8/12

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

永続的敗戦とは、第二次世界大戦に敗北したことを日本人が認識において否認することと、日米安全保障体制をはじめとする戦後の政治、経済、軍事体制の下で日本が対米従属を続けてきた(今も続けている)ことが、相互に補完し合うという状況を指し示す概念である。自民党の政治家が歴史発言や靖国神社への参拝によって中国や韓国との外交関係を損なう例を我々はこれまでしばしば目にしてきたが、これは、日米安保条約がある限り、東アジアの中で孤立しても、アメリカとの関係は維持される(アメリカは日本を見捨てない)という安心感によるものである。この安心感には、冷戦体制下の東アジアで日本が唯一の民主主義国であり、経済大国である限り、ある程度現実的な根拠があった(アメリカにとって日本は東アジアで最も重要な同盟国であった)。だから、アメリカも、日本の政治家が極東裁判を否定したり、戦後民主主義を乗り越えようとしても、それが言説のレベルに止まり現実に乗り越えようとしない限り、不問に付してきた。ところが、冷戦が終了し、韓国や台湾が民主化され、中国が経済大国化すると、東アジアの地政学が大きく変化し、日本はアメリカにとって東アジアで最も重要なパートナーという構図が崩れる。日本の政治家の発言や行動によって中国や韓国との外交関係が毀損されると、アメリカとしてもこれを放置しておくことができなくなり、堪忍袋の緒が切れる状況も出てくる(「傀儡の分際でツケ上がるな」)。こうして、日本が対米従属を続けることによって敗戦を否認するという永続的敗戦の構造が成立し難くなる。このような状況の中で、戦後という時代概念を吟味し、これを認識の上で終わらせることで、永続的敗戦を思想的に克服しようと試みたのが本書である。

戦後の終わりを告げるものとして領土問題と北朝鮮問題が取り上げられる(第2章)。領土問題については、現在日本が抱えている三つの領土問題(北方領土、尖閣諸島、竹島)はどれも第二次世界大戦の戦後処理に関わっているため、ポツダム宣言とサンフランシスコ講和条約の内容に正面から向きあうことが求められるが、敗戦を否認し「日本固有の領土」という論理で領土問題に取り組もうとしている日本政府にそれを期待することはできず、したがって領土問題の解決に向けて前進することはできないと論じられる。北朝鮮問題については、日本と同様に北朝鮮による拉致の被害を受けている韓国や中国が、対北朝鮮においては拉致問題よりも核兵器とミサイル問題を優先しているにもかかわらず、日本だけが拉致問題を優先していることを取り上げ、これも敗戦を否認しているためであると論じられる。

そして永続敗戦を概念的に吟味し、その克服に向けた指針を提示しているのが本書の白眉とも言える第3章「戦後の「国体」としての永続敗戦」である。米国の核の傘に下にあり、核密約を米国と取り交わしながら、他方で非核三原則を国是とし、平和主義を戦後日本の中核的価値観に据えるというシニシズムの放置に対しては、主流派政治勢力もこれを批判する左派リベラル勢力も共犯関係にあること、戦前の国体は第二次世界大戦における敗戦を永続敗戦という代償を払って乗り越えた、つまり永続敗戦が戦後の国体であること、戦争末期の日本の指導部に戦争終結の決断をさせたのは、戦争継続が国体を危険に晒す恐れだったこと(「革命よりは敗戦がまし」)、戦争終結による惨禍拡大を回避できた代償として日本人は自主的に決めること、自分の命を賭けても護るべきものを見出すことを体験し損ねたこと、逆に今、日本人が命を賭けても護るべきものを見出し、それを合理的思考によって裏付けられた確信へ高めることができれば、永続敗戦を克服できる、と論じられる。

永続敗戦という概念によって戦後日本のある本質を抉りだすことに著者は成功している。また、東アジアの地政学の変化や日本の経済力の相対的低下により戦後の永続敗戦というレジームが耐用年数を終えたという認識もおそらく正しいだろう。しかし、永続敗戦を克服するために著者が提示している「各人が自らの命をかけても護るべきものを真に見出しこれを合理的思考によって裏付けられた確信へと高める」という思想的処方箋は、あまりにも主知的に思われ、腑に落ちなかった。それでも、敗戦を思想の問題として提起し、その克服を試みたことは、それ自体で高く評価できよう。また、中国や韓国との外交関係を悪化させ、東アジアの中での日本の孤立を齎しつつある一方で、日米関係を最優先させようとする現自民党政権の外交政策が破綻を運命づけられていることを戦後史の文脈の中で深く理解するために、本書は格好のテキストである。なお、東アジアにおける地政学的変化を外的要因として領土、外交を主題に戦後の思想的克服を試みた本書では経済問題が主題的には論じられていない。これについては、本書を朝日新聞で高く評価した水野和夫氏の一連の著作が本書を補完する。

  観念的過ぎる議論は危険である, 2014/9/12

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

戦後日本の風景をどのように知的に解釈するか様々な議論があっても良い。

ただ現実の政治というものの正面には民衆が必ず存在し、実際に血が流れることもあれば傷つくこともあるのである。

著者は観念的な側面からのみ政治を理解しようとしており、様々な利害の集合体としての国民には向き合っていない。

驚いたのは日本は先の大戦で敗戦したことを受け入れていないという著者の主張である。

昭和40年前後に生まれた私と幼少の頃に戦争を経験した親の世代しか知らないが、少なくとも我々の世代までは日本は戦争で米軍の物量と技術力に徹底的にやられて終戦と呼ぼうと何と呼ぼうと戦争に負けた事は厳然たる事実として存在し、それに対して意義を申し立てるような言論はなかったと思う。もしいたとしてもちょっと変わった人物として世間から孤立し受け入れられることはなかったであろう。

石原某とか田母神某とかかなり右よりと思われる人士からも先の戦争で日本は負けていないなという極論は出てきていないし、著者はいったい何を見てそんなことを思っているのか理解に苦しむし、精神状態はまともなのかとも心配するのである。

次に違和感を感じるのは対米従属が悪いという認識であるが、確かに安全保障の根っこの部分をアメリカに押さえられているので最終的にNoをいえない立場であることは事実である。しかし、衰えたりとは言えども世界は今でもアメリカ幕府が牛耳っているのであり、日本に限らずアメリカの考えをまったく無視して我を通すことができる国は存在しない。あえて言えば中国とロシアはアメリカに正面から逆らってものを言うし本当の意味で独立しているのだろうが、それらの国の言行が立派かといえばそれはまた別問題だ。日本は経済的利益と政治的利益が得られる限りにおいてはアメリカについて行くだろうが、日本の近海で地政学的な変化が生じれば、それも近い将来どうなるか分からないであろう。

 

侮辱の中で生きる事を拒絶せよという著者の主張は危険だ。戦後の民衆は地べたの上を這いずり回って侮辱の中を生き抜いて今日の日本があるのであり、著者は本当の意味での人生を経験していないのではないか。革命を夢想しているようだが、リセットしてゼロからやり直せば何かいろいろなことがうまくいくというような幻想を持っている人間がいまだに居るということ自体も驚きだった。世界の言論の主流にそのような議論は存在しないだろう。

 

 

 

5.0  対米従属と敗戦の否認, 2014/6/17

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

本著は「永続敗戦」という概念で戦後処理の失敗に起因する今日的な問題を日本の現在として俯瞰的にとらえかえすもので、第一章「戦後」の終わり、第二章「戦後の終わり」を告げるもの、第三章戦後の「国体」としての永続敗戦、そして最後のエピローグで構成する戦後レジームの核心とその本質を明解な理路であざやかに描きだす「敗戦後」論である。

冒頭、「私らは侮辱の中に生きている」として読み手の関心をひきつける。とりわけ、福一原発事故によって次々と明るみにされてきた事実をふまえ、これを「侮辱」と呼ぶほかないとしている。けだし、原子力の安全神話を含めSPEEDIの公開や不都合な被爆の実態はすべて隠蔽され、何一つとして責任の所在が明かされることもない。

根拠なき楽観、批判的合理精神の欠如、権威と「空気」への盲従、その一つ一つが東京裁判での「・・・何となく戦争に入っていかざるを得なくなったのだ」という戦争指導者たちの言動とやりきれない気持ちで重なってくる。

著者はいまあらためて歴史に向き合わなければならないとして、「戦後」=「平和と繁栄」という物語を批判的に再検証しなければならないという。

 

「永続敗戦」とは何か。それは敗戦の帰結としての政治・経済・軍事的な意味での直接的な対米従属構造が永続化される一方で、国内およびアジアに対しては敗戦そのものを認識において巧みに隠蔽し否認するという日本人の大部分の歴史認識・歴史的意識の二重化された構造にあるという。つまり、敗戦を否認するがゆえに、際限のない対米従属を続ける。すなわち、深い対米従属を続けている限り、敗戦を否認し続けることができる。著者はこの状況を「永続敗戦」と名付け、「戦後」の根本レジームになったとしている。

まことに明解で見事なまでにこの国の戦後の欺瞞と事実を隠蔽し歴史修正へと向かう体質を明るみにする。その一々が腑に落ちてくるから痛快でもあり説得力もある。

 

だが、永続敗戦がもつ構造的問題はかつて国家を戦争と破滅へと追いやった勢力の後継者たち、戦前的価値への共感を隠さない政治勢力が、面々と権力を独占し「戦後を終わらせる」ことを実行しないという事実であり、対内的にも対外的にも敗戦の責任をほとんど取れないという無能で「恥ずかしい」政府しか持てなかったということにある。そのことがわれわれの物質的な日常生活をも直接的に破壊するに至ったという現実(福島原発事故)でもあった。しかしながら、今日その構造は限界に来ているとして、世界的経済危機は日米間の従属の構造を再編し、互恵的なものから収奪の構造へと改変されつつあるという。

 

日本が直面する今日的諸問題(グローバル化、TPP、靖国参拝、領土領有、拉致、国防軍事、歴史認識など)に向き合う前提となるヒントがこの一冊から滲み出ているように思えてならない。「敗戦後」を考える渾身の一冊、さすがに読み応えがあります。

 

 

 

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5つ星のうち 2.0  そんなに共感できる論ではない, 2014/7/18

 

 

 

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魏 - レビューをすべて見る

 

 

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

筆者は、日本という国が戦後アメリカべったりで、それが原因で様々な欺瞞を引き起こしてきたと言って日本のあり方を非難している。

だが、筆者も127pで「国家の政策は、ましてや外国に対する占領政策は、道徳とは根本的に無縁である。」と言っている。

日本はカッコ悪いのだろう。しかし当時の世界主要各国を敵に回して負けた中規模な日本に似合った境遇だと私は思う。

この論は大きな世界を見ず小さな世界の中で騒いでるようにしか見えない。

将来的にアメリカが頼れないとしても、にっちもさっちも行かなくなったら直すしかなくなるだけの話だ。無理に変えて自滅することだってある。

最近はいろいろナショナリスティックなのでちょっと冷水を浴びせるのがいいかもしれないが、なにもこれに同調して興奮しなくてもよかろう。

 

4.0  私たち日本人は「人間あつかい」されていない。, 2014/7/9

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

買う価値のある本。定価以上の値打ちはあると思います。

2011福島第一原発事故で露呈したのは、まさに書かれているとおり。この国を実行支配し、権力をほしいままにし、しかも責任を取ることのない社会階層の存在『政治家、パワーエリート(高級官僚)の存在』を明らかにした。その存在は一朝一夕でうまれたわけではなく、明治以降生まれ、太平洋戦争を引き起こして、滅びたようで、戦後、アメリカの下で権力を掴み、自分隊の支配力を高めてきた存在だ。

間違いを犯さない存在だから、「敗戦」と言わず、「終戦」となる。全滅が玉砕に、撤退が転進になる。絶対安全が、想定外、になる。

本書は、本来彼らが引き受けるべき責任を国民に押し付けて無謬(間違いを犯さない)の存在として生き続ける妖怪のような存在=その生態について書かれていると思う。

この連中は日本という国に巣食って抜き差しならないほどにはびこり、我々の心を踏みにじり続けることをやめない。

それは、小学校の運営から、政府にまで日本のありとあらゆる場所におよんでいる。

そのことを意識するためには好都合な1冊。この連中が、この連中の萌芽が明治維新、太政官政治時代であったこと。明治の元勲が死にたえて以降。昭和に軍部と。戦後はアメリカと。つながることによって今日まで権力を強めて来たこと。

その辺のことまで書いてほしかった。

私たちは、昔から、そして今も、「侮辱」され、人間あつかいされていない。そのことを思い知る必要がある。

  『平和と繁栄」のぬるま湯の中で見逃していたもの, 2014/7/26

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

日頃、無意識のうちに感じていたことを見事に目の前に晒して見せてくれた。ごちゃごちゃのパズルが収まるところに収まって、そうだったのかと膝を打ちたくなる気持ちがした。今頃なぜ敗戦の話?と最初怪訝に感じたが、むしろ今だからこそあの敗戦をもう一度考えることが必要ということだろう。69年前に先送りした問題にとうとう向き合わなければならなくなったということかもしれない。著者は言っている「問題の根源への遡行が首尾よく果たされたとき、問題は解消する。われわれの置かれている状況が歴史の産物である以上、対象は歴史とその枠組みである」

69年前に遡り、検証することによって私たちが「平和と繁栄」のぬるま湯の中で見逃してきたものが見えてきた。

生まれた時からアメリカ的なものに浸かっていたはずの年代の著者が、こんなに鋭い分析をしてくれていることに驚くとともにほっとした思いがする。

  国体の敵はみんな左翼にされる国, 2013/12/29

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

「永続敗戦」とはズバリ戦時中の「国体」の延命措置であるというのが白井の主張です。

勝者のアメリカと敗者の日本の権力者(天皇?)が裏取引をして、アメリカは実効支配を手に入れ、日本は体制維持を実現したという戦後日本の構造は、ある程度認めざるを得ないものと思います。(だから反発する人も「いまさら……」と言うんでしょう)

さて、僕が面白いと思ったのは、近衛文麿の上奏文のくだりです。国体の維持の障害になるものは、右翼であっても左翼とみなすというところは、日本のねじれた右翼左翼的なものをいい得ている気がします。

要は右翼も左翼もなく、体制順応か否かしかないということでしょう。右翼にも右翼的な中身はなく、体制順応をそう言っているだけ。だからアメリカに国を売る売国奴を右翼は攻撃したりしないんですね。

(戦前はあった気がするので、やっぱ戦後体制下のアメリカに去勢された右翼なんでしょう)体制順応しない奴はみんな左翼。もしくはテロリスト(笑)なんか右翼的な言説って、自分に反対するものをみんな左翼にすると思ったら、そういうことなのかと謎が解けました。ちなみに僕は体制に順応しているので右翼です(笑)

  37歳の英才がはなった問題の書, 2014/8/4

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

37歳の若い白井さんが、おそらく同世代の若者に「君たちはどう考えるのかというアジテーション」だと思う。すなわち、率直、すなわち「力」がこもっている。「マッチするつかのまの海に霧深し、身を捨つる程の祖国ありや」の寺山修司の詩を思い出す。この若さで、今後の創作活動を通じて、若い人々に「行動する」ことの重要性を説いてもらいたい。

若さゆえ観念的な、あるいは物理学のような論調と内容については目をつぶらなくてはならない。歴史はその様な解りやすく、かといって美しくもない事実の集積である。また、米国については、あるいは、アングロアメリカの行動原理は、すなわちプラグマティクというには、すごすぎるのである。金融市場で富を極めてうまく活用し、この現代の資本主義経済のなかで生き残る意志と技術にたけ、近現代世界の支配者であったし、現在も全く支配者である。この冷酷さと非情さは、もはや暴力的なのだが、これに屈していない国を揚げろと言えば、皆無である。考え方が全く違う、そもそも今次大戦とその後の日本の運命は、東條達や昭和天皇の考えとは別物である。この点はしっかり掴んでおかないと、世界の政治経済・金融などは、到底読む説くことができない。

日本人も含めて、かれらの発明したアルゴリズムの世界は、それを知っているものと知らないものとでは雲泥の差がある。

確かに、東條、や昭和天皇の考えていた国体を護持するために、魂を売り渡してしまった。これは、若い人ならそう考えるであろうと思うし正しい。屈辱の時代を我々は生きている。これもそのとうりだ。

しかし、相手は「本当にかの国を統治するのであれば、かの国自身が統治していると真に思い込まさなければならない。」は、イギリスの17世紀に活躍した、政治哲学者、W.ベンのことばである。300年前からその様にしたたかに行動していたものに、どの様に

対応していくのか、インテリジェンス機関のひとかけらも作らせてもらえなかった我が国の人々が、まさにそこのところを若い人に

説いてもらいたいし、自身も成長してもらいたい。そのつもりで、星5をつけてみた。

戦争に負けるということはそういうことだ。では負ける戦争をなぜしたのか、責任者でてこいは正しいが、戦争はするものではなく、させられるものだと考えてみたら近現代の日本人がどううまくからめ捕られたか、またからめ捕られ続けられているのかを読み解く必要がある。「二度と戦争はいたしません。」はなんのお経の呪文と同義であろう。「二度と同じ手に引っかからないぞ」と若い白井さん達の世代の人たちは、考えてほしいものである。余談ではあるが、「ナチス・ドイツがもう十分に侵略的であると分かった時にも、米国の軍需産業は資本や工場や技術者をナチス・ドイツから引き上げることに、大いに渋っていたのである。」

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

『永続敗戦』とは、日本がアメリカにのみ東アジア・太平洋戦争の敗北を認めつつ、国内およびアジア諸国には敗北を認めていないこと、と要約できるだろう。

この立場に立ったとき、・福島原発は・領土問題は・北朝鮮問題は・アメリカとの関係は、それぞれをどう読み解けるかを書いているのが本書。

  1977年生まれの知の輝き。, 2013/3/26

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

「敗戦」は、政治・経済・軍事的な対米従属構造及び敗戦認識そのものの巧みな隠蔽という大多数の日本人の歴史認識という二重構造から成っていて際限がないように見える。これを著者は、「永続敗戦」と呼ぶ。

具体的には、国内、アジアに対しては「神洲不滅」であり容認する米国には卑屈な臣従を続けるという事である。このことは、左派も鏡像的関係にあり違いは相対的なものに過ぎない。

「敗戦」という概念は、今や思考停止となってしまったが、「平和憲法と非核三原則を掲げ世界唯一の被爆国」という標語を無意識的に「否認」し、「親米保守」という外国の力によって支えられたグロテスクなナショナリズム、「平和と繁栄」を物語とする構造であった。

しかし、このレジームは中国の抬頭と米国の衰退傾向により最早、維持不可能となってきている。

リーマン・ショックを境に日米間は互恵から収奪の構造へ改変しつつある。米国は、1970年代から衰退を露呈したが米国政府は、新自由主義の導入と経済システム全体の金融バブル経済化そして、旧共産主義国の市場のこじ開け・統合によって延命を図ってきたがリーマン・ショックが起こった。TPP戦略は、この窮状からの脱出を目指す戦略の一つである。

 

「敗戦」を、「終戦」と呼び換えるという欺瞞によって戦後レジームが成り立っている。

それは、事実上の支配者である米国を隠蔽しデモクラシーの外皮を身に纏う政体、「議会制民主主義国家の体裁」であるが実質的な政権交代でない限りにおいて許容されうるものである。

これが、「戦後民主主義」なるものの根本的存立構造である。但し、沖縄を除いた。

 

バブル崩壊以降の閉塞については、グローバル化への適応不全、イノベーションの不在、はては日本人の「島国根性/内向き指向」と言った相当にいかがわしい文化本質主義的説明がある。今一番流行っているストーリーは、日銀の金融政策の失敗という物語である。

 

社会体制を変えるのは、日常生活の不満ではなくて歴史認識の変化である。

自由主義体制においては、情報がメジャーとマイナーに分類され物語形成過程においてマイナーは事実上存在しないのも同然となり、結果として検閲と同様の効果が齎される。

この過程を担うのはエリート機関とプロパガンダ諸機関である。

そして、歴史に対する支配を失った権力は現実に対する支配をも失う運命にある。

 

著者は、最終審級である暴力を認めその結果である敗戦を認める。

国家が本性として悪をはらみ他国や他国民を手段化するものである以上「デモクラシーごっこ」より、かって佐藤栄作が核兵器の開発秘密協議を西独に持ち掛けたような狡さ賢さこそが必要であろう。原爆を落とされたことを恥辱とするのが当然だろう。

それにしても、昨今の官僚(特に、外務)の敗戦病理や財界首脳の知的・道義的低劣には恐れいる。

救われたのは、著者の知の冴えであり腑に落ちることが多く十分堪能できた。

 

  おすすめできない, 2014/3/11

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

「戦後レジームの本質は対米従属であり、この呪縛からの解放がない限り真の独立は有り得ない」といった本書の大筋の趣意には納得できるが、領土問題や日本近代史に関する記述に関しては中立性に欠けている記述が多く見られた。

特に尖閣諸島に関する中国の領有権主張について、「ペイするか分からない海底資源の問題は存在せず、存在するのは漁業権の問題のみである」といった趣旨のことが書かれており、中国が海底資源の存在が確認されてから領有権を主張し始めた南沙諸島についてなど、近年、近隣諸国と大いに摩擦を生じさせている中国の膨張政策について全く触れられておらず、疑問に思った。

また、「米国の傘下から抜けだす」と言いつつ「再軍備はしない」という筆者の絶対平和主義には観念的だと思わずにはいられなかった。

いずれにせよ、近代史や現在のアジア情勢に関して少々検証が不十分と感じられ、おすすめできる本ではない。

歴史を美化してはならない。受け入れることから前進が始まる。, 2014/8/11

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

3.11の震災、福島の原発事故、自民党政権の復活…ここ数年ずっと抱き続けてきた怒り、苛立ちを、理路整然と説明してくれた本だった。「同感」の一言に尽きる。やはり歴史を清算し、過去の受け入れ難い敗北を認めない限り、前には進めない。それが現実だと思う。 だが、だからといってここまで事なかれ主義が染み付いた日本という土壌で、国体を覆すほどの市民運動が起るとはとても思えないのが歯がゆくもあり、それこそが日本の恥だと思う。

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

比較的あちこちで好評のようですので、敢えて、普段からそこまで思想系にどっぷりでない立場から反対意見も述べさせていただきます。

こういう上から目線の断定的な書きようは普通で、当然のことなのでしょうか?

とにかく全体にわたって、「自分は戦後と政治をよく理解している!ゆえにこのような侮辱に慣れてしまっている一般市民に憤る!みな自分と同じ様に理解し、怒れ!」という論調のようでした。

ほかの考えを否定し自分の考えのみが正しい、というような語り口調に閉口しつつ読み切りました。

>敗戦を否認するために従属を選ぶ思考形態を、本書は「永続敗戦」と呼ぶ。とありますが、用語が先にありきであまりその思考形態をきちんと表現できていないように感じます。著者の専門であるレーニンの永続革命論をもじったら、すごく画期的なアジ用語ができた!という印象。画期的で印象的な永続敗戦という言葉のもつ力は認めますが、それと自分の思想との間の説明がわかりにくい。いや、わからなくもないが、読者に理解してもらいたいという気持ちを文章から感じないのです。自分の言っている事がわかるならお利口さん、でも理解できないなら・・・とでも言いたげな内容です。

 

原発の話から始まり、戦争と戦後についての話は中盤以降。内容はとにかく批判、批判、批判・・・。

しかし、ここまでの上から目線の批判一辺倒、自己中心的な思考経路は、読者の危機感をあおるためにこの書籍で意図的にやっていることなのだろう・・・そう思いながら読んでいたのです、が。

 

エピローグに書かれたエピソード。

思い出横丁でのアメリカ人青年と60歳前後の男性とのからみについて。

>問題は、例のむっつり親父である。彼が特段下劣であるわけではない。おそらくは単に標準的な日本人であるにすぎない。

>実に彼の言葉は、戦後の日本人の対米意識を大体において正確に言い表しているではないか。そうであるとすれば日本人が

>一般に下劣なのだ。

・・・よくもまあ、これだけ下劣下劣と書けたな、というのが正直な印象でした。

申し訳ないですけど、これだけ他者を下劣と非難できる方が、立派な人間とはどうしても思えなくなってしまったのです。

こういう部分に、筆者の「根本的に自分が優れていて自分に賛同しない人間はすべて下劣」という優越感というか自己中心的な考えがにじみ出てしまっているように感じてしまいました。

 

内容としてはおもしろい部分もありましたし古くから言われている事で新しい知見とは言えないかなという部分もありました。

おそらくこのように批判的なレビューを書いたとしても、筆者やそれに賛同される方からすれば、自分はなんと下劣な人間に見えるか、容易に想像がつきます。それでも勇気をもってレビューを書かせていただきました。しかし永続敗戦論、いいよねという多くの意見によって自分(の感じた不快感)が変えられる、そういった「変革」を「拒絶」するために。

 

 

 

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5つ星のうち 3.0  読んでいて疑問もあった, 2013/11/16

 

 

 

投稿者

 

小実昌 - レビューをすべて見る

 

 

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レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

読了した。北方四島の内、北の二島は千島列島の一部のため、サンフランシスコ講和条約を是とする以上、要求するほうがおかしい。また、日ソ不可侵条約をやぶって8月9日に対日参戦したのは、革命後に内線干渉のためシベリアに7万人も出兵させ、最大でも7000人の出兵を行った米国や他の国が帰ってからも日本軍だけは戻されず軍事的干渉を続けたということへの怨念があったこと。昭和天皇は日本が共産主義化すれば必ず殺されると恐怖し、マッカーサーを飛び越してダレスに陳情し、米軍の駐留を積極的に受け入れたのではなく提案し、沖縄をいけにえにしたこと。そのような気持ちにさせたのは、近衛文麿の上奏文だった。このような歴史をベースに戦後も既得権益、権力を守るためにときの政権は敗戦を認めず、米国にはへつらい、アジア諸国には上から目線で対応してきたが、最近では上から目線で済むような時代ではなくなってきたため、支離滅裂の行動をしている。本にすると長いが、このように要約できるのでは、と思う。

 

何をいまさら、である。こんなことも知らなかったのかい。と言いたい。佐藤優も書いているが、戦後、国民に対して、国民の方たちよ、あなた方は悪くない。すべて悪いのは軍隊、特に陸軍だ、と「真実箱」というプロパガンダラジオ番組で国民を白痴化してきたNHK。わかっている人々は日本白痴協会と呼んでいたものだった。この本では、日本国民は非難の対象にはなっていないが、民度の低さはテレビ番組をみればわかる。民法だけでなく、NHKまでが程度が低い。テレビをみるのは私は一切やめた。バカになるだけである。

 

さて、ひとつ疑問がある。ゾルゲ事件で関与があった朝日新聞の尾崎秀美は絞首刑になったはず。しかし西園寺公一は日中国交正常化のときに、日本側経済団体の代表だった。あれ?こいつはどの面引っさげてこんなことしているのか、とあきれたが、近衛文麿は上奏文は出したが、実は熱烈な共産主義者だったという本も出ている。長男は小野寺信がリーダだった小野寺機関で蒋介石と停戦を図っていたが、シベリアに抑留されたが、彼だけはかえされず銀地で亡くなったということは調べればわかる。しかし、他の息子かどうかわからないが、近衛が息子をソ連に留学させたという事実があるらしく、近衛文麿は共産主義者だったという説を唱える人もいる。これについて、関連性をうかがってみたいものだ。

 

一つ、著者に言いたい。他の人たちの引用が多すぎる。誰がこう書いた、あの人はこう書いたが、多すぎるのである。あまり引用文が多いので辟易した。

 

このような本が話題になること自体、なにが原因なのだろうか、と考えざるを得ない。その意味では興味深い。

 

 

 

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  戦後レジームを構造的に解き明かす, 2014/9/5

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

戦後の日本社会はどのようなメカニズムで動いてきたのか?この命題に1977年生まれの気鋭の政治学者は明快な解答を提示する。いま日本で起きているさまざまな問題、たとえば秘密保護法、解釈改憲、集団自衛権、米軍基地移転、TPP、原発事故、尖閣列島、消費税増税、靖国参拝、従軍慰安婦等々の問題の根源にある原理を抽出して照射するのだ。

 

日本は、先の大戦での「敗戦」を「終戦」と言い換えてきたことはよく知られている。日本はアメリカに対しては敗北を認めて対米追随を続けてきたが、心情的には敗戦を認めてはいない。この敗戦処理の終わっていない状態を「永続敗戦」と白井氏は規定している。しかし、敗戦を否認する心情は戦後体制の否定に繋がる。たとえば、安部首相のA級戦犯が合祀される靖国神社への参拝は、東京裁判を受容することで結ばれたサンフランシスコ講和条約の否定と国際社会からは解釈されるのである。保守政治家や排外主義者による過去のアジア侵略を否定する言動も同様である。ポツダム宣言を受諾して無条件降伏した日本が侵略戦争や東京裁判を否定したいのなら、連合国と再び戦争して勝つ必要があるとの著者の主張には道理がある。

 

本書でもっともインパクトがあったのは降伏直前の日本政府の動きである。東久邇首相はポツダム宣言を受諾する根拠として「本土決戦による数百万人の犠牲を避ける」のではなく、「国体の堅持」と「日本の共産化の阻止」を挙げて天皇を説得し、受諾させたのである。悲しいことに首相と天皇の念頭に国民の命はなかった。そして、東久迩政府は「敗北」「降伏」の言葉を慎重に避けた上で「一億総懺悔」を提唱したのであった。東京裁判を控えた時期に、天皇は自己保身のためにマッカーサーに対して「米軍には永遠に日本に駐留してもらいたい」と述べた。この話は孫崎亨氏の「戦後史の正体」にも出てくる。天皇も政府首脳も責任回避にまい進した。そして、東京裁判において対連合国の犯罪は裁かれたが、日本国民に対する犯罪、責任を裁くことなく旧支配階級が復活した。やがて支配階級は対米追随を政治の基本にし、国内とアジアに対しては侵略と敗戦がなかったように振る舞ったのである。これが徹底して戦争責任を問い、ナチに協力した旧支配層を放逐したドイツとの大きな違いである。

 

日本政府対米従属論は決して新しいものではない。しかし、白井氏の新しさは「対米従属」と「敗戦の否認」の概念を結び付けて戦後史を解釈したことにある。戦後もたらされた「平和と繁栄」は何に支えられていて、なぜ終焉を迎えたのか。原発事故で政府のずさんな対応の原因は何なのか。危機をはらむ領土問題における政府の「固有の領土」論が説得力を持たないのはなぜなのか。こうした現在の難題が戦後のレジームである「永続敗戦」の構造を用いて説明がなされる。白井氏の強い危機感に裏打ちされた明快な主張は、私に知的興奮を呼び起こしてくれた。白井氏の他の著作も読みたいと思う。

戦争認識に取り組む手がかりを与えてくれた本, 2014/10/11

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

私は1980年代生まれなので、さきの戦争についての具体的なイメージもなければ、安倍政権が掲げる「戦後レジームからの脱却」というスローガンも意味不明である。そんな私の疑問に、この本は歴史的な経緯と我々の持っている精神的な構造の両面から説き明かしてくれた。

私が理解した限りでは、本書の主張は以下のとおり。

・日本人は、さきの戦争に負けたという事実を否認し続けている。

・その事実を直視し認めることで、「戦後」を終わらせることができる。

・しかし、そのことは権力側にとって現在まで続く権力の正当性に疑問を突き付けることになるため、認められない。

・そのため、少なくとも国家のレベルでは永続的に敗戦の否認が続き、その論理矛盾からくる不利益を受け続ける。(東アジア諸国間における歴史認識の隔たりなど)

・敗戦の否認は、新たな戦争に勝利することによって完成する。

 

筆者は最後に我が国の「国体」に関する論考を終えた後、国民が主体的に「国体」を選択することを説いて本書を締めくくっているようだが、私は各自が敗戦を意識的に認めさえすれば、それは自然に達成されると思う。

 

 

  いまさら・・・, 2013/9/9

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

安倍首相の肩を持つわけではありませんが、戦後はもうとっくに終わっています。太平洋戦争が終わってから、もう70年もたとうとしているのです。この間に何があったと思います?東西冷戦、核戦争の恐怖、ベトナム戦争、世界的な学生の反乱、オイルショック、・・・。どれもこれも世界の構造を変えてしまう大事件でした。戦争だけを見ても、中東戦争、ユーゴ内戦、湾岸戦争、イラク戦争と、20世紀以降の戦争は、起こるたび戦争自体の意味づけを変えてしまいました。当然平和の意味も変わってくる。戦後憲法ができたときに考えられていた戦争と平和の形は今の世界ではほとんど通用しなくなっている。

 それなのになぜ「永続敗戦論」なのでしょう。著者は敗戦を「終戦」と呼び換えたのは欺瞞であり、これは日本は対米服従を国家権力によって国民に納得させなければならなかったことの表れだと非難します。これはかつて左翼知識人がよく使った論法で、たいていは安保体制批判や、アジア諸国への戦争責任が果たされていないことへの批判に使われていました。ところが冷戦が終結して、アジアで日本の戦争責任を新たに問い直す機運が高まり始たころ、加藤典洋が同じような論法で独自の政治論をぶち上げました。彼は敗戦を「終戦」と呼ぶことで日本に「ねじれ」が生じた、これを解消するには憲法を制定しなおすしかないと主張しました。これは一種の反米ナショナリズムでした。

 本書の著者が主張するのも、つまるところこれと同じです。著者が警戒するのはTPPを押し付けてくるアメリカであり、グローバル化で経済侵略をもくろむ多国籍企業だというちがいはありますが、論理構成は加藤典洋と大して変わりません。

 いまさら「終戦」を「敗戦」といいかえたからといって、日本人が戦争責任を自覚したことにはなりません。戦後の日本が一貫して親米路線をとり続けてきたことは、イデオロギーの問題ではなく、国際政治の問題です。国際政治にはイデオロギーが関与する余地はほとんどない。「終戦」が「敗戦」になったところで、新しく見えてくることはほとんどないし、ぎゃくに時計の針を70年前に巻き戻してしまって、見えなくなってしまうものがはるかに多い。

著者のレーニン論は感心して読んだのですが、その著者が本書ではアナクロのアジテーターにに成り下がっている。まったく残念なことです。

  戦後の通俗的歴史理解とその精神を解剖し、そのジレンマの解き明かす。,

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

日本の戦後を語る時、第二次世界大戦を日本の「敗戦」ととらえるか、「終戦」をととらえるか、すでにそこに分岐点がある。 著者の白井聡氏は、戦後日本の米国とアジアに対するかかわり方のねじれと、通俗的歴史理解とその精神を解剖し、現在日本の国際政治に占める位置の根源を明らかにする。現在の日本の不安定さ、心落ち着かない世相の背景を考える上で示唆に富む一冊です

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

戦後の日本社会の歩みを総括する上で非常に重要な点を指摘しています。

 

敗戦を終戦と言い変えることによって日本人は、神州不滅とだ言って傲慢に振舞ってきた日本が、戦争に負けたのだという現実と正面から向き合ってこなかった。本書を読むと、そこに戦後日本の最大の欺瞞があることが良く分かります。そのため戦後日本は、戦勝国である米国には今日に至るまで敗戦国として従属しながらも、敗戦を終戦と言い変えることによって、アジア近隣諸国に対しては、戦争責任を十分認めず、尊大に振舞ってきた。著者は、こうした米国とアジアに対する日本人、特に保守派の人々のダブルスタンダードにこそ、最大の欺瞞があると指摘する。敗戦と真摯に向き合わないが故に、今だ日本は敗戦の問題を引きずっているのです。そこに著者が言う「永続敗戦論」があります。

 

著者が指摘しているように、様々な経済的、政治的要因から今まではそうしたダブルスタンダードが許されてきたが、これからはそうは行きません。護憲派であれ、改憲派であれ、敗戦の現実に真摯に向き合うことが今こそ求められていると強く感じました。

  後だしジャンケンじゃないのかなぁ・・・, 2013/11/30

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

こういう本がごく普通に大学教師(教育者)の著書として出版され人々の議論の種になる日本という国は、基本的には本当に自由で平和でいい国だなと皮肉抜きで心から思う。

勿論、これは憲法9条などのお陰ではなく、生き馬の目をぬく国際情勢のなかで、恥辱を胸に収め、冷静に現実的な選択や駆け引きを積み重ねて、日米同盟を基調に状況に相対してきた(主に保守系)政治家の力量である。

著者の戦後認識自体は加藤の「敗戦後論」の変奏のように思える。但し、加藤が抱えていたためらいがちな「迷い」を一切ぬきとった無味乾燥感、頭だけの論理という色合いをかなり感じる。戦後の状況認識についても、著者と同じ戦後生まれ加藤や、ましてやその上の世代の磯田光一などよりずっとずっと若い世代なため、部分的にいまさら感は否めないところもあったし、冷戦中なら著者のような認識は当時巷の主流だった左翼系知識人そのものだと思う。主張の是非にかかわらず、結果的に政治的には親露・親共知識人以外のなにものでもない立ち居地を占めるんだろうなと思わせる(さすがにいまはそんな絶滅した種の名前でラベリングする人もいないだろうが)面白いとおもうのが、冷静崩壊でかつてのような日米関係の直線的わかりやすさがなくなった現状況の中で、著者の認識はなにかかつて岸信介が胸に秘めていた国家理念に近似してる気がする点だ。やや国家間の問題を擬人化しているような印象をうけるところも多い。

100%悪の「敗者」は個人レベルで創出しえても、国家間ではありえない。

本書とは関係ないが、息もたえだえの某新聞が、わらをもつかむおもいで本書を絶賛するという構図は、なんともいえずはしたくて醜悪なものを見る気がする。

とはいえ、70年代生まれの感性で戦争を論理的につかまえる際のドライで屈託のなさは、新鮮で面白くそしてナイーブである。

  頭は悪くないにせよいかにも未熟。, 2014/7/17

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

この著者は現実社会(世界)から遊離した机上の空論を振り回して独り悦に入っているというような、世界の現実に疎い人間によくあるパターンで、それはこの本にもよく出ているようですね。一面いかにもっともらしい理窟を連ねようと、それが世界の現実から遊離したものであれば無意味でしょ。

例えば次のような理窟は一見人目を引きそうにせよ実体が伴わないですね。

●「(日本政府は)国内およびアジアに対しては敗北を否認することによって“神州不滅”の神話を維持しながら云々。」

← 日本(政府)は国内およびアジアに対しては敗北を否認などしておらず、敗北を認めて中韓等に遺憾の意を重ねて示し、莫大な戦後賠償をしてきていることは周知の事実です。なのに、中韓等の指導者達は、自分達に向う自分達の国民の不満の矛先をそらす目的で「日本は敗北を否認する悪い国」という言い掛かりをつけていることは周知の事実であり、何やらこの著者は日本人でなく中韓等のクレーマーみたいですね。

●「(日本(政府)は自らを容認し支えてくれる米国に対しては盲従を続ける。」

←「盲従」という言葉の選択は不適切でしょ。「盲従」とは「何の見境もなく従う」ことのはずですが、日本(政府)が中韓ロシアEU等でなくより米国に協調路線をとる(とらざるを得ない))のは戦後、米国の意図はどうあれ、防衛、経済等、国家の存続にかかわる決定的な事項で米国から継続的かつ決定的な支援を受けてきた背景があったからであり、そのような大恩ある米国に対等な立場で渡り合える力関係になかった(現在もない)という現実があるからでしょ。日本国民としていささか情けないとはいえ敗戦国として負の遺産を負った現実は動かしようがないわけで、この現実を直視する勇気と知力が必要でしょ。

 

この歴史的現実を反故にしたかの行動を時たま示した民主党政権下の日本に対して米国議会の中には、「最もやっかいなのは(中国でなく)日本との不満がたまっていたとも言われる中、この著者の意見を入れて米国との関係を絶ったことにより米国が最終的に日本を見離し、軍事、貿易等で中国とのダイレクトな包括的互恵戦略に出たとしたら、日本は一体どうなるか、、。著者は「そうならないように、よく話し合えば分かり合える」とでも思っているんでしょうかね?

学者の看板を掲げた世間知らずの人間の甘美な言説は大衆を盲動し盲従させ亡国論ともなり得る点で危険です。

●「今日、この構造は明らかな破綻に瀕している。」

←「明らかな破綻に瀕している」のは世間知らずの学者の独断と偏見に過ぎず、「日本も永い夢から醒めて今になってやっと普通の国になりつつある」というのが世界の常識でしょ。

●「“侮辱のなかに生きる”ことを拒絶せよ。」

←「米国に対する日本の立ち位置は侮辱(国辱)であり、そのような関係は切ってしまえ」という勇ましくも単純な話ですが、そんなことがそんなに簡単にできるものなら、何もこの著者が言わずともとうの昔にそうしてたことは100%間違いないわけで、それができない背景があった(今もある)ことに一つも気がつかないのはやはり戦後世界の現実を知らぬ能天気な若者という点に帰するでしょ。気付けといったところで、狭い世界に住む学者、ことに若年の学者には無理な話でしょ。

  

 

何やらこの著者は、日本が戦後独力で平和と繁栄を築き上げてきたと思い込んでいるようですが、そんなことはあり得ず、戦後の東西の熾烈な国家間の覇権争いの中、日本は米国が国力を傾けて構築した強力な核の傘の下でぬくぬくと平和に働くことに集中でき驚異的な復興を遂げることができたことは周知の事実です。もし戦後、米国が日本を守らず、米国のみならずソ連や中国が日本を占領したとすれば、日本人はそれらの国の属国(奴隷)となり、現在の平和と繁栄はあり得なかったと言えるはずで、「侮辱(国辱)に生きる」という言葉がふさわしいのはそのような場合でしょ。著者が、現在日本国民が米国の侮辱のもとに生きていると主張するのであれば、占領軍が米国でなくロシアや中国であったなら日本という国は消滅していたかもしれず、日本国民は単なる侮辱どころの立場ではなく、一億総奴隷と化していた可能性が少なくなかったと考えておかしくなく、「日本が身勝手と思われたくないなら戦後の日本の脅威の復興に利した核の傘の構築費用を支払え」と米国から膨大額の請求書を突きつけられたとして、その清算に必要な資金調達は極めて非現実的と思います。

 

比較的最近、北朝鮮拉致被害者代表の横田さん夫妻が米国に行きブッシュ大統領に、「なんとかしてほしい」と頼んだことがあったようであるが、米国大統領からすれば、「一体何で他国の拉致被害者を助けねばならんのか?」と内心思ったに違いない。これは横田夫妻が悪いのでなく、自国の被害者にほとんど何もしてやれぬ日本国の、自国の軍事力のバックのない外交の無力さを如実に示すものであったことを、この本の著者は米国に対してのみでなく世界への恥として自覚する必要がある。

 

「平和の代償」。平和はただ(丸腰)で得られるほど簡単なものではなく、多大なコストを要する力の均衡が不可欠という現実は古今東西を見渡せば自明であり、それは単に好き嫌い、願望や祈り、理屈等とは次元を異にするところで作用するものである。日本は力の均衡というようなものから無縁なところで戦後の平和と繁栄を築いてきたという理屈は成り立たない。

 

「平和と安全のタダ乗り」。日本は抑止力の構築・維持にかかる膨大なコストなしに抑止力を有しているのは友人の米国の核の傘の下にいるからであることは周知の事実である。米国の極めて高価な核の傘がなければ中国は尖閣列島を易々と侵攻し実効支配を続けることで自分の領土としてしまうであろうことは何ら想像に難くなく、あのならず者小国が日本にロケットをぶち込んでくる可能性も高まると考えた方がよいであろう。

 

ちなみに、「核の傘」という言葉は現在半ば死語に近くなっている感があるが、世界は一層、核を主体とするパワーバランスに支配されているのが現実である。好き嫌いでなく、古今東西、世界の平和はパワーバランス(を背景にする話合い)で成り立ってきている。でなきゃ、膨大なコストがかかる軍備を持とうとする国など一つも存在しないはずである。第三次世界大戦が起きていない理由は、第二次世界大戦以降幾つかの大国が多大なコストをかけて核兵器を所有するに至り、それが大国間の抑止力となっているからであることに、極端に頭の悪い者を除き、異論をはさむ者はいないはずである。当たり前とはいえ世界は広い。著者は、世界は本来誰もが自分と同じような考え方をし同じような行動をするかの幻想の持ち主のようで、そうであればそれはこの世での経験不足に尽きるというわけで、世界の力学を論ずる資格がまだないということになる。

 

何やら日本では昔から、左がかったことを無責任に発言するのが知識人の証しみたいな妄信(盲従)的な空気がある感じで、この著者にもその色合いを強く感じさせられますね。

 

ともあれ、この著者は生硬に過ぎますね。もっと広くもっと深く人間と世界に生身で接することで観念だけのヴャーチャル世界から自由になり、思索を重ね、客観的に物事を見ることができるようになって初めて地に足がついた話ができるようになるでしょ。あと10年ぐらいはかかるかな。

分析の鋭さは、いつも政治(可能性の技術)とは相容れない。, 2013/6/29

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

タイトルに魅かれて読んでみました。読後感はというとどこかで読んだことがあるような懐かしさとそして気恥ずかしさを思い起こさせてくる何とも言えない感情でした。そういう意味では40年前と何も変わっていないのかな。近衛の「終戦」前の「グロテスク」といわれる認識も近衛や「国体」がグロテスクなのではなく、むしろ知らず知らずの上にそのような状況に追い込まれた構図が「グロテスク」だったのです。近衛文麿の戦争責任

著者による大きな構図(戦後の「国体」としての永続敗戦)の分析と抽出は見事です。敗戦の構図と日米関係の真実の露呈は不可避のプロセスとして進んでいきます。でもそこから出てくる著者の政策論と実践論には白けてしまうのが正直なところです。すべてはヤルタ体制の構図に決定されるというわけです。そこでは、中国の膨張戦略や北朝鮮の拉致に代表されるすべての国家悪は是認されることになります。いつも問題とされるのはヤルタ体制での戦勝国ではない日本の認識というわけです。すべてが国家悪という言葉で是認される中でただ一つ相対化されないのが日本の問題と核心というわけです。

著者による整理の中で使われる「アジア」という言葉も誤解を招くものです。むしろこれは中国と朝鮮半島という形で限定して使ったほうがいいのかもしれません。

第三章の最後、「何をなすべきか」(これは意味深な小見出し)ですが、そこでは内側からの「国体」の破壊が提唱されますが、これはこれでいつも繰り返される見果てぬ夢としての主意主義のスローガンです。〔新装版〕 現代政治の思想と行動。究極的には著者は「革命」と日本という存在の崩壊を夢想しています。

 

 

戦後日本とは何か, 2013/12/6

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

戦後日本のレジームとは、敗戦を認めない=誰もマトモに事実を認めて責任を取らない事で、いつまでも敗戦を永続させる事である。それは無責任であり続けられる体制であり、アメリカの支援ないしは対米従属がそのバックボーンを成している。「フクイチ」を巡る顛末に見られる無責任で腐敗した現状の起源は、この永続敗戦レジームに求められる。永続敗戦を脱するには、「敗戦」=サンフランシスコ平和条約に真っ正面から向き合う事だ。それは更には領土問題や昭和帝についての「不都合な真実」と向き合う事や、靖国神社の位置付けの見直しをも要求する難事である。こうしてきちんと戦後を終わらせた上で、我々は改めて「国のかたち」を考えるべきだ。 著者の主張を要約するとこうだろうか。私見を述べると、著者は見事に「戦後日本とは何か」を抉り出していると思う。著者の結論である「戦後を終わらせるのは、軍拡でも憲法改正でもない。まず敗戦を終わらせろ」という議論に私は全面的に同意する。そうしないと、また我々はフクイチを繰り返す事になる。

  極めて重要な書籍。, 2014/7/25

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

私自身が、日本人の戦争の終らせ方、戦後の総括のしかた、天皇の戦争責任の取り方、靖国神社に戦犯を入れた事実、憲法問題、領土問題、従軍慰安婦問題、沖縄問題への対応の仕方、東北大震災の復興の仕方、福島原発事故への対応の仕方等に対する、右左も含めた、日本人の生き方、選択の仕方、行動の様式に関して極めて強い違和感を持ってきた。

その違和感を論理的に説き明かしてくれたのが、本書だと感じた。さまざまな論客がいて、マスコミを通じて極論を言い立てているし、政党も述べているのは古びたあいも変わらずの論理。そしてすぐにレッテルを張って、論理と感情を混合して述べ立てる。右も左も説得力が全然なく、自分の強烈な日本に対する、日本人に対する違和感を説明してくれるものは皆無だった。本書はその意味で画期的な本である。ここから、すべてが始まるのだという思いがする。あとがきの、ガンジーの言葉には、胸が震えたことを加えておく。

いちばん理解してほしい人には理解されない本, 2014/3/27

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

基本的にはこの本の主張に賛成です。

ただ、いちばん理解してほしい人たちには理解されない本と感じたので星4つとさせていただきました。いちばん理解してほしい人というのは安倍政権を支持する自称愛国者あるいは排外主義者の方々です。

本の中身については既にかなり書かれておりますので、私個人の感想で他の方がまだ触れていないことなどを述べさせていただきます。

いちばん共感したのは最後の「国体とは自主的決意による革新・革命の絶対的否定を意味する」のところです。

この部分で本質的部分は「革新・革命」ではなく「自主的決意」の方です。

このくだりを読んで「日本の思想」丸山真男著の第1章の以下の部分を想起しました。

 

あらゆる哲学・宗教・学問を・・・「無限抱擁」してこれを精神的経歴のなかに「平和共存」させる思想的「寛容」の伝統にとって唯一の異質的なものは、まさにそうした精神的雑居性の原理的否認を要請し、世界経験の論理的および価値的な整除を内面的に強制する思想であった。近代日本においてこうした意味をもって登場したのが、明治のキリスト教であり、大正末期からのマルクス主義にほかならない。・・・両者ともひとしく、もし右のような要請をこの風土と妥協させるならば、すくなくも精神革命の意味を喪失し、逆にそれを執拗に迫るならば、まさに右のような雑居的寛容の「伝統」のゆえのはげしい不寛容にとりまかれるというディレンマを免れないのである。(14~15ページ)

キリスト教の伝統を持たなかったわが国では、思想というものがたんに書斎の精神的享受の対象ではなく、そこには人間の人格的責任が賭けられているということをやはり社会的規模に於て教えたのはマルクス主義であった。(57ページ)

 

ちょっと長い引用になってしまいました。

荒っぽい言い方をすれば、「何でもいいからゼロから自分の頭と身体で物事を考えることが大切だ」ということだと思います。

その結果、キリスト教信者になろうが、マルクス主義者になろうが、革命家になろうが、その点は本質的ではないのだということだと思います。

いちばん大切なことは、自分ひとりでこの世界のあらゆる事象に対峙する決意を持って歴史でも政治でも考えてみることでしょう。

私などが言うまでもなく著者は丸山真男などは全巻読破していて以上のことは百も承知だと思いますが、一部の自称愛国者の方々には「革命」や「革新」という言葉ばかりをあげつらわれて「やっぱりサヨクだ」と罵られてしまうのがオチかなと感じてしまいました。

 

思想や哲学については全くの素人ながら言わせていただくと、こういう「自主的決意」の延長線上に個人や国家としての「主権」意識が発生してくるのだと思います。

「自主的決意」の存在しないところに「主権」も存在しないと思います。

 

近衛文麿の妄想めいた発言(終戦直前に、政府や皇族中枢にまで共産主義者が紛れ込んでいる)についてはこの本で紹介されて初めて知りました。

納得したことがあります。

私は、311後の原発事故をきっかけに反原発・脱原発デモに多数参加しました。

そのときに何度か、一部の街宣右翼と目される方々に「朝鮮半島のスパイ」「侵略者」だなんだと罵倒されたことがありました。

最初は御用学者他のように原子力村にお金で雇われて仕事でやっているのかと思っていましたが、徐々にそうではないらしいと思うようになりました。

近衛文麿の妄想と軌を一にするものと理解します。

でも、ああいう方々は近衛文麿の発言を根拠に現実にスパイが政権中枢にいるんだという認識を確固たるものにするんだろうなと思って絶望してしまいます。

この日本においては21世紀の現代においても「自主的決意」でもって「主権」意識をもってしまうと「侵略者」だと認知されるのかなと感じました。

そもそも近代主権国家はそのまま侵略国家でもあったのでその物言いは当たらずとも遠からずなのかも知れないとも思いました。

 

著者が最後に述べた「何をなすべきか」で提示された処方箋のようなものは今のところは絶望的に実現困難でしょう。

「国体」を支える大多数の現代日本人の心性が根本的に変化しないとそれは無理だからです。

幻に終わった「本土決戦」が回避されることで永続敗戦としての「国体」が勝利しましたが、311後の原発事故も当時の菅直人首相が想定した首都圏3000万人避難の事態が回避されたことでまたもや「国体」が勝利してしまったのではないでしょうか。

ただ、いまだ福島第一原発事故の収束は果たされず、福島の子供たちを中心として今後何年かに渡って放射能被曝の影響がどうなるのか不透明である現状では、回避された幻の「本土決戦」によって失われた革命の契機が数年後に現出するかも知れません。

いずれにしても不幸なことです。

でも、結局はこういう不幸な悲劇を通過しないとまっとうな近代国家にはなりえないのかなと思います。

 

この本が書かれたのは1年前ですが、その間、橋下大阪市長の従軍慰安婦問題の発言、山本太郎参議院議員の天皇陛下へのお手紙事件の反応、安倍首相の近代立憲主義を理解しない一連の発言、NSC・秘密保全法等の立法など事態はますますヤバくなっているのではないでしょうか。

原発事故以上の破局はもう勘弁してほしいのですが、今のままではまた別の破局になる道を避けられないのではないかと思います。

  一つの主張としてはたいへん面白い, 2014/8/23

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

ひととおり読んだ感想は「イデオロギー色が強いな」ということです。

本というメディアは大なり小なり自分の主張を活字化して世に問う媒体ですのでそこは問題ないのですが、「批判ありきの批判になっていないか?」という疑問符がどうしても付きまといました。しかしながら、著者の舌鋒鋭い批判は好きな人には好きだろうなとも感じました。著者の主張には賛同できる点、賛同できない点など少なからずありますが、少なくとも「対米従属」に関しては日本人として国民一人一人が真剣に考えねばならないテーマでしょう。

著者の言わんとしていることは非常にわかります。

こういった若手論客が出てくることは非常に良いことですね。白井氏はイデオロギー色が非常に強いですが左右問わず様々な論客が出てきて自分の主張をどんどん発信して欲しいです。

  素晴らしい, 2014/11/1

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

私らは侮辱のなかに生きている.確かにそうだ.

白井氏は,多いに憤り,革命が起こらないことに不満である.氏は,自らの命をかけても護るべきものを主体的に見いだせと仰る.たいへん立派で高邁なお考えと思う.

氏の憤りは本物であるはずだ.遠からず,自らが命をかけて革命を起こされる日が来ることだろう.先ずは,世界によって自分が変えられないようにするために,このような本を上梓されたことを僭越ながら讃えたいと思う.

大衆に向けられた本御高説に,一点,大衆である私にとって不可解な議論がある.それは,169ページ,日米安保条約があからさまな不平等条約となった理由について,昭和天皇が米軍駐留を切望したことを挙げていることだ.

氏は,国政は,国益,この場合は戦勝国である米国の国益のみで決まると繰り返し説いている.この当然の前提のもと,昭和天皇の希望の有無を議論することに何の意義があるのだろうか?

こんなことは,どうとでも言えることであることは明白である.

私には,天皇に対する失望を大衆に植え付けるといった下劣な意図しか読み取れない.

真の意図を教えていただきたい.

  「敗戦」を「終戦」に言い替えることで戦後日本は自己欺瞞の歴史を歩んで来た, 2014/10/27

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

著者は19977年生れの社会思想・政治研究者である。2011年3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第一発電所の事故における政治家や官僚の無策・無能に危機感を抱き、なぜ戦後の日本はこのような政治経済社会となったのか、その原点は敗戦直後にあるのではないか、というのが本書執筆のきっかけとのことである。

本書は、日本の権力者が敗戦を認めた8月15日を「敗戦記念日」ではなく「終戦記念日」と言い替えた(言いくるめた)ことが、戦後日本を理解するための核心であること、を明らかにした。著者の言う「永続敗戦論」とは、アメリカに対しては敗戦を(認めすぎるほど)認めながら、アジア諸国に対しては敗戦の根本的な処理を怠り、あるいは敗戦を隠蔽してきた(「歴史修正主義」)という二重構造とその現在に至るまでの持続を意味している。

 

最近、孫崎享著『戦後史の正体』(創元社)など、日本の戦後史を根本的に見直す本が相次いでいる。本書の視点は、より総合的かつドラスティックである。特に、保守派だけでなくリベラル派に対しても、戦後史の現実をわれわれに突き付けている点でユニークかつ痛烈である。たとえば、米ソ両陣営によるによる朝鮮半島の南北分割統治し、韓国を「緩衝地帯」としなければ、日本が戦後の長い「平和」を享受できることはあり得なかった、というアメリカの政治史研究者の指摘(本書p.41)は、痛切である。

 

本書は、以上の枠組みの下で、尖閣、竹島、および北方領土という領土問題や北朝鮮による拉致問題に、「敗戦の否認」という歴史意識がいかに明瞭に現れ、害をもたらし、問題の解決を困難にしているかを分析する。さらに議論を一歩進め、永続敗戦を戦後の日本の「国体」と考えることで、従属一辺倒の対米関係の異常さを解き明かす。このような視点から、リベラル派が主張してきた「絶対平和主義」の欺瞞をも明らかにする。

 

「永続敗戦」の枠組みを「補助線」として活用することにより、東電原発事故の発生とその後の対応、秘密保持法の強行、集団的自衛権の行使に代表される解釈改憲、TPP推進、新自由主義的経済政策など、自公政権が進めている政策の意味を読み解くことが出来る。若手研究者が鮮烈に問題提起した本書を、日本の今後を考えるための必読書としてお奨めする。

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

戦争体験者の中には、「日本はアメリカとの戦争には負けたが、中国との戦争には負けていない」という意識を抱いている人が多いと聞きます。つまり物量戦ではアメリカに負けたが、精神的には中国よりも格上でいたい。

このような異なる二面性が同居しているのではないでしょうか。

ある書には「戦争とは、負けを認めなければ負けではない」という日本人の心性が述べられています。これを別の角度から捉えたならば、「現実直視精神の欠如」ではないでしょうか。それをこの書は示唆しているのではと。

  それは馬鹿なふりをしているだけなのかもしれません, 2014/10/17

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

本書は漂白しようにも拭いきれないイデオロギー臭に満ちています。「朝日新聞書評(2013/6/16)で大絶賛された」実績は伊達ではありません。

私も言動や思考に問題有りだと思っている石原慎太郎ですが、本書では彼を品性の無い言葉で罵っています。このように感情的で下品な言い回しを活字にしている書物を絶賛する新聞社もどうかと思います。

本書ではアジアとアメリカとで日本が戦後にダブルスタンダードな対応をとってきたことを批判します。しかしその批判の内容は、総じて自身のイデオロギーに反する政府の決定を「侮辱」として片づけているにすぎません。

難しく考える必要はありません。

日本が中国に対して敗戦を認めない理由、それは8月15日の時点で日本軍が大陸に戦線を張っていたという事実です。

ロシア(ソ連)に対して敗戦を認めない理由、それは中立条約の一方的破棄ゆえの倫理的に敗戦していない感覚です。

朝鮮半島の国家に対して敗戦を認めない理由、それは戦ってすらいないからです。

第一次大戦でドイツが禍根を残すほどに敗戦を認めたがらなかったことと状況が似ているようです。

 

でも実際に日本は敗戦を迎えました。終戦ではなく敗戦を強調することに本書と同じく私も何もためらいません。

終戦という言葉でお茶を濁すのはやめにしようという思いに賛同します。

敗戦を終戦と置き換えることによって、当時の日本人が当事者意識をどこかに投げ捨てたことは確かに欺瞞です。

 

だからといって敗戦という事実に則して、馬鹿正直に現代日本の行動原理をも敗戦を前提にする必要があるのでしょうか。

こんなことを言うと、それこそ著者のいう侮辱であり、欺瞞であり、なんて不誠実な対応なんだと怒られそうです。

しかしその欺瞞は有効だった。何に有効だったのか。それは敗戦の現実を受け入れることによる社会不安です。

社会主義革命や共産主義革命や暴動などを抑えてきた実績がある。少なくともそのように見える。

冷静に考えればあんなファナティックな戦争の後で本土進攻がされないまま占領され、反乱や革命が起きない方が不思議であって、

イラク戦争やアフガン戦争みたいに収拾つかない方が当たり前のはずです。

だから敗戦という事実を知りながら、敗戦といわず終戦と言ってきたのです。敗戦が人に与える鬱屈を緩和し封印するために。

まだやれた感、勝てなかったが負けてはいない感、「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」の強がり、そんなものは幻想です。

今となっては欺瞞であることは百も承知ですが、国内の混乱と無政府状態を回避するため実際に強がる人をそうやってガス抜きしてきたのです。

 

そして冷戦時代においてはパワーポリティクスを生き抜くため、必死でばかなふりをしてそれを終戦だと言い張ってきたのです。

もう、敗戦という事実から与えられるダメージを終戦と置き換えることにより最小限に抑えたかったのです。

 

そんな苦しい工夫から得られた果実を戦後散々ほおばっておいて、今だれが批判できるのでしょう。

少なくとも本書のようにイデオロギー的な観点から感情的に批判するのは的が外れていると言わざるを得ない。

またあまりにも言い回しが扇動的すぎて、一部のそういう思想の人からは共感を得ても日本人の大勢の支持は得られないでしょう。

 

しかし、その果実も時代が代わり食べどころが無くなってしまっているのは事実です。

この終戦という用法を批判をしましょう。

それは戦後そうしてきたように、これからの日本が生きるための新たな建設的な批判であるべきなのです。

敗戦の意味, 2014/9/1

続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

敗戦を終戦と言い換えているところに全てが表れているようだ・・1945年以降の日本の歩んできた道をもう一度考えるヒントを与える「貴重な本」だと思う。

昭和天皇個人のお考えか、側近を中心とした周りの考えかは定かではないがあの戦争の責任の取り方に 大きな問題があったのだろうか???

 

共産革命と軍のク-デタ-を恐れた「天皇陛下」が 米軍の駐留を望み不平等安保条約に

繋がっているという記述は、驚きであった・・・一読の価値ありと思う。

素晴らしい論客登場, 2014/10/5

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

半。この人をはじめとして30代の素晴らしい論客が出現しはじめている。孫崎享がこの本を読んで「今後の日本の論説は白井聡がいるから大丈夫だ」と言ったらしい。一人に責任を負わせるのは負担が大きいし、そのような期待の仕方はあまりいいものではないと思うが、若い素晴らしい才能が出現したのは間違いないと思う。

しかし本書が述べたテーマや事実はほとんどいろんなところで戦後議論されてきたことで目新しいことではない。終戦時の外交の天皇、吉田2元外交による、沖縄捨石と天皇制存続がセットだったする研究は豊下楢彦が行っている。敗戦を十分に検討していないことによる日本人の未成熟や、堕落については丸山真男、江藤淳や三島由紀夫などによって何度も述べられている。また日本の戦後の支配者層と米国の蜜月関係なども有馬哲夫や孫崎享などによってアメリカの公文書研究という方法でかなり文献が出ている。それら使われている材料も述べられていることもそれほど斬新ではない。しかしこれだけ統一的な視点でしかも説得力をもって戦後日本の社会構造の問題を、敗戦への向き合いかたの問題から綺麗に言語化したものを私は知らない。素晴らしい編集能力。なんとなく思っていたことを理路整然と説明してくれた。

原発事故で露呈した日本の問題と第二次世界大戦における日本の失敗の共通性を指摘する本は多く読んだ。この本も扱うテーマは同じである。しかし永続敗戦という概念装置を持ってきて、戦後の権力構造の温存、国体の維持のための沖縄への無制限駐留の戦後スキーム、アメリカとの外交関係、尖閣諸島を巡る日本の迷走。こういうものを統一的に説明することにこれほど成功している本をほかに知らない。

この本を読み、日本の愚者の楽園と言える状態がなぜ出現したかかなり明白にビジョンで見せてもらった気がする。ひるがえって現在私が生活するベトナムも愚者の楽園と言えるような精神状況にある。この原因はどこにあるのだろう?どの歴史認識の欺瞞から生まれているのだろう?考えるテーマがまた増えた。

尖閣含め外交・領土問題に関心のある人、必読の本, 2014/10/25

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

なぜ、日本は周辺国のほぼ全て(中国、韓国、ロシア、台湾)と領土問題をめぐって対立が続いているのか?

その答えが本書にあります。最も印象的な箇所を引用します。

「『石原氏は、(中略) 尖閣五島のうち二島は、米軍の排他的管理下で「日本人立ち入り禁止」という現状を半永久的に続けてよい、ということなのである。

ここまでくれば、石原氏にとってこれら二島は、日本の「固有の領土」ではなく、あたかも米国の「固有の領土」とみなされているかのようである。これが、日本を代表する「ナショナリスト」の今日の立ち位置なのであるが、それはまた、「米国にはへつらい中国や韓国には居丈高に振る舞う」という、戦後日本の”歪なナショナリズム”のあり方を象徴しているのであろう。』

(中略)

 

米国に対しては敗戦によって成立した従属構造を際限なく認めることによりそれを永続化させる一方で、その代償行為として中国をはじめとするアジアに対しては敗北の事実を絶対に認めようとしない。このような「敗北の否認」を持続させるためには、ますます米国に臣従しなければならない。

 

隷従が否認を支え、否認が隷従の代償となる。」

この本は、ジョン ダワーや孫崎享の劣化版, 2014/1/6

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

ナルシストで感情的な性格の白井聡。哲学者なのに、専門外の歴史や外交に物申している。

著者のスタンスは左翼で、反原発、反権力、反靖国、反安倍、反石原、反米だ。

文章に怒りをこめるあまり、大袈裟な表現が多い。著者はまず感情的にならず頭を冷ました方がいいと思う。根拠のない話を勢いと思い込みだけで書き殴るのも止めた方がいい。

とくに、敗戦と原発事故を結びつけるのは飛躍がすぎる。全然説得力がない。

「原発事故の根底には、日本を戦争に追いやったのと同じ、権力構造の欠陥にある」だって。(実際にはもっと回りくどくて意味不明な書き方をしている)抽象的な話が多く、具体例に欠けるし、どの構造がどういう欠陥なのか、説明できてない。

 

結局、いつもの左翼知識人の「日本は侵略戦争をした」「日本は先の大戦の反省と謝罪が足りない」という定番の理屈を小難しく言い換えているだけ。

あいつらは何でもかんでもすべて「日本が悪い」で結論づけようとするからな。

どんな新しいストーリーでも結局着地点は同じ。

ダラダラと解りにくいが、根底に流れている思想は単純。

以下、私がわかりやすく要約する。

 

「原爆のおかげで戦争が早く終わった」

「天皇制を破壊し革命せよ」

「北朝鮮に謝罪と賠償をするべき。日本が侵略を反省していないので拉致がおこった。カネで解決すればよい」

「日本は敗戦の事実を認めていない。敗戦国の自覚がない。だから責任を回避してきた」

「ドイツに学ぶべき」

「敗戦を認め、敗戦国らしく永遠に頭を下げておけ」「日本は敗戦したのだから、竹島も尖閣諸島も北方領土も諦めろ。取り返すのには戦争しかないんだぞ。」「日中間で尖閣諸島問題を棚上げする約束してたのに、日本が破った」

などなど。

どれも賛同できないが、今回は尖閣諸島について反論したい。形勢不利になると「棚上げしよう」と言い出すのは、中国の常套手段だ。中国の外交は笑裏蔵刀。日本側もついうやむやにして決着を先送りしてしまった。そして69年以降、日本はバカ正直に何もしなかった。資源調査も何もしていない。しかし中国は水面下で着々と尖閣諸島周辺の調査を進めていたのだ。

それを「日本が約束やぶった」って(笑)アホか。

 

「国家の政策は道徳とは無縁」って自分で書いてるのにね。

日本だけ道徳守って、国益放棄したらそりゃ負けるでしょ。

著者は地球目線から裁こうとする姿勢はやめ、日本の国益に立った発言をするべき。

 

この本で一カ所だけ笑ったところがある。

著者が海外でムスリムと会った時に「米国と闘った日本の根性はすごい。尊敬する。俺たちも米国を許さない。今度アメリカとヤル時は絶対一緒にやろうぜ!」と言われ言葉を失うシーン。イスラムが日本におかしな幻想を抱いている、だから日本はテロに襲われない…。

  よくある反米本, 2014/1/3

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

「日本は敗戦を直視していない。それがアジアとの関係、対米関係、戦争責任?と取り方に問題がある根本原因である。」

 

こんなものは昔から左派が使ってきた論法。何の目新しさもない。朝日の書評で大絶賛というから読んでみたら丸山眞男と加藤典洋から面白いところをつまみ食いして仰々しいアジタイトルを付けただけの本でがっかりした。

何が新進気鋭の若手論客だ。子泣き爺みたいだ。

本当の解放は、占領状態を理解することから始まる, 2014/8/13

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

いまさらですが、日本の敗戦状態がいまでも続いていること。3.11以降、現在までのあいだに多くの日本人が気づき始めたことです。占領が続いていることをまず理解しなければ、それを変えることはできない。

日本人全員の、必読書だと思います。

  とりあえず、読め、と言っておく, 2014/3/20

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

何よりもまず、領土問題についての解説は、なるほどな、と思わせてくれる。歴史的経緯となぜそれが解決できないものなのか。また、永続敗戦ということだけれども、つまりは敗戦を認めたくない、という思想が続くことで、敗戦状態が続く、という説明には、納得いくものがある。

 また、こうした状態が、米国との関係によって構築されたという指摘も、同様だ。

 何より、とりあえず読め、と書いたのは、2014年3月時点で、出版されて1年が経過しているにもかかわらず、著者が指摘する状況がますますその通りになってしまっているからだ。

 その上で、不満を言えば、敗戦を認めないことがだらだらと続く、そのメンタリティがうまく説明されていないということだ。それは、過去の経緯の延長だけで説明できるものではないと思う。たぶん、別の視点が必要なのだろう。例えば、ジェンダー論とか。

 著者は、専門外の戦後史という分野に挑んだというが、やはり本書は専門の政治思想をめぐる本として読まれていいと思う。したがって、戦時中のそのものの検証がないという批判があるのではないか、という著者の予測はあたらないとも思う。

 ついでに、異論をいくつか。靖国神社については、A級戦犯の合祀がなければいいとは思わない。そもそも、戦威高揚の装置として使われたものなので、国内問題としては、合祀がなくなったとしても、問題は解決しない。

 第二に、政治的な評価はさておいて、昭和天皇については、きちんと歴史の中で評価することは必要だと思う。それは、断罪するということではなく、歴史の中でどのような役割を果たしたのか、ネガティブなものも含め、評価し、後世に残していくことだ。こうした作業は、永続敗戦をポジティブに終わらせるために必要だろう。

 第三に、そもそも敗戦が永続することが、最初の段階でインプットされていたのではないか、ということだ。例えば、江戸時代以降の歴史は、明治時代や昭和時代といった区分ではなく、大日本帝国憲法時代、日本国憲法時代のような、1945年を境とする呼称が適切なはずだ。しかし、そうしたことをとってこなかった。つまり、どこかで意図的にかどうかは別にして、1945年を歴史の境目だとみなさない、そうした合意が最初の段階でインプットされてしまったということだ。時代の呼称に限らず、多くのことがインプットされ、敗戦から脱出する初期速度を持たないまま、戦争の重力に引き戻されているのが、現在なのではないか。高度経済成長が本格的に終了した、バブル崩壊をターニングポイントとして、二度目は喜劇としての戦前に向かっているのではないか、とすら思う。ポジティブな64年の東京オリンピック、大阪万博に対し、負債を背負い込むことになる2020年の東京オリンピック、限界をかんじさせた愛知万博が、ネガティブな鏡像としてあるのではないか。

 そう思うと、現在の日本は、著者が考える以上に深刻だと思う。

 こういったことを考えさせる本として、とりあえず、読め、と言っておく。

5.0  自己の意識を再確認するために, 2014/7/21

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

詳しいレビューは他の多くの方がされているのでそちらに任せるとして、私が1番衝撃を受けたのは、日本の核政策に対する考え方(の可能性)についての記述だった(158ページ)。

あり得ないと思っていたオプションが、結局、今まで単に考えたくないから意識的に頭の中から排除していただけだと気づかされて、驚愕した。

その上で、著者は、「…二通りの論理的可能性を引き受けた上であえて選ばれる反核でなければ、およそ思想的強度を持ち得るものではないのである。」と述べている。

 

どのような思想の立ち位置であっても、自分の頭で考えることの大切さを痛感させられる、読む価値のある書と信ずる。

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

よくありがちな、一般的な体制批判の文章でしかないと思える。なお、敢えて永続敗戦体制なるワーディングを使う割には、戦争に負けたということの意味、すなわち、大きな戦争に負けるということは従属を構造化されることだということの認識が甘いのではないか。さらには、その勝者が超大国として存在し続けているという現実の認識が。そう、とてつもなく悔しいが、先の戦争で日本は覇王に負けた。全てはそこからではないのか。

なお、どうせ同種の対米従属批判ものを読むなら、レーニンの専門家が書いた本書より、孫崎氏の本の方がまだましか?

 

敗戦後の頽落と遺産について考える, 2013/7/14

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

「永続敗戦」とは「敗戦」を否認しているがゆえに、際限のない対米従属を続けなければならず、深い対米従属を続けている限り、敗戦を否認し続けることができる。かかる状況を」いう。 白井氏より20歳以上年増の私達戦後世代にとってはふつう、日本の敗北を隠蔽する「終戦」に対抗して「敗戦」という言葉を立ててきたように惟う。表面的には「敗戦」を否認し、「終戦」という呼び換えを「欺瞞」とする白井氏と同じなのだが、この状況の持続を「敗北が無制限に続く」「永続」-「敗戦」とすると、「敗戦」もまたネガティヴな意味となる。いったい「敗北」とはたれの敗北なのか?支配者か、それに抗した人々のことなのか。この辺の微妙なわかりにくさが、読後も、私につきまとっている。

 白井氏の取り組みは「『戦後』を認識の上で終わらせることである」という。もちろん氏は「戦後」なるものが一九五六年の『経済白書』から昨今の「戦後レジームからの脱却」に至るまで、何度も「終わった」ことを確認している。だがこの保守勢力による「『戦後を終わらせる』という意思の表明はそれを実行しないことによってのみ可能であった、という逆説」だったと言う。その通りだと思う。

 白井氏はの意想はしかし「『戦後』を認識の上」だけで終わらせるものではない。それは「戦後レジーム」が担保としていた「平和と繁栄」が、すでに終わっている現実を貫徹しようとするところにある。曰く「永続敗戦は耐用年数を終えたのである」と。

 戦後の「平和と繁栄」は、朝鮮、台湾、沖縄と異なり日本が冷戦構造の最前線から免れた「地政学的優位」にあると白井氏はいう。このいわば中間地帯性ゆえ「デモクラシーごっこ」を享受し得たとまで言うのだが、そうした経済的繁栄が失われた以上「もはやしがみつく『戦後』はどこにも見あたら」なくなり、「その存在そのものが耐えるに値しないものとして現れ」るという。氏はここから「戦争と衰退」へ転化する可能性を探り当てようとし、後半では「顕教的部分が密教的部分を呑み込む」戦前からの「反復が目撃される」とする。

 しかし「国体は護持」されたとしても「犠牲のシステムとしての『国体』は死んだ」のは、戦後の偉大なる遺産であると、あえて私は喚起したいのである。さてそこに高市早苗の「原発事故で死亡者が出ている状況ではない」(六月一七日)という発言を重ねてみるがいい。それは「犠牲の道理」なきところに犠牲を強要し、「犠牲の論理」がないがゆえにこれを隠蔽し、埋葬してしまうことなのである。福島第二原発の吉田所長の死は私病あつかいされ、その向こうには数多の原発労働者の被爆、避難者の死がある。

勝守真さんの論理を借りれば戦後の「不断の<意味的な等置>が<制御不可能な意味的変位>をもたらし、かつ<意味的変位の隠蔽>をもたらす」。このように戦後の「全般的腐朽」が位置づけられのである。してみれば私達のありかたは白井氏の云う「各人が命をかけても護るべきもの」を見出すことではない。「護るべきもの」などなにもないことが判ってしまう「本土決戦」を今、仕掛けることではなだろうか。

古くて新しい大問題を、みごとに読み解く, 2014/9/7

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

「あとがき」で著者は、本書について「対内的にも対外的にも戦争責任を不十分にしか問うていないという戦後日本の問題をあらためて指摘したにすぎない」と書いている。

この表現は多分に著者の謙遜で、戦後日本の問題の核心を「敗戦の否認」ととらえ、その視点からこの古くて新しい大問題を縦横に論じており、じつに教えられることの多い本だった。

しかも論の運び、構成がみごとで、読み物としてもよくできている。

著者は1977年生まれだというから、驚く。

一読にも二読にも値する本です。

  戦後ニッポンの虚飾を暴く, 2013/10/24

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

気鋭の社会思想・政治学の研究者、白井聡による、第二次世界大戦終了以降の日本という国の在り方について、総合的に捉えなおした力作である。A5版、220ページとコンパクトではある が、<永続敗戦論>という衝撃的なタイトルに負けず劣らず、内容はずしりと重く、深い思考へと読者を導かずにはおかない、優れた解説書である。

 

 それにしても刺激的なタイトルである。<永続敗戦>とは、第二次界大戦での日本の敗戦を認めず、その後の日本の政治的・外交的基本方針となって来た立場を言う。

その実態は、戦勝国アメリカに対しては、自らを容認し支援する存在であるが故に、無制限と言える盲従情況が続いていること。反面、かつて占領した東南アジア諸国と、わが自国hに対しては、敗北を認めず、従って戦争責任を明確にしないまま推移して来たこと。この二つによって形成され、維持されて来た、戦後ニッポンの基本レジーム。まさにそれが<永続敗戦>と言われる対外的・内政的な政治状況なのだ。

3.11の原発事故における、情報隠蔽など様々な欺瞞的な国の対応によって、私たちは<侮辱の中に生きている>という書き出しに始まる本書は、大きく3章からなっている。

第1章は、無条件降伏で終わる日本の第二次世界大戦終焉後の、親米保守政権の支配による、長期にわたる<戦後>といわれる時期の、敗戦を認めない体制の実際。

第2章では、敗戦の際に取り決められた領土についての、意図的な否認によって生じている、昨今の近隣諸国との領土問題の実際について。

第3章は、敗戦を認めない体制が、何故こうも長く維持されてきているのか。その原因について。

これらのアプローチは、それぞれに関係する多くの公文書や研究成果・報道を、数多く引用することで丹念に語られる。これは特筆されるべきことである(著者は、公文書については、ネット等でさらに原文にあたること進めている)。

そこで明らかにされることを、思い切って(誤解を恐れずに)要約してみよう。

明治期に成立した、天皇を君主(元首)として支配の頂点に位置づけた、国民に犠牲を強いるシステムとしての国の統治機構(国体)を護るために、第二次世界大戦の戦勝国アメリカに政治・経済・軍事的に強く依存して、その機構の敗北という事実から目を逸らし続けているのが、第二次世界大戦終了後の日本の偽らざる姿なのだ。という、ある種驚愕の、そして重い事実なのだ。

著者は<あとがき>において、このように語っている。<本書は、これまで何度も指摘されて来た、対内的にも対外的にも戦争責任をきわめて不十分にしか問うていないという戦後日本の問題をあらためて指摘したにすぎない>と。

私たちの多くにとって、長期にわたる経済的な繁栄の中にあって、民主主義と平和というある種情緒的な社会風潮のもとで、戦争責任の問題はどこか距離のある問題ではなかったか。またその後の停滞の時期は、閉塞感の強さによってこの問題は、あまりにも遠いこととなったのではないか。

3.11前後の不安定な政治状況が、親米保守色の強い安倍政権の成立というかたちで安定することによって、この<永続敗戦>の構図は、より強固に再構築されつつあると感じられる(著者は、<否認の構造>自体がもはや限界に達し、変化せざると得ない時を迎えていると言うが)。

安倍政権が力を得て、国民の権利をより制限する方向での改憲を画策されている。それ以前にも、集団的自衛権の行使、特定機密保持法、TPP等々と、親米保守を立ち位置とする現政権は、<永続敗戦>の構図をより強化している。2020年のオリンピックの開催にかこつけた、<強い国>、<美しい国>と言った、情緒過多の国家主義的な感情も醸成されつつある今、私たちは、その危険さにどれだけ気づいているだろうか。経済的な回復の予兆に、またしても目をくらまされているのではないか。

私たちは今、自らの立ち位置を明らかにし、未来に向けて何を選択すべきなのかを、真摯に考えるべき時にある。その作業の大きな手掛かりとして、本書の果たす役割は、極めて大きいと言えるだろう。

 

 

 

3.0  三種の神器護持のため本土決戦を回避, 2013/12/16

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

著者が、「降伏の決断は、より多くの国民の生命を守ることを意図したものなどではさらさらなかった。それでは、なぜ本土決戦は回避されたのか。複数の証拠が示すところによれば、これ以上の戦争継続、本土決戦の実行は、「国体護持」を内外から危険にさらすことになるという推測こそが、戦争終結の決断をもたらしたものにほかならなかった。」と記す通りで、「国体護持」とは何かこそがポイントである。

 

 それは、『昭和天皇独白録』で「もし本土決戦となれば、敵は空挺部隊を東京に降下させ、大本営そのものが捕虜となることも考えられる。そうなれば、皇祖皇宗よりお預かりしている三種の神器も奪われることが予想される。それでは皇室も国体も護持しえないことになる。もはや、難をしのんで和を講ずるよりほかないのでは」と言っている通りである。

 

 三種の神器を祭り、継承することこそ天皇制護持の本質である。それゆえに、現在も皇室祭祀に勤しみ、御陵を生きた墓として学術調査を拒み続けているのである。

 

 それは、明治以降再興したのではなく、大宝以来連綿と続いているのである。この歴史の真実を国民が共有することこそが、終戦を敗戦に齎し、真実の歴史が始まる前提である。■

 

 失われた九州王朝―天皇家以前の古代史 (古田武彦・古代史コレクション)

 盗まれた神話―記・紀の秘密 (古田武彦・古代史コレクション)

  何だかなあ…, 2014/10/24

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

早稲田大学の元総長の白井克彦氏は中国大連生まれ。その実子の白井聡氏はレーニン研究家で筋金入りの左翼である。テレビでも見たことがあるが本当に人を見下すようなタイプのいやなタイプの学者だった。(もっと反原発デモを盛り上げるべきとか、絶望的だとか、一人気を吐いていたが、正直浮いていた)

まあお父さんのこともあるし、きっと早稲田人脈から最近落ち目の朝日新聞まで、べた誉めされていても、今更なんだかなあ…という感じ。

要は鳩山由紀夫ちゃんの東アジア共同体の思想に近い、友愛と平和主義の理念でアメリカからは東アジアで連携して自立しましょう、というお話でしかない。(もちろん中国や朝鮮半島の悪口はほとんど存在しない。)

  その場しのぎは(多くの企業のみならず)国家としてももう限界であろう, 2014/2/2

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

レビューに際して印象に残った箇所を引用しようと考えたが、その余りの多さに諦めた。近年最も蒙を啓かれた政治思想史本の一。丸山眞男や藤田省三を思わせる犀利な切れ味の分析、叙述そして文体が素晴らしい。氏の今後の活躍に大いに期待している。

「戦後史の正体」と並んで311以降の必読の書, 2014/9/18

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

2009年の民主党政権樹立、2011年の原発事故以降、日本という国家の本質が「可視化」されたことは、賢明な方なら誰もが気づいたことではないだろうか。

「敗戦を認めないことが、日本人にとっての戦後であった、それがもう許されなくなったのが311以降であり、日本という国の地金がむき出しになってきている」という筆者の認識は非常に鋭く秀逸である。

北方領土、竹島、尖閣諸島の領土問題も、日本人のほとんどが外務省の嘘と詭弁に騙されている。

孫崎氏の「戦後史の正体」と並んで、311以降の必読の書と言える。

ただ、前半の歯切れの良さに比べ後半がやや息切れしているようにも感じる。もう少し短い構成にして、「現代への檄文」のようなスタイルにしてもよかったのではないか。

思考の整理, 2013/9/24

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

昨今の世間の風潮にモヤモヤとした不快感の処方箋を与えられた気がした。

  三年寝太郎, 2013/8/27

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

左翼知識人を自称する友人から、この本を紹介されて先ず著者について検索してみた。早稲田大学を卒業した中堅政治学者でレーニンの名を配した著書が多い。父親が前早稲田大学総長という記述がやたら目をひく。ページを開くといきなり「私らは侮辱のなかに生きている」と来た。3.11震災による原発事故の政府の対応に対し、まったく責任逃れの組織保存本能に基づく行動だと、著者は怒り狂っている。さらに今までの原子力行政そのもの、官僚体質、あげくのはては、負ける事が判っていながら安易に今次大戦に、踏み切った戦前の日本指導者まで「責任を取らないこの国の指導者達」を糾弾している。しかし国民を侮辱する彼らを、許している学際、マスコミ、選挙民は一体何をしていたのだろう。結局侮辱しているのは我々自身ではないか、というイントロだ。

 本論「永続敗戦論」に入る。「戦後政治の総決算」、「戦後レジームからの脱却」リーダー達はアメリカを代表とする占領軍の占領政策の延長から離脱すべくもがき苦しむが上手くいかない。敗戦の帰結としての政治・経済・軍事的な意味での直接的な対米従属構造が永続化される一方で、敗戦そのものを認識において巧みに否認するという日本人の大部分の歴史認識・歴史的意識の構造が変化していない、という意味で敗戦は二重化された構造をなしつつ継続している。敗戦を否認しているがゆえに、際限のない対米従属を続けなければならず、深い対米従属を続けている限り、敗戦を否認し続けることができる。かかる状況を著者は「永続敗戦」と呼ぶ。戦後民主主義、冷戦下での日本の「平和と繁栄」は驚異の経済成長をもたらし、近隣アジア諸国にとっ

ては敗戦国らしくは見えなかったのだろう。またサンフランシスコ講和条約を以って一応の終戦

処理は済んだつもりの日本に対して、条約に不参加であったソ連、中華人民共和国、朝鮮半島の

人たちは領土問題を始めとして、戦後処理は不完全だと思っているのだ。55年体制以降、日本の

親米保守グループは「日米安保」、「平和憲法」のもと、冷戦最前線からワンクッション置いた

地の利を生かして、まがりなりにも繁栄をもたらしてきたが、冷戦終結後の20年はまったくの

滞。2009年に期待の新政権がもたらした稚拙な経済、外交政策は一気に日本の戦後問題を曝け出

してしまった。著者は以後問題の各論に入って行くが、およそ戦後史に関心のある日本人なら、

すでに知っている事実(TPPの部分は生兵法)である。感心するのは著者は自分の専門でもない事

ながら、比較的左・右の偏りなくフェアな調査・記述をしていることだ。そしてこの永久敗戦状

態にカッカと憤っているのだが、具体的にどうするとなるとそこは学者の悲しさだ。そうそう、

あとがきに先ずは靖国からA級戦犯の合祀を取りやめることからはじめろ、とあった。

まあ時間と幸運がないと、あせっても解決しない問題だ。

三年寝太郎

 

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

朝日新聞でのインタビュー記事で、本書を知って早速読みました。

学者らしい難解で、やや回りくどい文体ではありますが、我慢しつつ読み進めると、

今までの政府の動き、周辺諸国(中国・韓国・ロシア<旧ソビエト>)とアメリカとの日本の関係が

ポツダム宣言やサンフランシスコ講和条約等の条文を引用して書いてあります。

これまで、なぜ、中国が韓国がロシアがなぜ、あのような態度を示しているのか。

そして、日米同盟がいかに表面的なものなのか、

そして、現在の状況を変化させるのは、なにが必要なのか?

恣意的に結論を導いていない点は、非常によかったと思います。

ちょっと、表現には、厳しいところもありますけどね。

いろいろ知る事, 2013/9/26

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

友人の薦めで読んでみました。知らない事が多すぎるのでいろんな事を知る事が大切だと思います。

内容も裏付けとなる資料がはっきりしていたので理解しやすいです。

  筆者こそ敗戦国民丸出しだと思いました, 2014/1/19

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

学者と言っても所詮GHQ教育で洗脳された左翼という印象しか受けませんでした。とにかく読んでいて、日本の視点、日本の国益という観点がが全く無い。全て米中韓の視点で語っている。典型的媚米左翼の本だと感じました。

決定的に低劣だと思ったのは、では日本が何をなすべきかが全く無く、アメリカがああ言った、中韓がこう言ったばかりです。自分の意見すら持てない・書けない筆者の脳内こそ永続敗戦国民だと思いしたね。

戦後史を総括した的確な・・・指摘だと思う。, 2014/9/14

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

現在の世相、政治情勢に関わる我々日本人の意識に関わる根幹がしっかり捉えられてる。未だに敗戦は総括されることなくその後遺症は、今日に至ってるとする著者の指摘は、その通りだと思う。目を通して目から鱗が落ちること、度々であった。

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

あらゆる方面での宣伝が煩すぎる上、その宣伝に見合うほどのような内容じゃない。極めて拙劣。

  対米従属 うまくいかない 状況だ, 2014/7/31

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

1.内容

日本は、第2次世界大戦後、「『永続敗戦』」(p48)の状態に陥っている。すなわち、「敗戦を否認しているがゆえに、再現のない対米従属を続けなければならず、深い対米従属を続けている限り、敗戦を否認し続けることができる」(p48)状況である。しかし、「日本は米国から『見放される』」(p151)ことが想定されるし、「アジア地域での指導的立場を占めることが」(p189)以前も今後も「決してできない」(p189)し、そもそも「『侮辱』」(p6)的状況である。このような問題意識で、日本の近現代史を読み解いたものである。

2.評価

原発事故(p6~)や尖閣上陸に月那覇地方検察庁が起訴しなかったことを「卑劣」(p60)と評価したのはどうかと思うが(前者は本書の元になった論文が2012年8月掲載とはいえ、2013年3月初版であれば、原発危機 官邸からの証言 (ちくま新書)ぐらいの引用がないからフェアな評価ではない、後者は通常の手続きゆえ問題ない)、それも日本の「『永続敗戦』」(p48)の一断面(本書を読めば、民主党等連立政権でも、鳩山由紀夫政権と菅直人政権以降で著者の評価が違う理由がわかる)だから星は減らさない。日本の置かれている状況、とりわけ対東アジア関連の話が充実している(竹島や尖閣については孫崎享の著書より詳しいと感じた)ので(第2章を中心として)、星5つとする。

*敬称略

戦後論の決定版, 2013/9/20

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

本書は、「戦後レジーム」の核心である「永続敗戦」にせまるものである。戦後論が語ることはこれまでいくらでもあったが、その構造を論理的に解明し、体系化した本としては、本書が最良であると思う。著者は「永続敗戦」を脱却する策については、非常に抽象的な論しかしていない。しかし、そこまで著者に任せるのではなく、この本を読み、読者が各人で考えれば良いのである。

  充実した内容で、価格以上の価値があったと思う。テーマに沿っており、十分な説明がなされていた。, 2014/8/22

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

充実した内容で、価格以上の価値があったと思う。テーマに沿っており、十分な説明がなされていた。

価値観共有は無理, 2014/10/5

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

結局のところ先の大戦はファシズムとの戦争でそれに勝利した自由と民主主義のアメリカ(とその連合国)という戦勝国史観と

そして、その敗戦を認めずあくまでもあの戦争を自衛(そしてアジア解放)とみる日本の大東亜戦争史観論者が価値観共有できるわけない

冷戦時代は反共の名目で黙認されていたというだけということが本書でよく分かりました靖国参拝で失望を表明したアメリカですが、今後もこのようなボタンのかけ違いというか価値観の衝突が起こりうると思います

今のところメッセージの表明という手段をとっているアメリカですが、いよいよそれが容認できない事態まで発展した時アメリカがどのような態度をとるか

在日米軍の瓶の蓋がその真価を発揮するかも・・・

 戦後日本の無意識を読み解く必読の一冊, 2014/5/16

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 政治学者が戦後日本のダブルスタンダードを説く。

 戦後日本は敗戦を受け入れないが故に永遠に敗戦の状態から抜け出せないでいた。

おそらくこういった主旨だと思うのだが、領土問題やアメリカとの関係などをあげての説明を読進めるにつれ唸ってしまった。自分の無意識を突きつけられ、意識化に晒されたような気がした。すごい体験だった。  戦後日本の無意識を読み解く必読の一冊。

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

30代の青年学者が先輩諸氏の踏み込めなかった、深くて新しい日本の現状分析を展開した。

  戦後日本の背負続けた歴史観への新たな視点を提供, 2014/6/13

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

以前より日本の敗戦を終戦と言い換えたこと、軍隊を自衛隊と呼ぶこと、平和とは平和憲法を唱え、平和と唱和することになれすぎた日本人のメンタイリティの曖昧さ、あやふやさにメスを入れたユニークかつ挑戦的議論に興味がもて、また評価したい。

  迅速・正確な配送でした, 2014/7/23

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

迅速・正確な配送でした。早速読了しましたが、若い方でこの様な理解をされることに安堵を感じました。「無責任な国民」に何時までも留まっていてはなりません。

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

ネットを使わない友人の代わりに購入でした。

友人の話では、この本を気に入ったと言っておりました。

  戦後の事が良くわかりました!, 2013/9/22

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

戦後70年での新体制。これは難しいと感じている世代です。うなずくことが多い本でした。

  領土問題の本質を喝破, 2014/4/19

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

第二次世界大戦(日本のアジア太平洋戦争)の「敗戦を否認しているがゆえに、際限のない対米従属を続けなければならず、深い対米従属を続けている限り、敗戦を否認し続けることができる。かかる状況を私は『永続敗戦』と呼ぶ。」という若き論客白井聡の登場は衝撃的である。

自由民主党の設立そのものに戦後政治の「ねじれ」の根元があることや、昭和天皇の米軍駐留懇願という戦後責任論の指摘など、現在の安倍政権の知的劣化の根元を喝破する。若い人たちこそ戦後問題の本質を理解し、拙劣なナショナリズムに流されない知的根拠を獲得して欲しい。

  みんなが知っていて思っていること。, 2014/2/16

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

『未完のレーニン』で知り、その後は「週刊金曜日」でよく読んでいた白井さんの本。

なぜ、白井聡さんは、今、敗戦の話をしているのか。それは、東日本大震災があったから。その後の原発に関する隠蔽のあり方のおぞましさが、第二次大戦のおざましさと類似しているから。

白井さんはごりごりの左翼の武闘派。そんな彼の主張は、日本は一九四五年以来、未だに「敗戦」状態にありながら、そのことを否認してきた。だからいろんな歪みができ、社会構造が破綻していると言うもの。

わかりやすく面白いけれど、実はみんなが知っていて思っていることのくりかえし。あまり意外性はない本です。

  察してくださいという高踏的文章が逆に気に食いません, 2014/5/13

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

字面を追ってみましたが、何が言いたいのかイマイチよくわかりませんでした。

アマゾンを見たら左翼の本とかかいてありました。そうだったんですか。うーんマンダム

 

四方の領土問題は国際条約的には外堀を埋められていて、原発でも負けましたよってことが書いてあります。文章はとてもうまく心地よいですが、それだけに読んでしまってだからなにやねんという人も続発しそうですが。

この程度のことは、心ある大人はみな知っている, 2014/8/18

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

日本固有の病弊と言われることを大真面目に取り上げて大上段に振りかぶって見せた論文。このぐらいのことはちゃんと学問した者は分かってるんだ。分かってやってる政治家たちも苦労も斟酌するのが人間というものだ。だいたいが朝日新聞が推薦する本だから、どういう内容か読む前から分かっているのだが、大きな広報宣伝につられて読んだ若い読者も多いのではないか。影響力が強いと思うので、この学者が今後どういう研究をしていくのか注目していくつもりだが、彼を採用する意思のある国立大や有名私大があるのだろうか。

 

国民皆読の本, 2013/7/26

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

安倍晋三が最も読むべき本。日本人が侮辱の中で生きている。龍谷大の廣瀬純は恥辱とさえいう。このことを忘れると、日本は再度戦争を始めるに違いない。安倍の魂胆:国防軍にクーデターを起こさせること。そういう発言をする議員がいる。例:佐藤正久。

しゃべる鴨 - レビューをすべて見る

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継続的敗北を喫し続けてもその要因を外部にのみ求め続けるニッポンサヨク小児病患者による40年来相も変らぬ負け犬サヨクの屁理屈、繰りごと知的装いをこらした阿Qの群れ「引かれ者のの小唄」せいむお~るどそんぐ「ボクが悪いんじゃないよ ニッポンが悪いんだい」「ボクが間違えたんじゃないよ ニッポンが間違えてるんだよ」

責任転嫁ばかり上手になって、知的怠惰と幼児性逆行の中で老いさらばえ朽ち果ててゆくのがニッポンサヨクの宿命のようだ。合掌

 5.0  論理的な現代日本の政治構造の解明, 2014/1/19

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

推定の根拠が明解で論証の積み上げに卓越。2013年の収穫である。

  漸くわかった領土問題, 2014/2/17

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

今、懸案の3つの領土問題(尖閣諸島、竹島、北方領土)にはそれぞれ別の問題点がある、ということが分かった。勿論著者の意図する戦後日本の社会構造は大事なところであるが、この領土問題の基本点(敗戦時の条約など)が詳細に書かれていて、それを我々現代の日本人はよく知っておかねばならない。3つの領土問題の生まれた背景がそれぞれ違うので解決方法はそれぞれ異なるだろう。難しいことであるが、戦争で解決しようとしてはならなことだけは肝に銘じなくてはならない。

 

  日本が「米国の属国」となってしまう背景を説き明かす。, 2014/4/13

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

サンフランシスコ講和条約のが及ぼしている「日本の国際関係における立場への影響の大きさ」を様々な歴史事実を通して、明らかにし、今後の「日本の政治」他の在り方を論じている。

一般の人々の心の変化, 2014/10/28

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

支配層ばかりでなく敗戦後の国民の態度と3・11後の国民の態度の明確な部分をもっと堀りさげて欲しかった。0  ニッポンのジレンマ2014, 2014/1/2

: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

NHK のんなかなか良かった。なかなか良かったあああ。

でも、気になる傾向がある。「俺はこんなに正しいのにみんなはよう、、、」

シンドロームのこと。この問題のスペシャリストは鶴見俊輔さんとタモリさんと、、、あとスチャダラパーのアニさんだけど、自分の正義を「愚鈍な」民衆に押し付け(ようとす)る

っていう方向性は無理筋なんよね。それは過去のマルクス主義者や

共産党やフェミニストたちがさんざんやって、かなりな残骸を残した

運動と同じなんよな。とはいえ、真面目に国家社会のことを考える人も一定数いてもええんやろうし、、、、そこはそのまま頑張ってほしい。

 

  オバマが核廃絶を叫んだときに、麻生太郎が!!, 2014/3/27

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

アメリカの核の傘の確認にアメリカへすっ飛んで行った。

この一事が、日本の現状をよ~く現していると思いますが。

5.0  内容を信じていいの?, 2014/10/14

レビュー対象商品: 永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

 

著者の主張通りだとすれば、長年懸案となっている北方領土、竹島、尖閣の領有権問題は容易に解決の方策が模索できるはずだ。

だが、読後感として、著者のいうような歴史認識が共有されていないところに摩擦と混乱の根源があるように思う。

  この本の推薦人が 売国奴のような人ばかりなので, 2014/10/13

永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04) (単行本)

読まない!!  それだけ!! 誇りを持たないのが いいらしい売国奴たち!!  日本人の素晴らしさは どこへいった??

10:01 2014/11/20


2014年11月27日 (木)

ふきのとう自然食品・・自然農法で最大の敵は何と言っても「雑草対策」だ。種を蒔いて2週間位で小さく2葉が出てくる。実に可愛いものだ。

引用

 


平成14年から始まった私の農業体験のきっかけは小学生からの同級生である「伊藤秀幸君」のおかげだ。(小学4年~6年まで同じクラス)

彼は20町歩(6万坪)の畑を持っている。小さい時から勉学、スポ-ツ、人柄とも申し分なく常にトップランクにあり存在感のある男だった。

 中学時代から交際はなかったが、彼の能力からして医者か科学者になっているはずと思っていたが、幸か不幸か一人息子という環境のもと親からの農業を継いでいた。

 16年前に私が自然食品店を開業する際、同級生の農家に「有機農業の勉強をしたいが誰か詳しい人が近くにいないだろうか?」と尋ねた所、「それは秀しかいないだろう」と云う事で25年ぶりの親しい交際となった。

 彼のメインの作物は何といっても「玉ねぎ」「ジャガイモ」だ。現代の化学肥料と農薬に依存する「マニュアル式楽チン農業」に疑問を感じ、20歳から有機農業の勉強を始め、完全有機栽培・農薬不使用を初めて18年になる。

 彼のこだわりは、そこらで知られる生産者とは違う。とにかくお金や形にこだわらない。畑の地力を戻すために多い時には人間でも食べられない高価な栄養素を2500万円も投入したという。

 目立つのが嫌いな彼は北海道では一部の人しか知られていないが、関東以南では有名だ。先ごろ「どっちの料理ショ-」で彼の玉ねぎが「特選素材」に選ばれた。

 畑の写真1

 機械で4列ずつ種蒔きその彼が5年前にある人物との出会いによって「植物との対話」が可能になった。勿論、会話ではなくオ-リングテストと同じで植物に語りかけ「イエス」「ノー」で答えをもらう。

 「イエス」だと葉先が揺れる。時には大きく揺れる時もある。「ノー」だとピクリともしない。何度も見たが不思議な現象だ。

それで20年やってきた有機農業をやめ、完全な自然農法に全面積を転換したのだ。しかし、最初の2年間はまったく何も収穫出来ず、周りから変人扱いされ、私も興味はあったが経済的な事を考え、一時は強く反対した。

 そんな彼が2年目の秋に電話で「ケン、畑が余っているから来年から何か作ってみないか」という。聞けば「植物さんが来年から面積を半分にした方が良い」という。

 複雑な中にも「完全自然農法を求める彼を理解するには、自分で教えてもらいながらやるしかない」という訳で2年前から1.5町歩(4500坪)をやることになった訳です。

 体重が6キロ減少

  朝の畑は実にすがすがしく気持ちいい。柔らかな風、鳥のさえずり、真っ青な空、止まった様な時間、身体も軽快に動く。しかし余り汗をかかない私でも、5月中旬過ぎからの北海道はとにかく暑くて瞬く間に汗ビッショリになる。

 6~8月は日中30度を越す。朝10時を過ぎれば温度はグングン上昇してくる。ク-ルボックスに冷凍の保冷剤を入れ、5リットルの浄化水を用意しておくが、1時間に1回は冷たい水を「グビッ!グビッ!」と飲まないと我慢出来ない。

 畑の写真2

 2~3週間で土を押しのけ芽が出てくる。実にかわいい 店に帰る夕方6時頃までに、3リットル位水が減る。秋までに6kg体重が減少するので、実に身体が軽くなる。(ちなみに冬は身長166cm/体重60kg、収穫を過ぎれば身体を動かす事もなく春までに元に戻るの繰り返し)

 また、皮膚が弱いので常に長袖シャツ。半袖シャツだと真っ赤になりヒリヒリして寝られなくなってしまう。頭にはタオルを巻き、麦わら帽子をかぶる。

そうでないと汗が目に入り、目を開けていられない。首にもタオルを巻き、下に流れる汗を遮断。昔のお百姓さんの姿だ。とても知人に見せられた姿ではない。

タオルやシャツは時たま絞って乾かす。首の周りには汗の塩分で白くなる。それがまたヒリヒリと痛くなるので、定期的水に濡らしたタオルで拭かなくてはたまったものではない。

 私流自然農法(言霊農法)

 祖父の代から50年自然農法を推進している、同じ北見の「秋場和弥氏」(彼も伊藤君の畑の一部を借りて5か所、30町歩の畑作をしている)によると「完全自然農法(堆肥を初め、一切の人工物を入れない)は僕ら3人含め、おそらく日本で5人程しかいないと思うよ」という。

 自然農法といって有名な人でもほとんど菜種粕、鶏ふん、堆肥などを少しは使っている「半有機栽培」という所だろう。

 畑の写真3

 3週間も過ぎれば成長の準備。

 適度の雨と陽光で、成長の速度が決まってしまう。自然食品店を初めてからいろんな農家の方が「農薬を使わずに作ったが、仕入れてくれないか」と持ってきたが筋力テストでチェックしてみると多くは残留農薬の反応があったり、自然農法では農薬残留こそないが生命力がないものが殆どだった。

 いくら農薬残留がなくても食して体内活性がなくては「食物」とは云えない。その意味で伊藤君の自然農法作物は断トツにパワ-がある。

 長年の土造りで太古の地球創成のエネルギ-が充満している感じだ。そこに誕生する作物の「未知のエネルギ-」を高めるべきと考えたのは「言霊」だった。

 昔読んだ古神道の本に「言霊・数霊・音霊には魂が宿る」を思い出して、朝から草取りをしながら「元気で頑張るんだよ」「雑草さんに負けたらダメだよ」「暑さにも寒さにも耐えるんだよ」と、とにかく声をかけて歩く。

 植物にも動物と同じ様に意識(感情)があると思う。この2年間、一般的な収穫が出来たのは言霊のお陰だと思っている。

 雑草君!あんたはエライ

 自然農法で最大の敵は何と言っても「雑草対策」だ。種を蒔いて2週間位で小さく2葉が出てくる。実に可愛いものだ。

それと同時に雑草も同じ速度で成長してくる。しかし、一度雨でも降って2日もたてば作物の3倍位のスピ-ドで成長している。

それでも1ケ月位は長い鍬で軽快に雑草を刈り取っていけるが2ケ月も過ぎれば腰の近くまで伸びてくる。

なにしろ1.5町歩だから半分位の面積しか刈取は出来ていない。そうなれば短い手鍬の出番だ。これがまた辛い。膝をつけながら雑草の根本部分から除草して行く。

 

畑の写真4

 1ヶ月過ぎて葉が出てくる。

 風で一斉に揺れる幼葉は蝶々が羽ばたいているようだ。膝がすりむけてヒリヒリしてくる。とても熱い風呂には入れない。しかしこれでもまだ良い方だ。3ケ月が過ぎる頃にはもう胸や肩まで伸びている。

ここまで伸びればもはや鎌しかない。大きくなった雑草は抜いただけだと雨が降れば根が土中に入って行き、また生き返って成長を続けてしまうので一本一本雑草を手で抜いて、鎌で根本を切っていかなければならない。

これが何より辛い。腕も肩も腰もガクガクしてくる。何しろ長い所では一列250mはある。雑草のひどい所では一列が半日もかかってしまう。

 100列ある内、三分の二は終わっているが収穫の10月までにはギリギリ間に合うか?という状態。9月中旬過ぎれば夕方から急に風が冷たくなってくる。

 汗をかいた後は余計に寒けを感じるので、冬の作業着に着替える。作物は一度根を抜けば一巻の終わりだが雑草はまた蘇る。野生植物の生命力はまさに驚異的と云える。

 畑の写真5

 1ヶ月半で雨と陽光で元気に成長を始める。

ここまでくると野鳩にも食べられない。身体の弱っている人や、慢性的な病気を患っている人は何十種類もの野草を発酵させた「野草酵素」が何よりも一番に必要に思う。人間が栽培した作物には、種の段階から生産者や消費者に改良されていて生命力が改良されるほど低くなるものだ。

まして化学肥料や農薬を使った野菜や果物は人間の生命力を落とし、病気になったら薬を飲みさらに生命力を低下させている。

 現代人の過食、多食、偏食、孤食は目にあまるものがある。具合の悪い時や、病院の検査に問題が起きた場合はまず体質改善が必要に思う。話しは脱線しましたが、結論です。

 「雑草さん憎いけどあんたはエライ!」

 作物の収量と価格 農薬と化学肥料の功罪

 伊藤君は「豆は一般的な化学肥料と農薬を使った栽培では反当たり3俵(180kg)」という。今年の私達の平均は2俵ほど確かに少ない。

しかし昨年の様な冷夏では日本一の豆産地の十勝地方や、オホ-ツク地方では20%~30%、悪い所で50%の減収だったのに対し、私達は例年と同じか、少し良い収量になった。

 畑の写真6

15cm位になるまで機械で5、6回除草する。

その後は真夏の中、すべて手作業による除草という厳しい時期を迎える。

 豆問屋のプロにサンプルを送った所「大きさも形も実に素晴らしい。自然農法でよくこんな立派な豆が出来ましたね。ぜひ可能な限り卸して下さい」といわれビックリ。

 土壌が完成している所では天候をもクリア-するほどのパワ-が秘められているのだ。完成されている土地ではスプ-ン一杯に何億もの微生物が住んでいて、彼らの分泌する酵素によって栄養素が十分に作物全体に行き渡り、また作物の栄養素が微生物に還元されて行くという良循環が形成されるらしい。

 農薬や化学肥料は強制的に栄養を与え、微生物が偏食的な過食状態を作りだし、農薬(特に除草剤は最悪で、一回で殺虫剤や殺菌剤の何倍もの毒性がある)は微生物を殺してしまう。

 確かに化学的な力によって強制的に収量や大きな形ができるが、土壌劣化や病害虫は年々ひどくなってくるので、昨年よりももっと強い農薬を開発したり、多く化学肥料を使うことになる。作物の栄養価(ビタミンやミネラル)も年々減少し、さらに地下水汚染が全国的に深刻になってきている。もはや安全な水道水はどこにもないだろう。

 畑の写真7

 8月、暑さと雨でグングン伸びて葉が広がり、

 一番勢いが良い。

 株間が見えなくなるほど葉が成長し陽光を集め、

 豆の花が咲き出す。 輸入農産物もそうだが「市場価値」という業界のものさしがある。高度成長に入った頃から「消費者は奇麗な色や均一な形のものでなければ満足しない」という表面的な選別によって価格が決まってしまう様になった。

 「ほうれん草の高さは○○センチ」「虫食い野菜は価値がない」「根物野菜はM~2Lまでしか商品価値はない」「皮の色が悪い果物は価値がない」etc・・・・・。

 大量生産-大量消費は消費者にとっては価格が安くなるのは良いが、食べ物への感謝がなくなる、残渣物としてのゴミの増加、過食や農薬によるによる病人化・肥満化等の問題がある。

 また、生産者もより市場価値のある作物を作る為に、機械化や施設の設備費の増大、大量収穫による価格の低下による収入減の不安、後継者や働き手の不足、肥料や農薬代の増加など負担も大きい。

 間に立つ巨大組織だけが私にはホクホク顔に見える。確かある本で「日本の耕地面積は世界の2.5%だが、単位面積当たり農薬使用量は日本は世界の25%も使用している。アメリカの5倍」と書いてあった。

 「国内産は安全」というマスコミ報道にはポストハ-ベスト農薬(収穫後の農薬散布)以外大きな矛盾が隠されている。地元では「変人」扱いされている私達だが、実態を知らずに歴史的に食文化を考えない人達の方が変人に思える。

 いよいよ収穫の秋

 昨年は前半が雨が少なく干ばつだった。金時豆が9月上旬には葉が黄色くなって、もう成長は望めないので中旬には妻と二人で手で抜いてある程度の束で逆さに立てかけて置く。

 土が柔らかいのでスポスポ抜けて腕は楽だが、背丈が他の豆より低いので腰をかがめながら抜かなくてはならないので、腰を伸ばしながら束ねて行く。

 畑の写真8

 10月初旬、いよいよ葉も枯れ刈取り機で収穫。

4500坪を刈り取るには2日かかる。約3反(900坪)が一日で終わった。3日ほど天日で乾燥させてから大きな山(仁王積み)にしていく。これが一番全体に風が行き渡り均一に乾燥が進むそうだ。

これも一日で終わって一安心。10月上旬から伊藤君夫妻とアルバイトの女性、私達夫婦で、お互いの大豆を協力して刈取り仁王積みにしていく。両方の面積合わせて1.5町歩を3日で終わらす。

 自然と仕事の役割分担が暗黙の内に決まって行く。非常にスム-ズだ。大豆の次が伊藤君の小豆。伊藤君は玉ねぎ、じゃがいも、人参がメインなため小豆の草取りは最初の二回しかできず背丈の低い小豆は、雑草に覆われ上からはまったく見えない状態だ。

 伊藤君が豆刈り機で雑草ごと刈取って行く。私達が雑草をかき分け手で集めて、小山にして行くが腰をかがめながらしなければならず、実に痛くて辛い。それを仁王積みにしていく。

畑の写真9

刈り取った豆を集めて山積みの準備。

 畑の中に大きな山が幾つも並ぶ姿は圧巻だ。小豆は5反ほどで3日で終了。次が銀手亡という真っ白な豆で白雪姫の様だ。この銀手亡は昨年まで秋場和哉氏が世界でただ一人作っていたものだが、今年は頼まれて伊藤君が5反ほど栽培した。

 この銀手亡はとにかくあちらこちらに伸びて、銀手亡同士、雑草も仲間に引きずり込む様にツルがからまって伸びるので機械での収穫が難しく、全部手作業なのだという。

 伊藤君が豆刈り機を少し改良して、見事機械で刈ってくれたお陰で私達はホ-クで集めて仁王積みにしていくだけだ。さすが伊藤君だ。手で作業をしていたら10倍近くの時間が必用だったと思う。

 最後に私の黒豆の番だ。最初の頃からグングン伸びて、葉が大きくすごい成長だったが身の入りが遅く、7月にはダメかと思ったが、後半にスゴイ勢いで身が入ってきた。今考えると冷夏を察知して、十二分に茎や根に栄養を貯蔵し、ジックリ子孫を誕生させるのを待っていた気がする。

 農家の方数人に大豆や黒豆の状況を聞いてみたが、背丈だけ伸びて実が入らず全滅だったという。改めて土質の重要性、自然農法の威力を感じた。

しかし、葉がまだ枝に付いているのが多い。だがもう少しで11月だ。「仁王積みで乾燥させればいい」と刈取り、仁王積みにしたのが10月の末だった。

 脱穀作業  

1ケ月間仁王積みして乾燥が終わると、いよいよ伊藤君と二人で最後の脱穀に入る。畑で脱穀機を組み立て伊藤君がトラクタ-で運んでくる。それを私が機械の中に軽く一抱え分を押し込んで行く。すると横の3.5m位の高さの煙突の様な所から脱穀された豆が出てきて、車の荷台に置いてある700kgほど入る大きなビニール袋にザッ-と吸い込まれて行く。

 後ろの5m位ある排気口の様な所から、残渣物である茎や豆殻、雑草、小石などが排出される。これも汗だくの仕事だ。

 畑の写真10

 仁王積みにして1ヶ月間置いて天日乾燥する。

 機械乾燥と違い風味が壊れず甘味とコクが出る しかし11月も末になると風は極度に冷たい。休憩時間に5分もすれば汗が冷えて、水をかけられた様に全身が寒くなる。こうして全部の豆を10日ほどかけて脱穀する。残渣物を除いた豆の体積は十分の一程になって豆の調整工場に運ばれ、機械選別-手選別を経て製品となる。

 時間が取れた12月初め、お酒(お神酒)を買って畑に献上する。「この土地に宿るすべての精霊のお陰で、大いなる収穫を頂きありがとうございました。今年も何事もなく過ごさせて頂きました。来年も慎みましてお願い申し上げます」と素直に畑に感謝を申し上げる。

 「これで一年間のすべてが終わった」とホッとする。肩が軽くなった気がする。もうすべて銀世界だ。目をつぶると春・夏・秋と季節の風景や鳥の声、作物の生長ぶりが思い出されて目頭が熱くなってくる。

 毎日畑に通っている時は、正直、廻りを見渡して観察する余裕もないものだ。夕方からは店に戻って皆を帰して仕事をしなければならず、家に帰って食事の後も、もろもろの仕事を片付けなければならない。

 畑の写真11

いよいよ最後の作業。

 脱穀機で豆は袋に、枝・殻・茎は畑に落ちていく。

この後、豆屋さんで選別、袋詰め。豆の収穫が終了。小売業と農業との両立は年中休みなどないも等しい。自営をしている人は皆そうだろう。

しかし、伊藤君のお陰で何にも変えられない体験を、この2年間させてもらった。55歳にして恥ずかしいが、随分と過去の人生の反省と心のゆとりをもてる様になった。

 この自然農法農産物によって、いくらかでも「癒し」の力が発揮されればありがたいと思っています。

 伊藤君は「いずれ、この畑を日本の、いや世界の桃源郷にしたい。俺が生きている間にはできないかも知れないが、きっと誰かがやってくれると信じている」と語っている。

 彼には「自分のために」という私心が全くない。お金も土地も作物も天からの一時的な預かり物としかないようだ。実に卓越した感性の持ち主である。

 

オリジナル商品 乾燥豆 納豆 甘納豆 豆菓子・豆茶 無添加麺類 粉類 無肥料野菜 こだわり野菜 調味料 加工品・飲料 オリジナル商品セット

 一般商品 調味料全般 お米・お茶・コーヒー・紅茶 パン・お菓子 化粧品・シャンプー 健康食品 乾物 粉類 ごはんの友 調理食品 冷凍魚介類・海産物 冷凍肉・肉加工品 こだわりセット イチオシセット 生活用品

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5:40 2014/11/27


自然食品と無農薬・無肥料栽培オリジナル商品の店 総合自然食品店ふきのとう    店主のブログ 自然食品店店主の無肥料栽培日記

無肥料栽培とは?究極の自然農法なんです。

無肥料栽培とは?

「無農薬栽培」や「有機栽培」という言葉はよく聞きますが、「無肥料栽培」はあまり聞かないと思います。

その理由は、無肥料での栽培は難しく、とても手間がかかるため、生産農家が少なく農産物自体もあまり流通していないからです。

 

無肥料栽培とは、名前のとおり化学肥料や有機肥料などの肥料類は一切使わず、畑の力「地力」のみで作物を育てる農法です。もちろん農薬や除草剤も一切使用しません。

 植物に不必要なものは一切与えず、畑の力と植物自身の生命力だけで農産物を育てるもっとも自然な栽培方法、つまり”完全自然農法”なのです。

 

無肥料栽培の仕事の殆どは”除草”です。とにかく雑草の生命力には凄いものがあります。除草剤を使わず機械と人力だけで除草するため、手間や人件費などの経費が膨大になります。

しかも労力の割に収量はかなり減ってしまうため、「安全より効率、質より量」が先行する現在の農業の世界では、実際に無肥料栽培を行っている農家はとても少ないのです。

 

■ふきのとう自然農園の様子はこちら。店主のブログ→自然食品店店主の無肥料栽培日記

 手作業による除草の様子

 20年以上農薬も化学も使っていない北海道の大地で無肥料栽培で育てています

ふきのとう自然農園

当店店主は、北海道・訓子府町穂波にある同級生の「哲人秀さん」こと、伊藤秀幸君の畑を借りて「ふきのとう自然農園」を開き、伊藤君と共にすべての農産物を無肥料栽培で育てています。

 

無肥料栽培で作物を育てるために重要なのは、作物が育つ土台である畑、すなわち、土をいかに自然な状態にし、”土自身”力のあるものにするかです。

 「ふきのとう自然農園」で美味しい農作物が獲れるのは、20年以上化学肥料や農薬を使わず、長年に渡って土造りを行ってきた伊藤君の”先見の明”と”努力”の賜物です。

 

伊藤君は、栽培している玉ねぎが「どっちの料理ショー」の特選素材として放映されるなど、「完全有機栽培15年」「完全無肥料栽培6年」の農業の大先輩です。

 

■ふきのとう自然農園の様子はこちら。店主のブログ→自然食品店店主の無肥料栽培日記

■ふきのとう自然農園のテキストはこちら→ふきのとう自然農園-開園2年目の体験記-

 

 

ふきのとう自然農園の様子

無肥料栽培・天日自然乾燥の豆は安全なだけなの?美味しくないの?

 

安全?美味しい?

 

ふきのとう自然農園で獲れた豆は、無農薬・無肥料で栽培されています。農薬や除草剤、化学肥料を一切使用していないため、安全なだけでなく豆にとってもっとも自然な環境で育っているので豆本来の風味や香りが豊かで、甘味が強いのが特徴です。

 

伊藤君の栽培している玉ねぎが「どっちの料理ショー」の特選素材として選ばれるなど、安全性だけではなく無肥料栽培農産物の美味しさが評価されてきています。

 

さらに、ふきのとう自然農園では収穫後の豆は”天日自然乾燥”しています。

 一般的には”機械乾燥”で強制的に乾燥して数時間で出荷できますが、熱によって細胞や栄養素が破壊され、風味や香りが落ちてしまいます。

 天日自然乾燥は、収穫後約1ケ月間畑に置き、寒風の中乾燥させてから脱穀します。時間をかけて天日で自然に乾燥するため、風味や香りを損なわずに甘味や旨味が増していきます。

 

多くの方から「豆本来の甘味がある」「クセがない」「エグミがない」など好評の声を頂いています。

 豆を卸している東京の高級和菓子屋さんからも「一般の豆とは茹でている時から違う」「食味テストで断トツ一位」と嬉しいご報告がありました。

 

左から大豆、黒豆、小豆、銀手亡豆

当店のオリジナル豆製品は無肥料栽培・天日自然乾燥の豆のみを使用しています。

ふきのとうオリジナル商品とは?

陽光を浴びてぐんぐん伸びる大豆

「ふきのとう自然農園で無肥料栽培で育てた農産物を多くの人に食べてもらいたい」その一心でオリジナル商品の販売を始めました。

 原料は、もちろんふきのとう自然農園で無肥料栽培・天日自然乾燥されたもののみを使用しています。

 

また、原料だけではなくそれぞれ製造過程にもこだわっています。

 各商品の製造元の社長さんには、「最高の原料で最高の物を作りたい」という信念に賛同いただき、採算度外視で機械を止めラインを掃除してもらってから少量ロットでの製造をお願いしています。

 

ぜひ、店主と社長さんたちが、子供を育てるように愛情を込めて造り上げたこだわりの品々をお試し下さい。

 納豆

伊藤秀幸農園で育った無肥料栽培豆を100%使った納豆です。無肥料豆の香りや風味を活かすようにそれぞれ製造方法にもこだわっています。

まごころ納豆(経木)

まごころ納豆

まごころ納豆(白)

 わら納豆 黒ちゃん納豆・きなこ

 伊藤秀幸農園で育った無肥料栽培豆を100%使ったきなこです。熱風焙煎方式で時間をかけ丹念に煎っているので、無肥料栽培豆の甘味や香りが活きている香ばしいきなこです。

 

哲人秀さんの黒豆きなこ甘納豆

伊藤秀幸農園で育った無肥料栽培豆を100%使った甘納豆です。無肥料豆の豊かな風味とてんさい糖の飽きのこないやさしい甘さの甘納豆です。

 

伊藤秀幸農園で育った無肥料栽培豆を100%使った乾燥豆です。天日自然乾燥で自然な甘味を持つ大豆・黒豆・金時豆・小豆です。それぞれ300gと1kgがあります。

乾燥豆 納豆 甘納豆 豆菓子・豆茶 無添加麺類 粉類 無肥料野菜 こだわり野菜 調味料 加工品・飲料 オリジナル商品セット

一般商品

 

調味料全般 お米・お茶・コーヒー・紅茶 パン・お菓子 化粧品・シャンプー 健康食品 乾物 粉類 ごはんの友 調理食品 冷凍魚介類・海産物 冷凍肉・肉加工品 こだわりセット イチオシセット 生活用品

http://fukinoto.com/muhiryou.html

 

電話でのご注文は、営業日(1月1~3日を除く毎日)の午前10時から午後7時まで承っております。

このページでお買い物方法をご確認のうえ、お名前・お届け先の郵便番号と住所・電話番号・商品番号・商品名・個数・合計金額を下記の番号までお知らせ下さい。

電 話:0157-25-0701

 支払方法が代金引換の場合は、受注確認後2~5営業日以内に商品を発送し、発送したことを電話またはFAXでお知らせいたします。

 商品到着時に代金を配達員にお支払い下さい。

 

支払い方法が銀行振込・郵便振替の場合は、ご入金の確認後2~5営業日以内に商品を発送し、発送したことを電話またはFAXでお知らせいたします。

 

在庫については万全を期していますが、万一在庫切れの場合は、納期について電話またはFAXでお知らせいたします。

 

ご注文方法等で不明な点がございましたら、お気軽に お問い合わせ下さい。お世話になっております、総合自然食品店ふきのとう 店主の佐藤です、ゆうパックより連絡がありまして、12月はかなりの荷扱い量が増えるために、商品の到着が1日遅れることも予想されるので、ご理解下さい、との通達がきました。

すみませんが予定より1~2日早めのご注文、期日指定などをお願い致します。<m(__)m>

今月は予想を超えて、今までで一番忙しい月で毎月の売り出しの出荷が遅れた方も多く、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした。<m(__)m>

昨年もそうでしたが、地元の野菜が出てくる9月から一気に忙しくなっておりますが、今年は野菜以外にお肉や魚介類など冷凍食品のご注文もたくさん頂き、驚いております!

 

 

 

この状態が続く状態ではスタッフの増員も視野に入れて頑張って参りたいと思っております。今週もどうぞ宜しくお願い致します。<m(__)m>

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■【「メルマガ読者だけの2日間市」開催です!】明日11:59まで

■【創健社とムソーのおせちの販売開始】無添加です。

■【秀さんの無肥料大根の販売を開始】ここ数年で一番いい味!

■【鹿児島の有機栽培サツマイモの販売開始です】ホクホク(^^♪

■編集後記「WHOが抗がん剤の使用禁止を決定」

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■【「メルマガ読者だけの2日間市」開催です!】明日11:59まで

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毎月、メルマガ読者限定の売り出しです、以下のサイトからお入りください。

http://fukinoto.com/original/sale.html

 

 

明日までですので、お見逃しなく!

 

 

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■【創健社とムソーのおせちの販売開始】無添加です。

まだ年末の雰囲気が感じられないですよね!しかし、もう12月がそこまで

恒例になりましたが、創健社とムソーのおせちセットのご案内です。

http://fukinoto.com/general/osechi.html

なかなか市場では入手できない、特大のカニやエビ、数の子も今年は早めに手当ていたしましたので、限定数です!

http://fukinoto.com/general/winter.html

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■【秀さんの無肥料大根の販売を開始】ここ数年で一番いい味!

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10/27に日本TVで放映された関係もあるのか?

秀さんの人参がなかなかのご注文を頂いておりますが、ダイコンもやっと販売開始です。

今年も干ばつや低温などが長く続くこともありましたので大根も小さいのが多いですが、なんと私や知人の料理人と食べたところ驚きました!

実に美味しいです。切っている包丁の感覚から違います。

ぜひ、下ろして、鰹干しと醤油で食べて頂きたいと思います。妻や娘は醤油より味噌で食べた方が美味しいと云っております。一応、800グラムを基準にしておりますが、小さい場合は2本とか本数を多くしますのでご理解下さいませ。

http://fukinoto.com/original/o0252.html

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■【鹿児島の有機栽培サツマイモの販売開始です】ホクホク(^^♪

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有機認定の鹿児島有機生産組合の方たちのサツマイモが入って参りました。長いこだわりの歴史の重みを感じます。

生産者の団結と血から強さを感じますね~。本当の安全、安心は北海道と九州を中心に頑張って行くしかないですね、

http://fukinoto.com/original/o2203.html

東北のお米も野菜も果物も本当においしかった!・・・・・・

東北や北関東の生産者の無念さ、悲しさも忘れてはいけないと思います。

どんなに苦しい毎日を送っているのか・・・・・・たまにTVでしか見れませんが、わが身に置き換えれば胸が苦しくなります。

人生、最後の幸せを作るのは「食」しかないのですから。

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■編集後記「WHOが抗がん剤の使用禁止を決定」

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5月末に、WHOが、抗がん剤の害毒をやっと発表した。

日本では7月15日に癌治療の現場で「抗がん剤を使わせる指導」を撤回することが決定、しかし、法律で禁止したり行政指導をすることなく各医療機関がこれまで買ってある備蓄分を使うことを容認し、その後にに通達が出される形となりそうです。人間が人間を、金儲けのために患者を苦しませながら殺して行く戦争と同じ合法的な「殺人」です。

これらもマスコミ報道がほとんどない!

厚労省と医学界、製薬業界、医療機器業界などの強大な裏の医療マフィアの奥に君臨するのがロックフェラー財団と云われる。

世界の薬の原料になる生薬の植物や動物、鉱物などの資源の特許をほとんど握り、世界の大手医療会社の株もほとんど握り、医療機械などの特許も握っていると云われる。

ドイツ医学からアメリカ医学に変わってからこの50年、薬や医療機器の進歩と共に世界で病人が増え出したのは過去の歴史を見ればわかる。

1973年イスラエルに医者のストが決行され、ストは1ヶ月続きストの期間中、死亡率が半減した。

1976年南米コロンビアの首都で、医者が52日間のストに突入し、緊急医療以外は完全アウト状態で、ストの期間中、死亡率が35%も低下したそう。

同年、ロサンゼルスでも医者がストライキを決行し、このときの死亡率の低下は18%だったそう。

イギリスでも同じことがあって、医療ストにより期間中死者が半分に減少している。カリフォルニア大学の医療行政を研究する教授が、17の主要病院を調査した処ストの期間中、手術の件数が60%も減少していたことが明らかになったおいう。

ロックフェラー一族にも変化が表れているという声もあり、癌を初め薬や医療機器の副作用もこれから問題になってきそうです。

「常識」ほど間違っている分野は医療業界なのです。

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5年間天然自生の自己免疫を上げる植物を世界中から探してやっと見つけて0-1テストでサプリメントを作りました。慢性的な病でお悩みの方にぜひ、おススメしております。一日、1~2袋空腹時にお飲みになって下さい。

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★どこにもない個性的な「3種合わせみそ・黒千石味噌・真ごころ味噌」黒千石茶・小豆茶・玉ねぎドレッシング!

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★大人気「蒸し天ぷら」刺し身、フライ、炒めても、味噌汁やチ ーズを乗っけても美味しいですよ、5種類あります。

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★日本一になった豆蔵さんと2位になった平塚さんの納豆です。 特に黒千石納豆が今年になってもの凄い売れ行きです!

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★疲れた時にほっと一息、てんさい糖の甘納豆6種類

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★有機小麦100%のラーメ3種類、冷やし醤油スープもあります。

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★有機ゆきひかりの米粉、秀さんの強力粉、黒豆きな粉も香が 素晴らしいです。

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★船橋船長のオホーツクの魚、紅サケもあります。

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★興農ファームの肉やウインナーは絶品ですね!

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最後までお読みくださいましてありがとうございます。今週も皆様にとって、感動の一週間であります様に!

 総合自然食品店ふきのとう 店主 佐藤健一 拝 

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 オホーツクの大地から安心とおいしさをお届けします。 『総合自然食品店 ふきのとう』〒090-0818 北海道北見市本町3-7-6

    フリーダイヤルTel: 0120-04-0701

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          Fax.0157-25-0702

          E-Mail: shop@fukinoto.com

          URL: http://fukinoto.com/

          代表  佐藤健一 

5:05 2014/11/27

 

 

自然食品と無農薬・無肥料栽培オリジナル商品の店 総合自然食品店ふきのとう

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商品全般

自然栽培の野菜たちや、それを作っている方には不思議な力というか、そういったものもはねのける強いパワーがあるなといつも感じています。私たちはそういったものからパワーをたくさんもらい生きているので、本当に感謝です。

 佐藤さんや秀さんのような生産者の方々や、野菜たちの思いを良く知り、ますます大切に食べていかないと、本当に罰が当たってしまいますね。ありがとうございます。

毎週土曜日のふきのとう通信、毎回とても楽しみにしております。わたしの実家も以前は祖父母が農業を営んでおりましたので、自然を相手にした仕事の大変さは多少なりと理解しております。

ましてや自然栽培で農作物を作ることは、大変なご苦労があることと思います。

これだけ信用のできない情報や商品の多い中、体や環境のことをきちんと考え、取り組んでおられる方々の商品を購入することが、一消費者である自分のできるせめてもの務めではないかと思うようになりました。

今回は、初めて注文させて頂きましたが、なかなかネットショッピングでこんなにも生産者の「物創り」への愛情が感じられる商品に出合えることは難しいので、店主・佐藤さんの愛情と共に育ったお豆さんをおいしく頂戴いたしました。

こんなにおいしいお豆さんを食べたのは生まれて初めてでした。本当に、ありがとうございました。

どれもとても美味しかったです。もう家族5人皆、「おいし~これおいし~」の連発でした。

ふきのとうさんのお陰で安心で美味しいものを食べることが出来、体も大変喜んでおります。

本当に美味しい商品や安心して肌につける事ができる化粧品を購入する事ができ、有難い事だと感謝いたしております。

どの商品も唸るほど美味しく、とくにじゃがいも・うどん・そば・ホッケはその中でも絶品ですね!

 自然にできるだけ近い状態でつくられたものは味が凝縮されるのでしょうね。

 

 

乾燥豆

乾燥豆は常備食として良く煮ていますが、小豆を煮たところいつもと全く違う仕上がりで嬉しい驚きです。

私は 佐藤さんの大ファンなのです!

 以前 友達と 沢山注文したのですが、依頼 こんなに 素敵な かわいい おいしい豆を創れる方がいるなんて・・・と感動しました。

 豆好きでたまらない 家族全員で 噛み締めております。

貴殿栽培の豆類の灰汁抜きは、塩水に一晩漬け、洗い流して即煮ることが出来るのですね。(急ぐときは3時間位でも良いようですね)灰汁とりの手間がいりませんね。

先日送っていただいたあずきを塩アン。黒豆を昆布と炊いて食べました。とてもおいしかったです。大豆は味噌を造る予定です。

 無肥料での栽培は北海道ではなかなか難しいと札幌の自然食品店で聞きました。少しずつでも自分と家族の体にやさしいのもを取り入れて行きたいと日々考えています。

黒豆は玄米ごはんと一緒に。銀手亡はシチューに。小豆でおはぎを作りました。どのお豆もほっこりと甘く、本当に美味しいいですね。ありがたくいただきました。

乾燥豆をおいしく頂きましたが、無農薬、無肥料で安心して煮汁ごと頂けるのがうれしいです。

 塩も砂糖も入れず水だけで煮た豆(大豆、黒豆)をそのまま食べることが多いのですが甘みうま味のバランスが良く深い味わいで食べ飽きることがないです。

自然農法のこと初めて知りました。私はずっとさがしていました。出会えてうれしいです。一生懸命につくってくださる農家の方々に感謝です。

 私の家は毎日小豆と黒豆を食べます。ふきのとうさんのような、自然農法、自然乾燥のお豆は食べたことがなかったです。

佐藤さんと伊藤さんの豆は医食同源です。そこらの有機無農薬野菜とは雲泥の差ですよ!

パワーが有るだけじゃなく優しい温かい感じが好きです。お人柄が現れているのでしょうね。

 

 

大豆(哲人秀さんの大豆(300g)・哲人秀さんの大豆(1kg))

大豆ですが、水煮をしましたところあまりのキレイさに驚きました。ふっくらと煮え、美しいとさえ思いました。豆類は好きですので乾燥豆を購入したり、親戚からいただいたりして食べてましたが、こんなキレイな大豆は初めてです。

早速、いつも作っている大豆の煮物に使用させてもらいましたが、味がまろやかで濃く、一回目はいつもの味付けで味が濃くなりすぎるほどでした。2度目は出汁や調味料を控えめにしておいしく出来上がりました。

おいしくて安全ならいうことなしですよね。これからも、安心でおいしい食品を作ってください。

初回の時に注文させて頂いた大豆がとても美味しく気に入ってしまい、今回も注文させていただきました。今、大豆料理にはまっております。

 良い大豆のお陰でお通じもよく、体調もよくなってきております。

大豆は味噌の仕込み用に購入したのですが、誘惑に負けて食べてしまうことでしょう(笑

 野菜さん・お豆さんと出会えたことに感謝いたします。

大豆はいろいろ加工ができるので、毎日何らかの形で食卓に出ています。もちろん豆乳にして毎日飲んでいます。無農薬無肥料ということが分かっている商品なので、安心して食しています。

特に大豆はただ茹でただけでもとても美味しくいただけます。

早速、煮豆スープで食しましたが「味の豊かさ」にびっくりです。たまねぎ、にんにく、ローリエで煮豆のストックを作り、冷凍して少しずつ使用しています。

 煮豆スープは塩、コショウ、クミンで味を調える極簡単なものです。今回「無農薬・無肥料」との事で注文させて頂きましたが、味も予想以上で大満足です。

安全で美味しい食材にやっと出会えた思いでおります。特に大豆はただ茹でただけでもとても美味しくいただけます。

大豆を豆乳にしました。こくがあるのでソイコーヒー(カフェ・オ・ソジャ)にぴったりです。

おからは、市販のおからの数倍もおいしいものでした。

佐藤様の大豆 感動しましたよ!

 味噌にする為に1kgをボールに入れて両手でゆっくり洗っている時の手触り。こんなに優しい大豆は初めてです。真心を込めて作られた様子が伝わってきました。

佐藤さんの大豆は水煮でもちゃんとおかずになりますね。大豆臭くない!

 軽く潰して塩と小麦粉を混ぜてオリーブオイルで揚げるだけでもおいしいですよ。

黒豆(哲人秀さんの黒豆(300g)・哲人秀さんの黒豆(1kg))

黒豆は一晩浸水後、何も調味料を入れずに圧力鍋で炊き、出来上がりにほんの少し塩をふっただけですが、豆そのものの甘みがあっておいしくいただきました。

黒豆も小豆もとってもおいしかったです!黒豆は大粒なのに柔らかくて、豆の味が存分に楽しめました。

ふきのとうさんから届いたお豆さんは、いつもドライフルーツと塩で煮込んで食べています。砂糖は使いません。なので、お豆自身の甘味とか旨みがしっかりとわかります。いつも美味しくいただいています。

 最近では、圧力鍋でもち米と塩とふきのとうさんの黒豆で黒豆ご飯をつくりました。これもまた驚くほどに黒豆が甘くて美味しくいただきましたよ。こんなに美味しく、安全なお豆に出会てうれしいです。

圧力鍋でもち米と塩とふきのとうさんの黒豆で黒豆ご飯をつくりました。これもまた驚くほどに黒豆が甘くて美味しくいただきましたよ。こんなに美味しく、安全なお豆に出会てうれしいです。

黒豆、小豆は、日々欠かさず煮豆にして頂いております。とても柔らかくて美味しいです。

ふきのとうさんのホームページを見て、びっくりしました。有機で作られた商品に対する思いがかわりました。自然農法のこと初めて知りました。私はずっとさがしていました。出会えてうれしいです。一生懸命につくってくださる農家の方々に感謝です。私の家は毎日小豆と黒豆を食べます。

お豆は毎日食べています~。中身がぎゅっとつまっていますよね!何もつけなくてもとてもおいしいです。煮汁も毎回スープに使っています。

 醤油付けにしたり野菜と煮たりと毎日楽しんで作っています♪

今回「無農薬・無肥料」との事で注文させて頂きましたが、味も予想以上で大満足です。

到着しました!大自然の黒豆は偏頭痛持ちだった(過去)わたしには効くといわれている最高のプレゼントでした。

黒豆、早速炊いてみました。家では圧力鍋でアクを捨てないで炊き、最後に塩だけで味付けし、煮汁も全部飲みます。

 煮汁の色が青黒い感じで、とても濃いです。甘味が強く実もしまっているので、硬めに炊くと栗のようです。

 無肥料でこんなに良い黒豆ができるのが不思議です。

大自然の黒豆は偏頭痛持ちだった(過去)わたしには効くといわれている最高のプレゼントでした。ありがとうございます。

 

 

小豆(哲人秀さんの小豆(300g)・哲人秀さんの小豆(1kg))

実は主人、かぼちゃ(特にポクポクの)と小豆が苦手なのです。

でも本当に美味しく食べられたようで、いつもは本の少しの量を食べ終わるのに長い時間がかかるのですが、今日はあっという間に食べてしまいました。驚きでした。

早速夕食を小豆ご飯にしていただいてみたら香り・旨み・味の濃さにびっくり!何ておいしいんでしょう、こんなにおいしい小豆は食べたことがありません!

 主人も”おいしい、おいしい”って何度も言っていました。これから料理や餡にしてみるのが楽しみです。

早速餅つきの時に、購入した小豆を煮てあんころ餅にしてみました。

 母曰く、すぐに煮崩れる今の小豆と違って懐かしい昔の小豆みたいね。との事でした。とてもおいしかったです。(市販の小豆がまずく感じます/笑)

さっそく小豆かぼちゃ煮を作り、主人に食べてもらいました。「明らかに旨い!」と納得の表情でした。本当にありがとうございます。

小豆は、煮立てて少ししたら煮汁を別にしてそれを飲んでいるのですが苦味が少なく飲みやすかったです。豆は味が濃く香りも良かったです。

私の家は毎日小豆と黒豆を食べます。ふきのとうさんのような、自然農法、自然乾燥のお豆は食べたことがなかったです。大阪には当然ないので!大切に毎日味わってます。

小豆はアクがなくとてもおいしい「ぜんざい」ができました。 新物なので洗ってすぐ炊きましたがふっくらと時間もかからずできたので気に入りました。

小豆はしっかりとしたつぶあんになりました。今までのお豆だと煮ると、こしあん状態になるのですが、しっかりと粒が残って売っているみたいな粒あんになりました。

 

 

金時豆(哲人秀さんの金時豆(300g)・哲人秀さんの金時豆(1kg))

自己流に金時豆の甘煮を作っておりました。甘煮ですから、砂糖を結構入れるのですが(レシピによると)、その前に煮具合をチェックしようと思いましてひとつつまんで食べてみました。

すると驚いたことに、豆の味がしっかりしていて、なによりほんのり甘くて大変美味しかったのです。今まで、こんなに味、香りが濃い豆を食べたことがなかったので、とても感動いたしました。むしろ、砂糖なんて不要なんじゃないか、自然の味ってこんなにもすばらしいのかと思いました。日常、いかに人工の調味料に浸ってきたのか思い知らされました。

金時豆も皮がしっかりしていて中はねっとりとして旨味が強く、非常においしくいただいています。

 

 

納豆

納豆も毎日美味しくいただいております。納豆好きの夫も「これはたまらない!」と申しております(笑)しっかりと存在感のある豆の食感がお気に入りのようです。

納豆、大変美味しくいただいています。当方、ベジタリアンであることから納豆にはこだわりがありまして、いろいろな納豆を試していますが、いまのところ一番美味しいです。経木に包んであるのが美味しそうで、気遣いが素晴らしいですね。

納豆も、パックを開けた瞬間に香ってくるにおいをかいで、すぐに市販のものとの香りのちがいに気付きました。私は納豆が大好きなので、市販のものでもおいしく感じるのですが、ふきのとうさんの納豆の香りは、高級さというか、自然の誇り高い香りがしました。

うまく言葉で言い表しきれないのですが、頂いたことのある方はわかるだろうな、と思いました。

・・・しあわせです!食べた後も、口の中にほのかな甘い自然の香りがのこっていて、感情まで癒されているのを感じます。ふしぎですね。

納豆は、本当においしいと思いました。地元福島県産の大豆でつくった納豆を食べたこともありますが、それよりはるかに味が濃く、甘く、粘りがあり、納豆ってこんなにおいしいものだったのか、と市販のパックの納豆を食べきったことのない私でも、感動のおいしさでした。

自然農法の納豆を初めて食べましたが、大粒でふっくらしていていい香りがします。これまで納豆は少し苦手でしたがこれは本当においしいです。

納豆は大粒で食べ応えがありますね。市販の安いものとは粘りも臭いも味も違いますね

いつも、”極小粒”を食べてる(中粒だとお腹にこたえるので・・)ので、開いた瞬間「あっ、中粒だったか!」と、ショックを受けながら、戴いたところ、柔らかくて、匂わない、すごいねばり、お腹に優しい!おいしーい。

早速納豆いただき本当に美味しく感激しました。

今日は、安心で美味しい納豆、他、色々と届いてとっても嬉しいです♪

手造り炭火発酵納豆、とっても、お豆さんが柔らかく美味しかったので、今回も注文させて頂いたんですが、買いだめしても冷凍庫の場所をとらず、すっきり収まります。また、パッケージも環境負荷がなくて文句なしですね。

納豆も美味しすぎて・・・・スーパーの納豆が物足りません。オクラ納豆にしたら、娘もバクバク食べます。

納豆は特別美味しい、これからも、お世話になりそうですどうぞよろしくお願いします。

納豆は柔らかいし、本当にうまい!

今まで食べていたものも岩手県産のもので美味しかったですが、さらに美味しいですね。

納豆ととうもろこしも、味のかたまりでした

納豆が予想以上においしかったです。購入した大豆で簡単な納豆つくりを試してみるつもりです。

 

 

甘納豆

無農薬無化学肥料栽培された大地のエネルギーが凝縮された貴重なお豆、てんさい糖の優しい自然な甘み…。とっても美味しい甘納豆でした!お蔭さまでとっても幸せな気持ちになりました。

「甘い宝石箱」は4種が一堂に会して楽しくネットのご紹介通リ、甘味のあっさりした味付けでとても美味しいですね。くどい甘さがないのが甘納豆嫌いの私でも後を引いています。

黒豆の甘納豆さっそくいただき、と~っても美味しく、心がホッとするお味でした。こんな甘納豆初めての味です!

今回、甘納豆が子供にも大ヒットで、おやつにもいいし、おかずにも良いね。と美味しくいただいております。甘すぎず、柔らかいのに弾力があるので、食べ応えがあって、とても気に入っています。

香りが強いという小豆甘納豆を我が家用に一つだけ購入し、来てすぐに封を開け食べてみると、ほんとうにお豆の香りがしっかりするんですね!

 甘納豆というのは普段食べることがないので、比較したわけではありませんがほんとうに止まらなくなってしまい、次から次へつまんでしまうのに困りました。

 地力のある畑で、安全に大切に作られたお豆という意識があるせいか、よけいに体が取り入れたいとしているみたいです。なにより惹かれる美味しさだし。

甘納豆については、市販のものよりくどくなく、最初は粒が固い印象を受けたのですが、慣れるとそれも味わいです。

黒豆甘納豆は、前に知人にすすめられて市販のものを食べたとき、甘さがくどくて、我慢して飲み込みました。また食べたいとは思わないぐらいでした。

ふきのとうさんからのは、自然な甘さで、思わず、パクパクと食べていました。おいしかったです。

好物の「金時甘納豆」をいただきました。丁度良い甘さで懐かしい金時豆の香りがして、本当に美味しかったです。

通販の甘納豆は砂糖の固まりのような商品ばかりで閉口していたのですが、ぶきのとうさんの甘納豆はてんさい糖の優しい甘さで、豆本来の味も感じられ、絶品です!

つい食べ過ぎてしまうのが難点ですが。

甘納豆とか煮豆すっごく美味しいですね!!

ネットスーパーで買い物をし始めて7年程たちますが、佐藤さんのお店のものを頂くとびっくりするほど味が違います。自然食品と名のつくスーパーのものなら何でも良いと思い込んでいた私にはカルチャーショックな味です!

豆の味わいがやさしくて、とても美味しいです!!間食にもなるべく体に良いものを選ぶようにしたいと思っていたので、ふきのとうさんを知ることができて、よかったです。

甘納豆4種は、既に完食いたしました。とても優しい甘さで、アッと言う間に胃袋ヘ消えてしまいました。

父も大変喜んでおりました。手術後の体に好物でなるべ体の負担にならないものと思い、御社の無農薬が目に留まりました。とてもおいしくいただいているようです。

安心、おいしい甘納豆を送っていただき、ありがとうございます。今回は二回目。前回は銀手亡の甘納豆のみでした。

 今回は宝石箱もお願いして、4種類の味を楽しませていただきました。やっぱりわたしは銀手亡が一番です!

金時豆の甘納豆を頼んだのですが、これが!!めっちゃ美味しいですね^^

あっという間に一袋食べてしまいました。甘くてもいくらでも食べられるのが不思議です!!

届いてから丁寧に毎日数粒食べ続けていますが、優しく穏やかな気持ちになれますハートがふかふか温かいです♪フラワーエッセンスですね!

甘納豆は全身が温まって元気が出ますね!特に手足が温まって大地にしっかり足が付きます。

銀手亡は黒豆よりも食べやすく甘味が強いのでおやつ感覚で次々食べてしまいました。

 

 

哲人秀さんの黒豆きなこ

元々黒豆が好きで、黒豆なら丹波と思っていましたが、そちらのきな粉や納豆は甘みがあってすっかりはまってしまいました。きな粉の高い香りとまろやかな味というのでしょうか。

きな粉を初注文しました。甘くて、粉も柔らかく溶けやすく、とても美味しかったです。スーパーで買っているものとは全く違いました。子供には、なるべく自然な、おやつを食べさせたいのであずきで、色々作ろうと思います。

前回購入させていただいたきなこも大変気に入りました。やさしい甘みできなこもちにしたり黒砂糖をかけてそのまま舐めたりしています。最後はお皿まで舐めてますよ!

黒豆きなこも香ばしくてほんのり甘くて、今まで口にしていたきなこは何だったの?と思ってしまいます。

佐藤さんのきなこも伊藤さんのお豆も本当に穏やかで素直な味なのに驚きました。お二人の気持ちがそのまま入っているのだなと感じました。佐藤さんが栽培された黒豆や金時豆も大事に大事に頂きたいと思います。

驚くほどの美味しさでした。黒豆だけなのに、普通の大豆のきな粉よりも甘くてすごく美味しかった。当たり前かもしれませんが、近くのスーパーで売っているきな粉とは、ぜんぜん違いますね。自然栽培の豆は、味が濃いし、甘味があるし、お豆のいい香りがしますね。美味しいです。

きなこは大豆臭くなくて香ばしくて、すごいおいしかった!今まで食べたきなこで一番おいしかった。

袋を開けたとたん、ふぁっと柔らかいやさしい香り(普通のきなこよりまろやかな感じがします)が穏やかな気持ちにさせてくれます。

香ばしいのだからとパウンドケーキの生地に混ぜてみることにしました。きな粉が生地にまざっているせいか、いつもよりもしっとりした生地ができあがりました。

これはいつも食べているものよりとっても芳ばしく、豆本来の甘みがあって美味しかったです。いつも黒糖と混ぜてるのですが、きなこの甘みで十分で黒糖はちょっぴりでいけました。

7ヶ月の娘の離乳食にもいれてみましたが、少し中だるみ気味であまり食べてくれなかったのが、これはパクパク♪きなこ餅好きの旦那にも豆の味がおいしいと好評でした。

封を開けた瞬間から大豆の煎った香ばしい匂いがしました。いつも食べていたものより、粒子が細かく、すごく食べやすかった。

まず匂いをかぐだけでもきなこ本来のおいしさが伝わってきますよ!!自然素材というだけあって甘さ加減なんかもちょうどよく、アイスにかけてもきな粉餅にしてもきなこの上品な甘さと柔らかな風味が口の中に広がってとってもおいしかったです。

 

 

豆菓子

“焙煎黒豆”と“黒豆きなこ”とっても美味しいです♪自然の味、本物の味・・・やはり最高ですね☆幸せです。

煎豆さん達、本当に美味しくてもう全部食べてしまいました。。☆

炒黒豆毎日美味しくいただいております。味付も大変美味しかったです。

焙煎黒豆の黒糖つきも、とっても美味しく頂きました。写真からは想像ができなかったのですが、とっても上品な甘さ、そして香ばしさで、大ファンになりました。

焙煎黒豆をいただきました。家族で食べましたが、美味しくてあっという間になくなってしまいました。「無農薬・無肥料栽培」の豆は初めてですが、黄粉や浸し豆にしたらその味の良さがハッキリするのではないかと思いました。

炒り黒豆想像していた通り濃い味ですね。“味のかたまり”という感じです

お豆のお菓子ありがとうございます。私の家はこうゆうお菓子が大好きです。2日でなくなりました。ありがとうございます。

ドン菓子・おこし

柔らかいおこしで、甘みも抑え目で止まらないで~す。

おこし、ありがとうございました!ひと粒ずつのお米がしっかりしていて、美味しいですねo(^▽^)o

小豆茶

滋味溢れる奥深い味わいで素晴らしく美味しいですね(*^_^*)

お豆、お湯からだした後、そのままもぐもぐと食べてみました♪美味しいです♪無肥料の黒豆・小豆をいただけるなんてとてもありがたいです。

私は十数年前に前立腺炎を患いずっと違和感が有り頻尿でした。1日500ml煮出して飲んでます。

 飲みはじめて2週間ほどで症状がなくなってきました。ちょっとビックリしています。

小豆茶ですが、香ばしい香りで美味しさは予想以上でした。私は冷え性なので、続けて飲んでみようと思っています。

毎日小豆茶を飲んでいます。とっても香ばしい香りでおいしいですね。今回は知人への贈り物にもいいなぁと思って少し多めに購入いたしました。

小豆茶は、封を開けると香ばしいいい香りがします。くせがなく、飲みやすいですね。目と血管の健康のために、続けたいと思っています。

真ごころ味噌

佐藤さんのお味噌最高です。普段みそしるのおかわりなどしない主人と娘が「味噌変えた?これから白はこれにして、おいしい、おいしい」と絶賛しておかわりしてました。

『真ごころ味噌』に出会って、やっと夫の口に合うお味噌にめぐり合え家族の愚痴もなくなりました!

 家族に内緒で味噌汁にしたら、「ん?!味噌変えた?コレ美味しいんじゃない!」と、毎日味噌汁を食べさせたい私もホッとしました。

お味噌は、本当にダシがいらないくらい味噌のおいしさが出ていて、家族全員、あらためて味噌汁好きになりました。

お味噌の方も、最初にちょっと味見…のつもりが、ついつい味噌おにぎりにして食べてしまうほどの美味しさで、家族も絶賛でした。お味噌汁も最後の一滴まで残さず飲み干してしまうほどです。「ふきのとうさんで買うものはいつも美味しいものばかりだね」と家族と話していました。

お味噌を暖かいご飯の上に乗せてちょっと味見をさせて頂きましたが本当に素朴で、味のある美味しさでした。

お味噌。。。すごく美味しくってびっくりでした。黒豆も娘と一緒におやつに毎日いただいてます。

これからも、美味しくって安心して食べられる物をお願いします。

哲人秀さんの強力小麦粉(哲人秀さんの強力小麦粉・哲人秀さんの強力全粒粉)

封を開けて、強力粉の手触りがきめ細かく、柔らかなことに驚きました。早速パンを焼いていますが、とても美味しくでき、家族で嬉しくいただいています。

毎日のようにパンを焼きますので、美味しくて安全な秀さんの小麦粉に出会えて、本当に感謝しています。

強力小麦粉は、ホシノ天然酵母でホームベーカリーでパンを焼きましたが、きめ細かなおいしいパンになり、家族の評判がよかったのでまた注文させていただきました。

御社の小麦粉で作ったパンは非常に美味しく且つ身体に良く、地球にも優しいのですからこれからも頑張って続けてください。

100%有機小麦ラーメン(醤油・味噌)

昨日、早速ラーメンをいただきました。さすがこだわりの麺ですね!コシがあってとても美味しいです!そして安心出来る原料ですから、おいしさも倍増です。

 卵不使用の中華麺は殆どありませんので大変助かります。久しぶりに食べられたラーメンは本当に美味しかったです。

美味しい小豆や今回初めて注文いたしましたラーメンも家族に大変好評でした。

 安全で美味しく心のこもった商品を求めることが出来ますことに感謝申し上げます。

 

 

癒しの野菜

早速いただきましたが、ものすごく、おいしかったです。なんというのか、完璧な味わい、といえばいいのか・・・。

元気な野菜からは、料理をしている間に、パワーをもらえる気がします。今日は、疲れたから簡単な料理にしよう・・・と思い足取りで台所に向かっても、料理をしているうちに、だんだん元気になってくる。そして、食べると、じんわりと暖かくなるような気がするのです。

ニンジンをまず手にとってみた私は、なんと、ニンジンを耳元に当てたのです!

本当に無意識にそうしたのです。まるで、話しかけてきてくれたから、よく聞き取ろうとして「ん?なに?」と、耳を傾けるときのような、あのかんじです。自分であとから気付いて、びっくりしました。(笑)

 本当に、お野菜は生きているのですね。とくに、自然栽培のお野菜はパワフルです。とてもかわいいです。そして、本当に優しさを感じます。地球の優しさも伝わってきます。

店頭に並べられている野菜や果物等、あまりにも“綺麗すぎる”ということでした。

 食べても、甘すぎたりして野菜の本来持つ”野性味”が感じられず、何だか”味気ない”毎日の食生活に、要らぬストレスが溜まっていました~

 土の力、というもの。本当に凄いんだなあと思います。哲人秀さんに宜しくお伝え下さい。

ふきのとうさんのお陰で、おいしいものにたくさん出会うことができました。母も最近は、外でじゃがいもやたまねぎを購入しなくなりました。(ぜんぜん味が違う)

また、愛犬の手作り食にも人参やきなこを活用していますが、とてもおいしそうに食べています。

いつもふきのとうさんの愛情溢れる美味しいお野菜やお豆さんからあったかい幸せをいただいております。

 栽培や収穫に私には想像出来ないほどのご苦労がおありと思います。いつも本当にありがとうございます。

これからも楽しみに、定期的に注文させていただきますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

なによりお野菜がほんと~~~に 美味しくて。

うちの子供たちは、お芋さんが大好きなのですが、今日は、焼いたジャガイモに、塩をふっただけのポテトをおやつに出したら小1の息子が、『あ~、幸せや~』とつぶやいていました。

自然農法のお野菜は最近知って食べました!とっても力があって、すごく甘いし、味付けもほとんどいりませんね。ちょっと目からうろこでした~。

こうした、エネルギーの強い食物は体も心も喜んでくれます♪とても良いご縁に恵まれました~^^

有機栽培のお野菜を食べた時点で、市販の農薬を使用したお野菜とは味が全く違うのは感じていました。

でも、無肥料・無農薬栽培の野菜の味は、その有機栽培のお野菜以上にさらに自然で優しい味なのでほんとうにすごい!と思いました。

ほかにうまい表現方法が見つからないのですが、とにかく「自然!純粋!」な味というか、パワーを感じました。すごく「やさしい!しかも、かわいい!(^^)」と感じるのです。

じゃが芋、玉ねぎ、にんじんのどれもおいしく、それらの野菜スープがまた味わい深く、自然栽培産の野菜のさわやかなコクのようなものを堪能しました。

にんじんは優しくて純粋な甘さ、香り高さを感じました。ジャガイモは、ほくほくとしたあたたかさとともに、ほっとするような、やさしさを感じ、玉ねぎも、これまた優しい甘みと自然な純粋な。。。本当に、なんと表現してよいかわからないほどの、「自然 ! 純粋!」の強いパワーを感じました。

 「自然さと純粋さ」が「濃い」のです。食べてみた人にこそわかる感覚だと思いました。それに、食べていて、ニンジンさんたちが話しかけてきてくれているような感じがするのです。かわいくてしょうがないです!

先日,お宅様に注文した『人参』と『タマネギ』が届き、まずは,”生”でかじってみました~~

なんというか、”ちから” みたいなものが感じられ、近くのスーパー等で並べられているものと比べ物に成らないほど充実した味~専門家ではないので,成分の分析とやらは判りませんが~確かな,体に良い感じが伝わって来て、不揃いな,小振りな,何も飾り気の無い其の姿から、余計に力強さが伝わって来て感動しました~~

お野菜とてもおいしいです。そしてとても日持ちするので生命力の力を感じます。作り手のみなさんの愛情がお野菜に伝わっているからなんだな~と感動します。

これからも感謝しながらいただきたいと思います。

佐藤様をはじめ、地球の大地に優しくお野菜を作ろうとしてくださっている皆様に心から感謝いたします。私たちも、皆様のおかげで、安全で良いエネルギーのお野菜を頂くことができ、また、地球を大切に思い、敬い、感謝することを教えていただいております。

 私も、できるかぎり、その輪を広げていくことができるように努力させていただきたいと考えています。

人参は市販品にはない人参の香りがし、とても味があって甘く、かぼちゃはむせそうなほどホクホクでどちらもとても美味しかったです!最近はどちらかというとビチャビチャしたようなかぼちゃに多くあたっていたので本当に感動でした。

以前はにんじんが苦手だったのですが、今は大好きです。

 東京に暮らすとおそろいの野菜しか、見たことなかったのですが、こうして箱を開けると聞こえます。

 『こんにちは~、北海道からやってきました~。よろしく~』と個性的な野菜、人間と一緒だ、生きてるんだ、かわいいね。って思います。益々感謝の気持ちで一杯になります。

そんな出会いを作ってくださって有り難うございます。

無農薬・無肥料の作物、初めて食すものでしたが、ジャイガイモは何も付けなくてもとてもおいしかったです。また、ニンジン、仰るとおりとても甘かったです。

 生産者の愛情がたっぷり注がれていることもその一因かと思いますが・・・。

あまりにおいしかったので、知り合いの人にお裾分けしてあげました。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、カボチャ、大豆をいただきました。

 土と皮に包まれたジャガイモと人参は切り口からして実が凝縮してて水っぽくないということです。そして、とてもキレイです。

 食べてもそれぞれの味にコクがあり、これが本来の味だろうと思えました。

野菜さんたちとの感動の出会いを伝えたくメールしました。まず箱を開けた瞬間に言葉ではうまく言えませんが、エネルギーのようなものが身体に伝わってくる感覚があり、ゾクッとしました。

ニンジンさん、ジャガイモさん、タマネギさん、一つずつ手に取ってみるとクールで届いたので表面は冷えているものの、とても温かいものを感じました。

野菜さんたちのエネルギーと優しさと美味しさに包まれて身体も心も喜んでいます!本当にありがとうございます!

今回初めて、癒しの野菜セットを注文致しました。人参、玉葱、カボチャ、それぞれにしっかりした味があり、大変美味しく頂いております。

 安心して皮ごと料理でき、最小の調味料使用で済みますから・・・・。究極のエコ料理ができ、本当に感謝です!!

佐藤さんと伊藤さんの作物を頂くとつまらない悩みが吹っ飛んでしまいます。体中の細胞と心が元気になれます。ありがとうございます。

本当にふきのとうのお野菜に出会えて嬉しく思っています。もっと早く知りたかったです!それに直に生産者さんから購入できることはお野菜の有り難味がよくわかります。

 心を込めて作られた野菜は生きているわけですから、その大事な命を頂くと思うと感謝せずには食べられませんよね♪今日もにんじん、じゃがいも使わせていただきましたよ。

 今は私のお腹の中です(笑)体に栄養入れてくれました!ありがとうございました。

秀さんやマスターの野菜さんたちにはいつも驚かされっぱなしです。

そして何でそう感じるのかよくは分からないのですが、秀さんやマスターの野菜さんたちを食べた後はうまく表現できないのですが、体の中に何か生命力のようなものが入ってきた、という(?)感じがします。

安全で、体に、この上なく良い美味しい無農薬無肥料栽培の野菜、本当に待ち遠しいです。身体を労わって頑張ってください。

お野菜は無事届いておりますし美味しく頂いております。もともと友人の薦めで購入したので美味しいとは聞いていましたが予想以上の美味しさで大満足しております。

 今度はかぼちゃなど売り切れてしまう前に購入しようとはりきっています

期待通りほんとおいしかったです。今まで無農薬の有機野菜はなんどとなく食べていましたが、それとはまた違いました。

 慣行ものは固くて味がうまくしみこみませんが、有機のものは柔らくて味はしみこみやすいものが多かったです。

しかし、この無肥料は、しっかりしていて、味はしみこみやすく、水分ははちきれんばかりで玉ねぎもしゃきっとしていてそのくせすごい甘いです。

お野菜もお豆も、その他いろいろ本当に美味しいです。くせが無い、と言われる表現にも納得です。

そしてやはり、作る方の思いが感じられ、以前よりも大切に調理するようになりました。

病気療養中で、食事療法というのですか、玄米食や野菜中心の食生活に切り替えて、にんじんジュースも欠かせないということでお送りしました。

もちろん先方は大喜び。くだんのにんじんで作ったジュース、嫁がひと口飲んだところ、「甘い!!」、と感激しておりました。

北海道の健康な大地を想像してしまうんです。そして嬉しくなりながら食べています。美味しいだけなく、精神面に与える効果も大です。

昨年のクリスマスは、ふきのとうさんの自然農法のお野菜やまた安全なお肉でシチューを作ろう^^それだけで何よりのご馳走だと思い、取り寄せさせて頂きました。クリームシチュー、クリスマスに作ったのはほんとうにこれだけでした。

でもとっても美味しかった。人参はみなさんが感想に書かれていたとおり、とても濃い味がしました。でもなんだか後味が爽やかなんです。玉葱は甘く、じゃがいももほくほくと優しい味でした。

せっかくなので、市販のルーも使わずホワイトソースから手作りしたので、よけいに優しい味に感じられました。

それから、肉じゃがを作ったり、ベークドポテト、カレー・・・(今日はカレーでした)に、と送って頂いたお野菜たちを楽しませていただいています。

お味の方はいつもながら、満足です。多少形が悪くても、良くここまで育ったね、と褒めたい気持ちの方が勝ります。感謝致しております。

やはり、無肥料栽培のお野菜が一番美味しいですね。実は私、化学物質過敏症のため食べられるお野菜が少ないのです。無農薬でも反応するものも多く、無肥料のお野菜をさがして手に入れています。

 無農薬栽培も本当に大変だと思いますが、ぜいたくというより、カラダが受けつけないので仕方ありません・・・。

 食べるお野菜の品目が少なかったのですが、ふきのとうさんのカレーセットのおかげで豪華な食卓になっています(^-^)

やはり家近くの野菜は、長持ちしません。味もちがいます。新鮮な野菜を、またよろしくおねがいします。

玉ねぎはみずみずしく、にんじんはしっかりとした味で、じゃがいもはホクホク。そして、かぼちゃを切るときの固いこと!

しっかりと実が詰まっているという感じでした。こんなかぼちゃ、最近は出会ったことがない!

 早速茹でると、身がしっかりでホックホク。とっても気に入りました。

そちらで購入した大豆類やお野菜は、インターネットでの注文ということで正直なところ、口にするまで本当に安全かどうか不安がありました。しかし、実際に食べてみるとやはり大変美味しく、体の調子も順調です。いいものであることを体で実感しています。

お野菜(にんじん、ジャガイモ、たまねぎ、かぼちゃ)おいしいですね。毎日いただいています。にんじんは「かおり」がよく、これが本来のにんじんなんだなあと感動しました。

たまねぎもシャキシャキとして、あまくおいしいですね。じゃがいもはお味噌汁やスープ、煮込みうどんなどに皮ごと入れていただいています。どのお野菜も、たまねぎの一番上の薄皮以外は全部いただいています。手間隙愛情かけられて育てられたものですから、本当に有難く感謝の思いで頂いております。子供たちも「有難いねー」と言って頂いています。

それぞれに野菜本来の味で本当に美味しいです。スープにするととても優しい味がしました。可愛い野菜さん達なので食べるのがもったいないですが天地の恵みに感謝して大切に食べます

最初に小豆かぼちゃを作りました。癒しの野菜、その名前のとおりでした。なんだか心が穏やかになるような気がしました、不思議です。そして、味も濃いですね。カボチャはホクホクしているし、玉ねぎも人参もギュッと身が締まっている感じです。健康に育った野菜たちなんだということを思います。

いやー!本当に美味しいですよ。味が濃いです。野菜臭さがありますよ。一般に売られているものは臭いが無いですから。

にんじん、かぼちゃ、じゃがいも、たまねぎを適宜に切って、高圧で煮込んでみました。その、できあがった野菜入りスープのクリーミーなこと。皆様感動。

人参、たまねぎ、じゃがいも、かぼちゃと、大変美味しく戴いております。それぞれを一口、二口戴くごとに、大地の恵み、自然の厳しさや素晴らしさをひしひしと強く感じます。

昨日はジャガイモ、たまねぎ、にんじんをいただきました。味がしっかりしていて最高ですねー!

お店での人気はにんじんのほうがあるようですが、私はたまねぎの味がすばらしいと思いました。

 「味には自信があります」とおっしゃられていたのに納得です

じゃがいも 丸のまま茹でただけのほくほくで、なにも付けなくとも実に美味しい。

にんじん この味は忘れていました。これがにんじんの味だよね なんて笑えない事実、遠い昔をおもいだしました。たまねぎも生でいただきました美味しい

個人的な感想としては、なんといっても人参を中心に野菜がおいしいです。じゃがいもは、北あかりより男爵の方が大きくておいしかったように思います。

自然に作った野菜は清らかな感じがありますね。いつか北海道に行くことが出来たら、畑を見学させてください。

無肥料栽培は、大変なことも多いようですが、これからの日本の農業にとって必要なことと考えます。

じゃがいも、にんじん、たまねぎは先日無事受け取りました。大変おいしく毎日食べています。特に、にんじんには驚きました。ありがとうございました。

先日は美味しい人参と玉ねぎを送っていただき、ありがとうございました。やさしい味で本当におどろきました。

じゃがいもがほくほくで甘く、玉ねぎも甘く、にんじんはとても味が濃く、おいしかったです。

じゃがいもは、どちらもほくほくしていて美味しいです。玉ねぎもかわいらしく、とても素直な味がします。

 

 

玉ねぎ(哲人秀さんの玉ねぎ(5kg)・哲人秀さんの玉ねぎ(10kg))

この間購入した玉葱を丸ごとこぶとしいたけの出しで、土鍋でたいたらすごくあまくてとろとろでした。

 6歳のむすこが食べた瞬間お母さん天才!とおかわりしてました。私を天才にしてくれた、玉葱さん、作ってくださった皆さん、自然、全ての物に感謝してしまいました。有難うございました。

玉葱も、「甘い!美味しい!みずみずしい!」色がうすーいグリーンなんですね。オニオン・スライスにして頂きました。スーパーのものと比べてみると、「身のしまりが違う。色は、スーパーのものは、真っ白なんです。」あの強烈な、涙目になる匂いが無い。辛くない。

たまねぎは、丸まま煮て「ぬちまーす」を少し入れて自然の甘みを味わっています。

 炒めてもすっきりとした味で、美味しいです。

たまねぎも生でいただきました美味しい

甘いだけが美味しいと思っている今の日本人何とかしてよと言いたくなります。

玉葱ですが…シャキシャキ感・サクサク感がとてもおいしかったですvフライやサラダなど、本当に好評で、この調子だとあっという間に使い切ってしまいそうです(笑)

秀さんのお野菜に巡り合えて大変幸運だったと感謝致しております。北海道に住んで居たらなあ...と思うことも。

 

 

人参(哲人秀さんの人参(5kg)・哲人秀さんの人参(10kg))

美しく、美味しい人参ありがとうございます。久しぶりに飲み応えのある人参ジュース毎日味わっています。炒めて、揚げて、スープにしたりと人参三昧です。幸せです。

私は、人参が苦手なのですが、初めて、無肥料・無農薬の完全自然栽培の人参を食べて感動しました。人参がこんなに甘くて、美味しいなんて!本当に美味しすぎて、びっくりしました!

いつも立派に育った美味しいにんじん送ってくださりありがとうございます。

 佐藤さんが丹精こめて育てられたにんじんに感動しつつとてもとても美味しくいただいています。箱を開ける度にっこり。心ほっこりです。

 佐藤さんのにんじんに出会え幸せですどうぞお体気をつけてこれからも元気なお野菜よろしくお願いします。

人参は早速とろとろジュースにしていただきました。本当に美味しい。なんだか体の中が綺麗になるような気がします。

立派なにんじんが届きました。この時期に、本当にありがとうございます。作物を無農薬無肥料で育てる、ってどんなにか大変なことと推測します。食、すなわち生きるということを深く追求した形だと思い、ふきのとうの皆様に感謝いたします。

送っていただいた人参を手にしたとき、まずその香りに驚きました。そして生でかじった時の甘味と味の濃さに子供も「おいしい~」と感動していました。今年は特に天候不順の中、農家の方も大変な苦労があったと思います。

佐藤さんのにんじんを頼みはじめて3ヶ月くらいたつでしょうか。ほぼ毎日、にんじんジュースにして、絞りかすはヨーグルトに混ぜて食べています。

 他の、無農薬無化学肥料などのにんじんとはぜんぜん味が違うというか、カラダが喜んでいるといいましょうか、表現が下手でごめんなさい。とにかくおいしくいただいています。

人参は毎日ジュースで飲んでいますがすっきりしたお味で安心感・スタッフの方々の愛情も加味され、とても美味しく愛飲させていただいております。

人参も生で食べてみました。甘くてびっくりでした。たくさんの手間ひまがかかったものだと思って、じっくり味わっていただきました。

にんじん 届いてから 毎日いただいております。

 本当に甘くて おいしいですね。火を通すことが なんだかもったいなくてにんじんジュースやサラダ、そのままスティック野菜で食べています。

にんじんジュースには 前回購入したフラックスオイルも少々入れて作っています。にんじんが苦手な子供達も 佐藤さんのにんじんだと 嫌がらずに飲んだり食べたりしてくれるので やはり美味しいものだと 食べるんだと あらためて思います。

人参は甘くて美味しいです。ただ土をもう少し落としていただくと、庭のない家庭では扱いやすいのではないかと思いましたが、それが自然のままなんですね。美味しい人参をありがとうございました~

実家の者も気に入って毎日にんじんジュースを飲んでいます。にんじんが濃くってお腹いっぱいになると喜んでます。

 創造のエネルギーをこのニンジン達から毎日頂いています。魂が喜んで、感謝が湧き起こり、天からアイデアが降りてくそんな感じです。

人参通の方に自宅産のと味比べをして頂きました。糖度は我が家がほんの少し甘いと。しかしそちらが昔の本物の少し苦味とどろくささ?がある極上の人参とのこと。おいしく生でいただいてます。ありがとうございました。

はじめて、購入させていただき、人参の甘さに感動しました。今までにも、自然農法のものを探して買ったことがあるのですが、佐藤さんのが一番甘くて美味しかったです。

わたしは、メインに人参ジュースやサラダでいただくので、安全な自然農法が一番うれしいです。

人参はおでんに入れて食べてみましたが最高でした。お鍋を開けた瞬間に人参の甘い香りがしました。

もう近所のスーパーでは買えないと思うほどです。

ニンジンが甘い!!子供の頃は給食のニンジンが苦くて食べれなかったのです

 こんなニンジンだったら、一時的とはいえ嫌いになることは無かったと思います。

ずっと”ニンジンさん”を頂くのを楽しみにしておりましたので、とても感激です。みなさんと同じ感動です。「本当に甘い!!美味しい!!みずみずしい!!!色が鮮やか!!」

人参、とてもおいしかったです。煮ても炒めても、とても甘くて、しかも人参本来の味がして、楽しくいただけました。ほんとうにおいしかったです。

ニンジンさんをかじってみました。これはニンジンなの??と疑ってしまうような甘みがあり、独特の臭みも全くなく、常識を覆されるような驚きと感動でした!!

 佐藤さんが調理に砂糖は全くいらないと言っていましたので、私もニンジン、ジャガイモ、タマネギさんで砂糖は入れずに煮物を作ってみました。

なんて美味しいの~(*^^*)!!自分の料理の腕がものすごく上がったんじゃないかと錯覚するほどの美味しさでビックリしました。

この野菜さん達はもう神の領域だね!と家族で話しながらじっくり味わって頂きました。見て、触って、嗅いで、調理して、食べている間中、ずっとワクワクし、幸せな気持ちでいっぱいになります☆

人参は、ものすごく甘くジュースにしてもサラダにしても炒めてもおいしいです。感動しています。

先日、いつものように”すりおろし”ながら、そばにあった”甘いぶどう”をつまみ、すぐ、”すりおろした生ニンジン”をつまんだところ、「ぶどうよりも、 ずっと甘い!すごい!」と、改めて、「フルーツより甘い。”糖度が高い”ってこういうことなのか!!!」と、実感しました。

昨日人参ジュースを飲みましたところ、毎朝寝起きは腰が痛くて重いのですが、今朝は本当に身体がかるいです。昨日は身体が人参を求めて3度もジュースを作りました。腎臓にとてもよいです。有難う御座います。

にんじんのにおいと甘さに感激しております、本当にすばらしいですね。また注文しま~す。

人参をさっそくジュースにして飲みました。とても甘くて味が濃いのに全くえぐみがないですね。

今にんじん5kg無事届きました

前回以上の大きさ、色、何ですかこれ!凄すぎます!もう感動すら覚えちゃいましたよー♪ここまでくると芸術品ですね。この濃いオレンジ色素晴らしいですね~。

こんな色のにんじん初めて見ました。これが太陽と自然の環境のみで作られたなんて神がかり的ですね。なんか使うのがもったいないです・・・。なんか野菜を見ていてこんなにワクワクするのはなんででしょう?これもすべて佐藤さんのおかげです。感謝します。

先日はおいしいおいしい人参を送ってくださり、ありがとうございました。ものすごく甘くて、スーパーなどで売っている人参とは比べ物になりません。1日2~3本をりんご1個とジュースにして飲んでいます。

箱を開けると、「畑の香り」と言うか、そんなにおいがしました。甘みがあり、深みがあり、本当に安心して食べられました。(ありきたりなコメントですみません。)

この味は忘れていました。これがにんじんの味だよね なんて笑えない事実、遠い昔をおもいだしました。

にんじんは酵素を作るのに殆どを使いました。とても良い酵素が出来上がりました。

また、野菜炒めやスープに入れて食しましたが、とても甘みがあってとてもおいしかったです。

いただいた人参は未だ少し残っていますが、当たり前のことでしょうが、時が経つほどにより甘く色鮮やかになっていきます。結構日差しも強かった気候の中で、段ボールに入ったままの人参はますます味わい深く、極めて元気で感動ものです。

人参、香りがしっかりして甘くて美味しいです。キッチンで、亀の子タワシで泥を落として、ちょっとかぶりついたりして♪

鮮やかな無肥料栽培人参の集団に感動しました。さっそく、切り込みを入れたスティックにして蜂蜜とビネガーの三杯酢にしばらく漬けました。パリリ、パリリとした歯触りと、人参のかおりに感動しました。

ニンジン、とても丈夫なのですね。それにしても本当においしいニンジンです!

じゃがいも(哲人秀さんの北あかり(5kg)・哲人秀さんの北あかり(10kg)・哲人秀さんの男爵(5kg)・哲人秀さんの男爵(10kg))

早速いただきましたが、ものすごく、おいしかったです。なんというのか、完璧な味わい、といえばいいのか・・・。普段、じゃがいもはあまりたべないもうすぐ2歳の娘が、自分からおかわりまで要求して、パクパクたべておりました。

伊藤さまのじゃがいもととうもろこしを頂くようになって身体が徐々にしゃっきりしてきて、本当に有難いです。なにか流れがかわる予感がします。

じゃがいもは、皮付きのまま、泥をきれいに落として、ゆでて、何も味付けせずに、いただきました。あまくて、ほっこりしてて、とてもおいしかったです。

箱を開けるとなんだか明るくかんじて気持ちよくなりました。早速粉ふきいもにして頂きました。私は長年PMSで今朝も澱んで辛かったのですが、食べているうち頭のなかを風が吹くようになって、体中にひろがって心身共にすごく軽くなりました。

 本当に有難うございます。

ジャガ芋さん達、無事到着しました、食べさせて頂きました! 美味しくて~美味しくて )^o^( 頬っぺたが、三回おちましたぁ~~

 \^o^/、ホクホクと味が深く素晴らしいジャガ芋でした!家は皆がジャガ芋好きなので今日からしばらく 芋 芋 芋~で笑いが止まりません(*^-')ノ

北あかりをいただきましたところです。

 蒸してお塩をかけただけでも、とても濃厚な香りと味がしてほくほくとした極上の味で、心もお腹も幸せに満たされました。

 精魂込められてできあがったじゃが芋をこうしていただく事ができるのは本当に恵まれたことだなと感じました。ありがとうございます。

先日無肥料のじゃがいもを食べ、有機農法と無肥料栽培の味の違いを思いを知りました!哲人秀さんにもよろしくお伝えください。

丸のまま茹でただけのほくほくで、なにも付けなくとも実に美味しい。

おいも、無事に届きまして、毎日ありがたくいただいています。皮がしっかりしていて、たくましいーと感じました。

伊藤秀幸さんのジャガイモは、栗・サツマイモのような甘さも感じられみんなで大変おいしくいただきました。すばらしいジャガイモありがとうございました。

 

 

かぼちゃ(哲人秀さんのかぼちゃ(5kg)・哲人秀さんのかぼちゃ(10kg))

大きくて逞しいカボチャを見ていると、厳しい自然環境の北海道で無農薬で肥料を使わずにこんな素晴らしい生命が育つなんて信じられないくらい驚きです。

かぼちゃは、昔のかぼちゃのように、切る時にかたくて、煮るとホクホクになって懐かしく感じました。

こんなにおいしいかぼちゃを作ってくださってありがとうございます。あまりにおいしく、お歳暮にもします。

私は、おたくのかぼちゃの大ファンです!美味しいし、栄養価万点です!風邪をこじらせて軽い喘息になりかけていた時も、毎日かぼちゃスープを飲んで、全快しました(^^)

かぼちゃは、受け取りました。クリームスープにして、毎日飲んでいます。心も体も暖まり、幸せな気持になります(^^)

今までスーパーで購入していたかぼちゃは、砂糖やみりんを大量に入れないと食べれませんでしたが、出汁だけでも十分に甘みが出て、大変おいしくいただくことができました。

かぼちゃも同じく、自然の甘みがあってすごくおいしいです。小豆とかぼちゃを一緒に煮ていただいたのですが、これまたすごくおいしかったです!

お野菜の命が感じられるので、丁寧にお料理するようになりました。皮ももったいなくて捨てれません。しっかりいただいています。とても不思議ですね。

かぼちゃは小豆と一緒に煮て食べさせていただきました。ほくほくで甘さにびっくりです。心が元気になりました♪

 

 

フラックスオイル

先日病院での血液検査の結果で、異常に高かったコレステロールの数値が驚くほど低くなっていました。あと少しで平均値になりそうです。毎朝、亜麻仁油を大匙1ヨーグルトに混ぜて食べている成果です。

ふきのとうさんの扱う亜麻仁油は本当に効果があると実感しています。

待ちに待った亜麻仁油が今日届きました。少し切らしていたので、少しアレルギー肌がかさついてしまい困っていました。

やはり、効果を感じています。いつも手をかけてくださって感謝しています。

アトピー仲間や、身体のどこかが詰まっている(!)と話す友人に亜麻仁油を勧めてみようと思います。

ふきのとうさんのリンクを添えて^^

あの亜麻仁油を利用して作らせていただいたサラダは大好評です。近いうちにブログで私もご紹介したいなと思っています。

無味無臭で色鮮やかできれいなオイルだなぁと感激しました。毎朝、ヨーグルトに大匙1を混ぜておいしく戴いております。

亜麻仁油は癖があるとか苦いとか聞いていたのでなかなか手を出せずにいたのですが味見をしてびっくりしました!香ばしくて、こくがあって私の好きな味でした。

あまり生の油は食事には使用しないのですが体に良い効果があるようなので、摂取していきたいと思っています。

フラックスオイルは早々に無事に到着いたしました。

 冷蔵庫に入れ、サラダなどに愛用しております。無農薬で、超低温で造るホンモノのせいか、本当においしく、捨てるのが勿体ないので、お皿に残ったものまで飲んでおります。(笑)

ヨーグルトにも今度入れてみようかなと思います。食生活で不足しがちなオメガー3脂肪酸を豊富に取れるのが魅力的なので、また、無くなったら、お願いしたいと思います。

 

 

インカインチヴァージンオイル

おいしいです。亜麻仁油よりも飲みやすいですね。実は、ティースプーンで1杯、毎朝飲んでいるのです。

そうそうインカオイルすっごく良いカオリで私は佐藤さんに教えて頂いたとおりヨーグルトに入れて、主人にはサラダのドレッシングでさっそく食べてます。

この感じだともう1本買っておいた方がよさそうです。

オリーブオイル

楽しみにしていたオリーブオイルが到着しています。本物のオリーブオイルを実感して感動してしまったんです。

 今までも料理のオイルにはエキストラオリーブオイル使っていましたが、なんかぜんぜん違う感じがします。

とってもおいしかったです。明日は熱を加えて使ってみなくちゃ。

しそ油

フラックスオイルは少し苦みのようなクセがありました、個人的にはしそ油の方が好みです。それと一時期オメガ3系の脂肪酸の入った食品をあまり食べていなかったら酷い夏風邪をひいたので免疫系に大きな影響を与えているのかと実感しまして、これからも継続して摂取しようと思います。又、家族や友人にも薦めたいです。

井上手造りじょうゆ

お醤油ですがもう、おいしすぎてビックリです。家族で今まで使っていた醤油と味比べしましたがもう、雲泥の差ですね。良い物に出会えて本当によかったなと思います。

 

 

ゆきひかり

玄米を圧力鍋で炊いてますが、とてもおいしく頂いてます。これからも地元北海道の無農薬玄米を食べ続けたいと思ってます

 

 

ちゃぼぼ園のお茶

ほうじ茶は前回お願いして以来、とても美味しくいただいております。仕事の合間に頂くことが多いので、うっかり急須に入れたままにすることもあるのですが、渋みが出ず、驚いております。

早速、お茶を頂いてみましたが、すっきりとした飲み心地で大変美味しくいただきました。

 本当にそれぞれに素敵な商品をお世話いただき感謝です。

お茶は毎日のように飲んでます。日頃飲んでいるお茶も無農薬ですが、それにもまして控えめな上品な味で驚きました!母は「昔のお茶はこういうのだった気がする」と言っていました。

ほうじ茶を試してみましたが、すっきりして薫り高く、先月ものすごく仕事が忙しかったのですが、その合間のお茶のひと時にパワーをいただいた感じがします。ありがとうございます。

 

 

まほろば化粧品

それと「えりくさ化粧水」はやはり着けたときの感触がなんとも良いです。香りも好きです。化粧品等の香料が苦手なもので自然の柔らかいこの感じが気に入っています。

エリクサーローションも無事届き、エリクサークリームだけでカサカサだった肌も見事に復活しました。やはり、セットで使わないと効果は最大限に発揮できないのかもしれないのかな~と感じました。

えりくさークリームは夫も「これはひび割れに良いな~」と言っています。夜ぬると翌日痛みが無いですよね。治ってますよね。

ファンデーションも使っているのですが、今まで使ったどれよりも本当に気持ちが良いと喜んでいます。是非今後とも作り続けて欲しいです!

えりくさーファンデーションはずっと続けて使用しています。オイリー肌のため、他のリキッドファンデーションは間違いなく吹き出物が出ていましたが、これはまったく出ません。成分のよさが実感できます。

いくらかの食品と、化粧品を変えてからどれ位の月日が経ったか、さだかではありませんが、肌の調子が、とても整ってきた事が実感されます。

 (初めてえりくさークリームを使った時から、一度も石鹸の類を使ったことがありません)

ファンデーションや日焼け止めなど、化粧品類は何を使ってよいか、何が良いのか悪いのか分からず、流浪の旅をしておりました…

ふきのとうさんで化粧品も扱われている事を思い出し、えりくさークリームを使わせていただきました。とても気持ちの良い使用感で、最近は化粧水の後はこのクリームだけです。

 安心して使えるファンデーションも早速使わせていただきたいと思います。

早速、本日ファンデーションを使わせていただきました。今までのものと全く違い、とても軽く、心地の良い使用感に驚きました。この感覚は病みつきになりそうです。これから楽しみに使わせていただきます。

届けていただいたファンデーション、前回同様につけ心地よく使わせていただいています。ありがとうございます。

スーッとする感じがとても気に入っています。

えりくさー化粧水とクリーム、慣れてきたのか、肌の調子が大変良くなりました。それとファンデーションにとても驚いています。

 今まではあまり付けたくなかったのに、これは付けたいと思うのです。付けた感じも気持ちが良く、持ちもとても良いです。

いいです、これ。けっこうクリーム合わなくて、苦労してるんですけど、これは、肌への負担もなくて、まだ1週間もたってませんが、これからの肌の変化が楽しみです。奥様に丁寧に説明していただいたのと、なんといっても奥様のあの”ピカピカのシワのない肌”が、大説得力でした!うらやましいー。。。。

エリクサークリームもべとつかずさっぱりしてとてもいいです。

えりくさークリームは、ミントの清涼感のある香りが気持ちよく、使い心地も素晴らしいです。全然べたつきがなく、少量でもスーッと伸びて肌に浸透してゆく感じがします。

 今まで、無添加のクリームはいろいろと試してきましたが、べたつきが気になったり、香りが今ひとつだったり、伸びが悪かったりとなかなか満足のいくものには出会えませんでしたが、えりくさークリームは全てをクリアしてくれました。

敏感肌が、えりくさークリームと良質なオイルのおかげで改善して来ました。いつもありがとうございます!

えりくさークリームとローション。使い始めて間もなくニキビのように赤いできものが出ました。今は顔の赤みも落ち着いています。一回の使う量が少量で済むので長く使えそうです。これからの肌の変化が楽しみです。

エリクサークリームとても不思議なつけ心地です。香りがとてもよく、肌によくなじみます。

 

 

冷凍肉・肉加工品

私は化学物質過敏症でさまざまな物質に反応し2年程前から有機野菜などにも反応するようになり食べられるものがどんどんなくなってしまいました。

ところが試しに買ってみた、ふきのとうさんの牛ミンチがおいしくいただけ驚きました。ほとんどの魚は薬の味がし受付ません。

昨日は豚ロースを食べてみましたが、おいしく安心して脂身まで食べることができました。ほかのお肉やお魚も楽しみです♪

前回に購入した牛肉、豚肉、鶏肉、お肉特有の臭みが全く無く、安心して美味しく頂いております♪

無添加のソーセージを初めて食べました。主人も娘も「めちゃめちゃ美味しい」と取り合いでした。おじいさんやおばあさんにも大好評です。

 

 

天然エビ

冷凍ですが、調理もしやすく、使いやすかったです。それ以上に、ぷりぷりとして、甘味があり、とても美味しい天然えびでした。ありがとうございました。

オリジナル商品

乾燥豆 納豆 甘納豆 豆菓子・豆茶 無添加麺類 粉類 無肥料野菜 こだわり野菜 調味料 加工品・飲料 オリジナル商品セット

 

一般商品

調味料全般 お米・お茶・コーヒー・紅茶 パン・お菓子 化粧品・シャンプー 健康食品 乾物 粉類 ごはんの友 調理食品 冷凍魚介類・海産物 冷凍肉・肉加工品 こだわりセット イチオシセット 生活用品

総合自然食品店ふきのとう

http://fukinoto.com/impression.html

5:03 2014/11/27

 

 

 

税制の“大御所”富岡幸雄氏 「消費税は不義の子、廃止に」 2014年11月25日

富岡氏は89年の消費税導入から反対し続けた/(C)日刊ゲンダイ

 

過去の政権は「国民だまし討ち」の連続だ 安倍政権は消費税10%を17年4月まで先送りする。それを御旗にして衆院を解散、総選挙に挑むわけだが、「先送り」で国民が拍手喝采すると思っているところがふざけている。貧乏人をますます苦しめる消費税は、「延期」ではなく「廃止」が当然なのである。1989年の消費税導入時から「反対」を貫いてきた税制の大御所は、「消費税こそがあらゆる諸悪の根源」とバッサリだ。

 

――今回は景気が良くないから増税先送りということになりました。いつの間にか、消費税の議論が景気の議論にすり替わっているような印象を受けます。

その通りですよ。景気いいから消費税を上げていい、悪ければ上げない。そういうことではないんです。議論する本質は、「そもそも、税とは何か」「どうあるべきか」でしょう。税法学者は何をやっているんだろうね。税は社会、政治、経済、あらゆるものに絡んでくる。税とは国家のバックボーン(背骨)なんですよ。社会の公正さの鏡といってもいい。税は公正でフェアでなければならない。そうでなければ、社会が、国家が歪められてしまう。

過去の政権は「国民だまし討ち」の連続だ

――消費税はそうではない?

だから、問題なんですよ。あってはならない税制。許されない税制なんですよ。

――それは逆進性があるからですか?

それもありますが、その前に、消費税は人間が生きていることにかかる税金なんですよ。人は生存するためにパンを買う。ものを買わなければ生きていけない。消費税はそこにかかってくる。100円のパンを買わなければ、生きていけないのに、108円かかる。この8円ってなんですか?

――払えない人間は生きていけない。死ねっていうような税金ですね?

そうです。逃れられない税金なんですよ。それも貧しい人ほど、負担率が割高になる。税というものには、応分負担の原則があるんです。強い人、体力がある人が大きい荷物を持つ。そうでない人は軽い荷物にしてもらう。もっと体力がない人は持たなくてもいい。困っている人の荷物は持ってあげる。それが社会の仕組みであり、税の基本なんです。それを消費税は踏みにじってしまう。だから、25年前に消費税が導入される時も、私は体を張って反対したんです。

消費税が上がってもらえる年金が増えましたか?

――衆院予算委員会の公聴会で、〈消費税は低所得者に過酷な税制であり、高所得者への減税である〉〈こんな税制を導入すれば、内需の停滞、物価の上昇を招く〉と述べられている。〈税の公正と正義を取り戻せ〉と主張されていましたね。

危惧は当たってしまいました。消費税が導入された1989年の大納会で株価は3万8915円という最高値を付けました。その後、下がる一方じゃないですか。失われた20年、経済暗黒の時代が続いている。非正規雇用が拡大し、若者は目の輝きを失っている。社会が公正さと活力を失ったからですよ。

消費税という税制の歪みだけが原因ではありませんが、消費税導入、引き上げの歴史を見てください。政治家による国民だましの連続ですよ。中曽根さんは売上税はやらないといって、同日選をやって、大勝した。その後、売上税を言い出したため、退陣した。後を継いだ竹下内閣は、中曽根さんがだまし討ち選挙で得た数で消費税法案を通したのです。今年8%に上げましたね。社会保障と一体改革ということでしたよね。消費税を上げなければ、社会保障が崩壊するような言い方をした。まさしく脅迫ですよ。それで消費税が上がって、もらえる年金が増えたんですか。医療費の自己負担が減ったんですか。全部逆じゃないですか。消費税というのは、こうして国民をだましてきたんです。私に言わせれば不義の子です。10%への引き上げを延期すればいいってもんじゃなくて、中止、廃止にしなければいけません。安倍首相が言う「トリクルダウン」は起こらない

――増税分が社会保障にも回らず、財政再建にも寄与していない。なぜ、こういうことが起こるんでしょうか?

法人税減税に回っているからですよ。

――安倍政権は法人税の減税を明言していますね。そうしないとグローバル競争に勝ち残れないという財界の要望を受けて。

今回が初めてではないんです。消費税は1989年に3%で導入されて、97年に5%、2014年に8%になりました。法人税は84年に43.3%でしたが、消費税導入時の89年に40.0%になり、90年には37.5%、98年に34.5%、99年には30.0%になり、2012年には25.5%まで引き下げられました。さらに来年以降、現在38.01%の法定正味税率(法人税、法人住民税、法人事業税の合計)を20%台にするというのですから、さらにどんどん下がっていく。その結果、法人3税の税収は最高であった1989年の29.8兆円から現在は17.6兆円まで下がっている。89年からの累計では255兆円が減収です。この間の消費税の税収は合計282兆円なのです。

安倍首相が言う「トリクルダウン」は起こらない

――消費税分がごっそり、法人減税の穴埋めに回っていることになりますね。

しかも、生きている限り逃げられない消費税と違って、法人税はさまざまな税逃れの手法や租税特別措置による政策減税の恩恵がある。グローバル企業であればあるほど、税金が安い国やタックスヘイブンの国に本社を移してしまうから、日本で法人税を払わない。ここにこそ、日本の税制の歪みと欠陥がある。

消費税を上げるくらいならば、まず、法人税を改めるべきです。20%でいい。大儲けしている大企業がちゃんと税金を払ってくれれば、消費税なんか要らないのです。

 

■消費増税を法人税減税に回す日本には希望がない

 

――先生の近著、「税金を払わない巨大企業」には衝撃の事実が書かれていますね。企業利益に対する法人税納税額=実効税負担率をはじいていますが、1位の三井住友フィナンシャルグループは1479億8500万円の利益に対して納税額は300万円でたった0.002%、2位のソフトバンクは788億8500万円に対し、500万円でこちらは0.006%。怒りが込み上げてきますね。

 トーマス・ピケッティという学者が「Capital in the 21st century(21世紀の資本)」という本を書いています。世界で大きな評判になっていますから、もうすぐ邦訳が出るでしょう。2世紀にわたる世界20カ国のデータを分析し、資本主義が発展しても富を分かち合えない、と結論づけています。資本主義は放っておくと、どんどん格差が拡大するのです。富める者はどんどん投資を拡大して、巨大化する。つまり、安倍首相が言うようなトリクルダウンは起こらないんですよ。彼は格差を是正するためには所得や資本にかける累進課税がベストだと言っています。

 

――ということは消費税を拡大させて、法人減税に回している日本はどうなっちゃうんですか?

だから、希望がない国になってしまったんです。すべては消費税のせいですよ。諸悪の根源は消費税です。文明国家であってはならないことをやっているわけですよ。

――財務省はEUでも付加価値税が主流だといいますよね。

 なんで悪いところをマネするの?

――増税しないと、財政危機懸念が高まり、国債の金利が跳ね上がるとも?

嘘ですよ。米国だって、日本の消費税には反対しているんですよ。輸出企業には消費税還付金があるからです。米国には消費税がないのはなぜだかわかりますか? 不公平だからですよ。嘘ばっかり書いている新聞にだまされてはいけません。

 

▽とみおか・ゆきお 1925年3月20日、山梨県生まれ。中央大学名誉教授。国税庁を経て中大商学部助教授から教授へ。政府税制調査会特別委員など歴任。「税金を払わない巨大企業」(文春新書)が大きな話題に。

22:08 2014/11/26

 

      

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平成26年11月26日


第3章 フル稼働できるフラット型組織をつくる・65頁・79頁・平成26年11月27日・

引用


「日本一の村」を超優良会社に変えた男 単行本 – 2007/8/23

溝上 憲文   (著) 容説明

IBM、リコーと同じA+評価を得た自治体人口5万4000人でも市にならない岩手県滝沢村は、日本経営品質賞を得た日本一の優良自治体。決して破綻しない組織、成果主義の機能する組織がここにある!

アサヒビール、日本IBMと並ぶA+評価を獲得した「社長」。前・岩手県滝沢村村長柳村純一は働かない300人の会社(村役場)をどう再生したのか。「破綻しない自治体」のつくり方。

目次 1頁・

第1章 おらほの「役場」を「会社」に変える・

村長就任の最初の挨拶は「弊社の皆様!」・20頁・

勉強せず、働かず、膨大なムダを発生させる役場・23頁・

「ベルリンの壁」より厚い役場のセクショナリズム・26頁・

忍び寄る財政危機に備えるには「意識改革」しかない!・30頁・

労働運動と「資本論」から学んだ組織戦術・34頁・

第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す

まず最初の改革ツールは「情報公開」・42頁・

全職員へのパソコン導入で「壁」が崩れ始めた・44頁・

滝沢式「文書管理システム」が自治大臣賞を受賞・49頁・

民間企業も難しい「ISO取得」で一体感を初体験・52頁・

アサヒビール、日本IBMも受賞した「日本経営品質賞」・57頁・

役場全体の観点に立つ「一職場一改善運動」61頁・


64頁・平成26年11月19日 まで・第2章 職員三〇〇人のお役所意識を壊す・41頁・平成26年11月16日・日本では、財団法人経済生産性本部が主体となり、1995年12月に「日本経営品質賞」を創設。1997年に第一回の受賞企業を発表している。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2014/11/261119-2-261116-02ba.html


第3章 フル稼働できるフラット型組織をつくる・65頁・14・11・22 6時9分

住民とともに、役場もみんなで血を流そう・66頁・

・・組織の「敵」は組織内部にある…。

バブル崩壊によって経済構造の転換を迫られた日本企業の多くは、不良債権の処理と並行して組織内部の変革を迫られた。従来のように「モノをつくれば売れる」という規格大量生産型時代ではない。

市場の声に耳を澄まし、消費者が本当に欲しい製品を企画・開発し、しかもスピーディに投入していかなければ企業の存続も危ない時代である。

しかも、IT技術の発達で情報は瞬時に世界を駆け巡る。目まぐるしく変化する市場やビジネスモデルの変化へ即応していかなければ、グローバル経済下では「敗残者」の烙印を押されることは必至であった。

しかし、新しい時代の方向へ経営を修正していく上で大きく立ちはだかったのは「組織の壁」である。

1970年以降、日本企業はこぞって大卒社員を採用し、年を重ねるごとにポストを増設してきた。出世こそが自分の努力や会社への貢献のあかしであり、ポストは、結果として会社に対する忠誠心をはぐくみ、モチベーションを喚起する「装置」ともなった。

67頁・

そのことを知悉する企業はポストを粗製乱造し、会社の規模とは全く不釣り合いなポストのインフレ状態を生んだ。ポストは当然、昇給に直結し、固定費の増大となって会社にのしかかってくる。

それでも会社が成長し、利益を生み続けている間は誰も問題にすることはなかった。

1990年代、経営環境は一変し、企業体力は一気に弱体化した。にもかかわらず会社に残ったのは、意味のないポストを何重にも積み重ねる巨大なヒエラルキーの塊だった。

主任、係長、課長代理、課長、次長、部長という序列が、会社という痩せ細った気にしがみつく蔓のように幾重にも張り巡らされていた。

新時代に適合する組織に再編するには、企画段階から最終決定されるまでの稟議の厚い壁を打破しなくてはいけない。意思決定のスピード化と現場への権限委譲の拡大を行うには、組織の整理・統合と中間管理職の排除という外科的手術は不可避であった。

しかし、それを断行すれば組織に軋轢を生み、社内に不調和音が発生することは言うまでもない、自己保身の強い経営者は容易に手を出そうとはしなかった。だが、誰かがやらなければ会社は「組織という病に」蝕まれていくしかない。心ある経営者は勇断をふるって改革を断行し、会社の将来に希望をつないだ。

こうした状況は民間企業だけではなく、国や自治体も同様だった。

企業収益の伸び悩みは税収不足につながり、穴埋めするために借金を重ねるしかない。その累積はやがて身動きできない状況に追い込み、民間企業と同様に破綻の道を突き進むしかない。

68頁・14/11/24 5時49分・

滝沢村も例外ではなかった。柳村は、そういった事態が間違いなく訪れると早くから警鐘を鳴らしていた。

1996年4月1日、新年度の村長訓示で全職員を前にしてこう発言している。「将来、日本は失業者500万人の時代がやってくる。地方交付税はどんどん削られ、財政が大変厳しい時代になるだろう。住民にも血を流してもらわないといけないとこが必ず来るが、その時は、みんなで一緒に血を流そう」

1996年といえば、滝沢村の財政はまだそれほど厳しくなく、そんな時代が訪れるとは職員の誰一人、考えが及ばなかった。

しかし、柳村は事あるごとに繰り返し強調し続けたのである。厳しい状況に陥る前に、改革を断行しなければいけない。そう考えた柳村は、一気呵成に組織の壁の「創造的破壊」に邁進した。

68頁・

 

 

村長プラス7~8人の部長による「経営会議」・68頁・平成26年11月24日・

1998年、村長二期目に入った柳村は、ついに職制の抜本的に見直すことを決意した。当時の役場には、係長、課長補佐、課長、さらに村長の下に収入役、助役という役職があった。

69頁・

柳村はこうした縦系列の役職を廃止し、「組織のフラット化」を実現しなければ行政サービスのスピード化を図ることは無理だと考えた。

その時の思いをこう語る。

「一つは、判子の数を減らさないとダメだということです。はんこの数を減らせばスピードが出る。という事は、権限をどんどん下に下げていくことにつながります。私たちは「庁内分権」と言っていますが、なんでも係長に相談、課長補佐に相談、課長に相談となればスピード感はないし、判子の数ばかり必要で、現場に出ている人間には決定権もない。常にお伺いを立てなきゃいけないとうのでは、モチベーションも上がりません。何より現場にやりがい感を持たせる必要があると考えたのです。

もう一つ頭に来ていたのは、前にもお話した係りと係りの「壁」です。なぜ同じ課の中にこんなに「壁」があるのかということです。これが課と課となるともっとひどくなる。この組織の壁をぶっ壊そうと考えたのです」

当時の滝沢村の課長職は34人、さらに一つの課に二人ないし三人の係長が存在していた。これに課長補佐を加えると、実に職員の過半数を役職者が占めるといういびつな構造になっていた。

現場の一職員が何かをやりたいと考えても、堅牢な要塞のような壁が立ちはだかり、実現を阻んでいた。

70頁・14/11/24 9時46分・

柳村は、この要塞を徹底的に破壊する新たな組織ビジョンを発表した。

それは、係長職と課長補佐職を廃止し、新たに課を横断する七~八人の担当部長制度を設け、このメンバーで役場経営全般を論議する「経営会議」を設置するというものだった。

だが、係長と課長補佐を廃止するのはスリム化の常套手段としても、新たに「部制」を設けるとはどういうことだろう。屋上屋を架すことにはならないか。

そうではない、と柳村はその真意を語る。

「昔の庁議では、一週間に一回課長が集まってやる会議があったのですが、課長が三〇人も集まって誰も発言しないし、議論になりません。やはり会議というものは一〇人いないでしょうか。しかも、これからは管理する組織ではなく、マネジメントの組織にしたいと考えていましたし、「経営」という観点から村全体の政策について議論する場が必要と考えたのです。頭の中では、取締会議をイメージしていました」

単純な合理化・スリム化だけでは課長の仕事が増大する結果になってしまう。スリム化と同時に、管理専門だった従来の課長が人的リソースをいかに育成し、使いこなすかというマネジメントの視点を持つ必要性があると柳村は考えていた。

加えて、部長は部門横断的に物事を考えて処理していく「経営職」と位置づけることで、役場全体のリーダーシップを強化しようと考えたのである。

72頁・

ここに「破壊と創造」という柳村流の組織改革の理念が如実に表れている。

部制のスタートと同時に、柳村は村の会計監査を担当する三役のひとつである「収入役」も廃止し、会計を所管する新しい部長にその権限を持たせることにした。収入役に要する人件費など1,600万円強を削減できる効果もあった。

さらに後に、柳村は助役も廃止し、その権限を部長に与えることで、村長と部長による合議制の仕組みを敷くことになる。

しかし、思い描く「新・職制ビジョン」がいかに素晴らしいものだとしても、いざ実行するとなると一筋縄で行くものではない。

・・お役所・・イコール「縦型ヒエラルキー組織」を破壊していくプロセスには、まさに「革命」と呼ぶにふさわしい数々の障害が待ち受けていた。

 

 

100人近い「係長」を一気に廃止・72頁・

1999年4月。柳村は「係制」の廃止を断行した。じつは、当初は、課長補佐を最初に廃止したいと考えていたという。

 

「一番疑問に思ったのは、課長補佐です。補佐といっても何の補佐をしているんだかよくわからない。

73頁・

権限もないし、なんとなく判子を押して一応課長の隣に座っている。はっきりいって無駄と思いました。これを一番先になくそうかと思ったのですが、いろいろ議論した結果、係長からなくしていくことにしたのです」

係制を廃止を打ち出した時点で、二年後に課長補佐も廃止し、新たに部制をしくという構想を示している。

しかし100人近くいた係長の役職を一挙に外し、全員が一兵卒になって業務はうまく回るのだろうか。

従来の係長の役割が全て課長に集中するとなると、その不可は相当なものである。それを防ぐためには課長の下で働く職員の役割、つまり職務を明確化する必要がある。そこで打ち出したのが「正副担当制」である。担当する職務範囲を権限で示し、「主任主査」と「主任」という、肩書きではない役割で責任の所在を明らかにした。

つまり、一つの職務に関して正=主任主査と副=主任という複数の職員が張り付いて担当するチーム制に組み替えた。しかも、一人の職員が複数の職務の正・副担当を兼ねることで、以前の係りの業務を横断的にこなすという柔軟かつ機動的な仕組みに改めた。

また、主任は肩書きでないため、若手の抜擢や権限委譲が可能になるというメリットも生まれる。

74頁・14/11/25 5時33分5秒・

ただし、一つの課に属人的ではなく、役わり・業務ごとに四~五チームの部隊が誕生するということは、それを課全体としてまとめる課長の力量が問われることになる。

柳村の狙いはまさにそこにあった。

「以前は二~三人いた係長が、今度は係長の肩書きがないにしても、同様のポジションが五つも六つも出来たという感じになるわけです。したがって課長は、常に現場の動きを把握していなければならなくなります。以前は課長の椅子にドーンとふんぞり返っていればよかったのが、今度は自らが動かないといけない。まさに「管理」では通用しなくなり、議論したり、話し合いながら状況を把握することによってマネジメントするとう新たな能力が求められることになります」

以前は、二~三人いた係長のお伺いや具申に対して、イエス、ノーだけを言っていれば済んだ課長の役割が一変し、今度は課全体の動きを把握し、的確な指示と判断により着地点に導くというマネジメントスタイルへの切り替えが求められたのである。これができない課長は当然、部下の信用を失い、「無能」のレッテルを貼られ、結果として離反を招く。

じつは、柳村は後に「課長投票制」や「降格制度」といったとんでもない施策を実施することになるのだが、これについては後述したい。

いずれにしても、柳村が抱いた組織改革は、制度という「箱物の改革」だけではなく、課長の意識改革というソフトとセットになっている。

75頁・

柳村が描いた改革ビジョンは、決して全員が納得して実行されたわけではなかった。柳村も「不満がバンバン出た」と認める。当然だろう。

役人とって肩書きを失うことは存在そのものを否定されたに等しい。役場内だけならともかく、対外的なつきあいの上で、肩書きがないとことの悲哀を感じる職員から不満が相次いだ。

たとえば、県庁に出向いた職員が相手に名刺を差し出すと、名刺の名前の上には「主任主査」という文字しかない。それを見た県庁の職員が怪訝そうな顔をする。その目はいかにも「こんな下っ端をよこしやがって」とい感じに見えた。

こうした経験をした何人もの職員が、柳村に詰め寄ったこともあった。

「この名刺では権威がないのです。相手からも馬鹿にされます!」

その度に柳村はこういってなだめすかした。

「そんなことは関係ないべ。肩書きに頼る相手の発想が時代遅れなんだから、そのため、周囲の知るところとなってからは徐々に不満は少なくなっていったという。

一方で、別の問題も浮上した。

係長という目の上のたんこぶがなくなり、現場レベルへの権限委譲が進んだのはいいが、業務を遂行する過程で自分一人では解決できない問題も発生する。

76頁・

その場合、いったい誰に相談すればいいのか、戸惑う職員も少なくなかった。

これは、相談しやすい人のもとに人が自然に集まるようになった。単純に考えると、それなりの知識をもつ旧係長ということになるのだろうが、実際はそうではなかった。

「昔の係長、あるいは係長と同じくらいの年長者に限らず、相談しやすい人、つまりあの人なら相談に乗ってくれるそうだという人に集まるようになったのです」

つまり、知識と判断力に加え、人望がある人ということだろうか。出世はしないけど仕事を真面目にコツコツこなすタイプは、どこの組織にも埋もれている。

しかし、そういった日頃から忙しい人が、周りから群がるように相談にこられては仕事も滞ってしまう。これではたまらない、と柳村に談判に来た職員が三人もいた。

そのうちの一人はこういった。

「係長でもなかった俺のところに、みんなが相談に来る。そんな余計な仕事まで抱えたくないんですよ」

これを聞いた柳村は、一喝した。「馬鹿たれ!それはお前のことを認めているから行くんだべ。将来はお前みたいなやつが管理職になっていけばいいんだよ」

77頁・職員たちの相談に乗り、頼られる存在であることがメネジメントの第一条件である。柳村は、そういう人間こそが管理職にふさわしいと考えていた。

逆に言えば、直属上司である課長に相談しないのは、嫌っているか、あるいは頼りにならないから避けているとも言えた。

実はこの時、柳村は「いずれ絶対に課長を選挙で選ぶようにしょう」と決意したという。

77・

地方公務員法に抵触する「降格」人事・77頁・14/11/25 14時50分・

2002年4月。課長補佐の廃止と同時に部制がスタートし、それにより新任部長八人が誕生した。

部長人事に関しては、柳村自身がトップダウンで決定した。いずれもやる気のある人材を中心に、年功序列に関係なく、これはと思う人物を起用した。

ただし、「八人のうち二人はいくらか年功序列を加味して選んだ」という。いきなり最初から年功序列を廃するよりも、定年間際の職員を配置することでソフトランディングを図ろうと言うつもりだったのであろう。

前述したように、部長は担当する仕事に専念するだけではなく、村全般の経営について考える企業の取締役的役割を担う。担当事務局は当初は総務部だったが、あとに経営企画家が担当することにより八人の部長と村の教育長、それに村長の10人による「経営会議」が名実ともにスタートすることになった。

78頁・14/11/27 7時59分・

実は柳村は、部制をスタートするにあたって給与面で大鉈を振るっている。

公務員の給与体系は「俸給表」と呼ばれる賃金表に決まっている。係員、係長、課長といった役職に連動して一級、二級、三級といった等級が設定され、等級ごとに一号俸、二号俸、三号俸といった昇給額が設定されている。

たとえば係長から課長になれば昇給し、等級に基づいた号俸の給与が支給される仕組みである。つまり、新たに部制を設けるということは、通常であれば課長の等級より上がることになり、給与も昇級することになる。

滝沢村の場合、等級は一級から八級まであり、課長補佐は七級、課長職は八級にランクされていた。新たに部長が誕生するとなると、その上の九級を設定しなければならず、昇給の分だけ人件費が増加することにならざるを得ない。

しかし、柳村は「給与は絶対上げてはいけない」と総務課長に命じた。もし不満が出るようであれば、柳村自身が説得してもいいと告げたが、総務課長は「自分たちでやります」と言って、柳村抜きで対策を講じることとなった。

それは、当時の課長職三三人の等級を一級下げて七級とし、部長職を八級のまま残すという大胆なものだった。

79頁・平成26年11月27日・

 自然発生した早朝「役員」ミーティング・79頁・


構想日本は1997年に政策シンクタンクとして活動を始めました。政策づくりを政治家、官僚にまかせてはおけないと考え、「政策ベンチャー」と名のって17年間で40近くの政策を法律や閣議決定の形で実現してきました。

引用



構想日本

構想日本に参加していましたが?仕訳とはなさけない国の運営は議会で決めてほしい?

 

政党政治を・実現させないと・日本の政治は変わらない・

私たち庶民は一人では・政治に参加できない・・・政党法をつくり・同じ土俵で戦える全国規模で政党をつくる・現在は自公は全国に政党支部があるが・大多数の国民主権者は・民主党に裏切られてから入れる候補者がいない現状です・

イギリスは・政党党員が何十万人いるとか・・それらの人が政党を運営する仕組み・・・

政党支部は全国にあるようです・A党・B党の候補者は・市区町村から・国会議員までがその地方支部をつかえるとか?

候補者は・地方支部の信用がある候補者を推薦して・例え落ちても法律上で元の職場に戻れる法律を。

この法律案を実現しないと日本は滅亡します?

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

滝田 好治

0997-69-3195

takita@po.synapse.ne.jp

11/27/2014 2:09:24 PM


構想日本とは代表メッセージ、スタッフ紹介

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代表メッセージ:「動くシンクタンク」

構想日本は1997年に政策シンクタンクとして活動を始めました。政策づくりを政治家、官僚にまかせてはおけないと考え、「政策ベンチャー」と名のって17年間で40近くの政策を法律や閣議決定の形で実現してきました。

その過程でとても重要なことに気付いたのです。医療、教育、町づくり、産業、農業など、どの分野でも現場にやる気、知恵、工夫、力などがいっぱいあり、にもかかわらず、それが社会で活用されていないということです。

  この「現場力」を整理し、組み合わせて活かせば、日本をもっとすばらしい国に変えられる! そのために構想日本が編み出した手法が「事業仕分け」や「住民判定人」や「住民協議会」などです。そして、これらの手法を使って、政府に働きかけたり、住民と一緒に自治体を動かしてきた例は既に100を超えます。

構想日本は「現場力を見つけ、整理し、結集する → 現場を変える。政治や行政の中に入れ込む → 世の中を変える」シンクタンクにさらに脱皮します。

これを全国の「現場力」を持った人たちと一緒に作りあげていきたいのです。

そこで、構想日本が目指す「すばらしい国」のしくみのイメージを述べます。それは、高齢者には介護サービスを、若者には雇用を、経済的に恵まれない人には生活保護を、といったバラバラにお金やサービスを提供する社会ではありません。世の中を一つの固まりとして見る視点がもっと必要なのです。

  一枚の集合写真を想像してみて下さい。最前列にはおじいさん、おばあさん世代、70代、80代の人が上に行くにしたがって若くなり一番後列には20代、10代の若者が並んでいます。少子高齢化は紛れもない事実ですから、上に行くにしたがって人数は少なくなります。だから全体としてはピラミッド型の集合写真です。

  学者や政治家やメディアは、逆ピラミッド型の話ばかりします。つまり、一番前列に若者を並べ、後ろに高齢者がくる集合写真です。そして少数の若者が大勢の高齢者を養わないといけないから大変だと言うのです。福祉などの面で若者がある程度高齢者を支える必要があるのは事実です。しかし、同時にお年寄りや年配の人は若者を支えるものを持っているのです。子育てや家事から、会社経営や技術のことまで。

  今の日本は、その活用が出来ていません。年配者は知恵や経験で若者を支え、若者が思い切り夢を追って社会の中枢を担う、そんなつながり、一体感のある日本を構想日本は作っていきたい。そのためには、現在の行政や社会の仕組みを変えないといけないのです。

多くの人が何かの「現場力」を持っている。バラバラだとそれは力にならない。しかし、構想日本が「動くシンクタンク」として求心力を強めていけば、日本を変える大きな力が出る。 そんな動きを一緒につくっていきたいのです。

構想日本代表 加藤 秀樹

 

 構想日本代表:加藤 秀樹大蔵省に勤務した後、1997年4月、日本に真に必要な政策を「民」の立場から立案、提言そして実現するため、政策シンクタンク構想日本を設立。 全国で選挙の際の公開討論会を進めるNGOリンカーン・フォーラム会長、公益財団法人四国民家博物館理事長を兼務。

ディレクター:伊藤 伸

メッセージ

構想日本の活動は、政治/行政はもとより文化、エンターテインメント、何でもありです。なぜでしょうか?

それは、政治や政策は、私たちの日常の活動すべてに関わるものだからです。私たちは、「生活」と「政策」、「現場」と「制度」、「若い世代」と「政治」をつなぎたい。そのような場を作りたい。

わずか10名足らずの少数集団ですが、大組織にはない機動性があります。そして構想日本の周りには、思いを共有しともに活動してくれる多くの仲間がいます。だからこそ、構想日本には、「不可能」「諦め」という言葉はありません。普段感じていることを、まずは構想日本に言ってください。そしてともに解決策を考えましょう。そこから「政策」が生まれます。

構想日本

住所:〒102-0093 東京都千代田区平河町2-9-2 エスパリエ平河町3F

 TEL:03-5275-5607 / FAX:03-5275-5617

http://www.kosonippon.org/greets/index.php

13:47 2014/11/27

 

 

滝田 好治 様

 

秋も深まってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。構想日本のスタッフは、この時期大忙しです(私はそうでもありません)。

 

毎週末、全国の自治体で事業仕分けをしているからです。集中すると2つの

町で同じ日にということもあります。

 

事業仕分けは、自治体ではじわじわ浸透しています。しかも深化して。住民

参加、事業から施設へ、さらに医療・介護などの問題へと。

 

「変化は周辺から始まる」と言います。事業仕分けの広がりと深化を通して

日本の政治が近い将来変わる手応えを感じています。

 

政治が変わるとは、世の中(あるいは国民)が変わるということです。それには、企業や経済よりはるかに長い時間がかかります。改革、変革など様々な言葉が飛びかっても、政治や行政は重く動きません。一度の選挙で変わるものでも

ありません。変えようとする側も、忍耐力を持って少しずつじりじりと押し広げていかないといけません。

構想日本は、それをやり続けるつもりです。しかし忍耐力には体力が伴わないと息切れします。

 

最後に現実的なお願いなのですが、その体力をつけるために、一人でも多くの方に会員(個人、法人)になって頂きたいのです。

 

会員になって頂いた方の会費、経験、人のつながりをフル活用して、日本の政治を変える活動を続けていきます。どうぞよろしくお願い致します。(スタッフの声:現在約400人の会員を今年中に500人にしたい!!!)

※ホームページからクレジットカードでの決済もできます(クレジットによるお申込みの場合は入会金2000円が無料になります)

http://www.kosonippon.org/info/index.php

構想日本 代表 加藤秀樹

http://www.kosonippon.org/info/index.php

13:41 2014/11/27

 

 

 

http://www.hino.co.jp/poncho/operation/index.html

http://www.hino.co.jp/poncho/quality/index.html

http://www.hino.co.jp/poncho/equipment/index.html

8:56 2014/11/24

 

 

ムーバス出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/04/20 06:34 UTC 版)

吉祥寺北西循環

三鷹・吉祥寺循環

目次

1 概要

2 経緯

3 パークアンドライド

4 現行路線 4.1 吉祥寺東循環(1号線)(関東バス)

4.2 吉祥寺北西循環(2号線)(関東バス)

4.3 境南西循環・東循環(3号線)(小田急バス) 4.3.1 西循環(右回り)

4.3.2 東循環(左回り)

 

4.4 三鷹駅北西循環(4号線)(関東バス)

4.5 境西循環、境・東小金井線(5号線)(小田急バス) 4.5.1 境西循環

4.5.2 境・東小金井線

 

4.6 三鷹・吉祥寺循環(6号線)(関東バス)

4.7 境・三鷹循環(7号線)(小田急バス)

 

5 廃止路線 5.1 吉祥寺東循環(1号線)(関東バス)

 

6 車両

7 脚注

8 参考文献

9 関連項目

10 外部リンク

 

概要

 

市の指定した「停留所から200m以上離れた交通空白地域」と「バスの便が1日100本以下の交通不便地域」を巡回し、バスの乗り入れが出来ない狭隘道路を主な経路としている。当初は吉祥寺駅を起点に、駅東側を周回する現・東循環のみで運行していたが、後に北西循環も運行を開始し、現在ではさらに三鷹駅・武蔵境駅を起点とする7ルート・9コースに拡大されている。

 

ムーバスの愛称は、市民を移動・感動させる意味の“Move us.”と運行を管理する「ムさしの市のバス」をかけた、市民公募による造語である。病院や、高齢者養護施設、コミュニティセンターなど、地域住民の需要の多い停留所を設けている事も特徴の一つ。

 

それまでのバスにはないきめ細やかなバスサービスを実現し、これを手本に日本全国のコミュニティバスの基本的なシステムが構築された。

•料金は100円均一(大人・子供同一、小学生未満は無料)

•東京都シルバーパスは利用不可。

•2004年より、ムーバス全線共通の専用回数券を販売している(発売額1,000円で、1,100円分利用)

•全線が小型車での運行(日野・リエッセ・定員29名 / 日野・ポンチョ・定員31名)。車椅子にも対応している。

•PASMO・Suica・TOICA等のICカード乗車券が利用可能。

 

担当営業所は関東バス武蔵野営業所(1・2・4・6号路線)、小田急バス武蔵境営業所(3・5・7号路線)。

 

経緯

 

ムーバスが誕生したきっかけは、ある高齢の市民より市長宛に届いた、交通の不便を訴える一通の手紙である。武蔵野市は、吉祥寺駅・三鷹駅といった交通の重要拠点や繁華街がある一方で、バス路線は周辺の五日市街道や吉祥寺通りなどの幹線道路にしか通っておらず、幹線道路から離れた地区に住む住民がバスに乗車するためには少し歩く必要があり、交通弱者にとっては不便な状況だった。

 

また、吉祥寺駅周辺は自転車の違法駐輪が非常に多いことが問題視され、これを解消するための莫大な費用を投じていた。そこで、停留所を設けることで違法駐輪の減少が見込めると考えた。武蔵野市内を走る既存の路線バスの運賃は、吉14が200円、それ以外が210円だった中、100円のワンコインで利用が出来るバスを計画した。

 

計画当初の1993年頃、運行を委託するに当たって武蔵野市内に一定数以上の路線を持つ関東バス・西武バス・小田急バスの3社に打診した。このうち西武と小田急は聞く耳を持たず門前払い同然だったが、関東は「赤字分を武蔵野市側が全額補填してくれるのなら引き受ける用意がある」と回答、運行開始の目処が立ち、トントン拍子に話が進んだ。当時の運輸省も、本来は赤字が出ることが判り切っている路線には開設許可を出さないが、『市の公共事業であること』『その名目の上で武蔵野市が赤字分を事業費から全額補填すること』が決め手となって、特例として路線開設が許可された。

 

当初はプロジェクト推進派の中からも不安の声が多くあったものの、蓋を開けてみれば予想以上に乗客が増えた。運賃が破格の100円のため、当初は計算通りの赤字だったが、北西循環開通後はさらに乗客が増え続け、2000年には遂に黒字に転じ、関係者を大いに驚かせた。この黒字部分は議会提出報告に際しての関東バスへの支払い・運賃総額で、市購入のバス減価償却費分などは考慮されていないが、路面電車や地下鉄のように莫大な投資を行っておらず、また公共交通機関の前提として償却前黒字は成功と言える。

 

こうした成功を受け、「コミュニティバス」の名は全国に広がり、コミュニティバスブームが巻き起こった。最初は運行を渋っていた小田急も武蔵境駅発着のムーバスや三鷹市の「みたかシティバス」を、西武バスも西東京市(はなバス)、小平市(にじバス)、東大和市(ちょこバス)などでコミュニティバス運行を引き受けはじめた。

 

また、ムーバス登場直前までは、小型バスといえば、乗降口が前か中央の1ヶ所のみのマイクロバスしか存在しなかった。しかしちょうどこの頃、小型バスでありながら通常のバスと同様に前扉・中扉の乗降口2ヶ所を備えた「日野・リエッセ」が登場した。ムーバスの理念というソフトと、リエッセというハードが良いタイミングで出会ったことも、語られることは少ないが、ムーバス成功に寄与している。

 

パークアンドライド

 

吉祥寺北西循環の28.ポケット広場の近くには、「ムーパーク」と呼ばれる駐車場がある。ここに車を駐車し、ムーバスで吉祥寺駅まで来てもらう事により、駅周辺の交通渋滞を減らす試みを行なっている。ムーパークの駐車料金は、同駅前の商店街で一定金額の買い物をする事により無料となり、利用を促進している。

8:57 2014/11/24

 

                       

乗る人、一人ひとりに、やさしさを。

広いスペースを確保し、余裕ある室内移動を実現。
フルフラットエリア

ロングボデー2ドアタイプは中扉・後扉、どちらからでも車いすの乗降が可能。そして、車いすの回転ができる通路幅も確保しています。

カラーリングにも、きめ細かな心くばり。
室内配色

多くのお客様が認識しやすいよう、朱色または黄赤色を握棒、押ボタンに採用。また、座席、握棒、通路、注意箇所などが明確に識別できるよう、天井、腰板、床などと明度差をつけた色彩となっています。

    

お客様の安心に配慮。
車いす固定装置

車いす固定装置は、扱いやすい仕様を追求するとともに、はね上げシートと併用することでご利用のお客様の安心感を広げます。

  •           
  •           

安心で快適な乗り降りのために。
スライド扉

戸袋をなくし、広く快適な室内を実現するスライド扉を採用。車体外側への突出が少なく、狭い道路にあるバス停でも安心です。また、810mmの開口幅を確保し、乗り降りは余裕をもって行えます。

  •           
  •           

多くのお客様に快適を。
車いす用スロープ板(着脱式)

車いすの方にも安心してご乗車いただけるように、着脱式の車いす用スロープ板を採用しています。

    

ニーリング機構が、乗り降りをサポート。
車高調整装置

ドアが開くとステップ高が50mm下がるニーリング機構により、スムーズな乗降を実現しています。

    

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平成26年11月24日

http://www.hino.co.jp/product/index.html

 

http://kcube.zouri.jp/2010.8MU-businMusahino-city.html

ムーバスの思想・武蔵野市の実践・

ムーバスの思想 武蔵野市の実践 単行本  – 2004/8

土屋 正忠   (著) ムーバス、セカンドスクール、0123、生活安全条例…時代が求める政策を次々とヒットさせる武蔵野市そのトップリーダーが実践を語る。

ムーバス、セカンドスクール、生活安全条例…。時代が求める政策を次々に実施する武蔵野市。そのトップリーダーが市長としての21年の経験を通して、自治体現場の実践から日本の重要課題を語り、新時代の社会を展望する。

出版社: 東洋経済新報社 (2004/08)発売日: 2004/08

目次

序章 新しい“公共”のあり方とは

第1章 地域の安全は市民みずからが守る

第2章 ムーバスの思想・武蔵野市の実践

第3章 セカンドスクール・救国の教育

第4章 美しい日本をつくる

終章 豊かな地域社会―市町村の時代

元気な市から、ステキな行政サービスの実践が満載  ムーバス、レモンキャブ、テンミリオンハウス、自由大学、セカンドスクール、0123はらっぱ、、次々と全国初めての行政を展開しヒットさせ続ける武蔵野市。この著書では、思いつきを実践に移すまで、市役所の職員や国の官庁をどう説得し、市民・企業を味方につけていったかを自治体経営者としての市長が、自ら語っている。

また、農業・林業・沿岸漁業を、心身の休養、生命のリフレッシュ、人間性回復の産業として、付加価値の高い第5次産業と呼び、市の政策に山村留学などを取り入れたり、子供の成長の観点から、保育園にクーラーを入れずに涼環境を整備するなど、人間に対する暖かい洞察にあふれた行政をどのように実践しているかが紹介されている。

5つ星のうち 1.0  市民奴隷型政治

 自らの思いつきに、地域のボランティア団体、ptaなどを、そのしがらみ、弱みを利用し半強制的にタダ働きさせる。

そして、あたかも自分の功績であるかのように吹聴する。お決まりの土屋方式。

子供のことを考えたら、こんな学校、保育園、町づくりになるはずがない。クーラーのない保育園がどんな状態かを、自分自身が夏に生活して知ってもらいたい。

土屋武蔵野市が、学童に受け入れなかった母子家庭の障害児は、今、別の都市できちんと受け入れられ、安心して暮らしている。

 

 

 

 

元気な市から、ステキな行政サービスの実践が満載, 2004/10/3

ムーバスの思想 武蔵野市の実践 (単行本)

ムーバス、レモンキャブ、テンミリオンハウス、自由大学、セカンドスクール、0123はらっぱ、、次々と全国初めての行政を展開しヒットさせ続ける武蔵野市。この著書では、思いつきを実践に移すまで、市役所の職員や国の官庁をどう説得し、市民・企業を味方につけていったかを自治体経営者としての市長が、自ら語っている。

また、農業・林業・沿岸漁業を、心身の休養、生命のリフレッシュ、人間性回復の産業として、付加価値の高い第5次産業と呼び、市の政策に山村留学などを取り入れたり、子供の成長の観点から、保育園にクーラーを入れずに涼環境を整備するなど、人間に対する暖かい洞察にあふれた行政をどのように実践しているかが紹介されている。また、第2住民登録を国民にみとめ住民税の一部を納付できる制度を提案するなど、都市の富裕市の発想を超えて、地方自治全体にたいする提言などは傾聴に値する。6期目にわたる地方自治の現場から市長のメッセージは、実践されているだけに、説得力がある。

1.0  市民奴隷型政治, 2005/9/21

: ムーバスの思想 武蔵野市の実践 (単行本)

 

自らの思いつきに、地域のボランティア団体、ptaなどを、そのしがらみ、弱みを利用し半強制的にタダ働きさせる。

そして、あたかも自分の功績であるかのように吹聴する。お決まりの土屋方式。

子供のことを考えたら、こんな学校、保育園、町づくりになるはずがない。クーラーのない保育園がどんな状態かを、自分自身が夏に生活して知ってもらいたい。

土屋武蔵野市が、学童に受け入れなかった母子家庭の障害児は、今、別の都市できちんと受け入れられ、安心して暮らしている。

8:36 2014/11/24

 

ムーバス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/04/20 06:34 UTC 版)

吉祥寺北西循環

平成26年11月25日

トップ コミバスが地域を創る ― 横浜市戸塚区小雀西地区の取組

コミバスシリーズ: 走れ山ゆり号、市民の足を求めて 小平市民の取組、先進事例を探ろう、ムーバスの思想、コミバス地域を作る

       ム ー バ ス の 思 想

―コミバス発祥地・武蔵野市の新交通システムを探る ―

「コミュニテイバスという言葉とその考え方を全国に知らしめたのは、疑うことなく、1995年に東京都武蔵野市で導入された"ムーバス"」中村文彦監修「コミュニティバスの導入ノウハウ」というように、ムーバスは全国のコミニュティーバス展開の火付け役となった。現在、7路線1日平均7,783人が利用する、100円で乗れる市民の足として定着している。「これから住みたい」「住んでよかった」双方で1位を獲得している吉祥寺は、この武蔵野市にある。東西6.4キロ、南北3.1キロの人口13万人の小さな街のコミニティバスの取組を探ってみた。

                                           2010.8 文責・写真: 高橋

ムーバスについて、ブログにてご意見・ご感想をお待ちしております。

● 元祖コミュニティバス、   市民からの手紙がきっかけ

全国初のコミニティバス・ムーバスのきっかけは、1990年に市長に届いた一通の手紙だった。

「市長、私は足が悪く、長距離を歩くことはできません。自転車にも乗れません。私のような者も町に出たいのです。吉祥寺の繁華街に出られるように何とか考えてください」。

そのことを当時の土屋正忠市長は自著「ムーバスの思想 武蔵野市の実践』に次のように書いている。

「私はこの手紙を読んで改めて吉祥寺南町3丁目の地形を浮かべてみた。吉祥寺南町3丁目はJR吉祥寺南側に位置しており、6メートルの区画道路で区切られた、武蔵野でも第一等のお屋敷街であり、著名な経済人や文化人などが住んでいる。駅から直線距離では約1キロ離れている。この距離は、若者や自転車に乗れる人にとっては大した距離ではないし、歩こうと思えば歩ける距離だが、高齢者や障害者や妊産婦、あるいは小さな子どもを連れた人のように、移動することが困難な人にとってはかなりの距離といえる」

吉祥寺、三鷹、武蔵境の3駅を中心に半径700~1キロを円で描くと、バス停までの距離が300メートル以上、バス運行1日50本以下の社会的バス網の空白地域をいくつか見つけたという。

● 「無理ですよ」から実現まで5年

知人の交通問題に詳しい岡並木先生(当時武蔵野女子大学教授)に「市長、それは無理です。そもそも、日本では一般市の市長にはバスなど交通問題に対する権限は与えられていないんですから」と言われた。しかし、市長は諦めずに「岡先生、そこのところを何とか」と言って、岡先生の下、1991年研究会を立ち上げた。

しかし、路線許可を受けるには数々の難航が待ち構えていた。

運輸省 「特定の人々を対象にした有料の福祉バスならば考えられるけれども、不特定多数を対象とする、マイクロバスのいわゆる路線バスは考えられない」

警視庁 「原則として幅8メートル以下の道路にはバスは、交通安全のために許可しない」

ヒヤリングの市民 「いままでどおり210円のバスなら乗らない。100円バスなら乗る」

こうした実態調査と需要調査をもとに、運輸省の若手課長補佐や警視庁の管理官も派遣してもらい、バス会社や車両メーカーにも参加してもらい、この委員会はニ次4年間議論を重ねた。

市長は語る。『最後に、できないという結論が出てくるにはやむを得ないけれど、最初からできないということは言わないでほしい。どうしたらできるか考えてほしい」同時にまた、運輸省の若い課長補佐に「あなたのお父さん、お母さんが後期高齢者になったら、どうするんですか? こういうコミュニティバスが必要なんじゃないですか」。

● MOVE US=感動する=ムーパスついに誕生! 

   想定外の黒字へ  4年間の検討期間を置いて、運輸省も警視庁もバス路線の許可を出すことになった。地域のバス会社3社に声をかけたが、2社が採算がとれないと言って断ってきた。残りの関東バスだけが「赤字が出た場合に補助金が出るのなら、このことを条件にやってもいい」と申し出た。「普通のバスが50人乗りでも運賃は210円。それでも赤字がでたりするから、28人乗りで料金が100円とすれば、当然、赤字になる」という考えだった。1路線2,000万円まで出すことにした。

1995年11月26日、ムーバス第1号が吉祥寺駅を起点に時計廻りで一周する吉祥寺東循環コースが誕生した=上記写真。朝8時から夜6時まで15分あき、1時間4本。料金は大人も子どもも100円。

この時、誰一人として黒字になるとは考えもしなかった。

8年後の2003年5月、小田急バスの社長さんが市長室を訪ねた。「市長さん、おかげさまで、ムーバスは今年も快調に走って、黒字になりました。黒字の半額を寄付します」。同年7月、関東バスの社長さんからも同様の申出があった。2002年度両者の黒字合計が2千万円となり、新しい協定を結んで、半分の1千万円を寄付してくれたのである。

● こだわりのマイクロバス

当初の構想は18人乗りマイクロバス、低床、電気バス、ドア2つ。「こういうバスをつくるとなると。シャーシ(自動車の車体を除くすべての機構)からハンドメイドでつくらなればなれません。一台1億円はかかるでしょう」とメーカ。

 

市長はやむなく妥協して、排気ガス規制にパスした日本で最高のディーゼルエンジンをつけ、マフラーに触媒による排気ガスの浄化装置を1台100万円をつけるなど工夫をしたという。

検討会のメンバーであった日野自動車は、こういった需要がやがて起るだろうということを予測してマイクロバスとしては初めてツードアの車種を開発した。

バスを動かす費用の70%は人件費。ムーバスは狭い道を走るからスピードが出ない。市長は高齢者の運転手を再雇用することを関東バスに提案した。関東バスも組合と相談して、55歳以上の中高年者をムーバスの運転手にする方針を出した。そのおかけで、1997年は赤字が400万円に減った。

 

● 更なる発展の試み ― お買い物駐車場ムーパーク

「今回は2度目の利用。家内がここの出身ですから吉祥寺に買い物に来るのですよ。ムーバスのマグネットをもらったのが、ここを使ったきっかけです」と群馬の親子4人連のお父さんが語っていた。ここに駐車してムーバスで買い物をした帰りのこと。

吉祥寺から離れた駐車場(=右写真=)に車を停め、吉祥寺との往復は「ムーバス」を利用できる。いわゆるパークアンドバスライドを実施している。

名づけて「吉祥寺お買い物駐車場ムーパーク」。利用時間は午前9時から午後8時。吉祥寺での各商店会の「ムーパーク」加盟店において1,000円以上の買い物をすると、1時間無料券1枚、同地区のデパートまたは大型店舗で2,000円以上買い物をすると、3枚の1時間無料駐車券がもらえる。1度で何枚も使え、余ったら次回も使える。

  時間超過料金は、平日 100円/1時間 土日祭日 200円/30分

 (一般車も同料金)管理棟にはトイレを完備。吉祥寺北西循環(地図参照) 28番「ポケット広場」すぐそば

● ムーバス思想

先に紹介した『ムーバスの思想 武蔵野市の実践』の中で、土屋氏は次のように記している。

『このように、ムーバスは市民の足として定着したが、ニーズの発見から調査、研究、準備、実施、評価までのプロセスでさまざな成果を上げ、新しい"公共"のあり方を指し示すことになった。

第一に、ニーズの発見が市民の提案であったこと。・・・・市域が狭く人口過密の武蔵野市でも、移動困難な市民にとっては、じつは交通過疎の不便な地域があるという現実を思い知ったのである。

第ニに、バス事業は運輸省(現国土交通省)の認可を受けなければならない。中央官庁の壁をどう越えたか、中央官庁と自治体がどう協力したか、というモデルになった。 

  第三は、市が企画・路線開発し、民間バス会社が運行するという、公・民の役割分担、協力のあり方を提示したことである。

  第四は、ムーバスは単なる公共交通の創設にとどまらず、高齢者・障害者・妊産婦などの福祉対策、路線から違反駐車が一掃されるなどの交通安全対策、運転手に中高年を採用した雇用対策、マイカーからの乗換えや排ガス浄化装置の装着などの環境対策や商業活性化対策、車内に顔見知りのコミュニテイができるなど、じつに多面的な政策効果を生み出したのである。まさにソーシャルポリシーミックスの典型となったことである。

ムーバスは、新しい交通システムだけでなく、"公共"のあり方と自治体の役割、バスの可能性を新しく切り開いた。私はこれらを総合して「ムーバス思想」と呼びたい。そしてこれから新しい時代にすべての領域でこの方式を生かしていきたい』。 

ムーバス内のコミュニティポード 各種案内が掲示されている。他に自由に借りて返せる傘置場も用意されている。

武蔵境駅前のムーバス・バス停 若い人たちも利用

狭い一方通行路を行くムーバス 2号線吉祥寺北西循環 ポケット広場のバス停

☆参考資料として

 ムーバス・・・ウィキペディアに概要が網羅されている。

  武蔵市のホームページより

 ムーバス各路線の概要、ムーバスの特徴、路線図時刻表・・・バス停をクリックすると時刻表が表示

  武蔵野市地域公共交通総合連携計画(PDF) 

  2009年度路線バス利用者アンケート結果(21頁PDF)・・・6頁の利用者の21.4%が自動車を運転していることに注目。

☆ ワンコイン(100円)運賃の成果 ― 鈴木文彦著「路線バスの現在・未来」より

 交通ジャーナリストの鈴木文彦氏は自著「路線バスの現在・未来」(2001年1月22日初版発行)に次のように記している。以下はその抜粋。

 

  最近、ワンコインすなわち100円玉で乗れるバスが増えている。大都市の均一運賃が200円前後、一般のキロ制運賃の初乗りは140円から180円というのが相場の現在、100円というのは割安感をともなった運賃設定だ。初乗り運賃が100円を突破したのは1970年台後半ころ。・・・

  ワンコイン運賃の歴史は新しく、利用促進を図るには運賃に割安感を持ってもらうことが必要という考え方から、東京都武蔵野市が1995年11月に運行開始したコミュニティバス"ムーパス"が、周囲の一般路線が210円であることから、二重運賃の問題を含め運輸行政サイドを巻き込んだ議論の末、ワンコイン運賃を初めて採用した。運行開始後、ワンコイン運賃だけの理由ではないが、利用は好調に伸び、あらためてワンコイン運賃が注目されることとなった。

 

  ○ 値頃感のあるワンコイン運賃

 

  初乗りが150円を越えた現在、近距離を利用する人にとっては、割高な感じを否めない。その点、ワンコイン運賃は割安感がある。・・・・ワンコイン運賃というのは、切のよさ(便利)のアピールがあり、PR効果が大きい。全国的に「100円ショップ」が人気を呼んでいるのと同じ理由だ。

ワンコイン運賃が実施されている約1キロ以内の距離は、いわば徒歩圏内だ。ワンコイン運賃後、ワンコインの気軽さからバスに移行した人が目立つ地区は多い。バスにとっては新たに開拓された需要である。こうした点を含め、ワンコイン運賃はひとつの求められていた方向性といってよさそうだ。

○ ワンコイン運賃はどんなところで有効か ―60%平均で増えたワンコイン運賃の利用者

ワンコイン運賃の採用によって、多くの地区で利用者が大幅に増えた。(福岡都心部の西鉄:平均174%、前橋や狭山市約2倍)・・平均的な見方にすると60%~70%利用者が増えているようだ。・・・

 だだし経営的視点から見ると、必ずしも増収にはなっていない。・・・全国の事業者主体のワンコイン運賃を平均的に見ると、収入はほとんど変化がないか、若干減収といったところである。

 ○ ワンコインも必ず成功するとは限らない。

・・・・どこに原因があるのだろうか。ひとつはロケーションの問題が考えられる。・・もう一つは、ワンコイン運賃がPRにされていないという点である。

運賃を下げることによって需要を拡大するというのは、従来のバス事業者の発想からすれば大きな転換である。その意味で、バス事業者にとっても利用者にとっても、ワンコイン運賃はバスの常識を変えたといえる。経営的には課題もあるもののトータルの効果を考えたとき、ワンコインバスはさらに拡大できる可能性をもっている。また、市民の目をバスに向けたという効果も大きかった。次にどのようにそれを育てていくか、ワンコイン運賃の本当の成果はそれにかかっているといえよう。

☆ 「ウチもムーバスを」の誤り ― 鈴木文彦著「路線バスの現在・未来 PART2」より

 自治体の担当者から「市長が報道を見て“ウチもムーバスをやろうじゃないか”と言っている」という話を聞いたことが少なからずある。こうした流れに押されてよく研究せずに設定したコミュニティバスはあまりよい結果を出していない。要は武蔵野市のようにその地域に即したニーズを正確に汲み取るマーケティングをしたかどうかである。武蔵市は武蔵野市の条件下で成功させたのであり、環境もニーズも異なるほかの地域で同じことをやって成功するはずがない。

とかく成功例が知れ渡ると、その形態だけを真似したものが続出する。100円運賃、循環ルート、15分ヘッド、番号つきの200mおきのバス停、補助ステップつき小型バス。個々の事象をとっても魅力的なのは事実だが、それがひとり歩きしてしまう。ムーバスはこれらを武蔵野市のロケーションにあわせてトータルで消化したからこそ成功したということを忘れてはならない。運賃にしても100円を前提とせず、なぜワンコインか、本当にワンコインが適切なのか、一度は検討してみなければなるまい。また片周り15分ヘッドの循環といった路線形態もそのまま採用されがちである。さらに車両選定にあたって、日野リエッセが採用されるときも、ムーバスで使っている車種だから、という理由だけのところが意外に多い。車内の仕様までムーバスそのままというケースも幾つか見られる。車内仕様などは利用形態やコンセプトによって違って当然、逆にある意味で特殊仕様のムーバスと同じシート配列というのは、疑問を感じざるをえない。中向きシートひとつとっても、互いに顔を向けあうことで車内がコミュニティの場となってふれあいが生まれるという称賛の声がある一方、バスの揺れに対しては乗り心地の上で前向きの方がよいという声もあって、よく比較検討すべきである。

参考サイトとして

○川崎病院線・・・川崎鶴見臨港バス(株)と共同で「川崎駅」と「市立川崎病院」をノンストップで結ぶ、100円で運行している。

○100円バス・・・・ウィキペディアに全国の100円バスが紹介されている。

 

☆ お盆の渋滞緩和へワンコインバス 13日も運行 新潟・・・・産経ニース 2010.8.10

 

 

 新潟市は土、日、祝日に運行している新潟駅~古町間のワンコインバスを13日(金)に特別運行する。墓参りなどに伴うお盆期間の渋滞緩和が目的で、14、15日の土、日曜と合わせお盆の3日間は連続運行される。

 

 ワンコインバスは同区間を運行する新潟交通の基幹バス「りゅーとリンク」のみで、大人100円、子供50円。13日は平日ダイヤの運行で終日利用できる。

 

 同市都市交通政策課は「車で出かけていた墓参りをちょっと見直し、なるべく公共交通機関を利用してほしい」と話している。

 

 ワンコインバスは西堀通を中心に古町周辺の道路が混雑するため、社会実験として4月24日から運行してきた。

 

 7月25日まで約3カ月間の利用状況は、統計がまとまった古町から新潟駅方向では1日平均1879人。6月25日に大和新潟店が閉店しても利用状況はほとんど変わらず、多くの市民が利用していた。

 

 

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