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2014年9月26日 (金)

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? 単行本 201246 高野 誠鮮 (著) 内容

引用

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? 単行本  201246 高野 誠鮮 (著) 内容

 CIAの戦略に基づいてメディアを駆使し、ローマ法王にアラン・デュカス、木村秋則にエルメスの書道家、そしてNASAの宇宙飛行士や総理大臣も味方につけて限界集落から脱却させた市役所職員。

 

著者について

 

高野 誠鮮

高野誠鮮(たかの・じょうせん)

石川県羽咋市役所農林水産課ふるさと振興係課長補佐。

1955(昭和30)年、石川県羽咋市生まれ。科学ジャーナリスト、テレビの企画構成作家として『11PM』『プレステージ』などを手がけた後、1984(昭和59)年に羽咋市役所臨時職員になり、NASAやロシア宇宙局から本物の帰還カプセル、ロケット等を買い付けて、宇宙博物館「コスモアイル羽咋」を造り、話題になる。2005(平成17)年、過疎高齢化が問題となった同市神子原地区を、年間予算わずか60万円で建てなおすプロジェクトに着手。神子原米のブランド化とローマ法王への献上、Iターン若者の誘致、農家経営の直売所「神子の里」の開設による農家の高収入化などで4年後に“限界集落”の脱却に成功し、「スーパー公務員」と呼ばれる。また、2011(平成23)年より自然栽培米の実践にも着手。「神子の里」は「全国地産地消推進協議会長賞」特別賞、本人も「限界集落の脱却」により毎日新聞北陸総局長賞など数多くの賞を受賞。 単行本(ソフトカバー): 258ページ

出版社: 講談社 (2012/4/6)

言語: 日本語発売日: 2012/4/6

目次

目次

第1章 「一・五次産業」で農業革命!・・11頁・

「限界集落」の悲しい現状・・12頁・

「一・五次産業」への挑戦! ・・21頁・

「人体政治学」「人体経済学」の哲学・・24頁・

第2章 「限界集落」に若者を呼ぶ・・37頁・

(「空き農地・空き農家情報バンク制度」・・38頁・

“抜魂”で仏壇の不安を解消 ほか・・40頁・

入村者選びは、集落の人の「好き嫌い」で・・42頁・

過激発言で相手の心を揺さぶる・・48頁・

CIAの戦略で、マスコミを使ってPR・・54頁・

「タウン・ミーティング」で意識覚醒・・56頁・

有名直売所「売れる知恵」を盗む・・58頁・

イギリスの領事館員を棚田のオーナーに・・63頁・

「烏帽子親農家制度」。伝統文化で町おこし・・67頁・

「酒が飲める女子大生」で話題作り・・73頁・

「援農合宿で」若者と交流・・79頁・

おばあちゃんの「教育力」で、不良外国人を更生・・85頁・

口コミで農家カフェを流行らせる・・90頁・

コラム・Iターン成功のカギは熱意と信念「神音カフェ「オーナー・武藤・・98頁・

第3章 「神子原米」のブランド化戦略・・101頁・

(売りたい商品の長所を徹底調査・・102頁・

ブランド品を生む「ロンギング」作戦・・104頁・

可能性の無視は、最大の悪策・・107頁・

「ローマ法王ご用達米」に認定!・・110頁・

ニュースの連発で顧客を得る・・114頁・

売りたい時に売らないのが、売る方法・・116頁・

エルメスの書道家が米袋をデザイン・・119頁・

外国人記者クラブで記者会見・・122頁・

アラン・デュカスとのコラボレーション・・126頁・

人工衛星でおいしいコメを探す・・129頁・

大手商社より格安。行政ビジネス第1号・・135頁・

やってみせて、やってもらって、納得させないと人は動かない・・140頁・

売れるヒントは女性が握る・・145頁・

農家経営の直売所「神子の里」を開店・・154頁・

コラム・宇宙時代にふさわしい日本初の宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」館長・中田隆夫・・212頁・

第4章 UFOで町おこし・・165頁・

「町おこし大会」では、町はおこせない!166頁・

郷土愛を深めた『羽咋ギネスブック』172頁・

町の古文書が町おこしのヒント・・176頁・

レーガン、サッチャー、ゴルバチョフに手紙・・179頁・

AP、AFP、ロイター。外電で情報発信・・183頁・

「UFOうどん」で商店街を活性化・・185頁・

国連で記者会見してアピール・・191頁・

首相のメッセージで反対者を黙らせる・・193頁・

「UFO国際会議」で宇宙飛行士を呼ぶ・・198頁・

「コスモアイル  」に本物のロケットを・・203頁・

ベルリンの壁で作った平和の鈴・・207頁・

コラム・宇宙時代にふさわしい日本初の宇宙科学博物館「コスモアイル  」館長・中田隆夫・・212頁・

第5章 「腐らない米」。自然栽培でTPPに勝つ!・・215頁・

(JAと組んで、TPPに挑戦!・・216頁・

“奇跡のリンゴ”木村秋則さんを口説く・・220頁・

「自然栽培実践塾「で未来の農業を!・・227頁・

耕作放棄地こそ宝の山・・235頁・

農業大国フランスに殴り込み・・242頁・

市役所の職員にアントレプレナー精神を!・・245頁・

コラム・自然栽培農法は、農家の未来を変える!自然栽培新規就農者・桝田一洋・・250頁・

さいごに・・253頁・

平成26年9月27日

 

“奇跡のリンゴ”木村秋則さんを口説く ほか)

 

ローマ法王に米を食べさせたら、いいわけじゃない。 2012/6/22

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

ページの端っこをすべて折り返したくなる。実務者の血の通った言葉で、過疎の村が輝きだすまでが描かれている。

「ローマ法王に米を食べさせる」のは一つの手段でしかない。それは、そもそも「ここの米はうまい」から「何とか多くの人に食べてほしい」という思いに起因している。もうありとあらゆる手段を考えたんでしょう。結果的に、ローマ法王に米を献上することには成功する。成功した理由は絶対に「成功するまでやめなかったから」。

誰に読んでほしいかというと、色んな人。でも、できたら地方で生きることを選んだ人。勇気もらえます。つぶれそうな会社で悩んでる人。業界の行く末が真っ暗だと思ってる人。やっぱり、勇気もらえます。絶対に。

棚田オーナー制度とか空き家・空き農地バンク制度とか、いろんな自治体がこぞってやっている取り組み。だけど、著者は「見せ方」をこだわることで、結果は他の自治体と一線を画している。

一番おもしろかったのは、学生の農家体験の第一陣に「酒が飲める女子大生」を指定したこと。もうこれは役所に関わる全ての人が「絶対に無理」という条件。だって、「機会が均等」ではないから。酒が飲めない女子大生がなんでだめなの?となる。

でも、地域の住民が受け入れやすい人っていうのは「酒が飲める女子大生」なのは、実は想像に難くない。この女子大生を受け入れたことで、地域住民には学生を集落で泊めることの抵抗感が薄くなっていく。最終的には日本語話せないアメリカ人の男子高校生まで勝手に「洋介」と名付けて受け入れてしまう。そんな発想はどこから生まれてくるんだ!と笑ってしまう。

根底に流れているのは「地域の住民にどう受け入れてもらうか?」をきっちりと考え、徹底していること。活性化はただやりゃいいってもんじゃない。

「可能性の無視は最大の悪策」という後書きの言葉にすべてが詰まっている。とにかくやろうよ、失敗しようよ、という呼びかけに、素直にうなずきたい。 

この企画力・実行力には脱帽!, 2013/5/5

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

公務員…といっても、元はテレビの企画・構成作家だけあって、発想の柔軟さやメディアの使い方などさすがです。

そしてその根底には、純粋に故郷の人々の暮らしを何とかしたいという熱い思いやりがある…その著者の姿勢が頑なな農家の方々の心を溶かして、村が活気を帯びていく様子に感銘を受けました。

「本当に役に立つのが役人!」著者はそう言い切りますが、これは公務員のみならず、働く者すべてが考えるべきテーマでしょう。

 

本書を読むと「本当に価値ある仕事をすれば必ず多くの人が笑顔になる…」ということを実感できます。

世の中を変えたいと願う、志ある公務員は必読。ビジネス書としても秀逸。, 2012/4/10

: ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

夜中に読んだのがいけなかった。一気に目を奪われてしまい、結局最後まで一度も本を閉じずに読み終えてしまった。おかげで興奮して眠れない。

常人には考えも付かない奇想天外な発想。スピード感あふれる行動の数々。

普通そんなこと考えるか?普通そんなことやるか?あなた公務員なんでしょ?といちいちツッコミを入れたくなるようなすごいエピソード満載。

批判を浴び、壁にブチ当たりつつも、手を変え品を変え、その発想と行動でガンガン壁を乗り越え(ブチ壊し?)結局はとてつもない大きな成果を手に入れる。

 

一体この人が羽咋市にもたらしてくれた経済効果はどれ位になるんだろうか?

以前、私がとあることでNHKに出演した際、アナウンサーの方から、「今度羽咋市を取材させて頂きたいのですが、何か情報ありませんか?」と聞かれた時にすぐに浮かんだのが高野氏。

当時全く面識はなかったのだが、フェイスブックでメールしたらすぐに返信が来てすぐに時間を作って下さりすぐにお会いできることに。

用件もすぐに終わったのだが、その後1時間以上も、目からウロコが落ちまくる話をして下さった。フットワークが軽い。頭の回転が速い。とにかくアグレッシブ。とにかく毒舌!少々ラジカルだけど、僧侶ならではの徳も染みいってくる。

スーパー公務員。過疎地域を救ったヒーロー。市役所の嫌われ者!高野氏にはさまざまな形容詞がつくが、実際どう感じるかはとにかく読んでもらいたい。個人的にはすべての公務員に読んでもらいたいが、ビジネス書としても秀逸。

これだけ書いても、まだ眠くならない。

この本なら、税金を使っても良いからすべての公務員に配りたい。, 2012/10/28

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

ほんとにこの方は、スーパー公務員の称号にふさわしい。常人では思いつかない発想。しかもそれは目的を達成するために最も効果的ときている。そしてそれをアッという間に実行してしまう行動力。決めたら、どんな抵抗にあっても、くじけず、成功させてしまう忍耐力。どれをとっても、公務員には欠けるものばかり。

そんな著者を訓告処分にした「どうしようもない公務員」は、実は、どこにでもいる。前例がない、事前に相談がない、手柄は自分のものにしたい、そんな公務員にはこういいたい、「まず、この本を読め。著者のようにならなくてもいいから、著者のような部下がいたら、形式にとらわれず、国民の ためになるかどうかを最優先して、認めてやってくれ」と。

スーパー公務員?いや、人としての手本ですよ, 2013/2/16

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

こんな人もいるんですね。日本の公務員も捨てたもんじゃない…と思いましたが、これは民間企業で働いている人でも同じこと。目の前の仕事に対して真剣に人生かけて挑んでいるかというと自分自身を振り返ってもまだまだだと思わざるを得ないことに気づかされます。つまり、高野さんはたまたま珍しく、リスクに挑む公務員でしたが、民間企業で仕事に従事する人でもとても多くの気づきを得られる作品だと思います。そして自分自身も挑戦する勇気をもらいました。どんなに不遇でも理不尽でも腐らず、根気強く報われる日を信じて取り組み続ければ必ず協力者や理解者が現われるという事でしょう。あるいは、そうなるまであきらめないことの大切さ。私はこの本からそういうことを学びました。付随して、日本の農業の問題を知ることができました。確かに、高野さんが考えるように日本の農業が変わっていけばTPPは日本の農業にもプラスになれますね。いずれにしても、変わらなければ発展はしないし生き残る事さえままならない。今の日本に、日本人に問題提起する良書です。立場関係なく、全ての人にオススメです!

スーパーマン, 2014/5/8

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

この本、全文に線を引き引用したくなるような素晴らしい内容でした。とてもアマゾンの星で評価することなど出来ない。ほとんどのビジネス書の内容の8割は読んだ直後に忘れ、残りの2割は次の日にすべて忘れてしまうような物覚えの悪い人間ですが、この本に関してはいっそ精神に宿してしまおうと2日にかけて3度読み直しました。

 

著者の高野誠鮮(じょうせん)さん、石川県の羽咋市役所職員であり、羽咋市教育委員会生涯学習課という部署に勤めていました。しかし、高野さんの才能に嫉妬した上司に目をつけられ、上司にとっては下位に位置する農林水産課に飛ばされてしまうのです。ですが、スーパーマンである高野さん、めげません。さっそく農林課の新しい仕事に取り掛かるのです。

 

羽咋市は能登半島の西の付け根に位置し、総人口は2万3675人(平成23年)、第三次産業に従事している人が多い市です。その中のひとつ、神子原地区は市の中で高齢化率がもっとも高く、離村率が激しい地区でした。とくに菅池は高齢化率が57%と、65歳以上の住民が半数を超える「限界集落」とよばれる状況で、20年間で37%も人口が減少しており、耕作放棄地も徐々に増えており、若者の離村による農業の後継者不足と廃屋の増加や、冬の豪雪や急傾斜の農地などの耕作不利による放棄地の増加も目立ち、集落機能が失われつつあったのです。さらに、なによりもいたたまれなかったのは、神子原の出身者が自分たちの集落を恥じていた。

 

高野さん、立ち上がります。まず、農家の所得を調べます。なんと、わずか87万円でした。農業やっても儲からないから若い人が神子原地区を後にするのは当たり前の話です。「なんでこれまでの役人は給料もらっているのに、なんの策も施してこなかったんだろう」と憤りを覚えながらも根本治療に打って出ます。「この人たちが生きている間に何かしてあげたい」。

ここからが本編の始まりですが、まー高野さん、ほんとうに凄いのです。

高野さんはまず「若者が出て行かない町づくり」をめざします。具体的な神子原地区活性プランは

'@大規模市場流通体制から個別流通体制に変え、利益が直接農家に還元できるようにする

'A農作物の地域ブランド化を進める

'B雇用創出が生まれるような「直売所、加工所、集荷所、駐車場」などを設置する

この3点でした。そして実に独創的アイディアで大胆に攻め、この3計画を実現してしまうのです(考えることなら誰にでも出来ます。実際に実行に移し地区を活性化させ、世の中の流れを変えてしまうのが凄いのです)。

 

しかし、実際にこれらのアイディアを実行に移すには、たいへんな困難を伴いました。説明会では農家の皆さんから毎回のように怒号を浴び、「後出しジャンケン法」では上司から度々の叱責を受け(後出しジャンケン法、これはかなり危険です 笑)、肝っ玉が座っていないと、とてもこれらのプランを貫き通すことは出来ません。

 

ですが高野さん、さらに攻め続けます。以下、高野さんが実行した素晴らしい独創的アイディアの数々です。

「会議はやらない。企画書はつくらない」

「過激発言で相手の心をゆさぶる」

「『酒が飲める女子大生』で話題作り」

「売りたいのに売らないのが、売る方法」

「売れるヒントは女性が握る」

「レーガン、サッチャー、ゴルバチョフに手紙」

「『奇跡のリンゴ』木村秋則さんを口説く」

「農業大国フランスに殴り込み」

「人工衛星でおいしい米をさがす」

「『UFO国際会議』で宇宙飛行士を呼ぶ」

これだけでも目が回るほどのアイディアですが、さらに高野さんのアイディアは泉の如く湧き出ます。そして、すべて実行に移す。

もちろん、書名にもあるように、没落寸前の限界集落であった神子原でつくったお米を「あるアイディア」によってローマ法王に食べさせ神子原米をローマ法王御用達米に認定させてしまう。本当にとんでもない人です!

もし、わたしの身近に高野さんのような方がいたら、迷惑などおかまいなしで毎日行動を共にし、すべて優れた部分を盗めるよう最善の努力を心掛けるのですが、あいにく残念ながらおりません(笑)。ですので、この素晴らしい本から高野さんの行動理念、経営理念、有り難く頂戴させていただきます。

高野さん、帯の写真を見るかぎり温厚そうで優しそうな方ですが、人は見かけによりませんね(笑)。

アクティブに世直しを実践する。, 2012/6/17

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

役所といえば、公僕として、決まりきった手順で、決して枠をはみ出さず、許可された稟議書類に基づいて、黙々と正確に履行するという、とてつもなく平凡であり続けることを良しとしています。

この高野誠鮮氏は、そういった公務員の常を型破りし、破天荒な試みをなし続けてきた方です。

そこには、”村民のしあわせ”というビジョン、”過疎化対策”というミッションに基づき、村のウリとするところを見つけ出し、また、村おこしとなるコミュニティの活性化をアグレッシブに進めていった数々の成果が見受けられます。

UFOの町たる宇宙人のごとく、奇天烈ですが、思い付きだけではなく、入念なリサーチと、目的を達成すべく、しっかりとした仕掛けでもって成功させています。

チャレンジ精神と、革新的なアイデアマンというキャラクターだけではなく、その目的達成には地道な努力と、マスメディアといった情報を駆使した知的戦略、力強いリーダーシップにより牽引していく屈強さがあります。

既成概念を捨て、構造を変える、仕組みを変えることは、リスクを伴うこともあり、民間企業であっても、その壁をぶち破るには大きなパワーを必要とします。

本書は、たった数パーセントしか可能性がないものでも、「できる」ものであれば、それを本気で信じて、目的を達成するために果敢に挑戦していくことが成果に結びつくという実例を示したものです。

フランクに、滑稽に、そしてネアカに書かれており、たいへん読みやすく仕上がっています。

  出来るビジネスマン(が、たまたま公務員だった)の物語, 2012/5/26

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

著者が手がけた町おこしプロジェクト2つを自身の手によって描いた本であり、

その1つ、神子原という所謂「限界集落」の町おこしの一場面がタイトルになっている。

もっとも、本の内容からは「バチカン大使館に、ローマ法王への(神子原産の)米を献上した」ことまでは確かと認められるが、「ローマ法王が米を食べた」かを裏付ける証拠はない。それはさておき、ネタバレになってしまうので具体的には書かないが、絶望的に何もないように見える限界集落から「売り」になるものを見つけ、他の「町おこし」の成功例、失敗例を徹底的にリサーチしたうえで、「売り」を「売り込む」ためのあの手この手、奇手奇策を次々と繰りだし、頭が凝り固まった集落の年寄り連中(失礼)と規則慣習に縛られがちな役所を相手に八面六臂の活躍を演じる著者は、まさにスーパー公務員と呼ぶに相応しいが、民間のビジネスマンでも、ここまで出来ればやり手の域だと思われる。

著者のアイデアマン振りに目が行きがちであり、本書の最大の魅力はそこにあるのだが、それ以外の地味で地道な所にも目を向けるべきであろう。

プロジェクトに哲学を埋め込んで目標を定めたり、事前調査を徹底的に行ったり(本ではさらっとしか触れていないが)、揉めそうな会議の前には有力者に根回しをしたり、小さな成功例を作ってそれを徐々に広めたり、と物事を前に進めるための基礎的な考え方を持って行動していることが随所に伺える。

印象に残ったエピソードから一つだけ書かせて頂く。直売所を開こうとして村人の出資を募ろうとして、最初の5年間は赤字という計画書を提出したら大反対を食らい、結局1年間に45回(!)の会議を開く。

最後は、とある有力者の「パチンコで昨日2万円すった。パチンコで2万負けたと思ってみんな出資しないか?」の一言でみんな納得し、無事直売所の設立にこぎつけるが、その一言は著者の根回しが引き出した。そして直売所は大盛況で、1年目から黒字だった。

あと、この本の主旨ではないが、活力低下という負のスパイラルに陥った地方を活性化させる事の難しさをかいま見た。「何をやっても変わらない」という諦めのマインドを転換させるのは容易ではない。他にも色々な読み方が出来る本であり、ともかく面白い。

いなくちゃ困る公務員 vs いては困る公務員の比較が素晴らしい, 2012/9/19

 ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

公務員である著者は、公務員を次のように3分割しています。

 

1)いなくちゃ困る公務員 

2)いては困る公務員

3)いてもいなくてもいい公務員

本書は、1)として「著者、著者の上司」、2)として「副市長、著者の元上司」が登場するがその比較描写が非常に面白い。

1)に「なりたい、なりえる」公務員は、全国に潜んでいると思う。そんな彼らが活躍するには

2)型の公務員を排除する仕組みが必要ですね!

どんな経験も「喜ぶ」, 2013/2/28

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

アイディアの量とその実行力に驚かされた。この人と自分の一番の違いは何かと考えた時に、「喜ぶ」能力の各段の違いではないかと思えた。それも受動的な、嬉しさを表現する意味の「喜ぶ」ではなく、能動的な「喜ぶ」の力である。

著者は、やっても無駄だ、面倒なだけだ、どうせ失敗すると周囲が後ろ向きな中でも『頭の中では成功のイメージしか描かない』という将来へ向けた原動力となる喜びと、『マイナスをプラスにとらえるには、一度「喜んで」見る。』

という困難とも思える現実に屈しないための「喜ぶ」を使いこなし、実現不可能とも思える夢をどんどん実現していく。同じ努力をしていても、この「喜ぶ」能力の有り無しで、結果は大きく変わるのだろう。

「喜ぶ」というスキルは、思考をニュートラルに戻し、アイディアや力をもたらしてくれるものなのだ。大きな気づきを与えられた。

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

公務員でなくてもやる気が出る本です。何事にももう一歩踏み込んで検討したのかを自問自答させる本です。

爽快 , 2013/6/21

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

 過疎化の村を生き返らせた話。行動力が有って失敗からも成果を上げられていて、読んでいてとても気分が良い。遣るか、遣らないか。

ただ闇雲に遣れば成功する、のではなく、高野氏の知識、縁故の広さという下地があればこそ。高野氏のアイデアと積極さ、それをこつこつ続ける人が居て。高野氏の側に居て感化された人達が、忙しくも楽しそうに活き活きされている姿が余白にまで見え隠れする。

村に人が来て賑やかになっていくところは、村の人、家、田畑、土の喜びが伝わって目頭が熱くなりました。

行動の人 高野さん, 2013/2/22

に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)

高野さんは行動の人だ。しかも枠にとらわれない最高のものを目指して実行する。既存の人脈をたどってでなく、最高を見定めたらなりふり構わず直談判する。その行動力が羽咋の米「神子の里」をローマ法王へ献上する米へと導いた。そこにはただ勢いだけの行動ではなく、物事を深く考え抜いたゆえの「これしかない」という自信にあふれている。羽咋への入居者の選び方や、喫茶店の出し方も一風変わっていて、しかし聞けばなるほどと思わせる着眼点が備わっている。

少々困難なことがあっても、高野さんならどうするだろうと思うと微々たることに思えてくる。ぜひ一度お会いして話してみたいものだ。

5.0  非常に面白かった, 2012/12/16

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

テレビを見ていてこの本のことを知り購入して見ました、いかにに世の中人のためになにができるのかを考えさせてくれて常に考える、行動し続けるということを教えてもらった。読んで損はないせす。

5か6人称視点で、人心を見抜いている企画の天才, 2012/6/27

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

つい一気読みしてしまえる読みやすさ、おはなしのおもしろさもあり、ページ数も適度です。

何ヵ所かで、グッと胸にくる熱い想いを感じる話もあったりします。軽妙かつユーモラスたっぷりの話しぶりでいて、そのうえで全編を通して企画力のすさまじさを感じさせる内容です。

ひとりのアイディアがすべてを変えうるし、多くの支援者の存在、あと常に第三者の利益が重んじられています。人をいかに巻き込んで味方にしていくか、とか。まじめに本の内容を分解していったら、そうとう多岐にわたる示唆が得られます。

 

目的のために自分たちのルールを築いていったのかなあとも思いますし、私の中でうまく整理されていませんが、とにかく思ってもいなかったような話を聞けて、本当に良かったです。

 

看板ださない、って発想の過程が一番ギクリとしました。あと学生を村に招いておいて、イヤだったら夜の宿を提供しなくてもいい、とか平然といっちゃいますし。著者は、いったい何人称の視点をお持ちなのやら。少なくとも5か6人称はありますね。

 

作者はスーパー公務員ではなく、一流の経営者です, 2013/2/3

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

作者はローマ法王にお米を食べさせてもらうような人の思いつかないアイデアを考える人ですから、この本を読むまでの印象は稀代のアイデアマンかと思ったのですが、読み終わった後の印象は一流の経営者だと思いました。

過疎化する村を立ち直す際も、まず村が過疎化した原因をよく追及し最大の課題は農作物の値段を自分でつけられないことだと判定した後は、農作物を付加価値をつけて売る事を最大の目標としています。

お米にしても、もともとおいしい事は分かっていたので、天皇陛下・アメリカ大統領・ローマ法王の誰かに食べてもらえればブランド化出来ると考えた上でローマ法王が話しに乗ってくれたのが実際の話のようで、恐らくこの作者であればローマ法王が駄目だといったとしても、どこか誰かの有名人に食べていただく事は成功したと思います。

 

最後の章に書かれた事も農作物に付加価値をつけて売るとの最初の戦略に従って行ったことであり、大戦略を最初に立てて多少の紆余曲折はあってもその方針に従って進んでいく点は、一流の経営者そのものだと思いました。

 

また筆者は人の扱いも一流です。人を判断する基準は肩書ではなく人格であると高潔な事をいう一方で、反対派の議員を抱き込む際に外堀作戦と称して、総理大臣からの応援メッセージをいただき黙らせる。何でも反対する人は、同じ事しか言わないので前にも同じことを言われましたよね攻撃で持久戦で抑え込むなど等実際のサラリーマン生活でも役に立つと思われる清濁併せのむメソッドも参考になりました。

 

ただそれは作者が反対はするけど何も行動しない「評論家系」の人達の過りに気付いて欲しいからこそのことであり、私利私欲の為だけに働いているのではなく、町の為、町で働いている人の為に尽力している、非常に高潔な方に思いました。

 

公務員でかつ一流経営者として思考を持っている高野さんの働き方は、公務員だけでなく、日本で働く全てのサラリーマンが学んだ方がよいように思いました。

判りやすいです, 2012/12/7

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)

高野さんの施策が、判りやすい言葉と明快な文章で説明されていて、一気に読み進めました。誰かに裾を踏まれていたり、二の足を踏んで前に進めなかったりする人にオススメです。

こんな公務員がいたなんて!, 2012/4/10

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

ぁーなんでしょうこの読後感。ドキュメンタリー映画を見終えたような、小説を読み終えたような……。映像が目に浮かぶんですよね。

 

おばあちゃん、おじいちゃんが人のいない集落のひろーい田んぼ道を腰を曲げながらひとり、とぼとぼ歩いている。

そこに若者がやってきて、子供が生まれる。ときにはたくさんの若者がやってきて、集落がにぎわって。そうしているうちにおばあちゃん、おじいちゃんの腰がちょっぴりのびて笑顔になる。みんながひとりじゃなくなる。

キラキラの黄緑色の田んぼと澄んだ青い空の下で繰り広げられる、ある集落の日常のいろんなこと。

そんな映画をみているようでした。しかも、公務員さんの本を読んで、UFOと人工衛星に詳しくなった気がするのはなぜ?「宇宙の出島」っておもしろすぎませんかっ!

何もしないヤツが出世する、と言われている現代にこんな働きマンがいたなんてびっくりです。本当に公務員さんなんですかね?本当に毎朝市役所に行っているのですかね?

民間企業は自分のもらっている給料の3倍働いている、とあるが、本当に働いているのはごくわずか。

この方は公務員さんなのに何倍働いているのだろう。

とはいえ、ご本人は苦労して働いている、というよりも楽しんで次々に仕事をつくっている、という感じに読みとれた。そしてそのすべての仕事をひとつに繋げている。すごいわーこの方。おもしろいわーこの方。

切れた電球を下からみて、みんなでワイワイしたところで確かに何も変わらない。誰かが新しい電球を持ってきて取り替えない限り、暗いまま。

人の役に立つのが役人。可能性のムシは最大の悪策。

おっしゃるとーり!お仕事に欠かせないキャッチな言葉も盛りだくさん。

内容濃すぎです。

一億3000万人、すべての日本人に読んでもらいたいーっまずは斜め前に座っている上司に読ませよう♪

発想力を鍛えたいと思います, 2013/1/4

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

現在の仕事が公務員だろうが、自営業だろうが自分の発想力を最大限に生かすとお客様のためになることが、とてもよくわかりましたそして、このお話の場合過疎の村を救い、地域にきた若者たちの生活を救い昔からいるお年寄りに安心感を与えます

アイデアというか発想力の素晴らしさ行動力の発揮には限界がないということをわからせてくださる本でした

スーパーヒーロードラマを見てるみたい, 2012/10/11

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

神子原からさほど遠くない所に住んでいるのでちょっと興味をそそられて手に取ったら、予想をはるかに超える痛快スーパーヒーロードラマの筋書きみたいでした。

中学生の息子が感嘆の声を抑えきれず私にちらちら読み聞かせるので自分で読むから!と振り切って寝床で読み出したら止まりませんでした。

面白かった小説でもここまで引きつけられなかったと思うほど。

田舎の役所でここまでできるとは、高野さんあっぱれとしか言いようないです。

地元の農家だってなかなか手強いですよね。

この人だから出来たですませてほしくない、こんな生き方が出来るんだと勇気づけられます。コスモアイル羽咋ももっと襟もとただしてこんどは見学に行くつもりです。

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)

もうすぐ定年で、今さら公務員になれるわけではないですが、誰かの役に立つ仕事をしたいと、さらに強く思いました。これから就職する若者に読んでほしいです。

繰り返し読みたい本, 2014/1/4

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

 

マスコミ経験者だけあって仕掛けが非常にうまい。ロバートソン査問会(こんな言葉初めて聞いた)レポートを参考にひとつの方向に大衆をなびかえるにはどうしたらよいか等いままでの経験を余すことなく発揮される取組に感銘。また、上司の「犯罪以外なら俺が責任とるからやりたいようにやれ。」(農林水産課池田氏)すごくかっこいい。いい上司に恵まれました。

高野氏は公務員とはいえ、民間の経験がある人。

農業もそうですが、硬直している組織、業界、チームには前例にとらわれない、

外部からの斬新な働きかけが大事なのだと感じた。

テレビ屋さんが、過疎地の市役所職員になった時, 2013/10/12

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

東京で未確認飛行物他・UFO等の番組制作に携わっていた青年が、実家の寺を護持すべく帰郷し過疎地の市役所職員になり、役所文化と衝突しながら、限界集落の町おこしを進める物語です。

ANAの機内番組で数度観た、「ローマ法王に米を食べさせた男」であるが、やはり高野さんが職場の部下であれば、上司はやはり大変だ。小さな小さなUFO目撃情報から、番組を組み立てるイケイケの時代も確かにあったのだろうが、時代と文化の違う役所世界、連綿と続く地域に根差した文化と経済の世界に、未確認臨時職員の姿を借りた、後に「スーパー公務員」と呼ばれることになる男が舞い降り、周囲と衝突しながら事を成していく姿は、自分が安全圏に居るのであれば面白い。しかし、昔衝突した上司の名前を挙げるのは、禁じ手であろう。

町おこしにとっては様々なヒントに満ちている一冊ですが、読み物としての面白さが勝っている。

思わず周りの人にも紹介してしまった本, 2013/9/20

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

 

小説ではないお話を、ここまでおもしろいと思って読んだことはないかもしれません。私も人から紹介されて読みましたが、読んでいる途中から思わず周りの人に薦めてしまうほどでした。

著者の発想力・企画力もさることながら、その行動力が素晴らしいと感じました。そして、さらに驚くのは著者の知識や能力や人間関係。並みの人間では、いくら企画力や行動力があってもなしえないことばかりなのでは。うまくいかなくて落ち込んだときには、この本を読めば元気になれそうな気がします。

 感動しました。, 2013/8/28

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)全国の公務員の必読書です。もちろん公務員じゃない人にもぜひ読んでいただきたい。

発想力と行動力に脱帽です。, 2013/7/5

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

出ておられたテレビの「カンブリア宮殿」や「夢の扉」もみましたが、凄い人がいるもんだとびっくりしました。今の時代にこんなに一生懸命な公務員がいることに驚き感動です。いっきに読みました。ほんのわずかな可能性があれば挑戦してみる。諦めない!たくさんの方に読んでほしい本です。発想力と行動力が凄くて、とても刺激になりました。今映画化になった「奇跡のりんご」の木村秋則さんの話も書いてあって興味深いです。最近で一番刺激を受けた本ですね。

 

 

Good, 2013/4/28

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

私にとって最高のバイブル!カンブリア宮殿を観て購入したわけですが、学生時代にこの本と出合った事は最高の一言!

友達にもお勧めしました!

すごい!!, 2013/3/11

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

 

マーケティングの研修会で電通の講師が紹介してくれた本。大変啓発された。人をその気にさせるノウハウがたくさん詰まっているが、何よりも著者の積極的なスタンスが感動を呼ぶ。限界集落の米をブランド化していくプロセスが何とも言えずすごい。勇気をもらう本である。

「売りたいときに売らないのが 売る方法」の個所は 思わずうなる。レーガン、サッチャー、ゴルバチョフに手紙を書くなどユニークだが それが王道かもしれない。NASAからロケットを持ってくるなど朝飯前なのだろう。

素晴らしい本だ。

"ローマ法王に米を食べさせた男 「高野 誠鮮」, 2013/3/10

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

この方、以前にテレビで見ました。ガイアの夜明けだったと思います。

その時の印象は壁や逆境をトライアスロン競技のように乗り越えて行く人だなぁというものでした。きっと高野さんの思考回路は問題にぶち当たったとき、メンドクサイ、他の誰かがやればいいなどは考えないはずです。出会った瞬間に「オラオラァ」と破壊し尽くさないと気がすまないのかもしれません。私自身の話になりますが、サラリーマンになって12年になります。丁度中堅として、脂が乗ってくるくる時期かもしれませんが、私の場合、環境の変化と部署移動が多く、かなり疲れが出始めております。

 

仕事を覚えて、その部署で仕組みを作り、そして結果を出せそうになると、部署移動。というサイクルを繰り返し、失敗による叱責、相手へ教えてもらうこと

をお願いする繰り返しという環境で、無知への恐れが身に染み込み、万年自信の無い自分がおります。また、昔だったら波風立つことを恐れず、ガンガン物申

していたことも、いろいろな失敗を経て、相手への気遣いが先行して当たり障りのない人間に変化しているのを感じます。

疲れているし、丸くなっている。

要するにかなり、いてもいなくてもいい社員側になりそうな自分を感じております。逆にそうなりたいと思う自分が半分いることに気づいております。

 

こう書いていると、俺、環境に負けそうなんだなと気付かされ、環境が悪いんだと言い訳していることにも気づきます。

限界集落の農家と同じですが、言い訳してると役に立たなくなる。自分としては、今の仕事でいいのかという根本的な問題にも突き当りますが、大過なく、

軋轢を恐れずに役に立つことをしたいという信念を持って仕事には取り組むものだと、心を改めることが出来ました。人の顔色見て仕事をするのではなく、役に立つことを軸にして仕事をすればいいのかと少し今の自分の視点をずらすことが出来ました。

1に行動2に行動、3、4が無くて5が行動, 2013/2/25

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

 

今月の課題図書を読んでこの系統の自己啓発本に多いのは「情熱で困難を乗り切った。尽きることのない情熱と、決して諦めなければ乗り越えることが出来る。」です。ただでさえ日々の生活に疲弊しているのに、そこまでの情熱を持つことは本当に難しいです。

でも、この本はとにかく「行動」「行動」「行動」・・・・・。

そしてその結果生じてくる負の感情を払拭するのも「行動」。行動していればローマ法王から返事が来ないことも、宇宙飛行士が本当に来てくれるかやきもきすることも紛らわすことが出来るのです。困難な状況を打破するにはとにかく「行動」が大事だと言うことが身にしみました。

と、書いてもきっと1週間後には忘れてしまうと思います。だからその惰性も「行動」で克服しようと思います。

荒れる村会議で議事録をつけ続けた高野氏のように、私も淡々と「未来の議事録」を手帳に書いきます。手帳をあける度に「行動」を引き出せるように。

「行動」こそが「行動」を継続させるフレームワークなのです。

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

分かり易く読みやすい。高野さんの生き様がイキイキと書かれています。

爆笑しますよコレ, 2012/6/5

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

読みきるのに数時間もあれば十分。スピード感を感じながら一気に読んでしまうと思います。もう発想と展開のすべてが爆笑。ビジネスで困難に立ち向かおうとする方、必読です。

一気に読めました!!!, 2012/12/16

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

カンブリア宮殿を見て即購入。当然のことながら評価は人それぞれだと思いますが、自分は一気に読んでしまいました。タイトルもインパクトがありますよね。

羽咋市の限界集落脱出プロジェクトをリアルにプロデュースしたスーパー公務員実践記, 2012/10/25

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

羽咋市の限界集落脱出プロジェクトをリアルにプロデュースしたスーパー公務員実践記

限界集落から脱出するための町おこしとして、特産品のブランド化、農村への移住(空き家・空き農地バンク制度)、棚田オーナー制度とか空き家・空き農地バンク制度、学生の農家体験(烏帽子親制度)など、いろんな自治体がこぞってやっている取り組みではあるが、羽咋市では、それらを成功させていく。

 

それは、高野さんの情熱、圧倒的な行動(成功の原則)、奇抜で大胆な発想などが成功の要因であるが、種々の取り組みについても、基本を押さえたルールを採用している。

・まず、徹底的に前例を調べたこと。特に、失敗事例から失敗の原因を調べ上げ、それとは逆のことをすることで、同じ失敗はしないようにしたこと。

・また、新しいプロジェクトを進める時には、上司(市長)の支援を取り付けておくこと。

具体的には、限られた期間内で多くの挑戦ができるように、事後報告でOKというスキームを作っておいたこと。万が一限界集落脱出が失敗しても、事後報告の許可を得たことで市長に迷惑がかからないように、予算を極端に少額にしたこと。

・あきらめムードの人や取りあえず反対する人々に対し、まずは小さくスタートし、彼らの目の前に成功事例を突きつけたこと。(農産物の直売所、大学生の農家体験)

・外部の権威の活用(ローマ法王や総理大臣など)、外部メディア活用(遠隔地のメディアへの宣伝、欧米メディアの活用など)、口コミの活用(集客、説得など)等による、ブランディング戦略、マーケティング戦略、広報戦略(話題造り)。

・直接買い付けや直接交渉(NASAからの100年レンタル)による、コスト削減。

ビジネスの基本や、変革のプロセスマネジメントなど、セオリー通り実行していただけですが、ただ、その着眼点や、発想(ローマ法王にコメを食べさせるとか、酒の飲める女子大生とか)については、、サプライズの連続です。

 

これらのアクティビティーを支えるものには、高野さんの素晴らしいマインドセットがあります。

・金も資源もないので、「思う源」と書いて思源、「知恵を出そうよ」という発想

・相手がアメリカの大統領だろうがローマ法王だろうが総理大臣だろうが、所詮地球の一員なんですよ。私たちが一生の間で直接話が出来たり握手したりする人の数は、ものすごく限られています。だから恥ずかしがらずにどんどん声をかけていったらいい。

 

最後に、行動を促す格言を転記しておきます。

 

切れた電球を下からみて、みんなでワイワイ言っていても何も変わらない。

誰かが新しい電球を持ってきて取り替えない限り、明るくなら無いんです。

 

つまり、問題が発生した時に、書類を作成してたり、会議をしていても、誰かが動かない限り問題は解決しない。

笑えます、突き動かされます, 2012/7/8

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

 

読み始めると止らない。目的達成のための突っ走り方が半端じゃないし、戦略も良く練られている。筆致も明るくて、ゲラゲラ笑いながら一挙に読んでしまいました。日本にはまだまだ凄い人がいる。そんな人が活躍できるように支えてあげるだけで、日本はまだまだ変える事ができる。

発想力に驚きます, 2012/5/17

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

「公務員」から起業家精神を学べる本。過疎で自信のなくなった村が、著者の市役所職員である高野さんによって、人が集まる魅力的な村へ変貌。

地元の良いものを、どうみせるか、いかに売り出すかに頭をひねり、美味しいお米をブランド米へとブランディングしたり、観光スポットを生み出します。

 

若い夫婦や学生が村へ住むようにうながすプロジェクトでは、ぐずる赤ちゃんや素行の悪い高校生を住民全員で暖かく育てる様子に、心が熱くなりました。

 

不可能と思われることを発想し実行に移す行動力に乾杯!, 2013/11/20

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

世界観がコロッと変わった。石橋を叩いて渡るよりも、まず渡ってみようという発想。簡単なようで凡人にはなかなかやれない行動力だ。公務員や組合員など人の税金や人の会費で生活が成り立っている人たちにぜひ読んでもらいたい!!! 

 評価は、人がするもの(結果が、モノをいう)。, 2013/7/28

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

企画書を何枚も書いたり、会議を何回も開いたり、できない理由ばかりあげつらって、何も行動しないよりも、今できることを、とにかく全力でやってみる。すると、何かが見えてくる。

失敗したら、また、起き上がって何度でも挑戦すればいい。だって、大多数のことは、人の努力で何とかなるものだし、成功と失敗は紙一重なのだから(なんでも自分たちでやってみることで、ノウハウも蓄積されるし、自信にも繋がる。失敗から得ることも、たくさんある)。

 

実行に当たり、お金がなければ、頭をひねり、知恵をだし、汗をかき、戦略を練れ(常識を疑い、物事を多面的に捉え、マイナスをプラスへ発想の転換をしてみる)。

ただ、一人でできることには限界がある、やはり、いろんな人の協力・理解があってこそのものだ。

人を動かすには、熱意・情熱・行動力・発想力・人脈も大事だが、何よりその人に、人間力・魅力・徳というか人を引き付ける力が備わっていなければ。

前面にはあまり出ていないが、女性の力ってスゴイね!(男性の行動の源泉であり、後押しでもある)。

マイナスをプラスに置き換える発想力に脱帽です, 2013/7/9

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

UFOでの町おこしを企画した時の高野さんは、臨時職員という立場でした。

臨時職員なんて“それなり”に仕事をしておけばいいという考え方も多いというのに・・・・・

公務員とJAの悪いところは、10万円しか給料をもらってないから10万円分の仕事をする意識でいることだという言葉に、私自身もドキっとしました。

お給料の少ない臨時職員であったとしても、出来る事を精一杯尽くしていく。

正式な公務員となった後でも変わらない、高野さんのそういう姿勢があったからこそ、最初は頑なだった神子原地区の住民達もどんどんその気になっていったのだろうと思います。

マイナスの出来事をプラスに置き換えようと、すぐに頭を切り替えるポジティブさは、見習いたいものです。

働くとはどういう事なのか、自分は仕事と、人とどのように向き合ってきたのか・・・・今一度、自分に問いかけたくなる本でした。

真っ直ぐな気持ちが, 2013/3/13

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)

口語体に近いのでしょうか、心のうちを直球で表現する記法が読み手に鋭く刺さって思わず引きこまれてしまいました。内容自体はテレビなどでも多数取り上げられていますので新鮮味がやや薄いかもしれません。

同じ事をするのは難しいかもしれませんが、同じ志の人がこれからどんどん増えると素晴らしい、そう思える作品です。

「とりあえずやってみる」で成功する町おこし, 2012/8/26

 

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

石川県羽咋市の限界集落で町おこしを成功させた公務員、高野氏の奮闘を描いたものです。役所の臨時職員として入庁した著者は神子原地区という集落を再生すべく、様々な試みを試していきます。「それはいくら何でも無理だろう」と思えるような事も、「ダメもとでとりあえずやってみる」というスタンスから次々に実行、結果そのいくつかでは意外な成功を成し遂げ、たとえ失敗してもそこから次に繋がる何かを拾っていきます。

 

そして

 NASAから格安で月の石を借り受けることに成功様々な企画を打ち立てて都会の若者を誘致 口コミだけで農家カフェをはやらせる 農協を通さずに農家自ら値段を決めて農作物を売り出す直売所の設営ローマ法王に地元米を献上

 自然栽培で奇跡のリンゴの木村氏と親交を結ぶなど、次々と成果を出していきます。

これらの出発点は「片っ端から大使館に手紙を送りつける」といった手探りから始めたものですが、それでも成功を成し遂げて次第に周囲に認められていく様は痛快でした。普通の人が著者のように突破力を発揮するのは難しいかもしれませんが、はじめの一歩を踏み出すささやかな勇気は与えてくれる好著だと思います。文章もおもしろく、読了まであっと言う間でした。

面白い, 2014/7/8

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)

ワクワクしますね。山本五十六さんが言っていた言葉かな?リンクするところが、往往にしてあり。

左遷された公務員の勝手し放題の突破力, 2013/3/1

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

【公務員とMR】                                 

左遷された公務員の勝手し放題の突破力を知ったとて、MRにとって何の役に立つのか。こう思うのはもっともであるが、これがどっこい、多いに役立つのである。公務員もMRも組織の一員という立場は共通している。画期的なアイディアを思いつき、実績に結びつけても、個人のレヴェルにとどまり、なかなか組織で共有するまでには至らない。

【痛快な物語】『ローマ法王に米を食べさせた男――過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』(高野誠鮮著、講談社)は、さまざまな障碍を吹き飛ばす考え方と行動のヒントで満ち満ちている。ヒントを得ることは有益だが、それよりも何よりも、この本は笑いあり涙ありの、本当にスカッとする「痛快物語」なのだ。

【「若者」と「ブランド」】

石川県の能登半島の付け根に位置する羽咋市の豪雪地帯、神子原・千石・菅池集落は、65歳以上の高齢者が人口の半数を超える「限界集落」であった。農家の年間の平均所得が87万円という有様なので、若い人は皆、都市に出て行ってしまう。この状況を根本的に変えようと立ち上がったのが、羽咋市役所・農林水産課の高野誠鮮であった。

 

彼が先ず取り組んだのが、「限界集落」に若者を呼ぶという作戦である。地元住民の当初の無理解・反対にもめげず、「空き農地・空き農家情報バンク制度」「棚田オーナー制度」「援農合宿」「辺鄙な田舎の隠れ家カフェ」などのプロジェクトで、若者を多く集め、あるいは移住させることで、集落の人たちとの交流を図ることに成功する。「烏帽子親農家制度」の第1号の女子大生の教授への報告は、「先生、携帯はつながらなかったけど、心がつながって帰ってきました」であったという。

 

次に目指したのが、地元の農作物のブランド化だ。ローマ法王御用達米に認定され、エルメスの書道家が米袋をデザインした「神子原米」、アラン・デュカスとのコラボレーションで完成した神子原米を使った、フランス料理に合う日本酒、人工衛星による神子原米の食味測定、農家経営の直売所「神子の里」、「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則を先生に招いての「木村秋則 自然栽培実践塾」などを次々と手がけ、「生産、管理、販売というサイクルを農家が持ち、希望小売り価格を自分たちで決める」システムを構築していく。この農法で作った安全な農産物だったら、TPPにも勝てる、と意気軒昂である。

 

ローマ法王の件でも発揮されたように、彼一流のマスコミ活用術も勉強になる。因みに、著者がローマ法王庁大使館で見せてもらった資料には、ローマ法王に献上した最初の日本人は「NOBUNAGA ODA, BYOBO(織田信長、屏風)」と記されている。

 

【最大の悪策】

「可能性の無視は、最大の悪策」というのが、高野の考え方の基本にある。「これまでいくつもの作戦を練り、実行してきました。失敗もいくつかありました。けれど失敗を怖がっていたら何も出来ないんです。会議ばかりでは何も出来ないんです。立派な分厚い企画書をいくら作っても何も進まないんです。実行あるのみです!」、「地域活性化には定石がないので、何がいちばん正しい方法なのかはわからない。だから、出来ない理由はいっさい考えないで、やれることは全部やってみたんです」、「崖っぷちです。でも、ここで火事場の馬鹿力が出ると思った。自分を信じるしかないと。出来ないと人があきらめていることをやるのが楽しいんです。燃えるんです」、「そういった無謀なこと、軋轢を招いたり、物議を醸すことをあえてやってきたんです。私たちのやり方が正しいとはけっして言わないですよ。でも、それをやらないかぎり、広まらない、売れないと思ったんですよ」――という言葉には、説得力がある。

 

もう一つ見逃せないのが、物事にはマイナス面だけでなく、プラス面もあるはずだという考え方である。例えば、携帯電話が繋がらない場所では、携帯に邪魔されずに、ゆったりと時間を過ごすことができる、また、過疎地などで農家の手が離れて荒れ放題になっている耕作放棄地こそ宝の山だ――というのである。

 

 

たしかに普通の人が真似するのは難しいかもしれませんが, 2014/6/10

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (Kindle版)

読み物として普通におもしろい。仮に筆者と同じような環境にいたとして、でもここまで持てる資源を活用できるかというとそれはまた別の話で、やりたいことをどのように実現させるか殻を破った思考をできないといけない。

冒頭の上司の話は非合理すぎて現実味にかけるほどですが、その後の展開の多少のスパイスになっているのは確かだと思います。タイトルも十分キャッチーではありますが、他の方のレビューがなければ手に取ることはなかったと思います。

アントレプレナーシップの塊, 2012/7/29

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

アントレプレナーシップ溢れる方だと感じました。目的を見失わずに手段を前例に囚われずに考え実行していく様子には、とても感動します。自分で自分に渇を入れられる本です。

農業に関する行政やJAのスタンスが、どれほど役立たずなのかも垣間見た気分です。他の分野の役人も大同小異でしょうから、日本がいい国になるわけがありません。自ら行動しなければ!と突き動かされた気がします。

前例のないことをする(クリエーティブな)スーパー公務員の半生(ネタバレあり), 2013/6/20

 ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

自分のことを「ローマ法王に米を食べさせた男」と呼ぶ(編集者が付けたタイトルかもしれないが)自伝であるので、基本的には「自慢話」であるから、その点は差し引く必要はある。

しかし、その分をマイナスしても余りある面白さと感銘を受けるエピソードの数々。たしかにバイタリティとアイデアに溢れた魅力ある人物なのは間違いない。

 

第2章「限界集落」に若者を呼ぶ(14)「酒が飲める女子大生」で話題作り(P76)の、「先生、携帯はつながらなかったけど、心がつながって帰ってきました」というセリフと、同じく(16)おばあちゃんの“教育力”で、不良外国人を厚生、には不覚にも涙腺が緩んでしまった。

 

本のタイトルにもなった、第3章「神子原米」のブランド化戦略(21)「ローマ法王御用達米」に認定! での成功事例。ただこれは、あくまでも差別化戦略の一つであって、過疎の村全てが採用できるやり方ではない。(もちろん石川県羽咋(はくい)市が成功するだけで、それはそれで悪いことではない)

例えば、いま最も優れたクリエーティブ・ディレクターのひとり、澤本嘉光氏の広告キャンペーンが大成功するのは、他の多くの広告が凡庸だからであって、全ての広告主が澤本氏を使えるはずもない。日本の限界集落、農業の未来を変えるのは、そういうアイデアやタレントだけでは不可能なのだ。

その意味で、同じ章の(27)人工衛星でおいしい米を探す、と第5章「腐らない米」。自然栽培でTPPに勝つ! は非常に惜しい。もっと普遍的な、他の農村でも、高野さんが仮に役所を辞めてしまった後でも「持続的な成長」が可能であるかどうかは、立法と行政、そして農業関係者の啓発にかかっている。

そう、だから全国の農業に関わる議員さん、お役人さんたちにとって、本書は必読である。

ここに既に「前例」はあるのだから(笑)

内容は最高です, 2013/11/12

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

内容については他の方の評価を見ていただければお分かりになると思います。

とても勇気づけられる内容でした。ただ、話口調のような文章が気になって仕方ありませんでした。例を挙げると「自分たちで動いてほしかったんですよ」とか「取り入れていったんですよね」など。全編この調子です。インタビューでもないのにこの文章なのが嫌でした。

素晴らしいですが・・・, 2013/2/11

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (単行本(ソフトカバー))

勇気をもらえます。自分の取り組みが甘いと気づかされます。「成程なあ」と思わされます。でも時系列がわかりにくいのでマイナス☆一つです。

4:17 2014/09/26

 

 


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