« 空港は誰が動かしているのか (日経プレミアシリーズ) 新書 轟木 一博 (著) ・・奇跡の村 地方は「人」で再生する (集英社新書) 相川 俊英 (著) 少子化対策に目覚しい成果をあげて全国の自治体関係者から「奇跡の村」と呼ばれている長野県下條村など、独自の移住促進策で「消滅論」に抗う各地の山村を取材した、希望のルポルタージュ。・・独自の入居基準を設定・66頁・・手厚い子育て支援策・68頁・「下條村での生活」・70頁・ | メイン | 大美川土手・中ほどの反対側から歩ける・場所草刈り・翌日・半田川のふるさと橋土手を草刈り・奇麗になりました。 平成29年3月21日 火曜日 引用・日本は食料自給率が40%以下と低い現状なのに、東京都の1.7倍は休耕地がある。そこで、ちこり村の事業はできることなら日本の休耕地を再使用(リユース)し、有効利用したい。また、中津川は、60歳以上の方が31.8%と高齢化が »

2017年1月 4日 (水)

大美川・土手・左側・中間点・半田川・草刈りを・平成29年3月2日 ・官僚社会主義―日本を食い物にする自己増殖システム ・・天下りの発想・・– 北沢 栄 (著) ・・ 村を蘇らせた「働く公務員」「崖っぷち型」ジリキノミクス”福島県泉崎村


池田和隆の斬鉄剣!!!第1次安倍政権崩壊の震源地だった男・タブー全開・権力と既得権益のブ厚い岩盤をブッタ切る!!

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3:12 2017/01/04


大美川・土手・左側・中間点・半田川・草刈りを・平成29年3月2日 木曜日

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官僚社会主義日本を食い物にする自己増殖システム・・平成29年1月3日

官僚社会主義―日本を食い物にする自己増殖システム (朝日選書) 単行本– 北沢 栄   (著)  


なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

 内容・日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

 単行本: 309ページ・出版社: 朝日新聞社 (2002/11)

言語: 日本語・発売日: 2002/11 


プロローグ・「改革」はなぜ常に失敗するのか・3頁・

2,002年9月も終わりのある午後、私は某大手ビジネス誌の編集部四人の訪問を受けた。同紙は日本の官僚制の改革問題について近く特集を企画していて、その準備に向けた筆者の意見を求めてきたのだった。折から道路四公団の論議は、八月末の中間報告でまやかしの民営化案が発表され、前途に暗雲が垂れ込めていた。


編集者の問題提起に私は驚いた。私の方も、本書の執筆の最終段階にあったが、改革を巡る問題意識が全く同じだったからである。それはなぜ、日本の改革がいっこうに進まないのか、進むかに見えても、なぜ骨抜きにされるのか、改革を報じてきたメディアにも問題は大ありではだろうか、と言う意識であった。

この際、報道にも改革に向けた切り口をこれまでとは根本的に考え直すべきではないか、と私は考えたのである。3頁・

4・たとえば、特殊法人問題一つ取っても、個々の法人の事業は特殊な場合が多いため、戸別問題を単発的に取り上げたとしても、その意味が一般の人にはわかりにくい。

一方で新聞もテレビも、「○○法人が禁止」「○○法人の○○を改革」という方針が政府から打ち出されれば、それを報じざるを得ない。その結果、何が起きるか。報道を眺めている限り、問題は何らかの形で一つひとつ解決されているように見える。

しかし、つぶさに内実を調べてみると、実質は何も進んでいないどころか。逆行している場合もしばしばある。法人は廃止されたが、実は別途新規に設立された法人に業務はそっくり移されて実質延命したとか、組織はなくなったが、業務は別組織に移されて継続されたとか、他の組織に合併されてその組織に合わせて給与を上げたため、投じられる税金は逆に増えたとか、例は枚挙にいとまがない。

要するに個々の法人に就いての改善などは、実は根本的問題に手を付けないためのめくらましであることが多い。表面的な現象にのみとらわれると、問題の根本を見失う。

問題を本当に解決に導くには、個々の現象を徹底的に調査すると同時に、その現象を支えている背後のシステム、構造に迫らなくてはならない。個々の特殊法人、個々の公益法人が問題の本質ではない。本当に問題すべきは、そうした組織を通じて実現去れ、社会生活全般に及んでいる「官の支配システム」ではないだろうか。

「日本は世界で唯一成功した社会主義国」といく言葉がしばしば冗談半分で言われる。この言葉には、完了が絶望的権力を持って国民生活を指導し、経済成長を達成したという意味と、腐敗した官僚が国を私物化しているという意味の二つが込められている。4・


5頁・いずれにしろ日本は様々な規制によって成り立つ一種の統制経済体制下にあるという認識は共通している。

改革の停滞は、この官主導システムがすでに機能不全で役割を失いながらも、国民から見えないところで支配を続けているところに原因があるのではないか。本書はこうした視点に立って、あらゆる「改革」を無効化し、不可逆的に増殖を続ける官のシステムの全貌を素描してみた。そういう大きな構図で見ると、改革が叫ばれてからの20数年、本質的な意味で改革が進んでいるのは、結局、会計の分野だけである。(このことについては第5章で扱う)。まずはこのことを念頭に置いておく必要がある。

・「官の支配」を支える官僚のメンタリティ・

「現象」から「構造」への視点の転換のために、個々で発想を変え、なぜそうした構造ができあがっているのか。それを生み出す官僚の立場からものを見てみよう。官主導システムを支え、推進している精神とは、どんなものなのか。

たとえば、官僚の人生を考えてみる。

国を憂い、志を高く国家公務員となった若い官僚たちを待ち受けているものは何か。

一言で言ってしまえば、およそ組織の指図のままに動く、自律性のない人生である。国会議員から要求された資料の作成や大臣の国会答弁用の想定問答を欠くために、深夜に及ぶ残業を強いられることは徒労感は残るだろうが、たいした問題ではない。それ以上に問題なのが、仕事の日常と官僚卒業後の天下り先の日常、即ち人生の大部分が、組織にコントロールされ、動かされていることだ。5・


6頁・セルフコントロールが効かない、所属組織に丸投げの人生である。

・国家公務員試験I種合格のキャリア官僚が、組織に認められてトントン拍子で出世したところで、待ち受けている「第二の人生」は、所管官庁の大臣官房秘書課が用意する「オンブにダッコ」「親方日の丸」の人生である。

仮に財務省事務次官を想定してみよう。たまたま退官予定間近(通常、次官の任期は1,2年)で、所管の政策投資銀行の総裁の椅子と国民生活金融公庫の総裁の椅子が空きかけていたとする。どちらに行くか。

それはその時の有力OBや有力族議員の判断を含む状況次第だ。本人の意向とか希望とかには関係なく、事は運んでいく。

官僚人生にとって肝心なことは、自らの心の内を出さずに、組織の決定に運命を委ねることだ。自律的に決めることは、組織の掟からの逸脱を意味するから、そもそも考え及ばない。組織は、世間から見て立派な待遇を保証してくれるはず、と言う観念が、早期退官して天下りする官僚たちの支えになっている。 

官僚が自らの人生設計でさえ、組織に委ねている事実は重要だ。天下りの慣行は、国民にとって有害であるばかりでない。官僚にとっても人生の再出発に際して、自発的な選択の機会を奪われてきているという点で、実は有害なのである。

頭脳が優秀で志しも軒昂だったはずの官僚たちが、こうした日常に埋もれていき、法令をつくり、通達を発し、行政指導を行ってこの国を主導している現実を考えてみよう。6・


7頁・この官僚たちの全体主義的メカニズムの中の、ガンジガラメの生のあり方から、生き生きと血の通った法律や、市民を勇気づけ、明日への希望を掻き立てるような政策が果たして生まれてくるだろうか。7・17/1/4 7時57分・


・天下りの発想・

こうして官僚の「オール官僚人生」の意識は、必然的に官の無限の自己増殖システムに向かう。

権力を使って具体的に何をするかではなく、権限と権力をひたすら拡大し、それを自らの権益に結びつけることが目的となる。外部の条件の変化、国民の本当の要望などはお構いなしである。逆にそんな要求にした勝手権限や権力の縮小に繋がるようなことをしたら、官僚村から村八分にされてしまう。なかでも自分や同僚の第二、第三の人生の受け皿である特殊法人や公益法人を増やし、維持していくことは至上命題である。

・政治家が持ち出す「改革」も、この官のシステムの維持・拡大の絶好の材料になりうる。行政改革が大々的にスタートする。審議会が何回も開かれ、いろいろな方針が打ち出される。さてこの方針を実行に移すのは一体誰か。官僚以外にあり得ない。

・法律を作るのも、審議会を陰からコントロールするのも、結局官僚であり、官僚は様々なテクニックを使って改革の帰趨を制御する。行政改革を名乗る事業が、戦後何度も何度も取り組まれながら、結局はしばしば官の権限強化に帰結したのはこうした事情による。

端的な例が総務省の巨大官庁化である。旧総務庁は行政改革の担当者だった(今でもそうだ)、旧自治、旧郵政両省をそのままのみ込み、自ら行革の精神に反するマンモス的存在となってしまった。7・


8頁・人員と権限を減らし、縦割りをなくして効率を上げるはずの行革が、正反対の結果を生んでしまった例である。同じようなことは道路公団改革、郵政改革、規制改革、金融制度改革・・とにかく「改革」と名のつくあらゆる試みについて言える。その壮大なごまかしのメカニズムについて、本書は具体例を示しながら追っていく。

・本書は、以下の構成からなる。

第1章は、行政改革の歴史的経緯を振り返り、その後に小泉改革の現状を評価する。

第2・3章では、官の自己増殖のカラクリの数々を示し、カラクリと手練手管を用いて膨張した「官の帝国」とも呼ぶべき官業のネットワークをケースタディする。マナ板に載せるのは、日本道路公団と都市基盤整備公団である。いずれも多数の系列公益法人とファミリー企業群を配下に置く。

第4章では、公共事業はなぜ止まらないのか、その延言となっている公共事業長期計画を問題にする。官は五カ年計画を組み、長期にわたる予算の確保など、公共事業が自動的に増殖する仕組みを閣議決定させて組み込んでいる。田中康夫長野県知事がダム建設中止を貫徹しようとして、さまざまな障害に当たっているが、その根本には、止めようとしても用いに止まらない社会主義的な長期計画システムがある。その実態を解明する。

官業の多重構造の中心部にあるのが、各府省庁が設置する特別会計である。8・


9頁・全貌はヴェールに包まれているが、配下の特殊法人、認可法人、公益法人に国費を供給する労働保険特別会計などの実態を、第5章で取り上げる。

第6章~9章では官がどのようにして国民の目を欺くか、組織延命のためのごまかし、政治操縦、法案づくりから隠蔽工作にいたる官のお家芸とも言えるテクニックを検証する。官は、これらの手法を縦横に駆使して自らの帝国を築き上げてきた。

第6章は、・1大和銀行事件・2住専問題という二つの例を通じてごまかしの手法をケーススタディしていく。「1.ケーススタディーある具体的な事例について、それを詳しく調べ、分析・研究して、その背後にある原理や法則性などを究明し、一般的な法則・理論を発見しようとする方法。事例研究法。」

第7章は、同じく・1道路公団の財務会計、・2郵政民営化という二つのごまかし例を検証する。

第8章では特殊法人の切り札として期待された独立行政法人と民間法人が、こうしたテクニックによって、以下に変質させられたかを検証する。特殊法人で整理される特殊法人から追われた官は、天下り先を確保するため、「第二の特殊法人」づくりを画策する。設立が急増する独立行政法人と民間法人が、官の新たな利権拡張の基地になりつつある。

第9章では不透明な裁量行政が「市場」という外部によって審判を受けた例を提示する。隆盛を極めた官システムも、90年代に入って突然機能不全に陥る。政治から受け継いだ護送船団方式を続けた大蔵省の金融行政の破綻が、その先例であった。

第10・11章では、組織自体に組み込まれ、法令でも責任が回避されている官の無責任システム及び外部の監視システムの欠陥ぶりを解明する。

第12章では、これらすべての問題の根幹にメスを入れるはずの公務員制度の現実を報告する。9・


10頁・個々でも「改革」という表層にだまされると本質を見失う「裏チーム」と呼ばれる官僚たちの隠された動悸とごまかしの手法を解明する。

終章では、これまで述べたことを引き継いで、現状で何ができるか、若干の提言をする。大切なのは、「官僚社会主義」という独特のシステムからさまざまな現象を眺めるという視点である。個々の現象にとらわれていては、「木を見て森を見ず」となり、官僚の狡猾なごまかしのテクニックにまんまとはめられてしまう。それだけは避けなくてはいけない。10頁・17/1/4 17時0分・ 


目次  

第1部 「官細胞」の実態

第1章「改革」の負の歴史・13・

常に挫折し続けた行政改革・小泉改革の内実・疑似特殊法人を乱立・公益法人改革は先送り・なぜ「改革」は失敗するのか

第2章・増殖する「官」細胞・規制・25・

規制・官僚の権力の源・「規制緩和」で規制が増える謎・規制権力と不正事件・

第3章・増殖する「官」細胞・2見えない政府・

「見えない政府」肥大・全く改善されない天下りの実態・「見えない政府」のケーススタディ・1日本道路公団・道路公団ネットワーク・本体は経営悪化、子会社は優良企業・ケースタディ・2都市基盤整備公団・ファミリー企業の金満ぶり・本体赤字を補う国民の金・

第4章・増殖する「官」細胞・3長期計画・65・

長期計画と言う名の魔物・「ジ・アンタッチャブルズ」技官の暴走・

 

第5章・増殖する「官」細胞・4・特別会計・75・

官が公共事業予算を増やす手法・官の「特別ポケット会計」・日本国の予算は480兆円・特別会計の闇・「補助金等」にもいろいろある・「出資」「補給」「補助」の区別は?・正体不明の妖怪「出資金」・「労働保険特別会計」の巨大ぶり・「国有林野事業特別会計」の官業破綻・「国営土地改良事業特別会計」のタマ出し工作・「30年に一度」が、「150年に一度」に・

 

第2部 ごまかしと隠蔽のテクノロジー・

第6章・金融恐慌のルーツ・大和銀行事件と住専問題・113・

 

ケースタディから浮かび上がる真実隠蔽、問題先送りの技法・大和銀行事件の衝撃・ごまかしのケースタディ・1大和銀行事件・ごまかしのケースタディ・2住専問題・

第7章・欺かれた改革―道路公団・郵政民営化・131・

小泉改革を歪めた「ごまかし」・ごまかしのケースタディ・3道路公団・見せかけの黒字・全国プール制と計画操作・民営化案も国交省案がベース・国交省と陣頭が合作したシナリオ・ごまかしのケースタディ・4郵政民営化・

第8章・裏切られた改革―特殊法人問題・157・

一見「前進」、内容「後退」・ごまかしのケースタディ・5独立行政法人・特殊法人より明確で透明なはずだが・・「特定」独立行政法人のカラクリ・事務次官を上回る役員報酬・ポストを増やして天下り・ごまかしのケースタディ・6民間法人・

 

第9章・金融危機と官僚制・・183・

小泉改革も金融改革を先送り・問題先送りと第三次金融不安・金融庁の変質・大蔵支配の歴史・規制体質ゆえの破綻・ごまかしの連鎖を見破る・

 

第3部 隠された支配のシステム・

 

第10章・官僚支配を支えるシステム・207・

監視の目はなぜ届かないか・「閣議」はなぜセレモニー化するか・官の首相官邸包囲・法案づくりのテクニック・「そこは政令で定めます」・「小さく生んで大きく育てよ」・いつの間にか看板を入れ替える・情報操作はお家芸・

第11章・無責任を支えるシステム・227・

隠密作戦も可能・「所管事務」規定が官暴走のギア・大部屋主義で責任分散・車の分類でさえ縦割り!・縦割り行政の「縄張り意識」・昨日不全の監視システム・唯一の突破口・・会計検査院?・公共工事費が異常に高い理由・二つの財団が出版を独占・鈴木宗男氏の地元・釧路が突出・独禁止法に触れる疑い・東北の労務単価はなぜ高い・

 

第12章・公務員改革という名の絶望・257・

国民は分かってきた・「政治主導」がキーワードのはずが・・。「官」の暴走の危険・「大臣」を隠れ蓑に・「規制強化」へ逆戻り・「各省庁割拠性」が強まる恐れ・批判される審議・策定過程・橋本元首相が陰のボス・縛られてきた人事行政・各省のタガが外される・キャリア制度を温存・早期退職慣行が天下りを量産・9,500万円の退職金50歳課長で約4,300万円・身分制としてのキャリア制度・ではどうすればいいのか・

終章・パノラマ的展望・291・

自由・統制・

あとがき・

資料・主な参考文献・平成29年1月4日・

 

調整不能のわが国の資金循環

 

わが国の資金循環と本書を合わせてみると、歪んだ官僚制度の自己増殖がその根幹にあることは容易に理解できる。

 

日本では、米英のように資本市場が機能しないのは、官による異常な規制介入の結果でもある。

 

官僚による統制がいきわたったわが国で、実質的な構造改革はまったくすすんでいない。

 

サッチャー政権時代の英国経済に酷似してきた日本経済が再び成長軌道を辿るためにも、本書で紹介された事実は、いずれもっと深刻に議論されねばならなくなるだろう。

 

個人レベルでの参政意識が重要

戦後復興期からバブル崩壊まで、官僚中心であまりにも成功しすぎた過去の成功体験から、官僚機構は抜け出せずにいます。

好景気の時代とまったく同じ感覚で、不景気スタグフレーション時代も今まで通りの既得権を行使しようとして自ら失敗しています。

 

官僚機構を統治するのは立法、すなわち国会なわけですが、現状では官僚のいいなりでとても統治なんてレベルには達していません。結局

のところ、個人個人が国を動かしているんだという自覚を持って選挙

に出向く習慣が欠如したこの国の風習がもっとも悪いのでしょう。

行政は国民が必要とする仕事だけをすべき

 

民主制社会のもとでは主権者たる国民が必要とする仕事をするのが行政の役割だと思います。よって行政は国民が必要とする仕事だけをすべきなのです。

 

公務員を目指すみなさんもそのことをよく覚えてほしいと願っています。

9:27 2017/01/03

 

 

 

はしがき・1頁・

 

「国の特別会計」という複雑で分かりにくい、不可思議な会計もまた、この富士の眺め似ている。その現象は、「見る側の立場」で正反対になるからだ。特別会計を使う側、管理・監査する側、言い換えれば「官の側」から見た特別会計の視像と、これを遠くから見守るカネを使われる側の民衆、厳密に言えば特別会計の資金を税金や保険料で負担している国民の視像とが、ひどく異なるのは、けだし当然であろう。

財政悪化の折、特別会計の途方もない資金量、実態のわかりにくさ、無駄遣いの発覚から、財務省は徹底見直しを迫られる。情報開示の一環として、2,006年から毎年公表するようになった財務省の一般向けのサイト「特別会計の話」は長い間、闇に閉ざされていた洞窟の内部の一端をようやく国民に見せた。1・

2頁・しかし、このサイトを見ても、誰の目にも特別会計の形姿はぼんやりとしか浮かんでこないだろう。仮に、「やっと見えた」と思ったとしても、それは一方の側から眺めた富士の反面の印象に過ぎない。

反対側に立ってみる。すると、その風景はまったく違って見える。それは奇岩が積み上がった聳える嶮しい山だ。

望遠鏡で見回しても、裾野の森はなお薄い霧に覆われている。人の通っている気配はない。いや、鳥の舞う姿も見えない。山はシンと静まりかえって、沈黙しているようだ。

これが背面から見た特別会計の像だ。正面と背面とが異なる像は、まるで古代ローマの守神のようである。「真実」はどうなるのか。一体どちらが、実像なのであろうか・・。

ただし、背面の像は、正面の像がかぶる仮面(ペルソナ)を剥がしたものだ。法令が整えた厚化粧、これを取り払ってある。それは素顔に限りなく近い像のはずだ。

正面の像は通常の厚化粧をして身なりを整えた、よそ行く向けの顔なのに対し、背面はありのままに放り出された野生の素顔とも言える。これを「形式」対「実質」と言い換えてもいいだろう。2・

厚化粧のルールは、「法律」と「政令」、「府省令」などである。これですっかりシャンとして、たまに国民の前に姿を現す。その厚化粧姿は合法的だから、振る舞いに失敗しない限り、観客(国民)からヤジられる心配はなかった。いや、この舞台俳優は誰の目をも引く町肥満体だったにもかかわらず、不思議にも長い間、目立たなかった。

表舞台の国会にも現れず、マスメディアが注目することもなかった。少なくとも2,003年2月の衆議院財務金融委員会で、塩川正十郎財務大臣(当時)が、あの絶妙な比喩を使って特別会計の現状を説明するまでは。

・ようやくスポットリライトが浴びせられた「闇会計」・

「要するに、母屋(一般会計)ではおかゆ食って、辛抱しようとケチケチ節約しておるのに、離れ座敷(特別会計)で子供がすき焼き食っておる、そういう状況が実際行われておるんです」

塩川大臣は、上田清委員(当時)の「(日本国の)本当の財布は特別会計だ。こういうのにメスを入れない限り、この国はよくならない。大臣、御所見はいかがでしょうか」という質問に答えたものだ。

ここから「闇会計」とも言われた特別会計が、にわかにスポットライトを浴びるようになる。3・

4頁・この塩川発言を引き金に、財務大臣の諮問機関・財政制度等審議会などで特別会計の徹底見直しが検討され、改革への取り組みが急進展していく・・・。

しかし、ここで重要なことは、政府の改革見られる次のような特性である。

・その特性とは・・・

・1・特別会計の制度自治は疑わずに肯定し、制度の存続を前提に考えている。

・2・改革の柱は、数多い特別会計の「統廃合」にある。

この改革の特性から導かれるものは、必然的に微温的な改革、言い換えれば「お茶を濁す」程度の改革にならざるを得ない。さらに言えば、これまでの特別会計の歴史から見て、「官僚の官僚による官僚のための改革」にならざるを得ない。結果として、作られた法律には、核心部分となるはずの「特別会計制度について抜本的に見直す」との趣旨が抜け落ちている。

明らかに、政治がここでも法律作りを官僚に丸投げした結果、「法律の罠」を見過ごしたのだ。

なるほど、新に造られた「特別会計に関する法律」は、これまでのルーズだった特会の運営を規律を持ち込み、これを一定程度ただす働きはすることだろう。政府が、特会の統廃合を計画した工程表どおりに推進していけば、国民の目には「改革は着実に前進している」と映るに相違ない。4・

5頁・16/11/28 5時35分・

むろんその結果、「一定の部分的な前身」は可能だ。しかし、抜本的な改革は期待できない。むしろ従来同様、「めくらましのエセ改革」に終わるのは目に見えている。

特別会計の制度自体が問題なのである。それが存続している限り、制度を利用して官が手を変え、品を変えて事務・事業を存続させ、作り出し、公権力を背景に天下り先ネットワークを保持・発展させようとすることは疑いない。5・

「官僚内閣制」のバックボーンを検証する・

本書は、日本に特有の特別会計の巨大な資金量や特別な仕組み、資金の流れの異様な実態、会計上、事業上の諸問題を解き明かし、改革の具体策を提示する試みである。特別会計が、この国の官僚指導の「官僚内閣制」を支えるバックボーンと見るからである。

筆者の「冨嶽」を観測する位置は、政府側とは逆の裏側にある。そこに市民に混ざって陣取り、望遠鏡を手に眺め、時には現場まで出歩くこととした。共にいる市民の関心は、「自分や家族の生活をソコソコによくするには、どの程度、税金や保険料を負担していいのか」である。皆、「負担」と「受益」の等価交換について、関心があるのだ。

本書は以上の視座に立って、次のような構成で展開する。

序章では、現代日本の保守政治と行政と一体化しているために、「行政の失敗」によってダメージを受け、国民の信頼を失って没落を余儀なくされている必然性を述べる。5・

6頁・この行政の事業を資金源として支えてきた特別会計も、いまや国民から疑惑の目が向けられるようになる。廃止されても生き延びる独立行政法人「雇用・能力開発機構」を例に、その運営資金を賄う特別会計の陰の役割を暴く。

第1章では、特別会計が財政規模で一般会計の実質5倍強に上るマンモス会計であること。

それはまた、天下り先を培養する「官の財布」の機能を併せ持つため、その改革は行財政改革のマスターキーとなることを示す。

次いで、特別会計の変遷を追い、戦争によって数を増やした「戦争会計」とも言うべき特異な背景を述べる。さらに、その複雑怪奇な資金の流れや予算の使途の不明瞭さ、毎年約50兆円にも上る一般会計からの繰り入れなどの奇妙な特性を明らかにする。

第2章は、特別会計が一般会計に適用される財政法とは、「異なる定め」ができる有利さを生かし、積立金や余剰金などに共通のルールを作り、運用している実態を示す。資金繰りも自由自在、繰り越しも特別会計のみに認められる「特別扱い」の現実。さらに、予算のシーリングも設定されていない監視機能の不全ぶりを浮かべ上がらせる。

第3章では、野放図な出資や貸し付けに見られる特別会計の「無駄」を明らかにする。無駄遣いの背景にある各省庁の「わがモノ意識」の起源を探る。そして道路特定財源を意のままに使って道路整備事業を進める国土交通省のカラクリを明かす。6・

7頁・第4章では、現存する唯一の確かな財源となってきた「埋蔵金」のあり方と埋蔵量を示す。

特別会計に眠る50兆円規模の埋蔵金と10兆円規模のフローの不用金(使い残し)などを原資に、景気の急悪化に対応する基金を創設視、緊急の経済対策と医療、年金、介護、教育などの生活インフラ対策に投入する必要性を説く。さらに現行制度の廃止と、すべての会計の一般会計への統合のみが、究極の改革となることを主張する。

特別会計に関係する言語、とりわけ会計用語には聞き慣れない難解なものが多い。著者は、専門用語を一般市民の「標準語」に訳す翻訳者のつもりで、「できるだけわかりやすく」を胸に、本書の執筆に臨んだ。

本書が、読者の疑問に応え、改革への関心をさらに高めることになれば、著者にとってこれ以上の喜びはない。

「本書の表記について」「特別会計」については一般的な略称、「特会」、「独立行政法人」については同様に「独法」を折に触れ、使用した。なお、個別の特別会計の概要については、273頁・からの資料にまとめてある。7頁・

平成28年11月28日 月曜日

 

 

 

 

 

引用

何とかして自衛隊に銃を撃たせたい人たちがいるようだ伊勢崎賢治氏(東京外国語大学大学院教授).マル激トーク・オン・ディマンド 第816回(2016年11月26日).自衛隊員たちは一体何のためにこれだけのリスクを負わされているのだろう。

https://youtu.be/LWiepZbwtp8

11/27/2016

 

政府は11月15日、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊に新たに「駆け付け警護」任務を加えることを閣議決定し、20日には部隊の先発隊が、青森空港を出発した。

内戦など政情が不安定な国での国連平和維持軍(PKF)に参加した日本の自衛隊が、派遣先の近くで国連職員やNGOのスタッフが武装勢力によって危険な状態に陥った時、必要となる武力を行使した上でこれを救出するための権限を与えるのが、いわゆる「駆け付け警護」と呼ばれるものだ。

たまたま困った民間人の近くに武装した自衛隊がいるのだから、助けるのは当然だと政府は説明しているが、紛争国の実情に詳しい東京外語大の伊勢崎賢治教授は、それは現在の国連PKOの実態をあまりにも知らない人の議論だと指摘する。

かつて国連PKOはその名の通り、内戦や政情不安に喘ぐ国々が平和を維持するための手助けをすることだった。しかし、現在の国連PKOは住民の保護が主な任務となっている。民族間対立に発展した1994年のルワンダ内戦で、国連から平和維持軍(PKF)が派遣されていたにもかかわらず、武力を行使する権限を与えられていなかったために何もできないまま、80万からの市民が虐殺されるという悲劇が起きた。国連PKFの部隊は自分たちが撤退すれば80万ものツチ族の市民が対立するフツ族の民兵らによって皆殺しにされることを知りながら、これを見殺しにして撤退した。その時のPKFには武力行使の権限が与えられていなかったため、撤退せざるを得なかったのだ。

 

その「見殺し行為」がその後、国際社会から強い批判を浴び、以来、国連PKOは武力を行使してでも住民を保護することが優先的なミッションと位置づけられるようになったと伊勢崎氏は言う。少なくとも今のPKOが負っている任務は、紛争地域には行かないことなどを定めた日本政府のPKO参加5原則の時代とは、大きく様変わりし、住民保護のためであれば武力を行使して紛争の当事者となることも辞さないという立場を取るようになった。

 

そもそも憲法上の制約から、国内的には軍隊とは認められていない自衛隊が国連PKOに参加すること自体に、もともと無理があったが、国連PKOのミッションが停戦や平和維持から住民保護にシフトした今、その矛盾はこれまでになく大きなものになっている。

 

国際貢献は重要だが、法的に軍隊として認められていない以上、武力行使には厳しい制約が課されることになる。結果的に日本のPKOはできる限り安全で治安の良い地域に施設部隊を送り、道路や橋を建設したり井戸を掘ったりする兵站に専念するしかない。それがこれまでの日本の国連PKOの実態だった。

 

その間、自衛隊自身も武器の使用に対して強い規律を守ってきたために、これまで日本の自衛隊は武力衝突に巻き込まれずに済んできた。巻き込まれるのが怖いのではなく、巻き込まれたときに自衛隊の隊員たちを守るための法的な枠組みが日本には用意されていないのだ。万が一武力衝突に巻き込まれた時、自衛隊が武力を使って相手を殲滅すれば、憲法に違反する行為が行われたことになり、法的にも深刻な問題が生じる。しかし、その一方で、武力の使用を躊躇することで自衛隊員が殺傷されるようなことになれば、たちまち日本国内では、「憲法の制約があったから自衛隊員は殺された。二度とこんな不幸なことが起きないよう、憲法の制約を取り除くべきだ」という議論が沸騰することになるだろう。

結局、日本が合法的に国連PKOに参加するためには、憲法を改正して自衛隊を正規の軍隊として認定するか、国連PKF(国連平和維持軍)への参加はあきらめ、国連文民警察、国連軍事監視団など他の分野の国連PKOに参加するかの、いずれかしかない。

 

しかし、歴代政権はその無理筋を、何とかして自衛隊が武力を行使しないで済む状態を死守し、自衛隊員にも犠牲が出ないような綱渡りを繰り返すことで、何とか日本のPKFへの参加を続けてきた。

 

これに対して従前より伊勢崎氏は、「撃ちにくい銃」を持たされている日本の自衛隊は、何らかの武力衝突に巻き込まれた場合のリスクが大きすぎるとして、日本のPKO参加のあり方を批判してきた。

しかし、今回「駆け付け警護」なる新たな任務を与えられたことで、「撃ちにくい銃」が、少なくともこれまでよりは「撃ちやすく」なることを伊勢崎氏は懸念していると言う。

 

武装した相手に一発でも発砲すれば、当然相手も発砲してくるので、交戦状態になる。そのような事態になれば、自衛隊員に死傷者が出なかったとしても、これまでの「自衛隊は軍隊ではない」という前提が崩れることは必至だ。撃たなければ自衛隊員に死傷者が出る可能性が増し、撃てば憲法上の問題が生じる。

 

伊勢崎氏は今回の「駆け付け警護」について、建前では「国際貢献」を謳いながら、本当の意図は自衛隊が元々抱えていた問題をより顕在化しやすくするという、隠れた目的があるのではないかと訝る。

実際、防衛省は駆け付け警護の権限が付与されることで、現在南スーダンに派遣されている自衛隊の警備小隊が、国連PKFの指揮官から歩兵部隊同然に扱われることを恐れ、部隊の引き上げを検討していたことが、毎日新聞のスクープで明らかになっている。国際貢献の美名のもとで着々と進む、憲法改正へ向けた政治ゲームが生み出すリスクのすべてを抱え込むことになるのが自衛隊であることを、当事者となる防衛省は嫌というほど知っているのだ。

 

国連PKOの現場を知る伊勢崎氏も、何かの事故が起きるのは時間の問題だと言う。伊勢崎氏自身は新憲法9条を提唱するなど、自身も憲法改正には前向きだが、とは言え、事故で世論が沸騰し、その勢いで憲法改正議論に突入するような、そんな憲法改正は嫌だと言う。

新たに付与された駆け付け警護任務によって自衛隊が抱えることになるリスクと、自衛隊員の銃をより撃ちやすくしたい人たちの狙いなどを、伊勢崎氏とともにジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

 

伊勢崎 賢治いせざき けんじ東京外国語大学大学院教授

1957年東京都生まれ。80年早稲田大学理工学部卒業。84年インド国立ボンベイ大学大学院社会科学研究科博士前期課程修了(後期中退)。86年早稲田大学大学院理工学研究科都市計画専攻修了。東チモール暫定統治機構県知事、国連シエラレオネ派遣団武装解除統括部長などを経て、日本政府特別顧問としてアフガニスタンの武装解除を指揮。立教大学教授などを経て2009年より現職。著書に『本当の戦争の話をしよう 世界の「対立」を仕切る』、『新国防論 9条もアメリカも日本を守れない』など。

https://youtu.be/LWiepZbwtp8

6:10 2016/11/27

 

2016年11月21日 (月)

亡国予算―闇に消えた「特別会計」 単行本 – 2009・4・28 ・北沢 栄(著) だれも知らない日本国の裏帳簿―国を滅ぼす利権財政の実態! 石井 紘基 (著)そのほかいろいろ・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/11/post-2806.html

5:55 2016/11/27

 

飯嶋洋治のフリーライターの現場から2015-01-04   北沢栄氏の新著。特定秘密保護法の危険性を鋭く抉る。

ジャーナリストの北沢栄氏が『小説・特定秘密保護法 追われる男(産学社)』を上梓した。

特定秘密保護法は、権力側の都合で特定秘密が指定され、権力側の都合で犯罪者とされてしまう可能性がある法律だ。特定される「秘密」が何なのかも分からず、政府や一部の官僚の思惑ひとつにかかっている。その危険性を題材とした『小説・特定秘密保護法 追われる男』はフィクションのカタチでノンフィクション以上のリアリティを出そうと試みている。

同法は未だ国民の支持を得ているとは言いがたい。支持を取り付けるには、最初の逮捕者に国民が十分納得する理由が必要となる。そこで目をつけられたのが一人のジャーナリスト、今西譲。彼はステルス戦闘機F35の配備と日本メーカーの関係を週刊誌に書いたのを発端として、公安警察に目をつけられるようになる。それまでも原発問題など政府に目障りな記事を書いていた今西は、特定秘密保護法による逮捕者に仕立てるには格好の人物だった。公安と今西の間での緊迫したやりとりの中に、同法の危うさが浮かび上ってくる。

小説から現実に戻ると、2013年12月安倍政権のもと強行採決された特定秘密保護法は、昨年末にすでに施行されている。小説のような事件は現実にはないと思いたいが、起こり得る可能性が十分にあると思わせるのは、ジャーナリストとして活発な活動を行なってきた作者の見識と手腕によるものだろう。

http://yoiijima.hatenablog.com/entry/2015/01/04/120344

7:53 2016/11/26

 

 

亡国予算―闇に消えた「特別会計」 単行本  – 2009・4。28 ・北沢 栄(著)

官僚のポケットマネーと化した、特別会計にメスを!

 

一般会計の実質5倍強に上る特別会計。そのわかりにくい内容と仕組みをやさしく解説し、さらに特別会計がどのように使われているか、また資金の注入先である公益法人の実態にも迫る。特別会計は、天下り先を培養する「官のサイフ」の機能を併せ持っている。その複雑怪奇な資金の流れや予算の使途の不明瞭さ、毎年約50兆円に上る一般会計からの繰り入れなどの奇妙な特性を明らかにしていく。独立行政法人「雇用・能力開発機構」「道路整備事業」などの具体的な事例を出しながらわかりやすく説明。そして最後に、特別会計に眠る50兆円規模の「埋蔵金」と10兆円規模のフローの不用金(使い残し)などを解明する。

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

「隠された裏予算」特別会計の全貌を解明!官僚の官僚による官僚のための官製事業のカラクリと、特別会計の恐るべき高度な仕組みとは。

単行本: 296ページ出版社: 実業之日本社 (2009/4/28)

発売日: 2009/4/28

目次

はしがき・1頁・

 

序章 浮上してきた「特別会計」問題―官僚の意のままに使われる国家予算・15頁・

行政と一体化する政治の大敗と没落・16頁・

「日本というシステム」の構造改革が必要」

特別会計等は官製事業の「資金源」・19頁・

特別会計の雇用保険料を注ぎ込んだ官製事業・しごと館失敗のツケは政府ではなく、国民が負うことになる・「独立行政法人」の「独立」は、有名無実のシロモノ・

天下りネットワークに使われる特別会計・25頁・

官製事業のほとんどは、赤字の垂れ流し・・事業が破綻しても、組織やトップは生き延びる・

「政」と「官」が演出するまやかし改革・30頁・

独立行政法人は、不良特殊法人の救いの神なのか?・天下り批判を避けるために、理事長ではなく理事職を狙う官僚OB・

特別会計の「埋蔵金」を独立行政法人に移転させる奇策・35頁・

都市再生機構の「随意契約」は、インサイダー取引と同じ・37頁・

14兆円の有利子負債を抱えても、「倒産」しない理由・

政府の行政改革は、形ばかりの「偽装改革」・42頁・

官僚の思いのままに、独立行政法人は操られる・

 

第1章 国民の目から隠された、特別会計の全体像・45頁・

―戦前に創設された特別会計が、現在もなお存続する理由・

特別会計とは何か・46頁・

特別会計の資金規模は一般会計の5倍・行政改革の「マスターキー」は特別会計・国債依存の借金経営のリスク・「埋蔵金」は一過性のものではない・天下り先を培養する「官の財布」

特別会計の変遷・57頁・

高度経済成長期に、戦後のピークを迎える・

特別会計は、なぜわかりにくいのか・63頁・

理由1・複雑怪奇な資金の流れ・理由2・財源の「入り」も不透明・理由3・予算の使途も不明朗・理由4・特別会計から法人への「出資」に、情報開示なし・理由5・財政規律の弛みが生む混乱・

肥大化する特別会計と奇妙な特性・85頁・

毎年、一般会計の6割を繰り入れ・特別会計の「国債」「地方」「社会保険」で繰り入れの9割・「借金漬け」が会計規律をズタズタにしてしまった・「沈黙の会計」として国民の目から逃れる・国民の財産であるNTT株が、特別会計に移し替えされた・「民は知らしむべからず」という官僚文化・複雑な仕組みで制度を温存する官僚的処世術・いよいよ改革の風が吹き始めた・改革の流れがせき止められないよう、監視が必要・

 

 

第2章 「特別扱い」を受ける特別会計の実態・111頁・

―「官」が自由自在に操る魑魅魍魎の世界

特別会計に従属する一般会計・112頁・

財政法が、特別会計の「特別扱い」を定める・同格以上に、「異なる定め」を認めた新「財政法」・「一般会計からの繰り入れ」は、諸官庁の判断に委ねられる・埋蔵金の「積立金」「余剰金」に新ルール・特別会計の余剰金は毎年、一般会計に繰り入れられることが可能に・特別会計の借金を一般会計が肩代わり・特別会計の借金は結局、国民が負担することになる・特別会計に借入金57兆円は、将来に禍根を残す・特別会計はいつでも自由に借金が出来る・繰り越しても、「特別扱い」される特別会計がある・予算以上の収入があれば、自由に使える「弾力条項」・

財務チェックの機能不全・139頁・

ようやく決算書に「経費別内訳」が添付・特別会計の闇に、一条の光が当たりつつある・特別会計に「シーリング」梨は、時代遅れ・

 

第3章 特別会計の「ムダ」・147頁・

―損失の大穴は税金で補填、官製事業を支える幽霊会計・

損失の大穴は税金で補填、官製事業を支える幽霊会計・

野放図な不透明出資・148頁・

特別会計から法人に、15兆円近い出資・趣旨のハッキリしない出資金の主役・・一般会計からの繰り入れがあるからこそ、巨額の出資が可能に・・官製事業への支資金2,640億円が回収不能・・核燃料サイクル開発機構の解散・統合時に、巨額の損失処理・・巨額な補助金が、無駄の温床に・・

財政融資資金特別会計からの貸付金216兆円の行方・・国は「民」を助ける貸し付けを!

特別会計に対する各省の「我がモノ意識」の起源・166頁・

予算執行の最終責任は財務大臣ではなく、所管大臣・

道路財源は「蜜」の味・169頁・特別会計のほとんどが「築後30年」以上に・特定財源は複雑な水路を辿って、特別会計に流れ込む・・高速道路の通行料1,000円のカラクリ・・採算割れを恐れがある、スマートインターチェンジと言う名の「実験」・・道路財源の一般財源化に、全国知事会はなぜ反対したのか?・

道路整備特会の金の流用が発覚・・道路特定財雁が、天下り公益法人や自民党国会議員に流れた・・閣議決定を無視した「隠れ工法」で道路建設を推進・「抜け道高速」を造っては、高速道に編入・・

国交省は道路建設の独裁者か?・・高速道路会社の「借金なき建設」のカラクリ・機構と高速道路会社が結託して、未償還債務を調整・・法律による「借金引受限度額」で、機構を支援・・16/11/27 5時12分・

 

第4章 国民の前に明らかにする「究極の制度改革」・199頁・

―埋蔵金は毎年10兆円を掘り出せる大金脈

政府がついに埋蔵金の存在を認めた・200頁・

民主党の資産によれば、埋蔵金は15兆3,000億円・・規律なき繰り越しと積み立て・・特別会社の不用金10兆円強も、毎年活用できる・

財務省の特別会計見直し対象は、わずか3%・212頁・

特別会計改革の矮小化を図る財務省・

埋蔵金の真実・215頁・

余剰金42兆円は、消費税16・8%に相当する・・「積み立て埋蔵金」は、ほぼ50兆円規模に達する・・積立金は為替変動に対応というウソ・・埋蔵金50兆円で、経済危機に対応する新基金を・

埋蔵金の発掘・233頁・

特別会計からの貸付金9兆4,000億円を洗い出す・・18特別会計が使い残しの常連で、公共事業系が目立つ・・活用実績が1回しかない地震再保険特別会計・・埋蔵金を交付金という形で、独立行政法人に移転・・特別会計の資金で、最大の積立金を持つ雇用・能力開発機構・・

独立行政法人にも2兆円強の「埋蔵金」・・天下り公益法人にも、10兆円規模の「埋蔵金」・・道路関係の公益法人は随意契約で儲け、内部留保も膨大・・

・・日本版統合会計への道・255頁・

「統廃合」しても、人員や事業はそのまま継続・・天下り先法人を養うことが「自己目的化」・・無駄は特別会計、独立行政法人、公益法人と連鎖「れんさ」していく・・個別の特別会計の見直しより、「無駄の体系」の全廃を?・・

主要国の会計には、日本の特別会計のようなシステムはない・・特別会計の半分を占める国債整理基金の扱い・・究極の会計制度は、国民の目が届く「陸上競技場方式」・・

資料 各特別会計の概要と2009年度予算・273頁・

あとがき・292頁・

平成28年11月27日 日曜日

 

官僚利権の本丸

日本経済の入門書を見ると、国家予算のページで疑問が生じる。四苦八苦してやりくりする一般会計の報道が脳裏をよぎるなか、その規模が5倍ほどもある特別会計が、殆ど詳述されることなく、あるとだけ記述されているからである。規模が巨大ということは、それだけ余力があると考えるのが大方において妥当する。果たしてどういうことなのか。本書は特別会計の徹底的な調査をもとに、その構造から金の流れまでを白日の下に晒した渾身の書である。特別会計のウソ、カラクリをこれでもかというほどに明かしていく。著者が述べているように、公式発表されているデータをつなぎ合わせても、特別会計の収支の全貌は見えてこない。つまり国民には特別会計の真実は知らされていないのである。そして特別会計の剰余金はそのまま官僚の利権となり、その借金は国民の負担となる。「政治は、積立金と不用金というストックとフローの両面から余剰資金(埋蔵金)を捕捉し、一般財源と借金減らし(国債償還)に活用することを、ただちに考えなければならない。消費税の引き上げは順序として、その後である」(p208)。特別会計を知り尽くした著者の言葉は重い。著者の提言する「究極の制度改革」は強烈である。特別会計だけにとどまらない、「ムダの体系」そのものの全廃を目指している。少しずつではあるが、時代もそれを求め始めているのではないか。本書を読むほどに、政治が要であることをも痛感させられる。そして政治を求め、方向づけるのは国民である。日本のありかたを、そして未来を考える上で、必読の一書ではないだろうか。

最後の聖域、特別会計

 

まず、非公開の情報、あいまいな基準、会計テクニックで、複雑怪奇となった、特別会計を読み解いた著者をねぎらいたい。

そして、内容が事実なら、逮捕者がでてもおかしくない。

一般会計の約五倍、50兆円の予算が特別会計にあり、その予算がいわば、お手盛りできめられてゆく。そのお手盛りの内容が、本書の読みどころだ。またその不透明な会計によって生まれた金が、独立行政法人などのお小遣いになっていることにも、憤りを覚えた。

売国ミンス本より余程、有益な本

投稿者トリスメギストス2011年8月24日

自民党の創り上げた、天下り機構が以下に重負担を国民に強いているか如何に国益を損ねてるか之には描かれてないが如何に規制によって若者の職を奪ってるか、国民の殆どが知らない・・・よくこんな考えられないエゴな事を長々とできてるな、と本当あほらしく感じた。特別会計をなくせば消費税増税は全く必要ありません。

7:44 2016/11/26

亡国予算・

静かな暴走 独立行政法人 単行本  – 2005/9 北沢 栄 (著)

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

行政改革の鬼子「独法」の実態!行政改革の「切り札」のはずの独立行政法人が、実際には「官の聖域」と化しつつある。自主運営をいいことに暴走する独法の現状を明らかにする。

 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

北沢/栄

1942年12月東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。共同通信社経済部記者、ニューヨーク特派員などを経て、フリーのジャーナリスト。行政改革問題を中心に調査研究・執筆活動に従事。オンラインジャーナルのホームページ「NAGURI COM」を1998年にジャーナリスト仲間と開設し、「さらばニッポン官僚社会」を連載中。05年4月より東北公益文科大学大学院教授(公益学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

 

単行本: 264ページ出版社: 日本評論社 (2005/09)言語: 日本語・

発売日: 2005/09

 目次

第1部 プロローグ―「2000年行革大綱」で方向決まる

第2部 静かな暴走

第3部 国立大学法人化の衝撃

第4部 官業はなぜ無責任体制になるのか

第5部 改革とは何か

第6部 改革のマスターキー

 

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6:05 2016/11/26

 

官僚社会主義―日本を食い物にする自己増殖システム (朝日選書) 単行本– 2002 11 北沢 栄(著)

なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

 

内容(「MARC」データベースより)

 

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

登録情報 単行本: 309ページ/出版社: 朝日新聞社 (2002/11)

言語: 日本語 発売日: 2002/11

 

(「BOOK」データベースより)

 

なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

 

内容(「MARC」データベースより)

 

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。登録情報

 

単行本: 309ページ

出版社: 朝日新聞社 (2002/11)言語: 日本語 発売日: 2002/11

 

なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

 

内容(「MARC」データベースより)

 

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

単行本: 309ページ

出版社: 朝日新聞社 (2002/11)

言語: 日本語発売日: 2002/11

なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

 

単行本: 309ページ

目次

第1部 「官細胞」の実態(「改革」の負の歴史

増殖する「官」細胞(規制

見えない政府長期計画特別会計))

第2部 ごまかしと隠蔽のテクノロジー(金融恐慌のルーツ・大和銀行事件と住専問題欺かれた改革―道路公団・郵政民営化

裏切られた改革―特殊法人問題

金融危機と官僚制)

第3部 隠された支配のシステム(官僚支配を支えるシステム

無責任を支えるシステム公務員改革という名の絶望パノラマ的展望)

調整不能のわが国の資金循環

 

わが国の資金循環と本書を合わせてみると、歪んだ官僚制度の自己増殖がその根幹にあることは容易に理解できる。

 

日本では、米英のように資本市場が機能しないのは、官による異常な規制介入の結果でもある。官僚による統制がいきわたったわが国で、実質的な構造改革はまったくすすんでいない。

サッチャー政権時代の英国経済に酷似してきた日本経済が再び成長軌道を辿るためにも、本書で紹介された事実は、いずれもっと深刻に議論されねばならなくなるだろう。

個人レベルでの参政意識が重要戦後復興期からバブル崩壊まで、官僚中心であまりにも成功しすぎた過去の成功体験から、官僚機構は抜け出せずにいます。好景気の時代とまったく同じ感覚で、不景気スタグフレーション時代も今まで通りの既得権を行使しようとして自ら失敗しています。

 

官僚機構を統治するのは立法、すなわち国会なわけですが、現状では官僚のいいなりでとても統治なんてレベルには達していません。結局のところ、個人個人が国を動かしているんだという自覚を持って選挙に出向く習慣が欠如したこの国の風習がもっとも悪いのでしょう。

 

行政は国民が必要とする仕事だけをすべき

民主制社会のもとでは主権者たる国民が必要とする仕事をするのが行政の役割だと思います。よって行政は国民が必要とする仕事だけをすべきなのです。公務員を目指すみなさんもそのことをよく覚えてほしいと願っています。

5:54 2016/11/26

 

 

 

・議会とは何か」・

地方自治の政治機関は首長と地方議会である。議会には地域住民の意思と利益を代表し、条例、予算、主要な契約などを決定する役割と、それを執行する執行機関を監視する役割がある。さらに地域内の利害を調整し、地域社会をまとめ上げ安定させる役割もある。議会は討論に始まり討論に終わる。議会は「万機公論」に決するところに存在の意義がある。引用終わり

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/09/post-fe81.html

8/9/2016

追加・龍郷町議員は任期中は何事も、任期中は何事も、国民及び主権者に対し話し合い、説明を設ける、国民に上下はないのですから、何事も相談して決定する民主主義を、瀧田 好治は誓います。

 

また、龍郷町は龍郷町道を沢山作ってきましたが、これを利用していません、主なワークセンター農道は龍郷過疎基幹農道浦線、長さ1,550メートル幅は約8メートル、大美赤尾木線これは太平洋岸6,946㍍これも人が一人住まない地帯に、これを利用活用すれば、大幅にこようが発生します。

 

全国的にも評判のいい奄美大島・龍郷町を女性の皆様と協同して、お客様を楽しんで貰いませんか?LCCには家族連れが満席成るのに受け皿は、少ないので、龍郷町で、空き家を利用して、安価で楽しんでいただける、民泊をいたしましょう。私と協同で全国民を龍郷町に全国から奄美の豊かな海山からの景観を、見ていただき?

龍郷おこしをやりませんか・瀧田 好治の性格は嘘をつけない、言ったことは実行してきました、集落内家計の家計を守っている女性の皆様と、協同して働く場設けることを約束し、例題・・集落の水路で小型発電機売電して、空き家を利用して安価な清潔なカプセルを利用し民泊を、川の土手を管理して水害のない、桜並木で、人々を癒し、観光客を呼びませんか?

龍郷町を雑草のない・大美川の土手を草木を取り除き、龍郷町ゴミの完全分別

を行い龍郷町のゴミ処理費をゼロにした上に・中間処理場で多くの人を雇用し、分別した品物は販売できます、生ゴミは堆肥化して、畑に取り入れ、お年寄りの生きがい対策、野菜作りの人に安く提供し、海岸の清掃で浜遊びを、山林の昔の人が歩いた道を復活し、地元の人がガイド役として、トレッキングで健康で楽しく、人々の心を癒し?この仕事はほとんどが、女性向きの仕事です、集落の人々の生活が安定します、子育てのために手厚い資金を応援ができます。

 

私は候補者として、任期中は国民主権者との対話を欠かしません、重ねてお約束します。

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

℡0997-69-3195

takita@po.synapse.ne.jp

瀧田 好治

平成28年8月9日 火曜日


 犬と鬼-知られざる日本の肖像- | アレックス・カー |本

https://www.amazon.co.jp/%E7%8A%AC%E3%81%A8%E9%AC%BC-%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%96%E3

Amazonでアレックス・カーの犬と鬼-知られざる日本の肖像-。アマゾンならポイント還元 本が多数。アレックス・カー作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また犬と 鬼-知られざる日本の肖像-もアマゾン配送商品なら通常配送無料。・日本の社会システムの文化

http://home.hiroshima-u.ac.jp/utiyama/ISIS-1.4.W.html

1)アレックス・カーの「犬と鬼─知られざる日本の肖像」. アレックス・カーは日本で 生まれ、大学生活はアメリカで送りながらも日本が好きで生活の場を京都の近くに求め ています。彼は自分の著作【文献6】で、人びとを引きつける魅力を失った日本の姿を 日本の

アレックス・カー - Wikipedia

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アレックス・カー(Alex Arthur Kerr、1952年6月16日 - )は、アメリカ合衆国出身の東洋 文化研究者、著述家。 来歴・人物[編集]. メリーランド州ベセスダ ... 留学中に ヒッチハイクで日本中を旅し、旅の途中で訪れた徳島県祖谷に感銘を受け約300年前の 藁葺き屋根の古民家篪庵を購入し修復し居住する。 ... 対談集 九つの問答(司馬遼太郎 、朝日新聞社(朝日文庫)、1997年); 犬と鬼 -- 知られざる日本の肖像--(講談社、2002 年); Dogs ...出版社別文庫新刊案内 - e-hon

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犬と鬼-知られざる日本の肖像- ・・アレックス・カー (著) 日本で育ち、日本をこよなく愛するアメリカ人である著者が、怒りと悲しみを込めて現代日本の病理を暴く。破壊される自然環境、ちぐはぐな都市建築、日本の魂を崩壊させる官僚政治。慢性的に進行する日本の「文化の病」を、丹念に掘り起こしてわれわれ日本人に突きつける、衝撃の1冊。

コンクリートで固められダムになる美しい山河や、全長の55%もがブロックやテトラポッドで覆われている海岸。不法投棄の産業廃棄物の山と、そこから流れ出すダイオキシン。電線が空中を走り、けばけばしい広告看板をつけたビルがごちゃごちゃと建ち並ぶ街なみ。そして、全国に増え続ける多目的ホール、テーマパーク、人工島、高速道路などの無意味なモニュメント。こんな光景を美しいと思っている日本人はひとりもいないだろう。なぜこんなものを作ったのか、なぜこんな国になってしまったのかと著者に問われるのは、まったくお恥ずかしい限りである。

著者がその原因として指摘するのは、責任が不明瞭なまま機能してしまう行政システムと、その根本にある日本独特の官僚制度である。外国人の視点で見ると、日本の官僚制度の奇異さがよくわかる。天下りで個人的な利益を得る、特殊法人の運営で省庁が潤う、族議員とパイプを作り政界とも通じる。この馴れあいシステムによって、多額の公金が本当に必要なところには施されず、官僚にメリットを与えるところに注がれる。

自分たちに従順におとなしく従う国民を、都合よく作りだす教育システムまで官僚は作ったのだと著者は言う。子どもたちは足並みそろえて行動することを強要される。がんばることは美徳と教えられるが、これはひどい環境でも耐え忍べということだ。教育制度不信から子どもの塾通いが増え、子どもはいつも忙しくてがんじがらめになる。そしてその後の大学生活で、成績など問われず無為に遊んで過ごせば、分析的な思考法や独創的な発想能力、自然環境に対する愛情などを持たない骨抜きの腑抜けができあがるのは当然だ。

韓非子の故事から取ったというタイトルは、抜本的な解決が難しい日本の諸問題を「上手に本物らしく描くのが難しい犬」にたとえ、日本で行われている数々の無意味な施策を「どうとでも描ける想像物である鬼」にたとえて付けられている。

外国人が日本に対して何かを要求するのはおかしいという信念から、本書には「日本はこうすべきである」という表現はいっさいない。が、1900年代前半の、大日本帝国の拡大とその後の悲劇的結末へのプロセスと同じ道筋を、今また日本はたどっているという著者の警告を、われわれは真摯に受けとめるべきだろう。(篠田なぎさ)

数々の文化遺産、美しい国土、すぐれた教育制度、世界一の個人貯蓄。それがありながら、なぜ日本は道を踏み外すのか?

『美しき日本の残像』(新潮学芸賞)の著者による衝撃的日本論!

肌で感じる痛切さがあり、率直で熱烈、有益で強烈だ。――(ファイナンシャル・タイムズ)

『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(1979年、エズラ・ヴォーゲル)、『日本/権力構造の謎』(1989年、カレル・ヴァン・ウォルフレン)、そして本書。過去10年で最も重要な日本論。――(バロンズ)

『犬と鬼』は、日本に対する愛のムチとでもいうべき本だ。日本人はこの本を不愉快な批判として片づけるのではなく、耳を傾け新しい道を切り開く指針とすべきだろう。――(ニューズウィーク)

この重要で意外とロマンチックな本には、明快で鋭い観察があふれている。――(ニューヨーク・タイムズ)

『犬と鬼』は戦後日本の成長と失墜に少しでも興味がある人にとって必要不可欠だ。――(ウォールストリート・ジャーナル)

日本の政治指導者は国家と国民に恐ろしい犠牲を払わせた。その大きな代償をきちんとした筆致で率直に明らかにしている。――(ドナルド・リッチー)

日本人、そして我々のためにも、この本が「常識に還る」動きに貢献することを望んでいる。

――(カレル・ヴァン・ウォルフレン) 商品の説明をすべて表示する登録情報

単行本: 392ページ・出版社: 講談社 (2002/4/25)言語: 日本語

発売日: 2002/4/25

目次

国土―土建国家

治山・治水―災害列島

環境―ステロイド漬けの開発

バブル―よき日々の追憶

情報―現実の異なる見方

官僚制―特別扱い

モニュメント―大根空港

古都―京都と観光業

新しい都市―電線と屋上看板

鬼―モニュメントの哲学

「マンガ」と「巨大」―モニュメントの美学

総決算の日―借金

国の富―お金の法則

教育―規則に従う

教育のつけ―生け花と映画

国際化―亡命者と在日外国人

革命は可能か―ゆでガエル

 

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外国人だからこそ書ける"本当のこと"

 

投稿者acrophobia2012年6月15日

 

最初にこの本を読んだ時に我が意を得たりと思いました。

常識的な日本人なら誰でも気が付いていながら、指摘しなかった、或いは気が付かないふりをしていたことをズバリとついてます。

カー氏の指摘に耳の痛い思いをする人が多いと思いますし、今後も現実から目を背ける人もいるでしょう。

土建国家日本の本質。

この本が書かれてから10年以上経ちますけど、日本の国土の破壊は続いています。

人口も自動車も減り続けてるのに国債を発行して作られ続ける高速道路、マンションが増え続ける京都の街並み。

それにも拘わらず、「美しい日本」と言う言葉が溢れかえっても誰も疑問を呈さない。

日本人と言うのは自分の見たくないものを無意識に視界の外に追いやる技能が備わってるのだろうか?

少なくとも自分はそうなりたくないものである。

無題

投稿者akina2009年1月12日

建築家、香山壽夫氏が『都市デザイン論』のなかで推薦しておられたので購入しました。香山氏は信頼できる方だと思っているので、本書についても大筋では信用しています。

都市景観問題についてはわたしも感心がありましたが、官僚制度のいかなる部分と関連があるのか、判然とせずにいました。緻密な分析ではありませんが、ガイドラインとして、本書は有用だと思います。

しかし、個々の実例についてはその分析の正確さに少し不安があります。

日本の官僚制と結びついた悪しき巨大プロジェクトの一例として、カー氏は故黒川紀章氏の「東京計画2025」(1987年)を挙げていますが、おそらく筆者は黒川氏の著作、提案を読んでいないか、あるいは意図的に無視しています。カー氏は3万ヘクタールの人工島を造るという案について、「…ひとつの山脈をまるごと削り、埋め立て用の土砂八四億立方メートル(スエズ運河の掘削で生じた土砂の一二五倍)を採取しなくてはならない」、「ひとつの山脈を削り取って東京湾に島を造る」おぞましい案であると述べています。

しかし、黒川氏の案では、土砂は「ひとつつの山脈を削り取って」得るのではありません。それは環境的見地から黒川氏自身が否定しています。「土の採取そのものが新しい計画を生み出し、価値を持つように計画した」のです。

土砂の採取は房総運河の掘削、東京湾の浚渫、房総新都心の造成、都市廃棄物によってなされます。運河の造成はかつて水の町であった潤いある東京の姿を取り戻す試みであり、同時に都市防災の見地から提案されます。東京湾に溜まったヘドロを浚渫し、水質改善を行う。進行する湾岸の埋め立ての代替として、それらの土砂で人工島を造り、生態系密度の高い浅瀬や渚を守ろうという環境配慮から発想された提案ともなっています。人工島によって土地を確保し、東京内に緑をふやそうというのもその一部です。

黒川氏は文化、環境、経済などをふまえた上で、社会に対するマニフェストとしてこの案を出しており、カー氏のいう単なるモニュメントとは異なります。そういった環境配慮の側面(そもそも水の問題が黒川氏の発想の出発点なのですが)をすべて無視し、巨大さだけを強調するのは誠実ではないと思います。

この案が何の見当も加えられず、実現される可能性があるというカー氏の日本制度に対する問題提起は有用かもしれません(とは言っても黒川氏の計画はあくまで「緊急提言」ですが)。しかし、数字と規模の大きさだけで読者を驚かせ、(嘘を混ぜて)「巨大プロジェクト」は良くないと黒川氏を批判をするのであれば、それこそ筆者が非難する統計のマジックと大差はないでしょう。

黒川氏の著作を一つでも読めばわかることですから、同様のミスリード(あるいは誇張表現)は他にもあるかと思われます。

本書は一視点としては有用でしょうが、個々の実例分析については、不安があります。その意味で、星三つとしました。

外国人だからこそ書ける"本当のこと"投稿者acrophobia2012年6月15日

 

最初にこの本を読んだ時に我が意を得たりと思いました。常識的な日本人なら誰でも気が付いていながら、指摘しなかった、或いは気が付かないふりをしていたことをズバリとついてます。カー氏の指摘に耳の痛い思いをする人が多いと思いますし、今後も現実から目を背ける人もいるでしょう。

土建国家日本の本質。

この本が書かれてから10年以上経ちますけど、日本の国土の破壊は続いています。人口も自動車も減り続けてるのに国債を発行して作られ続ける高速道路、マンションが増え続ける京都の街並み。

それにも拘わらず、「美しい日本」と言う言葉が溢れかえっても誰も疑問を呈さない。日本人と言うのは自分の見たくないものを無意識に視界の外に追いやる技能が備わってるのだろうか?

少なくとも自分はそうなりたくないものである。

【忙しくても読んでおきたい一冊。】問題があることを認識しながら既存のシステムに依存し、苛立ちを感じつつも、打開策を見出すことなく煩悶しているこの国の姿が歯切れのいい言葉で分かりやすく、鋭く描かれている。著者が描いたこの「日本の肖像」は、私個人の姿のようでもあり、世界中が抱えているじれんまのようにも思え、読後、頬を思いきり張られたような痛みが残った。巻末にまとめて参考文献が記載されていると、それぞれの問題について、もっと深く知りたいという人のために役立つと思う。

「この国はどこか狂っている。」と感じている人に手にとって欲しい本。

無題形式: 単行本 建築家、香山壽夫氏が『都市デザイン論』のなかで推薦しておられたので購入しました。香山氏は信頼できる方だと思っているので、本書についても大筋では信用しています。

都市景観問題についてはわたしも感心がありましたが、官僚制度のいかなる部分と関連があるのか、判然とせずにいました。緻密な分析ではありませんが、ガイドラインとして、本書は有用だと思います。

しかし、個々の実例についてはその分析の正確さに少し不安があります。

日本の官僚制と結びついた悪しき巨大プロジェクトの一例として、カー氏は故黒川紀章氏の「東京計画2025」(1987年)を挙げていますが、おそらく筆者は黒川氏の著作、提案を読んでいないか、あるいは意図的に無視しています。カー氏は3万ヘクタールの人工島を造るという案について、「…ひとつの山脈をまるごと削り、埋め立て用の土砂八四億立方メートル(スエズ運河の掘削で生じた土砂の一二五倍)を採取しなくてはならない」、「ひとつの山脈を削り取って東京湾に島を造る」おぞましい案であると述べています。

しかし、黒川氏の案では、土砂は「ひとつつの山脈を削り取って」得るのではありません。それは環境的見地から黒川氏自身が否定しています。「土の採取そのものが新しい計画を生み出し、価値を持つように計画した」のです。

土砂の採取は房総運河の掘削、東京湾の浚渫、房総新都心の造成、都市廃棄物によってなされます。運河の造成はかつて水の町であった潤いある東京の姿を取り戻す試みであり、同時に都市防災の見地から提案されます。東京湾に溜まったヘドロを浚渫し、水質改善を行う。進行する湾岸の埋め立ての代替として、それらの土砂で人工島を造り、生態系密度の高い浅瀬や渚を守ろうという環境配慮から発想された提案ともなっています。人工島によって土地を確保し、東京内に緑をふやそうというのもその一部です。

黒川氏は文化、環境、経済などをふまえた上で、社会に対するマニフェストとしてこの案を出しており、カー氏のいう単なるモニュメントとは異なります。そういった環境配慮の側面(そもそも水の問題が黒川氏の発想の出発点なのですが)をすべて無視し、巨大さだけを強調するのは誠実ではないと思います。

この案が何の見当も加えられず、実現される可能性があるというカー氏の日本制度に対する問題提起は有用かもしれません(とは言っても黒川氏の計画はあくまで「緊急提言」ですが)。しかし、数字と規模の大きさだけで読者を驚かせ、(嘘を混ぜて)「巨大プロジェクト」は良くないと黒川氏を批判をするのであれば、それこそ筆者が非難する統計のマジックと大差はないでしょう。

黒川氏の著作を一つでも読めばわかることですから、同様のミスリード(あるいは誇張表現)は他にもあるかと思われます。本書は一視点としては有用でしょうが、個々の実例分析については、不安があります。その意味で、星三つとしました。

日本と景観

投稿者kebab2002年8月4日・日本の景観に関する限り、著者の視点には共感できる。ストックホルムから東京に戻ってきたとき、この国の都市政策には景観という概念が存在しないのではないかと感じた事を思い出す。

日本の官僚制の弊害や、景観への無策について日頃から問題意識を持っている人にとって特に驚くべき事は何も書かれていないが、この本をきっかけに様々な情報源にあたってみるのも悪くないと思う。

発展途上国思考の国・日本は経済的には最先進国の一つであるにも拘らず、政治・経済・社会の根底には未だに国力増強・国土開発を主目的とする途上国的思考が流れている、と著者は述べています。 本書は大方の日本人が日々、疑問や怒りを抱いている日本の現実に、アメリカ人の著者が正面から怒りをぶちまけた日本論です。 何故、古く、美しく、伝統ある町並みをぶち壊して京都タワーや京都駅ビルのような怪物建築が建てられてしまうのか? これ以上高速道路が必要なのか? 本来、人間ならば我慢すべきではないこと(通勤地獄、長時間労働、公金横領、過度な老人支配)にも、何故日本人は文句を言わず堪え忍ぶのか? 他人が我慢することによって誰が得をするのか? これ以上、日本を汚してはならないと切に願い、何かをしなければならないと考えているすべての人にお薦めしたい。 本当なら、日本人に著して欲しかった本ですね。

この国の行く末を憂う まずおもて表紙の写真を見て,一瞬肌寒さを感じる。

ありふれた一軒の民家が山すそに建っている。家の前は広大な農地。 これだけだと,ごくありふれたのどかな山里風景である。まさに,日本を代表する農村風景といったところか。

ただ,この家の背後には,高速道路であろうか,山すそをかすめるように水平方向に直線が走る。そして,この構造物を維持するために,広大な規模のコンクリート構造物が山の斜面を覆うのである。道路下には,コンクリートの直壁が築かれ,無骨な壁面が広がる。そして道路上斜面は,まるで子供のブロックを組み立てたように,様々なタイプの法面用コンクリートブロックが覆う。きわめつけは,ブロックを斜面に縫い付けるためのアンカー。

アメリカ人でありながら,日本を愛し,日本に住み続ける著者が,現代の日本そして日本人に対し大いなる苦言を呈したのが本書である。

日本という国の経済構造が,公共工事を中心とした産業連関からなり,この国はいまや,恵まれた自然を食いつぶしていくことでしか運営していけない「土建国家」となりはててしまったことに対し,指摘をする者は多い。しかし,それらのほとんどは,世界でもたぐいまれなる豊かな自然を有する国土の荒廃を嘆く論調に終始する。

しかし,この著者はさらに一歩筆を進め,そのような荒廃を招いた日本人の心の退廃,そしてそのような退廃を生み出した,様々な日本のシステムにまで言及している。われわれは,これから自分達の国をどうしていくべきか,著者の最後通牒ともいえるこの本の主張に真剣に耳を傾け考えていく必要がある。

それも手遅れでなければよいのだが。

現代の日本人が、意識し、知っておくべき問題点

経済大国、先進国といわれるようになって数十年たつのに、生活の豊かさ、生き易さを感じにくくなっている、現代の日本。その日本について、始めから終りの17章まで、日本に住む日本人にとっては、耳の痛い指摘ばかりでした。

その厳しさに正直、日毎に覚悟を決めて1章ずつ読むのがやっとであったと告白します。親日家の外国人の多くが日本賛美の言葉を並べる一方で、こうした問題点の切り口で語られる本は少ないでしょう。

日ごろ何となくおかしいと思っていた事、公然の秘密となっている世の中の仕組みなどについて遠慮なく指摘しズバリと書いていますが、解決策については提言を避けています。

解決方法は、日本に居る日本人が考え、行うしかないのです。問題点を素直に認め、何十年も前に決めた『鬼』計画の実行を止め、変えていくこと。筆者の言葉を借りれば、『実』のある体系に組直すことでしょう。

我々の生活を変える鍵がどこにあるのかを意識し、行動に移すために読んでおくべき本だと思います。

特に政治家の方には必読ではないかと思いました。

外人の目から見た日本、というのはよくある話で、西欧かぶれにはうなずけても、ホントに日本のことを考えている人間には、なんか納得がいかないもの。でも、この本はかなり鋭い。なぜか。きっと著者が日本に住みながら、キチンといろいろな実践をしているからではないか。その重さがあるから、説得力があるのだろう。とはいっても、そんな外人は数多いる。それでもいいのは、やはり空論ではなく実地に調べているからだろう。やはり、クロフネしかないのだろうかと思ってしまう日々だが、本書は勇気を与えてくれるということでは、お前たち自力でやれと励ましてくれるということでは、ゆで蛙の形容がピッタリのたそがれ日本にはいい刺激と思ってしまう。

教育の荒廃と日本の荒廃

本書を読むと、どんなに前向きで意気揚々とした人でも一瞬、厭世的になってしまいそうだ。それほど、日本の現実が切羽詰まったものになっていることを知らされるからである。あらゆる角度からこんなに徹底的な指摘を受けると、遣りきれなさで怒ることもできなくなる。その中でも一際、深刻なアイテムが”教育”であることを、読者は思い知ることになるだろう。

決して金やモノの呪縛のせいではない。大元は心である。すべてはそこから始まる。その心をつくるべき”教育”の荒廃が今日(こんにち)のすべての原因だと、評者も思う。自然に親しみ、自然と共生してゆく思想が消え失せた代わりにあらゆる価値を金(かね)で推し量る世の中にしてしまった”教育”の杜撰さ(為政者にとっては巧みさ)がずっと省みられることなく今に至っていることこそ悲しむべき問題なのだ。

誰もがうすうす気づいていたとしても、結局どうにもならなかった”見えざるマインドコントロールシステム”の圧倒的な力……。それにがんじがらめになって洗脳されてしまった大人の世代が少しでも目覚めて自分を取り戻すことは火急の課題だが、やはり、子供へのまともな”教育”を最優先しなければ、本当に日本の未来はない。ともかく、アレックスが”外からの眼”で眺めたからこそ、この本は成ったように思われる。

日本人なら徒らに暴露的、あるいは自虐的になるだけで、どう頑張っても冷静には書けそうもないからだ。

しかし、アレックスの視線と嘆きは驚くほど日本人の心そのものである。加えて、アレックスが日本を本当に好きでなければこれほど事細かに追求はしなかったであろう。そこが救いになっている。日本の政治家は必見の書では?

投稿者ジダン田2004年1月4日

「官僚はオンのボタンは押せてもオフのボタンは押せない仕組みになっている。」オンのボタンを押すことが住民の幸せにつながり、予算もつくこのシステムのおかげでどんどん美しい日本を切り崩していく。

外国人からみた厳しい日本の現実に目を向け 一度素直に見直すことは我々日本人にとって本当に必要なことではないだろうか。本書は教育や文化環境、経済 多岐にわたって日本のおかれた問題を指摘している。効率とか便利さを追い求める代償として、日本的文化や美しさを失っていく現在進行形の現実をこの本を読んで改めて衝撃を受けた。

13:37 2016/12/17

 

悪法! ! 「大麻取締法」の真実 ~「金の卵」を意識的につぶしている実情を知ろう 単行本(ソフトカバー)  – 2012/8/7 船井幸雄   (著)

内容紹介

10兆~30兆円の経済効果が期待できる日本の「宝」を自ら取り戻そう! この法律を廃棄すればわが国は豊饒な国となれる! ! ! 戦後、GHQが日本に作らせた大麻取締法は実は日本の国力を削ぐための陰謀の可能性があった。もともと日本にある大麻は薬物として使用できるものではなく、皇室の伝統行事とも絡み、日本人の衣食住に欠かせないものであった。それなのに禁止されているのは石油業界や酒類業界、そして既得権益を守る官僚主義に原因がある! 大麻取締法という支配の道具を国民の手に取り戻そう!

10兆~30兆円の経済効果が期待できる日本の「宝」を自ら取り戻そう。この法律を廃棄すれば、わが国は豊饒な国となれる。登録情報

単行本(ソフトカバー): 241ページ出版社: ビジネス社 (2012/8/7)

言語: 日本語・発売日: 2012/8/7

目次

序章 大麻についての大誤解

第1章 大麻の有効性を認めないで厳罰に走る日本

第2章 多種多様な良い効果を持つ大麻の可能性

第3章 なぜ大麻は規制されたのか、その真実

第4章 大麻取締法は国家の陰謀か?

第5章 大麻取締法の撤廃や上手な運用で日本は豊かになれる

13:34 2016/12/17

 

悪法・大麻取締法の真実・船井幸雄・戦後日本が失ったもの・犬と鬼・知られざる日本の肖像・

下條村自立(律)宣言~ 村民との協働による村づくりと、村民一人ひとり

の顔が見え体温が感じられる行政を目指して ~国は「三位一体の改革」によって地方交付税と補助金を大幅に削減し、地方へ財源移譲して、地方分権の推進と地方の自立を目指しています。そのためには、市町村合併によって自治体規模を大きくし、行財政基盤を強化することが最も近道であると考えています。

しかし、「変革期における市町村のあり方研究会」の報告にありました様に飯田下伊那地域は、全国でも稀に見る合併しても効果が出にくい地域であります。下條村としても合併研究委員会において検討を重ねた結果、ここ10年来の徹底した行財政改革と資材支給や合併浄化槽等の村民参加の促進によって、仮に地方交付税が4割削減されてもゆるぎない財務体質となっており、自律的な自治体構造が既に完成しているという認識に至りました。

3回の地区懇談会を経て、本年2月に、20歳以上の全ての村民3,279人を対象にアンケート調査を実施したところ、2,865人(回答率87.37%)の方からご回答をいただき、自立(律)に賛成が2,110人(73.6%)、反対が110人(3.8%)とほとんどの方が自立(律)を望まれているという結果が得られました。

この結果を重く受け止め、本日この合併研究委員会において、下條村としては現在のまま自立(律)でいくよう全会一致で決定されましたことを、村民の皆様にご報告申し上げます。

村民の皆様が自立(律)に村の未来を託していることに改めて身が引き締まるとともに、右肩下がりの社会経済情勢の中にあって自立(律)の道を歩むことは資料でお示しした様に、今まで以上のご協力をいただかなければなりません。

今後は新しい地方自治確立の大きなうねりの中、広域連携等による行政効率化を模索しながら、村民の皆様の更なるご理解とご協力によってより住みやすい魅力ある村づくりに邁進して参る覚悟でございます。

平成16年2月26日       下條村長

下條村の将来についてのアンケート結果(20歳以上の全村民対象)

アンケート回答者数   2,865 人アンケート対象者数         3,279 人(配布日:平成16年2月 2日)

アンケート回答率     87.37 %(回収日:平成16年2月16日)

 問1.あなたの性別は?     人数  構成比

男性    1,411 49.3%        ・女性 1,438 50.2%        ・記入なし16         0.6% 計2,865     100.0% 問2.あなたの年齢は?

20歳代        334   11.7%       

30歳代        372   13.0%       

40歳代        423   14.8%       

50歳代        473   16.5%       

60歳代        434   15.1%       

70歳代        513 17.9%        

80歳以上     312 10.9%        

記入なし       40.1%         計    2,865 100.0%

 問3.あなたのお住まいの地区は?

阿知原・小松原        273   9.5% 

粒良脇・大久保        371   12.9%       

山田河内       529   18.5%       

親田    570   19.9%       

新中原・北又・合原   541   18.9%                 入野    259   9.0% 

         五部落 311   10.9%                 記入なし       11     0.4% 

          計    2,865 100.0%

 問4.あなたの職業は?

農林業 491   17.1%                 自営業 225   7.9% 

         会社員 823   28.7%                 公務員 133   4.6% 

         主婦    408   14.2%                 学生    431.5%     

         無職    534   18.6%                 その他 197   6.9% 

         記入なし       11     0.4%   計    2,865 100.0%

 問5.あなたの通勤・通学地は?

下條村 967   33.8%                 飯田市 606   21.2%       

阿南町 64     2.2%           阿智村 25     0.9% 

泰阜村 14     0.5%           下伊那郡       80     2.8% 

県外    38     1.3%           その他 74     2.6%

記入なし       997   34.8%                  計    2,865 100.0%

 問6.地区懇談会等への参加有無は?

ある    870   30.4%                 ない    1,929 67.3%       

記入なし       66     2.3%            計    2,865 100.0%

 問7.自立(律)でいくことに賛成ですか?       

         賛成    2,110 73.6%       

         反対    110   3.8% 

わからない    602   21.0%       

記入なし       43     1.5%     計 2,865 100.0%     

8:25 2016/12/16

 

下記は町長、町議会議長ほか主な関係者にコピイを配布しました。

下條村伊東村長を囲んでの会派勉強会の報告   (H20年11月  黒岩)

11月5日長野市で私と同志議員4名(6人のうち2名は所用欠席)にて、伊藤村長を囲んで、先方の話しを聞くだけでなく、当町の実情を踏まえた質疑応答など、集中的・効率的な勉強会を行いました。下條村は人口4200人余りの小さな村ですが、今期5選目の伊藤村長の独自の発想力と、驚くべき実行力のもとで県下トップクラスの健全財政を確立し、それをベースとして積極的な地域活性化策で少子化、人口減に歯止めをかけた「奇跡の村」として全国で有名です。

財政健全度を示す一つの指標である実質公債費比率(借金負担の大きさ)では、下條村は県下81市町村のうち常にベスト3に入り、一方当町はH19年度で下位から28番目です。また行政の貯金にあたる基金総額は30億円に近く(人口が約3.5倍の当町は約25億円)、村の人口は平成2年に比べ約10%増、出生率は1.97(全国平均1.36)、町税の収税率100%(当町はH19年度は約70%)と言う状況です。

観光不況とは言え、わずか10数年でなぜこんな違いが出てきたのか、当町にとって何か参考になることはないかと言うのが今回の勉強会の目的でした。伊藤村長のお話を伺って我々議員グループが感じたのは、当町では周辺状況が違うので、今からそのまま下條村を真似ることは出来ませんが、基本的な姿勢と、発想力と、実行力は、是非とも学ばなければならない、それから具体的な施策の一部は非常に参考になる、と言うことでした。

我々の事前勉強と当日のお話から、いくつかポイントを例示します。

① 健全財政が確立できた一番大きなポイントは汚水処理について下水道方式でなく建設、維持コストが格段に安い(一概には言えないが、5分の1位?)合併浄化槽式を採用したこと。この決定をするに当たっては、国の誘導に盲従せず、且つ周囲との横並びではなく、自分達のしっかりした考えがあったからこそ出来た。(当町では農村部でも下水道は既にほぼ出来上がってしまっているので、それを前提に次善策を考えざるを得ない。)

 

② また町の公共投資額を極力抑えた。例えば200万円程度迄の道路建設修理などは、いくら住民から要求があっても一切拒否し、資機材供給ならば行なうことにした。結局住民は資材の供給を受け、機材を借り入れて自分達の労力奉仕でやれば、何年も予算待ちなどせず、道路もすぐ良くなることに気がついた。この方式の工事は累計で1200件になる由。費用は5分の1以下?

当初は、税金を払って居るのだから町がやるべきだと不満であった住民も、やって見れば、即効性があり、お金の面でも将来を含めて結局住民の得になることが判って、住民の結束と意識改革と言う副次効果もあった。

③ 行革は財政改革の切り口から入るのが、数字が示せて判り易いと。また職員の意識改革が必須である。これは一見乱暴な方法でやった。わざと行政の一番忙しい時期に、職員6名ひと組で、それぞれ1週間ずつホームセンターの売り場第一線の激しい職場に放り込んで研修させた。職員は否応なしに民間の仕事が如何に多忙か、お客に対するサービスとはどの様なものかを認識した。全員一巡し一年も経たぬうちに職員の意識が変わったのが目に見えた。

④ 上記の意識改革と並行して職員数を大幅に減らし、行政をスリム化した。現在人口1000人当りの職員数は9.0人。(当町は12.6人。)

職員は従来の様に縦割りでなく一人で何役も張り切ってこなすことで仕事に自主性と張り合いが出て、士気も高くなった。

⑤ 隣の地域中核都市である飯田市との関係においては、従来は勤務者を飯田市に取られてベッドタウン化して人口減、高齢化と言う受け身の状況にあったが、発想を転換して、積極的に良質・活発で住み易いベッドタウンにすることで、逆に飯田市から若年層を吸収して定住させた。グレードの高い村営住宅を毎年計画的に建設(平成2年から15年までに168戸)して、安く(3万6千円)提供している。入居条件は、子供を増やす予定があること、及び地域の共同活動に積極的に参加する意思があること。県の補助金を受けるとこのような独自の入居条件をつけられなくなるので、県の補助を蹴とばして全部村費で建設した。また子供の医療費は中学卒業まで100%行政が負担。人口増により国の交付金も増えるし、若年人口率17.3%(県下3位)で、村が活性化し、住み易く近くに職場があると言うことで、定着率も高まり、地域人材育成にも効果をあげている。

⑥ 農産物加工施設建設、図書館建設、文化交流施設など、産業・文化面の活性化の工夫も大きな効果を挙げて、地域にたいする住民の誇り、愛着を高めている。

(以下は私の個人的な感想です。)

下條村の場合でも、物事すべてスムーズに行った訳ではないでしょうし、また伊藤村長ワンマン批判もあるでしょう。(首長は孤独だと述懐して居られた。)また今年7月の5選目の際は、少ないとは言え25%の批判票もあります。然し伊藤村長の果断な実行力を裏打ちしているのは、おそらく素直な反省力・軌道修正力と、率直なお人柄、ではないかと思いました。人間だれしも大なり小なり誤ちはありますが、概して行政と言う組織は誤ちを認めず、言い訳と過去の正当化、組織防衛に走りがちです。しかしそれでは反省力も、軌道修正力も、果断な実行力も生まれません。   以上

13:28 2009/12/03

平成28年12月16日 金曜日


大麻解禁の真実 単行本  – 2016/3/14 矢部 武 (著)


NHKアナウンサーの危険ドラッグ所持、CHAGE&ASKAのASKAによる覚せい剤使用など、

ここ数年、「麻薬」を巡るニュースが後を絶たない。

しかし、日本以上の“ドラッグ大国"と言われるアメリカではここ数年で、大麻の解禁が進んでいる。

すでに4州が合法化、18州が非犯罪化した。いったい、これはなぜなのか。

 日本では所持していただけでも逮捕されるのに、なぜ米国では若者から老人まで大麻を吸ってもいいのか。

なぜ、日本では大麻解禁の動きが起きないのか。

 欧州から米国に広がった大麻解禁の動きが日本にも押し寄せるのは間違いない。

 日本の麻薬の現状、大麻が解禁されない裏側を徹底レポートする。

内容(「BOOK」データベースより)

欧米で解禁が進む「大麻」なぜ日本ではタブーなのか?日米の違法薬物の現場を取材するジャーナリストが見た「麻薬」の実態。

単行本: 235ページ出版社: 宝島社 (2016/3/14)言語: 日本語発売日: 2016/3/14

 目次

第1章 地下に潜った「危険ドラッグ」

第2章 米国でも氾濫する「合成ドラッグ」

第3章 そもそも麻薬とはなにか?

第4章 なぜ米国では大麻解禁が進むのか?

第5章 日本人と大麻の隠蔽された歴史

第6章 ヘロイン、LSD―ドラッグ文化の現実

第7章 “麻薬大国"米国の社会的コスト

第8章 米国の「対麻薬戦争」の現場を歩く

第9章 驚くべき医療用大麻の効用

第10章 日本の薬物対策の遅れた現状


害についての記述も

欧米では大麻が解禁されているのですから、日本も解禁しましょうという簡単な話ではありません。大麻に薬としての効能があるのも確かですが、毒にもなる場合もあり、その事について書かれていたのが印象的でした。

 解禁されている国では、単純に解禁しているのではなく、危険性のある物については検査する体制が整っており、また依存症の人間が回復するためのケアも充実しているそうです。それに対して日本は、取り締まりばかり厳しくしており、薬物の検査体制が不十分で対応が後手後手に回っており、依存症の人間が回復するためのケアも十分ではありません。ゆえに逮捕されても軽い罪で済んでしまい再犯を繰り返すと言う結果になっています。

8:47 2016/12/12

 

医療大麻の真実 マリファナは難病を治す特効薬だった! 単行本  – 2015/10/7 福田一典 (著)

諸外国において、その治癒効果が認められ活用されている大麻。大麻が多くの病気に効果があることには、すでに膨大な証拠があります。

がんやALS(筋萎縮性側索硬化症)、緑内障や喘息、てんかん等の様々な病気の治療に効果が高いマリファナが使えない現実を変えていくには?

 

本書では、英語圏の論文や最新事例を元に現役日本人医師がその有効性を検証、製薬会社との癒着なき医療を目指す医師だけでなく、難病に悩む多くの人々も気づくべき事実を網羅。

 次世代医療に不可欠な大麻を多角的に知る機会を与えてくれる、初心者から医師まで必携の書です。

 《《目次》》

第1章 大麻の医療使用の歴史 1830年代に英国で大麻の医療利用が始まった

第2章 大麻はタバコや酒よりも害が少ない

第3章 大麻草成分に反応する体内システム

第4章 がん治療と医療大麻

 第9章 大麻取締法第四条:大麻の医療使用の禁止

(※本書より一部抜粋)

出版社からのコメント

昨今、先進国では医療大麻が急速に合法化されています。

本書では、大麻の成分がもたらす病状改善のメカニズムや実験報告と臨床例を多く掲載しています。

その有効性と安全性は高く実用的で、マリファナへの理解が高まり現状を打破すれば身近な医療機関でも大麻による治療が可能となるのです。

マリファナの真実を理解するにつれ、過去のネガティブなイメージは一掃されることでしょう。

 商品の説 単行本: 224ページ出版社: 明窓出版 (2015/10/7)言語: 日本語

発売日: 2015/10/7

目次

第1章 大麻の医療使用の歴史 1830年代に英国で大麻の医療利用が始まった

第2章 大麻はタバコや酒よりも害が少ない

第3章 大麻草成分に反応する体内システム

第4章 がん治療と医療大麻

 第9章 大麻取締法第四条:大麻の医療使用の禁止

(※本書より一部抜粋)

医療大麻を医学的見地から解説した書

投稿者新垣 実2015年11月19日

 

 

医療大麻に関する書物はこれまでにも多くが出版されているが、本書は医師が書いただけあって、医学的な側面から詳説されており非常に内容が濃い。疾患別によくまとめられており、大麻も有効利用すれば多くの難病の患者さんを救うことができるということが理解できる。一般の読者には多少難解な部分もあろうが、エンドカナビノイドシステムやシグナル伝達に関する記述は、これを専門とする世界の研究者がまさに研究を行っている最先端情報であり、日本のほとんどの医師が知らない内容であると言っても過言ではない。日本の医学常識はもはや世界の非常識なのかもしれないと考えさせられる書物である。一般の読者はもとより、ぜひ多くの医師に読んでもらいたい一冊である。

素晴らしい内容を分かりやすく書かれた医療大麻の全てが分かる本

投稿者本格派ベスト500レビュアー2015年11月2日

大麻は、優れた医薬品、耐久性のある繊維、食品など様々な用途に利用可能、人類にとって極めて有能な植物であることを、現代の人々の多くは忘れ(させられ)ている。

本書は大麻の利用法のうち、医薬品としての側面にスポットライトを当てた内容である。

世界中で3500年にも渡って使い続けられ、様々な疾患に対して有効でかつ副作用がほとんどない安全な薬用植物でありながら、1937年に米国でマリファナ課税法によって大麻の医療応用や研究が制限されたのは謎とされている。

米国では1840年代からマリファナはアメリカで最も人気のある鎮痛剤であり、1842年から1900年までの間、大麻草は全ての医薬品の半分を占めていた。当時、アメリカ薬局方は大麻草を100種類以上の疾患に効く主要な医薬品として記載していたという。

それが現在では、米国の規制物質法において、大麻はヘロインと同じスケジュールⅠ(濫用の危険があり、医学的用途がない)(!)に分類されている。

この謎に関する回答はこの本にはないが、「政治的なものか?」とは書かれている。

私の得た別の情報源からの情報によれば、医薬品以外にも優れた繊維として利用されていた大麻が、石油から作られる医薬品と化学繊維を販売する上で目の上のたんこぶになると考えた、スタンダードオイルのロックフェラー一族によって禁止されたというのが真相のようだ。

大麻の薬効の広さには驚かされる。

コレラ、神経痛、痛風、破傷風、狂犬病、悪液質、がん、HIV感染症やエイズ、緑内障、吐き気、慢性疼痛、多発性硬化症、てんかん、けいれん発作、クローン病やその他の炎症性腸疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、C型肝炎、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、うつ病など。がんやエイズの他に多くの免疫性疾患にも有効なのだ。

 

大麻は他の麻薬、更にはタバコやアルコールと違って致死量がない。

また、依存性もヘロイン、コカイン、更にはニコチン、あるこーる、カフェインよりも低いのである。英国の臨床系学術雑誌としてはトップクラスの「ランセット」が、大麻は医学的に極めて安全であることを断言する一方、2003年には「タバコは非合法化すべきだ」と主張しているほどだ。

 

ここまでが第2章までに書かれており、「大麻とは何ぞや」を知りたい人にとってはここまでで充分だろう。

第3章では大麻の薬効成分が効く仕組みが述べられているが、専門的な内容で一般人には理解が難しいので飛ばして読んで構わない。

第4章以降は、大麻が様々な病気に効く証拠について述べられているが、作用機序(効くメカニズム)は不明なものが多く、大麻を使って治療したい病気がある人が読めばいいと思う。

 

それにしても、アメリカからの強制で大麻を禁止された日本が、世界では多くの国で解禁の進む中、先進国で唯一大麻を全面禁止したままというのは一体どういうことなのだろう?一度作られた制度を見直そうとしないのは日本の悪い面の典型と言えよう。

 

大麻の医薬品としての安全性と万能とも言える適用範囲の広さを、非常に分かりやすく解説してくれており、読んでいて明るい未来が開けるようで実に楽しい気分にさせてくれる気持ちの良い本である。

現職の医師が書いたことに意義がある。みんなで近くの図書館にリクエスト出しましょう。

8:49 2016/12/12

 

悪法! ! 「大麻取締法」の真実 ~「金の卵」を意識的につぶしている実情を知ろう 単行本(ソフトカバー)  – 2012/8/7

船井幸雄   (著) 内容紹介

10兆~30兆円の経済効果が期待できる日本の「宝」を自ら取り戻そう! この法律を廃棄すればわが国は豊饒な国となれる! ! ! 戦後、GHQが日本に作らせた大麻取締法は実は日本の国力を削ぐための陰謀の可能性があった。もともと日本にある大麻は薬物として使用できるものではなく、皇室の伝統行事とも絡み、日本人の衣食住に欠かせないものであった。それなのに禁止されているのは石油業界や酒類業界、そして既得権益を守る官僚主義に原因がある! 大麻取締法という支配の道具を国民の手に取り戻そう!

 内容(「BOOK」データベースより) 


10兆~30兆円の経済効果が期待できる日本の「宝」を自ら取り戻そう。この法律を廃棄すれば、わが国は豊饒な国となれる。

単行本(ソフトカバー): 241ページ

出版社: ビジネス社 (2012/8/7)言語: 日本語・発売日: 2012/8/7

 目次

序章 大麻についての大誤解

第1章 大麻の有効性を認めないで厳罰に走る日本

第2章 多種多様な良い効果を持つ大麻の可能性

第3章 なぜ大麻は規制されたのか、その真実

第4章 大麻取締法は国家の陰謀か?

第5章 大麻取締法の撤廃や上手な運用で日本は豊かになれる

と多くの人に読まれるべき、重要な著作です。今一度大麻に関する事柄を熟議する場所を設けてみんなで議論するべきではないでしょうか。

悪法「大麻取締法」の真実

「大麻」に関する歴史から、効能、日本の現状までが良くわかった。

これはもっ

投稿者napt2013年12月15日

形式: 単行本(ソフトカバー)と多くの人に読まれるべき、重要な著作です。今一度大麻に関する事柄を熟議する場所を設けてみんなで議論するべきではないでしょうか。

事実を受け止めましょう! 形式: 単行本(ソフトカバー)

自分の父は筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)で亡くなりました。もし大麻が認可されていれば、父は助かってたのかも知れないと思うと残念でなりません。

悪法、大麻取締法の真実

悪法大麻取締法の真実ー金の卵を意識的につぶしているの実情を読んでこれが事実としてなら国民がこの事実がわかるようなんとかしてもらいたいとかんじました

米国と日本は真の友人であると思っている方必読の書

戦後まで日本では普通に栽培されていた麻がどんな経緯で大麻となったか?

大麻と聞くと危険薬物と条件反射で思ってしまう方は、必読の書。

ただの麻に"大"とつける愚挙は、

某宗教団体の教祖、中◯ 隆氏が大◯ 隆◯と名乗って格付けを高くしているのと同じ理論。

麻は麻であって、"大"などの文字など要らない。もし、必要と思うなら、自分所有の麻製品を大麻製品と呼ばなきゃいけない。

どれだけ米国が戦後の日本をクイモノにしてきたか解る本です。

予想以上の内容でした

タイトルは過激ですがとても考えさせられました。~「行政」という名の機械は致命的に重要な部品が一つ欠けている。それはブレーキだ~原子力問題も教育問題も社会保障問題も根は同じ~。購入以来3年「積読」して2016年に読みましたが、現在でもお勧めします。

簡略化されていて分かりやすく説明されている

大変興味深い内容に感銘いたしました。ありがとうございました。

日本🗾の文化であるので、1919年に人種平等法を唱えた日本国家神道精神で、平和的に地球生命を守り続けましょう。1907ハーグ条約第43条にも違反しています。 支配国は、その国の法令も制度も変えてはならない。

悪法「大麻取締法」の真実

「大麻」に関する歴史から、効能、日本の現状までが良くわかった。

悪法も法なり

タバコが危険ドラッグの入り口であると同様に大麻は覚醒剤の入り口と言える。そこにはもはや人間として偉大な仕事を成し遂げようという精神の飛躍はなくただ自らの生命と快楽を貪ろうという頽廃的人間中心主義とでも呼ぶべき疾患が観察される。大麻を始めとした薬物が蔓延する文明は確かに閉鎖系において平和であったがそこでは人身御供などの野蛮性、さらに外敵の侵入など環境変化に適応する高度な精神性は持ち得ず、つまりはことごとく滅んでしまった。煙草や大麻は文明を滅ぼす。

 

なるほど確かに資本主義的弱者や構造的敗者の慰みの為に大麻が必要であるという指摘には一理ある。しかしそれはやはり麻酔のごとき異例の事態であり大麻が当たり前の世の中とはすなわちユートピアではなくディストピアであろう。大麻擁護・復活論とは要するに癌化した文明の陥る精神遅滞現象と言える。

8:52 2016/12/12 


大麻解禁の真実・矢部武・平成28年12月9日・

アメリカで巻き起こる・大麻解禁ブームの裏事情。合法化の波は、いずれ日本にも!?

今年2月・元プロ野球選手の清原氏が覚醒剤取締法違反の罪で逮捕されたことをきっかけに、再び世間の大きな注目を集める事になった「薬物」の問題。

・一般に「ハードドラッグ」と呼ばれる覚醒剤やヘロイン、コカインなどがじわじわと日本社会を蝕む一方で、従来の法規制の網を逃れた「脱法ハーブ」などの広がりも、ここ数年大きな社会問題となっている。

・そんな中、年間4万7,000人もが薬物の過剰摂取で命を落としている「麻薬大国」のアメリカで、なんと「大麻(マリフアナ)の合法化」が進んでいるという。

・なぜ、アメリカは大麻解禁に動き出したのか、大麻は本当に危険なのか?アメリカの麻薬問題に詳しいジャーナリストの矢部氏が現地取材を元に、その背景に迫ったのが本書だ。

・アメリカで近年、大麻使用の合法化が進んでいると知り、驚きました。いつ頃から、この動きが始まったのでしょう?

・矢部・カルフォルニア州で、医療用の大麻が合法化されたのが今から約20年前になります。画期的だったのは、2,012年にコロラド州とワシントン州でシコウ用の大麻が合法化されたことです。その後、オレゴン州など2州でシコウ用大麻を合法化していて、その数は今後さらに増えるものと思われます。

・その背景には何があるのでしょうか?・

矢部・主に3つの理由があります。ひとつは90年代以降、「医療用大麻」の合法化と普及が進み、その幅広い医療効果が明らかになってきたこと。二つ目は、その過程で大麻の持つ健康への害が、多くの人が考えているよりも遙かに小さいことが証明され、たばこやアルコールと同様に一定のルールを設ければ、そのリスクは十分にコントロールできるものだと言うことが分かってきた。

そして三つ目が、大麻の所持や使用を禁止したり、犯罪者を取り締まったりするための社会的、経済的なコストが大きすぎるという点です。

アメリカで薬物関連の逮捕者は年間150万から160万人に上り、そのうち半数近くが大麻で捕まっていますから、その社会的コストは莫大です。

・そもそも、本当に、大麻は安全なのでしょうか?麻薬や覚醒剤など、他のドラッグと大麻では何が違うのですか?

矢部・アメリカでは「ハードドラッグ」や「処方薬」などの過剰摂取で年間約4万7,000人が亡くなっていますが、大麻過剰摂取が原因でなくなった人は報告されていません。

大麻には致死量がないと言われています。私が取材した薬物専門医も「大麻をすって深刻な病気になったり、命を落としたりという話は聞いたことがない」言っていました。

また、米国医学研究所(IMO)が行った依存症に関する研究によれば、使用者の中で依存症になる人の割合が最も高いのはタバコで32%、次にヘロイン23%、コカイン17%、アルコール15%と続き、大麻は最も低い9%です。

・それに、何回もふかし続けるタバコと違い、1,2回の吸引で十分な効果が得られる大麻は気管や肺に与える影響もタバコよりも小さいので肺がんになるリスクも少ないのです。

・ただ、大麻を吸っての運転とかは危なそうですよね?

矢部・もちろん、大麻を数と反応が緩慢になるので自動車の運転は危険ですし、酒やタバコと同じように未成年への健康リスクはありますから、合法化に際して一定の制限は必要でしょう。コロラド州では21歳未満の使用を禁止しています。

こうしたルールさえ守れば、大麻はそれほど危険なものではありません。それをヘロインや覚醒剤、コカインと同様のハードドラッグと見なすのはおかしいと言うことに多くの人が気づき始めているのです。

・それではなぜ、大麻の使用は長年に渡って禁止されてきたのでしょうか?

矢部・アメリカで大麻の使用を禁止する法律が制定されたのが1,937年です。一説によれば、これは33年に廃止された「禁酒法」(消費のためのアルコールの製造、販売、輸送を全面的に禁止した法律)で仕事を失った連邦捜査官に、新たな「取締」の対象を与えるためにつくられたと言われています。

また、戦後の日本で大麻が全面的に禁止されたのも、このアメリカの法規制がそのまま日本に「輸入」されたからです。

ちなみに、アメリカの大麻禁止法はその後、69年にいったん廃止されますが、ごりごりの保守派だったニクソン大統領が70年に「薬物規制法CSA)」を制定し、大麻を禁止しました。その際、大麻の健康へのリスクは低いと言う報告書を強引に握りつぶしたと言われています。

「薬物規制法」による薬物の危険度をします分類では、大麻はヘロインと共に最もリスクが高いグループに分類され、その下のコカインや覚醒剤よりも危険だと言うことになっている。こうした矛盾が明らかになってきたからこそ、いま、アメリカで大麻解禁への動きが広がり始めているわけです。

・アメリカでの変化を受けて、将来、日本でも大麻が解禁される日が来るのでしょうか?

・矢部・日本では大多数の人たちが大麻をヘロインや覚醒剤のようなハードドラッグと同じようなものだと考えていますし、そうした認識が変わるにはまだまだ長い時間が必要でしょう。

しかし、医療用の大麻についてはできるだけ早期に認めるべきではないか、と言うのが私の考えですね。これまでの研究で、医療用の大麻には非常に大きな臨床応用の可能性があることが明らかになりつつあります。

すでに大麻の成分を使用したてんかん治療薬がイギリスの製薬会社によって実用化されているほか、多発性硬化症、糖尿病、アルツハイマー病などの治療への応用も期待されています。

医療用大麻の合法化によって、こうした新薬の開発を積極的に進めることは、超高齢化社会を抑えている日本にとっても大きな意味があるはずです。

また、大麻に対する根拠のない偏見や誤解を取り除き、「本当に危険な薬物」と「そうでない薬物」の違いをより多くの人たちが認識することが大切です。

それが、覚醒剤やヘロインと言ったハードドラッグはもちろんのこと、脱法ドラッグや脱法ハーブなどの「本当に危険な薬物」から人々の命を守ることにも繋がると思うのです。

平成28年12月10日

 平田牧場・丸菱産業株式会社

『独裁者』『民主主義の破壊者』と散々な言われ方をされてきた僕ですが、私人に戻った今だからこそ、皆さんにお話したいことがたくさんあります。府知事、市長在任中に、メディアで報じられたことは全体の中のほんの一部。しかも、いちいち訂正するのが間に合わないほどに好き勝手に報じられました。僕が何を考え、大阪府、大阪市の改革、そして大阪都構想を目指したのか。小さな弁護士事務所の代表から38歳で政治家に転身した僕が、いかにして数万人規模の役所組織をマネジメントしたのか。資金も組織もない中でいかにして政党を作り上げ、マネジメントしたのか。それまでの役所の常識・行動様式とぶつかり合い、いかにして前例のない大胆な改革を実行したのか。そういった本当に価値のある話は、メディアは報じてくれないんです。だから自慢話を織り交ぜながら(笑)、皆さんのビジネスに少しでもお役に立ててもらえればという気持ちで全てを話すためにメールマガジンを始めます。僕を散々に批判してくれた人たちとも、今まで以上に議論を戦わせていきたいと思っていますので、どうぞよろしく。

2016年11月15日【2017年1月の配信についてのおしらせ】1週目の火曜日(1日3日)はメールマガジンの配信はお休みとなります。5週目の火曜日(1月31日)は配信予定です。 2016年10月18日【11月の配信についてのおしらせ】5週目の火曜日(11日29日)はメールマガジンの配信はお休みとなります。 2016年4月5日公式メールマガジンの配信を開始しました。今後は毎週 火曜日(月4回)発行予定です。 2016年3月23日公式メールマガジンの購読申込を開始しました。 

メルマガサンプル 学者やコンサルでは伝えられない 橋下徹の「問題解決の授業」[Vol.1]2016年4月5日 配信

■私人となった今、メールマガジンを発刊するわけ

2008年に大阪府知事に就任し、その後、大阪市長となって任期を終えるまでの8年間は、まさに戦いの連続でした。

僕もこう見えて普通の人間ですからね。38歳弁護士、テレビに出て多少名前は知られているが、何か特別な能力を持っているわけでもない。そんな状態で府知事選に立候補し、役所に乗り込んで改革のため、一生懸命汗水たらして頑張りました。

今振り返ってみても、しんどくなかったと言えば嘘になります。でも、僕が政治家になろうと思った最初のきっかけは、デタラメな税金の使い方を正して、将来の大阪のためになるように、税金の使われ方を公平・公正にしたいと考えたことです。その目標を達成しようとすれば、批判が巻き起こるのは当然。既得権益者に流れるお金をストップしようというのですから。

さて、8年間戦い終えて、今となっては一私人となった僕が、なぜメールマガジンを始めるのか。それは僕が政治家として活動してきた中で、稀有な経験をたくさんしてきたからです。その話に価値を見出してくれる人に対して、従来のメディアのように制限を受けることなく、思いっきり発信したい。世間に影響力を持つ人は、電子媒体の力に注目している人が多いですしね。

いきなりいやらしい話になってしまうかもしれませんが、僕の経験を全部無償で提供するというのは、ちょっと違うなと思いました。「税金で学んだくせに」と文句を言われるかもしれないけど、府政・市政において、公人として果たすべき役割については、精一杯やってきたつもりですから、そこで何か言われる筋合いはないだろうというのが僕の結論です。

では、僕が得た知見には、どんなものがあるでしょうか。たとえば、組織のマネジメントについてです。しかも、規模としては超弩級、数万人クラスの役所を、どうやって改革したのかという話。どうですか、興味あるでしょう。

■僕が乗り込んだ大阪府庁は、本当にデタラメな組織だった

少し、大阪府庁についての話をしましょう。大阪府庁に乗り込んで最初に驚いたのは、その危機意識のなさです。財政上、非常にまずい状況にあるにもかかわらず、「倒産しない組織」という刷り込みが強く残っている。意思決定の流れ、思考過程、行動様式、ありとあらゆるところに、「倒産しない」と考えていることが表れていました。

府庁で最初の幹部会議を開いた際、財政担当の副知事以外は、副知事という要職にありながら、府の財政状況を知らなかった。大阪府庁で部長というと、企業でいうところの執行役員ぐらいのクラスですが、この部長たちも知らない。知っていたのは財政担当副知事と財政当局の一部のみ。そもそも、民間でいう役員クラスが集まる役員会議というものが、大阪府には存在しなかった。

民間であれば、そうはいかないはず。自分が勤めている会社が膨大な借金をしていて、それがどんどん積み上がっていっていることがわかっていれば、この会社はどうなるんだろう、自分の雇用はどうなるんだろうと心配するだろうし、役員であれば、会社を倒産させないために必死になるはず。

最近では、ガバナンスを利かせた企業経営をしないといけないということが盛んに言われていますが、あの頃の大阪府庁にガバナンスなんて概念は存在しませんでした。

大阪府の職員は教員、警察官も入れると全部で8万人を超えます。大阪市も3万5000人超。それだけの人数を抱えた組織で、まったくガバナンスが利いていないという状況を、ちょっと想像してみてください。経営者の方であれば、それだけで胃が痛くなるのではないでしょうか。

僕は大阪府知事就任前、10名規模の小さな法律事務所を経営していました。弁護士という肩書を持っていたとしても、収入がなければ倒産は免れない。だから、日々経営に頭を悩ませていましたよ。顧客に満足してもらうにはどうすればいいか、サービスをよくするにはどうすればいいか、経費を収入の範囲内でどう抑えるか。弁護士やコメンテーターとしての活動の合間に、そんなことをずっと考えていた僕からすると、当時の大阪府庁はまったく信じられない状態だったわけです。

まあ、これは何も大阪府に限ったことではないでしょう。都道府県の多くは、知事は総務省から天下ってきます。僕は大阪府庁の横にある知事官舎も要らないと言いましたけど、全国の天下りの知事たちは「とんでもないことを言ってくれる」という感じだったでしょうね。知事たちは、知事官舎に地元財界の有力者なんかを呼んで食事会をする。それが地元の人にとってはステータスだし、知事も殿様気分です。江戸時代の幕藩体制がそのまま残ってるような世界なんです。大阪の知事官舎は公館に切り替えて、会議室として使うようにしましたから、もう、殿様気分を味わうことはできなくなりましたけどね。

このメルマガで発信したいのは、そんな状態だった大阪府や大阪市の職員に、どうやって危機意識を持ってもらい、改革の意思を根付かせたかということがひとつ。それから、無責任な発言で大阪の改革にケチをつけてきた人々に対して、新たな立場から、再び反論していきたいということもあります。

■在任中の批判にも、今こそじっくりこたえられます

僕は在職中、学者やコンサルタントからたくさんの攻撃を受けました。僕自身も彼らに徹底反論してきましたが、彼らの意見の多くは的外れで、現場で起こっていることが見えていないし、今すぐ対処すべきことをわかっていない。しかも、何ら責任を負っていない立場からの放言なんです。

責任ある意見と責任のない意見はまったく違います。僕は政治家時代、外部から多くの有識者を登用しましたが、そういった人々は、ほかの学者・コンサルと違って、無責任な態度は取れなくなります。役所の中に入って、組織を動かそうとすると、単なる意見、提言だけでは組織は動かない。実行できる責任ある意見と、組織を動かすマネジメント力が必要で、学者はもちろん名だたるコンサルでもその力がないことがよくわかりました。

僕は独善的にトップダウンで物事を決めていったと思われているかもしれませんが、僕が最終的な決定を下す前に、幹部や有識者たちが徹底的に議論を尽くしていました。でも、議論を尽くしてみて、右に舵を切るのがいいのか、左に舵を切るのがいいのか、本当にわからなくなることがあるんです。ただはっきりしているのは、今までと同じではだめということ。そこで僕が政治家として、その都度判断し、思い切って舵を切った。

そこでの判断基準は、正直言って、僕の単純な基準に従いました。大胆な方向でいくのか、おとなしめの方向でいくのか。僕は議論が行き詰まったときは、必ず大胆な方向に進むようにしていました。これは政治家時代から、ずっと同じです。僕に批判を浴びせていた人たちは、自分が当事者として、どちらの道がいいのか本当に悩むけれども、とにかく判断をしなければいけないというときに、あんなくだらない頓珍漢な批判を浴びたらどうなるか。僕以上に怒り狂って反論するでしょうね。

本当にぎりぎりの場面で、そこに至るまでにどのような議論があったか、僕が何を考えて選択を行ったか。それを明らかにします。そうすると学者やコンサルの批判がいかに頓珍漢かが明らかになりますよ。ほんと日本には使える学者、コンサルがいかに少ないか。

■トランプ大統領、大いに歓迎。発信したいことは山ほどあります

それから、メディアに対しても言いたいことはいっぱいあります。在任中は、メディアの取材能力のなさに辟易しましたから。現場の記者はそれぞれに頑張っているんだろうけど、本質部分について正確に突っ込んでこれる人はほとんどいませんでした。それは、現場というよりも、かつて記者だったデスクや本社側に問題があるのかもしれません。とっつきにくい本質の部分を避け、視聴者が喜ぶ表面的なものしか報じない。

実は政治評論家も同じで、的確に本質を突ける人は皆無だった。僕への批判も的外れでしたけど、そんなもの、改革に邁進しているときに、いちいちまともに相手にしていられませんでした。当時の指摘がいかにおかしいものであったかを説明できる余裕が、今になってようやくできたので、こちらも皆さんにお伝えしていきたい。

それに加えて、時事問題についての自分の考えも発信したい。最近の話題でいえば、僕は“トランプ大統領”が実現したら、政治が刺激を受けると思いますね。こんなことを言うと、「橋下は独裁者としてシンパシーを感じているんだろう」と言い出す人がいるかもしれませんが、はっきり言って、独裁なんて今の社会では無理ですよ。彼が大統領になったとしても、共和党にだってタカ派からハト派までそろっているし、優秀な官僚たちも大勢いる。トランプ氏の言うことが本当にむちゃくちゃだと判断したら、官僚たちは「仕事を進めない」ことで抵抗ができる。

米国民が彼に期待しているのは、メキシコとの国境に、メキシコの出費で壁を作らせることではなく、政治を変えることなのだろうと僕は思っています。既得権益と結びついた政治家出身の大統領では、それが無理だと米国民はわかっている。だからトランプ旋風が巻き起こるんです。

とまあ、僕はこんな性格ですから、こんな物議をかもしそうなことも、積極的に発信していくつもりです。加えて、読者であるビジネスマンの皆さんの悩みに答えられるなら、全力で知恵を絞りたいと思っています。MBAの授業や、コンサルに頼んで高額の報酬を払っても絶対得られないような経験をし知見を得てきたこの橋下徹のメールマガジンに、今後もぜひご注目ください。

■その他コンテンツ

http://hashimoto.president.co.jp/#

4:20 2016/11/30 


議会とは、国民の代表であるので、課題の分からないでは、ならない?国民に優しく説明する氏名と責任がある、

徹底的な行革を、求め続ける、議員との伝える、に条例でメールを持つ義務を与えて、これを後悔して、国民が評価する議員を、

地方創成は議員次第、雇用増の、血税の使い方を決定する、真の代表だ。

議員の力は首長以上、知ろう、働かそう、よりよい龍郷町作りには議員の力を、国の法整備、自治体の法政上から地方自治体の、

国民の幸福度を向上する、議員は専門的な審議をして貰わないと、

3/龍郷町に住む、人々は皆友人です。日本一の龍郷町を皆様と共に、作り上げて、若い人に夢のある豊かな社会を、つくりあげましょう。

20の集落同士をミニバスでつなぐ、ことで共同体の意識で、助け合いの龍郷町を?

ゴミの完全分別でゴミ処理費の削減・した打てに中間処理場で、30人ぐらいの雇用をつくりだす、これも国の補助金事業だと、建設費用が高くなるので民間資金で工場を(鹿児島県大崎町で視察してきました)

農業委員会は仕事をして、こうさきほうきちはなくす、これも承認権がある議員さんの仕事が、条例で決めても、提案権を使っても、

職員はタテワリで仕事をやっていては町民の負担できない、横断的に仕事をして、下條村並に少数精鋭で

議員様は、町の万能者、国民との対話を大切に、連絡場所を明記、副業を禁止して大切な議員活動を、

都道府県幸福度ランキング

女性の活躍に向けて、移住者の幸福度を、

 

皆さん私どもの手で島を活性化しませんか

私は荒れた先祖の田雲の山林を採石業者の破壊から守り・アダン・ソテツ・シャリンバイなどで増やし・自然の状態に戻して来ました、自然の状態で、未来に残しました。

貴重な予算は税金・行政職員には、予算の優先順位などを考え、を奄美大島の中程の田雲川には橋を架けないで、経済的な島の人々の生活向上はできない。

・役人さまでは創意工夫はできないし、予算を例年通り、使い国民の貴重な血税を税金、使い方を? 考えないから奄美大島のネットワークが切れているのに・対策を考えないで・和光・おがみ山ルートを強行して・太平洋側に道路を作ってこなかった、この損出は大きいのです、LCCが2便も都会から飛んでくる時代に、受け皿を考えない自公の政治・

ガソリン税自動車は月平均一軒あたり、8,000円×1,000軒では800万円も一ヶ月に払っている血税を?

役人にはできない・未だに奄美市の土木課は計画ないと申します?!

田雲川に橋があったら・田雲線を整備したら・戸口から田雲まで人が住んでいない?!

アマシンは本来、島の経済的自立のためなのに、行政職員には責任もノウハウもありません?組織がそうなっていいます、職員に奄美大島の再開発を任せてきました。

仕事しては、林業・牧畜・農業など・滞在型リゾート民宿など?地元の聡明なる主婦の仕事が増え、雇用増で元気な離島社会が実現?山林を管理して赤水を流さなければ豊かな海に戻る戦後この仕事に投資をしてこなかった政治?私たち国民の手で計画プランを作り実行していきませんか?

鹿児島県奄美市名瀬崎原田雲534・瀧田 好治・0997-69-3195

takita@po.synapse.ne.jp平成28年7月21日

11/30/2016



 亡国予算―闇に消えた「特別会計」 単行本  – 2009・4・28 ・北沢 栄(著)


官僚のポケットマネーと化した、特別会計にメスを! 


一般会計の実質5倍強に上る特別会計。そのわかりにくい内容と仕組みをやさしく解説し、さらに特別会計がどのように使われているか、また資金の注入先である公益法人の実態にも迫る。特別会計は、天下り先を培養する「官のサイフ」の機能を併せ持っている。その複雑怪奇な資金の流れや予算の使途の不明瞭さ、毎年約50兆円に上る一般会計からの繰り入れなどの奇妙な特性を明らかにしていく。独立行政法人「雇用・能力開発機構」「道路整備事業」などの具体的な事例を出しながらわかりやすく説明。そして最後に、特別会計に眠る50兆円規模の「埋蔵金」と10兆円規模のフローの不用金(使い残し)などを解明する。


内容(「BOOK」データベースより)

「隠された裏予算」特別会計の全貌を解明!官僚の官僚による官僚のための官製事業のカラクリと、特別会計の恐るべき高度な仕組みとは。


2016年11月21日 (月)

亡国予算―闇に消えた「特別会計」官僚のポケットマネーと化した、特別会計にメスを! 2009・4・28 ・北沢 栄(著)だれも知らない日本国の裏帳簿―国を滅ぼす利権財政の実態! 石井 紘基 (著)そのほかいろいろ・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/11/post-2806.html

5:55 2016/11/27


単行本: 296ページ出版社: 実業之日本社 (2009/4/28)発売日: 2009/4/28


目次


はしがき・1頁・ 


「国の特別会計」という複雑で分かりにくい、不可思議な会計もまた、この富士の眺め似ている。その現象は、「見る側の立場」で正反対になるからだ。特別会計を使う側、管理・監査する側、言い換えれば「官の側」から見た特別会計の視像と、これを遠くから見守るカネを使われる側の民衆、厳密に言えば特別会計の資金を税金や保険料で負担している国民の視像とが、ひどく異なるのは、けだし当然であろう。

財政悪化の折、特別会計の途方もない資金量、実態のわかりにくさ、無駄遣いの発覚から、財務省は徹底見直しを迫られる。情報開示の一環として、2,006年から毎年公表するようになった財務省の一般向けのサイト「特別会計の話」は長い間、闇に閉ざされていた洞窟の内部の一端をようやく国民に見せた。1・


2頁・しかし、このサイトを見ても、誰の目にも特別会計の形姿はぼんやりとしか浮かんでこないだろう。仮に、「やっと見えた」と思ったとしても、それは一方の側から眺めた富士の反面の印象に過ぎない。

反対側に立ってみる。すると、その風景はまったく違って見える。それは奇岩が積み上がった聳える嶮しい山だ。

望遠鏡で見回しても、裾野の森はなお薄い霧に覆われている。人の通っている気配はない。いや、鳥の舞う姿も見えない。山はシンと静まりかえって、沈黙しているようだ。

これが背面から見た特別会計の像だ。正面と背面とが異なる像は、まるで古代ローマの守神のようである。「真実」はどうなるのか。一体どちらが、実像なのであろうか・・。

ただし、背面の像は、正面の像がかぶる仮面(ペルソナ)を剥がしたものだ。法令が整えた厚化粧、これを取り払ってある。それは素顔に限りなく近い像のはずだ。

正面の像は通常の厚化粧をして身なりを整えた、よそ行く向けの顔なのに対し、背面はありのままに放り出された野生の素顔とも言える。これを「形式」対「実質」と言い換えてもいいだろう。2・


厚化粧のルールは、「法律」と「政令」、「府省令」などである。これですっかりシャンとして、たまに国民の前に姿を現す。その厚化粧姿は合法的だから、振る舞いに失敗しない限り、観客(国民)からヤジられる心配はなかった。いや、この舞台俳優は誰の目をも引く町肥満体だったにもかかわらず、不思議にも長い間、目立たなかった。

表舞台の国会にも現れず、マスメディアが注目することもなかった。少なくとも2,003年2月の衆議院財務金融委員会で、塩川正十郎財務大臣(当時)が、あの絶妙な比喩を使って特別会計の現状を説明するまでは。

・ようやくスポットリライトが浴びせられた「闇会計」・


「要するに、母屋(一般会計)ではおかゆ食って、辛抱しようとケチケチ節約しておるのに、離れ座敷(特別会計)で子供がすき焼き食っておる、そういう状況が実際行われておるんです」


塩川大臣は、上田清委員(当時)の「(日本国の)本当の財布は特別会計だ。こういうのにメスを入れない限り、この国はよくならない。大臣、御所見はいかがでしょうか」という質問に答えたものだ。

ここから「闇会計」とも言われた特別会計が、にわかにスポットライトを浴びるようになる。3・


4頁・この塩川発言を引き金に、財務大臣の諮問機関・財政制度等審議会などで特別会計の徹底見直しが検討され、改革への取り組みが急進展していく・・・。

しかし、ここで重要なことは、政府の改革見られる次のような特性である。

・その特性とは・・・


・1・特別会計の制度自治は疑わずに肯定し、制度の存続を前提に考えている。

・2・改革の柱は、数多い特別会計の「統廃合」にある。

この改革の特性から導かれるものは、必然的に微温的な改革、言い換えれば「お茶を濁す」程度の改革にならざるを得ない。さらに言えば、これまでの特別会計の歴史から見て、「官僚の官僚による官僚のための改革」にならざるを得ない。結果として、作られた法律には、核心部分となるはずの「特別会計制度について抜本的に見直す」との趣旨が抜け落ちている。

明らかに、政治がここでも法律作りを官僚に丸投げした結果、「法律の罠」を見過ごしたのだ。

なるほど、新に造られた「特別会計に関する法律」は、これまでのルーズだった特会の運営を規律を持ち込み、これを一定程度ただす働きはすることだろう。政府が、特会の統廃合を計画した工程表どおりに推進していけば、国民の目には「改革は着実に前進している」と映るに相違ない。4・


5頁・16/11/28 5時35分・

むろんその結果、「一定の部分的な前身」は可能だ。しかし、抜本的な改革は期待できない。むしろ従来同様、「めくらましのエセ改革」に終わるのは目に見えている。

特別会計の制度自体が問題なのである。それが存続している限り、制度を利用して官が手を変え、品を変えて事務・事業を存続させ、作り出し、公権力を背景に天下り先ネットワークを保持・発展させようとすることは疑いない。5・


「官僚内閣制」のバックボーンを検証する・

本書は、日本に特有の特別会計の巨大な資金量や特別な仕組み、資金の流れの異様な実態、会計上、事業上の諸問題を解き明かし、改革の具体策を提示する試みである。特別会計が、この国の官僚指導の「官僚内閣制」を支えるバックボーンと見るからである。

筆者の「冨嶽」を観測する位置は、政府側とは逆の裏側にある。そこに市民に混ざって陣取り、望遠鏡を手に眺め、時には現場まで出歩くこととした。共にいる市民の関心は、「自分や家族の生活をソコソコによくするには、どの程度、税金や保険料を負担していいのか」である。皆、「負担」と「受益」の等価交換について、関心があるのだ。

本書は以上の視座に立って、次のような構成で展開する。

序章では、現代日本の保守政治と行政と一体化しているために、「行政の失敗」によってダメージを受け、国民の信頼を失って没落を余儀なくされている必然性を述べる。5・

6頁・この行政の事業を資金源として支えてきた特別会計も、いまや国民から疑惑の目が向けられるようになる。廃止されても生き延びる独立行政法人「雇用・能力開発機構」を例に、その運営資金を賄う特別会計の陰の役割を暴く。

第1章では、特別会計が財政規模で一般会計の実質5倍強に上るマンモス会計であること。

それはまた、天下り先を培養する「官の財布」の機能を併せ持つため、その改革は行財政改革のマスターキーとなることを示す。

次いで、特別会計の変遷を追い、戦争によって数を増やした「戦争会計」とも言うべき特異な背景を述べる。さらに、その複雑怪奇な資金の流れや予算の使途の不明瞭さ、毎年約50兆円にも上る一般会計からの繰り入れなどの奇妙な特性を明らかにする。

第2章は、特別会計が一般会計に適用される財政法とは、「異なる定め」ができる有利さを生かし、積立金や余剰金などに共通のルールを作り、運用している実態を示す。資金繰りも自由自在、繰り越しも特別会計のみに認められる「特別扱い」の現実。さらに、予算のシーリングも設定されていない監視機能の不全ぶりを浮かべ上がらせる。


第3章では、野放図な出資や貸し付けに見られる特別会計の「無駄」を明らかにする。無駄遣いの背景にある各省庁の「わがモノ意識」の起源を探る。そして道路特定財源を意のままに使って道路整備事業を進める国土交通省のカラクリを明かす。6・


7頁・第4章では、現存する唯一の確かな財源となってきた「埋蔵金」のあり方と埋蔵量を示す。

特別会計に眠る50兆円規模の埋蔵金と10兆円規模のフローの不用金(使い残し)などを原資に、景気の急悪化に対応する基金を創設視、緊急の経済対策と医療、年金、介護、教育などの生活インフラ対策に投入する必要性を説く。さらに現行制度の廃止と、すべての会計の一般会計への統合のみが、究極の改革となることを主張する。

特別会計に関係する言語、とりわけ会計用語には聞き慣れない難解なものが多い。著者は、専門用語を一般市民の「標準語」に訳す翻訳者のつもりで、「できるだけわかりやすく」を胸に、本書の執筆に臨んだ。

本書が、読者の疑問に応え、改革への関心をさらに高めることになれば、著者にとってこれ以上の喜びはない。

「本書の表記について」「特別会計」については一般的な略称、「特会」、「独立行政法人」については同様に「独法」を折に触れ、使用した。なお、個別の特別会計の概要については、273頁・からの資料にまとめてある。7頁・


平成28年11月28日 月曜日


序章 浮上してきた「特別会計」問題―官僚の意のままに使われる国家予算・15頁・


行政と一体化する政治の大敗と没落・16頁・

「日本というシステム」の構造改革が必要」

特別会計等は官製事業の「資金源」・19頁・

特別会計の雇用保険料を注ぎ込んだ官製事業・しごと館失敗のツケは政府ではなく、国民が負うことになる・「独立行政法人」の「独立」は、有名無実のシロモノ・

天下りネットワークに使われる特別会計・25頁・

官製事業のほとんどは、赤字の垂れ流し・・事業が破綻しても、組織やトップは生き延びる・

「政」と「官」が演出するまやかし改革・30頁・

独立行政法人は、不良特殊法人の救いの神なのか?・天下り批判を避けるために、理事長ではなく理事職を狙う官僚OB・

特別会計の「埋蔵金」を独立行政法人に移転させる奇策・35頁・

都市再生機構の「随意契約」は、インサイダー取引と同じ・37頁・

14兆円の有利子負債を抱えても、「倒産」しない理由・

政府の行政改革は、形ばかりの「偽装改革」・42頁・

官僚の思いのままに、独立行政法人は操られる・

 

第1章 国民の目から隠された、特別会計の全体像・45頁・

―戦前に創設された特別会計が、現在もなお存続する理由・

特別会計とは何か・46頁・

特別会計の資金規模は一般会計の5倍・行政改革の「マスターキー」は特別会計・国債依存の借金経営のリスク・「埋蔵金」は一過性のものではない・天下り先を培養する「官の財布」

特別会計の変遷・57頁・

高度経済成長期に、戦後のピークを迎える・

特別会計は、なぜわかりにくいのか・63頁・

理由1・複雑怪奇な資金の流れ・理由2・財源の「入り」も不透明・理由3・予算の使途も不明朗・理由4・特別会計から法人への「出資」に、情報開示なし・理由5・財政規律の弛みが生む混乱・

肥大化する特別会計と奇妙な特性・85頁・

毎年、一般会計の6割を繰り入れ・特別会計の「国債」「地方」「社会保険」で繰り入れの9割・「借金漬け」が会計規律をズタズタにしてしまった・「沈黙の会計」として国民の目から逃れる・国民の財産であるNTT株が、特別会計に移し替えされた・「民は知らしむべからず」という官僚文化・複雑な仕組みで制度を温存する官僚的処世術・いよいよ改革の風が吹き始めた・改革の流れがせき止められないよう、監視が必要・


第2章 「特別扱い」を受ける特別会計の実態・111頁・

―「官」が自由自在に操る魑魅魍魎の世界

特別会計に従属する一般会計・112頁・


財政法が、特別会計の「特別扱い」を定める・同格以上に、「異なる定め」を認めた新「財政法」・「一般会計からの繰り入れ」は、諸官庁の判断に委ねられる・埋蔵金の「積立金」「余剰金」に新ルール・特別会計の余剰金は毎年、一般会計に繰り入れられることが可能に・特別会計の借金を一般会計が肩代わり・特別会計の借金は結局、国民が負担することになる・特別会計に借入金57兆円は、将来に禍根を残す・特別会計はいつでも自由に借金が出来る・繰り越しても、「特別扱い」される特別会計がある・予算以上の収入があれば、自由に使える「弾力条項」・

財務チェックの機能不全・139頁・


ようやく決算書に「経費別内訳」が添付・特別会計の闇に、一条の光が当たりつつある・特別会計に「シーリング」梨は、時代遅れ・

 第3章 特別会計の「ムダ」・147頁・


―損失の大穴は税金で補填、官製事業を支える幽霊会計・

損失の大穴は税金で補填、官製事業を支える幽霊会計・

野放図な不透明出資・148頁・


特別会計から法人に、15兆円近い出資・趣旨のハッキリしない出資金の主役・・一般会計からの繰り入れがあるからこそ、巨額の出資が可能に・・官製事業への支資金2,640億円が回収不能・・核燃料サイクル開発機構の解散・統合時に、巨額の損失処理・・巨額な補助金が、無駄の温床に・・

財政融資資金特別会計からの貸付金216兆円の行方・・国は「民」を助ける貸し付けを!

特別会計に対する各省の「我がモノ意識」の起源・166頁・


予算執行の最終責任は財務大臣ではなく、所管大臣・

道路財源は「蜜」の味・169頁・特別会計のほとんどが「築後30年」以上に・特定財源は複雑な水路を辿って、特別会計に流れ込む・・高速道路の通行料1,000円のカラクリ・・採算割れを恐れがある、スマートインターチェンジと言う名の「実験」・・道路財源の一般財源化に、全国知事会はなぜ反対したのか?・

道路整備特会の金の流用が発覚・・道路特定財雁が、天下り公益法人や自民党国会議員に流れた・・閣議決定を無視した「隠れ工法」で道路建設を推進・「抜け道高速」を造っては、高速道に編入・・

国交省は道路建設の独裁者か?・・高速道路会社の「借金なき建設」のカラクリ・機構と高速道路会社が結託して、未償還債務を調整・・法律による「借金引受限度額」で、機構を支援・・16/11/27 5時12分・ 


第4章 国民の前に明らかにする「究極の制度改革」・199頁・


―埋蔵金は毎年10兆円を掘り出せる大金脈

政府がついに埋蔵金の存在を認めた・200頁・


民主党の資産によれば、埋蔵金は15兆3,000億円・・規律なき繰り越しと積み立て・・特別会社の不用金10兆円強も、毎年活用できる・

財務省の特別会計見直し対象は、わずか3%・212頁・

特別会計改革の矮小化を図る財務省・

埋蔵金の真実・215頁・

余剰金42兆円は、消費税16・8%に相当する・・「積み立て埋蔵金」は、ほぼ50兆円規模に達する・・積立金は為替変動に対応というウソ・・埋蔵金50兆円で、経済危機に対応する新基金を・

埋蔵金の発掘・233頁・

特別会計からの貸付金9兆4,000億円を洗い出す・・18特別会計が使い残しの常連で、公共事業系が目立つ・・活用実績が1回しかない地震再保険特別会計・・埋蔵金を交付金という形で、独立行政法人に移転・・特別会計の資金で、最大の積立金を持つ雇用・能力開発機構・・

独立行政法人にも2兆円強の「埋蔵金」・・天下り公益法人にも、10兆円規模の「埋蔵金」・・道路関係の公益法人は随意契約で儲け、内部留保も膨大・・

・・日本版統合会計への道・255頁・

「統廃合」しても、人員や事業はそのまま継続・・天下り先法人を養うことが「自己目的化」・・無駄は特別会計、独立行政法人、公益法人と連鎖「れんさ」していく・・個別の特別会計の見直しより、「無駄の体系」の全廃を?・・

主要国の会計には、日本の特別会計のようなシステムはない・・特別会計の半分を占める国債整理基金の扱い・・究極の会計制度は、国民の目が届く「陸上競技場方式」・・

資料 各特別会計の概要と2009年度予算・273頁・

あとがき・292頁・


平成28年11月27日 日曜日

 官僚利権の本丸

日本経済の入門書を見ると、国家予算のページで疑問が生じる。四苦八苦してやりくりする一般会計の報道が脳裏をよぎるなか、その規模が5倍ほどもある特別会計が、殆ど詳述されることなく、あるとだけ記述されているからである。規模が巨大ということは、それだけ余力があると考えるのが大方において妥当する。果たしてどういうことなのか。本書は特別会計の徹底的な調査をもとに、その構造から金の流れまでを白日の下に晒した渾身の書である。特別会計のウソ、カラクリをこれでもかというほどに明かしていく。著者が述べているように、公式発表されているデータをつなぎ合わせても、特別会計の収支の全貌は見えてこない。つまり国民には特別会計の真実は知らされていないのである。そして特別会計の剰余金はそのまま官僚の利権となり、その借金は国民の負担となる。「政治は、積立金と不用金というストックとフローの両面から余剰資金(埋蔵金)を捕捉し、一般財源と借金減らし(国債償還)に活用することを、ただちに考えなければならない。消費税の引き上げは順序として、その後である」(p208)。特別会計を知り尽くした著者の言葉は重い。著者の提言する「究極の制度改革」は強烈である。特別会計だけにとどまらない、「ムダの体系」そのものの全廃を目指している。少しずつではあるが、時代もそれを求め始めているのではないか。本書を読むほどに、政治が要であることをも痛感させられる。そして政治を求め、方向づけるのは国民である。日本のありかたを、そして未来を考える上で、必読の一書ではないだろうか。

最後の聖域、特別会計 


まず、非公開の情報、あいまいな基準、会計テクニックで、複雑怪奇となった、特別会計を読み解いた著者をねぎらいたい。

そして、内容が事実なら、逮捕者がでてもおかしくない。

一般会計の約五倍、50兆円の予算が特別会計にあり、その予算がいわば、お手盛りできめられてゆく。そのお手盛りの内容が、本書の読みどころだ。またその不透明な会計によって生まれた金が、独立行政法人などのお小遣いになっていることにも、憤りを覚えた。

売国ミンス本より余程、有益な本

投稿者トリスメギストス2011年8月24日

自民党の創り上げた、天下り機構が以下に重負担を国民に強いているか如何に国益を損ねてるか之には描かれてないが如何に規制によって若者の職を奪ってるか、国民の殆どが知らない・・・よくこんな考えられないエゴな事を長々とできてるな、と本当あほらしく感じた。特別会計をなくせば消費税増税は全く必要ありません。

7:44 2016/11/26


亡国予算・

静かな暴走 独立行政法人 単行本  – 2005/9 北沢 栄 (著)  

内容(「BOOK」データベースより) 

行政改革の鬼子「独法」の実態!行政改革の「切り札」のはずの独立行政法人が、実際には「官の聖域」と化しつつある。自主運営をいいことに暴走する独法の現状を明らかにする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

北沢/栄

1942年12月東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。共同通信社経済部記者、ニューヨーク特派員などを経て、フリーのジャーナリスト。行政改革問題を中心に調査研究・執筆活動に従事。オンラインジャーナルのホームページ「NAGURI COM」を1998年にジャーナリスト仲間と開設し、「さらばニッポン官僚社会」を連載中。05年4月より東北公益文科大学大学院教授(公益学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報


単行本: 264ページ出版社: 日本評論社 (2005/09)言語: 日本語・

発売日: 2005/09

 目次

第1部 プロローグ―「2000年行革大綱」で方向決まる

第2部 静かな暴走

第3部 国立大学法人化の衝撃

第4部 官業はなぜ無責任体制になるのか

第5部 改革とは何か

第6部 改革のマスターキー

 6:05 2016/11/26


 官僚社会主義―日本を食い物にする自己増殖システム (朝日選書) 単行本– 2002 11 北沢 栄(著)

なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。  

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

登録情報 単行本: 309ページ/出版社: 朝日新聞社 (2002/11)

言語: 日本語 発売日: 2002/11  


なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。


 日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。登録情報

 単行本: 309ページ

出版社: 朝日新聞社 (2002/11)言語: 日本語 発売日: 2002/11

 なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。  

内容(「MARC」データベースより) 

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

単行本: 309ページ

出版社: 朝日新聞社 (2002/11)

言語: 日本語発売日: 2002/11

なぜ日本は変われないのか―それは過去の「改革」が、「特殊法人」「天下り」「役人の行動倫理」など、問題の原因ではなく結果、深層ではなく表層ばかりに焦点をあててきたからだ。真の改革のためには、日本の政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない―ベストセラー『公益法人』の著者が、「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。

日本の真の改革のためには、政治・経済のあらゆる過程に根を張り、行革をも奇貨として膨張を続ける「官の支配システム」に目を向けなければならない。「史上もっとも成功した社会主義国」日本の病根に迫る。 

単行本: 309ページ


目次

第1部 「官細胞」の実態(「改革」の負の歴史

増殖する「官」細胞(規制

見えない政府長期計画特別会計))

第2部 ごまかしと隠蔽のテクノロジー(金融恐慌のルーツ・大和銀行事件と住専問題欺かれた改革―道路公団・郵政民営化

裏切られた改革―特殊法人問題

金融危機と官僚制)

第3部 隠された支配のシステム(官僚支配を支えるシステム

無責任を支えるシステム公務員改革という名の絶望パノラマ的展望)

調整不能のわが国の資金循環 

わが国の資金循環と本書を合わせてみると、歪んだ官僚制度の自己増殖がその根幹にあることは容易に理解できる。

 日本では、米英のように資本市場が機能しないのは、官による異常な規制介入の結果でもある。官僚による統制がいきわたったわが国で、実質的な構造改革はまったくすすんでいない。

サッチャー政権時代の英国経済に酷似してきた日本経済が再び成長軌道を辿るためにも、本書で紹介された事実は、いずれもっと深刻に議論されねばならなくなるだろう。

個人レベルでの参政意識が重要戦後復興期からバブル崩壊まで、官僚中心であまりにも成功しすぎた過去の成功体験から、官僚機構は抜け出せずにいます。好景気の時代とまったく同じ感覚で、不景気スタグフレーション時代も今まで通りの既得権を行使しようとして自ら失敗しています。

 官僚機構を統治するのは立法、すなわち国会なわけですが、現状では官僚のいいなりでとても統治なんてレベルには達していません。結局のところ、個人個人が国を動かしているんだという自覚を持って選挙に出向く習慣が欠如したこの国の風習がもっとも悪いのでしょう。

行政は国民が必要とする仕事だけをすべき

民主制社会のもとでは主権者たる国民が必要とする仕事をするのが行政の役割だと思います。よって行政は国民が必要とする仕事だけをすべきなのです。公務員を目指すみなさんもそのことをよく覚えてほしいと願っています。

5:54 2016/11/26


・議会とは何か」・

地方自治の政治機関は首長と地方議会である。議会には地域住民の意思と利益を代表し、条例、予算、主要な契約などを決定する役割と、それを執行する執行機関を監視する役割がある。さらに地域内の利害を調整し、地域社会をまとめ上げ安定させる役割もある。議会は討論に始まり討論に終わる。議会は「万機公論」に決するところに存在の意義がある。引用終わり

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/09/post-fe81.html

8/9/2016


追加・龍郷町議員は任期中は何事も、任期中は何事も、国民及び主権者に対し話し合い、説明を設ける、国民に上下はないのですから、何事も相談して決定する民主主義を、瀧田 好治は誓います。

 

また、龍郷町は龍郷町道を沢山作ってきましたが、これを利用していません、主なワークセンター農道は龍郷過疎基幹農道浦線、長さ1,550メートル幅は約8メートル、大美赤尾木線これは太平洋岸6,946㍍これも人が一人住まない地帯に、これを利用活用すれば、大幅にこようが発生します。

 

全国的にも評判のいい奄美大島・龍郷町を女性の皆様と協同して、お客様を楽しんで貰いませんか?LCCには家族連れが満席成るのに受け皿は、少ないので、龍郷町で、空き家を利用して、安価で楽しんでいただける、民泊をいたしましょう。私と協同で全国民を龍郷町に全国から奄美の豊かな海山からの景観を、見ていただき?

龍郷おこしをやりませんか・瀧田 好治の性格は嘘をつけない、言ったことは実行してきました、集落内家計の家計を守っている女性の皆様と、協同して働く場設けることを約束し、例題・・集落の水路で小型発電機売電して、空き家を利用して安価な清潔なカプセルを利用し民泊を、川の土手を管理して水害のない、桜並木で、人々を癒し、観光客を呼びませんか?

龍郷町を雑草のない・大美川の土手を草木を取り除き、龍郷町ゴミの完全分別

を行い龍郷町のゴミ処理費をゼロにした上に・中間処理場で多くの人を雇用し、分別した品物は販売できます、生ゴミは堆肥化して、畑に取り入れ、お年寄りの生きがい対策、野菜作りの人に安く提供し、海岸の清掃で浜遊びを、山林の昔の人が歩いた道を復活し、地元の人がガイド役として、トレッキングで健康で楽しく、人々の心を癒し?この仕事はほとんどが、女性向きの仕事です、集落の人々の生活が安定します、子育てのために手厚い資金を応援ができます。

 私は候補者として、任期中は国民主権者との対話を欠かしません、重ねてお約束します。

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

℡0997-69-3195

takita@po.synapse.ne.jp

瀧田 好治

平成28年8月9日 火曜日


だれも知らない日本国の裏帳簿・

だれも知らない日本国の裏帳簿―国を滅ぼす利権財政の実態!  – 2002/1


石井 紘基 (著) あなたの未来は火の車。小泉改革がもたらす“痛み”の正体。

内容(「MARC」データベースより)

一般会計の裏に隠した318.7兆円の税金浪費「特別会計」、官制企業の打ち出の小槌「年金・郵貯」、お上がばらまく税金の大入り袋「補助金」…。国会議員である著者が、国勢調査権によって調査した日本の裏帳簿を暴く。

登録情報

単行本: 111ページ・出版社: 道出版 (2002/01)・言語: 日本語・発売日: 2002/01

目次


第1章 だれも知らない税金の使いみち・11頁・

・日本国のほんとうの予算・12頁・


Imgp0848

結論を言えば、一般会計の歳出が84・9兆円、一般会計との重複分を除く特別会計の支出が175・4兆円で、我が国の財政規模は260・3兆円となります。12・

・経済は政・官に侵蝕され“寝たきり”状態・14頁・



IMGP0849.JPGをダウンロード


日本の平成11年度のGDP(名目)は512兆円でした。これに対し、12年度予算の一般会計支出は260兆円、これに地方公共団体の支出約90兆円を加えると、純計で約350兆円です。12年度のGDPが11年度と同じ程度とすると、国と地方政府の支出350兆円は、実にその約70%を占めている。そのうえ、GDP数値の場合、政府支出分は、政府の支出の一部が金の流れの中でダブルカウントされます。

つまり、残りの30%さえ全部民間、つまり市場が生み出した付加価値とは言えないのです。GDPに対する政府支出額の国際比較では、金額、割合とも日本は異常に高いのです。もっぱら、政府がばらまく金を使うだけ。

市場から生み出されたものはごく僅かです。

・我が国の経済は、政・官によって著しく縮められ、拡大再生産が働かない。こうした体制のもとでは、政府の荒っぽい金遣いでふくれた国の運営コストが次々に国民負担となり、公共料金や税金が高騰します。14・


 ・税収2年分の借金大国・16頁・

・ツケを払わされるのはやっぱり国民・20頁・

・官僚と族議員が予算を決めるノーテンキな政治・22頁・

・「決算」もない・24頁・

・無力な会計検査院・26頁・


第2章 国のウラ帳簿―特別会計・27頁・

・利権財政の「御三家」・28頁・

・公共事業と特殊法人の利権構造・30頁・

・官僚が自由にあやつる裏予算・32・

・国民の知らないところで動く330兆円・34頁・

・国の逆マネーロンダリング・38頁・

・高速道路は金を敷き詰めたベルト・42頁・

・税金で業界支配を目指す・・石油特別会計・44頁・

・巨額の不良債権を抱える石油公団・46頁・

・行政が支配する港湾建設・・港湾整備特別会計・48頁・

・空港公団の無駄・空港整備特別会計・50頁・

・補助金をバラまく・・農業経営基盤強化特別会計・52頁・ 


第3章 「予算」といわない財政投融資計画の闇予算・55頁・

・利権大国の巨大な財布・56頁・

・具体的な使途がしめされない財投の闇会計・58頁・

・財投のウソとヘリクツ・60頁・

・新・財投のマヤカシ・62頁・

・国民の金を使って国民に損をさせる裏切り・64頁・

・国債買い切りオペは郵貯や年金の利回りを下げる・66頁・


第4章 経済を機能マヒにおとしいれる補助金制度・69頁・

・ヒモつき年間補助金50兆円超・70頁・

・公共事業の「箇所づけ」と国会議員の「手柄」・72頁・

・「ノー政」のハイエナたち・・農水省の補助金と土政連・74頁・

・政治家と土政連のおいしい関係・78頁・

・農水官僚は族議員を手なずける・80頁・

・一世帯当たり1億円の補助金・82頁・


第5章 権力の市場からの退却健全な経済をとり戻すための改革案・85頁・

・ドラスティックな改革が必要・86頁・

・改革は順序をまちがうと悲劇になる・88頁・

・「開発」「整備」「事業」法の廃止・90頁・

・公共事業、行政企業を廃止して、「生活事業」の発展を・92頁・

・地方分権と地方の自立・94頁・

・「特別会計」「財政投融資」「補助金」の廃止・96頁・

・特定財源の抜本見直し・98頁・

・「公務分限法」の制定・100頁・

 ・会計検査院の問題点・102頁・

・会計検査院の権限を強化・104頁・

・5年で国家予算を2分の1に・106頁・

・30兆円は構造改革の原資に・108頁・

・国債の新規発行をゼロにし、大規模減税で高度福祉社会を実現・110頁・

平成28年11月21日 月曜日 


日本の国家社会主義の実相

投稿者カスタマー2003年7月5日

形式: 単行本

著者の石井氏は2002年に右翼を装う人物によって刺殺されてしまった。しかし犯行動機が不自然極まりないものであったため、この事件には裏がありそうだと言われている。計画的な暗殺だったことは、この著作を読んで殆ど確信できる。何故なら石井氏はこの本で日本に群棲する土人たちが形成する封建的利権構造体について詳しく分析しているからであり、土人の首長たちは、このように事実を明らかにされることに、さぞ不満だったろうからである。

この本で石井氏は日本の主要な資本が国家を還流していることを指摘し、日本が表面的には資本主義を装っているものの、実相としては国家社会主義経済であることを明らかにしている。毎年一般会計予算成立が報道されるが、国家会計で数倍の規模をもつ使途特定税の会計である、特別会計は主に農林省、国土交通省の裁量で各地方に配分されているのだ。必要性も将来性も吟味されていない港湾計画や道路建設計画などの計画経済が何十年先まで組まれているのである。この国家社会主義という実相を裏付けるものとして石井氏は就業者人口の職業別分布を上げる。何らかの形で国家に関わって虚業で喰っている人間が実業より遥かに多いのだ。確かに国家には収税を通じた富の再配分という機能があるものの、国家社会主義を推進する日本の場合、一部の国家に寄生する連中に過剰配分されているという現状が明らかにされている。それが昨今独立行政法人という偽装のもとで増殖している国家企業体を通じて為されているのである。

このような事実を明らかにする力量と強い意志を持つ石井氏は日本にとって極めて重要で貴重な人物だったことは明らかである。彼の冥福を祈るとともに、この本を推薦す。

9:57 2016/11/21


2016年11月21日 (月)反骨の市町村 国に頼るからバカを見る 単行本 – 2015・3・19 相川 俊英・・・ 第1章 お任せ民主主義「タリキノミクス」が日本をダメにした・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2016/11/2015319-1-a8f5.html

2:08 2016/11/21

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/04/post-e46e.html

11/21/2016


日本の政党政治史~事実を時系列で並べただけ、決して面白くはない ~2004. 10/1st

-明治維新後 維新以来の薩長の藩閥を中心とする専制政治に対する批判が高まり、土佐の板垣退助や後藤象二郎、佐賀の江藤新平などを中心に1874年、愛国公党を設立し1/17日に「民選議院設立の建白書」を政府に提出します。政府は受理しなかったものの、新聞「日新真事誌」に発表されて大きな反響を呼びました。

愛国公党は江藤が佐賀の乱をおこして解体となるも、板垣は同じく1874年に立志社を起して全国の自由民権運動の中心となります。1875年には、土佐を基盤とする立志社を中心に全国の自由民権政治団体の連合として愛国社を結成します。政府も話し合いに応じる姿勢を見せ、大坂会議によってじょじょに立憲政体をめざすという趣旨の詔書が出され、板垣や木戸孝允が参議復職して愛国社は崩壊します。しかし政府内部でもこのような妥協への反対は根強く「讒謗律」「新聞紙条例」を発布して言論を弾圧し、板垣はまもなく参議を辞し、愛国社は再び活動を再開します。

1877年、西南の役の最中に「国会開設、地租軽減、条約改正」の3大要領を掲げた建白書が出され、政府は受け取りを拒否したものの、その内容が国民に知れると自由民権運動が高まります。1880年、愛国社は国会期成同盟と改称し、片岡健吉・河野広中が中心となり、2府22県の87000人が署名した「国会開設請願書」を提出しますが政府は拒否します。また西園寺公望がこれに呼応する形で中江兆民らと短期間ながら「東洋自由新聞」を発刊してフランス流自由主義思想を吹聴し、その気運はさらに盛り上がるものの、政府は「集会条例」によって政治演説会や政治結社に厳しい弾圧を加えます。

しかし1878年に大久保利通が暗殺された事から、政府も譲歩を余儀なくされます。それまでの<上流の民権論>に対し、西南の役以降、武力による反政府闘争を断念した士族、地租軽減を求める農民、自由な経済活動を求める商工業者も運動に加わり<下流の民権論>が展開されますが、その理論的支柱となったのは「中江兆民」「植木枝盛」「大井憲太郎」などです。政治結社が全国的に結成され、建白書や請願書が政府・元老院に次々と提出されます。大久保暗殺の後、大隈重信を排撃して実権を握った伊藤博文もそうした声を無視できず、1890年を期して国会を開設すると発表するのです。

政党の結成

1881年に板垣退助が立志社を基盤に「自由党」を、1882年には政府を追われていた大隈重信を党首として「立憲改進党」が結成されました。自由党の論理的支柱は「中江、植木、大井」らであり、現政権に不満を募らせる士族、農民、台頭してきた資本家などの支持を集め、急進的な民主主義を標榜しました。「板垣死すとも自由は死なず」とは、1882年4月、岐阜で保守派士族に襲われ負傷した時の言葉です。立憲改進党には「前島密」「矢野文雄」「小野梓」「犬養毅」「尾崎行雄」らが集まり、地主、産業資本(特に三菱)、知識階級をその支持基盤として英国流の穏健で段階的な民主主義の展開を標榜し、得に矢野と小野が理論的支柱となりました。

一方、1882年には保守・国粋主義を標榜する「立憲帝政党」が「福地源一郎(桜痴)」らによって結党されています。保守的な学者や地方の役人が加わり政府の御用政党として行動しましたが、党勢は不振でした。

政府は厳しい弾圧を加える一方、民権運動の分断を謀ります。自由党の左派勢力が、困窮する農民、商工業者と組み、福島事件などの政府転覆や暴動を各地で起し、自由党は1884年10月に解散するに至りました。立憲改進党も大隈らの脱党にって活動を停止します。政府の弾圧と妥協、そして内部分裂のために運動は挫折したのです。

- 大日本帝国憲法(明治憲法)

政府はドイツ人法学者 [ Roesler]の説を採用し、天皇の名で公布する欽定憲法とする事に決定します。1882年には伊藤博文らがドイツ、オーストリアに派遣され[ Stein ],[ Gneist ], [ Mosse ]らの法学者からドイツ流憲法理論を学びます。1886年から伊藤博文を中心に「井上毅」「伊東巳代治」「金子堅太郎」らが[ Roesler ], [ Mosse ]らの助言を受けて憲法及び付属法を起草し、1889年2/11日、大日本帝国憲法が発布されたのです。翌1890年の国会の開設が決定しました。

1890年7月、最初の衆議院選挙が実施されましたが参政権は「25歳以上の男子で、直接国税15円以上を納める者」に限られ、これは全人口の1.1%でしかありませんでした。11月に開かれた最初の帝国議会は、薩長中心の政府に対して公然と反対する民党勢力が過半を占め、山形有朋を首班とする政府と議会は激しく対立します。政府は議会の反対する議案に対して「詔勅(天皇の名による命令)」を発し、さらに買収と妥協で切り崩しを謀り、ようやく議会を乗り切りました。

その後も政府は議会の解散し、また解散後の選挙ではあからさまな選挙妨害を行い、政府と政党は激しく対立します。しかし日清戦争が近付くと民意を代表する政党と政府は歩み寄り1892年第2次伊藤内閣では、政党政治家である板垣退助が内務大臣、大隈重信が外務大臣としてそれぞれ入閣しました。しかし大隈が薩摩出身の軍人と閣内で対立し辞任すると内閣は倒れます。

1898年、日清戦争後に組閣された第3次伊藤内閣も、軍備拡張計画とその費用を捻出するための増税案が、地主勢力を基盤とし板垣退助を党首とする「立憲自由党」および大隈重信を党首とする「進歩党」の猛烈な反対にあうと倒閣します。これを機に両党が合同して「憲政党」が成立し、大隈を首相(外相を兼務)板垣を内相とする日本最初の政党内閣、いわゆる「隈板内閣」が成立します。しかし内部の派閥争いが表面化し、板垣を党首とする旧自由党系の「憲政党」と大隈を党首とする旧進歩党系の「憲政本党」に分裂し、短期間で倒れました。

その後、山県有朋が第2次山形内閣を組織し政権を握ります。一方、伊藤博文はいわゆる超然主義を捨て、積極的に新政党を組織します。西園寺公望ら腹心の官僚出身者を集め、三井の資金援助を受けて1990年に「立憲政友会」を組織し、政友会を与党として第4次伊藤内閣が成立します。翌年に伊藤内閣が倒れると桂太郎が、次いで政友会総裁の西園寺が組閣し、日露戦争から大正初期にかけ、桂と西園寺が交互に政権を担当する、いわゆる「桂園時代」が続くのです。

労働運動

政府も1900年に「治安警察法」を制定し、労働運動を厳しく取り締りましたが、労働者の労働環境や待遇の改善を求める声は、労働者だけでなく国民の体質低下を憂える知識人や軍部からも高まります。1906年には「境利彦」「幸徳秋水」「片山潜」らにより日本で最初の合法無産政党である「日本社会党」が結党され、労働争議や普通選挙運動に活動しましたが、影響力を怖れた政府は1年余りで解散させます。1910年に「大逆事件」が起こると、政府はこれをきっかけに幸徳秋水を処刑し、社会主義運動に対する弾圧を強化しました。社会主義運動は、いわゆる「冬の時代」に入ったのです。

-大正デモクラシー

1911年、第2次西園寺内閣では日露戦争後の財政難から行財政改革を推進しました。しかし朝鮮の民族独立運動や中国の辛亥革命など内外の危機に直面していたため、軍部、官僚は陸軍2個師団の増強を求め、これが国会で拒絶されると、陸軍は上原勇作陸軍大臣を帷幄上奏(統帥権を法的根拠に、軍が直接天皇に意見具申する事)によって辞任し、軍部大臣現役武官制をたてに後任を出さず、西園寺内閣は倒閣します。政友党の尾崎行雄、国民党の犬養毅らは反発し、憲政擁護と閥族打倒をスローガンに「第1次憲政擁護運動」と呼ばれる民衆運動を起し、西園寺の後を次いで組閣していた桂内閣は50余日で倒れるのです。

大正の世となり、世界的な民主主義運動の中、国内でも吉野作造の提唱する「民本主義」など民主主義思想が普及し「大正デモクラシー」の時代を迎えます。1918年9月、寺内内閣が米騒動で倒れた後、元老の西園寺の推薦を受けた政友会総裁の「原敬」により、陸・海軍大臣、外相を除く全ての閣僚を政党政治家が占める、初の本格的な政党内閣が発足しました。爵位を持たなかった原敬は平民宰相と呼ばれました。

原敬は「普通選挙法への反対」「シベリア出兵の強化」など期待を裏切る事が多く、1921年には東京駅にて暗殺されます。その後、政友会総裁を継いだ蔵相高橋是清が組閣したものの、半年で倒れ、その後は再び軍閥・官僚内閣が続きました。これに対し、加藤高明の憲政会、高橋是清の政友会、犬養毅の革新倶楽部はいわゆる「第2次護憲運動」を展開し、1924~1932年、犬養毅首相が「5-15事件」にて暗殺されるまで、憲政会の後身である「立憲民政党」と「政友会」で、衆議院の議席の多い方が内閣を組織する慣わし「憲政の常道」が確立されました。

普通選挙法

原敬内閣は、参政権資格を「直接国税15円 →3円」に引き下げましたが、普通選挙自体は社会秩序を破壊する物として強く反対し、1920年に普通選挙法案が上程されると議会を解散しました。しかし1925年、第1次加藤内閣は治安維持法の成立と引換えに貴族院や枢密院の反対を押し切り、普通選挙制を成立させました。これは「納税額による制限を撤廃し、25才以上の成年男子全てに選挙権を、そして30才以上には被選挙権を付与する」という物です。ただし女性の参政権は認められていません。これによって有権者数は4倍になり、1928年には普通選挙法に基づく初の衆議院議院選挙が実施されています。(それに合せて治安維持法は強化されています)。

社会主義運動

大逆事件後、停滞していたものの、デモクラシーの隆盛とともに息を吹き返し、特にロシア革命の影響を受けて盛上がります。「堺利彦」「山川均」「河上肇」などが社会主義を唱え、「大杉栄」は無政府主義を唱えました。1920年、境や山川らによって日本社会主義同盟が結成され、同5/2日には日本初のメーデーが上野公園で行なわれました。1922年には非合法ながら日本共産党が結成されましたが、ただちに弾圧されました。

-昭和の時代へ

第1次世界大戦中の異常な好景気が過ぎ「戦後恐慌→ 震災恐慌 → 金融恐慌 →大恐慌」と恐慌の連続する時代を迎えます。1927年、憲政会による岩槻内閣は関東大震災の復興に際し発行された「震災手形(震災前に銀行が割り引いた手形で、震災で決済できなかった手形を担保に、各金融機関に日銀が融資した物)」の支払いを政府補償によって延期するための「震災手形整理法案」を上程する中、一部銀行がこの震災手形を経営不振の穴埋めに使っていた事が発覚します。また政府系特殊銀行である「台湾銀行」の多額の鈴木商店への不良債権が暴露され、全国の銀行に取り付け騒ぎが起き、金融恐慌となって企業倒産が多発しました。

内閣は緊急勅令によって事態打開を謀ろうとしますが、かねてからの協調外交(欧米と協調し日本の利権を確保する)に不満を持つ「枢密院(藩閥の影響を色濃く残す、天皇の諮問機関)」・軍部の反対から勅命は降りず、内閣は倒れます。ついで組閣をした政友会の田中義一内閣は、3週間のモラトリアム(支払猶予令)を出し、日銀から巨額の資金を財閥系5大銀行に緊急融資し、また中小銀行を整理し、一年掛りでようやく恐慌の波を抑えますが、ここに政党政治と財閥との癒着が名実ともに明らかにされたのです。

1928年6/4日、蒋介石の北伐に敗れた中華民国陸海軍大元帥張作霖(北洋軍閥奉天派)は、奉天へ向う特別列車ごと皇姑屯付近で爆殺されます。内閣は軍部責任者を処分しますが反発をかい、また天皇からも叱責され、総辞職します。ついで立憲民政党の浜口雄幸が組閣し窮乏する国家財政の中、緊縮財政を進めますが、蔵相井上準之介のよる金解禁の失敗もあり、国内の不況はさらに激化します。そして1929年10月、ニューヨークでの株価暴落に始まる史上最大規模の世界恐慌は、日本を含めた全ての資本主義国に波及し、国内でも未曾有のデフレとなり、企業倒産が相次ぎました。

財政家であった浜口首相は対外的には協調外交を復活させ、1930年4月には海軍の反対を押し切って「ロンドン海軍軍縮条約」に調印しますが、いわゆる「統帥権干犯問題」を引き起し、同11/14日には右翼青年によって東京駅にて狙撃され、翌年死亡します。経済政策の失敗、財閥などとの癒着から、国民は政党政治に対して失望の度合いを深めてゆきます。

ファシズムの台頭 & 戦争への道

日本は経済や国民生活の悪化を、海外への軍事的進出によって解決しようとします。1931年9月、関東軍は奉天郊外の柳条溝で鉄道を爆破し、これを中国の仕業だとして満州事変を起します。民政党の岩槻礼次郎内閣は不拡大方針を出しますが軍部はこれを無視し、半年ほどで満州を占領しました。新聞は「満州は日本の生命線」とするプロパガンダを張り、国民も熱狂的に支持したのです。国民の支持を背景に軍部の発言力は増大し、政府や内閣を無視し、それどころテロを起こす土壌になっていきます。

5-15事件

1931年 軍部急進派によるテロ計画(3月事件、10月事件)が起こりますが未遂に終わります。しかしその首謀者は軍部によって内密に処理され、寛大な措置はさらなるテロを助長する結果となります。1932年、前蔵相井上準之介と三井財閥の団琢磨が相次いで暗殺されます。同5/15日、海軍青年将校と民間右翼が首相官邸、警視庁、日本銀行を襲撃し、犬養毅首相が暗殺されます。後には海軍大将の斎藤実が組閣し、挙国一致の名において満州国の承認と国際連盟からの脱退を行ないます。次に組閣した海軍長老の岡田啓介も、1934年にワシントン海軍軍縮条約とロンドン海軍軍縮条約を破棄します。政党政治は終焉の時を迎えようとしていました。

2-26事件

1936年2/26日、陸軍内部の皇道派と統制派の抗争から、追い詰められた皇道派の青年将校により、蔵相高橋大蔵、内大臣斉藤実、その他が惨殺されます。2-26事件は、その思想的影響を与えていたのは北一輝です。対立する統制派は講師として東大の史学教授であった平泉澄を採用してますが、平泉自身は両派ともに距離をおいています。昭和天皇に南北朝時代について講議をした事もありますが、後醍醐天皇の南朝を賞賛し北朝筋である天皇に反論されたそうです。特に皇道派から、北一輝の国家社会主義思想に危険を感じた将校などがこの平泉学派に転向していたようです。統制派は革命的過激な思想と異なる保守的な平泉を容認していたようであり、事件後に皇道派が退潮した後、軍中央への思想的影響を与えています。

2-26事件の後に組閣した広田弘毅は、軍部の操り人形と化し、政党政治は終りました。軍部は政府の統制を離れ、逆に政治を支配するようになってしまったのです。(右「第3章」及び「Appendix」を参照)>「歴史認識と自虐史観」)。

-戦後、日本の再建

1945年8/15日、日本の一方的な敗戦で終戦を迎えました。日本を占領した米国GHQの指導により1946年11/3日「日本国憲法」が発布され、翌5/3日から施行されます。前文および本文103条からなり「主権在民」「基本的人権の尊重と男女平等」「戦争の放棄」などが謳われており、全て口語で書かれています。選挙法も改正され、初めて女性に参政権が付与されました。戦前、非合法であった日本共産党も合法となりました。

政党政治の再生

戦後初、新選挙法に基づく1946年4月の総選挙で第1党となったのは、政友会の流れを汲み吉田茂を総裁とする自由党でした。ちなみにこの時、社会党92名、共産党6名、そして39名の女性議員が当選しています。いすわりを画策する幣原内閣を倒し、第1次吉田内閣が組閣されますが、しかし膨大な戦時国債残高を抱え、しかも産業基盤を根こそぎ破壊されていた戦後においてハイパーインフレに対して有効な対策が打てませんでした。

1947年4月、新憲法に基づく初の総選挙において、進歩党の後身である「日本社会党」が第1党となり、社会党委員長の片山哲を首相に、民政党の流れを汲む「日本民主党」と連立内閣を組みます。しかし彼等も有効な政策を打ち出せず、徴税を強化してインフレを抑えようとしたため国民の不満は高まります。しかも「傾斜生産方式」(「鉄、石炭、電力」など、産業基盤となる分野に対して重点的に予算を投入し、再興を早める政策)による財閥の復興を推進するなどしたため、わずか1年で倒れました。

ついで民主党総裁の芦田均による連立内閣が汚職によって1年で倒閣し、その後は自由党の総裁となっていた吉田茂を首班とする内閣が1954年12月まで政権を担当したのです。この間、朝鮮戦争(1950年6月~1953年7月)特需による経済の浮上、1951年9月のサンフランシスコ平和条約調印(翌4月に発効)による国際社会への復帰、「日米安全保障条約」の調印など、戦後日本の大きな転換点となりました。

55年体制

吉田内閣の対米追従と再軍備政策に対し革新勢力は激しく反発し、自由党内でも左派の反発が高まります。1953年、自由党は分裂し、反吉田派は日本自由党と称し、さらに改進党と組んで「日本民主党」となります。1954年12月には吉田内閣は倒れ、吉田茂の後継となった「鳩山一郎」が組閣します。1955年、再び鳩山一郎が組閣し、さらに「日本民主党」と「日本自由党」の合同、いわゆる「保守合同」によって「自由民主党」が結党されます。一方、社会党は鈴木茂三郎を党首に右派と左派が合同し、ここにいわゆる「55年体制」が確立されたのです。

日本をアジアにおける対ソ反共の拠点としようとする米国の政策もあり、公職追放の解除により旧官僚体制が復活し、また旧財閥を中心とした大資本が再び形成され、これらが自民党と強く結びつき、その後、長く一党独裁で政権を担当する保守政権が確立されたのです。それは自民党第15代総裁である宮沢喜一の時、自民党が下野するまで続きました。1964年には戦前には非合法であった創価学会を母体とする公明党も結党され、信仰心を背景に強力な組織選挙を行ないつつ今に至っています。

革新勢力としては、1964年には安全保障政策を巡る対立から、日本社会党から民社党が分離します。しかしソ連を盟主とする共産主義体制の崩壊と政治の保守回帰の流れの中、革新勢力は今や全く勢力を失い、社会党の流れを汲む社民党は今や消滅の危機に瀕しています。共産党も、やはりその形態をあまり変えずに今日に至っているものの、国会における議席数は大きく減じました。革新勢力の影響力は、今や全く失われたと言っていいでしょう。

参考>「法治、主権在民、議会制民主主義

日本の政治の基本

~「法治国家」「主権在民」「議会制民主主義」~ 2004. 3/13th 

日本は「法治国家」であり「議会制民主主義」です。そして日本の法は「主権在民:国民が国家主権を有する事」を定めています。

「主権在民」と「議会制民主主義」

政治家とは、主権者たる国民が民主主義選挙によって選出した「国民の代表」です。その意味する事は「主権者たる国民の代表たる政治家の失政 = 国民の責任」という事です。それが「議会制民主主義」であり「主権在民」です。これに対し、以下のような反論があるでしょう。

> 国民の信任を裏切った時点で、まず政治家の責任を問うのが先だ

はい、選挙において有権者の信任を受けて当選した政治家には、国民の信任に応える責務があります。それを裏切った政治家に対し、国民は次の選挙で投票しない事によって落選させ「責任を取らせる事」ができます。それが「議会制民主主義」です。

さらに、以下のような反論もあるでしょう

> 「選挙の時だけ調子の良い公約をして。守れもしない公約などするべきでない

しかし「国民の信頼を裏切った政治家」に対し「その政治家を選出した国民の責任」もあるのです。「こんな公約、ホラだ。実現不能だ」と思うなら投票しなければ良い。信用して当選させて、公約を破られ裏切られたと思うなら、信じた自分がバカだったと反省し、次には落選させる事です。

自民党の「金権腐敗体質」「バラマキ」に対する批判があります。「消費税が 20%になったり、年金の受給年齢が100才になっては嫌だ」という主張があります。しかし現状とは、主権者たる国民が選択(選挙)を積み重ねた結果であり、未来もそうです。そうなっては嫌だと思うなら、主権者たる国民自身が変り、もっとましな政治家を選出しなければなりません。「自民党はバラマキする」と分かっていて自民党政権を選択し続けている以上、これはもう国民の責任という事になりますし、その結果については「自分で政治家を選んだんだから」と甘んじて受け入れなければなりません。それが「主権在民」であり「議会制民主主義」です。自民党政権が続いているのは有権者の意志です。文句があるなら、国民は「落選させる事」によって政治家に責任を取らせ、改革へと駆り立てなければなりません。

「日本は法治国家」

日本は「法治国家」であり、近代国家の政治運営とは「法の執行、その物」です。構造改革は停滞していますが、その原因は「日本は法治国家であり、議会制民主主義国家である事」です。私個人は、全体的には「法律が規定し制限している総理大臣の権限の範囲」で小泉首相はよくやっていると思います。「丸投げばかり、抵抗勢力に妥協を重ねる小泉首相はけしからん」「小泉首相は断固として抵抗勢力を排除し、改革を推進するべきだ」という意見がありますが、これは「小泉首相は法を無視し議会を無視し、独裁者たるべきだ」と言うに等しい暴論です。以下に「法」の枠組みによって雁字搦めの中、小泉はちゃんとがんばっているという実例を示しましょう。

  • 高速道路民営化     

以下のような批判があるでしょう。

> 一部の政治家たちの利権の為に高速道路を沢山作るのも、国民の責任なのか?

> それで、増税したり、年金受け取れなくなっても国民の責任になるのか?

まずこれには「自民党の政治家や官僚組織は、国家に寄生し国民の納めた税金にたかり、肥え太っている。国民はその犠牲者だ」という勘違いがあります。バラマキに依存し生計を営みつつ「公共事業を誘致してくれるのが良い政治家だ」「陳情しよう」という国民も多い。そう公約して当選している政治家も多い。この場合「建設を中止する事」こそが政治家を信じて投票した国民への裏切りであり、続行するのが「有権者との約束」です。政治家が国民の税金を浪費する姿は、そうゆう政治家を当選させ公共事業を誘致させ蟻のように利権にたかろうとする国民自身の姿と表と裏です。

高速道路の民営化計画については、もともと政府の保有株式比率を50%かそれ以上という計画であったのに対し、小泉首相ががんばって、1/3にまで引き下げさせています。自民党の抵抗勢力(道路族)とて、適法(かどうかは怪しいかも(笑))に実施された民主主義選挙によって選出された国民の代表です。それを無視して小泉首相が「政府の持ち株比率は無しだ」などと勝手に決めたらそれは「独裁」です。「法治国家」という枠組みの範囲で、精一杯、現実的な折衝を重ねた結果としての落としどころが「1/3」であり、文句や批判ばかり言っていないで、評価すべき所はきちんと評価してやらねばならないのです

それを安易に批判する人「無駄な公共事業を中止すれば財政再建できる」などと安易に考える人は、自ら先頭に立ち、建設業に従事する大勢の庶民に対し

 - 公共事業を陳情するのは止めよう

 - バラマキに依存して暮らすのを止め、明日から路頭に迷おう

と言ってきかせる努力をしているとでも言うのでしょうか? 国民にその気があれば「むやみと公共事業をバラマく政治家を落選させる事」「官僚をきちんと指導監督しない政治家を落選させる事」どちらも可能であるはずです。

  • FTA:Free Trade Agreement

メキシコとの FTAが、どうやら合意のメドがたちました。

日本は既に高度に発展した先進国です。FTAによって安い海外農産物や畜産物の輸入が増える事と、工業製品の輸出における不都合による損得を比較すれば、圧倒的に損失が大きい事は計算上、明らかです。それを踏まえ、小泉首相は関係閣僚に「農産物畜産物だけをいつまでも聖域扱いするわけにはいかない。メキシコとの FTA合意に努力するように」という指示を出しています。これをメディアの受け売りで「丸投げ」などと批判する傾向がありますが、これは「大統領制」と「議員内閣制」の違いを理解していない証拠です。

さらに問題の焦点は、念頭に置くべきは「日本の農業畜産業」であるのか、あるいは「日本の農家畜産家」であるのかです。政治家とは、選挙(民意)を怖れなければなりません。ここで、産業としての日本の農業畜産業を育成発展させるのであれば「海外産品との競争に耐えうる産業として育成する事」が王道です。しかし選挙を怖れると、保護する対象が有権者としての「日本の農家畜産家」となってしまい「海外からの輸入にとにかく反対」という事になってしまうのです。

農家畜産家の利益を代表する政治家の反対により FTAの締結交渉に手間取っている事を安易に批判する人は、自ら先頭にたち、農業畜産業に従事する国民に対し

 - 海外産品の流入による打撃より、工業製品の輸出における不都合による打撃の方が大きい

 - 申し訳ないが日本のトータルでの国益のため、路頭に迷ってください

と言ってきかせる努力をしているとでも言うのですか?

ここで小泉首相が「やかましい、トータルで見ればメキシコとの FTAは圧倒的に日本の国益だ」として勝手に締結を決めたら(意見としては正しくとも)それは「独裁」です。そして農家畜産家が地元の政治家に輸入制限の緩和撤廃に反対するよう陳情している以上、やはり改革を阻んでいるのは国民だという事です。「我々はどうなっても良い。日本全体の国益のため、メキシコとの FTA締結を急いで下さい」「それに反対しようとする政治家には投票しない事によって落選させます」と言えば、政治家は大慌てで動き出すと思います。

  • 官僚の天下り     

「税金を無駄遣いし、官僚に天下り先を作らせる事」に対する批判もあります。ごもっともです。それについても、政府は事務次官ら中央省庁幹部経験者の特殊法人、独立行政法人トップへの天下りを全体のポスト数の半数以下に抑える方針をを打ち出しています。

2004. 3/13日現在、特殊法人は45、独立行政法人は95あります。政府はこれら法人の業務の効率化、スリム化を促進する観点から、経営感覚を持つ民間人の積極登用も図るとし、トップに限らず官僚OBの役員就任に関しても、半数以下を維持するとしています。安易な「手緩い」という批判が聞こえてきそうですが、これは立法府たる国会によって法案として審議採決され、可決されない限り「目標値」にすぎません。法的根拠も無しに、各省庁や法人に協力を強いたら「独裁」なのです。

それと、これはやはり言っておくべきと思いますが、日本はなんだかんだ言ってもチャンスの国です。猛勉強して東大法学部を卒業し、中央省庁のキャリアとなり「自分こそが天下りポストをゲットする立場になる事」だってできるのです。自分の資質や努力の不足ゆえに妬んでいると後ろ指をさされたくなければ、チャレンジしてみるというのもありでしょう。

Appendix. 盧武鉉大統領の弾劾訴追案成立

韓国国会にて、大統領選挙の不法資金などを理由に野党が提出した盧武鉉大統領の弾劾訴追案ですが、在籍議員271人の2/3超の賛成が必要であったのが、与党ウリ党を除く議員195人が投票し、193人が賛成、2人が反対により可決成立しました。韓国憲政史上初の出来事であり、大統領権限は憲法裁判所による弾劾審査が終わるまで停止となるそうです。4/15日予定の総選挙を前に北朝鮮問題や景気低迷などなどの外交、内政に与える影響は極めて大きく、国政の混乱は必至との事です。憲法裁判所は180日以内に判断を下すが、裁判官9人中6人の賛成で大統領は罷免となるそうです。

盧武鉉大統領については日本に喩えれば「反米反日ナショナリズムの高揚を受け、社民党党首が首相になってしまった」という所でしょう。全く、民主主義とは衆愚政治であり「主権在民」も善し悪しです。最近、領土問題となっている竹島の切手を発行したり、日本による併合時代に親日的だった人を調査しようという法案も可決成立していますが、個人的には「内政の混乱から

10/26/2004 9:01:15 AM

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「田中角栄を葬ったのは誰か」シンポジウム「田中角栄」(全編)視聴回数 6,765 回・2016/07/26 に公開■シンポジウム「田中角栄」■期日:平成28年7月26日(火)5時開場 5時30分開演・場所:憲政記念館講堂

主催:日本一新の会・(株)K&Kプレス・ゲストスピーカー小沢一郎(衆議院議員)石井 一(元自治大臣)「冤罪」(田中角栄とロッキード事件の真相)著者

大下英治(政治評論家)・パネラー佐高 信(評論家)早野 透(元朝日新聞記者)平野貞夫(元参議院議員)「田中角栄を葬ったのは誰か」著者植草一秀(経済学者)

https://youtu.be/-azD53mPWi8

6:19 2016/11/18


(公式)植草一秀氏(政治経済学者)「安倍政治の本質とブレイクスルーの方策」 チャンネル登録364 ・視聴回数 10,622 回・2016/06/03 に公開・第14回世界友愛フォーラム(主催:東アジア共同体研究所)に政治経済学者の植草一秀氏をお招きし、講演していただきました。

https://youtu.be/AYaIEPu5vTk

4:45 2016/11/18


反骨の市町村 国に頼るからバカを見る 単行本 – 2015・3・19 相川 俊英 (著) 内容紹介

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/04/post-e46e.html


http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/04/post-e46e.html

11/21/2016


まえがき

・アベノミクスでは地方創生はできない・1頁・

日本の政治は戦後一貫して、「国土の均衡ある発展」を金看板に掲げてきた。地域住民の生活向上を目指し、全国津々浦々でインフラ整備を進めてきたのである。

巨額の税金が投じられることになったが、そのおかげで生活基盤の地域差は少なくなり、日本どこに住んでいても一定の利便性を享受できるようになった。国指導で進められた公共事業の成果と言える。

しかし、ハード面での「国土の均衡ある発展」が進展すると同時に、東京など大都市部に富と人が集まるようになっていった。一方で地方からの人口流出が加速し、過疎地域が生まれ広がっていった。地方の衰退である。

国は税金を投入することで地方の疲弊を抑えようとした。ハード事業を中心とする手厚い支援である。地方の側も国の支援を望み、頼みとした。それは単に財政面だけではなく、政策面においてもだ。地域の実情を横に置いたまま、国が一方的に提示する政策をそのまま採用し続けていた。自分たちで創意工夫する努力を怠るようになっていったのである。


商品の説明をすべて表示する 単行本(ソフトカバー): 226ページ

出版社: 講談社 (2015/3/19)言語: 日本語発売日: 2015/3/19


目次


第1章 お任せ民主主義「タリキノミクス」が日本をダメにした・


・行政、住民、政治の「じゃんけん」・16・

政治や行政への不満や不信が日本中を覆いつくすようになって、すでに久しい。

自分たちの思いを汲み取らずに動く政治や行政に怒り、嘆き、それどころか関心を失っていく人たちが後を絶たない。自分とは関係ないものだと政治や行政にそっぽを向いてしまうのだ。

だが、この世の中に政治や行政と無関係に生きられる人など存在しない。人間誰もが社会的な存在であるからだ。政治や行政の影響から逃れることはできない。それは、関心のあるなしとは別次元の話である。

そもそも我々住民にとって政治や行政とはいかなるもので、「行政、住民、政治」はどのような関係性にあるのだろうか。


この三者を「じゃんけん」に関係に置き換えて説明する人がいる。誰もが知っているグー(石)チョキ(ハサミ)、パー(紙)のじゃんけんである。

パーは政治家で、このパーに勝るチョキが住民だ。選挙によってパーの政治家をただの人に変えることができるからだ。チョキには勝てない政治家もグーの役人にはめっぽう強い。16・


17頁・16/11/19 11時25分・

だが、政治家にからっきし弱い役人も住民には強気だ。上から目線で住民を見下ろし、いんぎん-ぶれい慇懃無礼に接する役人がなんと多いことか。

こうした実態から住民と政治家、役人の抑制均衡関係をわかりやすく「じゃんけん」に例えているわけだ。それは、この三者を三つ巴の関係と捉えているからだ。

その三つ巴の関係が、現在、非常に歪んでしまっている。

・最大の原因はチョキ(住民)にある。ハサミが小さくなり、しかも、開きが悪く、切れ味が著しく低下してしまっている。チョキの機能が落ちるにつれ、パー(政治家)は弛緩してしまい、どんどん劣化していった。チョキに切られるという不安や恐れが薄れ、切磋琢磨する必要がなくなってしまったからだ。

・その結果、パー(政治家)はどんどん小粒化・劣悪化していき、実質的にグー(役人)の一人勝ちになっていった。これが政治(政治家)と行政(役人)、住民の三者による「じゃんけん」関係の歪んだ現状である。

だが、政治と行政、住民の関係を「じゃんけん」関係と捉えるのは、そもそも大きな間違いだ。本質的にはそういう関係ではなく、また、そうであってもならない。17頁・16/11/20 5時16分・


18頁・三者の関係を理解する上で最大のキーポイントとなるのが、「税金」だ。

税金とは何か。

「我々や我々の子や孫が生活をしていく中で、さまざまな社会的な課題を抱えることになる。そうした社会的な課題を解決するために、皆であらかじめ出し合う金」が、税金である。

その税金の集め方と使い方、さらには生活していく上での様々なルールを作るのが、政治だ。つまり、政治が、税金を使って解決すべき社会的課題か否かの判断を下すのである。

もちろんそれが税金を使うべき社会的な課題かどうかの判断基準は一定でなく、時代や社会状況、地域によって変わる。

・重要なのは、税金を支払っている人たちの合意や納得に基づく決定であるか否かである。

・税金が決定した税金の集め方、使い方に則って実務をとり行うのが、行政(役人)だ。つまり、本来は政治(政治家)が行政(役人)をコントロールしなければならない。

では、その政治の担い手は誰か。日本社会は主権在民となっている。つまり、われわれ一人ひとりの有権者が政治の担い手であり、税金の集め方と使い方、そして社会のルールづくりの主役なのだ。

ところが、残念ながら現実はそうなってはいない。先ほど説明したように、ゆがんだ形での「じゃんけん」関係が形成され、グー(役人)の一人勝ちとなっているのが実態である。18・


16/11/21 0時53分・


・自治体は「分譲マンション」・19頁・


本来の住民と政治(政治家)、行政(役人)の三者の姿を例えるならば、「じゃんけん」関係ではなく「分譲マンション型」関係というべきだろう。

分譲マンションの場合、区分所有権を持つ住民らが管理組合を組織する。そして、自分たちの中から役員を選び、管理組合のトップ(理事長)を選ぶ。

・管理組合はマンションの維持管理や保守、修繕などについて議論し、方針を決める。実務は管理組合ではなく、委託された管理組合が行う。この管理会社が、行政つまり役所に当たる。管理などにかかる経費の原資は区分所有者が支払う管理費で、これが税金に当たる。

・マンション管理組合の役員会に当たるのが議会で、理事長は国政ならば内閣総理大臣、地方自治体ならば首長ということになる。国政の場合、選挙で選ばれた管理組合の役員の中から総理大臣を選ぶが、地方自治体の場合は役員選挙とは別に、管理組合トップの選挙を行うことになっている。二元代表制である。

マンション管理組合の理事長の役割は、住民の代表として管理会社をマネージメントすることだ。管理や点検、修繕などの方針や予算などを取りまとめ、管理組合の役員会や総会に諮るのは建前となっている。19・


20頁・平成28年11月21日

実際のマンションの場合、そこに居住していない(区分所有していない)人が理事長になることはあり得ないが、地方自治体の首長は住民以外の人でも選挙に当選すればなれる。

・その点を除けば、マンションの管理組合と地方自治体の構造はきわめてよく似ている。

・ところが、実情を見ると、区分所有者の多くがマンション全体の管理に関心を払わず、役員会が機能していないケースが多い。理知場や役員のなり手がなかなか現れず、居住環境の維持や改善は自分たちの日常の問題にもかかわらず、総会に出席しない住民さえ少なくない。なかには管理費を滞納する居住者まで現れる。

こうなると管理組合は機能を充分に発揮できなくなり、理事長も単なるお飾りになってしまう。いつの間にか、委託先の管理会社の社員が実質的な理事長になってしまうのである。つまり、行政(役人)がすべてを取り仕切ることになる。

先ほど紹介した歪んだ「じゃんけん」関係でグー(役人)が一人勝ちになるというのは、こういうことを指している。

では、管理会社への丸投げが進むとどうなるか。居住者の要望や都合よりも管理会社の都合が優先されることになりがちだ。20・


21頁・例えば、マンションの駐輪場を広くしたいといった居住者の生活実感に根ざした要望よりも、事業費の大きくて業者にとって「うまみ」のある外壁の塗り替え工事などが優先されたりする。毎月の管理費が高くなり、その割には、本来居住者が望んでいるような住環境の維持や改善が一向に進まぬ事態となるのである。

ではなぜ、管理会社への丸投げが行われてしまうのか。

マンション居住者には「管理することはめんどくさい」「暇はない」「余裕はない」「カネは払っているのだから、誰かに任せたい」という思いがある。

自治体における「お任せ民主主義」というのが、まさしくこれである。21・


平成28年11月21日・ここまで・

第4章 実録「ジリキノミクス」で実現した豊かな暮らし・


・ジリキノミクスへの取り組み・98頁・


村を蘇らせた「働く公務員」~“「崖っぷち型」ジリキノミクス”福島県泉崎村・100頁・平成28年11月18日

「短くても半年、それも2人ずつ何とか受け入れて頂けないでしょうか?」

「職員を減らしているので増えるのは困ります。無理です」

「そこを何とかお願いします。・東北の下條村・を目指したいのです。受け入れて頂けるまで何日も寝泊まりする覚悟で参りました」


2,010年2月のある日のことだった。2人の男性が応接間で向かい合い、こんなやりとりを続けていた。長野県下條村の村役場の応接室だった。

懇願されて困り果てた表情を見せるのは、下條村の伊藤喜平村長。

・一方、要求が受け入れられるまでテコでも動かないと悲壮感を漂わせていたのが、福島県泉崎村の久保木正大村長だ。前年11月に就任したばかりの新人村長だった。直線距離で数百キロメートルも離れた福島から、不退転の決意で訪ねてきたのである。

それは、泉崎村の職員を下条村役場で長期研修させたいという異例の申し入れだった。

市町村職員が県や国、研究機関などに研修目的で出向する事例はよくあることだが、村の職員が他県の村で長期研修をするというのは聞いたことがない。短期日程での視察で済ますのが、通例でもあるからだ。100・

101頁・実は、泉崎村の久保木村長は、自らが村議会運営委員だった時に下條村を視察し、様々な取り組みの説明を下條村の担当者から受けて、深く感銘した体験を持っていた。


・人口4,000人ほどの小さな山村に過ぎない下條村は、行政関係者の間から「奇跡の村」と呼ばれていた。財政改革を徹底し、全国のトップクラスの健全財政を運営していたからだ。


下條村の「財政力指数」(必要経費を税収で賄える割合)はわずか「0・221」と低いが、実質公債比率(一般財源に占める借金返済額の割合)はマイナス五・四%出、なんと全国ベスト3位。実質公債比率がマイナスを記録しているのは、交付財措置付きの借金を繰り上げ償還していることによる。


経常収支比率(一般財源に占める義務的経費の割合)は65・1%と6年連続で6割台を維持。また、村の実質的な借金残高が約一億一四〇〇万円に対し、基金残高は約六〇億円にも上っていた。一般会計の歳出額が約二四億二〇〇〇万円ほどなので、その2年半分に相当する(いずれも2,013年度決算)。101・

102頁・16/11/18 7時41分・ 


・「奇跡の村」の役場改角に学ぶ・102頁・

無駄をトコトン省き、仕事の効率化を追求し続けた下條村の伊藤村長の手腕は、確かに注目に値する。

・伊藤村長は1,992年の村長就任直後から、役場職員の意識改革に乗り出した。当時としては常識外れとも言える職員の民間企業への研修など、役場改革を断行した。ピーク時に五九人いた職員を37人にまで減らし、「少数精鋭」に変えた。「お役所仕事」を一掃し、職員を働くプロ集団に育て上げたのである。

コウした役場の奮闘ぶりに、住民たちも呼応した。村が提案した建設資材支給事業を受け入れ、小規模の道路や農道、水路の施工を住民自らが行うようになったのだ。

また、下條村は下水道を合併浄化槽に一本化する決断を下していた。国から手厚い補助が出る公共下水や農業集落排水事業よりも、トータルコストが少なくて済むと判断したからだ。実際、その通りの結果となった。

・下條村は一連の財政改革によって捻出した財源を、少子化対策などに充てた。子育て世代専用の村営住宅の建設や子供の医療費無料かなどである。こうして山間部に広がる小さな下條村が、全国有数の高い出生率を誇る自治体となったのである。102・


103頁・応接室でのやりとりがしばらく続いた。何度も頭を下げる泉崎村の久保木村長に根負けし、下條村の伊藤村長がとうとう「1人ずつなら・・・」と受け入れを承諾した。

こうして2,010年4月から、福島県の小さな村から長野県のより小さな村への職員派遣が実施されることになった。研修は1名ずつ、半年間ごととなった。

それにしてもなぜ、泉崎村の久保木村長はこれほどまでにこだわったのか。村の悲惨な財政状況がその背景にあった。

先述の通り、北海道夕張市が2,007年3月、国の管理下で再建を進める「財政再建団体」となった。環境事業に失敗し、巨額の負債を抱えていたことが表面化したのである。夕張市の突然の財政破綻に住民のみならず全国民が驚愕し、日本中に夕張ショックが広がった。自治体財政の危うい実態に関心が集まるようになり、誰もが「我が町の財政は大丈夫か」と不安を抱くようになった。

実は、日本中が夕張ショックに見舞われる数年前に、別の自治体がすでに財政破綻していた。夕張市のような全国的な知名度を持つ自治体ではなく、どこにでもあるような地味な小規模自治体であったため、大きな話題になることはなかった。その破綻自治体というのが、他でもない福島県泉崎村だった。103・


104頁・16/11/18 8時14分・

・イケイケ路線でがけっぷちに・104頁・平成28年11月18日・

福島県泉崎村は白河市に隣接する小さな農村で、人口約6,600人。福島県南部の一寒村に過ぎなかったが、東北新幹線の開業で村を取り巻く環境は大きく変貌した。

・1,982年に新白河駅が開設され、新幹線新駅に隣接する泉崎村はバラ色の夢を描くようになった。1,991年には東北新幹線の東京乗り入れが実現市、村は沸きに沸いた。「我が村が東京への通勤圏になった」と喜んだのである。

・実際、泉崎村が1,984年から造成をはじめた住宅用分譲地(430区画)は完売し、その後も村役場に問い合わせの電話が殺到した。当時の村長は豪腕で知られた人物だった。「日本一豊かな村に」を公約に掲げ、イケイケの拡大路線を貫いた。新たな住宅用分譲地や工業団地の造成、さらには大規模公園墓地の造成まで目いっぱい手を広げた。

・しかしその時すでにバブル経済は崩壊していた。泉崎村のイケイケ路線は完全に裏目に出てしまったのである。進出予定企業が相次いで注視を宣言し、新たな住宅用分譲地も売れたのは180区画のうちわずか12区画だった。


土地の販売代金で造成工事費などを支払うという計画が完全に破綻し、村早く六八億円もの負債を抱えてしまった。104・


105頁・これは当時の村の標準財政規模(約二四億六七〇〇万円)の約二・8倍に当たる途方もない額で、泉崎村はにっちもさっちもいかない状況となった。

・この事実が明らかになる前に豪腕村長が突然辞任し、村は大騒ぎとなった。


2,000年2月に村長選挙が実施された。結果は前村長の後援会青年部長だった小林日出夫氏の当選となった。対立候補とわずか46票差という大激戦だった。

村内で建築業を営む小林氏は、行政経験はもちろん議員経験もゼロ。泉崎村の財政破綻の詳細について、知るよしもなかった。後援会幹部として後継候補の擁立に奔走したが、財政破綻の事実を知る役場幹部は逃げ回り、自らが出馬せざるを得なくなったのである。105・

平成28年11月18日ここまで


・国に頼らぬ自主再建の道・105頁・


小林新村長は村の財政状況の説明を聞き、初めて耳にした財政破綻の事実に言葉を失った。

・しかし新村長は、直ちにその事実を村民に公表した。地区ごとに住民説明会を開催し、村の窮状を村民に知らせて協力を求めたのである。


・そして、議会で議論を重ねた末に、国の管理下に入る財政再建団体ではなく、村債の発行が出来なくなる自主再建の道をあえて選ぶことにした。


・夕張市のように財政再建団体になれば、行政サービスは否応なく最低水準に落ちる。そうなれば工業用地や住宅用地も売れなくなり、村民の負担が増えることになる。105・


106頁・苦しくとも自主再建の道を選び、粘り強く土地を売っていくほうが良策だと判断したのである。

・小林村長は福島県に日参し、県の財政支援を取り付けた。県から低利の融資を受け、負債の大部分を占めた農協からの高利の貸し付けの返済に充てたのである。

村は2,000年度に「自主的財政再建計画」を策定し、人件費や各種補助金のカットと言った歳出削減に乗り出した。借金が出来ないので単独事業は原則として行わず、ちょっとした道路の補修などは役場職員が対応することにした。

・また、分譲地の販売促進による歳入確保にも全力をあげた。住宅用分譲地の販売価格を下げ、すでに買った人にはその差額を返金した。また、村の分譲地を購入して住宅を新築した人を対象とした「ゆったり通勤奨励金」を新設した。村内の対象となる分譲地から村外に電車通勤する場合、三〇〇万円を限度に補助金を交付する大胆な策だった。

・泉崎村は、宣伝活動にも必死に取り組んだ。小林村長を先頭に、議員や職員、住民が東京の銀座で分譲地の宣伝ビラを配って歩いた。大型バスで村を案内する「現地無料招待会」などを開き、村民自らがソバを打って参加者をもてなしたりもした。

・アイデアマンだった小林村長は、2,007年に泉崎村から約200キロメートル離れた東京・銀座まで歩く「財政再建行脚」を行った。分譲地のPRを狙ってのことだ。106・


107頁・16/11/18 9時9分・翌2,008年も2回目を実施し、12月27日に泉崎村の自宅を出発して大晦日にゴールの銀座にたどり着いた。

・こうした村を挙げての販売活動が評判を呼び、分譲地が売れ出した。負債の山は少しずつ小さくなっていった。

ところが、泉崎村は思いもしなかった悲劇に見舞われる。2,009年9月、必死に財政再建に取り組んでいた小林村長が急死したのである。

107・平成28年11月18日・


「少数精鋭」役場の仕事ぶり・107・

・リーダーを突然、失うことになった村は再び大騒ぎとなった。急遽、村長選が行われることになり、2,009年11月に久保木正大氏が新村長に就任した。

先に紹介したやり取りは、そのわずか3ヶ月後のことだった。

「以前から役場のスリム化が急務と考えていましたが、職員数を削る話ですので、どうしても職員に抵抗感があります。下條村は考えられないような数の職員で、実際に仕事をしっかりこなしています。どうやって仕事をこなしているのか、生で実態を見せて貰い、うちの職員に学ばせた地と考えていました」

・こう語る泉崎村の久保木村長は、素早い行動力と粘りを発揮し、下條村から受け入れ承諾を引き出したのである。107・


108頁・久保木村長は、派遣する職員を40代の課長補佐クラスから自ら選び出し、業務命令で半年間ずつ送り込んだ。その第1号となる職員が下条村役場に単身でやってきたのは、2,010年4月だった。

・最初はものすごく緊張しました。役場の廊下を歩いている時も体がふわふわしている感じがしました」

こう振り返るのは、この研修職員第1号となった泉崎村の星雅之さんだ。少ない人数で仕事をしっかりこなす下条村役場の組織体制や配置、使途との仕方などに着目した。


・職員一人ひとりが実によく働き、一人二役や三役をしていること。仕事をする上での横のつながりが強く、職員が各課をまたいで働いていることなど、星さんにとって驚きの連続だった。

また、下條村は4つの課(泉崎村は当時11課)しかなく、業務の割り振りと配置も独特だった。星さんは、それが住民サイドに立って作り上げられたものだと実感した。

星さんはいろいろな地域活動にも参加させて貰った。そこで目にしたのは地域のまとまりや結びつきの強さだった。

・そして、飲み会の席で地元の人が漏らしたこんな言葉に、強い衝撃を受けたという。

「俺たちは自分たちが副村長になったつもりで村をよくしようとしているんだ」108・


109頁・16/11/18 15時5分・


険しいゴール・109頁・

下條村研修の半年はあっという間に過ぎた。泉崎村に戻った星さんは、全職員お前で研修方向を行い、後任者にバトンタッチした。

泉崎村職員の下條村研修は、2,014年9月末まで続いた。半年間の研修を体験した職員は9人に上った。

・泉崎村は2,013年10月25日、土地造成事業の失敗で抱えた巨額な負債の完済を果たすことが出来た。13年間に及ぶ自主再建の険しい道のゴールに、やっとの事でたどり着いたのである。

・久保木村長は、「ようやく他所並みになりました。過去のつまずきを反省材料にして、健全財政を貫いてきたい」と語る。

歳出削減を続けてきた泉崎村は職員採用を抑え、新規採油は13年間でわずか3人。久保木村長の就任時(2,009年)に91人いた職員が、現在(2,014年)は70人に減少している。村は少数精鋭路線を確立させるため、2,014年4月に役場組織の大改革に踏み切った。一一あったかを下條村と同じように4課に再編し、係長を亡くしてグループ長に変えたのである。

職員が自分の仕事だけをするのではなく、職員全体で仕事に取り組み組織にしようというものだ。109・


110頁・役場全体を下條村のような「働く公務員集団」に磨き上げようという、不退転の決意の表れである。

絶体絶命の危機に直面した場合、事態を打開するには必死に努力するしかない。歯を食いしばってひたすら頑張るのみである。そんな苦境の時ほどリーダーの良し悪しが鍵となる。

・陣頭に立ち、熱意をほとばしらせて取り組む人物を選び抜くことが重要だ。泉崎村は小林さんと久保木さんという2人のリーダーを選び、住民と職員が一丸となって行財政改革の努力を愚直までに重ねた。

・逃げずに真摯に進めてきたことが、負の遺産との決別に繋がったと言える。

問題は、状況が好転してからもその姿勢を貫けるかどうかではないか。


福島県泉崎村

・「財政自律度」ベスト438位・

・「住民1人当たりの借金残高」ワースト650位・

・「税の納付率」ワースト172位・

・「自治体選挙における投票率」・

村長選挙68・09%(2,013年10月13日)ベスト447位・

村会議員選挙79・43%(2,011年9月18日)ベスト323位・

・「豊かさ度(財政力指数)」ベスト614位・111頁・


平成28年11月18日 金曜日


地方の光となった図書館~「退路断ち切りがた」ジリキノミクス」福島県矢祭町・111頁・

全国でいち早く「合併しない宣言」112頁・

世にも珍しい住民手作り図書館・113頁・

冷ややかだった専門家も認めた・117頁・

「子供司書制度」で心の教育・118頁・

・自治体が抱える時限爆弾~「伝統・風土型」ジリキノミクス」神奈川県秦野市・120・

・ハコモノメタボを筋肉質に改善・123頁・

・地域資源を生かし切る~「先人の教え尊守型」ジリキスト」島根県雲南市・125頁・

・地域を育てていく使命・127頁・

・自力で開発するオリジナル商品・129頁・

・「クラゲで世界一」~「ひらめき・目から鱗型」ジリキスト」山形県鶴岡市・131頁・

反骨の市町村 国に頼るからバカを見る 単行本(ソフトカバー)  – 2015/3/19

 

相川 俊英 (著) 内容紹介

 

アベノミクスの「地方創生」は画に描いた餅!

このままでは国土は強靭化どころか弱体化し、多くの市町村が破綻・消滅する!

出生率の低下、東京一極集中で、2040年には市町村が半減すると言われている。

これは地方自治体の多くが、中央官庁お仕着せの政策とばらまかれる補助金、すなわち「タリキ(他力)」に頼ってきたツケに他ならない。一方で、国に頼らず独自のアイディアと取り組み(「ジリキ(自力)」)で自治体の再生・活性化を成功させた「奇跡の市や村や町」がある。

過疎化から人口増に逆転させた村、シャッター商店街をよみがえらせた町……。

彼らはいかにして自分たちを守り、未来を切り開いたのか。その奇策とは!?

ローカルアベノミクスのまやかしに警鐘を鳴らす地方自治取材のスペシャリストが、地方再生の特効薬「ジリキ(自力)ノミクス」を提唱する!

「自律度」「豊かさ度」「税納付率」「投票率」ほか独自集計の市町村ランキングも多数掲載。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

お仕着せの政策とばらまかれる補助金では地方創生などできない!わが道を行く「ジリキ(自力)ノミクス」でよみがえった自治体、それぞれの奇策とは!?

 

 

商品の説明をすべて表示する 単行本(ソフトカバー): 226ページ

出版社: 講談社 (2015/3/19)言語: 日本語発売日: 2015/3/19

目次

第1章 お任せ民主主義「タリキノミクス」が日本をダメにした・

(行政、住民、政治の「じゃんけん」・16・

・自治体は「分譲マンション」・19頁・

・タリキノミクスとジリキノミクス・21頁・

グーの上にカスミとベイ・24頁・

客(住民)を客とも思わぬ体質・27頁・

「水は足りている」のに作るダム~「公共事業の迷走」宮崎県川南町・29頁・

改修の要望がいつの間にか新設に・30頁・

「新たな水はいらない」農家ばかり・32頁・

「ジリキノミクス」5つのメリット・34頁・

第2章 納税者が知るべき「自律度」ランキング

・独自に全市町村をランキング・38頁・

「財政自律度」ランキング・39頁・

「住民1人当たりの借金残高」ランキング・42頁・

「税の納付率」ランキング・43・

「自治体選挙における投票率」ランキング・45・

第3章 後悔先に立たず「タリキノミクス」の落とし穴

「豊かな自治体」の顔ぶれ~「財政力指数」ランキング・64頁・

カネが溢れていても人が増えない~“「財政力指数」ベストワン”愛知県飛鳥村・67頁・

財政難から富裕村へと大変貌・69頁・

カネがあっても人を呼び込めない・70頁・

「タリキノミクス」自治体の4分類・73頁・

富裕自治体からの転落~「あぐら型」タリキノミクス」神奈川県南足柄市・75頁・

企業からの税収頼みの危なさ・78頁・

「橋本ポピュリズム論」の誤解「放蕩型」タリキノミクス」大阪市・81頁・

大阪市民の厚遇とハコモノ充実度・82頁・

教育環境の劣悪化で学力・体力低迷・84頁・

とどまった既得権の洗い流し・86頁・

コンパクト化が再生の鍵~「過保護感覚マヒ型」「タリキノミクス」北海道夕張市・88頁・

ハコモノづくりの打ち出の小槌・91・

第4章 実録「ジリキノミクス」で実現した豊かな暮らし・

・ジリキノミクスへの取り組み・98頁・

村を蘇らせた「働く公務員」~“「崖っぷち型」ジリキノミクス”福島県泉崎村・100頁・

・「奇跡の村」の役場改角に学ぶ・102頁・

・イケイケ路線でがけっぷちに・104頁・

国に頼らぬ自主再建の道・105頁・

「少数精鋭」役場の仕事ぶり・107・

険しいゴール・109頁・

地方の光となった図書館~「退路断ち切りがた」ジリキノミクス」福島県矢祭町・111頁・

全国でいち早く「合併しない宣言」112頁・

世にも珍しい住民手作り図書館・113頁・

冷ややかだった専門家も認めた・117頁・

「子供司書制度」で心の教育・118頁・

・自治体が抱える時限爆弾~「伝統・風土型」ジリキノミクス」神奈川県秦野市・120・

・ハコモノメタボを筋肉質に改善・123頁・

・地域資源を生かし切る~「先人の教え尊守型」ジリキスト」島根県雲南市・125頁・

・地域を育てていく使命・127頁・

・自力で開発するオリジナル商品・129頁・

・「クラゲで世界一」~「ひらめき・目から鱗型」ジリキスト」山形県鶴岡市・131頁・

・不名誉な称号「落ちこぼれ水族館」133頁・

・オセロゲームのような大逆転劇・134頁・

・住民主導バス路線開設~「ひらめき・目から鱗型」ジリキスト千葉県印西市・137頁・

・利用者本位のバス事業・139頁・

・シャッター商店町の起死回生策~「試行錯誤型」ジリキスト・愛知県岡崎市・142頁・

・豊富な専門知識とおもてなしの心・144頁・

・「三方よし」の発想・146頁・

芸術家やIT企業家が続々移住~「人材集約型」ジリキスト」徳島県神山町・149頁・

・日本の田舎をステキに変える!・150頁・

・ユニークな移住支援活動・153頁・

第5章 「ローカル・アベノミクス」に騙されるな

・これまでの公共事業とこれからの公共事業・158頁・

・なぜ「タリキノミクス型」が多いのか・160頁・


・加速する土建政治の十倍返し・162頁・

「忘れられたダム事業」の復活~「タリキノミクス型公共事業」熊本県・164・

・亡霊「立野ダム事業」・166頁・

・二の次にされた白河河川改修・168頁・

・身の丈事業と驚くべき村民力~「ジリキノミクス型公共事業」長野県下条村・170頁・

・住民が村道や水路を整備・補修・171頁・

・下水道ではなく合併浄化槽を選択・172頁・

・国策による負の連鎖「土砂災害」・175・

・スギ・ヒノキの人工林が山を壊した・176頁・

・ダムは森林再生にはつながらない・179頁・

・力技だけでは土砂災害に勝てない~「森林再生」ジリキスト」神奈川県相模原市・180頁・


第6章 地方創生の特効薬とは何か・

・地域活性策の「失敗の歴史」・186頁・

・地域活性化予算を虚しく消化・188・

・スローガンで終わる地域活性・189頁・

・大合併でばらまいた毒まんじゅう・191頁・

・地方創生の見本「四万十ドラマ」~「清流と森」ジリキスト」高知県四万十町・192頁・

・ローカル・ローテク・ローインパクト・194頁・

・国策に従わずに守り続けた広葉樹林・196頁・

・循環経済で「地元の創り直し」・198頁・

・疲弊地方の再生拠点「郷の駅」・200頁・

・カネ・ヒト・モノの連結決算・201・

・真の地方創生を示した若き実業家・~「地元創り直し」ジリキスト」徳島県美波町・203頁・

・「半X半IT」で業績拡大・204頁・

・「ソトとナカ」の交流・206頁・

「ジリキノミクス」の3本の矢・208頁・

・あとがき・・「地域主権」と「住民自治」への道・213頁・

平成27年4月2日

8:14 2015/04/02・反骨の市町村・

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