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2015年5月 3日 (日)

反骨の市町村 国に頼るからバカを見る 単行本– 2015・3・19相川 俊英   ・身の丈事業と驚くべき村民力~「ジリキノミクス型公共事業」長野県下条村・170頁・平成27年4月16日・


引用


反骨の市町村 国に頼るからバカを見る 単行本– 2015/3/19相川 俊英 (著) 内容紹介

・身の丈事業と驚くべき村民力~「ジリキノミクス型公共事業」長野県下条村・170頁・平成27年4月16日・


 アベノミクスの「地方創生」は画に描いた餅!

このままでは国土は強靭化どころか弱体化し、多くの市町村が破綻・消滅する!

出生率の低下、東京一極集中で、2040年には市町村が半減すると言われている。これは地方自治体の多くが、中央官庁お仕着せの政策とばらまかれる補助金、すなわち「タリキ(他力)」に頼ってきたツケに他ならない。一方で、国に頼らず独自のアイディアと取り組み(「ジリキ(自力)」)で自治体の再生・活性化を成功させた「奇跡の市や村や町」がある。

過疎化から人口増に逆転させた村、シャッター商店街をよみがえらせた町……。

彼らはいかにして自分たちを守り、未来を切り開いたのか。その奇策とは!?

ローカルアベノミクスのまやかしに警鐘を鳴らす地方自治取材のスペシャリストが、地方再生の特効薬「ジリキ(自力)ノミクス」を提唱する!

「自律度」「豊かさ度」「税納付率」「投票率」ほか独自集計の市町村ランキングも多数掲載。  

第5章 「ローカル・アベノミクス」に騙されるな・4・16・2015 6:17 AM・


・これまでの公共事業とこれからの公共事業・158頁・

・なぜ「タリキノミクス型」が多いのか・160頁・

・加速する土建政治の十倍返し・162頁・

「忘れられたダム事業」の復活~「タリキノミクス型公共事業」熊本県・164・

・亡霊「立野ダム事業」・166頁・

・二の次にされた白河河川改修・168頁・


・身の丈事業と驚くべき村民力~「ジリキノミクス型公共事業」長野県下条村・170頁・平成27年4月16日・

先にも紹介した長野県最南端の下伊那郡の中央に位置する下条村の人口は、約4,000人。村の約7割を山林が占め、平たん地は極めて少ない。宅地面積はわずか3%ほどで、天竜川右岸の河岸段丘の上に集落が散在する。傾斜地ばかりで農地も少なく、村の主産品は果樹やソバといったところだ。

村内に大きな企業や事業所があるわけでもなく、村の税収は乏しく、財政力指数「0・22」(2012年度)。つまり、さまざまな悪条件に苦しむ典型的な山村の一つである。

そんな下条村が「奇跡の村」と呼ばれるようになって、実は、久しい。村として早くから少子化対策に乗り出し、成果を上げてきたからだ。全国有数の高い出生率を誇り、それを維持し続けているのである。

しかし下条村はあっと驚くような奇策編み出し成功したのではなかった。むしろその逆で、自治体のとるべき道を愚直なまでに進み、自治体として当たり前の施策を取り続けた結果である。

国の補助制度などに安易に飛びつかず、地元の実情に合った施策を自らの創意工夫で編み出し、それを住民と共に汗を流し実行してきたのだ。 


・住民が村道や水路を整備・補修・171頁・平成27年4月16日・

その一つが、1992年からはじまった建材資材支給事業である。これは、村道や農道、水路などの整備を住民自らが行い、村はその資材を支給するというユニークな事業だ。

1992年の村長選で初当選した伊藤喜平村長が打ち出したもので、「奇跡の村」への第一歩となる重要施策であった。

かつての日本は、地域住民による助け合いがごく普通に行われていた。住民が互いに労力や資金を提供し合い、地域の水路や生活道路、堤防などの整備や補修を行っていたのである。

「結い」や「普請」と呼ばれる地域共同体の助け合いの慣行である。

自分たちの地域の課題を自分たちが額に汗にして改善する・・・。それがごく普通のことだった。

ところが、今は何もかも行政にお任せとなっている。それどころか、「我々は税金を払っているのだから、行政サービスを受けるのは当然だ」と考える人も多く、行政への要求はアレもコレもとエスカレートする一方である。

こうした行政への過度の依存の流れを断ち切ろうというのが、建設資材支給事業であった。もちろん、行政のコストの縮減につなげたいとの狙いもあったが、一番の胆はこちらにあった。


172・それでも「村がコンクリートや骨材などの資材を提供するので、地域の小規模な土木工事は住民自らが額に汗を流してやってください」というお願いである。反発する村民もいて、実施にいたるまでに半年間ものスッタモンダがあった。

こうして始まった建設資材支給事業は現在も続けられており、住民自らが整備・補修した村道や水路などは1565ケ所(2013年度末現在)に上る。累計総事業費は約296,450,000円。今では村内のそこかしこに住民施工の道路や水路などが生まれている。

平成27年5月3日 日曜日・


・下水道ではなく合併浄化槽を選択・172頁・

・国策による負の連鎖「土砂災害」・175・

・スギ・ヒノキの人工林が山を壊した・176頁・

・ダムは森林再生にはつながらない・179頁・

・力技だけでは土砂災害に勝てない~「森林再生」ジリキスト」神奈川県相模原市・180頁・

第6章 地方創生の特効薬とは何か・

・地域活性策の「失敗の歴史」・186頁・

・地域活性化予算を虚しく消化・188・

・スローガンで終わる地域活性・189頁・

・大合併でばらまいた毒まんじゅう・191頁・

・地方創生の見本「四万十ドラマ」~「清流と森」ジリキスト」高知県四万十町・192頁・

・ローカル・ローテク・ローインパクト・194頁・

・国策に従わずに守り続けた広葉樹林・196頁・

・循環経済で「地元の創り直し」・198頁・

・疲弊地方の再生拠点「郷の駅」・200頁・

・カネ・ヒト・モノの連結決算・201・

・真の地方創生を示した若き実業家・~「地元創り直し」ジリキスト」徳島県美波町・203頁・

・「半X半IT」で業績拡大・204頁・

・「ソトとナカ」の交流・206頁・

「ジリキノミクス」の3本の矢・208頁・

・あとがき・・「地域主権」と「住民自治」への道・213頁・

平成27年4月2日

8:14 2015/04/02・反骨の市町村・


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