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2016年1月 4日 (月)

ところが、そんな経営の一大転機を迎えている国内空港において、唯一の優等生と評価されている地方空港がある。石川県の能登空港だ。

引用


引用2016年1月 3日 (日)生まれ変わる首都圏の空港 単行本–2009・3 杉浦一機(著) 「飛行機を降りてから自宅まで30分、自宅から搭乗機のゲートまで30分が、この国の政府の政策目標だからね」

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/

15:07 2016/01/03


第4章 求められる空港会社の効率化・163頁・利益が利用者に還元されない羽田・164頁・

2016年1月 2日 (土)第4章 求められる空港会社の効率化・163頁・羽田空港の上物(ターミナルビルなど建物施設)と下物(滑走路など基本施設)はまったくの別個の組織で運営されている。下物は国が整備・運営しているが、上物は民間企業等が国からスペースを借りて整備・運営している。従って、上物は典型的な権益事業なのだが、権益はいくつにも分割されており、上物の利益は下物の整備に寄与しない構図になっている。

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/4-f151.html

16:47 2016/01/02


2016年1月 4日 (月)ところが、そんな経営の一大転機を迎えている国内空港において、唯一の優等生と評価されている地方空港がある。石川県の能登空港だ。 http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/01/post-8c5f.html 16:45 2016/01/04

2015年12月31日 (木)航空2強対決11選・航空アナリスト・杉浦一機・、「搭乗率保障制度」で成功をおさめたのが石川県だ。「乱造地方空港の最終グループ」として03年7月に開校した能登空港は、下馬評を見事に跳ね返し、通年で国内最高の搭乗率(81,7%)の成績を上げて、就航初年度はエアラインから95,000,000円の還元を受けた。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/12/post-60c6.html

15:04 2015/12/31


2015年12月31日 (木)航空2強対決11選・航空アナリスト・杉浦一機・、「搭乗率保障制度」で成功をおさめたのが石川県だ。「乱造地方空港の最終グループ」として03年7月に開校した能登空港は、下馬評を見事に跳ね返し、通年で国内最高の搭乗率(81,7%)の成績を上げて、就航初年度はエアラインから95,000,000円の還元を受けた。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/12/post-60c6.html

15:04 2015/12/31

引用

国家公務員の給与とボーナスが2年連続で引き上げられた。安倍晋三内閣は12月4日に、2015年度の国家公務員の月給を0.36%、年間の期末・勤勉手当(ボーナス)を0.1カ月分それぞれ引き上げることを閣議決定したのだ。年収にすると0.9%の増になる。4月に遡って支給されるため、1月に調整額として支払われることになる。まさに安倍首相からの“お年玉”だ。

・・ 会社経営の99.9%はトップで決まる PRESIDENT 2015年3月16日号 山田清機=構成 的野弘路=撮影 会社というものは機械の部品を交換するように「悪い仕組み」を「いい仕組み」に取り換えればその瞬間からうまく動きだすような、単純なものではない。

http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-entry-943.html

8:11 2016/01/27



血税空港 本日も遠く高く不便な空の便 (幻冬舎新書)新書–2009・5・27 森 功(著) 5つ星のうち 4     12件のカスタマーレビュー  

第5章 赤字「空港」の支え「空整特会」・149・


一日1~2便の赤字路線で細々と経営する地方空港・149・

時代錯誤の遺物、評判の悪い特別会計・150・

使命を終えても温存されている・152・

空港整備を謳い利用者負担を強いながら、使い道は不透明・154・

乗客の運賃が特別会計に化けて地方の赤字を補てん・156・

空港維持のために空港特会・158・

ブラックボックスを国交省はどこまで明らかにするか・160・

全国の空港の赤字・黒字ボーダーラインを試算・162・

効果の上がらないマルチ空港化構想・165・

発着回数が日本三位の福岡空港も100億円近い赤字・166・

福岡空港のこんな近くに新空港が必要なのか・170・

杜撰な空港建設で膨れ上がる赤字・172頁・


・・・唯一の優等生「能登空港」・176・16/1/4 15時55分31秒・

空港特会と言うプール制会計により、これまで経営実態が明らかにならなかった日本の空港。多くの赤字空港は、航空会社への便数割り当てなど、国交省から発せられる様々な指導に頼り、辛うじて国内路線を確保してきた。

しかし、百歩譲って九州北部の二空港のように、供給の間に合わない空港を補完するとしても、それを利用する航空会社にとっては、機体の格納庫や整備部門など、新たな設備投資が発生する。そうして間であえて新しい路線を開設するほど、昨今の航空事業は甘くない。

2002年度から07年度までの六年間にさかのぼって国内路線の就航と廃止の状況を検討してみると、実は厳しい経営環境はずっと続いているのである。例えば2002年度は、那覇・・富山と言う新規の一路線が就航した。これに対し、廃止になったのは新千歳・・山口宇部、福岡・・秋田、関空・・山形、広島・・宮崎など13路線に上る。

六年間トータルで見ても、新規の就航は30路線。対して49路線が廃止されている。その間、05年の中部や06年の神戸空港の開港、07年の関空の第2滑走路の供用開始などが相次いだ。が、国内路線は逆に減少しているのである。


176頁・

177頁・昨今の航空事情を鑑みるにつけ、国内路線の廃止傾向がますます強まっていくのは、間違いない。

しかもJAL,ANAという日本の二大キャリアは、国内路線の見直しだけでなく、国際線にまで路線のリストラを迫られている。

とりわけ経営再建中のJALでは、関空・・ロンドン・ヒースロー線や中部・・福岡線などについても、廃止する方針を固めた。一方のANAも、関西・・札幌の減便を含め、国内だけで六路線前後を見直し、関空・・グアムと中部・・台北の国際線二路線を廃止する。

これらの路線見直しは、さらに国内赤字空港の経営を直撃するに違いない。空港経営がますますピンチに陥るのは自明だが、一年で二倍以上に跳ね上がった燃料高騰に変わり、世界同時不況の嵐が、この先さらに途方空港の経営の足を引っ張る。

地方空港は、場合によって廃港という選択肢を迫られる。そのくらい航空事情は逼迫しているのである。


ところが、そんな経営の一大転機を迎えている国内空港において、唯一の優等生と評価されている地方空港がある。石川県の能登空港だ。

石川県が管理・運営している2000㍍の滑走路一本の第三種空区である。県内には、防衛庁が設置者になっている共用飛行場の小松空港があり、ここも一県二空港となっている。177・


178頁・だが、他の地方空港に比べ、利用者は格段に多いという。その理由は何か。

「能登鉄道が廃止され、陸の孤島と化していた地元輪島にとって、能登空港に対する地元の期待は、それは大きかった。知事の思い入れもあり、地元を挙げて空港を応援してきたと言えます。その甲斐あって、いまのところ羽田便の搭乗率もよく、何とかうまく回っています」漆塗りで有名な輪島商工会議所の里谷会頭(里谷組社長)が功自慢する。人口3万3千人という過疎の輪島市は、街そのものが閑散としている。今でも、年に五〇〇人ずつ人口が減っているという。能登空港は、地元の期待を背負って開港した。

「能登に続け」今では、全国の地方空港がそんなスローガンを掲げるようになった名物空港である。


搭乗率70%の秘訣とは・178・


空港のオープンは2003年7月。定期便はANAのグループ会社、エアーニッポン(ANK)の羽田線が一日二往復しかない。が、全国の地方空港でも、類を見ない成功例だと言われる。その成功の理由は、搭乗率保障という奇策だった。目下、富士山静岡空港で物議を醸している制度だが、その性格はまったく異なる。

当たり前のことだが、航空会社は路線の就航をするにあたり、乗客がいるかどうか、がその決め手になる。178・


179頁・搭乗率、つまり飛行機の全座席数に占める搭乗者数の割合をどのくらい確保できるか、という話だ。ここまで平成28年1月5日・ 


そこで石川県は、ANAの就航に際し、搭乗率の七割達成を条件として提示した。いわばニンジンをぶら下げて路線を誘致したのである前代未聞の誘致策といえる。

そうして約束どうり、初年度の搭乗率は七十%を超えた。以来、ずっと順調に利用客を確保し続けているという。


そんな能登半島成功の秘訣について、石川県の谷本知事に聞いた。

「能登半島には年間七百万人の観光客が訪れます。観光は地元にとって貴重な産業です。しかし反面、半島なのでなかなか行きにくい。特に従来小松空港を使って東京からの途へ行くには、六時間もかかります。帰りも六時間かかるとなると、なかなか来てもらえません。首都県から観光客を呼ぶためにはどうすればいいか。それには空港を建設するしかなかったのです」


東京の人間が金沢に近い県内の小松空港に降り立ち、そこからの途をめざすには、バスで向かうか、鉄道しかなかった。それだとあまりに不便である。

そのため、能登半島を訪れるのは、関西の観光客だと相場が決まっていた。その関西は長らく景気の低迷にあえいで観光どころではない。そうして能登はさびれ、年々人口が減っていったという。179・


180頁・・平成28年1月5日


181頁・「全日空からは、初め80%の搭乗率を要求されました。そんな数字は日本中の空港を探しても見当たらない。目標が高すぎ、努力しても無駄だと言っているのと同じです。それではやる気をなくしてしまう、と反論したところ70%に下げてくれました。それでも高いけれども、全国で,六の空港が七割を超えていたので、ハードルは高いけど、受けいれようとなったのです」

谷本知事はさらに条件を加えた。

「その時、七〇%を下回れば五五%までは税金で負担する、代わりに七〇%を超えたら、販売促進協力金をください、と提示をしたのです。すると、全日空はすんなり受け入れてくれたのです」

ANAにとっては悪い話ではないが、実現は難しいと考えてたフシもある。

だがはたせるかな、一年目の搭乗率は七九・五%を達成する。結果としては石川県はANAから販売促進協力金として、1億円を受け取ったという。181・


乗り合いタクシーの導入で利便性と高める工夫・181・16/1/8 5時46分47秒・

 搭乗率保障制度については、二年目が六三%、三年目が六四%と、毎年更新されてきた。それも、ずっとクリアしてきた。181・


一八二頁・「予測と実績がこれほどかけ離れた経験は初めてだと、全日空の山元(社長)(当時)からお褒めいただきました。搭乗率保証は今年(〇八年)で五年連続達成します」


谷本知事はそう胸を張る。

国内路線における航空会社の採算分岐点は、およそ六〇%とされる。それをクリアしてくれれば、航空会社にとっても御の字なのだが、なかなかそうはいかない。実際、昨今のように、採算割れし、惨憺たる有様の中で廃止や減便を検討している路線は少なくない。

例えば関空発では、〇八年五月の関空・・松山、関空・・高知のANA便などが四〇%を切り、同年四月のJAL関空・・秋田、関空・・仙台便に至っては三〇%を割っている。

持論、こうした赤字路線は全国の空港で珍しくない話だ。にもかかわらず、能登空港だけが、なぜこれだけの高い搭乗率を保てたのか。その理由について、再度、知事の谷本が説明する。


「まずは空港の利便性を高めるための工夫をしました。例えば空港のアクセス手段として、乗り合いタクシーを導入しました。一〇乗りのワゴン車を五台、タクシー会社に頼んで用意し、飛行機の乗客を空港から輪島や、加賀屋で有名な和倉温泉に運んでいきます。運賃も格安です。空港から和倉に行くには、タクシーなら1万4000円くらいかかるはずだけど、1300円で済む。182・


183頁・これを・・ふるさとタクシー・・と命名しました。ふるさとタクシーの路線では、時に赤字も出ますけど、その分は先ほどのANAの販促協力金で埋める。そうして空港の二次交通を確保しました」・

企業セミナーを誘致して、生涯学習センターを設置・183・


知事は、輪島商工会議所をはじめとした地元企業に首都圏との交流を働きかけ言う。輪島塗の展覧会を開き、東京の企業セミナーを能登半島に誘致してきた。地道な努力の結果、東京から能登半島に訪れる人が増えてきた面もある。


「といっても、一日二往復だけだと空港ターミナルそのものは閑散としてしまう。それでは寂しいし、空港にレストランを誘致しよとしても、なかなか来てくれない。そこで、ビルに人が常にいるようにするため、県の出先機関をターミナルビルに常駐させることにしました。

ビルを四階建てにし、半島に散らばっている300人の県職員を集約させたのです。つまり、空港ビルを能登全体の県の拠点にしようとしたのです。と同時に、レストランや喫茶店も繁盛し、ターミナルビルとしての体裁も整う」


谷本の話は続く。

「ターミナルビルについて、最初の計画案は二階建てだった。だが、それではスペースを保てない。183・


184頁・そこでビルには250億円もの投資をして大きくしました。で、せっかくそれだけの税金を使って設備を作るのだから、有効に機能させなければならない、という発想からスタートしたのです。今、北陸エアターミナルビルの専務をしている岡田靖弘君などが中心になり、熱心な計画を進めていきました」

北陸ターミナルビルは、小松空港のターミナルを運営している。岡田専務は1991年以降、石川県の交通対策課課長として能登空港の整備に携わり、空港の候補地選定から用地の買収交渉、国交省や財務省との予算交渉、ANAとの搭乗率保証問題などで奔走した空港計画の実務における中心人物だ。


「ターミナルビルへの出先機関の入居は、県庁の合理化と関係しています。ちょうどそのとき、地元の土建事務所が古くなって建て替えようかなという時期で、タイミングが非常に良かったのです。そこで県土木事務所の統合案が持ち上がった。地方空港は寂しいのは、飛行機を降りるときはお客様がいるけど、そうでないときはガランとしていること」


岡田が言う。


「能登はチャーター便を含め、最大で三往復しかないので、離着陸時以外はほとんど人がいなくなる。それではだめだということでね。生涯学習センターが四階にあるのですが、そこでお花の教室とかをやっている。能登空港の利用者数は年間15,6万人ですから、空港職員は70人くらいで用が足りる。それでは寂しいですね」185頁・


住民さん方のコミュニティを・185頁・16/1/8 14時24分46秒・

つまるところ、空港を有効活用する、という発想転換が大切なのだという。出来るかがり空港を利用することによって活気が生まれ、空港の利便性が高まり、利用客も増える。その他、能登空港では広大な敷地を利用し、山梨県の学校法人「日本航空学園」を誘致している。

同校は中学校から高校、大学まである航空関係の学校法人であり、全国から生徒が集まって寮生活を送っている。輪島市に日本航空第二高等学校と日本航空大学校が開港した。知事を喜ばせているのは、学園の開校で、過疎の町に多くの若者が移り住んできたことだ。

「実は、航空学園に関してはほかの空港も誘致をしていて、私どもはむしろ最後発だったのですが、新しい空港だという点が幸いしました。敷地内に実習用の格納庫を置き、そこから滑走路に出て実習できるよう、施設を整備したのです。結果、教師と生徒さん合わせて1,000人の若者がこの地域に住み着いた。おかげで、輪島市は三十年ぶりに人口が増加し、過疎化対策にもなっています。先のターミナルビルを含め、空港経営といっても画一化した発想ではなく、多面的に使われなければならないのではないでしょうか」

空港だけはなく、人が集まるコミュニティづくりが重要だ、と知事の谷本は力説する。185頁・


186頁・「空港経営は、やはり航空カ社としっかり話し合わなければならない。航空会社は民間の企業なので、お互いが納得しなければ路線を維持できません。航空会社は採算をとるために全力を尽くすのだから、単に、路線を撤退しないようお願いするだけでは無理。一番大切なのは、空港が航空会社と問題意識を共有することです」


そして、こうも話した。

「能登空港の計画で私はそれを学びました。JALが小松・・ソウル線を撤退するというなら、それは仕方がない。代わりに大韓航空に就航してもらう努力をすればいいのです。

航空の世界の国際化は必然的な流れであり、それは止められません。その中で、航空会社と問題意識を共有し、路線を維持する。それが出来なければ、空港そのものが成り立っていかないのです」


石川県の谷本知事は、空港が路線を維持できなければ廃港にする以外にないとも言う。単体の収支で考えた場合、一日二往復便の能登空港といえども、厳密には赤字だろう。だが、文字道路空港の役割は営利追求だけではない。

空港は、まさしく地域の活性化を含めた空の輸送という社会インフラや交通手段としての役割を担っている。その点を考えれば、間違いなく能登空港は成功例と言える。ただし、それは懸命の努力と経営の創意工夫が下敷きになっている。186頁・  

2016.1.8.



コメント

石川県の谷本知事は、空港が路線を維持できなければ廃港にする以外にないとも言う。単体の収支で考えた場合、一日二往復便の能登空港といえども、厳密には赤字だろう。だが、文字道路空港の役割は営利追求だけではない。


空港は、まさしく地域の活性化を含めた空の輸送という社会インフラや交通手段としての役割を担っている。その点を考えれば、間違いなく能登空港は成功例と言える。ただし、それは懸命の努力と経営の創意工夫が下敷きになっている。186頁・

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