« やっと舞い戻ってくることができました。やっとではありますが、全体の得票数の半分以上の票をいただいたと言うことは、嬉しく思っております。選挙は直接市民の声を聴くことができる、4年に一度のチャンスであります。普段、自分自身がいろいろな所で話を聴いてはおりますが、やはり一部の人の声であったかも知れません。大きな声を出せない人たちが、投票に加わって自分たちの過去の仕事振りに対して正当な評価をしていただく、自分自身大変大きな反省点があると言うことと、もう一つはやはり私たちのやっていることを市民に充分に理解をしてもら | メイン | おおたメールマガジン     創刊号 »

2014年4月 7日 (月)

私は「ひとり二役」とよく言います。評論家はどうとでも言えますが、実践している者にとって「ひとり二役」というのは努力のいるものです。でも、慣れればなんでもないものです。

引用

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2002年3月20日(水)発行
-------------------<清水市長メッセージ>-------------------
■メルマガ・ミニ講演会【第3回】
―私は「ひとり二役」とよく言います。
評論家はどうとでも言えますが、実践している者にとって「ひとり二役」というのは努力のいるものです。でも、慣れればなんでもないものです。
私のまちには助役がいません。「不自由ではないですか」と言われることもありますが、ちっともそうは感じません。私だけでなく、各部長も自立心が高まっているようです。
例えば予算です。「市長査定」なんていうのがあって、2~3日間缶詰になって鉛筆をなめたものです。今では2~3時間、総務部長から説明を受けて終わってしまいます。さびしいといえばさびしい話ですが、各部長が私の考えていることを具体化してくれるのですから文句のいいようがないんですね。査定というのは各部から出された予算案を切ることのようですが、私は上積み専門で切るということはしません。
予算を自分たちの責任でつくるようになったのです。けっこう無理しているのだとは思いますが、「切られたから仕事ができない」なんて泣き言は聞かれなくなりました。
これからは命令されて動くことからチームで動くことにしたいですね。そのことの方が仕事への責任とか流動化とか、つまり「ひとり二役」ができやすくなるように思えます。
うちの収入役は助役のいるまちの収入役の2倍は働いています。収入役という役職はどちらかというと暇ですよ。タバコ吸ったり、お茶飲んだり、おしゃべりしたり、その合間をぬってはんこを押している。私は見ているわけではありませんので定かではありませんが、いずれにせよ暇そうです。うちの収入役は何でも屋です。人事のことは彼におまかせです。
税金の取り立ても彼の仕事です。職員が総出でまちの中の清掃をしていますが、そのリーダーもやってくれています。とにかく忙しそうです。「ひとり二役」をやっています。
私も収入役も、教育長も水道事業管理者も運転手を兼務しています。議長も自分で運転しています。遠くまではともかく、近所の町へ行くことくらいなんでもないですよ。当選する前日までは自分で運転していたんですから。
「ひとり二役」は意識の問題ですね。
職員採用試験の1次試験はディベートです。一般的には1次試験は筆記です。私は勉強ができるというのと、職員としての適性があるかというのは違うような気がしていたんです。勉強ができる集団が組織を活性化させて、お客様に満足してもらえるサービスを提供できるかを考えてみました。
国鉄はどうでしたか、JRになって税金なしでやっていけるようになったですよね。電電公社だってNTTになってすごく大きく発展していった。頭のいい人だけの集団からフレキシブルな頭脳がはいってきたからです。ベンチャーなんかそんなに頭のいいやつばかりではありません。微分積分ができれば…、などというのはあまり意味がないんですね。
ディベートの試験官は課長が中心になって行います。彼らの部下になるわけですから自分で責任をもってもらおうということです。
1次の合格者が決まると、つぎに筆記試験です。合計点でほぼ採用が決まります。シンプルな採用方法に満足しています。
私の責任の半分は課長に転嫁できるわけです。課長の意識は変わらざるをえません。毎朝8時半から庁内放送で行政改革やISOについて3分間スピーチをやっていますが、彼らの話を聞いていると責任感や士気はずいぶんとあがってきているように思われます。

次回は、「市民の『ニーズ』というもの」についてです。ご期待ください。

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メルマガ・ミニ講演会の第2回目をお届けします。

地方交付税というのがあります。貧しそうなまちには国からたくさんのお金がきます。そのまちは概して借金は少なめです。豊かそうなまちは国からお金がきません。

借金で首が回らない状態のまちが多いように思います。貧しそうなまちの方が財政は健全といわれることになります。

これ変だと思いません? 市民が汗を流して働くまちはきびしい財政状況にあるのですから。

地方交付税のあり方がそもそも限界になってきたということです。なのに、税制改革といってもなかなか変えることにはなりません。貧しそうなまちから出てくる国会議員さんが力を持っているからです。人口集中地域(都会とその近郊)から出てくる議員さんはいつ落とされるかわからない。人より牛の数が多い地域の議員さんは落ちる心配がない。ベテラン議員としてふるさとを守るわけです。

たとえば、地方交付税の算定基礎に「道路」がありますが、車が走ろうと走るまいと道路は道路という考え方で国は交付税を配ります。山の中のまちと私のまちでは道路の通行量がまったく違うのに、なぜ格差をつけないの?と言いたくなるのです。

デフレのなかで改革するのは大変です。お金がない時代だからケチる方法を考えるということもありますが、改革というのはケチることが目的ではありません。新しい価値をつくるためにやるわけです。ですから、インフレ気味とか安定した経済成長とか、そういった経済環境のほうがやりやすいでしょうね。

借金が国と地方で660兆円あるといわれています。デフレの1%は6兆6000億円になります。その分の穴埋めをしなければならず、新たな価値をつくるとなればマイナスからのスタートになるわけで大変な仕事になります。これは余ほどの覚悟とドンチャン騒ぎを覚悟してやらなければできません。

逆にインフレ気味で1%物価が上がればプラス6兆6000億円からですから改革はやりやすいわけです。

不良債権がいくらあるのか見当もつかない状態で構造改革をやるのはずいぶんつらい話だと思います。処理が遅れれば遅れるほど不良債権がやたらと増えてくるのですから、小泉さんも頭が痛いでしょうね。

ダイエーはひどいものです。マイカルと同じようにダイエーだってつぶれて不思議はありません。でも銀行が共倒れしてしまったら大変ということでしょう、5,200億円の金融支援をするといいます。今期の赤字が3,300億円というのですから…。まあ、たいしたものです。同じような企業が出てきたら、さらに銀行へ資本注入でしょう。国の財政もぶっ壊れてしまいます。

経済の底はどこなのか、どこまで我慢をしたらいいのか、できるだけ早く国民に示してほしいものです。660兆円の借金をどうするという議論は当面の問題ではないですね。

借金を増やさないということと、10年間で172名の人員削減。

私がやろうとしていることはこの二つだけです。景気が低迷しているなかで借金を減らそうとすると「元気のないまち」になってしまいます。市がやろうとしている事業で国や県の補助金にからむものは積極的に受け入れています。もちろん、借金返済の元金の範囲内です。

「公共事業は悪」という人がいますが私は賛成できません。東北のある町に行ったら、そこにはものすごくでかい港湾がありました。

船はめったに着かず、あじの釣り場になっていました。あれはダメです。あれは税金の無駄使いです。あれと公園や下水道をいっしょにしてしまうのではいけませんね。

職員ですが、3年間で56名減りました。団塊の世代にはごっそり抜けて、ということは退職金が一気にふくらむことになりますが、世代間のバラツキを心配していたんです。でも、職員が自発的に退職していってくれています。頭が下がります。年間20名のペースになるわけですから。これからは定年者と新規採用のバランスだけで目標達成ができます。

172名というのはどういうことか、計算してみました。35年のスパンで考えると430億円になるんですね。単年度でも10億円になります。先ほど言いましたように、ケチることが行革ではありません。サービスが落ちては元も子もないわけです。そのために、「ISO9001」の認証を取得し、さらに「ISO14001」認証取得に向けた取り組みをしているわけです。そして、市民の満足度(CS)チェックと行政評価システムを確立しようとしています。

コスト削減と行政サービスを上げることを同時にやろうというのです。

次回は、「ひとり二役」と職員採用試験について。ご期待ください。





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